一般社団法人 薬学教育評価機構

menu

2016年 大阪医科薬科大学(旧 大阪薬科大学)改善報告審議結果

「Ⅳ.大学への提言」に対する改善報告についての審議結果大学名:大阪薬科大学薬学部本評価実施年度:2016(平成 28)年度2021 年1月 22 日一般社団法人 薬学教育評価機構 総合評価評議会「改善すべき点」に対する改善報告への審議結果※検討所見以外は提出された改善報告書のまま記載しています。1■改善すべき点への対応について改善すべき点(1)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』3.医療人教育の基本的内容(2)指摘事項ヒューマニズム教育・医療倫理教育に関連した科目、およびコミュニケーション・プレゼンテーション教育に関連した科目の学習成果に関する総合的な目標達成度を評価する指標を設定し、それに基づいて適切に評価する必要がある。(3)本評価時の状況学習成果に関する総合的な目標達成度を評価する指標が設定できておらず、これに基づく評価が行えていなかった。(4)本評価後の改善状況2017(平成 29)年 7 月に教務部委員会のもとにワーキンググループを設置し、ディプロマ・ポリシーを踏まえて、「医療人としてふさわしい人間性」「コミュニケーション能力」「プレゼンテーション能力」についての定義、それぞれの能力を醸成するための教育のアウトカム、これを評価するためのルーブリックについて検討した。定義した能力とアウトカムについて以下に示す。医療人としてふさわしい人間性能力 豊かな人間性と医療人としての高い使命感を有し、生命の尊さを深く認識し、生涯にわたって薬の専門家としての責任を持ち、人の命と健康な生活を守ることを通して社会に貢献する能力アウトカム医療に関わる様々な問題に直面した際に、薬剤師の義務及び法令を遵守しつつ、それに留まることなく、豊かな人間性と生命の尊厳についての深い認識を基盤としたうえで、患者の人権を尊重し、患者及びその家族の秘密を守り、常に患者・生活者の立場に立って、これらの人々の命と健康な生活を守る使命感、責任感及び倫理観に基づいた行動をとる。コミュニケーション能力能力 他者と相互に理解し合い適切なコミュニケーションを行う。アウトカム他者の立場や考えを受け止め、理解、共感し、他者の意見を受けた建設的な提案を提示して、相互に心を開けるコミュニケーションの場を築き、より高いレベルで他者と良好で高度に受け入れ合うことができる関係を構築する。2プレゼンテーション能力能力 定められた条件下、情報や考えを聴衆に正確に且つわかりやすく伝え、また、聴衆の疑問に適切に応答することによって、聴衆にその内容を受け入れてもらう、あるいは自身の考えに共感してもらう能力アウトカム発表時間、準備期間、対象となる聴衆の質、聴衆の人数、使用機器、会場等の条件に十分に配慮し、論理的思考に基づいたテーマに沿った適切な発表内容を組み立て、それに沿った適切な資料を準備し、適切な技術をもって発表を行い、適切に質疑に応じる。ルーブリックについては、これらの能力、アウトカムを踏まえ、いくつかの観点を設定し、6 年間の間に学生が到達することが期待される水準を段階的に示すものとなっている。「医療人としてふさわしい人間性」の場合、「患者・生活者の視点」「薬剤師が果たすべき役割の自覚」「多様な死生観・価値観・信条等の受容」「生命の尊厳の認識」「医療の担い手にふさわしい態度」「患者・生活者との信頼関係の構築」「倫理規範や法令順守の重要性」の 7 つの観点を設定し、例えば「患者・生活者の視点」という観点では、「様々な場面における患者・生活者の視点とはどのようなものか、想像し述べることはできるが、実際のところを知ろうとする努力はみられない」という段階から、「多様な者・生活者の実際のところを知ろうとする努力がみられ、得られた多様な患者・生活者の視点を他者と共有しようと努めている」という段階まで、4 段階の水準を設定している。「コミュニケーション能力」の場合は、「傾聴」「伝える」「雰囲気(の形成)」「(その場で適切な自身の)役割(を果たす)」「(他者を)尊重(する)」「謙虚(な態度で接する)」という 6 つの観点に基づき 3 段階の水準を設定しており、「プレゼンテーション能力」については「(発表内容の)論理性」「論旨の組み立て」「話し方」「熱意」「資料の使用」「発表資料」「質疑に対する応答」「発表時間の管理」の8 つの観点に基づき 3 段階の水準を設定している。以上のように、ヒューマニズム教育・医療倫理教育に関連した科目、及びコミュニケーション・プレゼンテーション教育に関連した科目の学習成果に関する総合的な目標達成度を評価する指標を設定した(資料 1:医療人としてふさわしい人間性・ルーブリック、資料 2:コミュニケーション能力・ルーブリック、資料 3:プレゼンテーション能力・ルーブリック)。あわせて教務部委員会において、2018(平成 30)年度以降入学者に適用する新カリキュラム(2020(令和 2)年度は 1~3 年次生に適用する)について、各分野の教育体系を改めて整理し、これらの能力を修得に関連する科目を整理した。以下のとおりである(資料 4:2018 年度施行カリキュラムにおける科目の体系について(整理))。31年次 2年次 3年次 4年次 6年次ヒューマニズム・医療倫理教育・前「薬学入門」(1)・前「医療人マインド」(1)・後○「倫理と社会(教養)」(1)・後○「専門職連携医療論」(1)・後○「倫理と社会(教養)」(1)・前「生命医療倫理」(1.5)・後「医療と法」(1)・前「臨床導入学習 1」(3)・後○「医療政策論」(0.5)・後○「医療倫理論」(0.5)・前○「医薬看融合ゼミ」(0.5)コミュニケーション・プレゼンテーション教育・前「アカデミックスキル」(1)・前○「基礎心理学(教養)」(1)・後○「コーチング論(教養)」(1)・前○「基礎心理学(教養)」(1)・後「心理社会」(1.5)・後○「コーチング論(教養)」(1)・前「臨床導入学習 1」(3)・前「コミュニケーション」(1.5)(凡例)配当学期「科目名」(単位数)授業形態・成績評価法 ○は選択科目ルーブリックで設定している水準は、概ね学年進行とリンクするという想定である。なお、関連科目の一部ではこのルーブリックによる評価を単位認定の際の成績評価に取り入れることとし、2020(令和 2)年度から実施することとしている。2020(令和 2)年度以降にルーブリックによる評価を成績評価に組み入れる科目は以下のとおりである。・1 年次前期配当必修科目「アカデミックスキル」・4 年次前期配当必修科目「臨床導入学習 1」クラスの規模や授業形態等を踏まえて、実施可能な科目を選出した。該当科目についてはシラバスの成績評価方法の欄にもこのことを簡潔に記載し、学生に明示することとしている。なお、2017(平成 29)年度以前入学者に適用している旧カリキュラムの科目ではあるが、2020(令和 2)年度に開講する 6 年次前期配当の選択科目「医療倫理論」においてもルーブリックによる評価を単位認定の際の成績評価に取り入れる。これは2018(平成 30)年度入学者より適用している上記表の新カリキュラムにおいて、3 年次に必修科目として開講する「生命医療倫理」でルーブリックによる評価を単位認定のための成績評価に組み入れるための試行として、比較的人数が小規模な選択科目でまずは実施することとしたものである。「生命医療倫理」は現時点ではクラス規模や授業形態の都合上、すぐにルーブリックによる評価を成績評価に組み入れることは難しいが、カリキュラム上、実務実習事前学習が本格的に始まる前の中位年次教育における医療人教育のキーとなる科目であり、科目の趣旨を踏まえるとルーブリックによる評価の導入が必要と考えている。4以上が現時点での対応であるが、設定した総合的な目標達成度を評価する指標に基づき評価する体制を整えた。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり)資料 1:医療人としてふさわしい人間性・ルーブリック資料 2:コミュニケーション能力・ルーブリック資料 3:プレゼンテーション能力・ルーブリック資料 4:2018 年度施行カリキュラムにおける科目の体系について(整理)検討所見改善すべき点(1)は、本評価時、ヒューマニズム教育・医療倫理教育に関連した科目、およびコミュニケーション・プレゼンテーション教育に関連した科目の学習成果に関する総合的な目標達成度を評価する指標が設定されておらず、それに基づいて適切に評価する必要があることを指摘したものである。この指摘に対して、大学は上記(4)の対応をとった。すなわち、①「医療人としてふさわしい人間性」、に関する定義を行い、アウトカム、コンピテンシー、評価のためのルーブリックを作成、②「コミュニケーション能力」及び③「プレゼンテーション能力」に関しても定義を行い、アウトカム、コンピテンシーを解析し、関連科目を整理したうえで、それぞれについて評価のためのルーブリックを作成した。以上のことは上記(5)の根拠資料から確認できたので、指摘された問題点の前半部分(「指標」の設定)は改善されたものと判断するが、2020 年度現在、このカリキュラムが適用されているのは3年次生までで、ルーブリック評価が主として用いられる学年に達していないので、実際の運用結果までは現時点では評価できない。ルーブリックの「検討中」とされている部分も含めて、今後の進展に期待する。5改善すべき点(2)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』4.薬学専門教育の内容(2)指摘事項改訂前の薬学教育モデル・コアカリキュラムに準拠した教育となる 2~6 年次では、どの科目も対応していない、あるいは選択科目のみが対応している SBOs が一部存在しているので、卒業までに補完することが必要である。(3)本評価時の状況改訂前の薬学教育モデル・コアカリキュラムに準拠した平成 24~26 年度カリキュラム(2~6 年次に適用)では、どの科目も対応していない、あるいは選択科目のみが対応している SBOs が一部存在していた。なお、改定薬学教育モデル・コアカリキュラムに対応する平成 27 年度カリキュラムではすべての SBOs に対応していた。(4)本評価後の改善状況2012(平成 24)年度入学者より適用するカリキュラムの改正を行った際、科目とSBOs との対応関係の精査が十分でなかったため、基礎資料に不備が発生したが、改めて科目と SBOs との対応関係を精査した結果、別添の資料のとおり、それぞれ実際は対応している必修科目があり、適切に教育が実施されていることを確認した。なお、一部の SBOs についてはやはり対応する必修科目がない可能性があったため、2012(平成 24)年度入学者が 6 年次に進級した 2017(平成 29)年度から 2018(平成 30)年度にかけて、6 年次前・後期配当の必修科目「薬学総合演習」で補完教育を実施した(資料 5:未実施と思われた SBOs の対応状況(旧薬学教育モデル・コアカリ)、資料6:選択科目のみで実施していると思われた SBOs の対応状況(旧薬学教育モデル・コアカリ))。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり)資料 5:未実施と思われた SBOs の対応状況(旧薬学教育モデル・コアカリ)資料 6:選択科目のみで実施していると思われた SBOs の対応状況(旧薬学教育モデル・コアカリ)6検討所見改善すべき点(2)は、本評価時、改訂前の薬学教育モデル・コアカリキュラムのSBOsの中に、どの科目も対応していない、あるいは選択科目のみが対応しているものが一部存在していたので、卒業までに補完する必要性を指摘したものである。この指摘に対して、大学は上記(4)の対応をとり、科目とSBOsとの対応関係を精査し、対応する必修科目の無いものについては6年次前・後期配当の必修科目「薬学総合演習」で補完教育を実施した。以上のことは上記(5)の根拠資料から確認できたので、指摘された問題点は改善されたものと判断する。7改善すべき点(3)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』4.薬学専門教育の内容(2)指摘事項技能に関する SBOs でありながら、講義のみを行い、試験のみで成績を評価している科目が散見されるので、学習方略および評価方法の改善が必要である。(3)本評価時の状況ほとんどの科目では、それぞれの SBO の学習領域(知識・技能・態度)に適した学習方法を用いた教育を行っていたが、技能に関する SBOs でありながら講義のみを行い、試験のみで成績を評価している科目があった。(4)本評価後の改善状況カリキュラム委員会において、2018(平成 30)年度入学者より適用している新カリキュラムにおける各科目と SBOs との対応関係を改めて精査し、技能に関する SBOsについては、実習又は演習形式で実施する科目で取り扱うことを確認した。また、「有機化学 1、2、3、4」など一部の講義科目については、授業中に演習を行う形にするなど、学習方略の改善を行った。その結果、別添の資料のとおり、技能に関する SBOsについては、全て実習又は演習形式で取り扱う形に改善した(資料 7:2018 年度以降入学者適用カリキュラム 技能に関する SBOs に対応する科目の学習方略)。あわせて、2017(平成 29)年度より、次年度のシラバス作成にあたって、学内教員によるシラバスの第三者評価を実施している(資料 8:シラバス検証体制について)。この際、特に技能に関する SBOs を取り扱う科目の成績評価方法について適切なものか点検を行い、必要に応じて改善を行った。その結果、別添の資料のとおり、成績評価方法についても試験のみで成績を評価する科目はなくなった(資料 9:2018 年度以降入学者適用カリキュラム 技能に関する SBOs に対応する科目の評価方法)。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり)資料 7:2018 年度以降入学者適用カリキュラム 技能に関する SBOs に対応する科目の学習方略資料 8:シラバス検証体制について資料 9:2018 年度以降入学者適用カリキュラム 技能に関する SBOs に対応する科目の評価方法8検討所見改善すべき点(3)は、本評価時、技能に関するSBOsでありながら、講義のみを行い、試験のみで成績を評価している科目があり、学習方略および評価方法の改善が必要なことを指摘したものである。この指摘に対して、大学は上記(4)の対応をとり、技能に関するSBOsについては、全て実習又は演習形式で取り扱う形に方略を改善した。また、シラバス作成にあたって、技能に関するSBOsを取り扱う科目の成績評価方法について適切なものか点検を行い、必要に応じて改善を行った結果、評価方法についても試験のみで成績を評価する科目はなくなった。以上のことは上記(5)の根拠資料から確認できたので、指摘された問題点は改善されたものと判断する。9改善すべき点(4)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』5.実務実習(2)指摘事項実務実習事前学習全体としての目標達成度を評価するための指標を設定し、その指標に基づいた適切な評価を行う必要がある。(3)本評価時の状況「臨床導入学習 1」では、評価票を用いて学習到達度と態度を毎回評価し、学習項目によってはレポートでの評価をこれに加味していた。また、一部の演習項目については、ルーブリック評価表による学生自己評価を試行していた。「臨床導入学習 2」の演習と実習では、点数評価と概略評価によって事前学習の学習到達度を総合的に測定していた。一方、講義科目の「医療薬剤学 2」と「コミュニティファーマシー」については、定期試験により評価していた。しかし、実務実習事前学習全体としての目標達成度を評価するための指標が設定できておらず、これ基づく評価が行えていなかった。(4)本評価後の改善状況改訂薬学教育モデル・コアカリキュラムでは、薬学臨床は、GIO が「患者生活者の視点に立ち、薬剤師として病院や薬局などの臨床現場で活躍するために、薬物療法の実践と、チーム医療・地域保健医療への参画に必要な基本的事項を修得する。」と記され、従来別項目とされていた科目が薬学臨床の病院・薬局での実務実習履修前に修得すべき事項とされた。これらの科目の修得状況をルーブリックによる評価を用いようと試みていたところ、一般社団法人 薬学教育協議会近畿地区調整機構内において、複数の大学の学生が同一施設で実習を履修する場合には共通の評価基準を設け、その到達度を実習施設に伝えることが円滑な実務実習に繋がるという考えがあり、同機構内に「臨床準備教育の評価策定に関する協議会」が発足し、加盟 14 大学の教員が協同して、統一概略評価基準を作成した。この基準をもとに臨床準備教育における概略評価表が示され、本学においてもこれを用いて事前学習に関する科目の評価を実施することとした(資料 10:学生ルーブリック)。「薬学実務実習に関するガイドライン」では、大学における学習内容と到達度に関する情報を実習開始前に提供することが重要であると記されており、学生自身の習得状況を理解・把握し指導に役立ててもらうため、学生は自身の概略評価表を実務実習の指導薬剤師に提示している。10この概略評価表(学生ルーブリック)は、「臨床導入学習 1 における到達度評価表」として教員による評価の一部にも用いている。「臨床導入学習 1」の教員の具体的な評価方法としては、「臨床導入学習 1 における到達度評価表」を用いたパフォーマンス評価に加えて、「学習評価表」を用いた評価を行い、学生が十分な学習成果を上げているかどうかを判定する。なお、別途小テスト(10 点満点)を行い、その点数を「学習評価表」に記録し、これらを合わせて当該項目の到達度を評価している(資料 51:臨床導入学習 1 学習評価表見本(D2))。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり)資料 10:学生ルーブリック資料 51:臨床導入学習 1 学習評価表見本(D2)検討所見改善すべき点(4)は、本評価時、実務実習事前学習全体としての目標達成度を評価するための指標が無く、その指標に基づいた適切な評価が行われていなかったので、指標を設け、その指標に基づいた評価を行う必要があることを指摘したものである。この指摘に対して、大学は上記(4)の対応をとった。すなわち、近畿地区調整機構 14大学が協力して作成する統一概略評価基準作成に加わり、その基準を基にした概略評価表が作られたので、これを用いて事前学習に関する科目(臨床導入学習1)のパフォーマンス評価を行うこととした。これに加えて小テスト(10 点満点)を行い、その点数を「学習評価表」に記録し、これらを合わせて当該項目の到達度を評価することとした。また、学生が自身の概略評価表を実務実習の指導薬剤師に提示することにより、大学における学習内容と修得状況を実習開始前に提供することとした。以上のことは上記(5)の根拠資料から確認できたので、指摘された問題点は改善されたものと判断する。11改善すべき点(5)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』6.問題解決能力の醸成のための教育(2)指摘事項問題解決能力の醸成に向けた教育の全体について、目標達成度を評価するための指標を設定し、それに基づいて適切に評価する必要がある。(3)本評価時の状況問題解決能力の醸成に向けた教育の全体についての総合的な目標達成度を評価するための指標が設定できておらず、これに基づく評価が行えていなかった。(4)本評価後の改善状況2017(平成 29)年 7 月に教務部委員会のもとにワーキンググループを設置し、ディプロマ・ポリシーを踏まえて、「問題解決能力」の定義、能力を醸成するための教育のアウトカム、これを評価するためのルーブリックについて検討した。定義した能力とアウトカムについて以下に示す。能力 問題点を見出し、その問題に対する解決策を立案・実施して解決を図り、その成果を評価できる能力アウトカム 問題点を的確に抽出し、それを整理・分析したうえで関連する情報を収集して、論理的で多角的、独創性のある思考をもって、いくつかの解決策を立案し、それらを状況的要因等に鑑みて実施可能な方法を選定して実行し、その過程及び結果を分析・評価して次なる問題の発見やその解決に生かすルーブリックについては、これらの能力、アウトカムを踏まえ、「問題の定義」「問題解決に必要な情報収集」「問題解決に必要な思考」「仮説・解決策の提出」「実施可能な解決策の評価」「解決策の実施」「結果の評価」といった観点を設定し、6 年間の間に学生が到達することが期待される水準を段階的に示すものとなっている。例えば「仮説・解決策の提出」という観点では、「問題に対する一つの仮説あるいは解決策は提示されているが、あいまいで、問題に対する漠然とした対処法しか示されていない。」という段階から、「解決すべき問題に固有の状況に対応する一つあるいは複数の仮説あるいは解決策が提示されており、倫理的状況等にも配慮されている。」という段階まで、4 段階の水準を設定している。以上のように、問題解決能力の醸成に向けた教育の全体について、目標達成度を評価するための指標を設定した(資料 11:問題解決能力・ルーブリック)。あわせて教務部委員会において、2018(平成 30)年度以降入学者に適用する新カ12リキュラム(2020(令和 2)年度は 1~3 年次生に適用する)について、教育体系を改めて整理し、問題解決能力の醸成に関する科目を整理した。以下のとおりである(資料 4:2018 年度施行カリキュラムにおける科目の体系について(整理))。1年次 2年次 3年次 4年次 6年次問題解決能力の醸成※・前・後「早期体験学習1」(1)・前「アカデミックスキル」(1)・前「医療人マインド」(1)・後○「専門職連携医療論」(1)・前「生命医療倫理」(1.5)・前「コミュニケーション」(1.5)・前「臨床導入学習 1」(3)・前「レギュラトリーサイエンス」(0.5)・4前~6前「特別演習・実習」(16)・4前~6後「統合薬学演習」・前○「医薬看融合ゼミ」(0.5)(凡例)配当学期「科目名」(単位数)授業形態・成績評価法 ○は選択科目ルーブリックで設定している水準は、概ね学年進行とリンクするという想定である。なお、関連科目の一部ではこのルーブリックによる評価を単位認定の際の成績評価に取り入れることとし、2020(令和 2)年度から実施することとしている。2020(令和 2)年度以降にルーブリックによる評価を成績評価に組み入れる科目は以下のとおりである。・1 年次前期配当必修科目「アカデミックスキル」・1 年次前・後期配当必修科目「早期体験学習 1」・4 年次前期配当必須科目「臨床導入学習 1」クラスの規模や授業形態等を踏まえて、実施可能な科目を選出した。該当科目についてはシラバスの成績評価方法の欄にもこのことを簡潔に記載し、学生に明示することとしている。また、4 年次前期から 6 年次前期配当の必修科目で卒業研究を行う「特別演習・実習」についても、卒業論文提出前のポスター発表会での評価の際に、ルーブリックを活用した評価を取り入れていくことを計画している。以上が現時点での対応であるが、設定した総合的な目標達成度を評価する指標に基づき評価する体制を整えた。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり)資料 4:2018 年度施行カリキュラムにおける科目の体系について(整理)資料 11:問題解決能力・ルーブリック13検討所見改善すべき点(5)は、本評価時、問題解決能力の醸成に向けた教育の全体について、目標達成度を評価するための指標が設定されておらず、指標を設定してそれに基づいて適切に評価する必要があることを指摘したものである。この指摘に対して、大学は上記(4)の対応をとり、「問題解決能力」の定義及び能力を醸成するための教育のアウトカムを解析したうえで、問題解決能力の醸成に向けた教育の全体について、目標達成度を評価するための指標(ルーブリック)を設定した。以上のことは上記(5)の根拠資料から確認でき、指摘された問題点の前半部分(指標の設定)は改善されたものと判断するが、実際の運用は 2020 年度からとされているので、評価の実際までは現時点では判断できない。今後の目標達成度評価の進展に期待する。14改善すべき点(6)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』8.成績評価・進級・学士課程修了認定(2)指摘事項シラバスに関して、成績評価方法(定期試験、小テスト、出席状況、レポートなど)は記載されているが、個々の評価方法の寄与率が記載されていないので、改善する必要がある。(3)本評価時の状況成績評価方法(定期試験、小テスト、出席状況、レポートなど)をシラバスに記載していたが、個々の評価方法の寄与率に関しては、一部の科目ではシラバスに記載できていなかった。(4)本評価後の改善状況2017(平成 29)年度より次年度用のシラバスの作成にあたって、学内教員によるシラバスの第三者評価を実施することとし、指摘された事項に特に留意して点検評価のうえ、必要に応じて記載を改める体制としている(資料 8:シラバス検証体制について)。2018(平成 30)年度からは、シラバスに対する認識を深めるために教務部委員会による学内教員向けの説明会を実施している(資料 12:シラバス作成に関する説明会案内)。これらの対策により 2020(令和 2)年度のシラバスではすべての科目で成績評価における個々の評価方法の寄与率が具体的に記載された(資料 13:2020(令和 2)年度薬学部開講科目の成績評価方法)。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり)資料 8:シラバス検証体制について資料 12:シラバス作成に関する説明会案内資料 13:2020 年度薬学部開講科目の成績評価方法15検討所見改善すべき点(6)は、本評価時、各科目の成績評価方法(定期試験、小テスト、出席状況、レポートなど)がシラバスに記載されているが、個々の評価方法の寄与率は記載されていないので、改善する必要があることを指摘したものである。この指摘に対して、大学は上記(4)の対応をとり、2020(令和2)年度のシラバスではすべての科目で成績評価における個々の評価方法の寄与率が具体的に記載された。以上のことは上記(5)の根拠資料から確認できたので、指摘された問題点は改善されたものと判断する。16改善すべき点(7)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』13.自己点検・評価(2)指摘事項6 年制薬学教育プログラムに対する自主的、かつ継続的な点検・評価を実施して、その結果を教育改善に生かす取り組みを行う体制を構築する必要がある。(3)本評価時の状況複数回の自己点検・評価及びその関連処理に取り組んでいたが、それらの自己点検・評価は主として外部機関による評価に対応したものであり、6 年制薬学教育プログラムを対象にした大学独自の継続的な自己点検・評価は十分には実施できていなかった。(4)本評価後の改善状況2016(平成 28)年度の薬学教育評価機構による 6 年制薬学教育プログラムの第三者評価の受審をきっかけとし、また、2018(平成 30)年度の大学基準協会による第 3期認証評価の受審を見据え、2016(平成 28)年 12 月に「自己点検・評価委員会」から「内部質保証委員会」に改組し、体制を強化した。内部質保証委員会は、全学組織として本学の内部質保証の推進を担っており、具体的な任務は次の事項のとおりである(資料 14:大阪薬科大学内部質保証委員会規程)。(1)内部質保証のための全学的な方針の策定及び検証に関すること(2)大学の理念・目的の策定及び検証に関すること(3)ディプロマ・ポリシー、カリキュラム・ポリシー及びアドミッション・ポリシー(以下「3 ポリシー」という。)の策定のための全学的な方針の策定及び検証に関すること(4)3 ポリシーの策定及び検証に関すること(5)3 ポリシーに基づく学習成果、教育課程及び入学者選抜の成果の検証に関すること(6)教育研究組織、教員組織、学生支援、教育研究環境、事務組織、その他内部質保証に関する方針の策定及び検証に関すること(7)外部認証評価及びその他内部質保証に関すること内部質保証委員会は、これらの事項について全学的な教学マネジメントの観点から年度スケジュールに基づき点検・評価を行い、その結果を踏まえた改善計画並びに目標を策定する(資料 15:年度検証スケジュール)。このような年度スケジュールに17基づく検証の実施と策定した改善計画並びに目標を起点として PDCA サイクルを機能させることをもって、内部質保証を推進している(資料 16:内部質保証のための方針に関する検証資料)。幅広い事項を対象とする内部質保証委員会の全学的な働きを実質的なものとするために、特に 6 年制薬学教育プログラムに係る点検・評価にあたっては、専門部会として内部質保証委員会の下に「6 年制薬学教育改革推進部会」を設置している。この 6 年制薬学教育改革推進部会には、内部質保証委員会が行う各種検証の事前の点検・評価等検証作業を担わせている。具体的には「薬学部の理念・目的の策定及び検証」「薬学部の 3 ポリシーの策定及び検証」「薬学部の 3 ポリシーに基づく学習成果、教育課程及び入学者選抜の成果の検証」について事前の点検・評価や薬学教育評価機構からの提言への対応に関する立案等を行わせ、内部質保証委員会にその結果等を提示させる形を採っている(資料 17:6 年制薬学教育改革推進部会体系図、資料 18:6 年制薬学教育改革推進部会活動計画)。このような体制の構築をもって、「全学的な内部質保証」と「6 年制薬学教育プログラムに関する点検・評価の実施」について双方機能させ、教育改善に努めている。なお、特に内部質保証システムを構築し有効に機能させているかどうかを重視された大学基準協会による第 3 期認証評価結果では、内部質保証の基準については A 評定(良好な状態)という評価を得ている。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり)資料 14:大阪薬科大学内部質保証委員会規程資料 15:年度検証スケジュール資料 16:内部質保証のための方針に関する検証資料資料 17:6 年制薬学教育改革推進部会体系図資料 18:6 年制薬学教育改革推進部会活動計画18検討所見改善すべき点(7)は、本評価時、6年制薬学教育プログラムに特化した点検・評価が行われておらず、6年制薬学教育プログラムに対する自主的、かつ継続的な点検・評価を実施して、その結果を教育改善に生かす取り組みを行う体制を構築する必要があることを指摘したものである。この指摘に対して、大学は上記(4)の対応をとった。すなわち、「自己点検・評価委員会」から「内部質保証委員会」に改組し、大阪薬科大学内部質保証委員会規程を定めて体制を強化した。内部質保証委員会の下には6年制薬学教育改革推進部会が置かれ、6年制薬学教育の改革推進に関しても審議する体制をとっている。2018 年度、2019 年度の委員会を中心とする各種活動の内容及び成果が資料に示され、薬学教育評価機構による改善要請への対応や、大学基準協会による外部評価を念頭に置いた内部質保証への取り組みが、2020 年度に向けて計画されている。以上のことは上記(5)の根拠資料から確認できたので、指摘された問題点は改善されたものと判断する。今後、ここで整備された体制が薬学教育の更なる改善に寄与することを期待する。