一般社団法人 薬学教育評価機構

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2016年 北海道医療大学 改善報告審議結果

「Ⅳ.大学への提言」に対する改善報告についての審議結果大学名:北海道医療大学薬学部本評価実施年度:2016(平成 28)年度2021 年1月 22 日一般社団法人 薬学教育評価機構 総合評価評議会「改善すべき点」に対する改善報告への審議結果※検討所見以外は提出された改善報告書のまま記載しています。1■改善すべき点への対応について改善すべき点(1)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』 2.カリキュラム編成(2)指摘事項6 年次の教育において、国家試験準備教育に相当する講義・演習科目に充てられている時間割上の時間数が卒業研究の時間割上の時間数より多くなっている。また、4 年次においても内容的に薬学共用試験への準備と判断される必修科目がおかれている。このように、特定の学年の教育が受験準備に偏重していることは好ましくないので改善することが必要である。(3)本評価時の状況評価基準時点である平成 27 年 5 月 1 日時点では、卒業研究は 5 年次より開始して 6年前期に終了していた(実務実習期間を除く)。一方、6 年前期では、国家試験準備教育に相当する講義等が一部割り当てられており、受験準備に偏重していると指摘された。また、4 年次後期においても薬学共用試験への準備と判断された実務実習前特別演習(4 単位、85 コマ)が必修科目として配置されていた。(4)本評価後の改善状況 平成 30 年度より、卒業研究は 4 年次から開始し、また実務実習が 4 年次 2 月下旬から 4 期制が開始されたことから、卒業研究に割り当てる時間は増加した(580 コマ程度→760 コマ程度)。また、改訂コアカリキュラムに対応した 6 年次前期科目は、評価基準時点から大幅に変更し、7 科目の必修科目と 7 科目の選択科目(国家試験対策とは異なるオリジナル科目)を配置し、令和 2 年度より開始する予定である。4 年次後期において薬学共用試験への準備と判断された実務実習前特別演習(必修)は、4 科目(合計 4 単位)に対して 85 コマを配当していたが、改訂コアカリキュラムに対応して名称を「実務実習を実践するための演習講義である」ことを学生に分かりやすいように「実務実習前実践演習」(必修、合計 6 単位)に変更し、また授業時間数(合計 97 コマ)と単位数の関係を改善した。さらに、当該科目については 4 年生後期ガイダンスにおいて、単なる CBT 対策のための授業ではなく、これまで 4 年間で学んできたことを総復習し、4 年次 2 月からスタートする実務実習の基礎となることを学生に十分説明している。2(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり) 【資料 1】2019 年度薬学教育シラバス(第 1 学年~第 5 学年)【資料 2】2019 年度薬学教育シラバス(第 6 学年)【資料 3】2019 年度第 4 学年授業時間割(全期および後期)【資料 4】2019 年度第 6 学年授業時間割(全期および後期)【資料 5】2019 年度第 4 学年後期ガイダンス資料検討所見改善すべき点(1)は、本評価時の4年次と6年次のカリキュラム編成が、それぞれ薬学共用試験と薬剤師国家試験の受験準備教育に偏重し、時間割上の時間数が卒業研究の時間割上の時間数より多くなっていたことに対して改善を求めたものである。この指摘に対して、大学は上記(4)の対応をとり、薬学共用試験の準備教育に相当すると判断された 4 年次の「実務実習前特別演習」を 2018 年度からは「実務実習前実践演習」とし、授業の趣旨が単なるCBT対策ではないことを学生に周知しているとしている。しかし、シラバスによれば、授業の実態は従来と同じ問題演習が中心であり、コマ数が 85から 97 コマに増えている。一方、6年次については、卒業研究に割り当てる時間を 580 コマ程度から 760 コマ程度に増やし、2020 年度から6年次前期に7科目の必修科目と7科目の選択科目(国家試験対策とは異なるオリジナル科目)を配置するとしている。以上より、本機構の指摘に対する改善が十分になされているとは判断できないので、指摘の趣旨を踏まえた改善を更に進めることを求める。3改善すべき点(2)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』 3.医療人教育の基本的内容(2)指摘事項ヒューマニズム教育・医療倫理教育、およびコミュニケーション能力を育成する教育において、総合的な目標達成度を測定するための指標の設定と、それに基づく評価が行われていないので、目標達成度に対する総合的な評価方法を定め、それに基づいて適切に評価することが必要である。(3)本評価時の状況ヒューマニズム教育・医療倫理教育、およびコミュニケーション能力を育成する教育に関わる授業科目では、授業科目ごとには評価方法を定めて評価をしていたものの、授業科目を横断したうえで総合的な目標達成度を定め、さらに、それに基づいた評価を行うことはなかった。(4)本評価後の改善状況FD活動の一環として、薬学部FD委員会において、総合的な目標達成度を測定するための指標や目標達成度に対する総合的な評価方法について検討し、そのうえで、教務委員会で検討していく。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり) 【資料 6】2019 年度第 2 回薬学部FD委員会議事録検討所見改善すべき点(2)は、本評価時において、ヒューマニズム教育・医療倫理教育およびコミュニケーション能力を育成する教育の総合的な目標達成度を測定するための指標の設定と、それに基づく評価が行われていなかったことに対して改善を求めたものである。この指摘に対して、大学は上記(4)の通り、総合的な目標達成度を測定するための指標や評価方法を薬学部FD委員会において検討していくことを 2020 年2月 26 日の委員会で決定したが、具体的な取り組みはなされていない。以上より、本機構の指摘に対する改善がなされたとは認められず、具体的な取り組みを速やかに開始・推進することを求める。4改善すべき点(3)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』 4.薬学専門教育の内容(2)指摘事項実験実習においてはSGDを取り入れることで、実験の意義や結果の考察について、より理解が深められるよう工夫されているとしているが、シラバスにはそれが明示されていない。それらを明示するようシラバスを改善することが必要である。(3)本評価時の状況実験実習において、SGDを取り入れていたことがシラバスには明示されていなかった。(4)本評価後の改善状況実験実習において、SGDを取り入れている授業科目については、シラバスにそれを明記した。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり) 【資料 7】平成 28 年度第 7 回薬学部教授会議事録(抄録)ならびに資料【資料 8】2019 年度薬学教育シラバスのうち、以下の授業科目のシラバス検討所見改善すべき点(3)は、本評価時のシラバスに実験実習におけるSGDが明示されていなかったことを指摘したものである。この指摘に対して、大学は上記(4)の対応をとり、実験実習のシラバスの記載内容を改善した。以上のことは上記(5)の根拠資料から確認できたので、指摘された問題点は改善されたものと判断する。基礎薬学Ⅱ実習[実習] 第2学年 後期 必修 [授業方法:PBL、TBL、SGDを含む] 2単位医療薬学Ⅰ実習[実習] 第3学年 後期 必修 [授業方法:SGDを含む] 2単位衛生薬学実習[実習] 第3学年 前期 必修 [授業方法:PBL、SGDを含む] 2単位医療薬学Ⅱ実習[実習] 第4学年 前期 必修 [授業方法:SGDを含む] 2単位医療薬学Ⅲ実習[実習] 第4学年 通年 必修 [授業方法:PBL、SGD、ロールプレイを含む] 4単位5改善すべき点(4)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』 4.薬学専門教育の内容(2)指摘事項授業にPBLやSGDが取り入れられているのにシラバスの授業方法には講義としか表示されていない科目があるので、シラバスの授業方法の記載を実態に合わせるよう改善することが必要である。(3)本評価時の状況授業にPBLやSGDを取り入れているにもかかわらず、シラバスの授業方法には講義としか表示していない授業科目があった。(4)本評価後の改善状況PBLやSGDを取り入れている授業科目については、それをシラバスに明記し、シラバスの授業方法の記載を実態に合わせるよう改善した。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり)【資料 9】2019 年度薬学教育シラバスのうち、以下の授業科目のシラバス文章指導[講義・演習] 第1学年 前期 必修 [授業方法:SGD、PBLを含む] 2単位基礎薬学概論[講義] 第1学年 前期 必修 [授業方法:PBL、SGDを含む] 1単位生命倫理学入門[講義] 第1学年 前期 選択 [授業方法:SGD、PBLを含む] 2単位情報科学[講義] 第1学年 通年 必修 [授業方法:SGD、PBLを含む] 2単位早期体験学習[演習] 第1学年 通年 必修 [授業方法:SGD、PBLを含む] 2単位基礎薬学Ⅱ実習[実習] 第2学年 後期 必修 [授業方法:PBL、TBL、SGDを含む] 2単位医薬品情報学[講義] 第2学年 後期 必修 [授業方法:SGDを含む] 1単位医療倫理学[講義] 第2学年 前期 必修 [授業方法:SGDを含む] 2単位基礎薬学Ⅲ実習[実習] 第3学年 後期 必修 [授業方法:PBLを含む] 2単位医療薬学Ⅰ実習[実習] 第3学年 後期 必修 [授業方法:SGDを含む] 2単位医療福祉活動演習(在宅)[講義・演習] 第3学年 後期 選択 [授業方法:SGD、PBLを含む] 1単位医療福祉活動演習(コミュニケーション)[講義・演習] 第3学年 後期 選択 [授業方法:SGD、PBLを含む] 1単位医療福祉活動演習(福祉)【災害医療コース】[講義・演習] 第3学年 後期 選択 [授業方法:SGD、PBLを含む] 1単位薬学英語Ⅰ[講義] 第3学年 前期 必修 [授業方法:e-learning、PBLを含む] 1単位衛生薬学実習[実習] 第3学年 前期 必修 [授業方法:PBL、SGDを含む] 2単位医療福祉活動演習(福祉)【地域活動コース】[講義・演習] 第3学年 前期 選択 [授業方法:SGD、PBLを含む] 1単位医療推計学[講義] 第3学年 前期 選択 [授業方法:計算演習、PBLを含む] 1単位医療福祉活動演習(福祉)【福祉コース】[講義・演習] 第3学年 前期 選択 [授業方法:SGD、PBLを含む] 1単位薬剤疫学[講義] 第4学年 前期 必修 [授業方法:計算演習、PBLを含む] 1単位医療薬学Ⅱ実習[実習] 第4学年 前期 必修 [授業方法:SGDを含む] 2単位臨床薬物動態学[講義] 第4学年 前期 必修 [授業方法:PBLを含む] 2単位地域医療学[講義] 第4学年 前期 必修 [授業方法:SGDを含む] 2単位医療薬学Ⅲ実習[実習] 第4学年 通年 必修 [授業方法:PBL、SGD、ロールプレイを含む] 4単位医療福祉活動演習(福祉)【チーム医療コース】[講義・演習] 第5学年 後期 選択 [授業方法:SGD、PBLを含む] 1単位グローバルコミュニケーションⅠ[演習] 第1~6学年 通年 選択 【SGD、PBLを含む】 1単位グローバルコミュニケーションⅡ[演習] 第1~6学年 通年 選択 【SGD、PBLを含む】 1単位6検討所見改善すべき点(4)は、本評価時のシラバスにおいて、記載された授業方法が実態に合っていない科目があったことを指摘したものである。この指摘に対して、大学は上記(4)の対応をとり、PBLやSGDを取り入れている授業科目のシラバスの記載内容を改善した。以上のことは上記(5)の根拠資料から確認できたので、指摘された問題点は改善されたものと判断する。7改善すべき点(5)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』 5.実務実習(2)指摘事項実務実習事前学習全体を総合した目標達成度を評価するための指標を設定し、それに基づいて評価を行うよう改善することが必要である。(3)本評価時の状況実務実習前特別実習Ⅰ(24 コマ)、Ⅱ(30 コマ)、Ⅲ(33 コマ)の計 90 コマ相当、医療薬学Ⅲ実習(47 コマ)であり、実務実習事前学習は合わせて 137 コマ相当となる。90 分授業で 122 コマとする基準を満たしているが、4 つの実習科目に分かれていたため、それぞれの科目を評価し、全体を総合した評価というものがなかった。(4)本評価後の改善状況4 年次の実務実習前特別実習Ⅰ〜Ⅲおよび 5 年次の医療薬学Ⅲ実習の実務実習事前学習は、改訂コアカリでは 4 年次の医療薬学Ⅲ実習(4 単位、120 時間、90 コマ)に統合、一本化された。したがって、改訂コアカリの医療薬学Ⅲ実習の評価が実務実習事前学習の全体を総合した評価となる。なお、北海道地区調整機構で検討している事前学習に対するルーブリック評価を作成、道内で統一した評価を施設側に提示できる見込みである。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり) 【資料 10】2019 年度「医療薬学Ⅲ実習」の評価方法に関する資料 【資料 11】2019 年度「医療薬学Ⅲ実習」シラバス8検討所見改善すべき点(5)は、本評価時において、実務実習事前学習全体を総合した目標達成度を測定するための指標の設定と、それに基づく評価が行われていなかったことに対して改善を求めたものである。この指摘に対して、大学は上記(4)の対応をとり、コアカリキュラムの改訂にともなって、実務実習事前学習を「医療薬学Ⅲ実習」1科目としたことで、その評価が実務実習事前学習の全体を総合した評価となるとしている。しかし、上記(5)の資料 10 で確認できる評価方法は、指摘が求める指標として十分なものであるとは言い難いので、北海道地区調整機構が検討している事前学習のルーブリックの活用を含めて、実務実習事前学習の総合的目標達成度の評価に向けた改善を更に進めることを求める。9改善すべき点(6)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』 6.問題解決能力醸成のための教育(2)指摘事項「総合薬学研究」の実施期間が十分ではなく、6 年次の時間割で「総合薬学研究」に割り当てている時間数が国家試験準備教育と考えられる科目に充てられた時間数より少ないなど、卒業研究が十分行なわれているとは言えないので、改善することが必要である。(3)本評価時の状況「総合薬学研究」の実施時期は、5 年次 5 月より 6 年次 6 月末まで(実務実習期間を除く)と設定され、実施期間は 5 年次で 3.5 ヶ月、6 年次で薬学総合研究発表会までの2.5 ヶ月の計 6 ヶ月、580 コマ相当であった。(4)本評価後の改善状況 平成 30 年度より、総合薬学研究は 4 年次から開始することとした。学生は、4 年次4 月に研究室配属され、教室セミナー(要出席:3 コマ)や総合研究発表会(要出席:3 コマ)にて研究テーマについて学び、また、4 年前期のアドバンスト科目である応用有機化学特論等の選択科目を履修しない学生は、その時間は薬学総合研究に割り当てている(最大 40 コマ)。その後、4 年次 2 月の実務実習開始とともに実習に行かない時期は卒業研究を行っている。2019 年度時間割より、1-2 期(4 年次 2 月から 5 年次 8 月まで)に実務実習に行く学生で換算すると、5 年次で 663 コマ、6 年次で 103 コマ(北海道薬学大会出席も割り当てる)であり、760 コマ以上を卒業研究に割り当てた。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり) 【資料 12】2019 年度第 4~6 学年授業時間割(第 4 学年全期および後期、第 5 学年全期、第 6 学年全期および後期)10検討所見改善すべき点(6)は、本評価時において、卒業研究に相当する「総合薬学研究」の実施期間が十分でなく、6年次には国家試験準備教育と考えられる科目に充てられた時間数より少ないなど、卒業研究が十分行なわれているとは言えない状況であったことに対して改善を求めたものである。この指摘に対して、大学は上記(4)の対応をとり、「総合薬学研究」を4年次から開始すると共に、580 コマ相当であった5~6年次の卒業研究時間を 766 コマに増加したとしている。しかしながら、4年次に出席が義務づけられている卒業研究時間は「教室セミナー」と「総合研究発表会」の合計6コマであり、時間割上で4~7月に配当されている 40 コマには、「薬学特別演習Ⅳ」と「特論(選択)」なども開講されており、全員が卒業研究を行っているわけではない(資料 12)。また、6年次に卒業研究に配当されているコマ数(103コマ)は、半期開講コマ数の1/3程度と著しく少なく、5年次の 663 コマも実務実習の空き時間から推定されたもので、全学生がこの時間に卒業研究を行っているとは判断できない。以上より、卒業研究の実施期間を改善する努力は認められるものの、改善は十分とは言えないので、今後更に改善を重ねることを期待する。11改善すべき点(7)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』 6.問題解決能力の醸成のための教育(2)指摘事項「総合薬学研究」のシラバスにおいて、対応する薬学教育モデル・コアカリキュラムの到達目標が「A(2)」のみで、「E 卒業実習教育(E1総合薬学研究)」が含まれていないことは不適切なので、改善することが必要である。(3)本評価時の状況評価基準時点である平成 27 年 5 月 1 日時点では、「総合薬学研究」のシラバスにおいて、対応する薬学教育モデル・コアカリキュラムの到達目標が「A(2)」のみで、「E卒業実習教育(E1総合薬学研究)」が含まれていなかった。(4)本評価後の改善状況 平成 29 年度よりシラバスに「E 卒業実習教育(E1総合薬学研究)」を記載した。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり) 【資料 13】平成 29 年度「総合薬学研究」シラバス検討所見改善すべき点(7)は、本評価時のシラバスにおいて、「総合薬学研究」に対応する薬学教育モデル・コアカリキュラムの到達目標の記載が不適切であったことを指摘したものである。この指摘に対して、大学は上記(4)の対応をとり、「総合薬学研究」のシラバスの記載内容を改善した。以上のことは上記(5)の根拠資料から確認できたので、指摘された問題点は改善されたものと判断する。12改善すべき点(8)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』 6.問題解決能力の醸成のための教育(2)指摘事項問題解決能力の醸成に向けた教育について、総合的な目標達成度を評価するための指標が設定されておらず、それに基づく適切な評価が行われていないので、改善することが必要である。(3)本評価時の状況4 年次後期には、5 年次以降に行う総合薬学研究の準備と位置付ける教室セミナーを実施、5 年次では実務実習のない期間に総合薬学研究を割り当てていた。6 年次では、総合薬学研究(10 単位、必修)の時間数が国家試験準備教育に充てられた時間数よりも少なかった。また、希望する研究室で研究ができる薬学基礎研究Ⅰ〜Ⅲを開講していたが、2〜4 年次は必修科目および選択科目数が多いことから、その履修者数は少なかった。(4)本評価後の改善状況 問題解決能力の醸成に向けた教育は、参加型学習、グループ学習、自己学習など、学生が能動的に問題解決に取り組める学習方法によって、体系的に実施している。総合薬学研究の発表会では、教員の評価だけでなく、学生の積極的な参加を促しているが、総合薬学研究に関するグループ学習の実施、教育評価としてルーブリック表の作成による自己評価および他者評価を検討している。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり) 【資料 14】総合薬学研究評価表(案)【資料 15】2019 年度第 10 回薬学部教務委員会議事録(抄録)13検討所見改善すべき点(8)は、本評価時において、問題解決能力の醸成に向けた教育の総合的な目標達成度を測定するための指標の設定と、それに基づく評価が行われていなかったことに対して改善を求めたものである。この指摘に対して、大学は上記(4)の対応をとり、「総合薬学研究」の評価方法を教務委員会で検討しているところである。しかしながら、この検討は授業科目としての「総合薬学研究」の評価の検討に留まっているので、問題解決能力の醸成に向けた教育について、総合的な目標達成度評価を実施できるよう、指摘の趣旨を踏まえた改善を更に進めることを求める。14改善すべき点(9)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』 7.学生の受入(2)指摘事項アドミッションポリシーが大学にしかなく、薬学部の入学者受入れ方針が示されていないことは適切ではないので、早急に改善することが必要である。(3)本評価時の状況各学部共通の「北海道医療大学としてのアドミッションポリシー」があり、薬学部としてのアドミッションポリシーは存在していなかった。(4)本評価後の改善状況 平成 29 年より薬学部の 3 ポリシーの作成を行うための三方針検討部会を立ち上げ、検討部会内で素案を作成し、教授会での審議を経て平成 31 年 4 月に薬学部としての 3ポリシーを公表した。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり) 【資料 16】薬学部三方針(ディプロマポリシー/カリキュラムポリシー/アドミッションポリシー)構築・改訂に係る各種会議資料ならびに薬学部教授会議事録(抄録)検討所見改善すべき点(9)は、本評価時において、薬学部としてのアドミッションポリシーが存在していなかったことに対して改善を求めたものである。この指摘に対して、大学は上記(4)の対応をとり、2019(平成 31)年4月に薬学部としてのアドミッションポリシーを公表した。以上のことは上記(5)の根拠資料及び大学のホームページから確認できたので、指摘された問題点は改善されたものと判断する。15改善すべき点(10)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』 8.成績評価・評価・学士課程修了認定(2)指摘事項 平成 27 年度の卒業判定において、「卒業試験」の不合格のみの理由で卒業延期となった学生が 54 名(6 年次在籍者 169 名の 32%)であった。これは、卒業の可否判断に国家試験の合否の見込みを重視したためと考えられ、学士課程の修了認定として不適切であるので、早急な見直しを図ることが必要である。(3)本評価時の状況平成 27 年度の卒業判定において、「卒業試験」の不合格のみの理由で卒業延期となった学生が 54 名(6 年次在籍者 169 名の 32.0%)であった。(4)本評価後の改善状況平成 28 年度より卒業試験を廃止し、「薬学総合試験」に変更した。また、「薬学総合試験」の評価も、事前に行われる 4 回の演習試験の平均点を 3 割の持ち点として、「薬学総合試験」の成績 7 割との合計で評価している。この「薬学総合試験」に不合格だった学生は、約 1 ヶ月後(1 月下旬~2 月上旬)に行われる追再試験を受験し、合格した者に単位認定を行っている。追再試験も不合格だった学生は、6 年次の留年ではなく「薬学総合講義」4 科目の単位未修得による卒業延期となる。したがって、これら 4 科目の単位修得により卒業要件が満たされるので、薬学部履修規程第 40 条≪【資料 1】2019年度薬学教育シラバス(第 1 学年~第 5 学年)p31 参照≫に基づいて、他学年で年 1回行っている未修得科目再試験を「総合薬学試験秋期再試験」として 7〜8 月にかけて2 回実施し、合格者に対し単位認定、すなわち卒業認定を行っている。なお、出席日数が足りないなどの理由で履修無効となった学生の場合には「薬学総合試験」自体の受験資格を失うので、卒業延期ではなく 6 年次留年となり、再履修が必要となる。また、未修得科目再試験の受験資格として未修得科目の再履修を必要条件としていない(未修得科目再試験に合格すれば単位修得になる)。「特別講義」はあくまでも「薬学総合講義」の補講的位置づけで開講しており、「総合薬学試験秋期再試験」の受験に際し「特別講義」の受講は必須ではない。しかし、教育的配慮から担任教員より受講するよう指導し、特別な事情がある場合を除いてほぼすべての学生が「特別講義」を受講している。 一方、平成 28 年の以降の卒業延期生は、 ≪平成 28 年度≫ 判定対象者:171 名、卒業認定:141 名、卒業延期:30 名(卒業延期率:17.5%)16 ≪平成 29 年度≫ 判定対象者:156 名、卒業認定:126 名、卒業延期:30 名(卒業延期率:19.2%) ≪平成 30 年度≫ 判定対象者:163 名、卒業認定:138 名、卒業延期:25 名(卒業延期率:15.3%) ≪令和元年度≫ 判定対象者:138 名、卒業認定:116 名、卒業延期:22 名(卒業延期率:15.9%) であり、決して少ないとはいえないが、評価時に比べ大幅に減少している。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり) 【資料 17】2019 年度「基礎薬学総合講義」「社会薬学総合講義」「医療薬学総合講義Ⅰ」「医療薬学総合講義Ⅱ」シラバス【資料 18】薬学部教授会議事録[平成 28 年度臨時、平成 29 年度第 11 回、平成 30年度臨時、2019 年度臨時](抄録)検討所見改善すべき点(10)は、本評価時において、「卒業試験」の不合格のみの理由で多数の学生を卒業延期とするという、国家試験の合否の見込みを重視した卒業の可否判断を行っていたことが、学士課程の修了認定として不適切であるとして、改善を求めたものである。この指摘に対して、大学は上記(4)の対応をとり、「卒業試験」を廃止して「薬学総合試験」とした。また、卒業延期率は 32%から 15.9%まで低下した。以上のことは上記(5)の根拠資料から確認できたので、指摘された問題点は改善されているが、学士課程の修了認定がより適切に行われるよう、更なる改善を進めることを期待する。17改善すべき点(11)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』 8.成績評価・評価・学士課程修了認定(2)指摘事項2 年次および 3 年次の留年率ならびに卒業延期率が高く、また増加傾向にあることが自己点検・評価によって問題と認識されているので、その原因について十分な解析を行い、改善策を実施することが必要である。(3)本評価時の状況平成 27 年度は、2 年から 3 年への進級における留年率は 29.2%(判定対象者:192名、留年者:56 名)、3 年から 4 年への進級における留年率は 13.9%(判定対象者:187名、留年者:26 名)、卒業延期率は 32.0%(判定対象者 169 名、卒業延期者 54 名)であった。(4)本評価後の改善状況 2 年・3 年の留年率については、下級学年での成績不良者を対象とした補正教育科目である特別演習 I~IV を実施することで対応しており、平成 28 年度以降にやや改善が認められたが十分とはいえなかった。そのため、平成 30 年度より、従来は「留年した場合には、当該学年の必修科目はすべて単位認定しない」としていた規程を変更し、「留年した場合でも当該学年で修得した単位はすべて保全される」とした。これにより令和元年度以降の留年率はさらに低下すると期待される。 平成 28 年度: 2 年から 3 年の留年率 18.2%(32/176)、3 年から 4 年の留年率 16.0%(26/163) 平成 29 年度 2 年から 3 年の留年率 13.3%(26/195)、3 年から 4 年の留年率 16.6%(26/157) 平成 30 年度: 2 年から 3 年の留年率 16.4%(30/183)、3 年から 4 年の留年率 10.3%(20/194) 令和元年度: 2 年から 3 年の留年率 12.9%(22/170)、3 年から 4 年の留年率 9.4%(16/170)なお、卒業延期率については前述のとおりである。(改善すべき点 (10))(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり) 【資料 19】平成 29 年度第 8 回薬学部教授会議事録(抄録)ならびに資料【資料 20】平成 28~令和元年度進級判定結果(第 2・3 学年)18検討所見改善すべき点(11)は、本評価時において、2年次および3年次の留年率ならびに卒業延期率が高く、増加傾向にあったことに対して、その原因の解析を十分に行い、改善策を実施するよう求めたものである。この指摘に対して、大学は上記(4)の対応をとり、2年次および3年次の留年率ならびに卒業延期率は減少傾向にある。以上のことは上記(5)の根拠資料から確認できたので、指摘された問題点は改善されつつあると判断するが、留年率と卒業延期率はまだ十分に低くなったとは言い難い状況にあるので、今後更に解析を進め、これに基づいた改善を重ねることを期待する。19改善すべき点(12)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』 8.成績評価・評価・学士課程修了認定(2)指摘事項「総合薬学研究」の単位認定要件に、研究内容とは無関係で薬剤師国家試験に酷似した問題を用いる「卒業試験」の合格を含める履修規程第 37 条の規定は、不適切であるので廃止することが必要である。(3)本評価時の状況評価基準時点である平成 27 年 5 月 1 日時点では、履修規程第 37 条に基づき、総合薬学研究の単位取得に卒業試験の合格を必須要件としていた。(4)本評価後の改善状況 ① 平成 27 年度第 12 回薬学部教授会(平成 28 年 3 月 14 日(月)開催)で、履修規程第 37 条の全文削除を決定した。 ② 改正した履修規程を、平成 28 年 4 月 1 日より全在籍学生を対象に施行した。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり)【資料 21】平成 27 年度第 12 回薬学部教授会議事録(抄録)ならびに資料検討所見改善すべき点(12)は、「但し書き」で指摘したもので、下記の改善がすでに完了している。(平成 30 年7月)「総合薬学研究」の単位認定要件に「卒業試験」の合格を含めていた制度を廃止し、この改正を 2016(平成 28)年度から全在籍学生に対して適用した。20改善すべき点(13)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』 8.成績評価・評価・学士課程修了認定(2)指摘事項留年生に対して、留年した学年の全必修科目(実習、全学教育科目を除く)を再履修するよう定めた履修規程第 30 条は、修得済みの単位を取り消すことを意味するもので、単位制の趣旨に抵触するため、改訂することが必要である。(3)本評価時の状況履修規程第 30 条は、留年生に対して、留年した学年の全必修科目(実習、全学教育科目を除く)を再履修するよう定めていた。また、前年度合格した選択科目の講義を再び履修して試験を受け、前年度より高い評価を得た場合には、これをその科目の最終評価とする「再履修制度」が設けられていた。これらは、留年後の進級に際して、学力を維持しておくための配慮である。(4)本評価後の改善状況平成 29 年度第 8 回薬学部教授会(平成 29 年 11 月 13 日(月)開催)にて審議を行い、履修規程を変更済み。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり) 【資料 22】平成 29 年度第 8 回薬学部教授会議事録(抄録)ならびに資料検討所見改善すべき点(13)は、本評価時において、留年した学年の全必修科目を再履修するように定めていた履修規程に対して改善を求めたものである。この指摘に対して、大学は上記(4)の対応をとり、当該履修規程を「留年した者は、当該学年に配当されている未修得必修科目及び失格・履修無効となった必修科目を再履修しなければならない。」と変更し、2019(平成 31)年4月1日から全在籍学生に対して適用した。以上のことは上記(5)の根拠資料から確認できたので、指摘された問題点は改善されたものと判断する。21改善すべき点(14)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』 8.成績評価・評価・学士課程修了認定(2)指摘事項多くの卒業延期者を出し、それらに対する「特別講義」を予備校講師に委ねていることは適切ではないので、改善することが必要である。(3)本評価時の状況評価基準時点である平成 27 年 5 月 1 日時点では、卒業延期生に対する「特別講義」について、すべて予備校講師が担当しており、本学教員は担当していなかった。(4)本評価後の改善状況 平成 29 年度より卒業延期生に対する「特別講義」の一部を本学教員が担当するこ ととした。さらに、本学教員担当の講義数拡充に向けて引き続き検討を行っている。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり) 【資料 23】平成 29 年度 第6学年特別クラス教務日程検討所見改善すべき点(14)は、本評価時において、「薬学総合講義」の補講的位置づけで卒業延期生を対象に開講される「特別講義」をすべて予備校講師に委ねていたことに対して改善を求めたものである。この指摘に対して、大学は上記(4)の対応をとり、2017(平成 29)年度からは「特別講義」の一部を薬学部教員が担当する体制となった。以上のことは上記(5)の根拠資料から確認できたので、指摘された問題点は改善されたものと判断する。22改善すべき点(15)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』 10.教員組織・職員組織(2)指摘事項基礎資料 15 には教育研究活動が活発であるとは言えない専任教員も見出される。専任教員の教育・研究能力の維持と向上を図るため、個々の教員の研究業績を学部として点検・評価する体制を整備して、改善を図ることが必要である。(3)本評価時の状況従前の薬学 4 年制の際には、定期的に薬学部研究業績集を発行し、研究に対する教員のモチベーションを高めていた。6 年制教育が開始された直後に、教育力のレベルアップに主眼を置いた体制がとられたこともあり、研究活動が不活発になった教員がいたのは事実である。これらの教員に対して学部としての支援・指導は特に実施されてこなかった。(4)本評価後の改善状況 本学では、毎年 8 月に「教育」、「研究」、「社会活動」に関する教員の自己評価が全学的に実施されている(資料 24)。この内容は学部長のみが閲覧できる体制になっていることから、研究業績が不十分な状況が続いている教員に対しては、学部長が直接に教員と面談して現状把握を行うとともに、適切な支援策を講じることとした。 また、全教員の研究業績については、かつて作成されていた「研究業績集/ResearchPublications」を定期的に発行することを検討している。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり) 【資料 24】2019(令和元)年度「教員評価」に係る資料 【資料 25】平成 30 年度第 1 回大学院教務委員会次第検討所見改善すべき点(15)は、本評価時において、教育研究活動が活発であるとは言えない専任教員への支援・指導体制が十分でなかったことに対して改善を求めたものである。この指摘に対して、大学は上記(4)の対応をとり、薬学部長が現状を把握して適切な支援策を講じることになったとしている。しかしながら、改善策の具体的な実施状況などが示されておらず、改善は十分とは言えないので、指摘の趣旨を踏まえた改善を更に進めることを期待する。23改善すべき点(16)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』 13.自己点検・評価(2)指摘事項 現状の自己点検・評価とそれに基づく改善への取り組みは全学的な観点からの改善指示であるので、本評価の評価基準が求めている薬学教育プログラムに対する恒常的な自己点検・評価とそれに基づく向上発展を目指す取り組みに着手することが必要である。(3)本評価時の状況薬学部設置の委員会の一つとして「薬学部点検評価委員会」が置かれていたが、その主たる役割は他学部と同様に外部機関による第三者評価への対応であり、薬学部独自に教育プログラムの自己点検・評価を独自に行う体制は取られていなかった。(4)本評価後の改善状況平成 27 年度臨時教授会において、薬学部の教育態勢の充実を図る一環として「薬学部点検評価委員会」の位置づけを改め、本委員会は教務委員会や学生委員会などの各委員会の活動状況を評価するという役割が明確化された。これに伴い「薬学部点検評価委員会」は、薬学 6 年制教育プログラムの内部質保証を図る PDCA サイクルの構築を進めるため、薬学部の現状に鑑みた 3 年間の薬学部行動目標を設定し、その進捗状況を共有するための評価項目を置くこととした。この取り組みを令和 2 年度から開始する。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり) 【資料 26】平成 27 年臨時薬学部教授会議事録(抄録)ならびに資料 【資料 27】2019 年度第 11 回薬学部教授会議事録(抄録)ならびに資料検討所見改善すべき点(16)は、本評価時において、薬学部の自己点検・評価が、全学的な取り組みに留まっていたことに対して改善を求めたものである。この指摘に対して、大学は上記(4)の対応をとり、「薬学部点検評価委員会」が再整備され、薬学教育プログラムに対する恒常的な自己点検・評価とそれに基づく向上発展を目指す取り組みに着手した。以上のことは上記(5)の根拠資料から確認できたので、指摘された問題点は改善されつつある。2020 年度から開始するとされる取り組みが、薬学教育プログラムの向上発展につながることを期待する。