一般社団法人 薬学教育評価機構

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2019年 東北医科薬科大学 改善報告審議結果

「Ⅳ.大学への提言」に対する改善報告についての審議結果大学名:東北医科薬科大学薬学部本評価実施年度:2015(平成 27)年度2020 年1月 17 日一般社団法人 薬学教育評価機構 総合評価評議会「改善すべき点」に対する改善報告への審議結果※検討所見以外は提出された改善報告書のまま記載しています。1■改善すべき点への対応について改善すべき点(1)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』1 教育研究上の目的(2)指摘事項教育研究上の目的に関して、教育については学則に規定されているが、研究についての記載がないので、学則に教育研究上の目的として策定・記載することが必要である。(3)本評価時の状況学則第 2 条第 2 項第 1 号に(教育目的)として「薬学に関する高度の専門知識を修得させ、社会に貢献できる薬剤師の養成を主たる目的とする。」と掲載していた。(4)本評価後の改善状況平成 29 年度の教務委員会および教授会で審議し、学則第 2 条第 2 項を(教育目的)から(教育研究上の目的)に変更し、第 1 号に医学部医学科、第 2 号に薬学部薬学科、第 3 号に薬学部生命薬科学科と分けて教育研究上の目的を策定し、学生便覧に記載した(資料 1:平成 29 年度第 910 回薬学部教授会議事録(第 3 号議案)、資料 2:平成 30 年度学生便覧 p.104)。策定した学則第 2 条第 2 項第 2 号は以下のとおりである。「薬学部薬学科(以下「薬学科」という。)においては、医療人としての心豊かな 人間性と倫理観を持ち、先進的な薬物療法を探究するとともに疾病の予防・治療及び 健康増進に積極的に貢献する意識と実践力を備えた薬剤師の養成を主たる教育研究目 的とする。」(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり)資料 1:平成 29 年度第 910 回薬学部教授会議事録(第 3 号議案)資料 2:平成 30 年度学生便覧 p.104検討所見改善すべき点(1)は、「教育研究上の目的」に研究についての記載がないことの改善を求めた指摘である。この指摘に対して、大学は上記(4)にあるように学則の変更を行い、2学部3学科の「教育研究上の目的」に探究という文言を加えることにより研究も目的とすることが資料から確認できた。したがって、指摘された問題点は改善されたものと判断する。2改善すべき点(2)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』2 カリキュラム編成(2)指摘事項実質的に、薬剤師国家試験対策に相当する 6 年次の演習科目については、15 科目 7.5単位の演習科目名と、「教授要目」に記載されている授業計画・講義内容の項目(薬と生体、健康と環境、薬の効くプロセス、薬物療法、薬の体内動態と製剤化、薬剤師の責任と義務、薬剤師業務、まとめ)が乖離しているので、整合性のある科目名に修正すべきである。(3)本評価時の状況6 年次後期に開講される 15 科目 7.5 単位の演習科目「臨床薬剤業務演習Ⅰ~Ⅸ、調剤業務演習、医療管理業務演習Ⅰ・Ⅱ、社会薬学演習Ⅰ・Ⅱ、薬事関連法規演習」の名称と「教授要目」に記載されている授業計画・講義内容の項目(薬と生体、健康と環境、薬の効くプロセス、薬物療法、薬の体内動態と製剤化、薬剤師の責任と義務、薬剤師業務、まとめ)が乖離していた。(4)本評価後の改善状況平成 27 年度のカリキュラム改訂に伴い、演習科目「臨床薬剤業務演習Ⅰ~Ⅸ、調剤業務演習、医療管理業務演習Ⅰ・Ⅱ、社会薬学演習Ⅰ・Ⅱ、薬事関連法規演習」の名称を授業計画・講義内容の項目(薬と生体、健康と環境、薬の効くプロセス、薬物療法、薬の体内動態と製剤化、薬剤師の責任と義務、薬剤師業務、まとめ)と整合性をとり、「薬学総合演習」に変更し、7 単位とした(資料 3:平成 30 年度学生便覧 p.114-115(別表 1-2 薬学科カリキュラム配当表)。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり)資料 3:平成 30 年度学生便覧 p.114-115(別表 1-2 薬学科カリキュラム配当表)検討所見改善すべき点(2)は、6年次後期の演習科目である「臨床薬剤業務演習」は薬剤師国家試験対策に相当しており授業要目の記載内容と乖離しているので、整合性のある科目名に修正することを求めた指摘である。この指摘に対して、大学は上記(4)の対応をとり、科目を総合的に復習することを意味する「薬学総合演習」と改めたことが資料により確認できた。したがって、指摘された問題点は改善されたものと判断する。3改善すべき点(3)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』3 医療人教育の基本的内容(2)指摘事項ヒューマニズム教育・医療倫理教育およびコミュニケーション教育の目標達成度評価をするための指標を定め、適切に評価する必要がある。(3)本評価時の状況ヒューマニズム教育・医療倫理教育およびコミュニケーション教育の目標達成度を評価するための指標は、科目ごとにシラバスに記載されており、筆記試験、レポート、SGD における発表および授業態度などにより評価していた。しかし、ヒューマニズム教育・医療倫理教育およびコミュニケーション教育の個々の学習成果を基に、それらの科目で体系づけられたヒューマニズム教育・医療倫理教育およびコミュニケーション教育の総合的学習成果の達成度を測定するための指標設定とそれに基づく評価を行えていなかった。(4)本評価後の改善状況これまで 1 年次から 4 年次まで、学生によるポートフォリオの記載と組担任によるフィードバックを行ってきたが、2019 年度からこの中にヒューマニズム、コミュニケーション、自己研鑽に相当する内容のルーブリック評価を組み込み、年 2 回の頻度で学生による自己評価と組担任によるフィードバックを行うことにした(資料 4:薬学・生命科学を修得するための行動指針(ルーブリック評価表))。本学のディプロマポリシー「1.教養と倫理」はヒューマニズム教育・医療倫理教育、「2.コミュニケーション能力」はコミュニケーション能力の醸成を目標としたものである。従って、ヒューマニズム教育・医療倫理教育およびコミュニケーション教育の総合的学習成果の達成度を測定するために、ディプロマポリシーのルーブリック評価表を作成し、客観的に評価できるように改善した。なお、このルーブリック評価表は 2019 年度新入生から運用を開始し、年 1 回の自己評価を卒業時まで 6 年間継続して行い、さらに 5、6 年時には配属教室の教員による評価を実施することにより、ディプロマポリシーに掲げる能力の実質的な醸成を促す教育を進めていくことを決定した(資料 5:薬学科ディプロマポリシー対応ルーブリック評価表)。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり)資料 4:薬学・生命科学を修得するための行動指針(ルーブリック評価表)資料 5:薬学科ディプロマポリシー対応ルーブリック評価表4検討所見改善すべき点(3)は、ヒューマニズム教育・医療倫理教育およびコミュニケーション教育の目標達成度評価をするための指標を定め、適切に評価することを求めた指摘である。この指摘に対して、大学は上記(4)にあるように科目の枠を超えて、ヒューマニズム、コミュニケーション、自己研鑽に相当する内容の薬学・生命科学を修得するための行動指針を設定し、これらをルーブリック評価表により評価することとした。ディプロマポリシー「1.教養と倫理」はヒューマニズム教育・医療倫理教育、「2.コミュニケーション能力」はコミュニケーション能力の醸成を目標としたものである。したがって、ヒューマニズム教育・医療倫理教育およびコミュニケーション教育の総合的学習成果の達成度を測定するために、ディプロマポリシーのルーブリック評価表を作成し、客観的に評価できるように改善した。それに基づき、2019 年度入学生から年1回の自己評価を卒業時まで6年間継続して行い、さらに5、6年次には配属教室の教員による評価を実施することにより、ディプロマポリシーに掲げる能力の実質的な醸成を促す教育を進めていくように改善した。これらの改善は資料により確認できた。したがって、指摘された問題点は改善されたものと判断する。5改善すべき点(4)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』5 実務実習(2)指摘事項実務実習事前学習に関して、目標達成度を評価するための指標を設定し、それに基づいて適切に評価する必要がある。(3)本評価時の状況実務実習事前学習の評価は、講義は筆記試験で、実習は実技試験、口頭試問、レポート、実習日誌、実習態度等で行っていた。特に技能については、共用試験の細目評価に準じた指標を用い見極め、課題による学生相互評価又は教員評価により、目標達成度を評価していた。しかし、実習の総括的評価は実習中の受け答え、積極性、協調性、身だしなみ等の態度と技能を総合判断して行っており、各実習項目で修得すべき技能および態度を評価・採点するための明確な基準は定められていなかった。(4)本評価後の改善状況平成 27 年度のカリキュラム改訂により実務事前講義科目を再編成し 4 年次前期から後期にかけて「感染制御学」「地域医療」「セルフメディケーション論」「調剤学」「薬剤症候学」「医療コミュニケーション論」「薬剤師業務概論」「医療安全管理学」「臨床薬学演習Ⅰ」「臨床薬学演習Ⅱ」の 10 科目に配置した。これらの科目では主に知識に関する到達目標(SBOs)(平成 25 年度改訂版モデル・コアカリキュラムのF薬学臨床)の内容を講義している。その到達度評価はシラバスに示した一般目標を指標として出題する試験もしくは試験とレポートにより行っている(資料 6:平成 30 年度教授要目(1 年~4年)p.243、p.251-252、p.253-254、p.255-256、p.257-258、p.259-260、p.261-262、p.265-266、p.267-268、p.269-270)。技能および態度については平成 30 年度から「実務模擬実習」の総括的評価・採点基準を改善し明確化した。技能(50%)は、学生の調剤手技やコミュニケーションスキル等を、実技試験及び実習中の手技の観察により実習日毎に優れている(+1)、普通(0)、劣っている(-1)の 3 段階で、態度(50%)は学生の実習中の受け答え、積極性、協調性、身だしなみ、あいさつ等を総合判断して、良い(+1)、普通(0)、悪い(-1)の3 段階で評価している。上記の技能と態度の、実習期間(20 日間)の総和を判定基準に当てはめ判定している(資料 7:2018 実務模擬実習成績評価)。さらに、実習の到達目標を明確化し目標達成度を評価するために、技能・態度に関する 14 項目のルーブリック評価表を作成した(資料 8:2018 実務模擬実習ルーブリック評価表)。これを用い、実習期間中毎日学生の自己評価を実施し、結果を実習日誌に記6録させ自身の到達度を認識させている。これは 2019 年度から実施される「薬学実務実習における概略評価(例示)」の第1段階のレベルも参考に作成しており、2019 年度の実務模擬実習からはこのルーブリック評価表に基づいた教員による総括的評価を実施する予定である。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり)資料 6:平成 30 年度教授要目(1 年~4 年)p.243、p.251-252、p.253-254、p.255-256、p.257-258、p.259-260、p.261-262、p.265-266、p.267-268、p.269-270資料 7:2018 実務模擬実習成績評価資料 8:2018 実務模擬実習ルーブリック評価表検討所見改善すべき点(4)は、実務実習事前学習に関して、目標達成度を評価するための指標を設定し、それに基づいて適切に評価することを求めた指摘である。この指摘に対して、大学が上記(4)にあるように技能と態度に関し詳細なルーブリック評価表を作成し評価するように改善したことは評価できるが、これは、個別に評価した技能・態度の総和により判定するものであり、機構の求める知識・技能・態度を包括したパフォーマンス評価指標の設定ならびに評価は十分にはなされていない。したがって、指摘に対する改善が十分に行われたとは言えないので、今後、指摘を踏まえた改善をさらに進めることが求められる。7改善すべき点(5)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』5 実務実習(2)指摘事項共用試験の受験者数を「自己点検・評価書」に記載することが必要である。(3)本評価時の状況薬学共用試験の合格基準に従ってOSCE、CBT共に合格者を決定し、ホームページおよび自己点検評価報告書に掲載しているが、受験者数を記載していなかったため最終的に共用試験不合格者が何名出ているかは不明な情報であった。(4)本評価後の改善状況薬学共用試験の受験者数をホームページに記載した(資料 9:薬学部ホームページ共用試験)。次回の自己点検評価報告書からは受験者数を含めた薬学共用試験の結果を掲載することにしている。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり)資料 9:薬学部ホームページ 共用試験(http://www.tohoku-mpu.ac.jp/pharmacy/contents/cbt_osce/)検討所見改善すべき点(5)は、共用試験の受験者数を「自己点検・評価書」に記載することを求めた指摘である。この指摘に対して、大学が受験者数をホームページに掲載したことが資料およびホームページにより確認できた。したがって、指摘された問題点は改善されたものと判断する。8改善すべき点(6)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』6 問題解決能力の醸成のための教育(2)指摘事項卒業研究の成績評価については、卒業研究のGIOと到達目標が明文化されているものの、具体的な評価基準がなく、研究室の教員の主観のみによって行われていると判断され、公平性に懸念される点があるので、ルーブリック評価など客観的な評価方法を利用し、かつ複数の教員が、成績評価・単位認定に関わるように、改善すべきである。(3)本評価時の状況卒業研究の成績評価方法は「1 年半の卒業研究を通して研究態度、論文購読、セミナーでの発表と質疑応答、卒業論文作成、研究の発表について評価する」として、具体的な評価項目に基づいて評価は行われていたが、明確な基準は設定されていなかった。(4)本評価後の改善状況平成 29 年度 5 年生から、成績評価方法を「1 年半の卒業研究を通して、1.論文講読(15%)、2.問題点の抽出(15%)、3.研究態度(20%)、4.研究過程の記録(15%)、5.研究成果の発表(15%)、6.卒業論文作成(20%)について評価する。」とし、評価項目および評価割合を明示すると共に、これら 6 項目に関するルーブリック評価を導入し、客観的に評価できるように改善した(資料 10:平成 29 年度教授要目(4 年~6 年・大学院)p.86、資料 11:卒業研究ルーブリック評価表・卒業研究ルーブリック評価配点表)。ルーブリック評価表は、6 つの評価項目に対し 4 段階の尺度(S、A、B、C)を設定し、点数化できるようにした。この評価表を複数の教員が用いて評価し、最終評価とするよう改善した(資料 12:平成 30 年 6 月 5 日付電子回覧通知文書、平成 30 年 6 月 25 日教務課からの通知メール文)。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり)資料 10:平成 29 年度教授要目(4 年~6 年・大学院)p.86資料 11:卒業研究ルーブリック評価表・卒業研究ルーブリック評価配点表資料 12:平成 30 年 6 月 5 日付電子回覧通知文書、平成 30 年 6 月 25 日教務課からの通知メール文9検討所見改善すべき点(6)は、卒業研究の成績評価について、具体的な評価基準を設定し、ルーブリック評価など客観的な評価方法を利用し、かつ複数の教員が、成績評価・単位認定に関わることを求めた指摘である。この指摘に対して、大学は上記(4)にあるように、論文講読(15%)、問題点の抽出(15%)、研究態度(20%)、研究過程の記録(15%)、研究成果発表(15%)、卒業論文作成(20%)の6項目についてルーブリック評価表を用い、複数の教員で評価するように改善したことが資料により確認できた。したがって、指摘された問題点は改善されたものと判断する。10改善すべき点(7)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』6 問題解決能力の醸成のための教育(2)指摘事項問題解決能力の醸成に向けた教育において、目標達成度を評価するための指標を設定し、それに基づいて適切に評価する必要がある。(3)本評価時の状況問題解決能力の醸成を目的とした科目の評価については、科目ごとに設定し評価していた。しかし、問題解決能力醸成のための教育の総合的学習成果の達成度を測定するための指標設定とそれに基づく評価を行えていなかった。(4)本評価後の改善状況本学のディプロマポリシー「5.基礎的な科学力」は、問題解決能力の醸成を目標としたものである。従って、問題解決能力醸成のための教育の総合的学習成果の達成度を測定するために、ディプロマポリシーのルーブリック評価表を作成し、客観的に評価できるように改善した。なお、このルーブリック評価表は 2019 年度新入生から運用を開始し、年1 回の自己評価を卒業時まで 6 年間継続して行い、さらに 5、6 年時には配属教室の教員による評価を実施することにより、ディプロマポリシーに掲げる能力の実質的な醸成を促す教育を進めていくことを決定した(資料 5:ディプロマポリシー対応ルーブリック評価表)。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり)資料 5:ディプロマポリシー対応ルーブリック評価表検討所見改善すべき点(7)は、問題解決能力の醸成に向けた教育において、目標達成度を評価するための指標を設定し、それに基づいて適切に評価することを求めた指摘である。この指摘に対して、大学は上記(4)にあるように、科目の枠を超えて、ディプロマポリシーが求める能力の一つである「5.基礎的な科学力」の達成度を評価するためのルーブリック評価表を作成し、客観的に評価するように改善したことが資料により確認できた。したがって、このルーブリック評価表を用いて、今後適切に評価されることを期待する。11改善すべき点(8)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』7 学生の受入(2)指摘事項留年者、退学者数が多いことは、薬学教育に必要な学力が不足する学生が入学している可能性が高いことを示唆しているので、選抜方法の見直しなどの改善が必要である。(3)本評価時の状況留年者数および退学者数は平成 26 年度までは年々増加する傾向であった。(4)本評価後の改善状況各入試区分(推薦、一般、センター利用)のうち、推薦入試(指定校)で入学した学生の出身校において、成績不良者(留年、退学)が多い高校の指定校見直しを実施した(平成 27 年度入試 2 校、平成 28 年度および平成 31 年度入試各 1 校指定校取消)。入学後、化学の知識がベースになることを考慮し、平成 29 年度から推薦入試(公募)試験科目(英語、化学)のうち、化学の配点を倍にし、化学の学力が高い学生の入学増を目指す改善を行った(資料 13: 平成 29 年度 薬学部学生募集要項 p.4)。また、FD・SD 推進委員会を中心として教育法および評価法の改善も進めており、留年者数は年々減少している。平成 26 年度と比較して平成 29 年度の留年者数は 3 分の 2 以下に減少し改善傾向にある(資料 14:休学者数、留年者数、退学者数および編入学者数)。引き続き入試および教育において留年者数、退学者数の減少に向けて対策を進めていく。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり)資料 13:平成 29 年度 薬学部学生募集要項 p.4資料 14:休学者数、留年者数、退学者数および編入学者数検討所見改善すべき点(8)は、留年者、退学者数が多いことから、選抜方法の見直しなどの改善を求めた指摘である。この指摘に対して、大学は上記(4)の対応を取り、平成29年度の入試から推薦入試(指定校)の一部取り消し、推薦入試(公募)の試験科目のうち、化学の配点を倍にするなどの変更を行い、さらにはFD・SD推進委員会を中心として教育法および評価法の改善も進めた。これらの改善により平成29年度の留年生は平成26年度の3分の2以下に減少したとしており、減少傾向は認められるもののまだ十分とは言えない。したがって、今回の改善に加え恒常的に留年生を減らすよう、改善をさらに進めることが求められる。12改善すべき点(9)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』8 成績評価・進級・学士課程修了認定(2)指摘事項4年次の薬学統合講義科目および「実務模擬実習」の単位の認定について、共用試験の結果を含めて判定していることは、大学としての公正かつ厳格な成績評価および単位認定という観点から不適切であり、早急に改善する必要がある。(3)本評価時の状況4 年次の薬学統合講義科目および「実務模擬実習」の単位の認定について、共用試験の結果を含めて判定していた。(4)本評価後の改善状況平成 26 年度第 862 回教授会(資料 15:平成 26 年度第 862 回教授会議事録(第 6号・第 8 号議案))において、薬学統合講義単位評価方法を変更し、平成 27 年度の 4年生から共用試験の合否と薬学統合講義および実務模擬実習の成績は切り離して単位認定を行っている。これにより、「共用試験」の結果を含めて判定することは無くなり、公正かつ厳格な成績評価および単位認定を実施している。同時に「薬学共用試験」の合格を 5 年次への進級条件に加えた(資料 16:平成 30 年度学生便覧(薬学部履修規程第 16 条(4)p.120))。 なお、本改善状況については、「Ⅰ総合判定」の但し書きに対する改善報告(平成 29年 2 月 27 日提出)の審議結果をもって改善されたと評価されている。(5) 改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり)資料 15:平成 26 年度第 862 回教授会議事録(第 6 号・第 8 号議案)資料 16:平成 30 年度学生便覧(薬学部履修規程第 16 条(4)p.120)検討所見改善すべき点(9)は、「但し書き」で指摘したもので、下記の改善がすでに完了している。(平成 29 年5月)東北医科薬科大学薬学部履修規定第 10 条が削除され、「薬学統合講義Ⅰ~Ⅷ」および「実務模擬実習」の単位認定は科目ごとに認定するよう改定し、「共用試験」の合否を単位認定に加味することを除いている。13改善すべき点(10)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』8 成績評価・進級・学士課程修了認定(2)指摘事項6年次後期の演習科目のみが未修得で留年となった6年次留年生には、未修得の6年次後期演習科目を再履修させ、その成果を7月に実施する卒業試験で評価、判定するとしている。したがって、「再履修」の評価としての厳格性を確保するため、6年次留年生に対する演習科目の講義内容と講義時間、また卒業試験(薬学総合演習試験)の実施方法および判定基準を、6年次正規履修時と同一にする必要がある。特に、80コマの授業が用意されている「基礎学力演習」が、薬剤師国家試験予備校など、学外業者により実施されるものであれば、大学教育として不適切であり、また、この講義への2/3以上の出席が「卒業試験の受験資格」となることは問題である。したがって、現状の制度では、再履修の評価としての厳格性が確保できないことが懸念され、講義内容、並びに卒業試験の実施、評価方法の早急な見直しが必要である。(3)本評価時の状況6 年次留年生(以下、「卒業延期学生」という)への対応について、単位未修得科目の再履修のコマ数が正規履修時より少なく、予備校による講義の受講状況を「薬学総合演習試験」の受験資格にするなどの問題点があった。(4)本評価後の改善状況平成 27 年度第 879 回教授会(資料 17:平成 27 年度第 879 回教授会議事録(第 4 号 議案))において、卒業延期学生への指導方法等を決定し、「薬学総合演習試験」の受 験資格について改訂した。平成 28 年度の卒業延期学生から、予備校による講義コマ 数は含めずに学内教員による講義だけで再履修に必要なコマ数(105 コマ※)の講義を 行っている。卒業延期学生の「薬学総合演習試験」(演習科目 7.5 単位の認定試験) の受験資格について、学外の業者が作成した模擬試験の受験は受験資格から外し、合 格基準も 6 年次生と卒業延期学生で共通とし、一次試験は 65%以上の得点で合格、一 次試験不合格の学生が受験する二次試験は 60%以上の得点で合格とした(資料 18:卒業延期学生の再教育期間、受講科目、薬学総合演習試験受験資格及び卒業判定基準(平成 27 年度第 879 回教授会第 4 号議案資料 4))。この規定により単位を修得した卒業延期学生が平成 27 年 9 月に卒業している。※ 本学では、70 分 1 コマ×14 回授業=1 単位で実施しており、7.5 単位に必要なコマ数は、7.5×14=105 コマとなる。なお、本改善状況については、「Ⅰ総合判定」の但し書きに対する改善報告(平成 2914年 2 月 27 日提出)の審議結果をもって改善されたと評価されている。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり)資料 17:平成 27 年度第 879 回教授会議事録(第 4 号議案)資料 18:卒業延期学生の再教育期間、受講科目、薬学総合演習試験受験資格及び卒業判定基準(平成 27 年度第 879 回教授会第 4 号議案資料 4)検討所見改善すべき点(10)は、「但し書き」で指摘したもので、下記の改善がすでに完了している。(平成 29 年5月)「卒業延期学生再教育授業予定概要・再教育授業日程・薬学総合演習試験受験資 格及び卒業判定基準」において、学内教員による講義のみで再履修に必要なコマ数(105 コマ)を確保し、卒業試験受験資格から予備校の模擬試験受験を外し、成績判定も6年次生と6年次 留年生で共通とし、一次試験は 65%以上の得点で合格、一次試験不合格の学生が受験する二次 試験は 60%以上の得点で合格とした。15改善すべき点(11)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』8 成績評価・進級・学士課程修了認定(2)指摘事項6年次に実施される学外業者の作成した国家試験対策模擬試験の受験を、実質上の卒業試験である薬学総合演習試験の受験資格としていることは、「学士課程修了の認定が、公正かつ厳格におこなわれていること」とする【基準8-3-1】にそぐわないので、受験資格の早急な改善が必要である。(3)本評価時の状況6 年次の後期演習科目 7.5 単位分の単位認定試験である「薬学総合演習試験」の受験資格に、国家試験予備校が作成し学内で実施する複数回の模擬試験の受験状況を含めていた。(4)本評価後の改善状況平成 28 年度の「薬学総合演習試験」より、受験資格基準から模擬試験の受験に関する項目を削除した(資料 19:平成 27 年度第 877 回教授会議事録(第 4 号議案))。従って、シラバス(資料 20:平成 30 年度教授要目(5 年~6 年)p.60-61)に記載のとおり、1)6 年前期までの必要な単位を取得していること。2)総授業実施時間数の内 3 分の 2 以上出席していること。以上の 2 点だけに改善されている。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり) 資料 19:平成 27 年度第 877 回教授会議事録(第 4 号議案)資料 20:平成 30 年度教授要目(5 年~6 年・大学院)p.60-61検討所見改善すべき点(11)は、6年次に実施される学外業者の作成した国家試験対策模擬試験の受験を薬学総合演習試験の受験資格としていることは、不適切であるので、受験資格の早急な改善を求めたものである。この指摘に対して、大学は上記(4)にあるように「薬学総合演習試験」の受験要件から模擬試験の受験に関する項目を削除し、1)6年前期までの必要な単位を取得していること。2)総授業実施時間数のうち、3分の2以上出席していることの2点だけに改善されていることが資料により確認できた。したがって、指摘された問題点は改善されたものと判断する。16改善すべき点(12)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』13 自己点検・評価(2)指摘事項全学的に実施された自己点検・評価の結果を教育研究活動の改善に反映できるよう、委員会運営の改善が必要である。(3)本評価時の状況自己点検・評価委員会では、認証評価も含め、規程の評価項目等について、全学的、網羅的な点検・評価を行っているが、現状では年度単位で行われているわけではなく、業務を分担している各部及び関係委員会に分散して実施されていた。(4)本評価後の改善状況平成 29 年度から大学の事業計画について、自己点検・評価委員会を年 3 回開催し、PDCA サイクルにより委員会がチェックもしくは評価する体制を構築し、翌事業年度に評価結果を反映させることとし、評価結果・改善要望内容については各部署・委員会に持ち帰り(通知)改善に反映されるよう体制を整えた(資料 21:平成 29 年度自己点検・評価委員会資料、資料 22:平成 30 年度事業計画、資料 23:平成 30 年度自己点検・評価委員会資料)。さらに教育活動の自己評価は前期、後期の授業について、それぞれの定期試験終了後に全科目担当者から授業の自己点検報告書を提出させ、合わせて学生の授業アンケート結果を集計し、さらなる授業改善のための資料として活用している。これまでは授業アンケート結果の概要のみ学生に公開していたが、平成 30 年度より科目ごとの授業アンケート結果の全てを学生に公開し、教員による授業改善をさらに推し進めている。また、この結果をもとに FD・SD 推進委員会で協議し、特に授業改善の必要な教員に対しては講義についてアドバイスを行い、授業公開期間に評価の良い教員の授業を参観してもらい教育改善の参考にしてもらっている(資料 24:平成 30 年度第 1 回 FD・SD 推進委員会薬学部会記録)。その一環としてルーブリック評価に関する講演会、情報セキュリティに関する講演会を実施し改善を図っている(資料 25:ルーブリック評価に関する講演会、資料 26:情報セキュリティ研修会)。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり)資料 21:平成 29 年度自己点検・評価委員会資料資料 22:平成 30 年度事業計画資料 23:平成 30 年度自己点検・評価委員会資料17資料 24:平成 30 年度第 1 回 FD・SD 推進委員会薬学部会記録資料 25:ルーブリック評価に関する講演会資料 26:情報セキュリティ研修会検討所見改善すべき点(12)は、自己点検・評価の結果を教育研究活動の改善に反映できるよう、委員会運営の改善を求めたものである。この指摘に対して、大学は上記(4)にあるように、事業計画に対する点検・評価については、自己点検・評価委員会を年3回開催し、PDCAサイクルによりチェックもしくは評価する体制を構築し、評価結果・改善要望内容については各部署・委員会に持ち帰り(通知)改善に反映されるよう体制を整えた。一方、教育に関してはFD・SD推進委員会が公開授業、講演会、研修会などの開催のほかに、学年ごとに詳細な科目別授業アンケートを実施し、その結果を整理しレーダーグラフにより前年度との比較を行うなど(資料4)、改善への第一歩としての努力は評価できる。したがって、指摘に対する改善の方向は認められるが、幅広く自己点検しアンケート結果を教育研究の改善に反映させるなど、改善をさらに進めることが求められる。