一般社団法人 薬学教育評価機構

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2019年北陸大学 改善報告審議結果

「Ⅳ.大学への提言」に対する改善報告についての審議結果大学名:北陸大学薬学部 本評価実施年度:2015(平成 27)年度2020 年2月 27 日一般社団法人 薬学教育評価機構 総合評価評議会1「改善すべき点」に対する改善報告への審議結果(再評価対象以外の中項目) ※検討所見以外は提出された改善報告書のまま記載しています。2■改善すべき点への対応について改善すべき点(1)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』 1.教育研究上の目的(2)指摘事項1.薬学部の「理念」を明示し、「教育研究上の目的」がこれを踏まえたものであることが明らかになるように改善する必要がある(1.教育研究上の目的)(3)本評価時の状況「教育研究上の目的」が記載されている内規や便覧等に「理念」が記載されておらず、「教育研究上の目的」が「理念」を踏まえたものであることが明確に示されていなかった。(4)本評価後の改善状況「自然を愛し、生命を尊び、真理を究める人間の形成」とする建学の精神に基づき、大学の使命・目的を「健康社会の実現」と定めている。そのうえで薬学部の教育理念を「人の命と健康を守る、医療の担い手としての薬剤師の養成をもって社会に貢献する」とし、この理念を踏まえ教育研究上の目的を「人材養成の目的」として「医療人としての倫理観、使命感、責任感及び高度な薬学の知識・技能を身につけ、臨床の現場で実践的な能力を発揮できる薬剤師を養成する。」と学則に定めている。この人材養成の目的は、具体的に学部の教育方針・目標として設定され、これらの目標を達成するため、ディプロマ・ポリシー、カリキュラム・ポリシー、アドミッション・ポリシーの3つのポリシーを定め、教育に臨んでいる(資料 2-1 pp.7~8、p.97)。使命・目的、理念、人材養成の目的は、学生便覧や大学ホームページに明示している(資料 73、資料 18)。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり)資料 2-1:学生便覧 2018、pp.7~8 2 使命・目的、教育理念等、p.97 「北陸大学学則」資料 73:北陸大学ホームページ・情報の公表・教育の情報https://www.hokuriku-u.ac.jp/about/disclosure/education.html資料 18:北陸大学ホームページ・「薬学部薬学科」・「教育ポリシー」https://www.hokuriku-u.ac.jp/department/pharmacy/policy.html3検討所見改善すべき点(1)は、本評価時において、「教育研究上の目的」が記載されている内規や便覧等に「理念」が記載されておらず、「教育研究上の目的」が「理念」を踏まえたものであることが明確に示されていなかったことから、薬学部の「理念」を明示するよう改善を求めたものである。この指摘に対して、大学は上記(4)の対応をとり、薬学部の教育理念を、使命・目的、人材養成の目的とともに、学生便覧(資料2-1 学生便覧 2018、p.7-8)や大学ホームページ(資料 73 北陸大学ホームページ 情報の公表・教育の情報)に明示した。これらのことが上記(5)の添付資料から確認できたことから、指摘された問題点は改善されたものと判断する。4改善すべき点(2)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』 3.医療人教育の基本的内容(2)指摘事項4.ヒューマニズム教育・医療倫理教育ならびにコミュニケーション能力・自己表現能力を身に付けるための教育において、最終的な目標達成度を評価する指標の設定とそれに基づく評価が行われていないため、それらの実施が必要である。(3.医療人教育の基本的内容)(3)本評価時の状況ヒューマニズム教育・医療倫理教育ならびにコミュニケーション能力・自己表現能力を身に付けるための教育において、授業形式が講義中心であり、成績評価も試験及びレポートにより行われている科目がほとんどになっていた。(4)本評価後の改善状況ヒューマニズム教育・医療倫理教育並びにコミュニケーション能力・自己表現能力を身につけるための教育として、1 年次に集中していたヒューマニズム関連教育を改め、現カリキュラムでは 1 年次に「医療人」(資料 5-1 現カリ用 pp.189~190)、「薬学入門Ⅰ」(資料 5-1 現カリ用 pp.191~193)、「基礎ゼミⅠ」(資料 5-1 現カリ用 pp.182~184)、2 年次に「薬学入門Ⅱ」(資料 5-1 現カリ用 pp.233~236)、「基礎ゼミⅡ」(資料 5-1 現カリ用 pp.230~232)、3 年次に「人間学Ⅰ」(資料 5-1 現カリ用 pp.334~336)、「機能形態学Ⅲ」(資料 5-1 現カリ用 pp.355~359)、4 年次に「実務事前学習」(資料 5-1 現カリ用 pp.532~542)を開講し、シラバスに到達目標、指標を定め評価している(資料3 pp.15~16)。また、これらの多くは SGD 等を導入した能動的参加型学習を実施しており、シラバスにも記載している(資料 74、資料 25)。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり)資料 5-1:2018 年度シラバス・現カリキュラム用、pp.189~190「医療人」、pp.191~193「薬学入門Ⅰ」、pp.182~184「基礎ゼミⅠ」、pp.233~236「薬学入門Ⅱ」、pp.230~232「基礎ゼミⅡ」、pp.334~336「人間学Ⅰ」、pp.355~359「機能形態学Ⅲ」、pp.532~542「実務事前学習」資料3:2018(平成 30)年度履修の手引、pp.15~16 カリキュラム・ツリー資料 74:ヒューマニズム関連科目成績評価指標資料 25:H30 実務事前学習「評価指標」5検討所見改善すべき点(2)は、本評価時において、ヒューマニズム教育・医療倫理教育ならびにコミュニケーション能力・自己表現能力を身に付けるための教育において、これらの教育に関する科目を総合した最終的な目標達成度を評価する指標の設定とそれに基づく評価の実施を求めたものである。この指摘に対して、大学は上記(4)の対応をとり、1年次に集中していたヒューマニズム関連教育を改め、1年次から4年次に関係科目を配置、開講した(資料3 カリキュラム・ツリー)。これらの多くの科目に能動的参加型学習であるSGD等を導入し、成績評価方法としてポートフォリオ評価やパフォーマンス評価(ルーブリックによる)を取り入れている(資料5-1 シラバス)。このように講義中心からSGDの導入など学習方法を改善し、その評価方法も筆記試験やレポートからポートフォリオ評価やパフォーマンス評価(ルーブリックによる)などに変更したことは評価できる。しかし、現状では、個々の科目に関する目標到達度の評価にとどまっており、本機構が求めるヒューマニズム教育・医療倫理教育ならびにコミュニケーション能力・自己表現能力を身に付けるための教育における最終的な目標達成度を評価するには至っていない。今後、継続してさらなる改善がなされることを期待する。6改善すべき点(3)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』 4.薬学専門教育の内容(2)指摘事項5.薬学専門教育が講義に偏っているので、演習など到達目標の学習領域に合致した学習方略の設定と科目編成の再構築が必要である。(4.薬学専門教育の内容)(3)本評価時の状況薬学専門教育は講義を中心に行われていた。なお、PBL や SGD を取り入れている講義や実習について、シラバスに明記されていない科目があった。(4)本評価後の改善状況薬学専門教育の講義偏重を是正するために、PBL や SGD を取り入れている講義や実習科目をシラバス上明確にし、教員に向けては薬学部独自の FD 研修会を実施するなどして学習方法の多様化を図っている(資料 75、資料 76)。また、科目編成を再構築した新カリキュラムを 2019(平成 31)年度にスタートする(資料 77、資料 78)。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり)資料 75:2018 年度薬学部 FD・SD 研修会資料資料 76:2018 年度能動的参加型学習実施科目一覧資料 77:2019 年度入学生用カリキュラム・マップ、カリキュラム・ツリー資料 78:新カリキュラム SBOs 該当表検討所見改善すべき点(3)は、本評価時において、薬学専門教育の授業が講義に偏っている状況だったことから、演習など到達目標の学習領域に合致した学習方略の設定と科目編成の再構築するよう改善を求めたものである。この指摘に対して、大学は講義偏重を是正するために上記(4)の対応をとり、PBLやSGDを取り入れている授業や実習科目について、そのことをシラバスに明記し、教員に向けては薬学部独自のFD研修会を実施するなどして学習方法の多様化を図った(資料5-1、75、76)。また、科目編成を再構築した新カリキュラムを 2019 年度から実施することにした(資料 77、資料 78)。これらのことが上記(5)の添付資料から確認できたことから、指摘された問題点は改善されたものと判断する。7改善すべき点(4)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』 9.学生の支援(2)指摘事項18.校医が修学の困難さを判断して助言する制度は、障がいを持つ志願者の受験の可否判断に大学関係者が関わることになり、好ましくないので、改善が必要である。(9.学生の支援)(3)本評価時の状況平成 28(2016)年度学生募集要項 P.25「身体に障がいのある方の受験について」における「身体に障がいのある方は、学部により受験及び就学が困難な場合もあります(以下略)」の記述が、障がい者の出願を妨げる場合があるといった誤解を招きかねない表現であるとの指摘を受けた。(4)本評価後の改善状況障がいを持つ志願者の受験の可否判断に大学関係者が関わる制度を取り止め、学生募集要項上の記述も削除した。また、障がいなどの理由で入学者選抜において不利になることがないように配慮する旨を学生募集要項に明記した(資料7 p.43)。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり)資料7:2019(平成 31)年度学生募集要項 p.43検討所見改善すべき点(4)は、本評価時において、大学関係者(校医)が修学の困難さを判断して助言する制度は、障がいを持つ志願者の受験の可否判断に大学関係者が関わることになり、好ましくないとして改善を求めたものである。この指摘に対して、大学は上記(4)の対応をとり、大学関係者が関わる制度を取り止め、学生募集要項上の記述を削除する一方、障がいなどの理由で入学者選抜において不利になることがないように配慮する旨を、2019 年度学生募集要項に明記することとした(資料7)。これらのことが上記(5)の添付資料から確認できたことから、指摘された問題点は改善されたものと判断する。8改善すべき点(5)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』 10.教員組織・職員組織(2)指摘事項19.研究活動の低下が懸念される教員が少なくないので、研究時間の確保などの改善が必要である。(10.教員組織・職員組織)(3)本評価時の状況教員の授業担当時間数は、教授または准教授は前期・後期にそれぞれ実習科目以外に 2~4 単位の科目を担当し、講師・助教は、実習科目以外に 1~2 単位の科目を担当とし、教育・研究活動に支障がないように配慮している。(4)本評価後の改善状況研究活動の低下が懸念される教員が少なくないとのご指摘については、個々の教員の研究能力向上や研究に対するモチベーション向上によって改善されるものであると考えている。そこで、2016(平成 28)年度に全学的な研究推進委員会を(資料 79、資料 80)、2017(平成 29)年度に事務組織としての研究支援課を設立(資料 81)するなどのバックアップ体制を整えた。また、私立大学研究ブランディング事業の採択(2016 年 11 月~2019 年 3 月の 3 年間)や学内特別研究助成制度の改善・充実を通して、個人のみならず複数人での研究奨励、研究活動の活性化を図っている(資料 110、資料 82、資料 83)。なお、研究時間の確保についても、2019 年4月施行カリキュラム(新カリキュラム)の年次進行に合わせて、さらなる改善に努めていく。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり)資料 79:北陸大学規程集「北陸大学研究推進委員会規程」資料 80:平成 28(2016)年度第 1 回研究推進委員会議事録資料 81:北陸大学規程集「学校法人北陸大学事務組織規程」資料 82:2017(平成 29)年度北陸大学特別研究助成及び北陸大学教育改革助成の公募について資料 83:2019 年度北陸大学特別研究助成公募について9検討所見改善すべき点(5)は、本評価時において、大学は「教員の授業担当時間数は、教授または准教授は前期・後期にそれぞれ実習科目以外に2~4単位の科目を担当し、講師・助教は、実習科目以外に1~2単位の科目を担当とし、教育・研究活動に支障がないように配慮している」としていたが、研究活動の低下が懸念される教員が少なくない状況であったことから、これらの教員が研究時間を十分に確保できるよう改善を求めたものである。この指摘に対して、大学は上記(4)の対応をとり、2016(平成 28)年度に全学的な研究推進委員会を(資料 79、資料 80)、その翌年度には事務組織として研究支援課を設立し(資料 81)、さらに私立大学研究ブランディング事業の採択(2016 年 11 月~2019 年3月の3年間)や学内特別研究助成を充実させるなど(資料 82、資料 83)、教員の研究環境の改善を図っている。このように、個々の教員の研究能力向上や研究に対するモチベーション向上を目的として、「研究推進委員会」や「研究支援課」を立ち上げたこと、学内の研究助成を充実させたことは評価できる。しかし、機構が求めている研究時間の確保については、2019 年4月施行カリキュラム(新カリキュラム)の年次進行に合わせてさらなる改善に努めていくとしており、指摘された問題点は改善されていないと判断する。今後改善がなされることを期待する。10改善すべき点(6)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』 13.自己点検・評価(2)指摘事項20.「北陸大学自己点検・評価規定」に定められた自己点検項目に基づく独自の自己点検・評価を定期的かつ継続的に実施する必要がある。(13.自己点検・評価)(3)本評価時の状況「北陸大学自己点検・評価規定」に定められた自己点検項目に基づく独自の自己点検・評価は行われていなかった。(4)本評価後の改善状況2015(平成 27)年度以降、「北陸大学自己点検・評価規程」に基づき、全学的な自己点検・評価を毎年実施している(資料 84)。評価項目は日本高等教育評価機構の基準項目に準拠した形式で、「北陸大学自己点検・評価規程」の自己点検・評価項目を網羅したうえで、本学として必要な項目を加えている(資料 85)。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり)資料 84:北陸大学規程集「北陸大学自己点検・評価規程」資料 85:北陸大学ホームページ・「情報の公表」・「自己点検・評価」・「平成 27(2015)年度 自己点検・評価報告書」、「平成 28(2016)年度 自己点検・評価報告書」、「平成 29(2017)年度 自己点検・評価報告書」、「平成 30(2018)年度 自己点検・評価報告書」 ※各年度評価項目(目次)抜粋https://www.hokuriku-u.ac.jp/about/disclosure/jabpe.html11検討所見改善すべき点(6)は、本評価時において、「北陸大学自己点検・評価規定」に定められた自己点検項目に基づく独自の自己点検・評価は行われていなかったため、その規定に定められた自己点検項目に基づく独自の自己点検・評価を定期的かつ継続的に実施するよう改善を求めたものである。この指摘に対して、大学は上記(4)の対応をとり、評価項目を日本高等教育評価機構の基準項目に準拠した形式で、「北陸大学自己点検・評価規程」の自己点検・評価項目を網羅したうえで、大学として必要な項目を加えることにし、2015(平成 27)年度以降、この「北陸大学自己点検・評価規程」に基づき、全学的な自己点検・評価を毎年実施している(資料 84)。このように、日本高等教育評価機構の基準項目に準拠した形式で、「北陸大学自己点検・評価規程」の自己点検・評価項目を網羅したうえで、大学として必要な項目を加え、その基準に沿って全学的に毎年自己点検・評価を行っていることは評価できる。また評価項目の大半で、各学部単位での自己点検・評価がなされており、本機構が求めている6年制薬学教育プログラムの自己点検・評価に向けての改善の姿勢がみられる。これらのことが上記(5)の添付資料からも確認できたことから、指摘された問題点は改善されたものと判断する。今後、更に評価項目の充実化を図るなど、教育プログラムの向上を目指した自己点検・評価の充実化により、より良い教育プログラムの構築が期待される。