一般社団法人 薬学教育評価機構

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2016年 慶應義塾大学 改善報告審議結果

「Ⅳ.大学への提言」に対する改善報告についての審議結果大学名:慶應義塾大学薬学部本評価実施年度:2016(平成 28)年度2021 年1月 22 日一般社団法人 薬学教育評価機構 総合評価評議会「改善すべき点」に対する改善報告への審議結果※検討所見以外は提出された改善報告書のまま記載しています。1■改善すべき点への対応について改善すべき点(1)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』3.医療人教育の基本的内容(2)指摘事項ヒューマニズム教育・医療倫理教育およびコミュニケーション教育の学修成果を総合して、それらの教育の目標達成度を評価する指標を設定し、それに基づいた適切な評価を行う必要がある。(3)本評価時の状況ヒューマニズム教育・医療倫理教育およびコミュニケーションの科目の評価は、個々の科目の評価項目がシラバスに記載されているだけで、これらの科目の学修成果を総合して、教育の目標達成度を評価する指標は設定されていなかった。したがって、指標に基づいた評価は実施されていなかった。(4)本評価後の改善状況本指摘を受けて、倫理・コミュニケーション系科目に関する教育計画と運用の調整を担う倫理系カリキュラム小委員会において、薬学部ディプロマポリシー(DP)のうち、倫理・コミュニケーションに関わる以下の 2 つの DP に対応させて 7 つのアウトカムを設定し、これらのアウトカムに対応する科目をカリキュラム・マップ(科目関連表)としてとりまとめた。DP2 医療人としての広い教養を身につけ、高い倫理観、使命感を有していることDP4 医療人として必要なコミュニケーション・プレゼンテーション能力を修得していることこれらの教育の目標達成度を評価する指標として、設定したアウトカムをドメインとしたルーブリック評価表を作成し、一部について学年横断的にルーブリック評価を試行して、妥当性を評価した(資料 1)。最終的に、10 の観点から成るルーブリック評価表を完成させ、薬学部カリキュラム委員会の承認を経て、2020 年度からの全面適用を確定させた(資料 2, 資料 3)。また、2019 年度は薬学科 1, 4, 6 年生全員にカリキュラム・マップおよびルーブリック評価表を配付し、自身の学修到達度を測る機会を設けた。2020 年度は、学生に配布する「履修案内」に同時に作成したカリキュラム・マップを科目関連表として掲載して全学生への周知を図ることとした(資料 4)。2019 年度末の時点では、指摘を受けた事項について全ての学生に対して完全に適用するには至っていないが、2020 年度は作成したルーブリック評価表を使用して科目ご2との目標に即した授業を実施する(資料 1)。同時に、2019 年度に実施した評価試行を継続し、2020 年度入学生に対しては、1 年次よりルーブリック評価表を用いてヒューマニズム教育・医療倫理教育の学修成果の総合的な評価を継続的に実施していく。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり)資料 1:2019 年度第 6 回倫理系カリキュラム小委員会議事録資料 2:2019 年度薬学部第 12 回カリキュラム委員会議事録資料 3:倫理・コミュニケーションに係わる学習⽬標到達度確認のためのルーブリック評価表資料 4:「薬学科 倫理・コミュニケーション系カリキュラム・マップ(科目関連表)」2020 年度薬学部履修案内 p74検討所見改善すべき点(1)は、本評価時において、ヒューマニズム教育・医療倫理教育、およびコミュニケーション教育に関する科目の評価が、それぞれの学修成果を総合して目標達成度を評価するべく設定した指標に基づいて、適切に行われてはいなかったことに対して、改善を求めたものである。この指摘に対して、大学は上記(4)の対応をとり、ヒューマニズム教育・医療倫理教育、およびコミュニケーション教育に関わる二つのディプロマ・ポリシーに対応する教育の目標達成度を評価するルーブリック評価表を 2020 年度から適用することとした。以上のことは上記(5)の根拠資料で確認できたので、指摘された問題点は改善されたものと判断するが、評価の適用が 2020 年度からとなっており、今後、適切な評価が行われることを期待する。3改善すべき点(2)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』5.実務実習(2)指摘事項実務実習事前学習において、総合した事前実習全体としての目標達成度を評価するための指標は設定されておらず、指標を設定して適切に評価する必要がある。(3)本評価時の状況実習・演習科目「実務実習事前学習」の評価は、実習への参加、52 種類の提出物および実習態度等により行った。その評価基準は、①実習への参加 2 点、遅刻・早退 1 点、欠席 0 点として 47 回分を集計(計 94 点)。②担当教員が態度に問題があると判断した場合に、マイナス点を付加。③提出物評価については、基準に到達 1 点、基準に不到達または未提出 0 点として、52 の提出物の評価を集計(52 点満点)とした。この①+②+③の満点 146 点を 100%とし、60%以上を合格とした。しかし、シラバス記載の「成績評価方法・基準」の表現は曖昧で、実際の評価基準を反映していなかった。さらに、実務実習事前学習において、総合した事前実習全体としての目標達成度を評価するための指標は設定されてための指標は設定されていなかった。したがって、指標に基づいた評価は行われていなかった。(4)本評価後の改善状況実習項目(実習態度、医薬品情報、調剤、フィジカルアセスメント、院内製剤・薬局製剤、服薬指導、手洗い・マスク、入院、TDM、症例検討、安全管理、医療における倫理)ごとに目標達成度を示した 4 段階の評価表を作成し、実習開始日に学生に配付した(資料 5)。成績評価は、参加(各実習における提出物(ポートフォリオ)、実習態度)40%、マークシート試験(知識)20%、総合実習試験(技能・態度:評価表に基づいて評価)40%で行い、60%以上を合格とした(資料 6)。この結果、シラバス記載の「成績評価方法・基準」と、実際の評価基準を完全に一致させるに至った。さらに、総合した事前実習全体としての目標達成度を評価するために、全ての実習項目を実施した後の 4 年次 11 月に総合実習を行い、評価表(資料 7)に基づいて、技能・態度を総合的に評価するように変更し、2019 年度実習開始学年よりこれを適用した(資料 8)。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり)資料 5:2018~2019 年度「実務実習事前学習」評価基準一覧(学生配布資料)資料 6:2019 年度「実務実習事前学習(実習)」シラバス資料 7:2018~2019 年度「実務実習事前学習」総合実習評価表4資料 8:2018 年度第 2 回薬学部教授総会議事録(議題 第 2 ④)検討所見改善すべき点(2)は、本評価時においては実務実習事前学習の評価が項目ごとに行われ、学修成果を総合して事前実習全体の目標達成度を評価する指標を設定した適切な評価となっていなかったことに対して、改善を求めたものである。この指摘に対して、大学は上記(4)の対応をとり、実習項目ごとの目標達成度を示した4段階の評価表を作成すると共に、全実習項目の終了後に行う「総合実習」において、「学修成果を総合した事前実習全体の目標達成度評価」を評価表に基づいて総合的に評価する方式を 2019 年度に実習開始となる学年より適用している。以上のことは上記(5)の根拠資料によって確認できたので、指摘された問題点は改善されたものと判断する。5改善すべき点(3)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』6.問題解決能力の醸成のための教育(2)指摘事項問題解決能力の醸成に向けた教育において、目標達成度を評価するための指標を設定し、それに基づいて適切に評価することが必要である。(3)本評価時の状況薬学部における問題解決能力の醸成を意図した教育は体系的に実施されており、多岐にわたる学習方法を取り入れているが、これらの科目のシラバスに、目標達成度を評価するための指標は記載されておらず、指標に基づいた評価は行われていなかった。また、本評価対象年度(平成 27 (2015) 年度)のシラバスにおいて、「卒業研究 A」「卒業研究 B」「卒業研究 C」のページに一般目標や評価基準の記載がなく、また、卒業研究の評価シートに記載された「問題解決能力の向上が認められたか」という項目には、目標達成度を評価するための指標がなく、それに基づいた評価は行われていなかった。(4)本評価後の改善状況2019 年度 1~5 年生が履修するカリキュラムにおける問題解決能力の醸成に向けた教育を担う必修科目には、1 年次の「生命倫理」、「情報・コミュニケーション論」、3 年次「医療・薬剤師倫理」、3~4 年次「実務実習事前学習」、「実務実習」、「海外アドバンスト実習」、「国内アドバンスト実習」、「卒業研究」がある。このうち、薬学科の全学生が 2 年以上にわたり行う卒業研究は、問題解決能力を醸成する教育の中心であるが、本評価での指摘を受け、以下の対応を行った。本評価当時、平成 28 (2016) 年度シラバスにおいて、「卒業研究 A」「卒業研究 B」「卒業研究 C」の一般目標を定め、卒業研究評価シートに記載された項目を成績評価方法・基準に明記していた(資料 9)。2017 (平成 29) 年度シラバスでは、評価の観点に加えて、5 段階評価あるいは 10 段階評価を行う旨を追記した(資料 10)。この記載内容は、新カリキュラム科目「卒業研究 1~6」についても同様である(資料 11)。この対応と並行して、卒業研究期間を通して目標達成度を評価するための<卒業研究>ルーブリック表を作成し、自己評価を基本として卒業研究の中間評価、最終評価に活用することとした(資料 12)。2019 年度 4 年生から評価を試行する予定であったが(資料 13)、運用ルールおよび選択必修科目「卒業研究」の評価への反映について詳細を確定することができず、適用が 2020 年度に見送られた。このため、現時点で指摘事項に対する対応準備は完了しているが、適用は 2020 年度からとなる。6(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり)資料 9:平成 28 (2016) 年度「卒業研究 A・B・C」シラバス資料 10:2017 (平成 29) 年度「卒業研究 A・B・C」シラバス資料 11:2019 年度「卒業研究 1~6」シラバス資料 12:<卒業研究>ルーブリック表資料 13:2019 年度第 6 回薬学部教授総会議事録(議題 第 2 ⑤)検討所見改善すべき点(3)は、本評価時において、問題解決能力の醸成に向けた教育が体系的に実施されているにもかかわらず、それらを総合した目標達成度を評価する指標を設定した適切な評価が行われていなかったことに対して、改善を求めたものである。この指摘に対して、大学は上記(4)の対応をとり、問題解決能力を醸成する教育の中心と位置付けている「卒業研究」の評価方法を改善し、複数科目で行われる卒業研究を通しての目標達成度を評価する「<卒業研究>ルーブリック表」を作成している。以上のことは上記(5)の根拠資料で確認できたが、低学年次から系統的に実施している他の該当科目を含めた問題解決能力の醸成に向けた教育を総合した目標達成度を評価する指標の設定とそれに基づく適切な評価は行われておらず、求められている改善が完了していないので、今後の進展に期待する。7改善すべき点(4)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』6.問題解決能力の醸成のための教育(2)指摘事項卒業研究の最終的な評価は指導教員だけで行っているので、評価の基準と客観性を保証する仕組みを確立することが必要である。(3)本評価時の状況「卒業研究」の評価には、卒業論文の内容および卒業研究期間中の問題解決能力の向上と態度を評価する「卒業研究評価シート」を用いている。卒業研究発表会では 2名の教員がポスターによる説明を受け、質疑応答を行っていたが口頭でのフィードバックに留まり、最終的な評価はもっぱら卒業研究担当教員の評価に基づいていた。(4)本評価後の改善状況本評価受審年度(2016 (平成 28) 年度)より、卒業研究発表会のフィードバック教員が「卒業研究発表会フィードバックとふり返りの記録」(資料 14)を作成して、教員による評価の観点をあらかじめ学生に提示するとともに、学生自身によるふり返りを可能にした(資料 13)。卒業研究の担当教員は発表会の後に 2 名の教員からのフィードバックを参照して「卒業研究評価シート」による評価を行うように依頼することとした(資料 15)。本評価時に比べて、評価基準をシラバスで学生にあらかじめ提示するようになり(改善すべき点(3)参照)、さらに、その評価に 2 名のフィードバック教員の評価が反映されうるシステムとなった。また、教授総会での説明の際に、評価レベル 3 を標準点とすること、講座・センター内の教員相互で評価結果を協議するよう申し合わせを行い、講座・センターごとの評価の揺らぎをできるだけ少なくするようにした。これにより、指摘事項には概ね対応が完了していると思料するが、今後も、前項(改善すべき点(3))で報告した卒業研究のルーブリック評価運用に合わせて、評価のさらなる客観性を意識した評価体系をカリキュラム委員会主導で策定する予定である。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり)資料 13(再掲):2019 年度第 6 回薬学部教授総会議事録(議題 第 2 ⑤)資料 14:2019 年度卒業研究発表会 フィードバックとふり返りの記録資料 15:10 月 26 日(土)卒業研究発表(薬学科)について(2019 年 10 月 18 日 学生課発信教員宛メール)8検討所見改善すべき点(4)は、本評価時において、卒業研究の最終的な評価を指導教員だけで行っていたことに対して、評価の基準と客観性を保証する仕組みを確立するよう、改善を求めたものである。この指摘に対して、大学は上記(4)の対応をとり、①教員による評価の観点をあらかじめ学生に提示して学生自身によるふり返りを可能とすると共に、②卒業研究担当教員による評価に2名のフィードバック教員の評価が反映されうるシステムとし、③講座・センターごとの評価の揺らぎをできるだけ少なくするよう、評価レベル3を標準点とすることと、講座・センター内の教員相互で評価結果を協議することを教授総会で申し合わせ、2020 年度から「卒業研究のルーブリック評価」による評価体系を適用することにしている。以上のことは上記(5)の根拠資料、及び「改善すべき点(3)」で提示された諸資料によって確認できたので、今後は、卒業研究のルーブリック評価を含めた、更に客観性の高い評価となることを期待する。9改善すべき点(5)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』8.成績評価・進級・学士課程修了認定(2)指摘事項点数と評価との対応が各科目の担当者の裁量に委ねられており、科目間で評価の公平性が保証されていないことが懸念されるので、点数と評価との対応を明確に規定することが必要である。(3)本評価時の状況薬学部は、科目ごとに成績評価の方法・基準を設定し、これをシラバスに記載して学生に周知している。評価対象年度(平成 27 (2015) 年度)のシラバスにおける記載では、10 段階の素点(9~0)から、成績点(4~0)または評語(A~D)に変換されることとしていた。しかし、素点の決定は各科目の責任者の裁量に委ねられており、各科目のシラバスの中に記載された合格点は 50%以上、60%以上 、65%以上、70%以上などと科目によってまちまちであり、公平性の保証については明確に規定されていなかった。(4)本評価後の改善状況2017 (平成 29) 年度に慶應義塾大学全体で「成績評価制度の見直しと GPA 制度、履修登録取消制度」が導入された。この制度の導入にあたり、大学評議会より提示された成績(評点)と評語、GP 並びに合否の関係を示す表に、薬学部における評点と評語の対応を統一することとした。成績の合格基準については、全塾で導入された成績評価制度で定められた「60 点以上」に相当する内容を学習指導要項に記載することとし、各科目のシラバスには評価項目とその比率のみを記載することとし(資料 16)、2018 (平成 30) 年度シラバスの学習指導要項に、評点と評語の対応並びに合格基準を明記した(資料 17)。なお、科目間の評語の公平性、平準化については、2019 年度に慶應義塾大学全体で「成績評語の分布について」が導入され、評語(S, A, B, C, D)のうち「S は 15%程度、A は 25%程度、S および A の合計人数が 40%を超過しない」という運用ガイドラインが提示された(資料 18)。その内容はカリキュラム委員会で確認され、運用について教授総会で報告・共有された(資料 19)。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり)資料 16:2017 (平成 29) 年度第 8 回薬学部教授総会議事録(議題 第 3 報告事項②)資料 17:2018 (平成 30) 年度薬学部 学習指導要項 第 2 成績評価について(シラバス p.28-29)10資料 18:「成績評語の分布について」(2019 年 5 月 24 日 慶應義塾大学 大学評議会資料)資料 19:2019 年度第 5 回薬学部教授総会議事録(議題 第 3 報告事項①)検討所見改善すべき点(5)は、本評価時において、成績評価の基礎になっていた素点の決定が授業科目の責任者に委ねられ、合格点が科目で異なるなど、科目間での評価の公平性が保証されていなかったことに対して、点数と評価との対応を明確に規定するよう改善を求めたものである。この指摘に対して、大学は上記(4)の対応をとり、評点と評語の対応を大学評議会より提示されている基準に合わせ、合格基準を慶応義塾大学の全学的な成績評価制度による「60点以上」とし、シラバスの学習指導要項に、評点と評語の対応並びに合格基準を明記した。また、2019 年度に慶應義塾大学全体として「Sは 15%程度、Aは 25%程度、SおよびAの合計人数が 40%を超過しない」という運用ガイドラインを提示し、その運用を教授総会で共有した。以上のことは上記(5)の根拠資料で確認できたので、指摘された問題点は改善されたものと判断する。11改善すべき点(6)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』8.成績評価・進級・学士課程修了認定(2)指摘事項演習、実習科目のシラバスに、合格基準を明記することが必要である。(3)本評価時の状況薬学部は、科目ごとに成績評価の方法・基準を設定し、これをシラバスに記載して学生に周知している。評価対象年度(平成 27 (2015) 年度)のシラバスにおいて、実習科目のうち、シラバスに合格基準が明記されていた科目は 5 科目あり、それ以外の実習のシラバスには合格基準が明記されていなかった。また、演習科目のうち、総合薬学演習Ⅰのシラバスには合格基準が明記されていたが、総合薬学演習Ⅱのシラバスでは追再試験にあたる 4 次試験の合格基準は明記されていなかった。(4)本評価後の改善状況2018 (平成 30) 年度シラバスの学習指導要項に、評点と評語の対応並びに合格基準を明記した(資料 17)。全ての科目について、シラバス中にある「成績評価方法・基準」に合格基準は記載せず、評価項目とその比率のみを記載することとした。2019 年度シラバスにおける必修の演習、実習科目の記載は以下の通りである(資料20)。総合薬学演習Ⅱに関しては、学生対象の説明会資料に合格基準を明記して周知した(資料 21)。なお、実習科目のうち、1 科目のみ合格基準 60%ではなく 65%となっているが、2020 年度以降は改善予定である。科目名 成績評価方法・基準早期体験学習(薬学科) 授業への参加(50%)、実習および発表態度(10%)、レポートおよび見学記録など提出物(40%)生命倫理 ワークシート 40%、グループワーク(課題への取り組み姿勢、ピア評価、自己評価も含む)20%、発表 10%、レポート 30%とする。情報・コミュニケーション論 授業への参加、グループワークへの貢献度 35%+課題による評価 35%+定期試験30%。医療・薬剤師倫理 ワークシート・ミニテスト(50%)、レポート(30%)、グループワーク(自己評価+ピア評価+成果物、20%)総合薬学演習 1 授業への参加(40%)、課題への取り組み(30%)、小テスト(30%)総合薬学演習Ⅱ 1 次試験(全科目)、2 次試験(物理・化学・生物・薬理)と 3 次試験(全科目)の得点、および講義・演習(講義・演習は原則として欠席を認めない)を総合して合否を決定する。詳細については、説明会開催時に通知する。薬学基礎実習 態度(上履き、白衣、保護メガネ、名札の着用、実習への参加態度など)とレポートで評価する。有機化学実習 実習へ参加(原則として全回出席)した上、実習試験(筆記)で判断する(100%試験による評価)。医薬品化学実習 実習への参加(全回出席が原則、無断欠席は認めない)および実習態度(合計50%)、実習レポート 30%、実習試験 20%(試験およびレポートの合格基準:65%)。合格基準:合計の 65%。(次ページへ続く)12科目名 成績評価方法・基準生薬学実習 所定のレポートを提出して実習試験を受験した者を対象に、出席および実習中の態度(40%)、実習試験(30%)、レポート(30%)で評価する。生化学実習 全ての講義・実習への参加を必須とし、レポート(70%)および試験(30%)により評価する。微生物学実習 実習への参加および実習態度(50%)、実習ノート(50%)。衛生化学実習 実習への参加およびレポートで評価する。薬理学実習 授業への参加(30%)、実習態度(30%)およびレポート(40%)から総合的に評価する。薬剤学実習 実習への参加(40%)、実習試験(30%)、レポート(30%)実務実習事前学習(実習) 実習への参加態度および実習成果物(40%)、総合実習試験(40%)、マークシート試験(20%)。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり)資料 17(再掲):2018 (平成 30) 年度薬学部 学習指導要項 第 2 成績評価について(シラバス p.28-29)資料 20:2019 年度薬学部シラバス(演習・実習科目抜粋)早期体験学習(薬学科)p.35 生命倫理 p.18情報・コミュニケーション論 p.20 医療・薬剤師倫理 p.147総合薬学演習 1 p.232 総合薬学演習Ⅱp.254薬学基礎実習 p.41 有機化学実習 p.117医薬品化学実習 p.118 生薬学実習 p.120生化学実習 p.121 微生物学実習 p.122衛生化学実習 p.123 薬理学実習 p.145薬剤学実習 p.146 実務実習事前学習(実習)p.154、204資料 21:2019 年度総合薬学演習 II 履修について(学生説明会資料)検討所見改善すべき点(6)は、本評価時において、多くの演習、実習科目のシラバスに合格基準が記載されていなかったため、基準を明記するよう改善を求めたものである。この指摘に対して、大学は上記(4)の対応をとり、シラバスの学習指導要項に合格基準を明記し、個々の演習、実習科目には評価項目とその比率を明記し、「総合薬学演習Ⅱ」では学生への説明会資料に合格基準を明記している。以上のことは上記(5)の根拠資料で確認できたので、指摘された問題点は改善されたものと判断する。13改善すべき点(7)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』8.成績評価・進級・学士課程修了認定(2)指摘事項複数の評価項目がある科目において、最終成績に対する個々の評価項目に適正な寄与率を設定し、明示することが必要である。また、出席を評価項目に含める科目は授業への参加が学習成果に直結するものに限定し、出席から学習成果を評価する指標を設けることが必要である。(3)本評価時の状況実習を除く必修科目で、複数の評価項目のある科目は 40 科目であったが、そのうちの 5 科目では、最終成績に対する個々の評価項目の寄与率が明示されていなかった。また、多くの講義科目で出席を評価項目に含めており、出席から学習成果を評価する指標は設定されていなかった。(4)本評価後の改善状況シラバス作成にあたり、以下の内容を教員向けの依頼文書に記載例と共に明記した(資料 22)。また、科目ごとに指定した reviewer がシラバスを確認する際にもこれらの項目の遵守の状態を確認するように依頼した。• 「成績評価方法・基準」には合格基準を記載しない(前項に関連)。• 評価項目が複数ある場合は、各項目の割合を「%」で明示する。• 「授業への参加」を評価項目にする場合は、授業への参加の記録をする。• 授業への参加だけで合格するような評価基準にしない。これにより、2019 年度シラバスでは概ね指摘事項が改善されたが、複数の評価項目があるにも関わらず、割合が明記されていない科目が一部残った。次年度以降さらに科目 reviewer および教務担当者によるチェックを強化する。なお、「授業への参加」を評価項目に含める科目では、具体的な評価方法として授業内小テストやミニレポートを課している。しかし、一部科目では開講時に「授業への参加」の評価内容を示しているが(資料 23)、それらを評価する具体的な指標はシラバスに示していない。この点については、さらに改善が必要と考えている。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり)資料 22:2020 シラバス作成に関するお願い(教員への配布資料)資料 23:「情報・コミュニケーション論」2019 年 4 月 9 日講義資料14検討所見改善すべき点(7)は、本評価時において、複数の評価項目が複数あるが最終成績に対するそれらの寄与率が示されていない科目があったことと、出席を評価項目に含める科目は、授業への参加が学習成果に直結するものに限定すると共に、出席から学習成果を評価する指標を設けるよう改善を求めたものである。この指摘に対して、大学は上記(4)の対応をとり、最終成績に対する評価項目の寄与率の明記については、一部の科目を除いて、2019 年度シラバスではおおむね改善されている。また、出席(授業への参加)を評価項目に含める科目では、シラバスに評価の具体的な指標は示されていないが、授業内小テストやミニレポートを課している。以上のことは上記(5)の根拠資料で確認できたので、大学が上記(4)で更に改善が必要と考えている問題点の解消に向けた取り組みに期待する。15改善すべき点(8)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』8.成績評価・進級・学士課程修了認定(2)指摘事項「総合薬学演習Ⅱ」については、追再試験に当たる 4 次試験の合格基準をあらかじめ明示しておくことが必要である。(3)本評価時の状況「総合薬学演習Ⅱ」の追再試験に当たる 4 次試験の合格基準は明示されていなかった。(4)本評価後の改善状況2017 (平成 29) 年度からは、「総合薬学演習Ⅱ」の 4 次試験について、「2、3 次試験が不合格の場合、4 次試験を行う(65%以上合格)」と、合格基準をシラバスに記載した(資料 24)。しかし、2018 (平成 30) 年度より合格基準を統一して学習指導要領に60%と記載することに伴い、この科目のシラバスに合格基準の記載を行わず、5 月に実施する学生対象説明会で配付する資料に明示して、対象学生全員に周知することとした(資料 21)。なお、当該科目は旧カリキュラム科目であるため、2020 年度以降の新カリキュラムでは、当該科目に概ね相当する 6 年次科目として、必修科目の「薬学演習」および選択必修科目として「総合薬学演習 2」「総合薬学演習 3」が開講される。これらの科目の合格基準等については、新 6 年生への説明会であらかじめ十分に周知することとしている(資料 25)。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり)資料 21(再掲):2019 年度総合薬学演習 II 履修について(説明会資料)資料 24:2017 (平成 29) 年度「総合薬学演習 II」シラバス資料 25:2020 年度「薬学演習、演習 2、演習 3」シラバス16検討所見改善すべき点(8)は、本評価時において、「総合薬学演習Ⅱ」の追再試験に当たる4次試験について合格基準が明示されていなかったことに対して、合格基準をあらかじめ明示しておくよう改善を求めたものである。この指摘に対して、大学は上記(4)の対応をとり、①2017 年度については、「総合薬学演習Ⅱ」の4次試験は 65%以上を合格とすることをシラバスに記載し、②2018 年度からは、全ての科目の合格基準を 60%に統一して学習指導要領に記載し、5月に実施する学生対象説明会で対象学生全員に周知した。また、2020 年度以降の新カリキュラムでは、該当科目が「薬学演習」および「総合薬学演習2」「総合薬学演習3」となり、それらの合格基準等については、新6年生への説明会であらかじめ十分に周知する予定となっている。以上のことは上記(5)の根拠資料から確認できたので、指摘された問題点は改善されたものと判断する。17改善すべき点(9)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』13.自己点検・評価(2)指摘事項現状の「第三者評価委員会」は、名称、委員構成から外部機関による第三者評価への対応を目的に組織されたものと判断され、学部の自己点検・評価組織として適切ではないので、この目的に合った名称と委員構成の組織を早急に構築することが必要である。(3)本評価時の状況薬学部の第三者評価委員会は、今回の第三者評価に対応するために作られた組織であった。また、第三者評価委員会という名称は、通常は第三者による評価委員会に付けられる名称であり、学部の自己点検・評価組織の名称として適切ではなかった。このため、6 年制薬学教育プログラム全体に対する恒常的な点検・評価、それにより見出された結果の教育研究活動への改善のための PDCA サイクルが稼働しているとは言い難かった。(4)本評価後の改善状況本指摘を受け、「第三者評価委員会」の名称を「自己点検・評価委員会」に変更した(資料 26)。さらに、薬学部・薬学研究科自己点検・評価内規を定め(資料 27)、自己点検・評価委員会の目的を「薬学部・薬学研究科の教育研究水準の向上を図り、かつ教育研究機関としての社会的使命を達成するために、教育研究活動およびその基礎となる諸条件の自己点検・評価および改善計画の策定並びに検証」を行うこと(第 1 条)、自己点検・評価の対象は、薬学部・薬学研究科の教育・研究・管理運営等に係るすべてとすること(第 2 条)、および自己点検・評価委員会は以下の事項を行うこと(第 3 条)を定めた。1 自己点検・評価の基本方針および実施項目の策定に関する事項2 自己点検・評価(外部評価を含む。)の実施に関する事項3 自己点検・評価に関する報告書の作成4 自己点検・評価に基づく改善計画の策定5 評価結果に基づく改善状況の検証6 教育・研究年報の編集に関する事項7 学校教育法(昭和 22 年法律第 26 号)に定める認証評価に関する事項8 薬学教育評価機構による評価に関する事項9 第1条の目的達成のために必要なその他の事項18自己点検・評価委員会の委員構成は内規第 4 条に定められ、2019 年度は学部長を初めとする教員 11 名、事務職員 3 名、合計 14 名で運営されている(資料 28)。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり)資料 26:平成 28 年度第 6 回薬学部教授総会議事録(議題 第 7)資料 27:薬学部・薬学研究科自己点検・評価内規資料 28:2019 年度諸委員会委員「自己点検・評価委員会」検討所見改善すべき点(9)は、本評価時において自己点検・評価を行っていた組織が外部機関による第三者評価への対応を目的とする「第三者評価委員会」であったので、薬学教育プログラムに対する自己点検・評価を恒常的に行うこと目的とする組織を早急に構築するよう改善を求めたものである。この指摘に対して、大学は上記(4)の対応をとり、「第三者評価委員会」を「自己点検・評価委員会」とし、「薬学部・薬学研究科自己点検・評価内規」を定めて「自己点検・評価委員会の目的」、「自己点検・評価の対象」、「自己点検・評価委員会が行う事項」、及び「委員構成」を規定した。以上のことは上記(5)の根拠資料から確認できたので、指摘された問題点は改善されたものと判断する。19改善すべき点(10)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』13.自己点検・評価(2)指摘事項前項で提言した自己点検・評価体制を活用して、薬学部における教育研究の向上・発展を目指す、恒常的な点検評価プログラム(教育研究の改善を目指すPDCAサイクル)を稼働させることが必要である。(3)本評価時の状況本評価の時点で、薬学部における自己点検・評価としては、平成 21 年度の「自己評価 21」による「自己点検・評価書」があったが、これに基づいた教育研究の改善は行われていなかった。また、平成 23 年度に受審した大学基準協会による評価に基づき、薬学部は、薬学科・薬科学科の教育研究上の目的を平成 27 年度学部学則に記載した。このほか、薬学部教育・研究年報に、講座ごとに教員の担当授業の概要、研究概要および研究実績を記載して自己点検・評価を行っていたが、改善計画の策定および実行という観点では、不十分であり、さらに薬学教育プログラム全体の改善を目指す PDCA サイクルは稼働していなかった。(4)本評価後の改善状況平成 28 (2016) 年度第 1 回自己点検・評価委員会において、本指摘事項への対応を議論し、恒常的な点検プログラム稼働のための手順を定め、また、教育・研究年報には、教育、研究に関係する部署(委員会)における自己点検結果を掲載することとした(資料 29)。2017 (平成 29) 年度には教育・研究全般にわたる点検・評価プログラムを実施するために、教育・研究年報に、各講座だけでなく各委員会も活動報告を掲載することとし、そのなかで委員会活動の自己点検・評価・改善計画を記載し、自己点検・評価委員会がその内容を確認、検証することとした(資料 30)。2018 (平成 30) 年度には、教育・研究年報とは別に各委員会の活動内容のふり返りと次年度の活動計画をとりまとめて PDCA サイクルを稼動させるためのフォーマットを作成し、各委員会が自己点検・評価委員会に提出することとし(資料 31、資料 32)、本学の教育研究に関わっている 7つの委員会より、自己点検・評価の結果が提出された。自己点検・評価委員会は、その内容について確認して教授総会に報告するとともに、各委員会に 2019 年度について同様のふり返りを提出するよう求めることとした(資料 33)。現時点では、各委員会から活動報告、点検評価の結果が提出され、自己点検・評価委員会が内容を確認するプロセスまでは構築したが、その達成度の検証については未了となっており、指摘事項に対する対応は未完である。さらに、委員会の枠を超えて6年20制薬学教育プログラム全体に対する恒常的な点検・評価、検証に至る PDCA サイクルが実質的に稼働する体制が構築されたとは言えないため、引き続き改善を進める必要がある。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり)資料 29:慶應義塾大学薬学部教育・研究年報 2016「自己点検・評価委員会」資料 30:慶應義塾大学薬学部教育・研究年報 2017「自己点検・評価委員会」資料 31:2019 年度第 2 回薬学部教授総会議事録(報告事項 第 1)資料 32:毎年の自己点検フロー(教授総会配付資料)資料 33:2019 年度第 2 回自己点検・評価委員会議事録検討所見改善すべき点(10)は、本評価時においては、教育研究の改善を目指すPDCAサイクルが稼働していなかったので、「改善すべき点(9)」で提言した自己点検・評価体制による薬学部における教育研究の向上・発展を目指す恒常的な点検評価プログラム(教育研究の改善を目指すPDCAサイクル)を稼働させるよう改善を求めたものである。この指摘に対して、大学は上記(4)の対応をとり、①新たに設置した「自己点検・評価委員会」の主導で恒常的な点検プログラム稼働のための手順を定め、②教育、研究に関係する部署(委員会)における自己点検結果を教育・研究年報に掲載し、③各委員会は、活動内容のふり返りと次年度の活動計画をとりまとめてPDCAサイクルを稼動させるためのフォーマットを作成して自己点検・評価委員会に提出し、④自己点検・評価委員会がその内容を確認して教授総会に報告し、⑤各委員会にふり返りを提出するよう求めることとしている。以上のことは上記(5)の根拠資料によって確認できたので、現在の取り組みを更に進めて、薬学部の教育研究の改善に向けたPDCAサイクルが稼働することを期待する。