2019年 熊本大学 改善報告審議結果
「Ⅳ.大学への提言」に対する改善報告についての審議結果大学名:熊本大学薬学部本評価実施年度:2019 年度2025 年 1月 10 日一般社団法人 薬学教育評価機構 総合評価評議会「改善すべき点」に対する改善報告への審議結果※検討所見以外は提出された改善報告書のまま記載しています。- 1 -■改善すべき点への対応について改善すべき点(1)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』 3 医療人教育の基本的内容(2)指摘事項ヒューマニズム教育・医療倫理教育において、総合した目標達成度評価のための指標は設定されていないので、これを設定し、それに基づいた適切な評価を行う必要がある。(3)本評価時の状況ヒューマニズム教育・医療倫理教育について、学生の成績は、授業態度、レポート、発表内容、筆記試験の点数などで評価している。評価指標は、それぞれの授業科目毎に設定されており、シラバスの「評価方法・基準」欄に明示されている。ただし、ヒューマニズム教育・医療倫理教育全体を通して関連科目の学習成果を総合した目標達成度評価のための指標は設定されていない。(4)本評価後の改善状況総合的な学修成果の評価のための「薬剤師として求められる基本的資質」に対応するルーブリックを既に作成してあったため(助言(13)参照)、令和4年度より当該ルーブリックを実際に活用して、3年次以上の薬学科学生に対して学修成果の評価を毎年度初頭に行うよう改善を行った。具体的には、各学生がルーブリックを参照して学修成果に関する自己評価を行い、その結果を所定の評価シートに記入して学生の所属分野の主任教員に提出する。主任教員は評価シートの内容を確認し、必要に応じて加筆修正を行った上で、評価シートを薬学部教務担当に提出する。上記のルーブリックには、コア教育成果として「医療の担い手としての使命感・倫理観を持って行動できる」「患者・生活者の QOL を理解し、その向上に努めることができる」等の項目が含まれており、ヒューマニズム教育・医療倫理教育に関する総合的な目標達成度の評価が行えるようになっている(資料 1, 2)。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり)資料 1 第 1289 回薬学部教授会(令和4年4月 27 日)資料及び議事要録資料 2 「薬学科学生(3年生以上)の学修成果の評価について」(令和5年4月 26日 薬学部教員宛メール)- 2 -検討所見改善すべき点(1)は、本評価時において、ヒューマニズム教育・医療倫理教育について、総合した目標達成度評価のための指標の設定と、それに基づいた適切な評価が行われていなかった状況に対して、改善を求めたものである。この指摘に対して、大学は上記(4)の対応をとり、令和4年度より総合的な学修成果の評価のための「薬剤師として求められる基本的資質」に対応するルーブリックを活用して、3年次以上の薬学科学生に対してヒューマニズム教育・医療倫理教育に関する総合的な目標達成度の評価を毎年度行うようにした。以上のことは上記(5)の根拠資料から確認できたので、指摘された問題点は改善が進みつつあると判断する。今後は2年次までの学生にも実施を拡大し適切な評価が行われることを期待する。- 3 -改善すべき点(2)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』 3 医療人教育の基本的内容(2)指摘事項コミュニケーション能力および自己表現能力を身につけるための教育において、関連科目の学習成果を総合した目標達成度評価のための適切な指標は設定されていないので、これを設定し、それに基づいた適切な評価を行う必要がある。(3)本評価時の状況薬学人として社会で活躍できる能力(ジェネリック・スキル)を学生に身につけさせるため、1年次後期に「ジェネリックスキル概論」を開講している。また、1年次前期開講の「早期体験学習」では相手の話を傾聴して相手の話に共感する他、グループでの議論や意見を整理して発表を行っている。これらの科目の評価は、学生が e-Portfolioを介して提出したレポートに基づいて行っている。また「ジェネリックスキル概論」では、授業の中で受験したPROGテストの結果から、各学生が自身のリテラシーとコンピテンシーのレベルを分析することができるようにしている。ただし、これらの科目においては評価指標が科目ごとに設定されており、関連科目の学習成果を総合した目標達成度評価のための適切な指標は設定されていない。(4)本評価後の改善状況前項に記した通り、令和4年度より「薬剤師として求められる基本的資質」に基づいて作成したルーブリックを活用して、3年次以上の薬学科学生に対して学修成果の評価を毎年度初頭に実施する取組みを開始した。同ルーブリックには、コア教育成果として「患者、患者家族、医療チームのメンバーと相互理解ができる」「チーム医療に必要な情報を多職種のメンバーと共有できる」等の項目が含まれており、コミュニケーション能力および自己表現能力に関する総合的な目標達成度の評価が行えるようになっている(資料 1, 2)。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり)資料 1 第 1289 回薬学部教授会(令和4年4月 27 日)資料及び議事要録資料 2 「薬学科学生(3年生以上)の学修成果の評価について」(令和5年4月 26日 薬学部教員宛メール)- 4 -検討所見改善すべき点(2)は、本評価時において、コミュニケーション能力および自己表現能力を身につけるための教育について、総合した目標達成度評価のための指標の設定と、それに基づいた適切な評価が行われていなかった状況に対して、改善を求めたものである。この指摘に対して、大学は上記(4)の対応をとり、令和4年度より総合的な学修成果の評価のための「薬剤師として求められる基本的資質」に対応するルーブリックを活用して、3年次以上の薬学科学生に対してコミュニケーション能力および自己表現能力に関する総合的な目標達成度の評価を毎年度行うようにした。以上のことは上記(5)の根拠資料から確認できたので、指摘された問題点は改善が進みつつあると判断する。今後は2年次までの学生にも実施を拡大し適切な評価が行われることを期待する。- 5 -改善すべき点(3)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』 4 薬学専門教育の内容(2)指摘事項シラバスにSBOsが示されていない科目や、科目全体についての大雑把な記述だけで各回の授業内容の対応が示されていない科目も見られるので、「到達目標」の欄などに履修内容に対応してSBOsを記載するよう改善する必要がある。(3)本評価時の状況各授業科目のシラバスについては、「授業計画書( シラバス)データ入力の留意事項」が全教員に周知されており、その「到達目標」の欄に当該科目の履修内容に対応するSBO、また「各回の授業内容」の欄には授業回毎の内容に対応する薬学教育モデル・コアカリキュラムSBOがおおむね記載されている。ただし、シラバスにSBOsが示されていない科目や、科目全体についての大雑把な記述だけで各回の授業内容の対応が示されていない科目も見られる。(4)本評価後の改善状況当該指摘事項については、他の指摘事項と併せて教授会の協議題やメールでの通知によって複数回にわたって授業担当教員に周知し、シラバスの記載についての改善を求めた。また、毎年度のシラバスの作成にあたっては、授業担当教員に対してあらためて「授業計画書(シラバス)データ入力の留意事項」(資料 3)を配付し、「授業の概要」欄または「学修目標」欄、および「各回の授業内容」欄にSBOsを記載するよう徹底を図った。なお本評価後に、シラバスの形式の一部が全学的に変更され、従来の「到達目標」の欄の名称は「学修目標」に変更されている(資料 4)。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり)資料 3 令和5年度 授業計画書(シラバス)データ入力の留意事項資料 4 令和5年度開講 薬学科専門科目シラバス- 6 -検討所見改善すべき点(3)は、本評価時において、シラバスにSBOsが示されていない科目や各回の授業内容とSBOsとの対応が示されていない科目があった状況に対して、改善を求めたものである。この指摘に対して、大学は上記(4)の対応をとり、シラバスの作成にあたっては、授業担当教員に対して「授業計画書(シラバス)データ入力の留意事項」を配付し、「到達目標」欄および「各回の授業内容」欄にSBOsを記載するよう徹底を図った。以上のことは上記(5)の根拠資料から確認できたので、指摘された問題点は改善されたものと判断する。- 7 -改善すべき点(4)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』 4 薬学専門教育の内容(2)指摘事項科目の全部あるいはその一部に独自性を持つ科目においては、その独自性がシラバスで確認できるよう、シラバスの記載方法を改善することが必要である。(3)本評価時の状況薬学科の薬学専門教育は、薬学教育モデル・コアカリキュラムのSBOsの内容を超えた内容をもつ大学独自の特色あるカリキュラムを構築しており、薬学生としての心構え、リテラシー、接遇やコンピテンシー、人材教育、キャリアプランについて学ぶ「ジェネリックスキル概論」、最新の発生遺伝学・発生医学研究を学ぶ「発生生物学」、薬局薬剤師の今後の方向性や最先端で活躍する薬局薬剤師の活動について学ぶ「地域薬局学」、TDM対象薬の薬物動態に加え、薬物動態の個人差に関わる身体的特徴等の患者背景に基づいた投与設計を学ぶ「臨床薬物動態学」などの科目が配置されている。さらにこれらの科目以外についても、「薬学英語Ⅰ」、「薬学英語Ⅱ」、「物理化学Ⅲ」、「分析化学Ⅲ」、「生薬学」、「病態生理解剖学」、「免疫学」、「微生物化学Ⅰ」、「微生物化学Ⅱ」、「発生生物学」、「衛生薬学Ⅰ」、「薬理学Ⅰ」、「薬理学Ⅱ」、「薬理学Ⅲ」、「臨床検査学」、「薬物処方学」など、多数の専門教育科目がその授業内容の一部に薬学教育モデル・コアカリキュラムの範疇に収まらない大学独自の履修内容が含まれている。ただし、これらの科目あるいは科目の一部の独自性はシラバスでは確認することができない。(4)本評価後の改善状況前項と同様、毎年度のシラバスの作成にあたっては授業担当教員に対して「授業計画書(シラバス)データ入力の留意事項」(資料 3)を配付し、シラバスの記載内容に遺漏がないよう注意喚起を行っている。薬学教育モデル・コアカリキュラムの範疇に収まらない大学独自の履修内容については、シラバスの「授業概要」欄または「学修目標」欄にその具体的な内容を記載するよう周知徹底を図っている。現行(令和5年度)のシラバスでは、上記に列挙されている科目を含め、大学独自の履修内容を含む全ての科目のシラバスに当該内容が記載されている(資料 4, 5)。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり)資料 3 令和5年度 授業計画書(シラバス)データ入力の留意事項資料 4 令和5年度開講 薬学科専門科目シラバス資料 5 大学独自の履修内容を含む薬学科専門科目一覧- 8 -検討所見改善すべき点(4)は、本評価時において、独自性を持つ科目について、その独自性がシラバスで確認できなかった状況に対して、改善を求めたものである。この指摘に対して、大学は上記(4)の対応をとり、シラバスの作成にあたっては、授業担当教員に対して「授業計画書(シラバス)データ入力の留意事項」を配付し、薬学教育モデル・コアカリキュラムの範疇に収まらない大学独自の履修内容については、シラバスの「授業概要」欄または「学修目標」欄にその具体的な内容を記載するよう周知徹底を図った。以上のことは上記(5)の根拠資料から確認できたので、指摘された問題点は改善されたものと判断する。- 9 -改善すべき点(5)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』 5 実務実習(2)指摘事項実務実習事前学習において、総合した事前実習全体としての目標達成度を評価するための指標は設定されておらず、指標を設定して適切に評価するよう、改善することが必要である。(3)本評価時の状況「実務準備実習」は4年次後期に実施しているが、関連する講義科目として4年次前期に「薬事関係法規」、「地域薬局学」を開講し、さらに、「実務準備実習」終了後の5年次前期に「実習前総括講義」および「薬物処方学」を開講することによって、実務実習事前学習の学習効果を高め、効果的な「病院実務実習」「薬局実務実習」の実施が可能になるよう配慮している。「実務準備実習」の評価はレポート・発表などの成果物や実技の評価により、実務実習事前学習において修得すべき知識、技能、態度の評価を実施している。ただし、これらの各科目についての評価方法と基準については定められているが、それらを総合した事前実習全体としての目標達成度を評価するための指標は設定されていない。(4)本評価後の改善状況令和3年度より、事前学習に関する概略評価表(ルーブリック)を作成し、設定された目標達成度の指標に基づく成績評価を導入している(資料 6, 7)。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり)資料 6 事前学習ルーブリック資料 7 令和5年度「実務準備実習」シラバス- 10 -検討所見改善すべき点(5)は、本評価時において、事前実習全体としての目標達成度を評価するための指標の設定と、それに基づく適切な評価がなされていなかった状況に対して、改善を求めたものである。この指摘に対して、大学は上記(4)の対応をとり、令和3年度より、事前学習に関する概略評価表(ルーブリック)を作成し、設定された目標達成度の指標に基づく成績評価を導入している。以上のことは上記(5)の根拠資料から確認できたので、指摘された問題点は改善されたものと判断する。- 11 -改善すべき点(6)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』 5 実務実習(2)指摘事項薬局実務実習において、一部の薬局で週5日で9週間での実習が行われており、薬局実務実習日数として実務実習モデル・コアカリキュラムで求められている標準の実習日数(週5日で 11 週間)より不足しているので、薬局実務実習日数として実務実習モデル・コアカリキュラムで求められている日数より短くならないように、学生、実習施設の指導者、教員の間の連携を強化し、実務実習が適正に実施されるよう、改善が必要である。(3)本評価時の状況「薬局実務実習」では土曜日も含めて週6日の実習、すなわち9週間に 54 日の実習実施日を設けており、標準の 11 週間で週5日の実習を行った場合と同等の実習日数を確保しているとしている。しかし、週6日で9週間の実習実施期間が徹底されておらず、一部の薬局において週5日で9週間での実務実習が行われており(保険薬局として5施設、学生数として薬局実務実習受講生総数 55 名のうちの 10 名)、薬局実務実習日数として実務実習モデル・コアカリキュラムで求められている標準の実習日数(週5日の 11 週間、実務日数 55 日)より不足している。(4)本評価後の改善状況本評価の翌年度(平成 31/令和1年度)の5年次生から、薬学教育モデル・コアカリキュラム(平成 25 年度改訂版)に準拠したカリキュラムが適用されている。同カリキュラムにおいては薬局実務実習のスケジュールの見直しを図り、従来の土曜日実習を行わず、11 週間で週5日の実習を行う形式に変更した。これにより、現在は全学生について標準の実習日数を確保できている。令和5年度については、8 月 21 日(月)〜11 月 2 日(木)の 11 週間が薬局実務実習の期間に設定された(資料 8)。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり)資料 8 令和5年度 熊本大学薬学部実務実習スケジュール- 12 -検討所見改善すべき点(6)は、本評価時において、一部の薬局で、週5日で9週間での実習が行われており、薬局実務実習日数として実務実習モデル・コアカリキュラムで求められている標準の実習日数(週5日で 11 週間)より不足していた状況に対して、改善を求めたものである。この指摘に対して、大学は上記(4)の対応をとり、従来の土曜日実習を行わず、11 週間で週5日の実習を行う形式に変更し、令和5年度については、8 月 21 日(月)〜11 月2日(木)の 11 週間が薬局実務実習の期間に設定された。以上のことは上記(5)の根拠資料から確認できたので、指摘された問題点は改善されたものと判断する。- 13 -改善すべき点(7)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』 5 実務実習(2)指摘事項薬局・病院実務実習評点表において採点基準が定められていないので、採点基準を定めるよう、改善することが必要である。(3)本評価時の状況実務実習の評価は、指導薬剤師による総括的評価の評価点、ポリクリ実習指導教員の評価点に「e-Portfolio」の「日報」「週報」、学生による自己評価「形成的評価」に関する学生の所属分野教員による評価点を合わせ、「薬局実務実習」、「病院実務実習」それぞれについて評価している。ただし、薬局・病院実務実習評点表の点に対する基準が定められていない。(4)本評価後の改善状況平成 31(令和1)年度の実務実習より、「薬局実務実習」と「病院実務実習」における指導薬剤師による評価、および「病院実務実習」の一環として実施するポリクリ実習における指導教員の評価にルーブリックを活用することで採点基準を定めた。薬局実務実習および病院実務実習に対応するルーブリックのパフォーマンスレベルを基準として、各到達度に基づいて指導薬剤師が最終的に0〜4の5段階評価を行うこととしている(資料 9)。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり)資料 9 e-ポートフォリオ 実務実習到達度評価(ルーブリック)項目一覧検討所見改善すべき点(7)は、本評価時において、薬局・病院実務実習評点表において採点基準が定められていなかった状況に対して、改善を求めたものである。この指摘に対して、大学は上記(4)の対応をとり、平成 31(令和1)年度の実務実習より、「薬局実務実習」と「病院実務実習」における指導薬剤師による評価、および「病院実務実習」の一環として実施するポリクリ実習における指導教員の評価にルーブリックを活用することで採点基準を定めた。以上のことは上記(5)の根拠資料から確認できたので、指摘された問題点は改善されたものと判断する。- 14 -改善すべき点(8)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』 6 問題解決能力の醸成のための教育(2)指摘事項問題解決型学習と位置付ける各科目には評価指標が設定されているものの、問題解決能力の醸成に向けた総合的な目標達成度の指標や評価基準が設定されていないので、卒業研究を含めた問題解決能力の醸成に関する科目を総合した目標達成度の指標を設定して、適切に評価するよう改善することが必要である。(3)本評価時の状況授業内容の一部または全部が問題解決型学習に位置づけられる科目として、「ジェネリックスキル概論」、「医療倫理学Ⅰ」、2年次の「導入実習」、「物理系薬学実習Ⅰ」、3年次「医療倫理学Ⅱ」、「物理系薬学実習Ⅲ」、卒業研究としての「特別実習」などがある。このように、1年次から6年次まで継続して履修する講義・演習科目、実習および卒業研究により、問題解決能力の醸成が体系的かつ効果的に実施されている。ただし、これらの各科目には評価指標が設定されているものの、問題解決能力の醸成に向けた総合的な目標達成度の指標や評価基準が設定されていない。(4)本評価後の改善状況令和5年度より、4年次以上の薬学科学生を対象として、問題解決能力の評価を毎年度初めに実施する体制を整えた(資料 10, 11)。具体的には、学生の所属分野の教員(「特別実習」の指導教員)が、「特別実習」における学生の状況、および特別実習以外で問題解決型学習に位置づけられる科目の単位修得状況を勘案し、Association ofAmerican College and Universities (AAC&U) の「問題解決力に関する VALUE ルーブリック」に基づいて到達度の評価を行うこととした。評価結果は所定の評価シートに記入した後、薬学部教務担当に提出する。学生個人毎に作成される評価シートにより、当該学生の4年次から6年次までの問題解決能力に関する総合的な目標達成度の推移が把握できるようになっている。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり)資料 10 第 1302 回薬学部教授会(令和5年3月 22 日)資料・議事要録資料 11 薬学科学生(4年生以上)の問題解決能力の総合的評価について(教員向け通知メール:令和5年4月 26 日)- 15 -検討所見改善すべき点(8)は、本評価時において、問題解決型学習の科目について、問題解決能力の醸成に向けた総合的な目標達成度の指標や評価基準の設定とそれに基づく適切な評価が行われていなかった状況に対して、改善を求めたものである。この指摘に対して、大学は上記(4)の対応をとり、令和5年度より、4年次以上の薬学科学生を対象として、学生の所属分野の教員が、「特別実習」における学生の状況、および特別実習以外で問題解決型学習に位置づけられる科目の単位修得状況を勘案し、「問題解決力に関する VALUE ルーブリック」に基づいて到達度の評価を行うこととした。以上のことは上記(5)の根拠資料から確認できたので、指摘された問題点は改善が進みつつあると判断する。今後は3年次までの学生にも実施を拡大し適切な評価が行われることを期待する。- 16 -改善すべき点(9)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』 8 成績評価・進級・学士課程修了認定(2)指摘事項成績評価がいくつかの方法で行われている科目において、最終成績に寄与する各評価方法の割合や評価基準が明記されていない科目があるので、明記するように改善することが必要である。(3)本評価時の状況科目における成績評価は、定期試験での成績、小テストの成績、レポートの内容、授業への積極的参加態度の評価などの方法、あるいはそれらの方法を組み合わせるなど、各科目に適切な方法で行われており、その評価方法については、個々の評価方法の最終成績に対する寄与率とともに、おおむね各科目のシラバスの「成績評価の基準と方法」の欄に明記されている。試験問題、答案などの成績判定に関する資料は授業担当教員により保管・管理されている。ただし、個々の評価方法の最終成績に対する寄与率の記載のない科目もある(「分析化学 I」、「物理化学Ⅲ」、実習科目など)。(4)本評価後の改善状況毎年度のシラバスの作成にあたっては授業担当教員に対して「授業計画書(シラバス)データ入力の留意事項」(資料 3)を配付し、シラバスの記載内容に遺漏がないよう注意喚起を行っている。複数の方法で成績評価を行う科目については、最終成績に寄与する各評価方法の割合や評価基準を「評価方法・基準」欄に明記するよう周知徹底を図った。現行(令和5年度)のシラバスでは、複数の方法で成績評価を行うすべての科目について成績評価基準が適切に記載されている(資料 4, 12)。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり)資料 3 令和5年度 授業計画書(シラバス)データ入力の留意事項資料 4 令和5年度開講 薬学科専門科目シラバス資料 12 複数の方法で成績評価を行う科目一覧- 17 -検討所見改善すべき点(9)は、本評価時において、成績評価がいくつかの方法で行われている科目について、最終成績に寄与する各評価方法の割合や評価基準が明記されていなかった状況に対して、改善を求めたものである。この指摘に対して、大学は上記(4)の対応をとり、シラバスの作成にあたっては授業担当教員に対して「授業計画書(シラバス)データ入力の留意事項」を配付し、複数の方法で成績評価を行う科目については、最終成績に寄与する各評価方法の割合や評価基準を「評価方法・基準」欄に明記するよう周知徹底を図った。以上のことは上記(5)の根拠資料から確認できたので、指摘された問題点は改善されたものと判断する。- 18 -改善すべき点(10)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』 8 成績評価・進級・学士課程修了認定(2)指摘事項「卒業前総括講義」の評価において、外部機関の 1 月末の国家試験模試の結果を取り入れていることは不適切であるので、改善が必要である。(3)本評価時の状況「卒業前総括講義」(6年次後期、必修、1単位)の成績の評価方法・基準に「1月中旬実施の独自試験(50 問、100 点満点)の点数×0.4 + 1月末の国家試験模試の点数×0.6 が 60 点以上を合格とする。」という形で、外部機関の模試の結果を取り入れていた。(4)本評価後の改善状況当指摘事項は、令和1(2019)年 10 月の訪問調査の際に要検討案件として挙げられていたため、訪問調査終了後直ちに本学薬学教育評価ワーキンググループから当該科目の主担当教員に対して改善の依頼を行った。改善内容は、令和2(2020)年1月 22 日開催の薬学部教授会において報告連絡事項として取り上げ、教授会構成員に周知した(資料 13)。具体的には、令和2(2020)年度より、当該科目の成績の評価方法・基準を「1月中旬実施の独自試験(50 問、100 点満点)が 60 点以上を合格とする。」とし、外部機関の模試に依存しない成績評価方法に改めた(資料 14)。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり)資料 13 第 1256 回薬学部教授会(令和2年1月 22 日)議事要録資料 14 令和5年度「卒業前総括講義」シラバス検討所見改善すべき点(10)は、「但し書き」で指摘したもので、下記の改善がすでに完了している。(2021 年6月)令和2(2020)年度より、「卒業前総括講義」の成績の評価方法・基準を「1月中旬実施の独自試験(50 問、100 点満点)が 60 点以上を合格とする。」とし、外部機関の模試に依存しない成績評価方法に改めた。- 19 -改善すべき点(11)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』 13 自己点検・評価(2)指摘事項平成 26 年度の自己評価では「6年制薬学科教育の内部質保証」を目的としての評価項目のすべてを評価しておらず不十分であるので、必要とする評価項目をすべて評価するよう、改善が必要である。(3)本評価時の状況平成 26 年9月に熊本大学全体の評価の一環として行われた薬学部における自己評価における評価項目は、教育、研究、社会貢献、国際化、男女共同参画、教育研究支援、管理運営の各領域において設定されている。平成 26 年9月の自己評価書もこれらと同じ評価項目において行われており、それらの項目には、薬学教育プログラムやカリキュラム編成に関する評価項目も含まれている。ただし、この平成 26 年度の自己評価では「6年制薬学科教育の内部質保証」を目的としての評価項目のすべてを評価しておらず不十分である。(4)本評価後の改善状況令和3年3月 24 日薬学教授会において、6年制薬学教育の自己点検・評価を恒常的に実施・公表する仕組みが決定された(資料 15)。薬学教育評価機構による7年サイクルの評価の中間時点で、次期の評価基準に沿った自己点検・評価を実施すること、および自己点検・評価の結果に基づいて改善を進め、改善状況を調査し報告することが柱となる。令和3年度以降の実施状況(予定を含む)は以下の通りであり、いずれも「6年制薬学科教育の内部質保証」を目的とした評価項目を網羅したものとなっている。1)令和3(2021)〜5(2023)年度:本評価における「総合判定の結果の但し書きに対する改善報告書」を薬学教育評価機構に提出した(令和3年3月 26 日)。また、本評価における提言への対応状況に関する中間点検を実施し、点検結果について報告書を作成して薬学部ホームページ上で公開した(令和3年6月 23 日;資料 16)。令和5年度末に薬学教育評価機構に改善報告書(本報告書)を提出し、第1期基準に基づく自己点検・評価が完了する。2)令和4(2022)〜7(2025)年度:薬学教育評価の第2期基準に沿った自己点検・評価を令和4年度に実施し、自己点検・評価書を薬学部ホームページ上で公表した(令和5年3月 22 日;資料 16, 17)。自己点検・評価の結果、改善を要する事項等への対応状況についての調査を今後実施し(令和6・7年度)、点検結果について報告書を作成して公開する。- 20 -3)令和6(2024)〜9(2027)年度:令和8年度の教育状況について薬学教育評価機構による評価(第2期基準)を令和9年度に受審する予定となっており、これに合わせて自己点検・評価(準備作業を含む)を実施する。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり)資料 15 第 1274 回薬学部教授会(令和3年3月 24 日)資料・議事要録資料 16 熊本大学薬学部ホームページ>学部・大学院>自己評価(https://www.pharm.kumamoto-u.ac.jp/outline/school/evaluate.html)資料 17 2022 年度自己点検・評価書(薬学教育評価第2期基準)検討所見改善すべき点(11)は、本評価時において、平成 26 年度の自己評価では「6年制薬学科教育の内部質保証」を目的としての評価項目のすべてを評価しておらず不十分であった状況に対して、改善を求めたものである。この指摘に対して、大学は上記(4)の対応をとり、6年制薬学教育の自己点検・評価を恒常的に実施・公表する仕組みを導入し、次期の評価基準に沿った自己点検・評価を実施すること、およびその自己点検・評価の結果に基づいた改善状況を報告することとした。以上のことは上記(5)の根拠資料から確認できたので、指摘された問題点の改善に向けて前向きに取り組んでいるものと判断する。今後、「6年制薬学科教育の内部質保証」を目的とした評価項目を網羅した自己点検・評価が適切に実施されることを期待する。- 21 -改善すべき点(12)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』 13 自己点検・評価(2)指摘事項自己点検・評価が恒常的に行われているとは言い難いので、自己点検・評価を継続的に実施・公表するよう、改善が必要である。(3)本評価時の状況平成 30 年度現在公表されている「自己点検評価報告書」は平成 26 年に行ったものであり、それ以後の結果は報告されていない。したがって、自己点検・評価が恒常的に行われているとは言い難い。(4)本評価後の改善状況前項に記載した通り、本評価後に本学薬学部における6年制教育の自己点検・評価の体制に関して見直しが行われた(令和3年3月 24 日薬学教授会決定;資料 15)。令和3年度以降の実施状況(予定を含む)は以下の通りであり、「6年制薬学科教育の内部質保証」を目的とした自己点検・評価を恒常的に実施する体制としている。1)令和3(2021)〜5(2023)年度:本評価における「総合判定の結果の但し書きに対する改善報告書」を薬学教育評価機構に提出した(令和3年3月 26 日)。また、本評価における提言への対応状況に関する中間点検を実施し、点検結果について報告書を作成して薬学部ホームページ上で公開した(令和3年6月 23 日;資料 16)。令和5年度末に薬学教育評価機構に改善報告書(本報告書)を提出し、第1期基準に基づく自己点検・評価が完了する。2)令和4(2022)〜7(2025)年度:薬学教育評価の第2期基準に沿った自己点検・評価を令和4年度に実施し、自己点検・評価書を薬学部ホームページ上で公表した(令和5年3月 22 日;資料 16, 17)。自己点検・評価の結果、改善を要する事項等への対応状況についての調査を今後実施し(令和6・7年度)、点検結果について報告書を作成して公開する。3)令和6(2024)〜9(2027)年度:令和8年度の教育状況について薬学教育評価機構による評価(第2期基準)を令和9年度に受審する予定となっており、これに合わせて自己点検・評価(準備作業を含む)を実施する。またこれとは別に、令和3年度より全学的な取組みとしての自己点検・評価体制についても見直しが行われ、教育研究、組織運営、施設設備等の各評価領域において所掌会議が自己点検・評価を毎年度実施し、その結果を大学評価会議に報告するとともに、改善が必要な場合は改善計画を定め、改善を実施している(資料 18)。- 22 -(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり)資料 15 第 1274 回薬学部教授会(令和3年3月 24 日)資料・議事要録資料 16 熊本大学薬学部ホームページ>学部・大学院>自己評価(https://www.pharm.kumamoto-u.ac.jp/outline/school/evaluate.html)資料 17 2022 年度自己点検・評価書(薬学教育評価第2期基準)資料 18 熊本大学ホームページ>基本情報>大学評価>自己点検・評価(https://www.kumamoto-u.ac.jp/daigakujouhou/kihonjoho/hyouka/ol3mgw)検討所見改善すべき点(12)は、本評価時において、自己点検・評価が恒常的に行われていなかった状況に対して、改善を求めたものである。この指摘に対して、大学は上記(4)の対応をとり、6年制教育の自己点検・評価の体制に関して見直しを行い、令和3年度以降は「6年制薬学科教育の内部質保証」を目的とした自己点検・評価を恒常的に実施し、HP上で公表もしている。以上のことは上記(5)の根拠資料から確認できたので、指摘された問題点は改善されたものと判断する。
