2019年 徳島文理大学香川薬学部 改善報告審議結果
「Ⅳ.大学への提言」に対する改善報告についての審議結果大学名:徳島文理大学香川薬学部本評価実施年度:2019 年度2025 年1月 10 日一般社団法人 薬学教育評価機構 総合評価評議会「改善すべき点」に対する改善報告への審議結果※検討所見以外は提出された改善報告書のまま記載しています。- 1 -■改善すべき点への対応について改善すべき点(1)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』 3.医療人教育の基本的内容(2)指摘事項コミュニケーション能力および自己表現能力を身につける教育の総合的な目標達成度を評価するための指標を設定し、それに基づいて適切に評価することが必要である。(3)本評価時の状況コミュニケーション能力および自己表現能力を身につける教育の目標達成度については、ヒューマニズム教育・医療倫理教育と同様に、関連科目のDPポイントの総和を、それらの学習成果を総合した目標達成度の満点と定め、関連科目の個人の合計点をそれに対する割合として評価するとしているが、コミュニケーション能力および自己表現能力と明確に対応するディプロマ・ポリシーは設定されておらず、この方法で総合的な目標達成度が評価できるとは言い難かった。(4)本評価後の改善状況コミュニケーション能力および自己表現能力を身につける教育の総合的な目標達成度を評価するための指標を、2020~2021 年度に教務委員会で繰り返し議論して作成し(資料 1、資料 2、資料 3、資料 4、資料 5、資料 6、資料 7)、その都度、教授会の審議を経て(資料 8、資料 9、資料 10、資料 11、資料 12)、2021 年度にコミュニケーション能力および自己表現能力を身につける教育の総合的な目標達成度を評価するための指標をルーブリック表により作成した(資料 13)。コミュニケーション能力および自己表現能力を身につける教育科目(薬学概論、薬剤師の心構え、早期体験学習、調剤学、地域医療学 3、チーム医療学、実践地域医療学 1、薬学英語、治療薬学演習2、医療社会薬学コミュニケーション、実務実習事前学習、治療薬学演習 3、実践治療薬学 1、病院実習、薬局実習、創薬生命科学特論)は体系的に配当しており、資料 13 の「総合的な目標達成度を評価するための指標」の「秀でている 4」は、学生が 1 年次から順次学修し、6 年次の学修終了時に達成することを目指す達成度として設定した。コミュニケーション能力および自己表現能力を身に付けるための教育をするそれぞれの科目の「目標達成度を評価するための指標」は、開講している学年を考慮して、1、2、3 年であれば「秀でている 2」を、4、- 2 -5 年であれば「秀でている 3」を、基準の最上位にして、コミュニケーション能力および自己表現能力を身に付けるための教育をする科目ごとに「目標達成度を評価するための指標」を作成し、2022 年度にそれらに基づいて評価を行った(資料 14、資料15)。本学部では、1~6 学年で学修する全ての必修科目について、香川薬学部の 7 つのディプロマ・ポリシーに対して寄与する割合(DP 配分)を設定している。コミュニケーション能力および自己表現能力を身に付けるための教育をする科目は、科目ごとに「目標達成度を評価するための指標」を用いて評価し、科目により試験やレポートも加味して、各授業科目の評定時の得点に DP 配分および単位数を乗じ、6 年間にわたり修得した全ての必修科目について積算した DP 得点を算出することで卒業までの総合的な学修成果(DP 達成度)を測定している。この総合的な学修成果の達成度を可視化したディプロマ・サプリメントを作成し(追加資料1、追加資料2)、卒業式で卒業生に配布し、ディプロマ・ポリシーに対する学生一人一人の取り組みや総合的な学修成果の達成度を説明している(追加資料3、追加資料4)。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり)資料 1:改善 1-1 2020 年度 4 月教務委員会議事録資料 2:改善 1-2 2021 年度 5 月教務委員会議事録資料 3:改善 1-3 2021 年度 9 月教務委員会議事録、資料資料 4:改善 1-4 2021 年度 12 月教務委員会議事録、資料資料 5:改善 1-5 2021 年度 1 月教務委員会議事録、資料資料 6:改善 1-6 2022 年度 6 月教務委員会議事録、資料資料 7:改善 1-7 2022 年度 9 月教務委員会議事録、資料資料 8:改善 1-8 2021 年度 9 月教授会議事録、資料(教務委員会)資料 9:改善 1-9 2021 年度 12 月教授会議事録、資料(教務委員会)資料 10:改善 1-10 2021 年度 1 月教授会議事録(教務委員会)資料 11:改善 1-11 2022 年度 6 月教授会議事録、資料(教務委員会)資料 12:改善 1-12 2022 年度 9 月教授会議事録、資料(教務委員会)資料 13:改善 1-13 コミュニケーション能力および自己表現能力を身につける教育の目標達成度を評価するための指標資料 14:改善 1-14 2022 年度前期 コミュニケーション能力および自己表現能力を身につける教育の目標達成度を評価するための指標と「成績評価の根拠の分かる項目別配点表」・「成績判定に使用した評価点数の分布表」資料 15:改善 1-15 2022 年度後期 コミュニケーション能力および自己表現能力を身につける教育の目標達成度を評価するための指標と「成績評価の根拠の分かる項目別配点表」・「成績判定に使用した評価点数の分布表」- 3 -追加資料1:改善 1-16 2022 年度 3 月教授会議事録、資料(教務委員会)追加資料2:改善 1-17 2023 年度 3 月教授会議事録、資料(教務委員会)追加資料3:改善 1-18 2022 年度ディプロマ・サプリメント追加資料4:改善 1-19 2023 年度ディプロマ・サプリメント検討所見改善すべき点(1)は、本評価時において、コミュニケーション能力および自己表現能力を身につける教育の総合的な学修成果を評価するための適切な指標が設定されておらず、それに基づいた目標達成度評価が行われていなかった状況に対して、改善を求めたものである。この指摘に対して、大学は上記(4)の対応をとり、2022 年度より、コミュニケーションおよび自己表現能力の学修成果を評価するためのルーブリックを作成し、科目ごとに目標達成度を評価する指標を用いて評価した。また、各科目の評定時の得点にDP配分と単位数を乗じた得点を6年間にわたり積算したDP得点を総合的な学修成果(DP達成度)とみなし、この達成度を可視化したディプロマ・サプリメントを卒業式で配布している。以上のことは上記(5)の根拠資料から確認できたので、指摘された問題点は改善されたものと判断する。今後、各科目のDP配分の妥当性などを検証し、学修成果の総合的な評価方法のさらなる改善・向上に努めることを期待する。- 4 -改善すべき点(2)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』 4.薬学専門教育の内容(2)指摘事項科目との対応が適切とは言えない到達目標が見られるので、薬学教育モデル・コア・カリキュラムの到達目標と科目との対応を見直し、改善することが必要である。(3)本評価時の状況薬学専門教育に関わる多くの科目のシラバスには、薬学教育モデル・コア・カリキュラムに準拠した一般目標と到達目標が明示されている。しかし、一部ではあるが、科目との対応が適切とは言えない到達目標(例えば、モデル・コア・カリキュラムのC1-(1)-②の分子間相互作用の7個のSBOが選択科目と「アカデミックスキル」のみに対応)も見られる(基礎資料3-3:114 頁)ので、到達目標と科目との対応を見直し、改善することが必要であった。(4)本評価後の改善状況2019 年 10 月 31 日の薬学教育評価訪問調査の面談の際に、科目との対応が適切とは言えなかった到達目標の具体的な説明はなかった。そこで、本学の 2019 年度 薬学教育評価 評価報告書(資料 16、11 頁 11~15 行目)の指摘に基づいて、薬学教育モデル・コア・カリキュラムのすべての到達目標とすべての科目との対応を、2021~2022年度に教務委員会で議論し見直しの方針を決めて(資料 17、資料 18、資料 19、資料20)、教授会での議論と承認を得ながら(資料 21、資料 22、資料 23、資料 24)、薬学教育モデル・コア・カリキュラムのすべての到達目標とすべての科目との対応を見直し、2022 年度にすべての到達目標とすべての科目との対応を適切にし(資料 25、資料26)、シラバスは補遺を作成し(資料 27、資料 28、資料 29、資料 30)、すべての到達目標とすべての科目との対応を改善した。2022 年度 香川薬学部要覧(令和 3 年度以降入学生用)のシラバスでは、A(2)①2)、A(5)②1)、A(5)②2)、C4(2)①1)、C4(2)①2)、C4(2)②1)、C4(2)②2)、C4(2)②3)、C6(1)①1)、C6(1)①2)、C6(2)④1)、C6(3)④2)、C7(1)①1)、C7(1)③4)、E1(2)②2)、E1(2)②3)、E1(2)②7)、E1(2)②8)、E1(3)1)、E1(3)2)、E1(4)4)、E2(1)②1)、E2(1)④1)、E2(2)②6)、E2(2)②9)、E2(3)④1)、E2(4)②6)、E2(4)③1)、E2(5)③1)、E2(6)③2)、E2(11)①1)、E2(11)①2)、E2(11)①3)、F(5)③1) の到達目標は、必修科目で担当できていなかった(資料 20、資料 24)。- 5 -2022 年度 香川薬学部要覧(令和 2 年度以前入学生用)のシラバスでは、C2(6)①2)、C3(3)④3)、C3(5)①1)、C3(5)①2)、C3(5)①3)、C3(5)①4)、C3(5)①5)、C6(1)①1)、C6(1)①2)、C6(3)③1)、C6(3)③4)、C7(1)③4)、D1(2)③1)、D1(2)③2)、D1(2)③3)、E1(2)②2)、E1(2)②3)、E1(2)②7)、E1(2)②8)、E1(3)1)、E1(3)2)、E1(4)1)、E1(4)2)、E2(1)③3)、E2(1)④1)、E2(3)②2)、E2(3)④1)、E2(4)②9)、E2(4)③1)、E2(11)①1)、E2(11)①2)、E2(11)①3)、F(1)②3)、F(5)③1) の到達目標は、必修科目で担当できていなかった(資料 20、資料 24)。2022 年度 香川薬学部要覧(令和 3 年度以降入学生用)のシラバスでは、細胞生物学、衛生薬学2、治療薬学 1、生化学 2、生化学実習、基礎薬理学、治療薬学2、医薬化学、医薬品安全性学、感染症治療学、治療薬学 4、治療薬学 6、調剤学、病態生理学実習、有機化学3、治療薬学3、治療薬学演習 2、治療薬学演習 3、実践地域医療学 1、症候学の科目に上記の到達目標を割り当て、到達目標と科目との対応を改善した(資料 29)。2022 年度 香川薬学部要覧(令和 2 年度以前入学生用)のシラバスでは、細胞生物学、生化学 1、薬学概論、医療倫理学、衛生薬学2、基礎薬理学、治療薬学 1、治療薬学 2、生化学2、調剤学、医薬化学、医薬品安全性学、感染症治療学、治療薬学3、治療薬学 4、治療薬学 6、病態生理学実習、治療薬学演習 2、治療薬学演習 3、症候学の科目に上記の到達目標を割り当て、到達目標と科目との対応を改善した(資料 30)。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり)資料 16:改善 2-1 薬学教育評価 評価報告書 徳島文理大学香川薬学部(2019 年度)資料 17:改善 2-2 2021 年度 2 月教務委員会議事録資料 18:改善 2-3 2022 年度 4 月教務委員会議事録、資料資料 19:改善 2-4 2022 年度 5 月教務委員会議事録、資料資料 20:改善 2-5 2022 年度 9 月教務委員会議事録、資料資料 21:改善 2-6 2021 年度 2 月教授会議事録(教務委員会)資料 22:改善 2-7 2022 年度 4 月教授会議事録、資料(教務委員会)資料 23:改善 2-8 2022 年度 5 月教授会議事録(教務委員会)資料 24:改善 2-9 2022 年度 9 月教授会議事録、資料(教務委員会)資料 25:改善 2-10 平成 25 年(2013 年)度改訂版・薬学教育モデル・コア・カリキュラムのSBOsに該当する科目(平成 27 年(2015 年)度以降入学生 適用 新カリキュラム)資料 26:改善 2-11 平成 25 年(2013 年)度改訂版・薬学教育モデル・コア・カリキュラムのSBOsに該当する科目(令和3年(2021 年)度以降入学生 適用 改定新カリキュラム)- 6 -資料 27:改善 2-12 2022 年度 香川薬学部要覧(令和 3 年度以降入学生用)資料 28:改善 2-13 2022 年度 香川薬学部要覧(令和 2 年度以前入学生用)資料 29:改善 2-14 2022 年度 香川薬学部要覧(令和 3 年度以降入学生用)補遺資料 30:改善 2-15 2022 年度 香川薬学部要覧(令和 2 年度以前入学生用)補遺検討所見改善すべき点(2)は、本評価時において、科目との対応が適切とは言えない到達目標が見られた状況に対して、薬学教育モデル・コア・カリキュラムの到達目標と科目との対応を見直すよう改善を求めたものである。この指摘に対して、大学は上記(4)の対応をとり、薬学教育モデル・コア・カリキュラムの到達目標と科目との対応を見直し、2022 年度シラバスに各科目の到達目標を記載した。以上のことは上記(5)の根拠資料から確認できたので、指摘された問題点は改善されたものと判断する。- 7 -改善すべき点(3)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』 4.薬学専門教育の内容(2)指摘事項「態度(関心・意欲)、技能(表現)」の修得を到達目標とする学習領域のSBOで、講義のみの授業科目で対応しているものもあるので、改善することが必要である。(3)本評価時の状況多くの科目で、それぞれのSBOの学習領域(知識、技能、態度)に適した学習方法を用いた教育が行われている。「態度(関心・意欲)、技能(表現)」の修得を到達目標とする学習領域のほとんどで、実習、体験学習あるいは、SGDやPBL(Problem Based Learning)を取り入れた講義科目を配置し、学習領域に適した学習方法によって教育が行われている。しかし、一部ではあるが、当該学習領域のSBOで講義のみの授業科目で対応しているものもあるので、改善することが必要であった。(4)本評価後の改善状況2019 年 10 月 31 日の薬学教育評価訪問調査の面談の際に、「態度(関心・意欲)、技能(表現)」の修得を到達目標とする学習領域のSBOで、講義のみの授業科目で対応している科目に関する具体的な説明はなかった。そこで、本学の 2019 年度 薬学教育評価 評価報告書(資料 31、11 頁 21~22 行目)の指摘に基づいて、すべての実習科目を洗い直した。2015 年以降、2020 年以前入学生用シラバスの対象となる実習科目は、特別実習 1、特別実習 2、特別実習 3、特別実習 4、特別実習 5、特別実習 6、卒業実習 1、卒業実習 2、エクスペリメントスキル、物理・化学実習、生薬学実習、分析化学実習、生化学・微生物学実習、衛生薬学・免疫学実習、病態生理学実習、薬理学実習、薬物動態学・製剤学実習、病院実務実習、薬局実務実習、臨床薬学アドバンスト実務実習、地域医療アドバンスト実務実習、東洋医療薬学アドバンスト実務実習、先進薬学実習である(資料 32、資料 33、資料 35、資料 37)。2021 年度以降入学生シラバスの対象となる実習科目は、特別実習 1、特別実習 2、特別実習 3、特別実習 4、特別実習 5、特別実習 6、卒業実習 1、卒業実習 2、エクスペリメントスキル、物理・分析化学実習、化学・生薬学実習、生化学・微生物学実習、衛生薬学・免疫学実習、薬理学・病態生理学実習、薬物動態学・製剤学実習、病- 8 -院実習、薬局実習、臨床薬学アドバンスト実務実習、地域医療アドバンスト実務実習、東洋医療薬学アドバンスト実務実習、先進薬学実習である(資料 34、資料 36)。2019 年度から、上記の実習科目のSBOの学習領域(知識、技能、態度)に適した学習方法として、SGD、討論、ディベート、プレゼンテーションを用いた教育を行うようにすべての実習科目を見直し改善した(資料 32、資料 33、資料 34、資料 35、資料 36、資料 37)。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり)資料 31:改善 3-1 薬学教育評価 評価報告書 徳島文理大学香川薬学部(2019 年度)資料 32:改善 3-2 2019 年度 香川薬学部要覧(平成 27 年以降入学生用)資料 33:改善 3-3 2020 年度 香川薬学部要覧資料 34:改善 3-4 2021 年度 香川薬学部要覧(令和 3 年度入学生用)資料 35:改善 3-5 2021 年度 香川薬学部要覧(令和 2 年度以前入学生用)資料 36:改善 3-6 2022 年度 香川薬学部要覧(令和 3 年度以降入学生用)資料 37:改善 3-7 2022 年度 香川薬学部要覧(令和 2 年度以前入学生用)検討所見改善すべき点(3)は、本評価時において、一部の科目において「態度(関心・意欲)、技能(表現)」の修得を到達目標とする学習領域のSBOで、講義のみの授業科目で対応していた状況に対して、改善を求めたものである。この指摘に対して、大学は上記(4)の対応をとり、すべての実習科目について見直し、SBOの学習領域(知識、技能、態度)に適した学習方法として、SGD、討論、ディベート、プレゼンテーションを用いた教育を行うようにすべての実習科目を見直し改善した。以上のことは上記(5)の根拠資料から確認できたが、実習科目のみの見直しに留まっており、医療コミュニケーション学、治療薬学2、等、「態度、技能」の修得を到達目標とする科目において、講義のみで対応している状況がいまだ散見されるので、すべての科目について到達目標と学習方略の妥当性を点検し、指摘の趣旨に沿った改善をさらに進めることを求める。- 9 -改善すべき点(4)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』 4.薬学専門教育の内容(2)指摘事項2018 年(平成 30 年)度の新カリキュラムのシラバスにおいて、大学独自科目が明示されていないので、明示することが必要である。(3)本評価時の状況香川薬学部は教育研究上の目的に基づいて大学独自科目を設置し、現カリキュラムでは、「アドバンスト教育プログラム」として6つのコースを提供していたが、学生には独自科目であることが明示されていなかった。新カリキュラムでは、独自科目がカリキュラムツリーに明示されているが、2018 年(平成 30 年)度のシラバスには明示されていなかった。ただし、2019 年(平成 31 年)度のシラバスでは備考欄に明示し改善されていた。(4)本評価後の改善状況大学独自科目がシラバスに明示されていることについては、2019 年 10 月 31 日の薬学教育評価訪問調査の面談の際にも調査員によって確認され、本学の 2019 年度 薬学教育評価 評価報告書(資料 38、12 頁 24 行目)に「平成 31 年度のシラバスでは改善されている」と示されている。香川薬学部独自科目は、一般総合科目(文学 A、哲学 A、音楽 A、心理学 A、情報処理、法学 A、数学 A、数学 B、物理学 A、物理学 B、化学 A、化学 B、応用生物学 A、応用生物学 B、文理学、健康スポーツ A、健康スポーツ B、英語 A①、英語 A②、経済学A、英語 B①、英語 B②、英語 C①、英語 C②、)、専門科目(薬剤師の心構え、アカデミックスキル、薬学数学入門、特別実習 1~5、エクスペリメンタルスキル、実践社会福祉、薬剤師への招待、地域医療学1、地域医療学 2、救急医療学、地域医療学 3、薬学英語、特別実習 6、創薬生命科学特論、医療社会薬学コミュニケーション、疾患の分子生物学、薬理遺伝学、医療科学、実践治療薬学 1、アドバンスト教育プログラム(最新医療学、実践地域医療学 2、人体解剖学、臨床薬学アドバンスト実務実習、地域医療アドバンスト実務実習、東洋医療薬学アドバンスト実務実習、先進薬学実習)、医薬品・医療ビジネス、実践治療薬学 2)である(資料 39、資料 40)。2019 年(平成 31 年)度 香川薬学部要覧のシラバスには、香川薬学部独自科目であることを備考欄に明示した(資料 39)。2020 年度 香川薬学部要覧のシラバスからは、学生に分かりやすく科目名、担当者の右下に香川薬学部独自科目であることを明- 10 -示した(資料 40)。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり)資料 38:改善 4-1 薬学教育評価 評価報告書 徳島文理大学香川薬学部(2019 年度)資料 39:改善 4-2 2019 年度 香川薬学部要覧(平成 27 年度以降入学生用)資料 40:改善 4-3 2020 年度 香川薬学部要覧検討所見改善すべき点(4)は、本評価時において、2018 年(平成 30 年)度の新カリキュラムのシラバスにおいて、大学独自科目が明示されていなかった状況に対して、改善を求めたものである。この指摘に対して、大学は上記(4)の対応をとり、独自科目を 2019 年(平成 31 年)度 香川薬学部要覧のシラバスの備考欄に明示した。また、2020 年度 香川薬学部要覧のシラバスからは、学生に分かりやすく科目名、担当者の下に明示した。以上のことは上記(5)の根拠資料から確認できたので、指摘された問題点は改善されたものと判断する。- 11 -改善すべき点(5)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』 5.実務実習(2)指摘事項実務実習事前学習で個別の科目(項目)についての「目標到達度評価」は行っているが、総合的な「目標達成度評価」が行われていないので、評価方法の改善が必要である。(3)本評価時の状況実務実習事前学習の評価は、ルーブリックを用いた学生の自己評価及び教員からのフィードバック評価を導入し、個別の科目(項目)に対して目標達成度評価を行っていた。しかし、実務実習事前学習としての総合的な目標達成度評価は行っていなかった。(4)本評価後の改善状況実務実習事前学習の評価において、2022 年度からは、総合的な目標達成度評価を導入した(資料 41)。4 つの基準要素(「医療に関わる法・規制の基盤となる精神の尊重」「社会人・医療人としての態度」「丁寧な話術」「相手や集団に適した対応」)については最高得点を各 10 点、2 つの基準要素(「話を引き出す姿勢」「受容性のある情報提供・提案」)については最高得点を各 5 点とし、これらの合計 50 点に加えて、ポートフォリオ 10 点及び実地試験 40 点を配分して、実務実習事前学習として総合的な目標達成度評価を行った。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり)資料 41:改善 5-1 2022 年度「実務実習事前学習 達成度評価を行う指標」と「成績評価の根拠の分かる項目別配点表」・「成績判定に使用した評価点数の分布表」検討所見改善すべき点(5)は、本評価時において、実務実習事前学習に関わる科目の総合的な目標達成度評価が行われていなかった状況に対して、改善を求めたものである。この指摘に対して、大学は上記(4)の対応をとり、実務実習事前学習の総合的な学修成果の評価のためのルーブリックを作成し、2022 年度からこれを基に総合評価を行った。以上のことは上記(5)の根拠資料から確認できたので、指摘された問題点は改善されたものと判断する。- 12 -改善すべき点(6)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』 6.問題解決能力の醸成のための教育(2)指摘事項問題解決能力の醸成に向けた教育の総合的な目標達成度を測定する指標を設定し、それに基づく評価を行う必要がある。(3)本評価時の状況問題解決能力の醸成に向けた教育を行うとしている科目では個々の科目として成績評価を行っているのみで、問題解決能力の醸成に向けた教育の目標達成度を評価するための指標は設定されておらず、それに基づく評価も行われていなかった。(4)本評価後の改善状況問題解決能力の醸成に向けた教育の総合的な目標達成度を評価するための指標を、2020~2021 年度に教務委員会で繰り返し議論して作成し(資料 42、資料 43、資料44、資料 45、資料 46、資料 47、資料 48)、その都度、教授会の審議を経て(資料 49、資料 50、資料 51、資料 52、資料 53)、問題解決能力の醸成に向けた教育の総合的な目標達成度を評価するための指標をルーブリック表により作成した(資料 54)。問題解決能力の醸成に向けた教育科目(エクスペリメントスキル、特別実習 1、生化学・微生物学実習、物理・分析化学実習、特別実習 3、基礎薬学情報処理、化学・生薬学実習、特別実習 2、薬理学実習、衛生薬学・免疫学実習、特別実習 4、治療薬学演習2、症候学、最新医療学、病態生理学実習、特別実習 5、薬物動態学・製剤学実習、治療薬学演習 3、特別実習 6、実践治療薬学 1、薬局実習、病院実習、卒業実習1、先進薬学実習)は体系的に配当しており、資料 54 の「総合的な目標達成度を評価するための指標」の「秀でている 4」は、学生が 1 年次から順次学修し、6 年次の学修終了時に達成することを目指す達成度として設定した。問題解決能力の醸成に向けた教育をするそれぞれの科目の「目標達成度を評価するための指標」は、開講している学年を考慮して、1、2、3 年であれば「秀でている 2」を、4、5 年であれば「秀でている 3」を、基準の最上位にして、問題解決能力の醸成に向けた教育をする科目ごとに「目標達成度を評価するための指標」を作成し、2022 年度にそれらに基づいて評価を行った(資料 55、資料 56)。本学部では、1~6 学年で学修する全ての必修科目について、香川薬学部の 7 つのディプロマ・ポリシーに対して寄与する割合(DP 配分)を設定している。問題解決能力の醸成に向けた教育をする科目は、科目ごとに「目標達成度を評価するための指標」- 13 -を用いて評価し、科目により試験やレポートも加味して、各授業科目の評定時の得点に DP 配分および単位数を乗じ、6 年間にわたり修得した全ての必修科目について積算した DP 得点を算出することで卒業までの総合的な学修成果(DP 達成度)を測定している。この総合的な学修成果の達成度を可視化したディプロマ・サプリメントを作成し(追加資料5、追加資料6)、卒業式で卒業生に配布し、ディプロマ・ポリシーに対する学生一人一人の取り組みや総合的な学修成果の達成度を説明している(追加資料7、追加資料8)。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり)資料 42:改善 6-1 2020 年度 4 月教務委員会議事録資料 43:改善 6-2 2021 年度 6 月教務委員会議事録資料 44:改善 6-3 2021 年度 11 月教務委員会議事録、資料資料 45:改善 6-4 2021 年度 12 月教務委員会議事録、資料資料 46:改善 6-5 2021 年度 1 月教務委員会議事録、資料資料 47:改善 6-6 2022 年度 6 月教務委員会議事録、資料資料 48:改善 6-7 2022 年度 9 月教務委員会議事録、資料資料 49:改善 6-8 2021 年度 11 月教授会議事録、資料(教務委員会)資料 50:改善 6-9 2021 年度 12 月教授会議事録、資料(教務委員会)資料 51:改善 6-10 2021 年度 1 月教授会議事録(教務委員会)資料 52:改善 6-11 2022 年度 6 月教授会議事録、資料(教務委員会)資料 53:改善 6-12 2022 年度 9 月教授会議事録、資料(教務委員会)資料 54:改善 6-13 問題解決能力の醸成に向けた教育の目標達成度を評価するための指標資料 55:改善 6-14 2022 年度 前期 問題解決能力の醸成に向けた教育の目標達成度を評価するための指標と「成績評価の根拠の分かる項目別配点表」・「成績判定に使用した評価点数の分布表」資料 56:改善 6-15 2022 年度 後期 問題解決能力の醸成に向けた教育の目標達成度を評価するための指標と「成績評価の根拠の分かる項目別配点表」・「成績判定に使用した評価点数の分布表」追加資料5:改善 6-16 2022 年度 3 月教授会議事録、資料(教務委員会)追加資料6:改善 6-17 2023 年度 3 月教授会議事録、資料(教務委員会)追加資料7:改善 6-18 2022 年度ディプロマ・サプリメント追加資料8:改善 6-19 2023 年度ディプロマ・サプリメント- 14 -検討所見改善すべき点(6)は、本評価時において、問題解決能力の醸成に関わる科目の総合的な学修成果を評価するための適切な指標が設定されておらず、それに基づいた目標達成度評価が行われていなかった状況に対して、改善を求めたものである。この指摘に対して、大学は上記(4)の対応をとり、2022 年度より、問題解決能力の醸成に向けた教育を評価するためのルーブリックを作成し、科目ごとに目標達成度を評価する指標を用いて評価した。また、各科目の評定時の得点にDP配分と単位数を乗じた得点を6年間にわたり積算したDP得点を総合的な学修成果(DP達成度)とみなし、この達成度を可視化したディプロマ・サプリメントを卒業式で配布している。以上のことは上記(5)の根拠資料から確認できたので、指摘された問題点は改善されたものと判断する。今後、各科目のDP配分の妥当性などを検証し、学修成果の総合的な評価方法のさらなる改善・向上に努めることを期待する。- 15 -改善すべき点(7)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』 7. 学生の受入(2)指摘事項休学を含めた留年者の割合が高く、ストレート卒業率も 50%程度であり、入学者の基礎学力が適確に評価されているとは言い難いことから、入学者選抜の在り方を見直す必要がある。(3)本評価時の状況香川薬学部では、学力・人間性を多角的に評価できるように多様な入試区分(AO 入試、指定校推薦入試、公募制推薦入試、地域貢献特待生入試、一般入試、大学入試センター試験利用入試など)を設定していた。また、入学志願者の適性および能力を適正に評価するため、それぞれの入試区分における入試判定は入試委員会で原案を作成し、これを香川薬学部教授会にて審議し、決定していた。しかしながら、直近6年間(2019 年現在)の総受験者数は、1,238 人であり、総定員 540 人に対して 2.29 倍であり競争倍率は高くなかった。また、2019 年度の 1 年から6年次の在籍者数は合計358 人、留年者は 81 人で、その割合は 22.3%であり、入学者選抜にあたって、基礎学力が的確に評価されているとは言い難い状況であった。(4)本評価後の改善状況香川薬学部では、入学者の基礎学力を適確に評価するため入学者選抜の在り方を見直し、2021 年度入試から一般入試前期 A 日程の試験科目を従来の「化学基礎・化学」および「数学 I・A・Ⅱ・B(数列、ベクトル)」、「コミュニケーション英語 I・Ⅱ、英語表現 I」から1科目選択の2科目入試から「化学基礎・化学」および「数学 I・A・Ⅱ・B(数列、ベクトル)」および「コミュニケーション英語 I・Ⅱ、英語表現 I」の3科目入試に変更した(資料 57:19 頁、資料 58:17 頁)。また、大学入学共通テスト導入に合わせ、従来のセンター試験利用入試Ⅰ期における判定科目:「国語」、「数学Ⅰ・数学 A」、「数学Ⅱ・数学 B」、「物理基礎」、「化学基礎」、「生物基礎」又は「物理」、「化学」、「生物」、「英語(【リスニング】を含む)」のうち高得点の上位2科目(各 200 点/合計点 400 点)を、大学入学共通テスト利用入試Ⅰ期では「国語」、「数学Ⅰ・数学 A」、「数学Ⅱ・数学 B」、「物理基礎」、「化学基礎」、「生物基礎」又は「物理」、「化学」、「生物」、「英語(【リーディング】【リスニング】を含む)」から数学・理科2科目必須、国語・外国語は高得点の1科目(各 200 点/合計点 600 点)計3科目に変更した(資料 57:28 頁 、資料 58:27 頁)。2022 年度からAO入試に代わって- 16 -導入された総合型選抜入試では、面接時にホワイトボードを使用した口頭試問を導入し、受験者の基礎学力の確認を行っている(資料 59:14 頁)。また、近年増加傾向にある総合型選抜入試、推薦入試による入学者に対しては、入学前教育を充実させ基礎学力の向上を図っている(資料 60)。香川薬学部では、ストレート卒業率の向上には、低学年における退学者、留年者の割合を低下させることが不可欠と考え、2019 年度から初年次教育を抜本的に改革した結果、1年次退学者を減少させ、GPAを指標とした学力の向上が認められた(資料 61)。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり) 資料 57:改善 7-1 2020 年度 入学試験要項 資料 58:改善 7-2 2021 年度 入学試験要項 資料 59:改善 7-3 2022 年度 総合型選抜入学試験要項 資料 60:改善 7-4 入学前教育実施状況(2013 年−2022 年) 資料 61:改善 7-5 香川薬学部における初年次教育の取り組み(2022 年度 第3 回全学FD研修会)検討所見改善すべき点(7)は、本評価時において、休学を含めた留年者の割合が高く、ストレート卒業率も 50%程度であり、入学者の基礎学力が適確に評価されているとはいえない状況に対して、改善を求めたものである。この指摘に対して、大学は上記(4)の対応をとり、2021 年度入試より一般入試前期A日程の試験科目及びセンター試験利用入試Ⅰ期における入試選択科目を2科目から3科目に変更した。また、総合型選抜入試では、面接時にホワイトボードを使用した口頭試問による受験者の基礎学力の確認を行っていると同時に、ストレート卒業率を向上させるため 2019 年度からは初年次教育の改革を行っている。以上のことは上記(5)の根拠資料から確認できたので、指摘された問題点は改善に向けた取り組みが進んでいるものと判断する。今後、入学者の基礎学力の確認に関して、さらなる見直しと検証も含め、指摘の趣旨に沿った改善をさらに進めることを期待する。- 17 -改善すべき点(8)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』8. 成績評価・進級・学士課程修了認定(2)指摘事項留年生などを減らす対策は取っているが有効な改善に結びついているとは言い難いので、更なる改善を進める必要がある。(3)本評価時の状況退学防止対策として、初年次教育委員会が設置され、「学力アップの対策」を実施している。また、全学共通教育センターによる学力補強、1 年次の基礎学力診断テストの実施とクラス分け、チューター制、学修ポートフォリオ、中間試験などの導入といった教務上の工夫が行われている。また、退学者防止対策委員会が設置され、対策も審議されている。以上のような対策が取られているにもかかわらず、その成果が上がっているとは言い難いので、より有効な対策に向けて改善する必要があった。(4)本評価後の改善状況薬学初年次講座の対象を、2021 年度から 2 年生までに拡大した。1 年生は毎週月曜日の 5 講時(16:25~17:55)、2 年生は毎週金曜日の 5 講時(16:25~17:55)にそれぞれ開講し、上級生ステューデントアシスタント(SA)5~10 名と 2 名以上の教員がマンツーマンで苦手科目や課題の学習指導を行った(資料 62、資料 63、資料 64)。また、2021 年度 7 月より、学生同士によるグループ学習を促すため、薬学棟 7 階に学習支援室(2箇所)を設置した。学習支援室は予約制で、平日の 9 時から 20 時まで使用可能である(資料 65)。薬学初年次講座に参加した学生は、上級生との良好な関係を構築できるだけでなく、いっしょに講座に参加した同級生と友人になることが多い。薬学初年次講座は学生の主体的な学びを尊重するポリシーに基づいて運営されているため、参加者は前向きな気持ちで学習に取り組む雰囲気が醸成された。このことは薬学初年次講座参加へのハードルを下げる効果があり、成績優秀者と成績下位者が互いに協力して学習する環境を形成することができた。したがって、薬学初年次講座は、学生の学力向上だけでなく、学生を孤立させないことにも一役買っている。また、薬学初年次講座に参加した学生は、次年度からSAとして、初年次講座を手伝ってくれることが多く、薬学初年次講座はSAの育成にも貢献している(資料 66)。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり)- 18 – 資料 62:改善 8-1 2020 年度 薬学初年次講座出席状況 資料 63:改善 8-2 2021 年度 薬学初年次講座出席状況 資料 64:改善 8-3 2022 年度 薬学初年次講座出席状況 資料 65:改善 8-4 2021 年度 学習支援室利用状況 資料 66:改善 8-5 香川薬学部における初年次教育の取り組み(2021 年度 第3 回全学FD研修会)検討所見改善すべき点(8)は、本評価時において、留年生などを減らす対策が有効な改善に結びついているとは言い難い状況に対して、更なる改善を求めたものである。この指摘に対して、大学は上記(4)の対応をとり、これまでの留年生対策に加えて、薬学初年次講座の対象を、2021 年度から2年生までに拡大した。また、2021 年度7月より、学生同士によるグループ学習を促すため、薬学棟7階に学習支援室(2箇所)を設置した。以上のことは上記(5)の根拠資料から確認できたので、指摘された問題点に対して改善が進んでいるものと判断する。今後、留年率の推移を確認しながら、さらなる見直しと検証も含め、指摘の趣旨に沿った改善を進めることを期待する。- 19 -改善すべき点(9)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』 8.成績評価・進級・学士課程修了認定(2)指摘事項「総合薬学演習2」のみが不合格であることが卒業延期の理由となっている学生が毎年 20~30%存在することは、卒業の可否判断が薬剤師国家試験に向けた知識に関する成績によって行われているものと考えざるを得ない。これは、卒業認定をディプロマ・ポリシーの達成に基づいて行うという本来の趣旨に合致していないので、改善する必要がある。(3)本評価時の状況修得単位数をはじめ卒業要件に係る成績は、徳島文理大学香川キャンパス事務部教務部がとりまとめ、その資料に基づき香川薬学部教務委員会が卒業判定案を作成していた。卒業判定は、この判定資料に基づいて、1月下旬~2月中旬の卒業判定会議で行われていた。2018 年(平成 30 年)度の卒業率は 82%であった。なお、卒業が認定されなかった大部分の学生は、6年次後期に開講されている「総合薬学演習2」の不認定によるものであった。(4)本評価後の改善状況香川薬学部では、1~6 年生で学修する全ての必修科目について、香川薬学部の 7 つのディプロマ・ポリシーへ寄与する割合(DP 配分)を設定している。各授業科目の評定時の試験の得点に DP 配分および単位数を乗じ、6 年間にわたり修得した必須全科目について積算した DP 得点を算出することで卒業までの総合的な学習成果(DF 達成度)を測定している。この総合的な学習成果の達成度を可視化したディプロマ・サプリメントを作成し、卒業式で卒業生に配布することでディプロマ・ポリシーに対する個人の取り組みや能力を開示している(資料 67、資料 68、資料 69)。2013 年(平成 25 年)度から実施したカリキュラム(評価時の現カリキュラム(現カリ))の6年次科目である「総合薬学演習2」は、5年次までの講義、薬学実習及び実務実習で修得した医療人としての薬剤師に必要とされる知識・技能・態度をベースにして実施しており、香川薬学部の7つのディプロマ・ポリシーに寄与している(資料 70、106-107 頁)。そのため、「総合薬学演習2」は、薬剤師国家試験の合否を判断する科目とは考えていない。しかし、香川薬学部では、4年次までの必須科目をすべて修得した者が6年生へと進級するため(資料 70:14 頁)、5、6年次で修得すべき必修科目は、「卒業実習3」、「総合薬学演習1,2」のみである(資料 70:60-63- 20 -頁)。2015 年(平成 27 年)度から実施した新カリキュラム(新カリ)では、6年次必須科目として「卒業実習 1」、「総合薬学演習」に加え、薬事関係法規 2、医薬品・医療ビジネス、実践治療薬学2、最新医療学、実践地域医療学2を配置し、医療人としての薬剤師に必要とされる能力を身につける教育を実施している(資料 71:60-64頁)。しかし、卒業延期となる学生の大半は「総合薬学演習」未修得者である。卒業率については、2018 年(平成 30 年)度以降、わずかではあるが改善しつつある(資料 72)。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり)資料 67:改善 9-1 2021 年度 3 月教授会議事録、資料(教務委員会)資料 68:改善 9-2 2022 年度 3 月教授会議事録、資料(教務委員会)資料 69:改善 9-3 2023 年度 3 月教授会議事録、資料(教務委員会)資料 70:改善 9-4 2019 年度 香川薬学部要覧(平成 26 年度以前入学生用)資料 71:改善 9-5 2022 年度 香川薬学部要覧 (令和 2 年度以前入学生用)資料 72:改善 9-6 卒業状況(2014 年(平成 26 年)度-2022 年度)検討所見改善すべき点(9)は、本評価時において、卒業認定がディプロマ・ポリシーの達成に基づいて行われていなかった状況に対して、改善を求めたものである。この指摘に対して、大学は上記(4)の対応をとり、6年間に渡る総合的な学習成果の達成度を可視化したディプロマ・サプリメントを作成し、2021 年度卒業生より、卒業式で卒業生に配布することでディプロマ・ポリシーに対する個人の取り組みや能力を開示している。以上のことは上記(5)の根拠資料から確認できたので、指摘された問題点に対して改善が進んでいると判断する。一方で、総合薬学演習2のみで卒業延期になっている学生が依然多い状況について、改善を進めることを期待する。- 21 -改善すべき点(10)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』9.学生の支援(2)指摘事項2~4年生は、学生健康記録カードを保健センターに提出させるのみで、実際の健康診断は行っておらず、学生健康記録カードの提出も良好とは言えない状況であるので、 各学年で大学の責任おいて健康診断を実施するよう改善することが必要である。(3)本評価時の状況学生の健康診断(含結核検診)は、1 年次および 4、5 年次の 4 月または 1 月に行っていた。2〜6 年生は学生健康記録カードを保健センターに提出するようにしていた。(4)本評価後の改善状況2019 年度においては、新入生対象の定期健康診断(内科検診、胸部 X 選撮影および健康記録カードの提出)を 4 月に、実務実習生(5 年生)および就職活動予定者(6年生)の定期健康診断は、前年度の 1 月に実施した。いずれの学年の受診率は 95%以上であった(資料 73)。未受診者の多くは、休学あるいは不登校の学生であった。2〜4 年生については、健康記録カードを保健センターに提出している(資料 74)。香川キャンパス保健センターがポータルサイトを介して提出を呼びかけており(資料75)、その提出率は 89.6〜100%であった(資料 73)。2020 年度以降、新型コロナウイルス感染症拡大のため、新入生対象の内科検診は医師が必要と認めた該当者のみとし、胸部 X 選撮影および健康記録カードの提出を実施している。その受診率は 90.2〜98%であった(資料 76)。実務実習生(5 年生)および就職活動予定者(6 年生)の定期健康診断は、例年通り実施しており、受診率は83.8〜100%であった(資料 76)。2〜4 年生については、健康記録カードを保健センターに提出している。提出率を高めるため、香川キャンパス保健センターがポータルサイトを通じてアナウンスしている(資料 75)。しかし、2020 年度は新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、健康記録カード提出率が低かった(2 年生 55.8%、3年生 65.9%)。2021、2022 年度は改善されたが(資料 76)、100%の提出率とはならなかった。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり)資料 73:改善 10-1 2019 年(平成 31 年)度 健康診断実施状況- 22 -資料 74:改善 10-2 健康記録カード資料 75:改善 10-3 在学生健康記録カード提出呼びかけ資料 76:改善 10-4 2020〜2022 年度 健康診断実施状況検討所見改善すべき点(10)は、本評価時において、2~4年生に対して、学生健康記録カードを保健センターに提出させるのみで、大学による健康診断が行われていなかった状況に対して、改善を求めたものである。この指摘に対して、大学は上記(4)の対応をとり、2~4年生に対して、保健センターがポータルサイトを介して提出を呼びかける対応を取り、提出率の向上を図った。以上のことは上記(5)の根拠資料から確認できたが、健康記録カードを保健センターに提出させるのみという本評価時の状況が継続しており、大学の責任において健康診断を実施するよう求めた指摘に対して改善されたとはいえないので、今後、指摘の趣旨に沿った改善を進めることを求める。- 23 -改善すべき点(11)(1)改善すべき点が指摘された『中項目』13.自己点検・評価(2)指摘事項本基準が求めている「自己点検・評価」は、自学の教育プログラムに対する恒常的な点検・評価とその結果に基づいて教育の向上と発展を図ることである。今後は、他大学に対する評価結果に対応した改善ではなく、自主的な点検・評価によって問題点を見出し、それらを改善して教育の発展を進める取り組みを恒常的に進めることが必要である。(3)本評価時の状況香川薬学部では、年度ごとに重点項目を挙げて問題点を点検・評価していた。点検・評価は、主に教務委員会で議論された結果を教授会で審議し、その結果に基づいて教育プログラムの改善を図っていた。しかし、点検・評価の重点項目は、薬学教育評価の評価基準とそれに基づく先行大学に対する薬学教育機構の評価結果を参照しており、自主的な点検・評価を実施するように指摘を受けていた。(4)本評価後の改善状況香川薬学部では、「薬学教育評価自己点検評価実施委員会」を常設の委員会として設置しており(資料 77)、学生の受け入れや教育課程の実施について自己点検・評価を実施し、学科別目標管理シートを作成して、学長に提出している(資料 78、資料79、資料 80)。この学科別目標管理シートにおいて、休学者、退学者の人数を把握し、その要因を自己点検するとともに、次年度への改善策を報告している。これらの報告に基づき、1年次の休学者、退学者が多い現状の改善策として、初年次教育委員会が中心となり、スチューデントアシスタントが中心となって学修支援を行う初年次講座の実施、読解力講座の実施により1年次退学率の減少、入学時からの GPA 値の向上など一定の成果を挙げた(資料 81)。さらに、2022 年度には初年次教育委員会および評価・FD 委員会が協力し、2019 年度以降の初年次教育の取り組みを講演資料としてまとめ、全学 FD 研修会において講演した(資料 81)。また、2021 年度からは、各委員会の責務を明らかにする目的で活動報告を作成しているが、委員会活動の点検・評価には至っていない。さらに、本学では、授業評価アンケートの結果を全教員が Web 上で閲覧できるようになっており、薬学教育評価自己点検評価実施委員会はその結果を確認している。しかし、改善対策までは実施されていなかった。そこで、2023 年度から学部長、学科長、各委員会委員長(評価・FD委- 24 -員会、教務委員会、カリキュラム検討委員会、実務実習委員会、入試委員会、学生委員会)からなる薬学教育自己点検評価委員会(薬学教育評価自己点検評価実施委員会を改編)を組織して問題点を見出し、教育研究の改善に努めていく(資料 82)。(5)改善状況を示す根拠となる資料等(以下に記述した資料は別添のとおり)資料 77:改善 11-1 2022 年度 香川薬学部各種委員会資料 78:改善 11-2 2020 年度 学科別目標管理シート資料 79:改善 11-3 2021 年度 学科別目標管理シート資料 80:改善 11-4 2022 年度 学科別目標管理データ集資料 81:改善 11-5 香川薬学部における初年次教育の取り組み((2022 年度 第3回全学FD研修会)資料 82:改善 11-6 2023 年度 9 月教授会、資料(評価・FD委員会)検討所見改善すべき点(11)は、本評価時において、自学の教育プログラムに対する自主的かつ恒常的な自己点検・評価とその結果に基づいて教育の向上と発展が図られていなかった状況に対して、改善を求めたものである。この指摘に対して、大学は上記(4)の対応をとり、2023 年度から学部長、学科長、各委員会委員長(評価・FD委員会、教務委員会、カリキュラム検討委員会、実務実習委員会、入試委員会、学生委員会)からなる薬学教育自己点検評価委員会(薬学教育評価自己点検評価実施委員会を改編)を組織して問題点を見出し、教育研究の改善に努めていくとしている。以上のことは上記(5)の根拠資料から確認できたので、指摘された問題点に対して改善に向けて取り組まれていると判断する。しかし、改善は途に就いたばかりであるので、今後、指摘の趣旨に沿った改善を進めることを期待する。
