薬学教育評価報告の結果と公表
各年度の「薬学教育(6年制)評価」結果報告書
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| 大学名 | 設置形態 | 所在地 | 評価基準 | 実施年度 | 判定 | 大学の自己点検評価 | 評価結果 | 評価後の対応 改善報告 その他 |
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|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 九州医療科学大学 | 私 | 宮崎県 | 第1期 | 2014年度 | 適 |
自己点検・評価書 基礎資料 |
評価報告書
総評
九州医療科学大学 総評九州保健福祉大学薬学部薬学科は、「責任をもってチーム医療の一端を担える薬剤師の 養成を行う」という学科の理念に基づく教育研究上の目的を掲げ、充実したフィジカルア セスメント教育を特色とする臨床教育を重視した6年制薬学教育を行っている。医療人と しての基本的教育から薬学専門教育に至るカリキュラムの構成は、基本的には薬学教育モ デル・コアカリキュラムにほぼ準拠した内容になっており、基礎薬学から臨床薬学に至る まで、能動的学習方法を導入するなど、教育上の工夫が全学年にわたって効果的に配置さ れている。実務実習は、事前学習、薬学共用試験を含めて、基準を満たした内容となって いる。 学生の受入れは、アドミッション・ポリシー(入学者受入方針)に基づいて行われてお り、成績評価、進級および学士課程の修了に関する判定も、基本的には対応する規程を設 けて厳正に行われている。学生支援体制については、学修の指導と支援から、奨学金制度 やハラスメント防止対策、チューター制度に至るまで、十分に整備されており、身体に障 がいがある学生の受入れについても基準を満たす体制が整備されている。 専任教員は大学設置基準を満たしており、教員構成や教育研究の実績も十分である。ま た、教育研究に必要な経費も基準を満たしている。教育研究に必要な施設設備は基準を満 たしており、外部との交流、連携についても、教員の学外での活動、公開講座、フィジカ ルアセスメント研修会などの生涯学習プログラムの提供などが図られている。また、教育 に対する自己点検・評価については、評価を行う組織が整備され、点検・評価の結果を教 育に反映させる体制も基準に達している。 以上のように、九州保健福祉大学薬学部薬学科の教育プログラムは本機構の評価基準におおむね適合しているが、以下のような重要な問題点がある。卒業研究に相当する「特別研究」の内容と実態は、本機構の卒業研究に対する基準に適合しておらず、カリキュラム上で講義・演習科目と定義され、時間割上でもまとまった十分な時間が充てられておらず、「特別研究Ⅱ」と薬剤師国家試験準備科目である「薬学総合演習Ⅱ」との時間配分を見直すことが必要である。また、「特別研究」を含めた問題解決能力の醸成を目的とする科目について、目標達成度を評価するための指標を設定し、それに基づく評価を行うことが必要である。成績評価に関わる厳正さを保証するため、試験結果への疑義照会や再試験の実施に関する規程を設けることが必要である。専任教員の採用に関わる「全学審査委員会」の役割を、採用予定者の資格審査ではなく、本来の機能である複数の候補者からの適格な教員の選考とするよう改善することが必要である。以上の重要な問題点については、早急に適切な改善に取り組むことが必要であるが、それ以外の問題点についても、今回の評価で指摘した内容を十分に検討し、改善点の解決にむけて積極的な取り組みを進め、薬学教育の向上に努めることが望まれる。
大学への提言
九州医療科学大学 大学への提言1)長所 (1)「臨床に係る実践的な能力を培い、即戦力となる薬剤師養成」という教育目的を実 現するために、高度で多様なシミュレーションができるものを含む多種類の患者 ロボットを用いた独自の「ベッドサイド実習」を開学直後から実施し、この領域 の教育における先導的役割を果たし、これからの薬剤師に求められる臨床におけ る実践的能力の向上に多大の成果を上げている。(4.薬学専門教育の内容)2)助言 (1)教養教育科目に多数の専門に近い内容や語学の必修科目を置き、それらで卒業に 必要な教養教育科目に単位数の大部分が充足されるという現状を見直し、学生が 人文社会科学系の科目をより多く履修できるよう改善することが望ましい。(3. 医療人教育の基本的内容) (2)学生が大学開催の生涯学習のための講座等に参加できる制度を設け、積極的な参 加を促すことが望ましい。(3.医療人教育の基本的内容) (3)薬学教育モデル・コアカリキュラムの重要な到達目標(「細胞の顕微鏡観察」、 「抗菌薬の耐性と副作用」)を扱う科目がないことや科目との対応が不適切な到 達目標(「副作用」関連、「薬物の化学構造」、「放射性医薬品」、「薬剤経済」、 「医薬品の開発と生産」など)が見出されたので、それらを是正することが望ま しい。(4.薬学専門教育の内容) (4)卒業研究発表会では講座・研究室代表の1名だけが発表しているが、ポスター発 表でもよいので全員が発表することが望ましい。(6.問題解決能力の醸成のた めの教育) (5)アドミッション・ポリシーの設定に薬学部薬学科教授会が関与することが望まし い。(7.学生の受入) (6)「総合薬学演習Ⅱ」のみの未修得で卒業できないという卒業認定の実態は、ディ プロマ・ポリシーに基づく学士課程修了認定が行われていないことを意味してい るので、改善することが望まれる。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) (7)教員の授業担当時間数が週当たり5~6時間であるが、臨床系教員では6名が7 時間を超え、最大では11時間になるという不均等な状況が見られるので、改善を 図ることが望ましい。(10.教員組織・職員組織) (8)専任教員1名当たりの学生数を、本基準が望ましいとする10名に近づける努力が 望まれる。(10.教員組織・職員組織) (9)「卒業研究」に使用する研究室や実験設備などについては、必要な施設・設備が整 備されてはいるが、日常的に研究を行う研究室のスペースは十分ではないので、拡張することが望まれる。(11.学習環境) (10)自己点検・評価に外部委員が参画することが望ましい。(13.自己点検・評価) 3)改善すべき点 (1)6年次のカリキュラム編成において、学生に卒業研究より国家試験準備が重要で あるという印象を与えることがないよう「特別研究Ⅱ」と「薬学総合演習Ⅱ」の 時間配分を再検討することが必要である。(2.カリキュラム編成) (2)卒業研究に相当する「特別研究」を講義・演習科目と定義し、講義・演習科目に 準じた時間割上の運用をしていることは、6年制薬学教育の目的や本評価の卒業 研究に関する基準に適合しないので、改めることが必要である。(2.カリキュ ラム編成) (3)ヒューマニズム、医療安全教育における態度教育、およびコミュニケーション力 を醸成する教育等の目標達成度を評価するための指標を設定し、それに基づいて 適切に評価する必要がある。(3.医療人教育の基本的内容) (4)「早期体験学習」を全学生が履修するよう、必修科目とすることが必要である。 (3.医療人教育の基本的内容) (5)実務実習事前学習の目標到達度を評価するための指標を設定し、それに基づいて 適切に評価する必要がある。(5.実務実習) (6)「特別研究Ⅰ、Ⅱ」を講義・演習科目と定義すること、および時間割上24時間の 学習で1単位とする運用は、卒業研究として不適切であり、研究に取り組む時間 も不十分なので、改善することが必要である。(6.問題解決能力の醸成のため の教育) (7)「特別研究Ⅰ、Ⅱ」の成績評価が指導教員の判断で個別に行われているので、学 部として統一した成績評価基準を設定し、それに基づいて評価する必要がある。 (6.問題解決能力の醸成のための教育) (8)卒業論文以外の問題解決能力の醸成を目指す教育についても、目標達成度を評価 するための指標を設定し、それに基づいて適切に評価する必要がある。(6.問題解決能力の醸成のための教育) (9)毎年10名以上に及ぶ1年次での休、退学者が出ており、留年者も低学年次で多い という事実に基づき、系統的な解析を行い、学力を適確に評価することが必要で ある。(7.学生の受入) (10)試験成績に対する疑義照会と不合格科目に対する再試験の実施について、個々の 教員の判断による不公平さが生じないよう、明確な規定を早急に設けることが必 要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) (11)専任教員の新規採用に関わる「全学審査委員会」の役割を、適格な研究教育能力 を持つ者を広く求めて選考するという本評価の基準に適合するものとするよう、 教員選考体制を改善することが必要である。(10.教員組織・職員組織)
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| 第1期 |
2014年度 |
- |
1:提言 改善報告審議結果 |
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| 昭和医科大学 | 私 | 東京都 | 第1期 | 2014年度 | 適 |
自己点検・評価書 基礎資料 正誤票 |
評価報告書
総評
昭和医科大学 総評昭和大学薬学部は、大学の教育理念と教育研究目的に基づく教育目標と、それを実現す るカリキュラム・ポリシー(教育課程の編成・実施方針)を定め、医学部などと連携した 独自科目を含むカリキュラムで6年制薬学教育を行っている。 ヒューマニズム、医療倫理、コミュニケーション教育では、対応科目を各学年で開講し、 医療人たる薬剤師に求められる倫理観、使命感、職業観を醸成する教育を実施している。ま た、薬学専門教育は、薬学教育モデル・コアカリキュラムに準拠しており、体験実習やPB L(Problem Based Learning)チュートリアル、附属病院や地域医療施設でのチーム医療学 習など、昭和大学の特色を活かした学部連携教育も行っていることは高く評価できる。 実務実習も基本的に実務実習モデル・コアカリキュラムに基づいており、病院実習に関 しては附属病院を活用した独自の項目も追加している。問題解決能力の醸成を目指す教育 では、卒業研究に対応する必修科目である「総合薬学研究」を4年次に置き、5、6年次 ではより高度な内容の科目を選択必修科目として積み上げる形になっている。問題解決能 力の醸成を目指す教育としては、それらに加えて、PBLチュートリアルやグループ演習 などによって問題解決に取り組む科目を全学年に配置している。 入学者選抜では、教育目的に即したアドミッション・ポリシー(入学者受入方針)を掲げ、学力試験の成績に面接と調査書の評価を加味した二段階選抜によって志願者の適性・ 能力をより適確に評価する努力をしている。学生の成績評価は、後に指摘する問題点はあ るが、基本的には適切に行われている。進級基準は独特で、原則として各学年で履修した 科目の試験と進級試験に合格することが要件になっており、進級できなければ当該年度に 履修した科目の単位が認定されない制度になっている。学士課程の修了認定は、ディプロ マ・ポリシー(学位授与方針)の達成を原則にしてはいるが、現実の卒業判定では、所定 の単位を修得して卒業試験に合格することを基準にしている。 学生への経済的、身体的、精神的なサポート体制は整っているが、障がいのある学生へ の対応や、教育環境における安全確保の面ではやや不十分な点がある。 附属病院薬剤部の薬剤師 34 名を病院薬剤学講座の所属としているため、専任教員数は設 置基準を大幅に上回る 108 名となっており、個々の教員の資格や教育研究業績なども基準 を満たしている。 教育研究に必要な施設、設備、図書などの学習環境は、基準を満たしており、社会との 連携に関しても、適切な対応と取り組みがなされている。また、自己点検・評価が、定期 的かつ十分に実施され、教育の改善に努めている。 以上のように、昭和大学薬学部の薬学教育プログラムは、全体として本機構の評価基準 におおむね適合しているが、以下の重要な問題点については、早急な改善が必要である。 1)卒業研究に相当する必修科目が4年次にしか置かれていないことには、6年制薬学 教育における卒業研究として、時期および期間共に不十分であるという問題がある。 2)成績評価と進級判定の厳正さを保つために、試験点数と成績評価段階との関係、進 級試験の受験資格基準、進級判定基準などを規程に明示する必要がある。 3)薬学共用試験のCBTを5年次への進級試験とし、不合格の場合には4年次履修科 目の単位を認定しない制度は不適切である。 4)卒業判定の基準が具体的に定められておらず、卒業判定の厳正さを損なうことが懸 念される。また、卒業試験が不合格の場合に、卒業試験の受験資格として合格が認 められ単位が取得できるはずであった6年次履修科目の単位を認定しないことには 合理的な根拠が認められず、不適切である。昭和大学薬学部には、本評価で指摘された問題点の改善に取り組み、医系総合大学の特 色を活かした薬学教育をさらに推進されるよう期待する。
大学への提言
昭和医科大学 大学への提言1)長所 (1)学部連携の病棟実習やPBLが複数年度にわたり実施されている。また、医系総合 大学である昭和大学の特徴を最大限に活用した優れたプログラムが進められ、医療 人に必要な態度教育で大きな成果を上げている。(3.医療人教育の基本的内容、 4.薬学専門教育の内容)2)助言 (1)教員の授業担当時間数に見られる大きな差を減じることが望ましい。(10.教員 組織・職員組織) (2)自己評価委員会には学外からの委員を招聘することが望まれる。(13.自己点検・ 評価) 3)改善すべき点 (1)6年次の教育は、「カリキュラム・ポリシー」とは異なり、国家試験準備を重視し たものとなっているので、「カリキュラム・ポリシー」に応じた内容の教育を充実 させることが必要である。(2.カリキュラム編成) (2)必修科目としての卒業研究は、4年次前期の「総合薬学研究」のみであり、「薬剤 師の視点から問題解決を図る能力を醸成する」という6年制薬学教育の目的に鑑み て、開講時期は早すぎ、実施期間も短い。期間を5年次の実務実習終了後まで延長 し、現行カリキュラムの「発展薬学研究」と合わせた形のものにすることも念頭に 置いて改善を図る必要がある。(6.問題解決能力の醸成のための教育) (3)問題解決能力醸成のための教育の目標達成度評価に関する指標を設定し、それに基 づいて適切に評価する必要がある。(6.問題解決能力の醸成のための教育) (4)成績評価の厳正さに疑義を生じることがないよう、定期試験などの点数と合格基準 および成績評価段階との関係を学則等で規定し、薬学部履修要項に明記する必要が ある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) (5)第2、第3学年での進級試験の受験資格の判定において、進級判定の公正さに疑義 を生じることがないよう、再試験で少数の不合格科目があっても受験が許可される 場合の基準を明示する必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) (6)進級判定の公正さに疑義を生じることがないよう、再試験で少数の不合格科目を持 つ者に進級試験の受験が許可された場合に実施する、「再試験不合格科目の再評価」 および「再試験不合格科目の再評価と進級試験の結果によって実施する進級判定」 の方法と基準を明示する必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)(7)薬学共用試験(CBT)を5年次への進級試験とみなし、CBTの合格を、定期試 験に合格している4年次履修科目の単位認定の要件とすることは不適切であるの で改める必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) (8)卒業判定の厳正さに疑念を生じることがないよう、卒業判定に用いる判定資料およ び判定基準を明示する必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) (9)卒業試験の受験資格として科目試験の合格が認められている第6学年の履修科目の 単位を、卒業試験の不合格を理由に認定しないことには合理性がなく不適切である ので改める必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) (10)身体に障がいのある学生の受験、入学を許可する限り、施設のバリアフリー化をは じめ、その学生が安全かつ快適に学生生活を送るため施設・設備上の対応は不可欠 であり、また学修・生活上の支援体制の整備を十分に図る必要がある。(9.学生 の支援) (11)一部の実習室では出入り口が少ないので、緊急時への対応という観点から、複数の 出入り口や十分な通路面積を確保するなどの対策を講じる必要がある。(9.学生 の支援) (12)卒業研究が安全かつ効果的に実施できるだけの研究室のスペースを確保する必要が ある。(11.学習環境)
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| 第1期 |
2014年度 |
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3:但し書き 改善報告審議結果 2016/10/11 |
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| 就実大学 | 私 | 岡山県 | 第1期 | 2014年度 | 適 |
自己点検・評価書 基礎資料 正誤票 |
評価報告書
総評
就実大学 総評就実大学薬学部は教育研究上の目的を「生命の尊厳を基盤とした強い使命感と高い倫理 観のもとに、ヒトの健康を守る最良の医療薬学教育・研究を行い、人類の医療・福祉に貢 献できる高度な専門性と豊かな人間性を兼ね備えた薬剤師を育成する」と定めて6年制薬 学教育を実施している。カリキュラムは、教育研究上の目的に沿ったカリキュラム・ポリ シー(教育課程の編成・実施方針)に沿って編成され、医療人教育の基本と薬学専門教育 はアクティブラーニングなどを取り入れ、知識のみならず、技能や態度の教育にも配慮し てバランスよく行われており、基本的な点に関しては問題はない。実務実習は、薬学共用 試験に合格した者を対象に、地区調整機構との連携のもとで実務実習モデル・コアカリキ ュラムに沿って実施しており、薬学共用試験結果の取り扱いに後述の問題点があるものの、 基本的には適切に実施されている。 入学者の選抜は多様な方法で実施しており、定員の見直しや特待生制度の整備などの対 策によって定員を満たす学生を確保している。学生の成績評価と進級、卒業の判定につい ては、規程や基準に基づいておおむね適切に行われている。 学生支援に関わる体制としては、奨学金制度、健康診断、ハラスメント防止体制、キャ リアセンターなどが、十分に機能しており、学習環境も基準を満たすものが整備されてい る。専任教員については、職階と年齢構成がややアンバランスではあるが基準は満たして おり、学部としての社会貢献等も適切である。また、学部教育に対する自己点検・評価は、マニフェストの作成、PDCAサイクルシートの採用などで、恒常的に向上させる仕組み が機能している。 以上のように、就実大学薬学部の6年制薬学教育プログラムは、全体としては本機構の 評価基準におおむね適合していると判定できる。しかし、以下に指摘する問題点について、 早急な改善が必要である。 1)卒業要件単位の過半数を「選択必修科目」で充足する制度になっており、薬学教育 における重要な到達目標の一部を修得せずに卒業できる制度になっていることは適 切ではなく、科目の必修指定を再検討する必要がある。 2)実務実習事前学習の単位認定に薬学共用試験の結果を加味していることは適切では なく、早急に改善する必要がある。 3)ヒューマニズム教育・倫理教育、実務実習事前学習、「卒業論文実習」を含む問題解 決能力醸成教育において、目標達成度を評価する指標を設定し、それに基づいて適 切に評価する必要がある。 4)「卒業論文実習」の実質的な研究期間が国家試験準備教育のために制約されているこ となど、卒業研究に対応する教育は評価基準に適合していないので、原因となる諸 問題の改善が必要である。 以上の改善すべき点の他に、以下のような助言がある。 1)カリキュラム・ツリーやカリキュラム・マップを、カリキュラム・ポリシーならび にディプロマ・ポリシー(学位授与方針)を反映するものに改善することが望まし い。 2)実習および卒業論文実習など実験を伴う教育の安全に必要な要員を確保すると共に、 専任教員の職階と年齢構成に見られるアンバランスを改善するために、若手教員の 増員を図ることが望ましい。 就実大学薬学部薬学科は、これら改善すべき点や助言を踏まえて、教育プログラムの改 善を図り、さらなる進展を目指した改善に邁進することを期待する。
大学への提言
就実大学 大学への提言1)助言 (1)カリキュラム・ツリーやカリキュラム・マップを、カリキュラム・ポリシーな らびにディプロマ・ポリシーとの関連が分かるように改善することが望ましい。 (2.カリキュラム編成) (2)シラバスにおける薬学教育モデル・コアカリキュラムの到達目標に関わる記述 に不適切であったり、基礎資料3との間で整合性を欠く科目が散見されるので、 それらを解消することが望ましい。(4.薬学専門教育の内容) (3)入学案内に記載しているアドミッション・ポリシーが、ホームページに公開さ れているものと異なっているので、統一を図ることが望ましい。(7.学生の 受入) (4)進級基準が、学年ごとに科目区分や選択必修科目単位の修得状況などを含めた 形で定められ、新たにGPAによる仮進級制度を導入したこともあって複雑に なっている。学生が進級の条件を誤認することがないよう、より単純で分かり やすい基準とすることが望ましい。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) (5)「卒業特別講義」のみの未修得で卒業できないという卒業認定の実態は、ディプ ロマ・ポリシーに基づく学士課程修了認定が行なわれていないことを意味してい るので、改善することが望まれる。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) (6)実習および卒業研究実習など、実験を伴う教育の安全を高め、専任教員の年齢 構成、職種構成が適正な状態に近づけるために、若手教員の増員を図ることが 望ましい。(9.学生の支援、10.教員組織・職員組織) (7)直近の研究活動が不足する教員が若干見出されるので、自己評価しているように 教員の研究活動を改善・活発化を図ることが望ましい。(10.教員組織・職員 組織) (8)薬学部独自に薬学教育研究の改善を目指す参加型のFD活動が行われていない ので、学部独自のFD活動に早急に取り組むことが望ましい。(10.教員組 織・職員組織)(9)卒業研究に学生が使用するスペースを十分に確保できるよう、研究室面積と学 生配分の適正化などに取り組むことが望ましい。(11.学習環境) 2)改善すべき点 (1)卒業要件単位の過半数を「選択必修科目」で充足する形になっており、薬学教 育モデル・コアカリキュラムの重要な到達目標を修得せず卒業している実態が あるので、主要科目を必修化することが必要である。(2.カリキュラム編成、 8.成績評価・進級・学士課程修了認定) (2)薬学共用試験ならびに薬剤師国家試験の合格を目指す教育にやや偏重している ので、該当する演習科目と卒業研究との時間配分などに関わるカリキュラムを是 正することが必要である。(2.カリキュラム編成) (3)ヒューマニズム教育・倫理教育における学習の目標達成度を評価するための指 標を設定し、それに基づいて適切に評価する必要がある。(3.医療人教育の基 本的内容) (4)薬学教育モデル・コアカリキュラムで態度に属する到達目標の一部が講義科目 のみに対応していること、モデル・コアカリキュラムA(2)医療行為に関わ る心構え5)、同A(2)自己学習・生涯学習2)や、モデル・コアカリキュラ ムの倫理に関わる到達目標が「医療倫理学」に対応していないこと、地域薬局 の役割の到達目標が「薬事関係法規」にしか対応していないことなど、モデル・ コアカリキュラムの到達目標と科目との対応に不適切なものがみられるので、 改訂することが必要である。(4.薬学専門教育の内容) (5)「実務実習事前学習」の単位認定に関わる成績評価に薬学共用試験の結果を加 味していることは不適切であるので、「実務実習事前学習」の成績評価方法を改 訂することが必要である。(5.実務実習) (6)事前学習全体についての目標達成度を評価するための指標を設定し、それに基 づいて適切に評価する必要がある。(5.実務実習) (7)「卒業論文実習」を行う期間として5年次と6年次前期を充てているが、国家試験準備教育の受講などで十分な時間が確保できているとは言えないので、「卒業 論文実習」を行う時間を増すことが必要である。(6.問題解決能力の醸成のた めの教育) (8)「卒業論文実習」の評価に関わる「卒業研究発表会」を研究室単位の事実上の 非公開で行うことや、指導教員からの評価報告提出期限が発表会以前に設定さ れている実態は不適切である。学部全体での発表会を開催して全教員の参加と 質疑を義務づけ、発表会での評価を「卒業論文実習」の評価の基本にするなど の改善を早急に行うことが必要である。(6.問題解決能力の醸成のための教 育) (9)「卒業論文実習」を含めた問題解決能力の醸成に向けた教育において、目標達成 度を評価するための指標を設定し、それに基づいて適切に評価することが必要 である。(6.問題解決能力の醸成のための教育) (10)個々の科目について、成績評価の方法と評価基準を明確かつ具体的にシラバス に記載することが必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)
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| 第1期 |
2014年度 |
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3:但し書き 改善報告審議結果 2016/10/11 |
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| 京都薬科大学 | 私 | 京都府 | 第1期 | 2014年度 | 適 |
自己点検・評価書 基礎資料 正誤票 |
評価報告書
総評
京都薬科大学 総評京都薬科大学は、その教育理念に基づいて「高度の専門能力や研究能力を併せ持つ薬剤 師(ファーマシスト・サイエンティスト)」の養成を目指す6年制薬学教育を行っており、 教育研究上の目的は、大学概要、学生便覧、シラバス、ホームページ等を通して周知され ているが、6年制への移行時に学則が変更されていないために学則の教育目的はこれらと 表現が一致していない。 教育プログラムは「ファーマシスト・サイエンティスト」の養成を目指すカリキュラム・ ポリシー(教育課程の編成・実施方針)に基づいて構築されている。医療人教育の基本的 内容はおおむね適正であり、教養教育については「大学コンソーシアム京都」も含め、選 択の幅は広い。語学教育は充実しており、TOEICの受験を推奨していることや、6年 次の卒業研究発表会を英語で行っていることは、有意義な試みである。薬学専門教育は「薬 学教育モデル・コアカリキュラム」に準拠しており、大学独自の内容も設定されているが、 教育方法は講義が中心であり、SGD(Small Group Discussion)、PBL(Problem Based Learning)、TBL(Team Based Learning)などのアクティブラーニングの割合は多くな い。また、基礎系実験実習の時間数は、十分に多いとは言いがたい状況である。実務実習 事前学習と薬学共用試験は適正に実施されており、病院・薬局での実務実習における指導と評価は、適切な連携体制の下で行われている。卒業研究に相当する教育は全学生を3年 次後期から研究室に配属して行い、その成果は卒業論文と6年次6月に開催する発表会の ポスターにまとめられている。しかし、配属学生1名当たりの実験スペースや指導者数に 検討の余地のある研究室があり、また、卒業研究の評価方法には改善すべき点がある。 入学試験はアドミッション・ポリシー(入学者受入方針)に基づいて適正に行われ、入 学者数と定員数との乖離は少ないが、入学試験において医療人としての適性を評価する方 法については今後の工夫が望まれる。実務実習事前学習の単位認定を除き、成績評価なら びに進級、卒業判定はおおむね厳正に行われている。 修学のための履修指導、経済的支援、健康管理、ハラスメント対策および障がい者への 支援は十分に行われており、学生の安心・安全対策への配慮にも問題はない。また、学生 の意見を教育や学生生活の改善に反映するためのシステムも整備されている。 専任教員については基本的に大きな問題はないが、教員1名当たりの学生数は基準を大 幅に上回っており教員の増員を図ることが望まれる。講義室、実習室、図書館、臨床薬学 教育研究センター、情報処理教育研究センター等の教育施設は良く整備されているが、研 究室の広さは十分とはいえない。医療界、産業界を含めた社会との連携関係は良好であり、 留学生の受け入れや基金を設けての海外出張・留学の推進を行っている。6年制薬学教育 プログラムを恒常的に自己点検・評価する体制は設けられていない。 以上のように、京都薬科大学の教育プログラムは、本機構の評価基準におおむね適合し ていると判断される。しかしながら、以下の諸問題については早急に改善を図る必要があ る。 1) 6年制移行に伴う学則の変更を行い、ホームページ等で公表されている教育目的と 学則の規定を統一することが必要である。 2)ヒューマニズム教育・医療倫理教育ならびにコミュニケーション能力・プレゼンテ ーション能力を身につける能動的教育の目標達成度の評価を適正な評価指標を設 定して行うことが必要である。 3)必修科目である卒業論文を連名で作成している研究室が散見される。また、卒業研 究に相当する教育の評価方法が担当教員に任されていることは評価の公平性から問題である。統一した評価方法を定めることが必要である。 4)実務実習事前学習に相当する科目の単位認定に薬学共用試験(OSCE)の合否を 含めていることは適切でないので、改善する必要がある。 5)薬学教育プログラムを自己点検・評価する責任ある常設組織を構築し、教育プログ ラムの向上を恒常的に図ることが必要である。 京都薬科大学は、明確な教育理念に基づき構築された教育プログラムと、それを実践す るための優れた教員および設備を有し、教育・研究への熱心な姿勢と活動が認められる。 今回の第三者評価により指摘された改善すべき点および助言を踏まえた改革により、単科 の私立薬科大学の模範となるべく、さらに発展することを期待する。
大学への提言
京都薬科大学 大学への提言1)長所 (1)6年次の卒業研究発表会を英語で行っていることは、薬学教育のグローバリゼー ションという観点から有意義な試みである。(3.医療人教育の基本的内容) (2)留学中の研究教育を補完するために、特別契約職員として常勤の教育支援教員を 採用する制度を2013年度に導入している(10.教員組織・職員組織)。また、 「京都薬科大学科学振興基金規程」により海外出張・留学を推進している(12. 社会との連携)。2)助言 (1)教育研究上の目的について、常置された責任ある組織による定期的な検証が行わ れることが望まれる。(1.教育研究上の目的) (2)基礎資料4は、授業のつながりを示した「科目関連図」にとどまっており、カリ キュラムとディプロマ・ポリシーとの整合性を示すカリキュラム・マップの作成 が望まれる。(2.カリキュラム編成) (3)ヒューマニズム教育・医療倫理教育の学習方法については、講義、SGD、実習 など多様な形式が設定されており、総合的にはおおむね適正に行われているが、 体系性は不明確である。学年進行に伴った順次性・連続性のある科目設定が望ま れる。(3.医療人教育の基本的内容) (4)基礎系の実験実習の時間数は十分でないので、さらなる充実が期待される。(4. 薬学専門教育の内容) (5)シラバスにおいて、学習項目の到達目標と授業形態の記載を一致させることが望 まれる。(4.薬学専門教育の内容) (6)基礎実験実習および実務実習のシラバスの「成績評価方法・基準」について、評 価項目ごとの点数配分も含め、具体的な記載が望まれる。(4.薬学専門教育の内 容、5.実務実習) (7)問題解決能力の醸成に向けた教育について、実質的な実施時間数の合計が18単位 以上になるよう、SGDやPBLなどの参加型授業形式を増やす工夫が望まれる。 (6.問題解決能力の醸成のための教育) (8)1〜3年次の基礎系実験実習を指導する教員の数が少なく、安全管理上問題であ るので改善が望まれる。(9.学生の支援) (9)教員1名当たりの学生数は、基準を大幅に上回っており、卒業研究の質や安全面 から、専任教員の増員が望まれる。(10.教員組織・職員組織) (10)教員1名あたりの配属学生数が非常に多い分野があり、教員の負担軽減の方策が 望まれる。(10.教員組織・職員組織) (11)中項目4において指摘した「基礎系の実験実習の時間数が十分に多いとは言いがたい」という現状が実習室の数に起因するのであれば、実験実習室の拡充を検討 することが望まれる。(11.学習環境) (12)配属学生1名当たりの研究室の広さから判断すると、一部の研究室については、 配属学生が集中する時期には研究スペースが十分とは言えないので、改善が望ま れる。(11.学習環境) (13)自己点検・評価運営委員会に外部委員が含まれていない点について、改善が望ま れる。(13.自己点検・評価) 3)改善すべき点 (1)京都薬科大学の教育目的は、大学概要、シラバス、学生便覧、ホームページなど に記載されているものと学則の第1条に規定されているものが一致していない。 学則の変更により表現を統一することが必要である。(1.教育研究上の目的) (2)ヒューマニズム教育・医療倫理教育、コミュニケーション能力およびプレゼン テーション能力を身につける教育において、目標達成度を評価するための指標 を設定し、それに基づいて適切に評価する必要がある。(3.医療人教育の基 本的内容) (3)卒業論文を連名で作成しているケースが散見されるが、卒業論文の作成および卒 論発表会は学生ごとに行う必要がある。(6.問題解決能力の醸成のための教育) (4)卒業研究の評価は、各分野・センターが独自に設定した評価項目を用いて行わ れているが、評価方法が学内で統一されることが必要である。(6.問題解決 能力の醸成のための教育) (5)問題解決能力の醸成に向けた教育において目標達成度を評価するための指標を 設定し、それに基づいて適切に評価する必要がある。(6.問題解決能力の醸 成のための教育) (6)4年次の実務実習事前学習に相当する「病院・薬局へ行く前に」について、実 習の評価結果に加えて薬学共用試験(OSCE)の合否に基づいて単位認定し ていることは適切でないので、改善する必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) (7)「京都薬科大学自己点検・評価運営委員会」が常置委員会となっていない。薬学 教育プログラムを恒常的に自己点検・評価する責任ある常設組織を構築し、PD CAサイクルを回してプログラムの向上に努める必要がある。(13.自己点検・ 評価)
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| 第1期 |
2014年度 |
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3:但し書き 改善報告審議結果 2016/10/11 |
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| 徳島文理大学 | 私 | 徳島県 | 第1期 | 2014年度 | 適 |
自己点検・評価書 基礎資料 正誤票 |
評価報告書
総評
徳島文理大学 総評徳島文理大学薬学部は、「自立協同」の建学精神のもと、薬学教育・薬剤師の養成に尽 力してきた。薬学科の教育研究上の目的を「薬剤師としての必須の知識・技能・態度を習 得するだけでなく、問題解決能力を有した薬剤師を養成することを目的とする」と規定し、 これに基づく、アドミッション・ポリシー(入学者受入方針)、カリキュラム・ポリシー (教育課程の編成・実施方針)、および、ディプロマ・ポリシー(学位授与方針)を定め ている。これらのポリシーに基づき、薬学科の教育課程は、教養科目、語学科目、薬学専 門科目より構成される。教養科目は、人文・社会系、自然科学系の多くの全学共通科目が 開講され、語学(英語)は、聞く、話す能力を養う授業が実施されている。また、1年次 の早期体験学習では、病院・薬局・企業・行政を見学している。薬学専門教育は、薬学教 育モデル・コアカリキュラムに準拠した基礎知識を学び、5年次からの実務実習に備える プログラムとなっている。主体的な学習態度、問題発見・問題解決能力の醸成に重点を置 いたプログラムとして、4年次前期から6年次8月末まで、長期実務実習を除く期間に、 15単位の卒業研究を必修として課している。 実務実習事前学習と薬学共用試験により実務実習の能力を担保した学生は、中国四国地 区調整機構との連携により実習先が決定され、徳島県内・外の病院、保険薬局において、 モデル・コアカリキュラムに沿った内容で実習が行われている。 専任教員数は大学設置基準を充足しており、専任教員数に対する学生数比率も適切であ る。若手教員が海外留学できる制度も活用されている。施設・設備は、学習・研究環境と して良好で、卒後教育や地域医療への貢献も活発である。 しかし、本機構の評価基準に照らし評価すると、主な改善すべき点として以下の点があげられる。 1.薬剤師養成教育を実践するために必須であるヒューマニズム教育・医療倫理教育、 医療コミュニケーション教育などを体系的に充実させる必要がある。 2.上記1の科目の多くは講義で行われている。これらの科目に参加型学習方法を多く 取り入れることが必要である。また、達成度評価のために指標を定め、公正かつ厳 格に評価する必要がある。 3.入学後から、薬学を学ぶ上での基礎教育の補強をしているにもかかわらず、低学年 の退学率が高く、かつ6年間の在籍で卒業できる割合が50%に満たないという状況 を生じている。この状況は、入学選抜において、入学志願者の能力が的確に評価さ れていないことを示しているので、改善が必要である。 4.成績評価において、筆記試験、レポート点などの複数の評価方法を用いる場合、評 価方法ごとの最終成績への寄与率をシラバスに記載することが公正な評価のために 必要である。 5.薬学部に常置のFD(Faculty Development)委員会を整備し、教員の教育研究能力 の向上を図るための取り組みを適切に実施することが必要である。 6.薬学教育プログラム向上のために、プログラムを自己点検・評価する組織を構築し、 継続的に検証する必要がある。 徳島文理大学薬学部では、保健福祉学部看護学科、理学療法学科などと、複数の医療系 学科が協力した教育を実施することが可能である。薬学部には、問題解決能力の醸成を重 視した教育研究体制と熱心な教員の教育姿勢があるので、改善すべき点および助言を踏ま え、より一層、組織的に医療人としての薬剤師の育成に取り組み、さらに発展することを 期待する。
大学への提言
徳島文理大学 大学への提言1)長所 (1)薬学部から年間2名の若手教員の海外留学を支援する制度があり、平成25年度に2 名が留学している。(12.社会との連携) 2)助言 (1)ホームページ、ならびに「自己点検・評価書」に記載されている教育研究上の目的 を、学則に規定された表現に統一することが望ましい。(1.教育研究上の目的) (2)薬学部の教育研究上の目的を定期的に検証することが望ましい。(1.教育研究上の 目的) (3)医療倫理教育やヒューマニズム教育が1~4年次まで体系的に実施され、5年次の 医療現場での実習に備える必要があるが、カリキュラム・ポリシーからは、読みと れないので、分かりやすくすることが望まれる。(2.カリキュラム編成) (4)カリキュラムの構成が、教育目標、ならびにカリキュラム・ポリシーに基づいてい ることを学生が理解できるように、カリキュラム・マップをシラバスに掲載すること が望ましい。(2.カリキュラム編成) (5)「薬学部要覧」(シラバス)に評価方法の詳細が記載されていないので、記載する ことが望まれる。(5.実務実習) (6)入試要項と大学案内のアドミッション・ポリシーの表記を統一することが望まれる。 (7.学生の受入) (7)ディプロマ・ポリシーが策定され、公表されているが、「薬学部要覧」(シラバス) には記載がなく、学内の学生に十分に周知されているとはいえないので、改善するこ とが望まれる。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)(8)必修科目6単位の「総合薬学演習」のみの未修得で卒業できないという卒業認定の 実態は、ディプロマ・ポリシーに基づく学士課程修了認定が行なわれていないことを 意味しているので、改善することが望まれる。(8.成績評価・進級・学士課程修了 認定) (9)実務家教員(臨床教員)が、定期的に臨床現場に赴いて最先端の医薬品や医療に関 する知識・技能に触れるシステムを構築することが望ましい。(10.教員組織・職 員組織) 3)改善すべき点 (1)薬剤師養成教育のために必須である医療倫理教育、医療コミュニケーションおよび ヒューマニズム教育などを体系的に充実させる必要がある。(3.医療人教育の基本 的内容) (2)態度教育として重要な医療倫理教育・ヒューマニズム教育・医療コミュニケーショ ンのほとんどが講義で行われており、参加型の方略が少ないので、SGD、ロールプ レイなどの参加型の学習方法による学習時間を増やすことが必要である。(3.医療 人教育の基本的内容) (3)医療コミュニケーションに重要な科目「実践的コミュニケーション」、医療安全に 関わる科目「医薬品リスクマネージメント」は、選択科目となっているので、必修科 目とすることが必要である。(3.医療人教育の基本的内容) (4)ヒューマニズム教育・医療倫理教育科目において、教育の適切な達成度評価のため に指標を設定し、適切に評価する必要がある。(3.医療人教育の基本的内容) (5)実務実習の評価の総合点は、卒論担当教員の裁量に任されているので、評価を公正 に行うために、改善が必要である。(5.実務実習) (6)卒業研究に相当する4年次の「総合薬学研究1」、5年次の「総合薬学研究2」、 および6年次「総合薬学研究3」の評価が卒論担当教員に任されており、評価の公正 性に問題があり、統一の評価方法を設けることが必要である。(6.問題解決能力の 醸成のための教育)(7)問題解決能力の醸成を目的とする科目については、達成度を評価するための指標を 設定し、適切な評価をすることが必要である。(6.問題解決能力の醸成のための教 育) (8)低学年の退学率の増加および卒業率の低下の原因として、入学試験において入学後 に求められる基礎学力を的確に評価していないことが考えられるので、改善が必要で ある。(7.学生の受入) (9)科目の評価において、筆記試験、レポート点などの複数の評価方法を用いる場合、 評価方法ごとの最終成績への寄与率をシラバスに記載することが厳格な評価のため に必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) (10)2年、3年、4年次生の健康診断の受診率が極めて低いので、指導する必要がある。 (9.学生の支援) (11)薬学部に常置のFD委員会を整備し、教員の教育研究能力の向上を図るための取り 組みを適切に実施することが必要である。(10.教員組織・職員組織) (12)薬学部の学生定員が1.5倍に増加しただけでなく、実務実習が開始され個々の学生に 関する事務処理量が急激に増大しており、薬学部に常駐する事務職員3名では、人手 が不足している。薬学部の教育・研究の充実のために、事務員体制を強化することが 必要である。(10.教員組織・職員組織) (13)薬学部内に薬学教育プログラムを自己点検・評価する組織を構築し、教育プログラ ムの検証を恒常的に行い、プログラムの向上に努める必要がある。(13.自己点検・ 評価)
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| 第1期 |
2014年度 |
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1:提言 改善報告審議結果 |
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| 東邦大学 | 私 | 東京都 | 第1期 | 2014年度 | 適 |
自己点検・評価書 基礎資料 正誤票 |
評価報告書
総評
東邦大学 総評東邦大学薬学部は、建学の精神(「自然・生命・人間」)に基づき、「人材の養成に関する 目的」および「教育研究上の目的」を学則で規定し、ホームページで公表している。「人材 の養成に関する目的」には、心の温かい薬の専門家として、他職種とともに医療の最前線 で人々の健康を守る高い倫理観と豊かな人間性を持つ医療人の養成を目的とすると謳われ ており、また「教育研究上の目的」には、教育に関しては、高い倫理観、豊かな人間性、 豊富で正確な知識・技能および問題解決能力を涵養する、としている。 これらの目的の下、6年制薬学教育の入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)、教 育課程の編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)、および学位授与の方針(ディプロマ・ ポリシー)を制定している。 これらのポリシーに基づき、教育課程は、教養教育、外国語教育、保健体育教育、基礎 教育、および専門教育から構成されている。薬学専門教育はモデル・コアカリキュラムに 準拠した教育プログラムが実施されている。また、医療系総合大学の強みを活かした多彩 な科目が配置され、医学部との合同講義や医療系の他職種との参加型教育が実施されてい る。卒業研究は、4年次秋学期から6年次春学期の期間に実施されており、卒業研究に専 念できる体制を整えている。実務実習では、事前学習と薬学共用試験で参加学生の能力を 保証した上で、附属3病院と協力病院で病院実習を、調整機構との連携に基づき大学の近 隣の保険薬局で薬局実習を、実務実習モデル・コアカリキュラムに沿って実施している。 入学者の選抜については、主に化学、英語、数学の学力により、入学後の教育に求めら れる基礎学力が評価されている。また、入学定員に対する入学者数は妥当な範囲にある。成績評価は、各科目担当者の責任に基づいて公正かつ厳格に行われており、評価方法は、 シラバスに「成績評価法」として明記されている。 専任教員数については、基本的には大きな問題点は存在しない。 学生の支援については、災害発生時を想定した「東邦大学安否確認サービス」を導入し、 学生の安否確認ならびに緊急連絡体制を整えていることは、特徴的である。また、学習環 境および社会との連携についても適切である。 しかし、主な改善すべき点として、以下の点があげられる。 1.「ヒューマニズム教育・医療倫理教育」および「コミュニケーション能力・自己表現能 力」の目標達成度を評価するための指標を設定し、評価することが必要である。 2.薬剤師育成教育として必須であるコミュニケーション教育などを必修科目とし、学習 方法として参加型学習方法を取り入れる必要がある。 3.卒業研究や「英語Ⅰ~Ⅳ」の必修科目のシラバスが掲載されていないので、早急に改 善する必要がある。 4.卒業研究の評価が担当教員に任されていることは、評価の客観性に問題があるので、 学部全体として、統一した指標を定めて評価する必要がある。 次に、主な助言としては、医療人教育における英語教育には多彩なプログラムが導入さ れており、また、アドバンスト科目には医療系総合大学の特色を活かしたものも含め様々 なものが配置されているが、履修者が少ない。大学独自のカリキュラムの特色が十分に活 かしきれていないので、履修者を増やすための対応が望まれる。 東邦大学薬学部は、医療系総合大学の特色を活かした多様な教育プログラムを構築して おり、薬剤師養成教育への熱心な取り組みがうかがえる。今後は改善すべき点および助言 を踏まえ、より一層の改善・改革を進め、6年制薬学教育の更なる発展が期待される。
大学への提言
東邦大学 大学への提言1)長所 (1)「ヒューマニズムⅡ」を必修科目として設定し、薬学生と医学生による少人数グ ループワークにより討論・学習し、結果の発表を行い、将来のチーム医療に役立 てることを考えていることは評価できる。(3.医療人教育の基本的内容) 2)助言 (1)薬学部に教育研究上の目的の検証を実施する委員会組織が早急に構築されること が望まれる。(1.教育研究上の目的) (2)薬学部の教育研究上の目的が学則に規定され、より具体的な目的が薬学部のホー ムページで公表されているが、在学生に認識させるにはシラバス(履修の手引き) や学生便覧にも記載することが望ましい。(1.教育研究上の目的)(3)カリキュラム・ポリシーは、シラバスにも掲載されることが望まれる。(2.カリ キュラム編成) (4)教養教育科目として人文社会系科目は配置されている。しかし、自然科学系科目 が皆無であることは問題であり、改善されることが望ましい。(3.医療人教育の 基本的内容) (5)英語教育には多彩なプログラムが導入されているが、上級学年の科目については 選択科目であるためか履修者が極端に少ないので、履修者数の増加に努め、科目 の特徴を活かす努力が望まれる。(3.医療人教育の基本的内容) (6)知識・技能・態度に対応した学習方法が各科目のシラバスに記載されることが望 ましい。(4.薬学専門教育の内容) (7)アドバンスト科目には医療系総合大学の特色を活かしたものも含め様々なものが 配置されている。しかし、5年次、6年次に選択科目として開講される場合、履 修者が極端に少ない科目が多い。このように、大学独自のカリキュラムの特色が 活かしきれていないので、アドバンスト科目の履修者を増やすための対応が望ま れる。(4.薬学専門教育の内容) (8)PBL、SGD等を用いた科目の更なる充実が望まれる。(6.問題解決能力の醸 成のための教育) (9)「一般入試」および「センター試験・前期」の最近6年間における募集定員は、そ れぞれ100名、20名である。この間の「一般入試」の入学者数は37~82名、「セン ター試験・前期」のそれは43~75名であり、募集定員と実際の入学者数が大きく 逆転している。受験者の不信を避けるためにも、募集定員数に見合う入学者数と することが望まれる。(7.学生の受入) (10)留年生は基本的に不合格科目のみを受講すれば良いことになるので、モチベーシ ョンの維持に向けてより適切な対策が望まれる。(8.成績評価・進級・学士課程 修了認定) (11)学生募集要項には、身体に障がいのある受験者に対する配慮に関する記載が望ま れる。(9.学生の支援)(12)教員構成における助教の比率を上げることが望まれる。(10.教員組織・職員組 織) (13)博士の学位を有しない准教授・専任講師は今後博士の学位を取得するよう努め、 さらに、博士の学位を有する者を採用することが望ましい。また、博士の学位を 有しない助教は今後博士の学位を取得するよう努め、学部として修得し易いよう に環境を整えることが望ましい。(10.教員組織・職員組織) (14)教授の採用に当たっては、公募を原則として実施されているが、推薦が優先され ると判断される「東邦大学薬学部教員人事内規」が現在に至るまで改定されてい ないので、実態に合わせて改定することが望まれる。(10.教員組織・職員組織) (15)臨床系教員・実務家教員と基礎系教員の週授業時間にバラツキが大きいので、改 善することが望まれる。(10.教員組織・職員組織) (16)10名規模の学生によるSGDに適したチュートリアル室の必要数を確保すること が望ましい。(11.学習環境) 3)改善すべき点 (1)「ヒューマニズム教育・医療倫理教育」および「コミュニケーション能力・自己表 現能力」についての達成度を評価するための基準を設定することが必要である。 (3.医療人教育の基本的内容) (2)薬剤師教育に必須であるコミュニケーション教育等を必修科目とし、学習方法に 能動的学習を取り入れることが必要である。(3.医療人教育の基本的内容) (3)「英語Ⅰ〜Ⅳ」のシラバスが記載されていないので、早急に改善する必要がある。 (3.医療人教育の基本的内容) (4)実務実習事前学習の評価を、知識、技能、態度をバランス良く評価する方法に改 善すべきである。事前学習の到達度評価については評価の指標を設定し、それに 基づいて適切に評価する必要がある。(5.実務実習) (5)卒業研究の一般目標、到達目標、成績評価法などをシラバスに掲載すべきである。 (6.問題解決能力の醸成のための教育)(6)卒業研究の評価に関しては、各担当教授に任されており、評価の客観性に疑問を 持つ。学部全体として、統一した指標を定め、評価されるべきである。(6.問題 解決能力の醸成のための教育) (7)問題解決能力醸成のための教育、たとえば、「ヒューマニズムⅠ、Ⅱ」等の成績評 価に関する評価基準ならびに評価方法を明確に設定する必要がある。(6.問題解 決能力の醸成のための教育) (8)6年制薬学教育プログラムに対する自己点検・評価を恒常的に行い、プログラム の向上に努める必要がある。(13.自己点検・評価)
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| 第1期 |
2014年度 |
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1:提言 改善報告審議結果 |
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| 同志社女子大学 | 私 | 京都府 | 第1期 | 2014年度 | 適 |
自己点検・評価書 基礎資料 正誤票 |
評価報告書
総評
同志社女子大学 総評同志社女子大学薬学部は、優れた教育理念に基づき、薬剤師に対する社会のニーズを反映 した教育目的を掲げて6年制薬学教育を行っている。この教育目的に即したカリキュラム・ ポリシー(教育課程の編成・実施方針)に従い、教養教育、語学教育、導入教育、基礎薬学 系専門教育、臨床薬学系専門教育、実務実習教育、卒業研究および大学独自のアドバンスト 教育によって構成されるカリキュラムが設定されている。教養教育は、総合大学の利点を生 かした多様な科目が開講され、語学力を養う科目は5年次を除く全ての学年に開講されてい る。ヒューマニズム教育・医療倫理教育は、オリエンテーションでの「コミュニケーション・ マナー講座」に始まり、「早期体験学習」から「模擬病院・薬局実習」などの医療人教育に 至る教育が行われている。薬学専門教育は、ほとんどの科目を必修としておおむね適切に行 われている。実習科目の時間数、卒業研究に相当する「薬学研究」の実施期間と内容には問 題がなく、PBL(Problem Based Learning)、SGD(Small Group Discussion)などの 能動的学習方法を取り入れた授業も行われている。実務実習に関しては、事前学習、共用試 験の実施と評価、病院実習および薬局での実習内容、評価における施設の指導者との連携な どを含めて、基準に適合している。入学者の選抜、学生の成績評価、進級と卒業の判定につ いても、適正に行なわれている。また、学生に対する各種の支援体制は充実しており、身体 に障がいのある学生に対する充実した支援はこの大学の特色となっている。教員組織に関し ては、後述する問題点はあるが、教育研究に必要な専任教員を擁している。教育研究に必要 な施設設備は、卒論研究に使用する研究室が狭隘であることを除けば、適正に整備されてお り、図書の整備状況も基準に適合している。社会との教育研究上の交流は活発とは言えない が行われており、自己点検・評価についても必要最小限の体制は整えられている。以上のように、同志社女子大学薬学部の薬学教育プログラムは、総合的に判断すると本機 構の評価基準に適合している。しかし、以下の重要な問題点が指摘される。 第1は、薬学教育モデル・コアカリキュラムの一部の重要な到達目標が、それにふさわし い専門科目で行われていないことである。薬学専門科目の内容を薬学教育モデル・コアカリ キュラムに準拠させることは、6年制薬学教育の基盤であるので、早急な改善が必要である。 第2は、「薬学研究」などの問題解決能力の醸成を目的とする科目や能動的学習において、 目標への達成度を測定する明確な指標とそれに基づく評価方法が確立されていないことで ある。該当する科目や能動的学習について、これらの問題点を解消することが必要である。 第3は、薬学専門科目を対象に行っている再試験実施の根拠となる規則、規程がないこと である。規定によらない再試験の実施は、成績評価の厳正さを保つ上で好ましいことではな いので、早急に再試験制度を規定すると共に、成績評価における厳正さの意味を教員全員で 確認することが必要である。 第4は、専任教員の職位と年齢の構成に偏りがあり、再任に関する基準が規定されていな い有期雇用で、授業担当が少ない特別任用助教が専任教員の1/3以上を占めているのに対 して、准教授と講師が極端に少ないことである。この状況を解消するため、若手教員の採用、 能力のある特別任用助教の昇格などにより准教授、講師を増やすなどの対応が必要である。 第5は、薬学部がこれまでに行っている自己点検・評価は第三者評価に対応するためのも ので、薬学部が教育プログラムの改善と発展を目指して、自主的で恒常的な自己点検・評価 を行っていないことである。本機構による今回の第三者評価に備えて行った自己点検・評価 の結果を基礎として、適切な評価項目を設定して、恒常的な点検・評価に取り組むことが望 まれる。 以上の重要な問題点については、自ら改善に取り組むことが必要であるが、それ以外の問 題点についても、今回の評価結果に基づいて改善に向けた取り組みを進め、薬学教育の向上 に努めることが望まれる。
大学への提言
同志社女子大学 大学への提言1)長所 (1)身体に障がいのある学生に対して、実務実習において筆談による指導や、音声認 識装置の活用を図るなどの支援を行える優れた体制を整えている。(9.学生の支 援) 2)助言 (1)教育研究の目的など、薬学部における教育研究の基本に関わる事項の検証と改善 に、薬学部が主体性と責任をもって取り組むことができる体制の構築が望ましい。 (1.教育研究上の目的) (2)「薬学部履修要項・シラバス」の構成を、学生が教育体系と各科目の内容との関 係を把握しやすい形に改善する(例えば、学年ごとに順序よく記載するなど)と共 に、学生が教育体系全体を把握できるようなカリキュラム・マップを示すことが 望ましい。(2.カリキュラム編成) (3) 実施を予定している、5年次の実務実習のない時期に行う薬学基礎科目の補講は、学生が卒業研究の一部である「薬学研究Ⅱ」に専念する意欲と時間を減らしてし まうことが懸念される。薬学基礎科目に関する知識の定着は、 補習ではなく、学 生が「実務実習」や「薬学研究Ⅱ」の学習過程で基礎専門科目の重要性を認識し、 自ら学習するよう配慮することが望ましい。(2.カリキュラム編成) (4)「内科学総論」、「臨床検査学」のシラバス内容はヒューマニズム教育・医療倫理 教育に関するSBOs(Specific Behavioral Objectives)に対応しておらず、 これらの科目をヒューマニズム教育・医療倫理教育とすることは適切ではなく、 改めることが望ましい。(3.医療人教育の基本的内容) (5)新入生の基礎学力を補う目的で実施している授業への出席率低下を防ぐための有 効な対応策を講じることが望ましい。(3.医療人教育の基本的内容) (6)「早期体験学習」において、製薬企業、行政機関などの見学が「薬学特別演習」 に割り当てられており、実質的には行われていないので「早期体験学習」にこれ らの見学を加えることが望ましい。(3.医療人教育の基本的内容) (7)6年次の「薬学特別演習」が薬学教育の全体の総まとめを行う科目であることを 示すために、薬学教育モデル・コアカリキュラムの全ての到達目標を機械的に割 り当てていることは好ましくない。「薬学特別演習」については、この科目の目的 と内容を正確に表す説明を行うことが望ましい。(4.薬学専門教育の内容) (8)実務実習に参加する学生全員が直前に健康診断を受診するようにすることが望ま しい。また、3、4年次学生の健康診断受診率がやや低いので、受診指導を徹底 することが望ましい。(5.実務実習、9.学生の支援) (9)事前学習において、少人数教育を実施するために必要となる教員数の不足を解消 することが望ましい。(5.実務実習) (10)「自己点検・評価書」で指摘している、PBL形式の授業に対応できる施設およ び教員の充実に努めることが望ましい。(6.問題解決能力の醸成のための教育) (11)入学者の選抜に際しては、入学定員の1.15倍を超えないよう配慮することが望ま しい。(7.学生の受入) (12)「薬学部が求める学生像」(アドミッション・ポリシー)と入学試験制度に整合性を図ることが望まれる。(7.学生の受入) (13)合格者の決定に薬学部の意向がより大きく反映するような入試制度の見直しが望 ましい。(7.学生の受入) (14)臨床系教員が外部の医療施設(可能な限り先端的な研修が可能な大病院)での研 修を行えるような体制を学部として構築することが望ましい。(10.教員組織・ 職員組織) (15)教員の授業担当時間数に見られる大きな差を減じることが望ましい。(10.教 員組織・職員組織) (16) 薬学部独自のFD活動に早急に取り組むことが望ましい。(10.教員組織・職 員組織) (17)OSCEの実施施設を薬学部内に整備することが望ましい。(11.学習環境) (18)若手の薬学部教員が在外研究制度を利用できるような環境を整備することが望ま しい。(12.社会との連携) 3)改善すべき点 (1)【観点2-2-3】が求める迅速なカリキュラムの検討と変更が可能になる体制とする ため、カリキュラムに関わる「薬学部教員会議」や「薬学部運営委員会」の権限 と機能の強化を図ることが必要である。(2.カリキュラム編成) (2)「ヒューマニズム教育・医療倫理教育」「コミュニケーション能力および自己表現 能力を身につけるための教育」に含まれる科目について、それぞれの目標達成度 を評価するための指標を設定し、それに基づく適切な評価を行うようにすること が必要である。(3.医療人教育の基本的内容) (3)「早期体験学習」の必須項目や「相互作用」に関わる内容など、薬学教育で重要な 意味を持つ項目が形の上で「薬学特別演習」に割り当てられているが実質的には 行われていないことは不適切である。専門科目の実際の教育内容が薬学教育モデ ル・コアカリキュラムに準拠したものとなるよう、カリキュラムを改訂すること が必要である。(4.薬学専門教育の内容)(4)共用試験の受験者数を「自己点検・評価書」に記載することが必要である。(5. 実務実習) (5)「薬学研究Ⅰ、Ⅱ」およびそれ以外の問題解決能力の醸成を目指す科目について、 それぞれの目標に対する到達度に対する明確な指標を立て、それに基づいて評価 を行う体制を整えることが必要である。(6.問題解決能力の醸成のための教育) (6)薬学部が、単位認定に関わる再試験を明確な規程に拠らずに実施していることは 成績評価の厳正さを保つ上で不適切であり、再試験の実施とその要領を明確に定 めた規程を設けることが必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) (7)専任教員の職階、年齢などに関わる構成比率の適正化を図り、授業の主担当者と なる教員の実数を増すため、定年を過ぎた特別任用教授の交代、能力のある特別 任用助教の昇格などを含めた教員組織の再編を進めることが必要である。(10. 教員組織・職員組織) (8)卒業研究に使用する研究室の狭隘さを早急に解消することが必要である。(11. 学習環境) (9)本機構では、薬学教育プログラムの改善と発展を目指して、薬学部が主体的で恒 常的な自己点検・評価に取り組むことを求めている。今回の本機構による第三者 評価に対応して行った自己点検・評価の成果を基礎に、薬学部独自の自己点検・ 評価体制を構築し、自らで評価項目を設定し、恒常的な点検・評価に取り組むこ とが必要である。(13.自己点検・評価)
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| 第1期 |
2014年度 |
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1:提言 改善報告審議結果 |
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| 千葉科学大学 | 私 | 千葉県 | 第1期 | 2014年度 | 継 |
自己点検・評価書 基礎資料 正誤票 |
評価報告書
総評
千葉科学大学 総評千葉科学大学薬学部薬学科は「コミュニケーション能力を持ち薬剤過誤を未然に防ぐリ スクマネージャーとしての素養を持つなど、現代社会に広く貢献できる薬剤師の養成」を 教育目標として掲げ、学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)、教育課程の編成・実施方針 (カリキュラム・ポリシー)、入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)を制定し、6 年制薬学教育を行っている。 教育課程は、低学年では入学者に対する基礎学力の向上に重点を置き、能力別クラス編 成を実施し、また、中高学年では薬剤師養成教育に必要な科目を配置した編成になってい る。東日本大震災を経験した千葉科学大学の特徴として、災害時対応やリスク対応能力の 養成を目的とした「リスク危機管理論(必修)」、「救急災害薬学演習(選択)」、「災害時チ ーム医療演習(選択)」という科目を開講している。学生の実務実習受入先は基本的に関東 地区調整機構との連携により決められているが、一部、大学が独自に契約を結んだ病院も 学生の実務実習受入先としている。薬学部の専任教員全員が実習施設を訪問し、実務実習 の実施に参画している。 多様な方式で入学試験を行い、試験問題が全ての学部で同一であり、学科別に解答する問 題が決められ、学科に適した学生を選抜するように設計されている。また、一部の試験では あるが、面接等が行われ、医療人としての適性の評価も入学試験に取り入れられている。 入学者数は開学以来定員を下回っていたが、定員削減や経済支援などの努力により改善 されつつあり、直近年度では定員超過となっている。 学習環境は良好であり、学生支援体制も整っている。社会との連携も行われている。しかし、本機構の評価基準に照らして教育プログラムの内容を評価すると、改善を必要 とするいくつもの重大な問題点が見出される。改善を必要とする主な問題点は下記のとお りである。 1)実務実習事前学習の単位認定に、事前学習の内容とは関連性が低いCBT(Computer Based Testing)体験受験の成績と薬学共用試験のOSCE(Objective Structured Clinical Examination)の結果を用いており、大学独自の実務実習事前学習の到達度 を評価する指標が設定されておらず、測定されていない。さらに、実務実習において 各SBOs(Specific Behavioral Objectives)に関する評価基準ならびに評価方法 が明確に設定されておらず、適正に評価されていない。 2)問題解決能力の醸成のための教育における卒業研究については、実施期間は形式的 にも1年に満たない。これは国家試験準備教育とみなされる「薬学演習Ⅱ」や「総合 薬学演習」に対して、設定単位に必要な授業時間数を大幅に超過する授業時間を充て ることで、卒業研究の実施期間が圧迫されているためと推察される。また卒業論文発 表会は実施されているが、複数名が同一課題名かつ同一内容の要旨である卒業論文も あり、評価に関する統一的な指標や基準が定められていない。また、問題解決型学習 については、各々の評価の基準が曖昧であり、成績評価のための測定が適切になされ ているとは言えず、問題解決型学習が体系的、効果的に実施されているとは言えない。 3)成績評価・進級・学士課程修了認定に関しては、学生便覧に規定されている4年次 進級試験は実施されておらず、補習を実施し明確な規定のない「進級緩和措置」によ って学生を進級させている。学士課程修了については、学外業者の試験2回を含んだ 4回の試験結果で単位認定をする「総合薬学演習」のみの単位未修得により多くの卒 業延期の学生を生じている。一方、「特別再試験」と呼ばれる優遇策が行われている など、学士課程修了認定が適切に行われているとは言えない。 上記の問題点に加えて、カリキュラム編成上、薬学教育モデル・コアカリキュラム以外 の大学独自のカリキュラムが少なく、薬剤師に求められるヒューマニズム・医療倫理教育 に関する科目の多くが選択である。また、これらヒューマニズム・医療倫理教育科目並び にコミュニケーション能力・自己表現能力を身に付ける教育のための科目に関して、目標達成度を評価するための指標が設定されておらず、それに基づいた評価がなされていない。 実務実習を含む薬学教育プログラムの内容を示すシラバスに多くの不備があり、薬学教育 モデル・コアカリキュラムへの準拠に関しても不十分な箇所がある。入学者判定や教員の 採用・昇任などに関して学則の規定通りに実施されていないなどの多くの問題点が認めら れる。 今回の評価において「改善すべき点」として指摘した諸問題を教職員で共有し、改善に 取り組み、千葉科学大学として特色のある6年制薬学教育を構築し実施することを期待し て止まない。
大学への提言
千葉科学大学 大学への提言1)助言 (1)薬学科の教育研究上の目的について、自己点検・評価する体制を構築することが望 ましい。(1.教育研究上の目的) (2)社会に発信する資料には、建学の理念や大学、学部、学科の教育研究上の目的を統 一した表現で記述することが望まれる。(1.教育研究上の目的) (3)カリキュラム・ポリシーを学生便覧やシラバス等へ掲載して、学生に周知する努力 が望まれる。(2.カリキュラム編成) (4)カリキュラム・ポリシーを学科の教育研究上の目的と具体的に関連付けることが望 ましい。(2.カリキュラム編成) (5)教育目的の達成を可能とするためにカリキュラムの体系化を行い、カリキュラム・ マップやカリキュラム・ツリー、科目相関図等として学生に広く示すことが望まし い。(2.カリキュラム編成) (6)就学年限を通した英語教育や医療現場で必要とされる英語教育を充実させることが 望ましい。(3.医療人教育の基本的内容) (7)医療人として必要な倫理観や態度教育の科目を、学年を追って体系的に学びを積み 重ねるような配慮や工夫が望まれる。さらに、実際の生涯学習活動へ学生が参加で きるような機会を増やすなど、生涯学習に対する意欲を醸成するための教育を体系 的に行うことが望ましい。(3.医療人教育の基本的内容) (8)早期体験学習を通して学生が出会う職種を増やすことが望まれる。(3.医療人教 育の基本的内容) (9)シラバスは、授業方法(学習方略:各回の授業別に)と全ての授業担当者名を記述 することが望ましい。(4.薬学専門教育の内容)(10)基礎系科目に関して、臨床との関連付けが見えるように工夫をすることが望まれる。 (4.薬学専門教育の内容) (11)大学独自のカリキュラムを増やすことが望ましい。(4.薬学専門教育の内容) (12)公表されているカリキュラムに関して、媒体間で不一致が見られることから、確認 し、訂正することが望ましい。(4.薬学専門教育の内容) (13)実務実習事前学習のシラバスには担当教員名と各回の授業に関する学習方略を明記 し、実務実習のシラバスをより充実させることが望ましい。(5.実務実習) (14)実務実習直前期に事前実習の到達度を再確認することが望まれる。(5.実務実習) (15)実習期間中は週報などを利用して、学生と指導薬剤師、大学教員の三者間で実習内 容や進捗状況に関してさらに密接に意見交換を行うことが望まれる。(5.実務実 習) (16)全ての学生が参加する実習報告会を開催することが望まれる。(5.実務実習) (17)問題解決能力の醸成に向けた科目および実質的な単位数を増やし、「特別実習」と 合わせて卒業要件の1/10という基準を満たすことが望ましい。(6.問題解決能力 の醸成のための教育) (18)卒業研究が実質的に研究室任せで運営されているので、成績の評価、実施時間につ いて、大学として責任を果たすことが望まれる。(6.問題解決能力の醸成のため の教育) (19)入学後の教育に求められる基礎学力を適確に評価する上で、入学試験の成績と入学 後の成績を比較・検証し、入試における学力調査の方法を検討することが望ましい。 (7.学生の受入) (20)編入学試験合格者に対する単位読替表を作成し、各科目の単位認定の可否の基準を 明確にすることが望ましい。(7.学生の受入) (21)薬学科の教育目標との関連が明確に見えるようなディプロマ・ポリシーに改変する ことが望ましい。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) (22)学生便覧へディプロマ・ポリシーを記述し、学生や教員に周知することが望まれる。 (8.成績評価・進級・学士課程修了認定)(23)9月の卒業を目指す学生に対して開講される授業の詳細な事項や該当する科目のシ ラバスへの記述、最終的な卒業の判定基準を示すことが望ましい。(8.成績評価・ 進級・学士課程修了認定) (24)学生からの意見を聞き、対応する組織や委員会を設けることが望まれる。(9.学 生の支援) (25)教員1名当たり21.4名の学生を指導することになるので、教員を増やし、是正に向 けて努力することが望まれる。(10.教員組織・職員組織) (26)教員の職位・年齢構成を考慮し、今後の人事を行うことが望ましい。(10.教員 組織・職員組織) (27)ホームページで公開している専任教員の業績を定期的に最新の情報に更新すること が望ましい。(10.教員組織・職員組織) (28)教員によって教育負担に大きな差があるので、是正に努めることが望ましい。(1 0.教員組織・職員組織) (29)FDやSDに関して、ワークショップのような能動的な取り組みも行うように努め ることが望まれる。(10.教員組織・職員組織) (30)参加型学習のための少人数教育に充てる教室を整備することが望まれる。(11. 学習環境) (31)生涯教育講座など、学科独自の地域社会との連携プログラムが年々減少傾向にある ので、再び活性化することが望ましい。(12.社会との連携) (32)大学を挙げて国際交流に力を入れるために、英語版ホームページの開設が望まれる。 (12.社会との連携) (33)教職員に対する海外派遣が十分に行われていないので、努力することが望まれる。 (12.社会との連携) (34)薬学部自己点検評価委員会が不断の自己点検・評価を促すことが望ましい。(13. 自己点検・評価)2)改善すべき点 (1)学科の教育研究の目的を学則に規定する必要がある。(1.教育研究上の目的) (2)CBT対策あるいは国家試験対策と考えられる「基礎薬学演習(4年次前期4単位)」、 「薬学演習Ⅰ(4年次後期4単位)」合わせて294時間相当、「薬学演習Ⅱ(6年次前 期)」、「総合薬学演習(6年後期)」合わせて862時間相当と、設定単位数に必要な開 講授業時間数以上に授業時間を割り当てており、CBT対策あるいは国家試験の合 格のみを目指していると判断されるので、このような教育姿勢を改める必要がある。 (2.カリキュラム編成) (3)学部あるいは学科の中でカリキュラムを検証し、必要に応じた変更を速やかに行う 体制を早急に整備する必要がある。(2.カリキュラム編成) (4)ヒューマニズム教育・医療倫理教育は、その多くが選択科目として開講されている ので、全ての学生が受講する必修科目に変える必要がある。(3.医療人教育の基 本的内容) (5)ヒューマニズム教育・医療倫理教育およびコミュニケーション能力・自己表現能力 を身につける教育等の目標達成度を評価するための指標を設定し、それに基づいて 適切に評価する必要がある。(3.医療人教育の基本的内容) (6)「薬学教育モデル・コアカリキュラム」の到達目標で対応する授業科目がないもの があるので、全てに対応したカリキュラムに改変する必要がある。(4.薬学専門教 育の内容) (7)実務実習事前学習における目標達成度の測定にCBT体験受験とOSCEの結果を 用いていることを止め、実務実習事前学習の目標達成度を評価するための指標を設 定し、それに基づいて適切に評価する必要がある(5.実務実習)。 (8)実務実習の成績評価において基準が明示されておらず、評価も適正に行われていな いので、改善が必要である。(5.実務実習) (9)実習の成績評価を行う際に用いる「実習日誌の内容」、「出席状況」、「指導薬剤師の 評価」等の、全体の評価における割合をシラバスに明記する必要がある。(5.実務 実習)(10)卒業研究は4〜6年次に分散して行われ、最大で10ヶ月と期間が短く、研究を通し て問題解決能力が醸成できる体制を築く必要がある。(6.問題解決能力の醸成のた めの教育) (11)卒業論文が成績評価の対象となっているので、卒業論文は学生一人ひとりが独立し て作成する必要がある。(6.問題解決能力の醸成のための教育) (12)論文審査基準や発表の審査基準も含めて、「特別実習」の評価基準を明示する必要 がある。(6.問題解決能力の醸成のための教育) (13)「PBL評価表」のようにグループ学習時に使用される成績評価に関しては、評価 基準とともに評価項目ごとの割合等を明示し、学生に周知する必要がある。(6.問 題解決能力の醸成のための教育) (14)問題解決能力の醸成に向けた教育において目標達成度を評価するための指標を設定 し、それに基づいて適切に評価する必要がある。(6.問題解決能力の醸成のための 教育) (15)学則第20条に示されているように、入学試験の合否の判定は、教授会による入学者 の学力を判断する審議結果に基づいて決定する必要がある。(7.学生の受入) (16)成績評価指標や評価基準をシラバスと学生便覧に明記する必要がある。(8.成績 評価・進級・学士課程修了認定) (17)学則上不明確な進級緩和措置による進級を行ったり、「総合薬学演習」に合格した 者のみに対して特別再試験を行ったりしていることは、厳格に進級や卒業が判定さ れているとは言えない。進級判定や卒業判定に関して基準に基づいて公平に実施す る必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) (18)事実上の卒業試験である「総合薬学演習」(「自己点検・評価書」p.56)の単位認 定試験に、国家試験合格を予測する学外業者の試験を用い、学士課程修了認定を行 っている点を改善する必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) (19)「総合薬学演習」のみの単位未取得で卒業延期となる学生が、受験者の約45%とい うような事態を生じさせないように、6年次までの進級判定を含め学力評価の実態 を点検し、根本的な改善を行う必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) (20)教員の採用・昇任に関して学則および関連規程に従って教授会で審議する必要があ る。(10.教員組織・職員組織) (21)薬学部独自の点検項目を設定し、恒常的に自己点検・評価を行う必要がある。(1 3.自己点検・評価) (22)自己点検・評価の結果を教育研究活動に反映する体制と、反映した結果を検証する 体制を構築する必要がある。(13.自己点検・評価)
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| 第1期 |
2014年度 |
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1:提言 改善報告審議結果 |
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| 昭和医科大学 | 私 | 東京都 | 第1期 | 2014年度 | 適 |
自己点検・評価書 基礎資料 正誤票 |
評価報告書
総評
昭和医科大学 総評昭和大学薬学部は、大学の教育理念と教育研究目的に基づく教育目標と、それを実現す るカリキュラム・ポリシー(教育課程の編成・実施方針)を定め、医学部などと連携した 独自科目を含むカリキュラムで6年制薬学教育を行っている。 ヒューマニズム、医療倫理、コミュニケーション教育では、対応科目を各学年で開講し、 医療人たる薬剤師に求められる倫理観、使命感、職業観を醸成する教育を実施している。ま た、薬学専門教育は、薬学教育モデル・コアカリキュラムに準拠しており、体験実習やPB L(Problem Based Learning)チュートリアル、附属病院や地域医療施設でのチーム医療学 習など、昭和大学の特色を活かした学部連携教育も行っていることは高く評価できる。 実務実習も基本的に実務実習モデル・コアカリキュラムに基づいており、病院実習に関 しては附属病院を活用した独自の項目も追加している。問題解決能力の醸成を目指す教育 では、卒業研究に対応する必修科目である「総合薬学研究」を4年次に置き、5、6年次 ではより高度な内容の科目を選択必修科目として積み上げる形になっている。問題解決能 力の醸成を目指す教育としては、それらに加えて、PBLチュートリアルやグループ演習 などによって問題解決に取り組む科目を全学年に配置している。 入学者選抜では、教育目的に即したアドミッション・ポリシー(入学者受入方針)を掲げ、学力試験の成績に面接と調査書の評価を加味した二段階選抜によって志願者の適性・ 能力をより適確に評価する努力をしている。学生の成績評価は、後に指摘する問題点はあ るが、基本的には適切に行われている。進級基準は独特で、原則として各学年で履修した 科目の試験と進級試験に合格することが要件になっており、進級できなければ当該年度に 履修した科目の単位が認定されない制度になっている。学士課程の修了認定は、ディプロ マ・ポリシー(学位授与方針)の達成を原則にしてはいるが、現実の卒業判定では、所定 の単位を修得して卒業試験に合格することを基準にしている。 学生への経済的、身体的、精神的なサポート体制は整っているが、障がいのある学生へ の対応や、教育環境における安全確保の面ではやや不十分な点がある。 附属病院薬剤部の薬剤師 34 名を病院薬剤学講座の所属としているため、専任教員数は設 置基準を大幅に上回る 108 名となっており、個々の教員の資格や教育研究業績なども基準 を満たしている。 教育研究に必要な施設、設備、図書などの学習環境は、基準を満たしており、社会との 連携に関しても、適切な対応と取り組みがなされている。また、自己点検・評価が、定期 的かつ十分に実施され、教育の改善に努めている。 以上のように、昭和大学薬学部の薬学教育プログラムは、全体として本機構の評価基準 におおむね適合しているが、以下の重要な問題点については、早急な改善が必要である。 1)卒業研究に相当する必修科目が4年次にしか置かれていないことには、6年制薬学 教育における卒業研究として、時期および期間共に不十分であるという問題がある。 2)成績評価と進級判定の厳正さを保つために、試験点数と成績評価段階との関係、進 級試験の受験資格基準、進級判定基準などを規程に明示する必要がある。 3)薬学共用試験のCBTを5年次への進級試験とし、不合格の場合には4年次履修科 目の単位を認定しない制度は不適切である。 4)卒業判定の基準が具体的に定められておらず、卒業判定の厳正さを損なうことが懸 念される。また、卒業試験が不合格の場合に、卒業試験の受験資格として合格が認 められ単位が取得できるはずであった6年次履修科目の単位を認定しないことには 合理的な根拠が認められず、不適切である。昭和大学薬学部には、本評価で指摘された問題点の改善に取り組み、医系総合大学の特 色を活かした薬学教育をさらに推進されるよう期待する。
大学への提言
昭和医科大学 大学への提言1)長所 (1)学部連携の病棟実習やPBLが複数年度にわたり実施されている。また、医系総合 大学である昭和大学の特徴を最大限に活用した優れたプログラムが進められ、医療 人に必要な態度教育で大きな成果を上げている。(3.医療人教育の基本的内容、 4.薬学専門教育の内容)2)助言 (1)教員の授業担当時間数に見られる大きな差を減じることが望ましい。(10.教員 組織・職員組織) (2)自己評価委員会には学外からの委員を招聘することが望まれる。(13.自己点検・ 評価) 3)改善すべき点 (1)6年次の教育は、「カリキュラム・ポリシー」とは異なり、国家試験準備を重視し たものとなっているので、「カリキュラム・ポリシー」に応じた内容の教育を充実 させることが必要である。(2.カリキュラム編成) (2)必修科目としての卒業研究は、4年次前期の「総合薬学研究」のみであり、「薬剤 師の視点から問題解決を図る能力を醸成する」という6年制薬学教育の目的に鑑み て、開講時期は早すぎ、実施期間も短い。期間を5年次の実務実習終了後まで延長 し、現行カリキュラムの「発展薬学研究」と合わせた形のものにすることも念頭に 置いて改善を図る必要がある。(6.問題解決能力の醸成のための教育) (3)問題解決能力醸成のための教育の目標達成度評価に関する指標を設定し、それに基 づいて適切に評価する必要がある。(6.問題解決能力の醸成のための教育) (4)成績評価の厳正さに疑義を生じることがないよう、定期試験などの点数と合格基準 および成績評価段階との関係を学則等で規定し、薬学部履修要項に明記する必要が ある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) (5)第2、第3学年での進級試験の受験資格の判定において、進級判定の公正さに疑義 を生じることがないよう、再試験で少数の不合格科目があっても受験が許可される 場合の基準を明示する必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) (6)進級判定の公正さに疑義を生じることがないよう、再試験で少数の不合格科目を持 つ者に進級試験の受験が許可された場合に実施する、「再試験不合格科目の再評価」 および「再試験不合格科目の再評価と進級試験の結果によって実施する進級判定」 の方法と基準を明示する必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)(7)薬学共用試験(CBT)を5年次への進級試験とみなし、CBTの合格を、定期試 験に合格している4年次履修科目の単位認定の要件とすることは不適切であるの で改める必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) (8)卒業判定の厳正さに疑念を生じることがないよう、卒業判定に用いる判定資料およ び判定基準を明示する必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) (9)卒業試験の受験資格として科目試験の合格が認められている第6学年の履修科目の 単位を、卒業試験の不合格を理由に認定しないことには合理性がなく不適切である ので改める必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) (10)身体に障がいのある学生の受験、入学を許可する限り、施設のバリアフリー化をは じめ、その学生が安全かつ快適に学生生活を送るため施設・設備上の対応は不可欠 であり、また学修・生活上の支援体制の整備を十分に図る必要がある。(9.学生 の支援) (11)一部の実習室では出入り口が少ないので、緊急時への対応という観点から、複数の 出入り口や十分な通路面積を確保するなどの対策を講じる必要がある。(9.学生 の支援) (12)卒業研究が安全かつ効果的に実施できるだけの研究室のスペースを確保する必要が ある。(11.学習環境)
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| 第1期 |
2014年度 |
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1:提言 改善報告審議結果 |
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| 就実大学 | 私 | 岡山県 | 第1期 | 2014年度 | 適 |
自己点検・評価書 基礎資料 正誤票 |
評価報告書
総評
就実大学 総評就実大学薬学部は教育研究上の目的を「生命の尊厳を基盤とした強い使命感と高い倫理 観のもとに、ヒトの健康を守る最良の医療薬学教育・研究を行い、人類の医療・福祉に貢 献できる高度な専門性と豊かな人間性を兼ね備えた薬剤師を育成する」と定めて6年制薬 学教育を実施している。カリキュラムは、教育研究上の目的に沿ったカリキュラム・ポリ シー(教育課程の編成・実施方針)に沿って編成され、医療人教育の基本と薬学専門教育 はアクティブラーニングなどを取り入れ、知識のみならず、技能や態度の教育にも配慮し てバランスよく行われており、基本的な点に関しては問題はない。実務実習は、薬学共用 試験に合格した者を対象に、地区調整機構との連携のもとで実務実習モデル・コアカリキ ュラムに沿って実施しており、薬学共用試験結果の取り扱いに後述の問題点があるものの、 基本的には適切に実施されている。 入学者の選抜は多様な方法で実施しており、定員の見直しや特待生制度の整備などの対 策によって定員を満たす学生を確保している。学生の成績評価と進級、卒業の判定につい ては、規程や基準に基づいておおむね適切に行われている。 学生支援に関わる体制としては、奨学金制度、健康診断、ハラスメント防止体制、キャ リアセンターなどが、十分に機能しており、学習環境も基準を満たすものが整備されてい る。専任教員については、職階と年齢構成がややアンバランスではあるが基準は満たして おり、学部としての社会貢献等も適切である。また、学部教育に対する自己点検・評価は、マニフェストの作成、PDCAサイクルシートの採用などで、恒常的に向上させる仕組み が機能している。 以上のように、就実大学薬学部の6年制薬学教育プログラムは、全体としては本機構の 評価基準におおむね適合していると判定できる。しかし、以下に指摘する問題点について、 早急な改善が必要である。 1)卒業要件単位の過半数を「選択必修科目」で充足する制度になっており、薬学教育 における重要な到達目標の一部を修得せずに卒業できる制度になっていることは適 切ではなく、科目の必修指定を再検討する必要がある。 2)実務実習事前学習の単位認定に薬学共用試験の結果を加味していることは適切では なく、早急に改善する必要がある。 3)ヒューマニズム教育・倫理教育、実務実習事前学習、「卒業論文実習」を含む問題解 決能力醸成教育において、目標達成度を評価する指標を設定し、それに基づいて適 切に評価する必要がある。 4)「卒業論文実習」の実質的な研究期間が国家試験準備教育のために制約されているこ となど、卒業研究に対応する教育は評価基準に適合していないので、原因となる諸 問題の改善が必要である。 以上の改善すべき点の他に、以下のような助言がある。 1)カリキュラム・ツリーやカリキュラム・マップを、カリキュラム・ポリシーならび にディプロマ・ポリシー(学位授与方針)を反映するものに改善することが望まし い。 2)実習および卒業論文実習など実験を伴う教育の安全に必要な要員を確保すると共に、 専任教員の職階と年齢構成に見られるアンバランスを改善するために、若手教員の 増員を図ることが望ましい。 就実大学薬学部薬学科は、これら改善すべき点や助言を踏まえて、教育プログラムの改 善を図り、さらなる進展を目指した改善に邁進することを期待する。
大学への提言
就実大学 大学への提言1)助言 (1)カリキュラム・ツリーやカリキュラム・マップを、カリキュラム・ポリシーな らびにディプロマ・ポリシーとの関連が分かるように改善することが望ましい。 (2.カリキュラム編成) (2)シラバスにおける薬学教育モデル・コアカリキュラムの到達目標に関わる記述 に不適切であったり、基礎資料3との間で整合性を欠く科目が散見されるので、 それらを解消することが望ましい。(4.薬学専門教育の内容) (3)入学案内に記載しているアドミッション・ポリシーが、ホームページに公開さ れているものと異なっているので、統一を図ることが望ましい。(7.学生の 受入) (4)進級基準が、学年ごとに科目区分や選択必修科目単位の修得状況などを含めた 形で定められ、新たにGPAによる仮進級制度を導入したこともあって複雑に なっている。学生が進級の条件を誤認することがないよう、より単純で分かり やすい基準とすることが望ましい。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) (5)「卒業特別講義」のみの未修得で卒業できないという卒業認定の実態は、ディプ ロマ・ポリシーに基づく学士課程修了認定が行なわれていないことを意味してい るので、改善することが望まれる。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) (6)実習および卒業研究実習など、実験を伴う教育の安全を高め、専任教員の年齢 構成、職種構成が適正な状態に近づけるために、若手教員の増員を図ることが 望ましい。(9.学生の支援、10.教員組織・職員組織) (7)直近の研究活動が不足する教員が若干見出されるので、自己評価しているように 教員の研究活動を改善・活発化を図ることが望ましい。(10.教員組織・職員 組織) (8)薬学部独自に薬学教育研究の改善を目指す参加型のFD活動が行われていない ので、学部独自のFD活動に早急に取り組むことが望ましい。(10.教員組 織・職員組織)(9)卒業研究に学生が使用するスペースを十分に確保できるよう、研究室面積と学 生配分の適正化などに取り組むことが望ましい。(11.学習環境) 2)改善すべき点 (1)卒業要件単位の過半数を「選択必修科目」で充足する形になっており、薬学教 育モデル・コアカリキュラムの重要な到達目標を修得せず卒業している実態が あるので、主要科目を必修化することが必要である。(2.カリキュラム編成、 8.成績評価・進級・学士課程修了認定) (2)薬学共用試験ならびに薬剤師国家試験の合格を目指す教育にやや偏重している ので、該当する演習科目と卒業研究との時間配分などに関わるカリキュラムを是 正することが必要である。(2.カリキュラム編成) (3)ヒューマニズム教育・倫理教育における学習の目標達成度を評価するための指 標を設定し、それに基づいて適切に評価する必要がある。(3.医療人教育の基 本的内容) (4)薬学教育モデル・コアカリキュラムで態度に属する到達目標の一部が講義科目 のみに対応していること、モデル・コアカリキュラムA(2)医療行為に関わ る心構え5)、同A(2)自己学習・生涯学習2)や、モデル・コアカリキュラ ムの倫理に関わる到達目標が「医療倫理学」に対応していないこと、地域薬局 の役割の到達目標が「薬事関係法規」にしか対応していないことなど、モデル・ コアカリキュラムの到達目標と科目との対応に不適切なものがみられるので、 改訂することが必要である。(4.薬学専門教育の内容) (5)「実務実習事前学習」の単位認定に関わる成績評価に薬学共用試験の結果を加 味していることは不適切であるので、「実務実習事前学習」の成績評価方法を改 訂することが必要である。(5.実務実習) (6)事前学習全体についての目標達成度を評価するための指標を設定し、それに基 づいて適切に評価する必要がある。(5.実務実習) (7)「卒業論文実習」を行う期間として5年次と6年次前期を充てているが、国家試験準備教育の受講などで十分な時間が確保できているとは言えないので、「卒業 論文実習」を行う時間を増すことが必要である。(6.問題解決能力の醸成のた めの教育) (8)「卒業論文実習」の評価に関わる「卒業研究発表会」を研究室単位の事実上の 非公開で行うことや、指導教員からの評価報告提出期限が発表会以前に設定さ れている実態は不適切である。学部全体での発表会を開催して全教員の参加と 質疑を義務づけ、発表会での評価を「卒業論文実習」の評価の基本にするなど の改善を早急に行うことが必要である。(6.問題解決能力の醸成のための教 育) (9)「卒業論文実習」を含めた問題解決能力の醸成に向けた教育において、目標達成 度を評価するための指標を設定し、それに基づいて適切に評価することが必要 である。(6.問題解決能力の醸成のための教育) (10)個々の科目について、成績評価の方法と評価基準を明確かつ具体的にシラバス に記載することが必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)
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| 第1期 |
2014年度 |
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1:提言 改善報告審議結果 |
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| 京都薬科大学 | 私 | 京都府 | 第1期 | 2014年度 | 適 |
自己点検・評価書 基礎資料 正誤票 |
評価報告書
総評
京都薬科大学 総評京都薬科大学は、その教育理念に基づいて「高度の専門能力や研究能力を併せ持つ薬剤 師(ファーマシスト・サイエンティスト)」の養成を目指す6年制薬学教育を行っており、 教育研究上の目的は、大学概要、学生便覧、シラバス、ホームページ等を通して周知され ているが、6年制への移行時に学則が変更されていないために学則の教育目的はこれらと 表現が一致していない。 教育プログラムは「ファーマシスト・サイエンティスト」の養成を目指すカリキュラム・ ポリシー(教育課程の編成・実施方針)に基づいて構築されている。医療人教育の基本的 内容はおおむね適正であり、教養教育については「大学コンソーシアム京都」も含め、選 択の幅は広い。語学教育は充実しており、TOEICの受験を推奨していることや、6年 次の卒業研究発表会を英語で行っていることは、有意義な試みである。薬学専門教育は「薬 学教育モデル・コアカリキュラム」に準拠しており、大学独自の内容も設定されているが、 教育方法は講義が中心であり、SGD(Small Group Discussion)、PBL(Problem Based Learning)、TBL(Team Based Learning)などのアクティブラーニングの割合は多くな い。また、基礎系実験実習の時間数は、十分に多いとは言いがたい状況である。実務実習 事前学習と薬学共用試験は適正に実施されており、病院・薬局での実務実習における指導と評価は、適切な連携体制の下で行われている。卒業研究に相当する教育は全学生を3年 次後期から研究室に配属して行い、その成果は卒業論文と6年次6月に開催する発表会の ポスターにまとめられている。しかし、配属学生1名当たりの実験スペースや指導者数に 検討の余地のある研究室があり、また、卒業研究の評価方法には改善すべき点がある。 入学試験はアドミッション・ポリシー(入学者受入方針)に基づいて適正に行われ、入 学者数と定員数との乖離は少ないが、入学試験において医療人としての適性を評価する方 法については今後の工夫が望まれる。実務実習事前学習の単位認定を除き、成績評価なら びに進級、卒業判定はおおむね厳正に行われている。 修学のための履修指導、経済的支援、健康管理、ハラスメント対策および障がい者への 支援は十分に行われており、学生の安心・安全対策への配慮にも問題はない。また、学生 の意見を教育や学生生活の改善に反映するためのシステムも整備されている。 専任教員については基本的に大きな問題はないが、教員1名当たりの学生数は基準を大 幅に上回っており教員の増員を図ることが望まれる。講義室、実習室、図書館、臨床薬学 教育研究センター、情報処理教育研究センター等の教育施設は良く整備されているが、研 究室の広さは十分とはいえない。医療界、産業界を含めた社会との連携関係は良好であり、 留学生の受け入れや基金を設けての海外出張・留学の推進を行っている。6年制薬学教育 プログラムを恒常的に自己点検・評価する体制は設けられていない。 以上のように、京都薬科大学の教育プログラムは、本機構の評価基準におおむね適合し ていると判断される。しかしながら、以下の諸問題については早急に改善を図る必要があ る。 1) 6年制移行に伴う学則の変更を行い、ホームページ等で公表されている教育目的と 学則の規定を統一することが必要である。 2)ヒューマニズム教育・医療倫理教育ならびにコミュニケーション能力・プレゼンテ ーション能力を身につける能動的教育の目標達成度の評価を適正な評価指標を設 定して行うことが必要である。 3)必修科目である卒業論文を連名で作成している研究室が散見される。また、卒業研 究に相当する教育の評価方法が担当教員に任されていることは評価の公平性から問題である。統一した評価方法を定めることが必要である。 4)実務実習事前学習に相当する科目の単位認定に薬学共用試験(OSCE)の合否を 含めていることは適切でないので、改善する必要がある。 5)薬学教育プログラムを自己点検・評価する責任ある常設組織を構築し、教育プログ ラムの向上を恒常的に図ることが必要である。 京都薬科大学は、明確な教育理念に基づき構築された教育プログラムと、それを実践す るための優れた教員および設備を有し、教育・研究への熱心な姿勢と活動が認められる。 今回の第三者評価により指摘された改善すべき点および助言を踏まえた改革により、単科 の私立薬科大学の模範となるべく、さらに発展することを期待する。
大学への提言
京都薬科大学 大学への提言1)長所 (1)6年次の卒業研究発表会を英語で行っていることは、薬学教育のグローバリゼー ションという観点から有意義な試みである。(3.医療人教育の基本的内容) (2)留学中の研究教育を補完するために、特別契約職員として常勤の教育支援教員を 採用する制度を2013年度に導入している(10.教員組織・職員組織)。また、 「京都薬科大学科学振興基金規程」により海外出張・留学を推進している(12. 社会との連携)。2)助言 (1)教育研究上の目的について、常置された責任ある組織による定期的な検証が行わ れることが望まれる。(1.教育研究上の目的) (2)基礎資料4は、授業のつながりを示した「科目関連図」にとどまっており、カリ キュラムとディプロマ・ポリシーとの整合性を示すカリキュラム・マップの作成 が望まれる。(2.カリキュラム編成) (3)ヒューマニズム教育・医療倫理教育の学習方法については、講義、SGD、実習 など多様な形式が設定されており、総合的にはおおむね適正に行われているが、 体系性は不明確である。学年進行に伴った順次性・連続性のある科目設定が望ま れる。(3.医療人教育の基本的内容) (4)基礎系の実験実習の時間数は十分でないので、さらなる充実が期待される。(4. 薬学専門教育の内容) (5)シラバスにおいて、学習項目の到達目標と授業形態の記載を一致させることが望 まれる。(4.薬学専門教育の内容) (6)基礎実験実習および実務実習のシラバスの「成績評価方法・基準」について、評 価項目ごとの点数配分も含め、具体的な記載が望まれる。(4.薬学専門教育の内 容、5.実務実習) (7)問題解決能力の醸成に向けた教育について、実質的な実施時間数の合計が18単位 以上になるよう、SGDやPBLなどの参加型授業形式を増やす工夫が望まれる。 (6.問題解決能力の醸成のための教育) (8)1〜3年次の基礎系実験実習を指導する教員の数が少なく、安全管理上問題であ るので改善が望まれる。(9.学生の支援) (9)教員1名当たりの学生数は、基準を大幅に上回っており、卒業研究の質や安全面 から、専任教員の増員が望まれる。(10.教員組織・職員組織) (10)教員1名あたりの配属学生数が非常に多い分野があり、教員の負担軽減の方策が 望まれる。(10.教員組織・職員組織) (11)中項目4において指摘した「基礎系の実験実習の時間数が十分に多いとは言いがたい」という現状が実習室の数に起因するのであれば、実験実習室の拡充を検討 することが望まれる。(11.学習環境) (12)配属学生1名当たりの研究室の広さから判断すると、一部の研究室については、 配属学生が集中する時期には研究スペースが十分とは言えないので、改善が望ま れる。(11.学習環境) (13)自己点検・評価運営委員会に外部委員が含まれていない点について、改善が望ま れる。(13.自己点検・評価) 3)改善すべき点 (1)京都薬科大学の教育目的は、大学概要、シラバス、学生便覧、ホームページなど に記載されているものと学則の第1条に規定されているものが一致していない。 学則の変更により表現を統一することが必要である。(1.教育研究上の目的) (2)ヒューマニズム教育・医療倫理教育、コミュニケーション能力およびプレゼン テーション能力を身につける教育において、目標達成度を評価するための指標 を設定し、それに基づいて適切に評価する必要がある。(3.医療人教育の基 本的内容) (3)卒業論文を連名で作成しているケースが散見されるが、卒業論文の作成および卒 論発表会は学生ごとに行う必要がある。(6.問題解決能力の醸成のための教育) (4)卒業研究の評価は、各分野・センターが独自に設定した評価項目を用いて行わ れているが、評価方法が学内で統一されることが必要である。(6.問題解決 能力の醸成のための教育) (5)問題解決能力の醸成に向けた教育において目標達成度を評価するための指標を 設定し、それに基づいて適切に評価する必要がある。(6.問題解決能力の醸 成のための教育) (6)4年次の実務実習事前学習に相当する「病院・薬局へ行く前に」について、実 習の評価結果に加えて薬学共用試験(OSCE)の合否に基づいて単位認定し ていることは適切でないので、改善する必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) (7)「京都薬科大学自己点検・評価運営委員会」が常置委員会となっていない。薬学 教育プログラムを恒常的に自己点検・評価する責任ある常設組織を構築し、PD CAサイクルを回してプログラムの向上に努める必要がある。(13.自己点検・ 評価)
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| 第1期 |
2014年度 |
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1:提言 改善報告審議結果 |
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| 京都大学 | 国 | 京都府 | 第1期 | 2014年度 | 適 |
自己点検・評価書 基礎資料 |
評価報告書
総評
京都大学 総評京都大学薬学部は、6年制の薬学科と4年制の薬科学科の2学科を設置し、薬学部薬学 科では、「薬学の学修を通じて、先端医療、医療薬学・臨床薬学の発展を担いうる人材を育 成することによって、人類の健康と社会の発展に貢献する。」という教育理念のもとに、 「生命倫理を基盤に、薬学の基礎となる自然科学の諸学問と薬学固有の学問に関する知識 と技術および医療人として適正な態度を修得し、高度な先端医療を担う指導的薬剤師とな る人材、医療薬学分野で活躍できる人材の育成を目指す。」を人材養成の目的としている。 この目的のもと、入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)、教育課程の編成・実施 方針(カリキュラム・ポリシー)および学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)を制定 している。 これらを踏まえ、薬学科の教育課程は、教養教育・語学教育、薬学専門教育、実習および 演習、卒業研究から構成されている。教養教育・語学教育は、「自学自習」のキーワードの もと、人文科学など多様な選択科目での全学共通教育が実施されている。一方、薬学専門教 育は、基礎力および研究力の育成に重点が置かれている。医療人の基本としてのヒューマニ ズム教育、コミュニケーション教育については、入学後から4年次まで及び実務実習におい て実施されている。事前学習と共用試験により学生の能力を保証した上で、京都大学医学部 附属病院で病院実習を、調整機構との連携に基づき大学の近隣の保険薬局で薬局実習を、い ずれも実務実習モデル・コアカリキュラムに沿った内容で実施している。 入学者選抜については、外部薬剤師を含む将来計画委員会で作成し教授会で承認された入 学者受入方針(アドミッション・ポリシー)に基づいて適正に実施され、入学者の決定も教 授会において厳正かつ適正に行われている。また、入学定員に対する入学者数は適正な範囲 にある。進級ならびに学士課程修了認定については、適正に実施されている。一方、成績評価につ いてはおおむね適正に実施されているが、一部科目において問題点が認められる。 学習環境については、講義・演習室、図書室、医療実務実習事前学習施設・設備、研究用 の施設・設備などが整備されており、適切である。学生への教育支援については、各学年の 最初に新年度ガイダンスを実施し、適切な履修指導が行われている。学生への経済支援とし ては、授業料の免除、海外留学、各種奨学金などを行っている。健康維持、ハラスメント防 止、障がい学生支援、バリアフリー対策などの支援も十分に行われている。学生の意見を教 育や学生生活に反映させるための体制も整えられており、教育・生活改善に活かされている。 特に、「自己評価等調査検討委員会」での追跡調査、卒業3年後と10年後のアンケート調査 を実施し、学生や社会からの教育研究に関する意見を収集し、必要な取り組みを議論する仕 組みが構築されていることは評価できる。 教員組織・職員組織については、専任教員数は大学設置基準を充足しており、専任教員数 に対する学生数比率も適切である。教員の資質向上のためのFD(Faculty Development) も実施され、教育改善に活かされている。 研究能力の向上を目指し、単位互換制度の活用など、海外の大学への短期留学制度を設 けている。さらに、若手教員の派遣を促進するために大学独自の若手人材派遣事業を実施 している点は評価できる。 薬学部内に「自己評価等調査検討委員会」を設置し、評価項目を自主的に設け、外部有 識者による外部評価も実施している。 しかし、改善すべき点として以下があげられる。 成績評価においては一部で不適切な評価方法が用いられている、また、シラバスの記載に 多くの不備が認められるなど、改善が必要である。 「自己点検・評価書」を見る限り、全ての章において、現状の記載に留まり、点検・評価 が不十分である、実施していると記載しているだけで根拠となる資料を示していないなど、 自己点検・評価が機能しているとは言えず、自己点検・評価体制の見直しと全教員による全 学部的な活動が求められる。 次に、主な助言として、以下の点があげられる。ヒューマニズム教育・医療倫理教育やコミュニケーション教育として、臨床現場で活躍す る薬剤師養成としての全人的教育を低学年から高学年まで体系的に実施するなど、さらなる 充実が期待される。バリアフリー施設は整えられているが、学部建物案内板が設置されてお らず、設置が求められる。 京都大学薬学部薬学科は優れた教育研究体制を構築し、教育・研究への熱心な姿勢と活 動が認められる。今後は、自己点検・評価体制の抜本的な見直しをはじめとする改善すべ き点および助言を踏まえ、6年制薬学教育に対して、より一層組織的に取り組み、さらな る発展を目指した改革・改善に邁進することを期待する。
大学への提言
京都大学 大学への提言1)長所 (1)「自己評価等調査検討委員会」で、新入生と3年次に進路に関して同じアンケー トをとり、2年間での学生の意識変化を追跡し、教務委員会での検討を通じて、 薬学部の方針に反映する体制をとっている。また、卒業生に対しても、卒業3年 後と10年後にアンケート調査を実施し、教育研究に関する意見を収集し、必要な 取り組みを議論する仕組みが構築され、カリキュラム改善に活かされている。(9. 学生の支援) (2)若手研究者の海外研修などの体制が整備され、さらに若手教員が派遣されている 期間中の研究者派遣元の運営など業務にかかる人件費などを支援する(「研究者 派遣元支援プログラム」)制度が整備されているなど、大学独自の若手人材派遣 事業を実施しており、若手教員や学生の将来に向けてのモチベーション向上に繋 がっている。(10.教員組織・職員組織)2)助言 (1)「薬学倫理・概論」の位置づけをカリキュラム・マップなどにおいて明確にする ことが望ましい。(3.医療人教育の基本的内容) (2)ヒューマニズム教育・医療倫理教育やコミュニケーション教育として、臨床現場 で活躍する薬剤師養成としての全人的教育を低学年から高学年まで体系的に実施 するなど、さらなる充実が期待される。(3.医療人教育の基本的内容) (3)シラバスに一般目標は記載されているが、具体的な到達目標が明示されておらず、 学生がどのような姿になれるのかがわからないため、シラバスに記載するあるい は科目ごとのモデル・コアカリキュラム対応一覧表を作るなどが望ましい。(4. 薬学専門教育の内容) (4)本中項目に関連するシラバスについて、下記の改訂が望まれる。(4.薬学専門 教育の内容) ・ 「臨床薬学総論」「医療実務事前学習」など、シラバスに授業形態が入っていな いものが散見されるため、これらを追記する。 ・ 「医療薬学ワークショップ」は講義・実験となっているが、目的には「知識、技 能、態度」になっており、具体的な内容を明示する。 (5)6年制薬学教育であるという観点から、臨床の現場で働いている薬剤師の講義や講 演を多くするなど、さらなる努力が期待される。(4.薬学専門教育の内容) (6)6年制薬学教育であるという観点から、本学科の教育研究上の目的や学生のニーズ に鑑み、アドバンスト科目においても、臨床系の授業内容を多く組み入れる、さら なる努力が期待される。(4.薬学専門教育の内容) (7)モデル・コアカリキュラムの対応に一部不整合が認められるため、改訂が望まれる。 例えば、「C10(3)感染症にかかる」は「薬学生物学」「微生物学1」「微生物 学2」「薬学専門実習4」「生物化学7」において履修すると対応表には記載され ている、資料3の対応表での対応科目が不明確であるなど、一部でシラバスや対応 表の不備が認められるため、学生にわかりやすく書くことが望ましい。(4.薬学 専門教育の内容)(8)シラバス上、事前学習の評価方法が、出席と小テストによるとなっているため、 技能・態度に関する領域の評価方法としては妥当性が低く、適切な評価方法に改 めることが望ましい。(5.実務実習) (9)「医薬品開発プロジェクト演習Ⅱ」など問題解決能力の醸成に向けた教育におい て、成績評価の方法が適切でない科目が認められるため、適切な評価方法に改め、 シラバスに記載することが望まれる。(6.問題解決能力の醸成のための教育) (10)6年制の卒業研究であるが、臨床系の研究題材が少ないように思われるため、よ り臨床的な課題にも取り組むことが期待される。(6.問題解決能力の醸成のた めの教育) (11)入学者選抜要項で大学全体の受入方針が示され、薬学部については、学生像がp.46 に示されているが、学部ホームページに示されている表記と同じではないため、 方針が複数存在するように見えてしまう状況であり、統一することが期待される。 (7.学生の受入) (12)シラバスの科目区分について、「必修」「指定」「選択」の定義を明記する、全て の科目において科目区分を明記することが望ましい。(8.成績評価・進級・学 士課程修了認定) (13)薬学部独自の就職支援として、「キャリアデザイン談話会」や「企業合同会社説 明会」を催しているが、6年制があるにも関わらず、創薬関連企業に偏りすぎて いる感があり、医療関連分野への拡大が期待される。(9.学生の支援) (14)定期健康診断の全員受診を達成する努力が求められる。(9.学生の支援) (15)バリアフリー情報も含めた学部建物案内版の設置が望まれる。(9.学生の支援) (16)臨床系の講演会などのさらなる充実が期待される。(12.社会との連携) (17)地域住民に対する公開講座および保健衛生支援活動のさらなる充実が期待される。 (12.社会との連携) (18)外部評価者が、創薬関係者、大学関係者のみで、臨床関係者が含まれていないの で、6年制薬学教育という観点から、臨床関係者を加えることが期待される。 (13.自己点検・評価)3)改善すべき点 (1)コミュニケーション能力および自己表現能力を身につけるための教育における目 標達成度評価の指標設定とそれに基づく評価の実施が必要である。(3.医療人 教育の基本的内容) (2)一部の実習などにおいて、出席点のみで評価を行う、出席点が評価基準の大半を 占めるなど、学習方法と評価基準に乖離が認められる科目が存在しており、学習 方法に適した評価方法と基準を定めるべきである。また、全てのシラバスにおい て「定期試験80%、レポート20%」など評価基準を明示する必要がある。 (4.薬学専門教育の内容) (3) 問題解決能力の醸成に向けた教育において、成績評価の基準は設定されているが、 目標達成度を評価するための指標の設定と、それに基づく評価はなされておらず、 指標の設定と評価の実施が必要である。(6.問題解決能力の醸成のための教育) (4)特別実習(卒業研究)のシラバスを作成し、評価基準を策定・明示する必要があ る。(6.問題解決能力の醸成のための教育) (5)シラバスが記載されていない科目がある、「原則として定期試験の成績で評価す る」「出席点のみで評価する」などが基準として挙げられている科目が認められ る、評価方法も基準も書かれていない科目がある、演習や実験などでの評価方法 において不適切なものが認められる、シラバスの科目区分が空欄の科目が散見さ れる、科目区分として「必修」、「指定」、「選択」とシラバスに記載されてい るが、定義が明記されておらず、学生に不利益が生じる可能性があるなど、多く の問題点がある。また、コミュニケーション教育、医療安全教育について、例え ば「統合型薬学演習」の評価が出席とレポートとなっている、「医療実務事前学 習」でのリスクマネージメントや医療安全教育の評価が出席と小テストとなって いるなど、態度教育の評価方法としては不適切なものが認められる。さらに、薬 害・医療過誤・医療事故防止に関する教育において、1年次の「先端医療SGD 演習」及び4年次の「医療倫理実習」では、いずれも弁護士を招き、薬害や医療 安全の講義や演習を行っているとあるが、シラバスからは人的資源が確認できないなど、シラバスの不備が多く認められ、教授会などの責任ある組織のもとに抜 本的な改革が必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) (6)「医療実務事前学習」でのリスクマネージメント教育・医療安全教育については、 シラバスでは評価が出席と小テストとなっているが、「自己点検・評価書」p.18 では、レポートを提出させているとあり、「自己点検・評価書」の記載内容に矛 盾が認められ、「自己点検・評価書」の作成について十分な配慮が求められると ともに、自己点検・評価体制の抜本的な見直しと全教員による全学部的な活動が 求められる。(13.自己点検・評価)
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1:提言 改善報告審議結果 |
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| 岐阜薬科大学 | 公 | 岐阜県 | 第1期 |
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適 |
自己点検・評価書 基礎資料 |
評価報告書
総評
岐阜薬科大学 総評岐阜薬科大学薬学部は「薬と健康についての高度な研究に支えられた教育により、有為な薬学の専門職業人を育成し、それらを通じて社会に貢献する」ことを教育理念とし、「薬学分野における最新の学理と技術を教授研究し、高度な知識・技能並びに豊かな人間性と高い倫理観を身につけた優れた薬剤師および臨床薬学研究者を育成すること」を薬学科の教育研究上の目的として、学則第4条に掲げている。この目標に従って、6年制薬学教育の入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)、教育課程の編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)および学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)を制定している。これらは、ホームページおよび学生便覧に掲載し、公表されている。カリキュラム・ポリシーは1年次から6年次まで、学年ごとにまとめられている他、科目間の関係性や時系列もわかりやすく表現されている。国家試験準備教育に関しては、6年次後期に必修科目として「総合薬学演習(3単位)」が設定されているのみである。「ヒューマニズム・医療人教育」に関しては、1〜6年次にわたり、各学年に関係科目が配置されている。教養科目に関しては、コンソーシアムにより選択の幅が広く用意されている。生涯学習について、各種リカレント講座を開講し、学生も参加している。
薬学教育モデル・コアカリキュラムの一般目標(GIO)、到達目標(SBOs)に関して、モデル・コアカリキュラムのSBOsは、各科目に割り振られている。また、大学独自のSBOsがモデル・コアカリキュラムのSBOsと共に、各科目に配置されている。 実務実習に関しては、事前学習などでDVDを用いるなどの工夫がなされ、実習中は教養科目担当教員を除く全教員が施設を訪問し、学生・指導者・教員間で、進捗および生活状況を確認するなど、互いの連携の下で円滑な実習の実施に努力している。 卒業研究のための研究時間は適切に設定され、研究成果は、論文発表会で学生全員が口頭発表している。入学者選抜は、一般選抜、推薦入学A方式、および推薦入学B方式の3区分にわけて実施され、適正に行われている。また、入学定員に対する入学者数は妥当である。専任教員数は大学設置基準を満たしており、適切に配置されている。 学習環境に関しては、良好であり、産・官・学および医療界との連携は全体にわたりバランスよく、かつ十分に取れていることは評価できる。 しかし、改善すべき主な点として、以下のような問題点が見出される。 ヒューマニズム教育・医療倫理教育など、態度教育科目と問題解決能力醸成を目指す科目においては、特に評価基準と評価方法が明確ではない。全般的に、シラバスの不備が見られ、GIO、SBOs、学習方法、成績評価および評価基準が明記されていない。 学生の支援に関しては、事故災害時の対応マニュアルがない。また、進路支援などの委員会もなく学生への支援が十分とは言えない。また、自己点検・評価は行われているが、6年制薬学教育のプログラムに対する適切な評価項目を設定した、恒常的な自己点 検・評価はなされていない。 次に、主な助言として、以下の点があげられる。6年制薬学科の特徴を明確に示すこと、学生支援の充実、FD(Faculty Development)活動の活性化、「自己点検・評価委員会」への外部評価委員の導入などが望まれる。岐阜薬科大学には、薬科大学として培われてきた薬学教育における実績を活かしつつ、改善すべき点および助言に対し、真摯に改善に取り組むことによって、グリーンファーマシーを身につけた薬剤師を輩出することを期待する。
大学への提言
岐阜薬科大学 大学への提言1)助言(1)大学案内にも教育研究上の目的を記載することが望ましい。(1.教育研究上の目的)(2)6年制薬学科のカリキュラム・マップ、およびシラバスの内容を検討し、特徴が分かるようにすることが望ましい。(2.カリキュラム編成)(3)「ヒューマニズムおよび医療倫理教育」の中で、「薬剤師としての倫理観、使命感、職業観を醸成する」との目的に合致していない科目が散見される。適切な開講科目を増やすことが望まれる。(3.医療人教育の基本的内容)(4)医療安全教育に関し、薬害や医療過誤と関連する内容を含む科目および薬害、医療過誤、医療事故等の被害者や弁護士等を講師とする科目の開設が望まれる。(3.医療人教育の基本的内容)(5)薬剤師、他の医療関係者、薬事関係者、患者等の教育への直接的な関与が望まれる。(4.薬学専門教育の内容)(6)シラバスには学習方法を記載することが望まれる。(4薬学専門教育の内容)(7)問題解決能力醸成を目指した科目の多くが講義を中心としているので、学習方法が不適切であり、改善が望まれる。(6.問題解決能力の醸成のための教育)(8)大学としての統一した卒業論文作成指針を確立することが望ましい。(6.問題解決能力の醸成のための教育)(9)学生のキャリア支援のための体制の充実が望まれる。(9.学生の支援)(10)履修指導のガイダンスは、1、3年次以外の学年に対する履修指導が行われてお
らず、各学年ごとにガイダンスを行うのが望ましい(9.学生の支援)(11)FD活動が講演会という受動的手法でのみ行われており、目的に合わせた方略の選択に改善が望まれる。(10.教員組織・職員組織)(12)教員と事務職員が連携してのSDの開催が望まれる。(10.教員組織・職員組織)(13)基礎資料15として、全ての教員の教育・研究等に関する活動業績がまとめられている。この基礎資料と同様のものが、ホームページ等で最新の情報として公開することが望まれる。(10.教員組織・職員組織)(14)「自己点検・評価委員会」は、学部の教員及び職員のみから構成されており、外 部の委員を含むことが望ましい。(13.自己点検・評価)2)改善すべき点(1)ヒューマニズム教育・医療倫理教育において、1年次の早期体験実習、2年次の生命倫理学と哲学(哲学は選択)、6年次の臨床医学など、態度教育科目の学習方略をSBOsの領域に見合った適切なものとする必要がある。(3.医療人教育の基本的内容)(2)ヒューマニズム教育・医療倫理教育およびコミュニケーション能力・自己表現能力を身につける教育等の目標達成度を評価するための指標を設定し、それに基づいて適切に評価する必要がある(3.医療人教育の基本的内容)。(3)シラバスには、ホームページで別途掲載されている「科目目標と到達目標(GIO、SBOs)」の記載が必要である。(4.薬学専門教育の内容)(4)各科目の到達目標をモデル・コアカリキュラムのSBOsに準拠するように改善することが必要である。(4.薬学専門教育の内容)(5)実務実習事前学習の目標達成度を評価するための指標を設定し、それに基づいて適切に評価する必要がある(5.実務実習)。(6)シラバスに特別実習(卒業研究)の成績評価基準(卒業論文、発表会等)を明確に示す必要がある。(6.問題解決能力の醸成のための教育)(7)問題解決能力の醸成に向けた教育において目標達成度を評価するための指標を設定し、それに基づいて適切に評価する必要がある(6.問題解決能力の醸成のための教育)。(8)各科目の受験資格および合格基準を学生に周知するために、シラバスに各科目の基準を明記し、適切に評価する必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)(9)事故や災害時(台風、地震等の自然災害を含む)の対応に関するマニュアルを作成する必要がある。(9.学生の支援) |
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総評
岐阜薬科大学 総評岐阜薬科大学薬学部は「薬と健康についての高度な研究に支えられた教育により、有為な薬学の専門職業人を育成し、それらを通じて社会に貢献する」ことを教育理念とし、「薬学分野における最新の学理と技術を教授研究し、高度な知識・技能並びに豊かな人間性と高い倫理観を身につけた優れた薬剤師および臨床薬学研究者を育成すること」を薬学科の教育研究上の目的として、学則第4条に掲げている。この目標に従って、6年制薬学教育の入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)、教育課程の編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)および学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)を制定している。これらは、ホームページおよび学生便覧に掲載し、公表されている。カリキュラム・ポリシーは1年次から6年次まで、学年ごとにまとめられている他、科目間の関係性や時系列もわかりやすく表現されている。国家試験準備教育に関しては、6年次後期に必修科目として「総合薬学演習(3単位)」が設定されているのみである。「ヒューマニズム・医療人教育」に関しては、1〜6年次にわたり、各学年に関係科目が配置されている。教養科目に関しては、コンソーシアムにより選択の幅が広く用意されている。生涯学習について、各種リカレント講座を開講し、学生も参加している。
薬学教育モデル・コアカリキュラムの一般目標(GIO)、到達目標(SBOs)に関して、モデル・コアカリキュラムのSBOsは、各科目に割り振られている。また、大学独自のSBOsがモデル・コアカリキュラムのSBOsと共に、各科目に配置されている。 実務実習に関しては、事前学習などでDVDを用いるなどの工夫がなされ、実習中は教養科目担当教員を除く全教員が施設を訪問し、学生・指導者・教員間で、進捗および生活状況を確認するなど、互いの連携の下で円滑な実習の実施に努力している。 卒業研究のための研究時間は適切に設定され、研究成果は、論文発表会で学生全員が口頭発表している。入学者選抜は、一般選抜、推薦入学A方式、および推薦入学B方式の3区分にわけて実施され、適正に行われている。また、入学定員に対する入学者数は妥当である。専任教員数は大学設置基準を満たしており、適切に配置されている。 学習環境に関しては、良好であり、産・官・学および医療界との連携は全体にわたりバランスよく、かつ十分に取れていることは評価できる。 しかし、改善すべき主な点として、以下のような問題点が見出される。 ヒューマニズム教育・医療倫理教育など、態度教育科目と問題解決能力醸成を目指す科目においては、特に評価基準と評価方法が明確ではない。全般的に、シラバスの不備が見られ、GIO、SBOs、学習方法、成績評価および評価基準が明記されていない。 学生の支援に関しては、事故災害時の対応マニュアルがない。また、進路支援などの委員会もなく学生への支援が十分とは言えない。また、自己点検・評価は行われているが、6年制薬学教育のプログラムに対する適切な評価項目を設定した、恒常的な自己点 検・評価はなされていない。 次に、主な助言として、以下の点があげられる。6年制薬学科の特徴を明確に示すこと、学生支援の充実、FD(Faculty Development)活動の活性化、「自己点検・評価委員会」への外部評価委員の導入などが望まれる。岐阜薬科大学には、薬科大学として培われてきた薬学教育における実績を活かしつつ、改善すべき点および助言に対し、真摯に改善に取り組むことによって、グリーンファーマシーを身につけた薬剤師を輩出することを期待する。
大学への提言
岐阜薬科大学 大学への提言1)助言(1)大学案内にも教育研究上の目的を記載することが望ましい。(1.教育研究上の目的)(2)6年制薬学科のカリキュラム・マップ、およびシラバスの内容を検討し、特徴が分かるようにすることが望ましい。(2.カリキュラム編成)(3)「ヒューマニズムおよび医療倫理教育」の中で、「薬剤師としての倫理観、使命感、職業観を醸成する」との目的に合致していない科目が散見される。適切な開講科目を増やすことが望まれる。(3.医療人教育の基本的内容)(4)医療安全教育に関し、薬害や医療過誤と関連する内容を含む科目および薬害、医療過誤、医療事故等の被害者や弁護士等を講師とする科目の開設が望まれる。(3.医療人教育の基本的内容)(5)薬剤師、他の医療関係者、薬事関係者、患者等の教育への直接的な関与が望まれる。(4.薬学専門教育の内容)(6)シラバスには学習方法を記載することが望まれる。(4薬学専門教育の内容)(7)問題解決能力醸成を目指した科目の多くが講義を中心としているので、学習方法が不適切であり、改善が望まれる。(6.問題解決能力の醸成のための教育)(8)大学としての統一した卒業論文作成指針を確立することが望ましい。(6.問題解決能力の醸成のための教育)(9)学生のキャリア支援のための体制の充実が望まれる。(9.学生の支援)(10)履修指導のガイダンスは、1、3年次以外の学年に対する履修指導が行われてお
らず、各学年ごとにガイダンスを行うのが望ましい(9.学生の支援)(11)FD活動が講演会という受動的手法でのみ行われており、目的に合わせた方略の選択に改善が望まれる。(10.教員組織・職員組織)(12)教員と事務職員が連携してのSDの開催が望まれる。(10.教員組織・職員組織)(13)基礎資料15として、全ての教員の教育・研究等に関する活動業績がまとめられている。この基礎資料と同様のものが、ホームページ等で最新の情報として公開することが望まれる。(10.教員組織・職員組織)(14)「自己点検・評価委員会」は、学部の教員及び職員のみから構成されており、外 部の委員を含むことが望ましい。(13.自己点検・評価)2)改善すべき点(1)ヒューマニズム教育・医療倫理教育において、1年次の早期体験実習、2年次の生命倫理学と哲学(哲学は選択)、6年次の臨床医学など、態度教育科目の学習方略をSBOsの領域に見合った適切なものとする必要がある。(3.医療人教育の基本的内容)(2)ヒューマニズム教育・医療倫理教育およびコミュニケーション能力・自己表現能力を身につける教育等の目標達成度を評価するための指標を設定し、それに基づいて適切に評価する必要がある(3.医療人教育の基本的内容)。(3)シラバスには、ホームページで別途掲載されている「科目目標と到達目標(GIO、SBOs)」の記載が必要である。(4.薬学専門教育の内容)(4)各科目の到達目標をモデル・コアカリキュラムのSBOsに準拠するように改善することが必要である。(4.薬学専門教育の内容)(5)実務実習事前学習の目標達成度を評価するための指標を設定し、それに基づいて適切に評価する必要がある(5.実務実習)。(6)シラバスに特別実習(卒業研究)の成績評価基準(卒業論文、発表会等)を明確に示す必要がある。(6.問題解決能力の醸成のための教育)(7)問題解決能力の醸成に向けた教育において目標達成度を評価するための指標を設定し、それに基づいて適切に評価する必要がある(6.問題解決能力の醸成のための教育)。(8)各科目の受験資格および合格基準を学生に周知するために、シラバスに各科目の基準を明記し、適切に評価する必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)(9)事故や災害時(台風、地震等の自然災害を含む)の対応に関するマニュアルを作成する必要がある。(9.学生の支援) |
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評価報告書
総評
千葉科学大学 総評千葉科学大学薬学部薬学科は「コミュニケーション能力を持ち薬剤過誤を未然に防ぐリ スクマネージャーとしての素養を持つなど、現代社会に広く貢献できる薬剤師の養成」を 教育目標として掲げ、学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)、教育課程の編成・実施方針 (カリキュラム・ポリシー)、入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)を制定し、6 年制薬学教育を行っている。 教育課程は、低学年では入学者に対する基礎学力の向上に重点を置き、能力別クラス編 成を実施し、また、中高学年では薬剤師養成教育に必要な科目を配置した編成になってい る。東日本大震災を経験した千葉科学大学の特徴として、災害時対応やリスク対応能力の 養成を目的とした「リスク危機管理論(必修)」、「救急災害薬学演習(選択)」、「災害時チ ーム医療演習(選択)」という科目を開講している。学生の実務実習受入先は基本的に関東 地区調整機構との連携により決められているが、一部、大学が独自に契約を結んだ病院も 学生の実務実習受入先としている。薬学部の専任教員全員が実習施設を訪問し、実務実習 の実施に参画している。 多様な方式で入学試験を行い、試験問題が全ての学部で同一であり、学科別に解答する問 題が決められ、学科に適した学生を選抜するように設計されている。また、一部の試験では あるが、面接等が行われ、医療人としての適性の評価も入学試験に取り入れられている。 入学者数は開学以来定員を下回っていたが、定員削減や経済支援などの努力により改善 されつつあり、直近年度では定員超過となっている。 学習環境は良好であり、学生支援体制も整っている。社会との連携も行われている。しかし、本機構の評価基準に照らして教育プログラムの内容を評価すると、改善を必要 とするいくつもの重大な問題点が見出される。改善を必要とする主な問題点は下記のとお りである。 1)実務実習事前学習の単位認定に、事前学習の内容とは関連性が低いCBT(Computer Based Testing)体験受験の成績と薬学共用試験のOSCE(Objective Structured Clinical Examination)の結果を用いており、大学独自の実務実習事前学習の到達度 を評価する指標が設定されておらず、測定されていない。さらに、実務実習において 各SBOs(Specific Behavioral Objectives)に関する評価基準ならびに評価方法 が明確に設定されておらず、適正に評価されていない。 2)問題解決能力の醸成のための教育における卒業研究については、実施期間は形式的 にも1年に満たない。これは国家試験準備教育とみなされる「薬学演習Ⅱ」や「総合 薬学演習」に対して、設定単位に必要な授業時間数を大幅に超過する授業時間を充て ることで、卒業研究の実施期間が圧迫されているためと推察される。また卒業論文発 表会は実施されているが、複数名が同一課題名かつ同一内容の要旨である卒業論文も あり、評価に関する統一的な指標や基準が定められていない。また、問題解決型学習 については、各々の評価の基準が曖昧であり、成績評価のための測定が適切になされ ているとは言えず、問題解決型学習が体系的、効果的に実施されているとは言えない。 3)成績評価・進級・学士課程修了認定に関しては、学生便覧に規定されている4年次 進級試験は実施されておらず、補習を実施し明確な規定のない「進級緩和措置」によ って学生を進級させている。学士課程修了については、学外業者の試験2回を含んだ 4回の試験結果で単位認定をする「総合薬学演習」のみの単位未修得により多くの卒 業延期の学生を生じている。一方、「特別再試験」と呼ばれる優遇策が行われている など、学士課程修了認定が適切に行われているとは言えない。 上記の問題点に加えて、カリキュラム編成上、薬学教育モデル・コアカリキュラム以外 の大学独自のカリキュラムが少なく、薬剤師に求められるヒューマニズム・医療倫理教育 に関する科目の多くが選択である。また、これらヒューマニズム・医療倫理教育科目並び にコミュニケーション能力・自己表現能力を身に付ける教育のための科目に関して、目標達成度を評価するための指標が設定されておらず、それに基づいた評価がなされていない。 実務実習を含む薬学教育プログラムの内容を示すシラバスに多くの不備があり、薬学教育 モデル・コアカリキュラムへの準拠に関しても不十分な箇所がある。入学者判定や教員の 採用・昇任などに関して学則の規定通りに実施されていないなどの多くの問題点が認めら れる。 今回の評価において「改善すべき点」として指摘した諸問題を教職員で共有し、改善に 取り組み、千葉科学大学として特色のある6年制薬学教育を構築し実施することを期待し て止まない。
大学への提言
千葉科学大学 大学への提言1)助言 (1)薬学科の教育研究上の目的について、自己点検・評価する体制を構築することが望 ましい。(1.教育研究上の目的) (2)社会に発信する資料には、建学の理念や大学、学部、学科の教育研究上の目的を統 一した表現で記述することが望まれる。(1.教育研究上の目的) (3)カリキュラム・ポリシーを学生便覧やシラバス等へ掲載して、学生に周知する努力 が望まれる。(2.カリキュラム編成) (4)カリキュラム・ポリシーを学科の教育研究上の目的と具体的に関連付けることが望 ましい。(2.カリキュラム編成) (5)教育目的の達成を可能とするためにカリキュラムの体系化を行い、カリキュラム・ マップやカリキュラム・ツリー、科目相関図等として学生に広く示すことが望まし い。(2.カリキュラム編成) (6)就学年限を通した英語教育や医療現場で必要とされる英語教育を充実させることが 望ましい。(3.医療人教育の基本的内容) (7)医療人として必要な倫理観や態度教育の科目を、学年を追って体系的に学びを積み 重ねるような配慮や工夫が望まれる。さらに、実際の生涯学習活動へ学生が参加で きるような機会を増やすなど、生涯学習に対する意欲を醸成するための教育を体系 的に行うことが望ましい。(3.医療人教育の基本的内容) (8)早期体験学習を通して学生が出会う職種を増やすことが望まれる。(3.医療人教 育の基本的内容) (9)シラバスは、授業方法(学習方略:各回の授業別に)と全ての授業担当者名を記述 することが望ましい。(4.薬学専門教育の内容)(10)基礎系科目に関して、臨床との関連付けが見えるように工夫をすることが望まれる。 (4.薬学専門教育の内容) (11)大学独自のカリキュラムを増やすことが望ましい。(4.薬学専門教育の内容) (12)公表されているカリキュラムに関して、媒体間で不一致が見られることから、確認 し、訂正することが望ましい。(4.薬学専門教育の内容) (13)実務実習事前学習のシラバスには担当教員名と各回の授業に関する学習方略を明記 し、実務実習のシラバスをより充実させることが望ましい。(5.実務実習) (14)実務実習直前期に事前実習の到達度を再確認することが望まれる。(5.実務実習) (15)実習期間中は週報などを利用して、学生と指導薬剤師、大学教員の三者間で実習内 容や進捗状況に関してさらに密接に意見交換を行うことが望まれる。(5.実務実 習) (16)全ての学生が参加する実習報告会を開催することが望まれる。(5.実務実習) (17)問題解決能力の醸成に向けた科目および実質的な単位数を増やし、「特別実習」と 合わせて卒業要件の1/10という基準を満たすことが望ましい。(6.問題解決能力 の醸成のための教育) (18)卒業研究が実質的に研究室任せで運営されているので、成績の評価、実施時間につ いて、大学として責任を果たすことが望まれる。(6.問題解決能力の醸成のため の教育) (19)入学後の教育に求められる基礎学力を適確に評価する上で、入学試験の成績と入学 後の成績を比較・検証し、入試における学力調査の方法を検討することが望ましい。 (7.学生の受入) (20)編入学試験合格者に対する単位読替表を作成し、各科目の単位認定の可否の基準を 明確にすることが望ましい。(7.学生の受入) (21)薬学科の教育目標との関連が明確に見えるようなディプロマ・ポリシーに改変する ことが望ましい。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) (22)学生便覧へディプロマ・ポリシーを記述し、学生や教員に周知することが望まれる。 (8.成績評価・進級・学士課程修了認定)(23)9月の卒業を目指す学生に対して開講される授業の詳細な事項や該当する科目のシ ラバスへの記述、最終的な卒業の判定基準を示すことが望ましい。(8.成績評価・ 進級・学士課程修了認定) (24)学生からの意見を聞き、対応する組織や委員会を設けることが望まれる。(9.学 生の支援) (25)教員1名当たり21.4名の学生を指導することになるので、教員を増やし、是正に向 けて努力することが望まれる。(10.教員組織・職員組織) (26)教員の職位・年齢構成を考慮し、今後の人事を行うことが望ましい。(10.教員 組織・職員組織) (27)ホームページで公開している専任教員の業績を定期的に最新の情報に更新すること が望ましい。(10.教員組織・職員組織) (28)教員によって教育負担に大きな差があるので、是正に努めることが望ましい。(1 0.教員組織・職員組織) (29)FDやSDに関して、ワークショップのような能動的な取り組みも行うように努め ることが望まれる。(10.教員組織・職員組織) (30)参加型学習のための少人数教育に充てる教室を整備することが望まれる。(11. 学習環境) (31)生涯教育講座など、学科独自の地域社会との連携プログラムが年々減少傾向にある ので、再び活性化することが望ましい。(12.社会との連携) (32)大学を挙げて国際交流に力を入れるために、英語版ホームページの開設が望まれる。 (12.社会との連携) (33)教職員に対する海外派遣が十分に行われていないので、努力することが望まれる。 (12.社会との連携) (34)薬学部自己点検評価委員会が不断の自己点検・評価を促すことが望ましい。(13. 自己点検・評価)2)改善すべき点 (1)学科の教育研究の目的を学則に規定する必要がある。(1.教育研究上の目的) (2)CBT対策あるいは国家試験対策と考えられる「基礎薬学演習(4年次前期4単位)」、 「薬学演習Ⅰ(4年次後期4単位)」合わせて294時間相当、「薬学演習Ⅱ(6年次前 期)」、「総合薬学演習(6年後期)」合わせて862時間相当と、設定単位数に必要な開 講授業時間数以上に授業時間を割り当てており、CBT対策あるいは国家試験の合 格のみを目指していると判断されるので、このような教育姿勢を改める必要がある。 (2.カリキュラム編成) (3)学部あるいは学科の中でカリキュラムを検証し、必要に応じた変更を速やかに行う 体制を早急に整備する必要がある。(2.カリキュラム編成) (4)ヒューマニズム教育・医療倫理教育は、その多くが選択科目として開講されている ので、全ての学生が受講する必修科目に変える必要がある。(3.医療人教育の基 本的内容) (5)ヒューマニズム教育・医療倫理教育およびコミュニケーション能力・自己表現能力 を身につける教育等の目標達成度を評価するための指標を設定し、それに基づいて 適切に評価する必要がある。(3.医療人教育の基本的内容) (6)「薬学教育モデル・コアカリキュラム」の到達目標で対応する授業科目がないもの があるので、全てに対応したカリキュラムに改変する必要がある。(4.薬学専門教 育の内容) (7)実務実習事前学習における目標達成度の測定にCBT体験受験とOSCEの結果を 用いていることを止め、実務実習事前学習の目標達成度を評価するための指標を設 定し、それに基づいて適切に評価する必要がある(5.実務実習)。 (8)実務実習の成績評価において基準が明示されておらず、評価も適正に行われていな いので、改善が必要である。(5.実務実習) (9)実習の成績評価を行う際に用いる「実習日誌の内容」、「出席状況」、「指導薬剤師の 評価」等の、全体の評価における割合をシラバスに明記する必要がある。(5.実務 実習)(10)卒業研究は4〜6年次に分散して行われ、最大で10ヶ月と期間が短く、研究を通し て問題解決能力が醸成できる体制を築く必要がある。(6.問題解決能力の醸成のた めの教育) (11)卒業論文が成績評価の対象となっているので、卒業論文は学生一人ひとりが独立し て作成する必要がある。(6.問題解決能力の醸成のための教育) (12)論文審査基準や発表の審査基準も含めて、「特別実習」の評価基準を明示する必要 がある。(6.問題解決能力の醸成のための教育) (13)「PBL評価表」のようにグループ学習時に使用される成績評価に関しては、評価 基準とともに評価項目ごとの割合等を明示し、学生に周知する必要がある。(6.問 題解決能力の醸成のための教育) (14)問題解決能力の醸成に向けた教育において目標達成度を評価するための指標を設定 し、それに基づいて適切に評価する必要がある。(6.問題解決能力の醸成のための 教育) (15)学則第20条に示されているように、入学試験の合否の判定は、教授会による入学者 の学力を判断する審議結果に基づいて決定する必要がある。(7.学生の受入) (16)成績評価指標や評価基準をシラバスと学生便覧に明記する必要がある。(8.成績 評価・進級・学士課程修了認定) (17)学則上不明確な進級緩和措置による進級を行ったり、「総合薬学演習」に合格した 者のみに対して特別再試験を行ったりしていることは、厳格に進級や卒業が判定さ れているとは言えない。進級判定や卒業判定に関して基準に基づいて公平に実施す る必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) (18)事実上の卒業試験である「総合薬学演習」(「自己点検・評価書」p.56)の単位認 定試験に、国家試験合格を予測する学外業者の試験を用い、学士課程修了認定を行 っている点を改善する必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) (19)「総合薬学演習」のみの単位未取得で卒業延期となる学生が、受験者の約45%とい うような事態を生じさせないように、6年次までの進級判定を含め学力評価の実態 を点検し、根本的な改善を行う必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) (20)教員の採用・昇任に関して学則および関連規程に従って教授会で審議する必要があ る。(10.教員組織・職員組織) (21)薬学部独自の点検項目を設定し、恒常的に自己点検・評価を行う必要がある。(1 3.自己点検・評価) (22)自己点検・評価の結果を教育研究活動に反映する体制と、反映した結果を検証する 体制を構築する必要がある。(13.自己点検・評価)
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適 |
再評価改善報告書 基礎資料 正誤票 |
再評価報告書
総評
千葉科学大学 総評千葉科学大学薬学部薬学科は、「薬学に関する深い専門的知識と技能を持ち、薬学・医療に対する使命感と倫理観にあふれ、国民の健康な生活の確保に貢献できる薬剤師、研究者、技術者の養成」を教育目的とし、これに基づき学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)とその達成に向けた教育課程の編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)と入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)を定めて6年制薬学教育を行っている。千葉科学大学薬学部薬学科の教育プログラムは、2014(平成26)年度に行った本評価において、「実務実習」、「問題解決能力の醸成のための教育」、「成績評価・進級・学士課程修了認定」に重大な問題点が見出され評価継続となったため、それらの問題点に対する改善結果について再評価を行った。「実務実習」に関しては、実務実習事前学習に当たる「事前病院・薬局実務実習」の成績評価を実務実習事前学習としての目標達成度を評価する指標に基づいて行う方式とし、本評価で問題点として指摘された薬学共用試験の結果で判断することを廃止した。また、実務実習の成績評価についても、評価基準を明示して、全体の評価に対する項目ごとの評価指標と評価の割合をシラバスに明記するよう改善し、本評価で問題点として指摘された評価基準が明示されていないという問題点を解消した。「問題解決能力の醸成のための教育」に関しては、卒業研究に対応する「特別実習」の期間を12カ月以上に延長するとともに、個々の学生が異なる課題に取り組んで卒業論文を作成する体制に改善し、評価にはルーブリックを活用している。また、「問題解決能力の- 2 -醸成のための教育」に位置付ける科目で講義のみで行っていたものについて、2単位15コマの授業の一部に能動的学習を組み込み、その割合と評価指標をシラバスに明記した。これらの対応により、「問題解決能力の醸成のための教育」について本評価時に指摘した問題点の多くが改善された。「成績評価・進級・学士課程修了認定」に関しては、個々の科目の成績評価に関する指標をシラバスに明記するとともに成績評価基準を学生便覧に明記し、ルーブリック評価表などを学生に周知するように改善している。また、学則に規定されていない進級緩和措置や「総合薬学演習」の合格者に対して行っていたそれ以外の科目の特別再試験を廃止し、進級や卒業の判定を厳格に行うように改善されている。このように、再評価によって本評価で評価継続の理由となった重要な問題点についての改善が行われていることが確認された。また、再評価の対象とはならなかった中項目に関しても、本評価における提言への対応がなされ、薬学部薬学科の教育目的を学則に規定し、単位数と演習時間の関係を適正な値に修正するとともに、カリキュラムを検証し、必要に応じた変更を速やかに行う体制を整備されるなど、改善が進められている。以上のように、千葉科学大学薬学部薬学科は、本評価において指摘された多くの問題点に対して真摯に改善に取り組んでおり、本評価において適合と判断されていた諸項目を合わせて、本機構の定める「薬学教育評価 評価基準」におおむね適合していると判断できる。しかし、再評価段階においても、以下のような問題点があり、改善が必要である。(1) 実務実習事前学習にあたる「事前病院・薬局実務実習」の成績評価において、評価項目ごとの評価の割合を事前学習の趣旨に即して技能・態度を重視したものにすると共に、事前学習の総合的な目標達成度を適切な指標を設定して評価することが必要である。(2) 実務実習の成績評価における項目ごとの評価の割合を適正なものにすることが必要である。(3) 問題解決能力の醸成に向けた教育全体としての総合的な目標達成度を測定するための指標を設定して評価を行うことが必要である。(4) 卒業率の低い状態が続き、卒業延期者の大部分が「総合薬学演習」の単位未修得によるもので、卒業判定がディプロマ・ポリシーの達成状態に基づいて行われているとは言い難いことから、入学から卒業に至るまでの過程における学修指導体制の改善が必要である。- 3 -千葉科学大学薬学部薬学科には、再評価で指摘された改善すべき点と助言、および本評価の提言への対応が十分にはなされていない問題点の改善に取り組み、薬学教育の更なる向上に努めることを期待する。
大学への提言
千葉科学大学 大学への提言1)助言
1. 全学生による実務実習発表会を行い、学生がそれぞれ学習してきた多岐にわたる実務経験を、すべての学生間で共有する機会を設定することが望ましい。(5.実務実習)2. 卒業論文の評価は、指導教員だけで行っているが、評価の客観性を担保する上で複数の教員で評価を行うよう改善することが望ましい。(6.問題解決能力の醸成のための教育)3. 卒業学年における再試験に関する例外規定(千葉科学大学履修規程第40条第2項)については、適用対象を決定する基準が明確ではなく、不公平を生じる懸念があるので、廃止あるいは適用基準を明示することが望ましい。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)4. 教育研究上の目的に基づいた6年間の教育における総合的な学習の成果を測定するための指標や評価基準を設定し、それに基づく評価を行うことが望まれる。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) 2)改善すべき点 1. 事前学習の総合的な目標達成度を評価する指標を設定し、それに基づく評価を行うように改善する必要がある。(5.実務実習)2. 事前学習に当たる「事前病院・薬局実務実習」の成績評価において、事前学習の目的とは異なる基礎薬学領域を含めた知識を80%、技能・態度を20%として評価することは、医療現場での実務実習で必要となる技能・態度を修得するという事前学習の目的から乖離しており、改善する必要がある。(5.実務実習)3. 実務実習の成績評価を、学生が提出する「実習レポート」を40%、終了後に行う「成果発表」の評価を40%、指導薬剤師の評価である「学生の成長度の測定」を20%とした合計によって行い、満点の60%以上で合格とする制度では、指導薬剤師による評価が0点であっても実務実習の単位が取得できることになり、不適切であるので、改善する必要がある。(5.実務実習)4. 問題解決能力の醸成に向けた教育において、総合的な目標達成度を測定するための指標を設定し、それに基づいた教育成果の評価を行うよう改善する必要がある。(6.問題解決能力の醸成のための教育)- 21 -5. 卒業率が44~62%に留まり、卒業延期者の多くは「総合薬学演習」の未修得が理由となっていることは、卒業判定がディプロマ・ポリシーの達成に基づいて行われているとは言い難く、この現状の解消に向けて、在学生の学力の現状とその背景となっている問題に対する点検・評価と、その結果に基づく、入学から卒業に至る学修指導体制に改善する必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)6. 1年次の退学者が在学生の10%を超えていることや、中高年次のストレート在籍率が49~62%と低い。このような実態について、それらの原因についての解析とその解消に向けて改善する必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) |
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1:提言 改善報告審議結果 |
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| 徳島文理大学 | 私 | 徳島県 | 第1期 |
2014年度 |
適 |
自己点検・評価書 基礎資料 正誤票 |
評価報告書
総評
徳島文理大学 総評徳島文理大学薬学部は、「自立協同」の建学精神のもと、薬学教育・薬剤師の養成に尽 力してきた。薬学科の教育研究上の目的を「薬剤師としての必須の知識・技能・態度を習 得するだけでなく、問題解決能力を有した薬剤師を養成することを目的とする」と規定し、 これに基づく、アドミッション・ポリシー(入学者受入方針)、カリキュラム・ポリシー (教育課程の編成・実施方針)、および、ディプロマ・ポリシー(学位授与方針)を定め ている。これらのポリシーに基づき、薬学科の教育課程は、教養科目、語学科目、薬学専 門科目より構成される。教養科目は、人文・社会系、自然科学系の多くの全学共通科目が 開講され、語学(英語)は、聞く、話す能力を養う授業が実施されている。また、1年次 の早期体験学習では、病院・薬局・企業・行政を見学している。薬学専門教育は、薬学教 育モデル・コアカリキュラムに準拠した基礎知識を学び、5年次からの実務実習に備える プログラムとなっている。主体的な学習態度、問題発見・問題解決能力の醸成に重点を置 いたプログラムとして、4年次前期から6年次8月末まで、長期実務実習を除く期間に、 15単位の卒業研究を必修として課している。 実務実習事前学習と薬学共用試験により実務実習の能力を担保した学生は、中国四国地 区調整機構との連携により実習先が決定され、徳島県内・外の病院、保険薬局において、 モデル・コアカリキュラムに沿った内容で実習が行われている。 専任教員数は大学設置基準を充足しており、専任教員数に対する学生数比率も適切であ る。若手教員が海外留学できる制度も活用されている。施設・設備は、学習・研究環境と して良好で、卒後教育や地域医療への貢献も活発である。 しかし、本機構の評価基準に照らし評価すると、主な改善すべき点として以下の点があげられる。 1.薬剤師養成教育を実践するために必須であるヒューマニズム教育・医療倫理教育、 医療コミュニケーション教育などを体系的に充実させる必要がある。 2.上記1の科目の多くは講義で行われている。これらの科目に参加型学習方法を多く 取り入れることが必要である。また、達成度評価のために指標を定め、公正かつ厳 格に評価する必要がある。 3.入学後から、薬学を学ぶ上での基礎教育の補強をしているにもかかわらず、低学年 の退学率が高く、かつ6年間の在籍で卒業できる割合が50%に満たないという状況 を生じている。この状況は、入学選抜において、入学志願者の能力が的確に評価さ れていないことを示しているので、改善が必要である。 4.成績評価において、筆記試験、レポート点などの複数の評価方法を用いる場合、評 価方法ごとの最終成績への寄与率をシラバスに記載することが公正な評価のために 必要である。 5.薬学部に常置のFD(Faculty Development)委員会を整備し、教員の教育研究能力 の向上を図るための取り組みを適切に実施することが必要である。 6.薬学教育プログラム向上のために、プログラムを自己点検・評価する組織を構築し、 継続的に検証する必要がある。 徳島文理大学薬学部では、保健福祉学部看護学科、理学療法学科などと、複数の医療系 学科が協力した教育を実施することが可能である。薬学部には、問題解決能力の醸成を重 視した教育研究体制と熱心な教員の教育姿勢があるので、改善すべき点および助言を踏ま え、より一層、組織的に医療人としての薬剤師の育成に取り組み、さらに発展することを 期待する。
大学への提言
徳島文理大学 大学への提言1)長所 (1)薬学部から年間2名の若手教員の海外留学を支援する制度があり、平成25年度に2 名が留学している。(12.社会との連携) 2)助言 (1)ホームページ、ならびに「自己点検・評価書」に記載されている教育研究上の目的 を、学則に規定された表現に統一することが望ましい。(1.教育研究上の目的) (2)薬学部の教育研究上の目的を定期的に検証することが望ましい。(1.教育研究上の 目的) (3)医療倫理教育やヒューマニズム教育が1~4年次まで体系的に実施され、5年次の 医療現場での実習に備える必要があるが、カリキュラム・ポリシーからは、読みと れないので、分かりやすくすることが望まれる。(2.カリキュラム編成) (4)カリキュラムの構成が、教育目標、ならびにカリキュラム・ポリシーに基づいてい ることを学生が理解できるように、カリキュラム・マップをシラバスに掲載すること が望ましい。(2.カリキュラム編成) (5)「薬学部要覧」(シラバス)に評価方法の詳細が記載されていないので、記載する ことが望まれる。(5.実務実習) (6)入試要項と大学案内のアドミッション・ポリシーの表記を統一することが望まれる。 (7.学生の受入) (7)ディプロマ・ポリシーが策定され、公表されているが、「薬学部要覧」(シラバス) には記載がなく、学内の学生に十分に周知されているとはいえないので、改善するこ とが望まれる。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)(8)必修科目6単位の「総合薬学演習」のみの未修得で卒業できないという卒業認定の 実態は、ディプロマ・ポリシーに基づく学士課程修了認定が行なわれていないことを 意味しているので、改善することが望まれる。(8.成績評価・進級・学士課程修了 認定) (9)実務家教員(臨床教員)が、定期的に臨床現場に赴いて最先端の医薬品や医療に関 する知識・技能に触れるシステムを構築することが望ましい。(10.教員組織・職 員組織) 3)改善すべき点 (1)薬剤師養成教育のために必須である医療倫理教育、医療コミュニケーションおよび ヒューマニズム教育などを体系的に充実させる必要がある。(3.医療人教育の基本 的内容) (2)態度教育として重要な医療倫理教育・ヒューマニズム教育・医療コミュニケーショ ンのほとんどが講義で行われており、参加型の方略が少ないので、SGD、ロールプ レイなどの参加型の学習方法による学習時間を増やすことが必要である。(3.医療 人教育の基本的内容) (3)医療コミュニケーションに重要な科目「実践的コミュニケーション」、医療安全に 関わる科目「医薬品リスクマネージメント」は、選択科目となっているので、必修科 目とすることが必要である。(3.医療人教育の基本的内容) (4)ヒューマニズム教育・医療倫理教育科目において、教育の適切な達成度評価のため に指標を設定し、適切に評価する必要がある。(3.医療人教育の基本的内容) (5)実務実習の評価の総合点は、卒論担当教員の裁量に任されているので、評価を公正 に行うために、改善が必要である。(5.実務実習) (6)卒業研究に相当する4年次の「総合薬学研究1」、5年次の「総合薬学研究2」、 および6年次「総合薬学研究3」の評価が卒論担当教員に任されており、評価の公正 性に問題があり、統一の評価方法を設けることが必要である。(6.問題解決能力の 醸成のための教育)(7)問題解決能力の醸成を目的とする科目については、達成度を評価するための指標を 設定し、適切な評価をすることが必要である。(6.問題解決能力の醸成のための教 育) (8)低学年の退学率の増加および卒業率の低下の原因として、入学試験において入学後 に求められる基礎学力を的確に評価していないことが考えられるので、改善が必要で ある。(7.学生の受入) (9)科目の評価において、筆記試験、レポート点などの複数の評価方法を用いる場合、 評価方法ごとの最終成績への寄与率をシラバスに記載することが厳格な評価のため に必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) (10)2年、3年、4年次生の健康診断の受診率が極めて低いので、指導する必要がある。 (9.学生の支援) (11)薬学部に常置のFD委員会を整備し、教員の教育研究能力の向上を図るための取り 組みを適切に実施することが必要である。(10.教員組織・職員組織) (12)薬学部の学生定員が1.5倍に増加しただけでなく、実務実習が開始され個々の学生に 関する事務処理量が急激に増大しており、薬学部に常駐する事務職員3名では、人手 が不足している。薬学部の教育・研究の充実のために、事務員体制を強化することが 必要である。(10.教員組織・職員組織) (13)薬学部内に薬学教育プログラムを自己点検・評価する組織を構築し、教育プログラ ムの検証を恒常的に行い、プログラムの向上に努める必要がある。(13.自己点検・ 評価)
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1:提言 改善報告審議結果 |
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| 東邦大学 | 私 | 東京都 | 第1期 |
2014年度 |
適 |
自己点検・評価書 基礎資料 正誤票 |
評価報告書
総評
東邦大学 総評東邦大学薬学部は、建学の精神(「自然・生命・人間」)に基づき、「人材の養成に関する 目的」および「教育研究上の目的」を学則で規定し、ホームページで公表している。「人材 の養成に関する目的」には、心の温かい薬の専門家として、他職種とともに医療の最前線 で人々の健康を守る高い倫理観と豊かな人間性を持つ医療人の養成を目的とすると謳われ ており、また「教育研究上の目的」には、教育に関しては、高い倫理観、豊かな人間性、 豊富で正確な知識・技能および問題解決能力を涵養する、としている。 これらの目的の下、6年制薬学教育の入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)、教 育課程の編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)、および学位授与の方針(ディプロマ・ ポリシー)を制定している。 これらのポリシーに基づき、教育課程は、教養教育、外国語教育、保健体育教育、基礎 教育、および専門教育から構成されている。薬学専門教育はモデル・コアカリキュラムに 準拠した教育プログラムが実施されている。また、医療系総合大学の強みを活かした多彩 な科目が配置され、医学部との合同講義や医療系の他職種との参加型教育が実施されてい る。卒業研究は、4年次秋学期から6年次春学期の期間に実施されており、卒業研究に専 念できる体制を整えている。実務実習では、事前学習と薬学共用試験で参加学生の能力を 保証した上で、附属3病院と協力病院で病院実習を、調整機構との連携に基づき大学の近 隣の保険薬局で薬局実習を、実務実習モデル・コアカリキュラムに沿って実施している。 入学者の選抜については、主に化学、英語、数学の学力により、入学後の教育に求めら れる基礎学力が評価されている。また、入学定員に対する入学者数は妥当な範囲にある。成績評価は、各科目担当者の責任に基づいて公正かつ厳格に行われており、評価方法は、 シラバスに「成績評価法」として明記されている。 専任教員数については、基本的には大きな問題点は存在しない。 学生の支援については、災害発生時を想定した「東邦大学安否確認サービス」を導入し、 学生の安否確認ならびに緊急連絡体制を整えていることは、特徴的である。また、学習環 境および社会との連携についても適切である。 しかし、主な改善すべき点として、以下の点があげられる。 1.「ヒューマニズム教育・医療倫理教育」および「コミュニケーション能力・自己表現能 力」の目標達成度を評価するための指標を設定し、評価することが必要である。 2.薬剤師育成教育として必須であるコミュニケーション教育などを必修科目とし、学習 方法として参加型学習方法を取り入れる必要がある。 3.卒業研究や「英語Ⅰ~Ⅳ」の必修科目のシラバスが掲載されていないので、早急に改 善する必要がある。 4.卒業研究の評価が担当教員に任されていることは、評価の客観性に問題があるので、 学部全体として、統一した指標を定めて評価する必要がある。 次に、主な助言としては、医療人教育における英語教育には多彩なプログラムが導入さ れており、また、アドバンスト科目には医療系総合大学の特色を活かしたものも含め様々 なものが配置されているが、履修者が少ない。大学独自のカリキュラムの特色が十分に活 かしきれていないので、履修者を増やすための対応が望まれる。 東邦大学薬学部は、医療系総合大学の特色を活かした多様な教育プログラムを構築して おり、薬剤師養成教育への熱心な取り組みがうかがえる。今後は改善すべき点および助言 を踏まえ、より一層の改善・改革を進め、6年制薬学教育の更なる発展が期待される。
大学への提言
東邦大学 大学への提言1)長所 (1)「ヒューマニズムⅡ」を必修科目として設定し、薬学生と医学生による少人数グ ループワークにより討論・学習し、結果の発表を行い、将来のチーム医療に役立 てることを考えていることは評価できる。(3.医療人教育の基本的内容) 2)助言 (1)薬学部に教育研究上の目的の検証を実施する委員会組織が早急に構築されること が望まれる。(1.教育研究上の目的) (2)薬学部の教育研究上の目的が学則に規定され、より具体的な目的が薬学部のホー ムページで公表されているが、在学生に認識させるにはシラバス(履修の手引き) や学生便覧にも記載することが望ましい。(1.教育研究上の目的)(3)カリキュラム・ポリシーは、シラバスにも掲載されることが望まれる。(2.カリ キュラム編成) (4)教養教育科目として人文社会系科目は配置されている。しかし、自然科学系科目 が皆無であることは問題であり、改善されることが望ましい。(3.医療人教育の 基本的内容) (5)英語教育には多彩なプログラムが導入されているが、上級学年の科目については 選択科目であるためか履修者が極端に少ないので、履修者数の増加に努め、科目 の特徴を活かす努力が望まれる。(3.医療人教育の基本的内容) (6)知識・技能・態度に対応した学習方法が各科目のシラバスに記載されることが望 ましい。(4.薬学専門教育の内容) (7)アドバンスト科目には医療系総合大学の特色を活かしたものも含め様々なものが 配置されている。しかし、5年次、6年次に選択科目として開講される場合、履 修者が極端に少ない科目が多い。このように、大学独自のカリキュラムの特色が 活かしきれていないので、アドバンスト科目の履修者を増やすための対応が望ま れる。(4.薬学専門教育の内容) (8)PBL、SGD等を用いた科目の更なる充実が望まれる。(6.問題解決能力の醸 成のための教育) (9)「一般入試」および「センター試験・前期」の最近6年間における募集定員は、そ れぞれ100名、20名である。この間の「一般入試」の入学者数は37~82名、「セン ター試験・前期」のそれは43~75名であり、募集定員と実際の入学者数が大きく 逆転している。受験者の不信を避けるためにも、募集定員数に見合う入学者数と することが望まれる。(7.学生の受入) (10)留年生は基本的に不合格科目のみを受講すれば良いことになるので、モチベーシ ョンの維持に向けてより適切な対策が望まれる。(8.成績評価・進級・学士課程 修了認定) (11)学生募集要項には、身体に障がいのある受験者に対する配慮に関する記載が望ま れる。(9.学生の支援)(12)教員構成における助教の比率を上げることが望まれる。(10.教員組織・職員組 織) (13)博士の学位を有しない准教授・専任講師は今後博士の学位を取得するよう努め、 さらに、博士の学位を有する者を採用することが望ましい。また、博士の学位を 有しない助教は今後博士の学位を取得するよう努め、学部として修得し易いよう に環境を整えることが望ましい。(10.教員組織・職員組織) (14)教授の採用に当たっては、公募を原則として実施されているが、推薦が優先され ると判断される「東邦大学薬学部教員人事内規」が現在に至るまで改定されてい ないので、実態に合わせて改定することが望まれる。(10.教員組織・職員組織) (15)臨床系教員・実務家教員と基礎系教員の週授業時間にバラツキが大きいので、改 善することが望まれる。(10.教員組織・職員組織) (16)10名規模の学生によるSGDに適したチュートリアル室の必要数を確保すること が望ましい。(11.学習環境) 3)改善すべき点 (1)「ヒューマニズム教育・医療倫理教育」および「コミュニケーション能力・自己表 現能力」についての達成度を評価するための基準を設定することが必要である。 (3.医療人教育の基本的内容) (2)薬剤師教育に必須であるコミュニケーション教育等を必修科目とし、学習方法に 能動的学習を取り入れることが必要である。(3.医療人教育の基本的内容) (3)「英語Ⅰ〜Ⅳ」のシラバスが記載されていないので、早急に改善する必要がある。 (3.医療人教育の基本的内容) (4)実務実習事前学習の評価を、知識、技能、態度をバランス良く評価する方法に改 善すべきである。事前学習の到達度評価については評価の指標を設定し、それに 基づいて適切に評価する必要がある。(5.実務実習) (5)卒業研究の一般目標、到達目標、成績評価法などをシラバスに掲載すべきである。 (6.問題解決能力の醸成のための教育)(6)卒業研究の評価に関しては、各担当教授に任されており、評価の客観性に疑問を 持つ。学部全体として、統一した指標を定め、評価されるべきである。(6.問題 解決能力の醸成のための教育) (7)問題解決能力醸成のための教育、たとえば、「ヒューマニズムⅠ、Ⅱ」等の成績評 価に関する評価基準ならびに評価方法を明確に設定する必要がある。(6.問題解 決能力の醸成のための教育) (8)6年制薬学教育プログラムに対する自己点検・評価を恒常的に行い、プログラム の向上に努める必要がある。(13.自己点検・評価)
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1:提言 改善報告審議結果 |
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| 同志社女子大学 | 私 | 京都府 | 第1期 |
2014年度 |
適 |
自己点検・評価書 基礎資料 正誤票 |
評価報告書
総評
同志社女子大学 総評同志社女子大学薬学部は、優れた教育理念に基づき、薬剤師に対する社会のニーズを反映 した教育目的を掲げて6年制薬学教育を行っている。この教育目的に即したカリキュラム・ ポリシー(教育課程の編成・実施方針)に従い、教養教育、語学教育、導入教育、基礎薬学 系専門教育、臨床薬学系専門教育、実務実習教育、卒業研究および大学独自のアドバンスト 教育によって構成されるカリキュラムが設定されている。教養教育は、総合大学の利点を生 かした多様な科目が開講され、語学力を養う科目は5年次を除く全ての学年に開講されてい る。ヒューマニズム教育・医療倫理教育は、オリエンテーションでの「コミュニケーション・ マナー講座」に始まり、「早期体験学習」から「模擬病院・薬局実習」などの医療人教育に 至る教育が行われている。薬学専門教育は、ほとんどの科目を必修としておおむね適切に行 われている。実習科目の時間数、卒業研究に相当する「薬学研究」の実施期間と内容には問 題がなく、PBL(Problem Based Learning)、SGD(Small Group Discussion)などの 能動的学習方法を取り入れた授業も行われている。実務実習に関しては、事前学習、共用試 験の実施と評価、病院実習および薬局での実習内容、評価における施設の指導者との連携な どを含めて、基準に適合している。入学者の選抜、学生の成績評価、進級と卒業の判定につ いても、適正に行なわれている。また、学生に対する各種の支援体制は充実しており、身体 に障がいのある学生に対する充実した支援はこの大学の特色となっている。教員組織に関し ては、後述する問題点はあるが、教育研究に必要な専任教員を擁している。教育研究に必要 な施設設備は、卒論研究に使用する研究室が狭隘であることを除けば、適正に整備されてお り、図書の整備状況も基準に適合している。社会との教育研究上の交流は活発とは言えない が行われており、自己点検・評価についても必要最小限の体制は整えられている。以上のように、同志社女子大学薬学部の薬学教育プログラムは、総合的に判断すると本機 構の評価基準に適合している。しかし、以下の重要な問題点が指摘される。 第1は、薬学教育モデル・コアカリキュラムの一部の重要な到達目標が、それにふさわし い専門科目で行われていないことである。薬学専門科目の内容を薬学教育モデル・コアカリ キュラムに準拠させることは、6年制薬学教育の基盤であるので、早急な改善が必要である。 第2は、「薬学研究」などの問題解決能力の醸成を目的とする科目や能動的学習において、 目標への達成度を測定する明確な指標とそれに基づく評価方法が確立されていないことで ある。該当する科目や能動的学習について、これらの問題点を解消することが必要である。 第3は、薬学専門科目を対象に行っている再試験実施の根拠となる規則、規程がないこと である。規定によらない再試験の実施は、成績評価の厳正さを保つ上で好ましいことではな いので、早急に再試験制度を規定すると共に、成績評価における厳正さの意味を教員全員で 確認することが必要である。 第4は、専任教員の職位と年齢の構成に偏りがあり、再任に関する基準が規定されていな い有期雇用で、授業担当が少ない特別任用助教が専任教員の1/3以上を占めているのに対 して、准教授と講師が極端に少ないことである。この状況を解消するため、若手教員の採用、 能力のある特別任用助教の昇格などにより准教授、講師を増やすなどの対応が必要である。 第5は、薬学部がこれまでに行っている自己点検・評価は第三者評価に対応するためのも ので、薬学部が教育プログラムの改善と発展を目指して、自主的で恒常的な自己点検・評価 を行っていないことである。本機構による今回の第三者評価に備えて行った自己点検・評価 の結果を基礎として、適切な評価項目を設定して、恒常的な点検・評価に取り組むことが望 まれる。 以上の重要な問題点については、自ら改善に取り組むことが必要であるが、それ以外の問 題点についても、今回の評価結果に基づいて改善に向けた取り組みを進め、薬学教育の向上 に努めることが望まれる。
大学への提言
同志社女子大学 大学への提言1)長所 (1)身体に障がいのある学生に対して、実務実習において筆談による指導や、音声認 識装置の活用を図るなどの支援を行える優れた体制を整えている。(9.学生の支 援) 2)助言 (1)教育研究の目的など、薬学部における教育研究の基本に関わる事項の検証と改善 に、薬学部が主体性と責任をもって取り組むことができる体制の構築が望ましい。 (1.教育研究上の目的) (2)「薬学部履修要項・シラバス」の構成を、学生が教育体系と各科目の内容との関 係を把握しやすい形に改善する(例えば、学年ごとに順序よく記載するなど)と共 に、学生が教育体系全体を把握できるようなカリキュラム・マップを示すことが 望ましい。(2.カリキュラム編成) (3) 実施を予定している、5年次の実務実習のない時期に行う薬学基礎科目の補講は、学生が卒業研究の一部である「薬学研究Ⅱ」に専念する意欲と時間を減らしてし まうことが懸念される。薬学基礎科目に関する知識の定着は、 補習ではなく、学 生が「実務実習」や「薬学研究Ⅱ」の学習過程で基礎専門科目の重要性を認識し、 自ら学習するよう配慮することが望ましい。(2.カリキュラム編成) (4)「内科学総論」、「臨床検査学」のシラバス内容はヒューマニズム教育・医療倫理 教育に関するSBOs(Specific Behavioral Objectives)に対応しておらず、 これらの科目をヒューマニズム教育・医療倫理教育とすることは適切ではなく、 改めることが望ましい。(3.医療人教育の基本的内容) (5)新入生の基礎学力を補う目的で実施している授業への出席率低下を防ぐための有 効な対応策を講じることが望ましい。(3.医療人教育の基本的内容) (6)「早期体験学習」において、製薬企業、行政機関などの見学が「薬学特別演習」 に割り当てられており、実質的には行われていないので「早期体験学習」にこれ らの見学を加えることが望ましい。(3.医療人教育の基本的内容) (7)6年次の「薬学特別演習」が薬学教育の全体の総まとめを行う科目であることを 示すために、薬学教育モデル・コアカリキュラムの全ての到達目標を機械的に割 り当てていることは好ましくない。「薬学特別演習」については、この科目の目的 と内容を正確に表す説明を行うことが望ましい。(4.薬学専門教育の内容) (8)実務実習に参加する学生全員が直前に健康診断を受診するようにすることが望ま しい。また、3、4年次学生の健康診断受診率がやや低いので、受診指導を徹底 することが望ましい。(5.実務実習、9.学生の支援) (9)事前学習において、少人数教育を実施するために必要となる教員数の不足を解消 することが望ましい。(5.実務実習) (10)「自己点検・評価書」で指摘している、PBL形式の授業に対応できる施設およ び教員の充実に努めることが望ましい。(6.問題解決能力の醸成のための教育) (11)入学者の選抜に際しては、入学定員の1.15倍を超えないよう配慮することが望ま しい。(7.学生の受入) (12)「薬学部が求める学生像」(アドミッション・ポリシー)と入学試験制度に整合性を図ることが望まれる。(7.学生の受入) (13)合格者の決定に薬学部の意向がより大きく反映するような入試制度の見直しが望 ましい。(7.学生の受入) (14)臨床系教員が外部の医療施設(可能な限り先端的な研修が可能な大病院)での研 修を行えるような体制を学部として構築することが望ましい。(10.教員組織・ 職員組織) (15)教員の授業担当時間数に見られる大きな差を減じることが望ましい。(10.教 員組織・職員組織) (16) 薬学部独自のFD活動に早急に取り組むことが望ましい。(10.教員組織・職 員組織) (17)OSCEの実施施設を薬学部内に整備することが望ましい。(11.学習環境) (18)若手の薬学部教員が在外研究制度を利用できるような環境を整備することが望ま しい。(12.社会との連携) 3)改善すべき点 (1)【観点2-2-3】が求める迅速なカリキュラムの検討と変更が可能になる体制とする ため、カリキュラムに関わる「薬学部教員会議」や「薬学部運営委員会」の権限 と機能の強化を図ることが必要である。(2.カリキュラム編成) (2)「ヒューマニズム教育・医療倫理教育」「コミュニケーション能力および自己表現 能力を身につけるための教育」に含まれる科目について、それぞれの目標達成度 を評価するための指標を設定し、それに基づく適切な評価を行うようにすること が必要である。(3.医療人教育の基本的内容) (3)「早期体験学習」の必須項目や「相互作用」に関わる内容など、薬学教育で重要な 意味を持つ項目が形の上で「薬学特別演習」に割り当てられているが実質的には 行われていないことは不適切である。専門科目の実際の教育内容が薬学教育モデ ル・コアカリキュラムに準拠したものとなるよう、カリキュラムを改訂すること が必要である。(4.薬学専門教育の内容)(4)共用試験の受験者数を「自己点検・評価書」に記載することが必要である。(5. 実務実習) (5)「薬学研究Ⅰ、Ⅱ」およびそれ以外の問題解決能力の醸成を目指す科目について、 それぞれの目標に対する到達度に対する明確な指標を立て、それに基づいて評価 を行う体制を整えることが必要である。(6.問題解決能力の醸成のための教育) (6)薬学部が、単位認定に関わる再試験を明確な規程に拠らずに実施していることは 成績評価の厳正さを保つ上で不適切であり、再試験の実施とその要領を明確に定 めた規程を設けることが必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) (7)専任教員の職階、年齢などに関わる構成比率の適正化を図り、授業の主担当者と なる教員の実数を増すため、定年を過ぎた特別任用教授の交代、能力のある特別 任用助教の昇格などを含めた教員組織の再編を進めることが必要である。(10. 教員組織・職員組織) (8)卒業研究に使用する研究室の狭隘さを早急に解消することが必要である。(11. 学習環境) (9)本機構では、薬学教育プログラムの改善と発展を目指して、薬学部が主体的で恒 常的な自己点検・評価に取り組むことを求めている。今回の本機構による第三者 評価に対応して行った自己点検・評価の成果を基礎に、薬学部独自の自己点検・ 評価体制を構築し、自らで評価項目を設定し、恒常的な点検・評価に取り組むこ とが必要である。(13.自己点検・評価)
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1:提言 改善報告審議結果 |
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| 昭和医科大学 | 私 | 東京都 | 第1期 |
2014年度 |
適 |
自己点検・評価書 基礎資料 正誤票 |
評価報告書
総評
昭和医科大学 総評昭和大学薬学部は、大学の教育理念と教育研究目的に基づく教育目標と、それを実現す るカリキュラム・ポリシー(教育課程の編成・実施方針)を定め、医学部などと連携した 独自科目を含むカリキュラムで6年制薬学教育を行っている。 ヒューマニズム、医療倫理、コミュニケーション教育では、対応科目を各学年で開講し、 医療人たる薬剤師に求められる倫理観、使命感、職業観を醸成する教育を実施している。ま た、薬学専門教育は、薬学教育モデル・コアカリキュラムに準拠しており、体験実習やPB L(Problem Based Learning)チュートリアル、附属病院や地域医療施設でのチーム医療学 習など、昭和大学の特色を活かした学部連携教育も行っていることは高く評価できる。 実務実習も基本的に実務実習モデル・コアカリキュラムに基づいており、病院実習に関 しては附属病院を活用した独自の項目も追加している。問題解決能力の醸成を目指す教育 では、卒業研究に対応する必修科目である「総合薬学研究」を4年次に置き、5、6年次 ではより高度な内容の科目を選択必修科目として積み上げる形になっている。問題解決能 力の醸成を目指す教育としては、それらに加えて、PBLチュートリアルやグループ演習 などによって問題解決に取り組む科目を全学年に配置している。 入学者選抜では、教育目的に即したアドミッション・ポリシー(入学者受入方針)を掲げ、学力試験の成績に面接と調査書の評価を加味した二段階選抜によって志願者の適性・ 能力をより適確に評価する努力をしている。学生の成績評価は、後に指摘する問題点はあ るが、基本的には適切に行われている。進級基準は独特で、原則として各学年で履修した 科目の試験と進級試験に合格することが要件になっており、進級できなければ当該年度に 履修した科目の単位が認定されない制度になっている。学士課程の修了認定は、ディプロ マ・ポリシー(学位授与方針)の達成を原則にしてはいるが、現実の卒業判定では、所定 の単位を修得して卒業試験に合格することを基準にしている。 学生への経済的、身体的、精神的なサポート体制は整っているが、障がいのある学生へ の対応や、教育環境における安全確保の面ではやや不十分な点がある。 附属病院薬剤部の薬剤師 34 名を病院薬剤学講座の所属としているため、専任教員数は設 置基準を大幅に上回る 108 名となっており、個々の教員の資格や教育研究業績なども基準 を満たしている。 教育研究に必要な施設、設備、図書などの学習環境は、基準を満たしており、社会との 連携に関しても、適切な対応と取り組みがなされている。また、自己点検・評価が、定期 的かつ十分に実施され、教育の改善に努めている。 以上のように、昭和大学薬学部の薬学教育プログラムは、全体として本機構の評価基準 におおむね適合しているが、以下の重要な問題点については、早急な改善が必要である。 1)卒業研究に相当する必修科目が4年次にしか置かれていないことには、6年制薬学 教育における卒業研究として、時期および期間共に不十分であるという問題がある。 2)成績評価と進級判定の厳正さを保つために、試験点数と成績評価段階との関係、進 級試験の受験資格基準、進級判定基準などを規程に明示する必要がある。 3)薬学共用試験のCBTを5年次への進級試験とし、不合格の場合には4年次履修科 目の単位を認定しない制度は不適切である。 4)卒業判定の基準が具体的に定められておらず、卒業判定の厳正さを損なうことが懸 念される。また、卒業試験が不合格の場合に、卒業試験の受験資格として合格が認 められ単位が取得できるはずであった6年次履修科目の単位を認定しないことには 合理的な根拠が認められず、不適切である。昭和大学薬学部には、本評価で指摘された問題点の改善に取り組み、医系総合大学の特 色を活かした薬学教育をさらに推進されるよう期待する。
大学への提言
昭和医科大学 大学への提言1)長所 (1)学部連携の病棟実習やPBLが複数年度にわたり実施されている。また、医系総合 大学である昭和大学の特徴を最大限に活用した優れたプログラムが進められ、医療 人に必要な態度教育で大きな成果を上げている。(3.医療人教育の基本的内容、 4.薬学専門教育の内容)2)助言 (1)教員の授業担当時間数に見られる大きな差を減じることが望ましい。(10.教員 組織・職員組織) (2)自己評価委員会には学外からの委員を招聘することが望まれる。(13.自己点検・ 評価) 3)改善すべき点 (1)6年次の教育は、「カリキュラム・ポリシー」とは異なり、国家試験準備を重視し たものとなっているので、「カリキュラム・ポリシー」に応じた内容の教育を充実 させることが必要である。(2.カリキュラム編成) (2)必修科目としての卒業研究は、4年次前期の「総合薬学研究」のみであり、「薬剤 師の視点から問題解決を図る能力を醸成する」という6年制薬学教育の目的に鑑み て、開講時期は早すぎ、実施期間も短い。期間を5年次の実務実習終了後まで延長 し、現行カリキュラムの「発展薬学研究」と合わせた形のものにすることも念頭に 置いて改善を図る必要がある。(6.問題解決能力の醸成のための教育) (3)問題解決能力醸成のための教育の目標達成度評価に関する指標を設定し、それに基 づいて適切に評価する必要がある。(6.問題解決能力の醸成のための教育) (4)成績評価の厳正さに疑義を生じることがないよう、定期試験などの点数と合格基準 および成績評価段階との関係を学則等で規定し、薬学部履修要項に明記する必要が ある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) (5)第2、第3学年での進級試験の受験資格の判定において、進級判定の公正さに疑義 を生じることがないよう、再試験で少数の不合格科目があっても受験が許可される 場合の基準を明示する必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) (6)進級判定の公正さに疑義を生じることがないよう、再試験で少数の不合格科目を持 つ者に進級試験の受験が許可された場合に実施する、「再試験不合格科目の再評価」 および「再試験不合格科目の再評価と進級試験の結果によって実施する進級判定」 の方法と基準を明示する必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)(7)薬学共用試験(CBT)を5年次への進級試験とみなし、CBTの合格を、定期試 験に合格している4年次履修科目の単位認定の要件とすることは不適切であるの で改める必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) (8)卒業判定の厳正さに疑念を生じることがないよう、卒業判定に用いる判定資料およ び判定基準を明示する必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) (9)卒業試験の受験資格として科目試験の合格が認められている第6学年の履修科目の 単位を、卒業試験の不合格を理由に認定しないことには合理性がなく不適切である ので改める必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) (10)身体に障がいのある学生の受験、入学を許可する限り、施設のバリアフリー化をは じめ、その学生が安全かつ快適に学生生活を送るため施設・設備上の対応は不可欠 であり、また学修・生活上の支援体制の整備を十分に図る必要がある。(9.学生 の支援) (11)一部の実習室では出入り口が少ないので、緊急時への対応という観点から、複数の 出入り口や十分な通路面積を確保するなどの対策を講じる必要がある。(9.学生 の支援) (12)卒業研究が安全かつ効果的に実施できるだけの研究室のスペースを確保する必要が ある。(11.学習環境)
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1:提言 改善報告審議結果 |
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3:但し書き 改善報告審議結果 2016/10/11 |
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| 就実大学 | 私 | 岡山県 | 第1期 |
2014年度 |
適 |
自己点検・評価書 基礎資料 正誤票 |
評価報告書
総評
就実大学 総評就実大学薬学部は教育研究上の目的を「生命の尊厳を基盤とした強い使命感と高い倫理 観のもとに、ヒトの健康を守る最良の医療薬学教育・研究を行い、人類の医療・福祉に貢 献できる高度な専門性と豊かな人間性を兼ね備えた薬剤師を育成する」と定めて6年制薬 学教育を実施している。カリキュラムは、教育研究上の目的に沿ったカリキュラム・ポリ シー(教育課程の編成・実施方針)に沿って編成され、医療人教育の基本と薬学専門教育 はアクティブラーニングなどを取り入れ、知識のみならず、技能や態度の教育にも配慮し てバランスよく行われており、基本的な点に関しては問題はない。実務実習は、薬学共用 試験に合格した者を対象に、地区調整機構との連携のもとで実務実習モデル・コアカリキ ュラムに沿って実施しており、薬学共用試験結果の取り扱いに後述の問題点があるものの、 基本的には適切に実施されている。 入学者の選抜は多様な方法で実施しており、定員の見直しや特待生制度の整備などの対 策によって定員を満たす学生を確保している。学生の成績評価と進級、卒業の判定につい ては、規程や基準に基づいておおむね適切に行われている。 学生支援に関わる体制としては、奨学金制度、健康診断、ハラスメント防止体制、キャ リアセンターなどが、十分に機能しており、学習環境も基準を満たすものが整備されてい る。専任教員については、職階と年齢構成がややアンバランスではあるが基準は満たして おり、学部としての社会貢献等も適切である。また、学部教育に対する自己点検・評価は、マニフェストの作成、PDCAサイクルシートの採用などで、恒常的に向上させる仕組み が機能している。 以上のように、就実大学薬学部の6年制薬学教育プログラムは、全体としては本機構の 評価基準におおむね適合していると判定できる。しかし、以下に指摘する問題点について、 早急な改善が必要である。 1)卒業要件単位の過半数を「選択必修科目」で充足する制度になっており、薬学教育 における重要な到達目標の一部を修得せずに卒業できる制度になっていることは適 切ではなく、科目の必修指定を再検討する必要がある。 2)実務実習事前学習の単位認定に薬学共用試験の結果を加味していることは適切では なく、早急に改善する必要がある。 3)ヒューマニズム教育・倫理教育、実務実習事前学習、「卒業論文実習」を含む問題解 決能力醸成教育において、目標達成度を評価する指標を設定し、それに基づいて適 切に評価する必要がある。 4)「卒業論文実習」の実質的な研究期間が国家試験準備教育のために制約されているこ となど、卒業研究に対応する教育は評価基準に適合していないので、原因となる諸 問題の改善が必要である。 以上の改善すべき点の他に、以下のような助言がある。 1)カリキュラム・ツリーやカリキュラム・マップを、カリキュラム・ポリシーならび にディプロマ・ポリシー(学位授与方針)を反映するものに改善することが望まし い。 2)実習および卒業論文実習など実験を伴う教育の安全に必要な要員を確保すると共に、 専任教員の職階と年齢構成に見られるアンバランスを改善するために、若手教員の 増員を図ることが望ましい。 就実大学薬学部薬学科は、これら改善すべき点や助言を踏まえて、教育プログラムの改 善を図り、さらなる進展を目指した改善に邁進することを期待する。
大学への提言
就実大学 大学への提言1)助言 (1)カリキュラム・ツリーやカリキュラム・マップを、カリキュラム・ポリシーな らびにディプロマ・ポリシーとの関連が分かるように改善することが望ましい。 (2.カリキュラム編成) (2)シラバスにおける薬学教育モデル・コアカリキュラムの到達目標に関わる記述 に不適切であったり、基礎資料3との間で整合性を欠く科目が散見されるので、 それらを解消することが望ましい。(4.薬学専門教育の内容) (3)入学案内に記載しているアドミッション・ポリシーが、ホームページに公開さ れているものと異なっているので、統一を図ることが望ましい。(7.学生の 受入) (4)進級基準が、学年ごとに科目区分や選択必修科目単位の修得状況などを含めた 形で定められ、新たにGPAによる仮進級制度を導入したこともあって複雑に なっている。学生が進級の条件を誤認することがないよう、より単純で分かり やすい基準とすることが望ましい。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) (5)「卒業特別講義」のみの未修得で卒業できないという卒業認定の実態は、ディプ ロマ・ポリシーに基づく学士課程修了認定が行なわれていないことを意味してい るので、改善することが望まれる。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) (6)実習および卒業研究実習など、実験を伴う教育の安全を高め、専任教員の年齢 構成、職種構成が適正な状態に近づけるために、若手教員の増員を図ることが 望ましい。(9.学生の支援、10.教員組織・職員組織) (7)直近の研究活動が不足する教員が若干見出されるので、自己評価しているように 教員の研究活動を改善・活発化を図ることが望ましい。(10.教員組織・職員 組織) (8)薬学部独自に薬学教育研究の改善を目指す参加型のFD活動が行われていない ので、学部独自のFD活動に早急に取り組むことが望ましい。(10.教員組 織・職員組織)(9)卒業研究に学生が使用するスペースを十分に確保できるよう、研究室面積と学 生配分の適正化などに取り組むことが望ましい。(11.学習環境) 2)改善すべき点 (1)卒業要件単位の過半数を「選択必修科目」で充足する形になっており、薬学教 育モデル・コアカリキュラムの重要な到達目標を修得せず卒業している実態が あるので、主要科目を必修化することが必要である。(2.カリキュラム編成、 8.成績評価・進級・学士課程修了認定) (2)薬学共用試験ならびに薬剤師国家試験の合格を目指す教育にやや偏重している ので、該当する演習科目と卒業研究との時間配分などに関わるカリキュラムを是 正することが必要である。(2.カリキュラム編成) (3)ヒューマニズム教育・倫理教育における学習の目標達成度を評価するための指 標を設定し、それに基づいて適切に評価する必要がある。(3.医療人教育の基 本的内容) (4)薬学教育モデル・コアカリキュラムで態度に属する到達目標の一部が講義科目 のみに対応していること、モデル・コアカリキュラムA(2)医療行為に関わ る心構え5)、同A(2)自己学習・生涯学習2)や、モデル・コアカリキュラ ムの倫理に関わる到達目標が「医療倫理学」に対応していないこと、地域薬局 の役割の到達目標が「薬事関係法規」にしか対応していないことなど、モデル・ コアカリキュラムの到達目標と科目との対応に不適切なものがみられるので、 改訂することが必要である。(4.薬学専門教育の内容) (5)「実務実習事前学習」の単位認定に関わる成績評価に薬学共用試験の結果を加 味していることは不適切であるので、「実務実習事前学習」の成績評価方法を改 訂することが必要である。(5.実務実習) (6)事前学習全体についての目標達成度を評価するための指標を設定し、それに基 づいて適切に評価する必要がある。(5.実務実習) (7)「卒業論文実習」を行う期間として5年次と6年次前期を充てているが、国家試験準備教育の受講などで十分な時間が確保できているとは言えないので、「卒業 論文実習」を行う時間を増すことが必要である。(6.問題解決能力の醸成のた めの教育) (8)「卒業論文実習」の評価に関わる「卒業研究発表会」を研究室単位の事実上の 非公開で行うことや、指導教員からの評価報告提出期限が発表会以前に設定さ れている実態は不適切である。学部全体での発表会を開催して全教員の参加と 質疑を義務づけ、発表会での評価を「卒業論文実習」の評価の基本にするなど の改善を早急に行うことが必要である。(6.問題解決能力の醸成のための教 育) (9)「卒業論文実習」を含めた問題解決能力の醸成に向けた教育において、目標達成 度を評価するための指標を設定し、それに基づいて適切に評価することが必要 である。(6.問題解決能力の醸成のための教育) (10)個々の科目について、成績評価の方法と評価基準を明確かつ具体的にシラバス に記載することが必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)
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自己点検・評価書 基礎資料 正誤票 |
評価報告書
総評
京都薬科大学 総評京都薬科大学は、その教育理念に基づいて「高度の専門能力や研究能力を併せ持つ薬剤 師(ファーマシスト・サイエンティスト)」の養成を目指す6年制薬学教育を行っており、 教育研究上の目的は、大学概要、学生便覧、シラバス、ホームページ等を通して周知され ているが、6年制への移行時に学則が変更されていないために学則の教育目的はこれらと 表現が一致していない。 教育プログラムは「ファーマシスト・サイエンティスト」の養成を目指すカリキュラム・ ポリシー(教育課程の編成・実施方針)に基づいて構築されている。医療人教育の基本的 内容はおおむね適正であり、教養教育については「大学コンソーシアム京都」も含め、選 択の幅は広い。語学教育は充実しており、TOEICの受験を推奨していることや、6年 次の卒業研究発表会を英語で行っていることは、有意義な試みである。薬学専門教育は「薬 学教育モデル・コアカリキュラム」に準拠しており、大学独自の内容も設定されているが、 教育方法は講義が中心であり、SGD(Small Group Discussion)、PBL(Problem Based Learning)、TBL(Team Based Learning)などのアクティブラーニングの割合は多くな い。また、基礎系実験実習の時間数は、十分に多いとは言いがたい状況である。実務実習 事前学習と薬学共用試験は適正に実施されており、病院・薬局での実務実習における指導と評価は、適切な連携体制の下で行われている。卒業研究に相当する教育は全学生を3年 次後期から研究室に配属して行い、その成果は卒業論文と6年次6月に開催する発表会の ポスターにまとめられている。しかし、配属学生1名当たりの実験スペースや指導者数に 検討の余地のある研究室があり、また、卒業研究の評価方法には改善すべき点がある。 入学試験はアドミッション・ポリシー(入学者受入方針)に基づいて適正に行われ、入 学者数と定員数との乖離は少ないが、入学試験において医療人としての適性を評価する方 法については今後の工夫が望まれる。実務実習事前学習の単位認定を除き、成績評価なら びに進級、卒業判定はおおむね厳正に行われている。 修学のための履修指導、経済的支援、健康管理、ハラスメント対策および障がい者への 支援は十分に行われており、学生の安心・安全対策への配慮にも問題はない。また、学生 の意見を教育や学生生活の改善に反映するためのシステムも整備されている。 専任教員については基本的に大きな問題はないが、教員1名当たりの学生数は基準を大 幅に上回っており教員の増員を図ることが望まれる。講義室、実習室、図書館、臨床薬学 教育研究センター、情報処理教育研究センター等の教育施設は良く整備されているが、研 究室の広さは十分とはいえない。医療界、産業界を含めた社会との連携関係は良好であり、 留学生の受け入れや基金を設けての海外出張・留学の推進を行っている。6年制薬学教育 プログラムを恒常的に自己点検・評価する体制は設けられていない。 以上のように、京都薬科大学の教育プログラムは、本機構の評価基準におおむね適合し ていると判断される。しかしながら、以下の諸問題については早急に改善を図る必要があ る。 1) 6年制移行に伴う学則の変更を行い、ホームページ等で公表されている教育目的と 学則の規定を統一することが必要である。 2)ヒューマニズム教育・医療倫理教育ならびにコミュニケーション能力・プレゼンテ ーション能力を身につける能動的教育の目標達成度の評価を適正な評価指標を設 定して行うことが必要である。 3)必修科目である卒業論文を連名で作成している研究室が散見される。また、卒業研 究に相当する教育の評価方法が担当教員に任されていることは評価の公平性から問題である。統一した評価方法を定めることが必要である。 4)実務実習事前学習に相当する科目の単位認定に薬学共用試験(OSCE)の合否を 含めていることは適切でないので、改善する必要がある。 5)薬学教育プログラムを自己点検・評価する責任ある常設組織を構築し、教育プログ ラムの向上を恒常的に図ることが必要である。 京都薬科大学は、明確な教育理念に基づき構築された教育プログラムと、それを実践す るための優れた教員および設備を有し、教育・研究への熱心な姿勢と活動が認められる。 今回の第三者評価により指摘された改善すべき点および助言を踏まえた改革により、単科 の私立薬科大学の模範となるべく、さらに発展することを期待する。
大学への提言
京都薬科大学 大学への提言1)長所 (1)6年次の卒業研究発表会を英語で行っていることは、薬学教育のグローバリゼー ションという観点から有意義な試みである。(3.医療人教育の基本的内容) (2)留学中の研究教育を補完するために、特別契約職員として常勤の教育支援教員を 採用する制度を2013年度に導入している(10.教員組織・職員組織)。また、 「京都薬科大学科学振興基金規程」により海外出張・留学を推進している(12. 社会との連携)。2)助言 (1)教育研究上の目的について、常置された責任ある組織による定期的な検証が行わ れることが望まれる。(1.教育研究上の目的) (2)基礎資料4は、授業のつながりを示した「科目関連図」にとどまっており、カリ キュラムとディプロマ・ポリシーとの整合性を示すカリキュラム・マップの作成 が望まれる。(2.カリキュラム編成) (3)ヒューマニズム教育・医療倫理教育の学習方法については、講義、SGD、実習 など多様な形式が設定されており、総合的にはおおむね適正に行われているが、 体系性は不明確である。学年進行に伴った順次性・連続性のある科目設定が望ま れる。(3.医療人教育の基本的内容) (4)基礎系の実験実習の時間数は十分でないので、さらなる充実が期待される。(4. 薬学専門教育の内容) (5)シラバスにおいて、学習項目の到達目標と授業形態の記載を一致させることが望 まれる。(4.薬学専門教育の内容) (6)基礎実験実習および実務実習のシラバスの「成績評価方法・基準」について、評 価項目ごとの点数配分も含め、具体的な記載が望まれる。(4.薬学専門教育の内 容、5.実務実習) (7)問題解決能力の醸成に向けた教育について、実質的な実施時間数の合計が18単位 以上になるよう、SGDやPBLなどの参加型授業形式を増やす工夫が望まれる。 (6.問題解決能力の醸成のための教育) (8)1〜3年次の基礎系実験実習を指導する教員の数が少なく、安全管理上問題であ るので改善が望まれる。(9.学生の支援) (9)教員1名当たりの学生数は、基準を大幅に上回っており、卒業研究の質や安全面 から、専任教員の増員が望まれる。(10.教員組織・職員組織) (10)教員1名あたりの配属学生数が非常に多い分野があり、教員の負担軽減の方策が 望まれる。(10.教員組織・職員組織) (11)中項目4において指摘した「基礎系の実験実習の時間数が十分に多いとは言いがたい」という現状が実習室の数に起因するのであれば、実験実習室の拡充を検討 することが望まれる。(11.学習環境) (12)配属学生1名当たりの研究室の広さから判断すると、一部の研究室については、 配属学生が集中する時期には研究スペースが十分とは言えないので、改善が望ま れる。(11.学習環境) (13)自己点検・評価運営委員会に外部委員が含まれていない点について、改善が望ま れる。(13.自己点検・評価) 3)改善すべき点 (1)京都薬科大学の教育目的は、大学概要、シラバス、学生便覧、ホームページなど に記載されているものと学則の第1条に規定されているものが一致していない。 学則の変更により表現を統一することが必要である。(1.教育研究上の目的) (2)ヒューマニズム教育・医療倫理教育、コミュニケーション能力およびプレゼン テーション能力を身につける教育において、目標達成度を評価するための指標 を設定し、それに基づいて適切に評価する必要がある。(3.医療人教育の基 本的内容) (3)卒業論文を連名で作成しているケースが散見されるが、卒業論文の作成および卒 論発表会は学生ごとに行う必要がある。(6.問題解決能力の醸成のための教育) (4)卒業研究の評価は、各分野・センターが独自に設定した評価項目を用いて行わ れているが、評価方法が学内で統一されることが必要である。(6.問題解決 能力の醸成のための教育) (5)問題解決能力の醸成に向けた教育において目標達成度を評価するための指標を 設定し、それに基づいて適切に評価する必要がある。(6.問題解決能力の醸 成のための教育) (6)4年次の実務実習事前学習に相当する「病院・薬局へ行く前に」について、実 習の評価結果に加えて薬学共用試験(OSCE)の合否に基づいて単位認定し ていることは適切でないので、改善する必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) (7)「京都薬科大学自己点検・評価運営委員会」が常置委員会となっていない。薬学 教育プログラムを恒常的に自己点検・評価する責任ある常設組織を構築し、PD CAサイクルを回してプログラムの向上に努める必要がある。(13.自己点検・ 評価)
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1:提言 改善報告審議結果 |
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3:但し書き 改善報告審議結果 2016/10/11 |
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適 |
自己点検・評価書 基礎資料 |
評価報告書
総評
京都大学 総評京都大学薬学部は、6年制の薬学科と4年制の薬科学科の2学科を設置し、薬学部薬学 科では、「薬学の学修を通じて、先端医療、医療薬学・臨床薬学の発展を担いうる人材を育 成することによって、人類の健康と社会の発展に貢献する。」という教育理念のもとに、 「生命倫理を基盤に、薬学の基礎となる自然科学の諸学問と薬学固有の学問に関する知識 と技術および医療人として適正な態度を修得し、高度な先端医療を担う指導的薬剤師とな る人材、医療薬学分野で活躍できる人材の育成を目指す。」を人材養成の目的としている。 この目的のもと、入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)、教育課程の編成・実施 方針(カリキュラム・ポリシー)および学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)を制定 している。 これらを踏まえ、薬学科の教育課程は、教養教育・語学教育、薬学専門教育、実習および 演習、卒業研究から構成されている。教養教育・語学教育は、「自学自習」のキーワードの もと、人文科学など多様な選択科目での全学共通教育が実施されている。一方、薬学専門教 育は、基礎力および研究力の育成に重点が置かれている。医療人の基本としてのヒューマニ ズム教育、コミュニケーション教育については、入学後から4年次まで及び実務実習におい て実施されている。事前学習と共用試験により学生の能力を保証した上で、京都大学医学部 附属病院で病院実習を、調整機構との連携に基づき大学の近隣の保険薬局で薬局実習を、い ずれも実務実習モデル・コアカリキュラムに沿った内容で実施している。 入学者選抜については、外部薬剤師を含む将来計画委員会で作成し教授会で承認された入 学者受入方針(アドミッション・ポリシー)に基づいて適正に実施され、入学者の決定も教 授会において厳正かつ適正に行われている。また、入学定員に対する入学者数は適正な範囲 にある。進級ならびに学士課程修了認定については、適正に実施されている。一方、成績評価につ いてはおおむね適正に実施されているが、一部科目において問題点が認められる。 学習環境については、講義・演習室、図書室、医療実務実習事前学習施設・設備、研究用 の施設・設備などが整備されており、適切である。学生への教育支援については、各学年の 最初に新年度ガイダンスを実施し、適切な履修指導が行われている。学生への経済支援とし ては、授業料の免除、海外留学、各種奨学金などを行っている。健康維持、ハラスメント防 止、障がい学生支援、バリアフリー対策などの支援も十分に行われている。学生の意見を教 育や学生生活に反映させるための体制も整えられており、教育・生活改善に活かされている。 特に、「自己評価等調査検討委員会」での追跡調査、卒業3年後と10年後のアンケート調査 を実施し、学生や社会からの教育研究に関する意見を収集し、必要な取り組みを議論する仕 組みが構築されていることは評価できる。 教員組織・職員組織については、専任教員数は大学設置基準を充足しており、専任教員数 に対する学生数比率も適切である。教員の資質向上のためのFD(Faculty Development) も実施され、教育改善に活かされている。 研究能力の向上を目指し、単位互換制度の活用など、海外の大学への短期留学制度を設 けている。さらに、若手教員の派遣を促進するために大学独自の若手人材派遣事業を実施 している点は評価できる。 薬学部内に「自己評価等調査検討委員会」を設置し、評価項目を自主的に設け、外部有 識者による外部評価も実施している。 しかし、改善すべき点として以下があげられる。 成績評価においては一部で不適切な評価方法が用いられている、また、シラバスの記載に 多くの不備が認められるなど、改善が必要である。 「自己点検・評価書」を見る限り、全ての章において、現状の記載に留まり、点検・評価 が不十分である、実施していると記載しているだけで根拠となる資料を示していないなど、 自己点検・評価が機能しているとは言えず、自己点検・評価体制の見直しと全教員による全 学部的な活動が求められる。 次に、主な助言として、以下の点があげられる。ヒューマニズム教育・医療倫理教育やコミュニケーション教育として、臨床現場で活躍す る薬剤師養成としての全人的教育を低学年から高学年まで体系的に実施するなど、さらなる 充実が期待される。バリアフリー施設は整えられているが、学部建物案内板が設置されてお らず、設置が求められる。 京都大学薬学部薬学科は優れた教育研究体制を構築し、教育・研究への熱心な姿勢と活 動が認められる。今後は、自己点検・評価体制の抜本的な見直しをはじめとする改善すべ き点および助言を踏まえ、6年制薬学教育に対して、より一層組織的に取り組み、さらな る発展を目指した改革・改善に邁進することを期待する。
大学への提言
京都大学 大学への提言1)長所 (1)「自己評価等調査検討委員会」で、新入生と3年次に進路に関して同じアンケー トをとり、2年間での学生の意識変化を追跡し、教務委員会での検討を通じて、 薬学部の方針に反映する体制をとっている。また、卒業生に対しても、卒業3年 後と10年後にアンケート調査を実施し、教育研究に関する意見を収集し、必要な 取り組みを議論する仕組みが構築され、カリキュラム改善に活かされている。(9. 学生の支援) (2)若手研究者の海外研修などの体制が整備され、さらに若手教員が派遣されている 期間中の研究者派遣元の運営など業務にかかる人件費などを支援する(「研究者 派遣元支援プログラム」)制度が整備されているなど、大学独自の若手人材派遣 事業を実施しており、若手教員や学生の将来に向けてのモチベーション向上に繋 がっている。(10.教員組織・職員組織)2)助言 (1)「薬学倫理・概論」の位置づけをカリキュラム・マップなどにおいて明確にする ことが望ましい。(3.医療人教育の基本的内容) (2)ヒューマニズム教育・医療倫理教育やコミュニケーション教育として、臨床現場 で活躍する薬剤師養成としての全人的教育を低学年から高学年まで体系的に実施 するなど、さらなる充実が期待される。(3.医療人教育の基本的内容) (3)シラバスに一般目標は記載されているが、具体的な到達目標が明示されておらず、 学生がどのような姿になれるのかがわからないため、シラバスに記載するあるい は科目ごとのモデル・コアカリキュラム対応一覧表を作るなどが望ましい。(4. 薬学専門教育の内容) (4)本中項目に関連するシラバスについて、下記の改訂が望まれる。(4.薬学専門 教育の内容) ・ 「臨床薬学総論」「医療実務事前学習」など、シラバスに授業形態が入っていな いものが散見されるため、これらを追記する。 ・ 「医療薬学ワークショップ」は講義・実験となっているが、目的には「知識、技 能、態度」になっており、具体的な内容を明示する。 (5)6年制薬学教育であるという観点から、臨床の現場で働いている薬剤師の講義や講 演を多くするなど、さらなる努力が期待される。(4.薬学専門教育の内容) (6)6年制薬学教育であるという観点から、本学科の教育研究上の目的や学生のニーズ に鑑み、アドバンスト科目においても、臨床系の授業内容を多く組み入れる、さら なる努力が期待される。(4.薬学専門教育の内容) (7)モデル・コアカリキュラムの対応に一部不整合が認められるため、改訂が望まれる。 例えば、「C10(3)感染症にかかる」は「薬学生物学」「微生物学1」「微生物 学2」「薬学専門実習4」「生物化学7」において履修すると対応表には記載され ている、資料3の対応表での対応科目が不明確であるなど、一部でシラバスや対応 表の不備が認められるため、学生にわかりやすく書くことが望ましい。(4.薬学 専門教育の内容)(8)シラバス上、事前学習の評価方法が、出席と小テストによるとなっているため、 技能・態度に関する領域の評価方法としては妥当性が低く、適切な評価方法に改 めることが望ましい。(5.実務実習) (9)「医薬品開発プロジェクト演習Ⅱ」など問題解決能力の醸成に向けた教育におい て、成績評価の方法が適切でない科目が認められるため、適切な評価方法に改め、 シラバスに記載することが望まれる。(6.問題解決能力の醸成のための教育) (10)6年制の卒業研究であるが、臨床系の研究題材が少ないように思われるため、よ り臨床的な課題にも取り組むことが期待される。(6.問題解決能力の醸成のた めの教育) (11)入学者選抜要項で大学全体の受入方針が示され、薬学部については、学生像がp.46 に示されているが、学部ホームページに示されている表記と同じではないため、 方針が複数存在するように見えてしまう状況であり、統一することが期待される。 (7.学生の受入) (12)シラバスの科目区分について、「必修」「指定」「選択」の定義を明記する、全て の科目において科目区分を明記することが望ましい。(8.成績評価・進級・学 士課程修了認定) (13)薬学部独自の就職支援として、「キャリアデザイン談話会」や「企業合同会社説 明会」を催しているが、6年制があるにも関わらず、創薬関連企業に偏りすぎて いる感があり、医療関連分野への拡大が期待される。(9.学生の支援) (14)定期健康診断の全員受診を達成する努力が求められる。(9.学生の支援) (15)バリアフリー情報も含めた学部建物案内版の設置が望まれる。(9.学生の支援) (16)臨床系の講演会などのさらなる充実が期待される。(12.社会との連携) (17)地域住民に対する公開講座および保健衛生支援活動のさらなる充実が期待される。 (12.社会との連携) (18)外部評価者が、創薬関係者、大学関係者のみで、臨床関係者が含まれていないの で、6年制薬学教育という観点から、臨床関係者を加えることが期待される。 (13.自己点検・評価)3)改善すべき点 (1)コミュニケーション能力および自己表現能力を身につけるための教育における目 標達成度評価の指標設定とそれに基づく評価の実施が必要である。(3.医療人 教育の基本的内容) (2)一部の実習などにおいて、出席点のみで評価を行う、出席点が評価基準の大半を 占めるなど、学習方法と評価基準に乖離が認められる科目が存在しており、学習 方法に適した評価方法と基準を定めるべきである。また、全てのシラバスにおい て「定期試験80%、レポート20%」など評価基準を明示する必要がある。 (4.薬学専門教育の内容) (3) 問題解決能力の醸成に向けた教育において、成績評価の基準は設定されているが、 目標達成度を評価するための指標の設定と、それに基づく評価はなされておらず、 指標の設定と評価の実施が必要である。(6.問題解決能力の醸成のための教育) (4)特別実習(卒業研究)のシラバスを作成し、評価基準を策定・明示する必要があ る。(6.問題解決能力の醸成のための教育) (5)シラバスが記載されていない科目がある、「原則として定期試験の成績で評価す る」「出席点のみで評価する」などが基準として挙げられている科目が認められ る、評価方法も基準も書かれていない科目がある、演習や実験などでの評価方法 において不適切なものが認められる、シラバスの科目区分が空欄の科目が散見さ れる、科目区分として「必修」、「指定」、「選択」とシラバスに記載されてい るが、定義が明記されておらず、学生に不利益が生じる可能性があるなど、多く の問題点がある。また、コミュニケーション教育、医療安全教育について、例え ば「統合型薬学演習」の評価が出席とレポートとなっている、「医療実務事前学 習」でのリスクマネージメントや医療安全教育の評価が出席と小テストとなって いるなど、態度教育の評価方法としては不適切なものが認められる。さらに、薬 害・医療過誤・医療事故防止に関する教育において、1年次の「先端医療SGD 演習」及び4年次の「医療倫理実習」では、いずれも弁護士を招き、薬害や医療 安全の講義や演習を行っているとあるが、シラバスからは人的資源が確認できないなど、シラバスの不備が多く認められ、教授会などの責任ある組織のもとに抜 本的な改革が必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) (6)「医療実務事前学習」でのリスクマネージメント教育・医療安全教育については、 シラバスでは評価が出席と小テストとなっているが、「自己点検・評価書」p.18 では、レポートを提出させているとあり、「自己点検・評価書」の記載内容に矛 盾が認められ、「自己点検・評価書」の作成について十分な配慮が求められると ともに、自己点検・評価体制の抜本的な見直しと全教員による全学部的な活動が 求められる。(13.自己点検・評価)
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1:提言 改善報告審議結果 |
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| 九州医療科学大学 | 私 | 宮崎県 | 第1期 |
2014年度 |
適 |
自己点検・評価書 基礎資料 |
評価報告書
総評
九州医療科学大学 総評九州保健福祉大学薬学部薬学科は、「責任をもってチーム医療の一端を担える薬剤師の 養成を行う」という学科の理念に基づく教育研究上の目的を掲げ、充実したフィジカルア セスメント教育を特色とする臨床教育を重視した6年制薬学教育を行っている。医療人と しての基本的教育から薬学専門教育に至るカリキュラムの構成は、基本的には薬学教育モ デル・コアカリキュラムにほぼ準拠した内容になっており、基礎薬学から臨床薬学に至る まで、能動的学習方法を導入するなど、教育上の工夫が全学年にわたって効果的に配置さ れている。実務実習は、事前学習、薬学共用試験を含めて、基準を満たした内容となって いる。 学生の受入れは、アドミッション・ポリシー(入学者受入方針)に基づいて行われてお り、成績評価、進級および学士課程の修了に関する判定も、基本的には対応する規程を設 けて厳正に行われている。学生支援体制については、学修の指導と支援から、奨学金制度 やハラスメント防止対策、チューター制度に至るまで、十分に整備されており、身体に障 がいがある学生の受入れについても基準を満たす体制が整備されている。 専任教員は大学設置基準を満たしており、教員構成や教育研究の実績も十分である。ま た、教育研究に必要な経費も基準を満たしている。教育研究に必要な施設設備は基準を満 たしており、外部との交流、連携についても、教員の学外での活動、公開講座、フィジカ ルアセスメント研修会などの生涯学習プログラムの提供などが図られている。また、教育 に対する自己点検・評価については、評価を行う組織が整備され、点検・評価の結果を教 育に反映させる体制も基準に達している。 以上のように、九州保健福祉大学薬学部薬学科の教育プログラムは本機構の評価基準におおむね適合しているが、以下のような重要な問題点がある。卒業研究に相当する「特別研究」の内容と実態は、本機構の卒業研究に対する基準に適合しておらず、カリキュラム上で講義・演習科目と定義され、時間割上でもまとまった十分な時間が充てられておらず、「特別研究Ⅱ」と薬剤師国家試験準備科目である「薬学総合演習Ⅱ」との時間配分を見直すことが必要である。また、「特別研究」を含めた問題解決能力の醸成を目的とする科目について、目標達成度を評価するための指標を設定し、それに基づく評価を行うことが必要である。成績評価に関わる厳正さを保証するため、試験結果への疑義照会や再試験の実施に関する規程を設けることが必要である。専任教員の採用に関わる「全学審査委員会」の役割を、採用予定者の資格審査ではなく、本来の機能である複数の候補者からの適格な教員の選考とするよう改善することが必要である。以上の重要な問題点については、早急に適切な改善に取り組むことが必要であるが、それ以外の問題点についても、今回の評価で指摘した内容を十分に検討し、改善点の解決にむけて積極的な取り組みを進め、薬学教育の向上に努めることが望まれる。
大学への提言
九州医療科学大学 大学への提言1)長所 (1)「臨床に係る実践的な能力を培い、即戦力となる薬剤師養成」という教育目的を実 現するために、高度で多様なシミュレーションができるものを含む多種類の患者 ロボットを用いた独自の「ベッドサイド実習」を開学直後から実施し、この領域 の教育における先導的役割を果たし、これからの薬剤師に求められる臨床におけ る実践的能力の向上に多大の成果を上げている。(4.薬学専門教育の内容)2)助言 (1)教養教育科目に多数の専門に近い内容や語学の必修科目を置き、それらで卒業に 必要な教養教育科目に単位数の大部分が充足されるという現状を見直し、学生が 人文社会科学系の科目をより多く履修できるよう改善することが望ましい。(3. 医療人教育の基本的内容) (2)学生が大学開催の生涯学習のための講座等に参加できる制度を設け、積極的な参 加を促すことが望ましい。(3.医療人教育の基本的内容) (3)薬学教育モデル・コアカリキュラムの重要な到達目標(「細胞の顕微鏡観察」、 「抗菌薬の耐性と副作用」)を扱う科目がないことや科目との対応が不適切な到 達目標(「副作用」関連、「薬物の化学構造」、「放射性医薬品」、「薬剤経済」、 「医薬品の開発と生産」など)が見出されたので、それらを是正することが望ま しい。(4.薬学専門教育の内容) (4)卒業研究発表会では講座・研究室代表の1名だけが発表しているが、ポスター発 表でもよいので全員が発表することが望ましい。(6.問題解決能力の醸成のた めの教育) (5)アドミッション・ポリシーの設定に薬学部薬学科教授会が関与することが望まし い。(7.学生の受入) (6)「総合薬学演習Ⅱ」のみの未修得で卒業できないという卒業認定の実態は、ディ プロマ・ポリシーに基づく学士課程修了認定が行われていないことを意味してい るので、改善することが望まれる。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) (7)教員の授業担当時間数が週当たり5~6時間であるが、臨床系教員では6名が7 時間を超え、最大では11時間になるという不均等な状況が見られるので、改善を 図ることが望ましい。(10.教員組織・職員組織) (8)専任教員1名当たりの学生数を、本基準が望ましいとする10名に近づける努力が 望まれる。(10.教員組織・職員組織) (9)「卒業研究」に使用する研究室や実験設備などについては、必要な施設・設備が整 備されてはいるが、日常的に研究を行う研究室のスペースは十分ではないので、拡張することが望まれる。(11.学習環境) (10)自己点検・評価に外部委員が参画することが望ましい。(13.自己点検・評価) 3)改善すべき点 (1)6年次のカリキュラム編成において、学生に卒業研究より国家試験準備が重要で あるという印象を与えることがないよう「特別研究Ⅱ」と「薬学総合演習Ⅱ」の 時間配分を再検討することが必要である。(2.カリキュラム編成) (2)卒業研究に相当する「特別研究」を講義・演習科目と定義し、講義・演習科目に 準じた時間割上の運用をしていることは、6年制薬学教育の目的や本評価の卒業 研究に関する基準に適合しないので、改めることが必要である。(2.カリキュ ラム編成) (3)ヒューマニズム、医療安全教育における態度教育、およびコミュニケーション力 を醸成する教育等の目標達成度を評価するための指標を設定し、それに基づいて 適切に評価する必要がある。(3.医療人教育の基本的内容) (4)「早期体験学習」を全学生が履修するよう、必修科目とすることが必要である。 (3.医療人教育の基本的内容) (5)実務実習事前学習の目標到達度を評価するための指標を設定し、それに基づいて 適切に評価する必要がある。(5.実務実習) (6)「特別研究Ⅰ、Ⅱ」を講義・演習科目と定義すること、および時間割上24時間の 学習で1単位とする運用は、卒業研究として不適切であり、研究に取り組む時間 も不十分なので、改善することが必要である。(6.問題解決能力の醸成のため の教育) (7)「特別研究Ⅰ、Ⅱ」の成績評価が指導教員の判断で個別に行われているので、学 部として統一した成績評価基準を設定し、それに基づいて評価する必要がある。 (6.問題解決能力の醸成のための教育) (8)卒業論文以外の問題解決能力の醸成を目指す教育についても、目標達成度を評価 するための指標を設定し、それに基づいて適切に評価する必要がある。(6.問題解決能力の醸成のための教育) (9)毎年10名以上に及ぶ1年次での休、退学者が出ており、留年者も低学年次で多い という事実に基づき、系統的な解析を行い、学力を適確に評価することが必要で ある。(7.学生の受入) (10)試験成績に対する疑義照会と不合格科目に対する再試験の実施について、個々の 教員の判断による不公平さが生じないよう、明確な規定を早急に設けることが必 要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) (11)専任教員の新規採用に関わる「全学審査委員会」の役割を、適格な研究教育能力 を持つ者を広く求めて選考するという本評価の基準に適合するものとするよう、 教員選考体制を改善することが必要である。(10.教員組織・職員組織)
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1:提言 改善報告審議結果 |
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