薬学教育評価報告の結果と公表
各年度の「薬学教育(6年制)評価」結果報告書
各年度の改善報告の審議結果一覧(大学別)
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| 大学名 | 設置形態 | 所在地 | 評価基準 | 実施年度 | 判定 | 大学の自己点検評価 | 評価結果 | 評価後の対応 改善報告 その他 |
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| 愛知学院大学 | 私 | 愛知県 | 第1期 | 2017年度 | 適 |
自己点検・評価書 基礎資料 正誤票 |
評価報告書
総評
愛知学院大学 総評愛知学院大学薬学部は「医療を協働の場として人々の健康維持と医療の発展に積極的に貢献し、共創を通じて未来を開拓する医療薬学専門人」の育成を目的としている。薬学教育プログラムはカリキュラム・ポリシー(教育課程の編成・実施方針)に基づき、教養課程、専門教育課程、実務教育ならびに卒業研究から構成されている。1年次は主に日進キャンパスで、2年次以降は楠元キャンパスで教育が行われている。人文社会系教養教育は総合大学の強みを発揮して十分に行われている。ヒューマニズム・医療倫理教育とコミュニケ―ションおよびプレゼンテーション能力を養う教育も十分に行われている。英語科目は能力別クラス編成で行われている。準備教育科目は必修科目の他に高校での履修状況に対応した選択科目も用意されている。早期体験学習は多彩に行われている。教育課程は、薬学教育モデル・コアカリキュラムに準拠したプログラムで実施されている。実習は1年次から継続的に実施されている。大学独自の専門教育科目が実施されているが、それらの独自性はシラバスに明示されていない。実務実習事前学習は 13 科目に分散して行われており、総合的な評価は行われていない。薬学共用試験は適正に実施されている。学生の実習施設への配属は適正に実施されている。訪問指導は実務系教員および実務実習担当薬剤師のみが行っているが、実務実習指導管理システムにより、実務実習に関する情報を共有できる環境を整えている。実習後には実習報告会が実施され、評価は総合評価表による多項目の合計で行われている。卒業研究は実質 11 か月間実施され、各学生が独立したテーマをもち、医療や薬学における位置づけを考察した上で卒業研究論文を作成している。発表会はポスター形式で実施している。評価は、配属講座の教員による研究実施評価と主任教授による卒業論文評価に、他講座の教員による卒業研究発表会評価を加えて実施されている。問題解決型学習のプログラムは1年次から6年次まで継続的に実施されている。入学者の選抜は各種の入学試験により行われている。学力不足の学生が増加しているた- 2 -め、入学試験制度の見直しにより適性のある学生の確保に努めている。各科目の成績は教務委員会で確認し、単位認定と進級判定は教授会で行われている。試験の不合格者の一部(D評価)は既履修者とされ、留年の有無にかかわらず再履修(再指導)は必須とされていない。2年次、3年次の留年生が多いが、講義室の不足により再履修させることが困難な状態である。留年生に関しては主としてアドバイザー教員が学習状況を把握している。卒業試験は基礎領域、臨床領域および基礎・臨床領域のそれぞれの到達度判定により行われ、到達度を総合的に評価している。履修・修学指導はガイダンスの他に学習支援室や学生アドバイザーにより行われている。学生は6年間を通じ複数のアドバイザー教員に指導されている。学生に対する経済的支援として大学独自の奨学金も設けている。健康維持や進路選択に関する支援体制も整っている。薬学部の専任教員数は設置基準を大幅に超えており、職階や年齢の構成に問題はない。専任教員の選任は教育能力も考慮して行われている。教員は、教育目標を達成するための基礎となる研究活動を行っており、教員の教育研究能力の向上を図るための取組みも実施されている。専門科目の教育は、2年次以降、楠元キャンパスの薬学部棟を中心に行われており、講義室7室、基礎系実習室3室、および事前学習のための薬剤実習センターが使用されている。PBL(Problem Based Learning)、語学教育のためにはセミナー室やマルチメディア対応の講義室も整備されている。卒業研究のための設備も整っている。地域医療機関との連携や薬剤師向けの卒後教育により、薬剤師の資質向上に努めている。また、地域における保健衛生の向上にも貢献している。自己点検・評価は、外部評価機関からの評価に対応することで教育研究環境を整備することを目的として行われている。以上のように、愛知学院大学薬学部の教育プログラムは、本機構の評価基準におおむね適合しているが、以下のような問題点があり、改善が必要である。(1)講義概要(シラバス)の記載項目が「薬学教育シラバス」に準拠していないので、改善すべきである。(2)履修要項ならびにカリキュラム・ポリシーにおいて、「実務実習事前学習」についての記載がなく、体系的な学習が行われておらず、総合的な評価が行われていないので、改善すべきである。- 3 -(3)試験の不合格者の一部(D評価)は既履修者とされ、再履修(再指導)の必要がないのは低学力者に対する指導方法として問題であるので、改善すべきである。(4)留年者の履修指導、生活指導が不十分であるので、改善すべきである。(5)ヒューマニズム教育・医療倫理教育、コミュニケーション能力を育成する教育、実務実習事前学習、問題解決能力を醸成する教育で、目標達成度を測定する指標を設定し、それに基づく適切な評価を行うよう改善することが必要である。(6)6年制薬学教育プログラムを自己点検・評価するために、薬学部内に定期的に検証する組織や規程を整備して、内部質保証を図る必要がある。愛知学院大学薬学部には、今回の評価における提言を踏まえ、仏教精神に基づく建学の精神を生かした特色ある薬学教育を通して、さらに発展することを期待する。
大学への提言
愛知学院大学 大学への提言1)助言1. 学則第1条の3に定められている「薬学部の人材育成の目的」(規程)と「教育理念・目標」(内規)の関連性を明確にすることが望ましい。(1.教育研究上の目的)2. 教育理念・目標ならびに教育研究上の目的を定期的に検証することが望まれる。(1.教育研究上の目的)3. 「実務実習事前学習」の位置づけをカリキュラム上で明確にするように、改善することが望ましい。(2.カリキュラム編成)4. 改訂モデル・コアカリキュラムにおける薬学臨床を踏まえた新たなカリキュラム・ポリシーの検討が望まれる。(2.カリキュラム編成)5. 1年次の総取得単位数はかなり多く、予習復習のための時間の確保が困難なことが懸念されるので、改善することが望ましい。(2.カリキュラム編成)6. カリキュラムツリーには、科目間連携や順次性ならびにディプロマ・ポリシーとの関連性が十分に示されていないので、改善することが望ましい。(2.カリキュラム編成)7. カリキュラム編成に関し、問題点の発見やその改善などの定期的な検証は行っていないので、改善することが望ましい。(2.カリキュラム編成)8. ヒューマニズム教育・医療倫理教育について、「自己点検・評価書」と、履修要項の「ヒューマニズム教育・医療倫理教育の体系的な実施について」に記載された科目は乖離しており、体系性が不明確であるので、改善することが望ましい。(3.医療人教育の基本的内容)9. 人文社会系教養科目の履修年次は1年次に集中しているので、他学年においても開講し、薬学領域の学習と関連付けて履修する体系的なカリキュラム編成とすることが望ましい。(3.医療人教育の基本的内容)10. 英語教育において「聞く」、「話す」能力の醸成、医療現場で薬剤師に必要とされる語学力の醸成が十分に行われていないことが懸念されるので、改善することが望ましい。(3.医療人教育の基本的内容)11. 物理、化学、生物、数学のプレースメントテストの結果を教育に反映する仕組みがないので、改善することが望ましい。(3.医療人教育の基本的内容)12. 生涯学習の意欲醸成を意識した教育が殆どなされていないため、拡充することが望ましい。(3.医療人教育の基本的内容)- 34 -13. 生涯学習プログラムへの学部学生の参加が制限されているので、改善することが望ましい。(3.医療人教育の基本的内容)14. 独自科目は選択科目での実施が望ましいとされているが、開講されている科目数が少なく、事実上必修科目となっているので改善が望ましい。(4.薬学専門教育の内容)15. 実務実習先への訪問指導は、すべての教員が参加し、臨床現場との接点を持つことが望ましい。(5.実務実習)16. 卒業研究を行う実質的期間をできるだけ多く割り当てられるよう工夫することが望ましい。(6.問題解決能力の醸成のための教育)17. アドミッション・ポリシーを定期的に検証する体制が構築されていないため、改善が望ましい。(7.学生の受入)18. 入試改革を継続的に推し進めることが望ましい。(7.学生の受入)19. 総合的な学習成果を測定する指標を制定し、それに基づき学習成果が測定されるよう努めることが望ましい。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)20. 6年間を通じて学生は複数のアドバイザー教員に指導されるが、アドバイザー間での学生の就学状況や指導内容の共有と引き継ぎについて、明確な取り決めがないため、改善することが望ましい。(9.学生の支援)21. ハラスメント防止に関する情報の発信が少ないので、パンフレットなどにより学生に周知することが望ましい。(9.学生の支援)22. 学生生活アンケートにより収集された意見の、教育と学生生活への反映体制は十分とはいえないので改善することが望ましい。(9.学生の支援)23. 学生数と教員定数の割合は22:1であり、教員数を増加することが望ましい。(10.教員組織・職員組織)24. 必修科目の中には講師のみで担当している科目が散見されるので、改善することが望ましい。(10.教員組織・職員組織)25. 全ての実務家教員が継続的に臨床現場での研鑚が積める仕組みを構築することが望ましい。(10.教員組織・職員組織)26. 実習や演習を含めると教員間の担当時間の差が2倍以上あるため、改善が望ましい。(10.教員組織・職員組織)27. 教員と職員が連携して資質向上を図る体制を整えるよう改善することが望ましい。(10.教員組織・職員組織)28. 講義室の稼働率は 100%に近く、座席の数も在籍者数に近いことから、選択科目の充- 35 -実や再履修制度の充実を阻み、ポリシーに基づく理想的なカリキュラム立案を妨げている要因の一つとなっている可能性があるので、講義室の拡充が望まれる。(11.学習環境)29. 産業界との連携を強化し医療および薬学の発展に努めることが望ましい。(12.社会との連携)30. 薬剤師向けの卒後教育は、1年に1度の開催であり、大学が提供する生涯学習プログラムとして不十分なため、積極的に開催することが望まれる。(12.社会との連携)31. 英文ホームページが作成されているが、内容が不十分なため、拡充し、積極的に世界に情報を発信することが望ましい。(12.社会との連携)32. 教員の海外研修制度が定められており、学部毎に毎年1名の海外留学が可能であるが、薬学部では利用実績がないので、積極的に活用することが望まれる。(12.社会との連携)33. 薬学部の定期的な自己点検・評価の実施結果について大学のみならず薬学部のホームページでも積極的に公表することが望ましい。(13.自己点検・評価)2)改善すべき点1. 教育研究上の目的において、大学の理念で重視している「研究」についての記載が十分でないので、改善すべきである。(1.教育研究上の目的)2. 医療人教育が効果的な学習方法で行われていないので、改善すべきである。(3.医療人教育の基本的内容)3. ヒューマニズム教育・医療倫理教育の目標達成度を評価するための指標が設定されておらず、それに基づいて適切に評価されていないので、改善が必要である。(3.医療人教育の基本的内容)4. コミュニケーション教育・プレゼンテーション教育において、目標達成度を評価するための指標が設定されておらず、それに基づいて適切に評価されていないので、改善が必要である。(3.医療人教育の基本的内容)5. 薬学専門科目のシラバスは、必修と選択科目の区別、学習目標の記載内容、学習目標に対応する方略と評価、評価方法の書式、SBOの個別の番号ならびに文章、担当教員の所属、オフィスアワー等の記載に不備があるので、改善が必要である。(4.薬学専門教育の内容)6. 実施されていないSBOs、およびSBOsに適していない学習方略が用いられてい- 36 -る科目があるため、改善すべきである。(4.薬学専門教育の内容)7. シラバスに独自科目であることが示されておらず、改善が必要である。(4.薬学専門教育の内容)8. 履修要項ならびにカリキュラム・ポリシーにおいて、実務実習事前学習を意識させる記載や科目の名称がないので、改善すべきである。(5.実務実習)9. 実務実習事前学習に関わる講義・実習・演習を、学習効果が高められる時期に体系的に実施するよう改善すべきである。(5.実務実習)10. 実務実習事前学習を構成する各科目の目標到達度を評価するための指標が適切に設定されていないので、改善すべきである。(5.実務実習)11. 実務実習事前学習としての総合的な目標達成度評価が行われていないので、改善すべきである。(5.実務実習)12. 問題解決能力の醸成に向けた教育において、関連科目を統合した目標達成度の評価の指標が設定されておらず、それに基づく評価も行われていないため、改善が必要である。(6.問題解決能力の醸成のための教育)13. 各科目における成績評価の方法・基準が学生に周知されているといえないので、(シラバスの記載を適切にするなど)改善すべきである。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)14. 試験の不合格者の一部(D評価)は既履修者とされ、再履修(再指導)の必要がないのは低学力者に対する指導方法として問題であると思われるので、改善すべきである。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)15. 留年者の履修指導、生活指導が十分でないので、改善すべきである。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)16. 「総合演習Ⅲ、Ⅳ」の2科目の評価が卒業試験Ⅰ、Ⅱ、Ⅲのいずれに対応するのか明確でないので、改善すべきである。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)17. 卒業試験の再試験に当たる特別試験の判定に外部試験を加えることは不適切であるので、改善すべきである。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)18. 災害時の教職員の役割分担や配置に関するマニュアルの作成、定期的な災害・事故防止講習会の開催などが行われていないことは問題であり、改善すべきである。(9.学生の支援)19. 全学生を対象とした事故・災害に対する講習会や訓練を実施するように、改善が必要である。(9.学生の支援)- 37 -20. 自己点検・評価に関わる委員会規則を制定し、自己点検・評価を主体的・恒常的に行うよう改善する必要がある。(13.自己点検・評価)21. 大学全体と薬学部間(全学FD委員会と薬学部FD委員会)の連携、薬学部内の委員会間(薬学部FD委員会と自己点検・評価委員会)の連携した活動が認められないため、改善が必要である。(13.自己点検・評価)
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| 第1期 |
2017年度 |
- |
1:提言 改善報告審議結果 |
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| 大阪大学 | 国 | 大阪府 | 第1期 | 2017年度 | 適 |
自己点検・評価書 基礎資料 正誤票 |
評価報告書
総評
大阪大学 総評大阪大学薬学部は、6年制の薬学科を設置し、教育研究上の目的を、「創薬研究から投薬に至るまで幅広い見識を持ち、薬物による疾患の克服を介して人類の福祉と健康に貢献する薬の専門家(薬剤師と薬学研究者)、すなわち様々な医薬品を疾患の予防と治療に安全で有効に活用でき、医療の現場はもちろんのこと、薬学研究、医薬・保健行政に携わる人材を育成すること」とし、学則に定めている。それに基づいて設定されたカリキュラム・ポリシー(教育課程の編成・実施方針)に従って、薬物による疾患の克服を介して人類の福祉と健康に貢献する薬の専門家(薬剤師と医療薬学研究者)育成のためのカリキュラムを組み、教育を行っている。ヒューマニズム教育・医療倫理教育が低学年次から計画的に行われており、ルーブリックを用いたPBL(Problem Based Learning)などの形成的評価も実施している。大阪大学学務情報システム「KOAN」により、シラバス、個人成績を学生が随時閲覧できるようになっており、さらにシステム内に「就職支援システム」および「進路・就職報告システム」を設け、情報の提供・収集も行っている。実務実習は、薬局においては近畿地区調整機構で調整された薬局で、病院については全員が大阪大学医学部附属病院で、薬学部との連携のもとで行われている。卒業研究は、3年次前期に研究室配属が行われ、所属の各研究室において6年次まで十分時間をかけて質の高い研究が行われており、全体での発表会が開催され、卒業論文も主査・副査の審査の後に提出されている。アドミッション・ポリシー(入学者受入方針)は、「医療の現状と問題点を理解し、その改善、解決に向けて基礎研究、臨床研究に打ち込み、医療薬学の発展に寄与する志を有する学生を求める」と、4年制学科とは別に定められており、大学入試センター試験に加えて、前期日程試験(数学、理科、外国語)および世界適塾入試(小論文、面接)が行われている。入学者数は適正な範囲である。教員数は大学設置基準を大きく上回っており、実務家教員も必要人数の4名を満たして- 2 -いる。薬学部の専任教員は、それぞれの専門分野において研究活動を活発に行っており、ホームページ上に最新の報告論文リストが掲載されている。また、極めて多数の企業などとの共同研究が行われている。自己点検・評価については、学部内に薬学評価会議を設置して実施している。外部委員によって構成されるアドバイザリーボード会議を設置し、外部評価を受けて、結果を大学ホームページで公開している。以上のように、大阪大学薬学部薬学科の6年制薬学教育プログラムは、本機構の評価基準におおむね適合していると判断される。しかしながら、主な改善すべき点として、以下が挙げられる。(1)事前学習全体を通しての目標達成度を評価する具体的な指標の設定やそれに基づく適切な評価が必要である。(2)「長期課題研究」は、客観的採点基準を定め、それに沿った評価が必要である。(3)問題解決能力の醸成に向けた教育における目標達成度の評価について、「長期課題研究」だけではなく、他の科目を含めた総合的な評価が必要である。(4)シラバスなどに評価基準の寄与率や再試験の有無について記載されていない科目については、成績評価法の学生への事前周知のために明確に記載することが必要である。(5)健康診断受診率の極端に低い学年があるので、健康診断受診率を向上させる必要がある。(6)大阪大学薬学部の薬学評価会議では、中期計画・中期目標に関する自己点検・評価のシステムを用いて、薬学教育モデル・コアカリキュラムに準拠した教育システムについての点検・評価を行い、改善に結びつける必要がある。以上の重要な問題点に加えて、その他の指摘についても適切に対応することで、より優れた薬学教育が展開されることを期待する。
大学への提言
大阪大学 大学への提言1)長所1. 講義室、実習室、移動経路のバリアフリーマップがホームページに掲載されていることは評価できる。(9.学生の支援)2. 寄付講座、共同研究講座を設置していること。共同研究・受託研究が多数(約150件)あること。(12.社会との連携)3. 国際交流が盛んであること(大学間交流協定112件、部局間交流協定547件)。(12.社会との連携)4. 若手教員の海外留学・研修を積極的に推進している。(12.社会との連携)5. 外部委員によって構成されるアドバイザリーボード会議を設置している。(13.自己点検・評価)2)助言1. シラバスの記載において、「教科書・教材」、「参考文献」が「特になし」となっている科目があるので、「教員が用意した教材や授業中に紹介する参考資料」等を明記することが望まれる。(4.薬学専門教育の内容)2. 問題解決能力の醸成を意図する科目の一部(「薬学入門」、「情報科学」、「薬学と社会」)においてはルーブリック評価基準表を用いた形成的評価がなされているが、他の問題解決能力の醸成を意図する科目においても客観的評価ができるように目標到達度の指標の設定が望まれる。(6.問題解決能力の醸成のための教育)3. 「長期課題研究」の合否を、教育の総合的な学習成果の測定指標とするには無理があるため、より適切な測定指標の設定が望まれる。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)4. 教員の授業担当時間数が、臨床系とそれ以外の教員間で差が大きいので、改善が望ま- 25 -れる。(10.教員組織・職員組織)3)改善すべき点1. 平成26年以前に入学した学生対象のカリキュラムのうち、選択科目の「臨床薬学特論ⅢおよびⅣ」は、ヒューマニズム教育・医療倫理教育科目として重要な科目なので、履修指導により全ての学生が履修するようにすることが必要である。(3.医療人教育の基本的内容)2. ヒューマニズム教育・医療倫理教育において、科目総合的な成果について適切な指標を設定し、それに基づいた目標達成度の評価を行うことが必要である。(3.医療人教育の基本的内容)3. コミュニケーション能力および自己表現能力を身につけるための教育において、科目総合的な成果について適切な指標を設定し、それに基づいた目標達成度の評価を行うことが必要である。(3.医療人教育の基本的内容)4. シラバスに不備不足(詳細な成績評価方法、必修・選択の別の記載がないなど)があり、改善が必要である。(4.薬学専門教育の内容)5. 事前学習全体を通しての目標達成度を評価する具体的な指標の設定やそれに基づく適切な評価が必要である。(5.実務実習)6. 「長期課題研究」は、客観的採点基準を定め、それに沿った評価が必要である。(6.問題解決能力の醸成のための教育)7. 問題解決能力の醸成に向けた教育における目標達成度の評価について、「長期課題研究」だけではなく、他の科目を含めた総合的な評価が必要である。(6.問題解決能力の醸成のための教育)8. 再試験の有無については、最初の授業の実施までに学生に周知しておく必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)9. 一部の科目のシラバスに評価基準の配分が曖昧な表現「総合的に評価する」等の記載があるので、寄与率を明記するなど、明確な表現にすることが必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)10. 健康診断受診率の極端に低い学年があるので、健康診断受診率を向上させる必要がある。(9.学生の支援)11. 大阪大学薬学部の薬学評価会議では、中期計画・中期目標に関する自己点検・評価のシステムを用いて、薬学教育モデル・コアカリキュラムに準拠した教育システムにつ- 26 -いての点検・評価を行い、改善に結びつける必要がある。(13.自己点検・評価)
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| 第1期 |
2017年度 |
- |
1:提言 改善報告審議結果 |
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| 高崎健康福祉大学 | 私 | 群馬県 | 第1期 | 2017年度 | 適 |
自己点検・評価書 基礎資料 正誤票 |
評価報告書
総評
高崎健康福祉大学 総評高崎健康福祉大学薬学部薬学科は、薬剤師養成教育に課せられた基本的使命を踏まえて、「薬に関する基礎教育とヒューマニズム教育を徹底し、薬学専門家にふさわしい知識と倫理観を兼ね備え、創薬や医療の現場で活躍できる薬剤師(医療人)を養成する」ことを教育研究上の目的(人材養成に係る目的)として設定している。また、薬学部の教育目標には「1.社会人としての活躍の基礎となる豊かな人間性と幅広い教養」、「2.薬学に関する基礎的知識及び「薬から見た医学」に関する知識」、「3.科学的思考に基づいて、薬学に関する現代社会の諸問題を発見、分析、考察し、その解決法を提案する能力」、「4.薬剤師(医療人)としての創薬や医療の現場で活躍するために必要な臨床的知識・技能と倫理観」、「5.薬剤師(医療人)として社会で活躍し、チーム医療を推進するために必要なコミュニケーション能力」の5項目が設定されており、医療を取り巻く環境、薬剤師に対する社会のニーズを適確に反映したものとなっている。教育課程の編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)は、教育研究上の目的に基づいて定められ明文化されている。ヒューマニズム教育・医療倫理教育については、薬剤師としての心構えと患者・生活者本位の視点を醸成する科目や、コミュニケーション能力ならびにチーム医療の中で医療人として臨床薬学専門家にふさわしい行動を身につけるための発展的な講義および実習が配置されている。講義・演習に加え、体験実習、問題解決型学習(PBL:Problem BasedLearning)・少人数制グループ討議(SGD:Small Group Discussion)、ロールプレイ(RPG:Role Playing Game)学習などの教育手法を組み合わせた教育が1年次から6年次まで体系的に行われている。実務実習に関して、実務実習事前学習では、実務事前学習モデル・コアカリキュラムに沿って適切な指導体制のもと実施されている。また、実務実習の企画・運営ならびに調整、成績評価、関東地区調整機構との連携については、実務実習委員会が、実習生、指導薬剤- 2 -師、訪問担当教員、各職能団体からの実務実習に関する相談応需および対応の検討については、臨床薬学教育センターが行っており、円滑な実習の実施が図られている。卒業研究は、「卒業研究(10 単位)」(PHP401)として5~6年次に行われている。その研究期間は、5年次では、4年次2月の仮配属決定後から翌年3月まで(実務実習時期は除く)、6年次では4月から9月初旬の卒業論文提出までで、約1年間が確保されている。卒業論文は、6年次の9月初旬にA4冊子体として事務室に提出され、また、別途卒業論文要旨集が発行されている。卒業論文の内容については、研究成果と医療や薬学との関連性の適切な考察について述べられている。高崎健康福祉大学薬学部の入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)は薬学部入試広報委員会で原案が作られ、全学入試委員会での検討を経て、薬学部教授会で議論するなど、アドミッション・ポリシーを設定するための責任ある体制がとられている。AO自己推薦入試(AO:Admission Office)および推薦入試、一般入試(センター試験利用を含む)が実施され、選抜(合否判定)については、各入試の採点終了後、薬学部入試広報委員と学部長からなる予備会議が行われている。その後、教授会構成教員が出席する学部判定会議において、入学試験ごとに判定審議し、入学志願者の評価と受入の決定が責任ある体制の下で行われている。高崎健康福祉大学薬学部の教育目標および学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)は、薬学部教務委員会が中心となって素案を作成後、薬学部教授会にて案を作成し、全学FD(Faculty Development)・自己点検委員会において各学部からの案と比較検討され、その案に対する意見が各学部に伝達されている。学士課程修了者の判定(卒業判定) は、毎年年度末に全教員が参加する卒業判定会議により審議され、最終的な卒業判定は教授会で決定されている。高崎健康福祉大学薬学部薬学科の専任教員数は35名(内実務家教員5名)で、大学設置基準の専任教員数を十分に満たしており、教授、准教授、講師、助教の比率は適切である。専任教員の教育研究業績は学部全体としては基準を満たしており、授業科目の担当状況、研究条件などもおおむね適切である。教員の採用と昇任は大学と学部の規程に基づいて行われており、規程の選考基準も適切である。講義室、少人数教育に対応する教室、演習室などの教室が整えられ、参加型学習のための少人数教育ができる教室とし、セミナー室を備え、有機化学系学生実験室、生物物理学系学生実験室、薬理学系学生実験室、薬用植物園、コンピューター実習室、動物実験室などの実習室や附属施設も整備されている。また、臨床系の実習室として、病床実習室Ⅰ、- 3 -Ⅱ、Ⅲ、模擬薬局を配置するなど、実務実習事前学習を実施するための適切な規模の施設・設備も整備されている。高崎健康福祉大学では、全学的課題の自己点検・評価については、大学運営協議会、大学FD・自己点検委員会、各学部教授会・大学院研究科委員会、各委員会、各部局で行われており、薬学部では、薬学部長の委嘱する運営委員会を設置し、大学FD・自己点検委員会や薬学部教務委員会を中心に点検評価活動を実施している。以上、高崎健康福祉大学薬学部の6年制薬学教育プログラムは、本機構の評価基準におおむね適合している。しかし、以下の主な改善を必要とする問題点がある。(1)「教育研究上の目的」には、教育方針の記述はあるものの研究方針に関する記述がないので、教育研究上の目的に研究方針を加えた記載が必要である。(2)ヒューマニズム教育・医療倫理教育およびコミュニケーション能力・自己表現能力の醸成教育において、総合的な目標達成度を評価するための指標を設定し、それに基づいて適切に評価する必要がある。(3)卒業研究に試験を課すことは極めて重大な問題であり、改善する必要がある。(4)大学としてのFD活動の実態はあるが、薬学部としての独自の実績がないのは問題であり、早急な改善が必要である。(5)大学全体としての自己点検・評価とそれに基づく改善への取り組みは行われているが、本評価の評価基準が求めている薬学部としての薬学教育プログラムに対する恒常的な自己点検・評価とそれに基づく向上発展を目指す取り組みが行われていないので、自己点検を薬学部として行い、十分な評価を行った後に新たなプランを策定し、行動に移す明確なPDCAサイクルを早急に構築する必要がある。高崎健康福祉大学薬学部には、本評価で指摘された改善を要する点を踏まえ、積極的に改革を進めることで、より優れた6年制薬学教育を展開されることを期待する。
大学への提言
高崎健康福祉大学 大学への提言1)長所1. 学生の経済的支援は、成績優秀者への特待生制度とともに、大学、後援会が、経済的困窮度を十分に考慮した奨学金制度が独自に設けられているなど評価できる。(9.学生の支援)2. 身体に障がいのある者に対する施設・設備上および学修・生活上の支援体制の整備に努めている。(9.学生の支援)3. 「群馬県薬学ネットワーク」を通じて、地元の薬剤師会が「共同研究の提案・実施、研究活動の場の提供」や「アカデミックとの連携の強化」などを高崎健康福祉大学に期待していることがわかり、「群馬薬学ネットワーク健大研究助成金」を設立していることは、評価できる。(12.社会との連携)4. ホーチミン医科薬科大学とは国際交流と並行しながら、日本とベトナムの薬学領域における科学技術の更なる発展を目指した創薬分野における学術交流も開始されている。(12.社会との連携)2)助言1. 教育目標は、学則にも明記することが望まれる。(1.教育研究上の目的)- 32 -2. 教育研究上の目的について定期的な検証が望まれる。(1.教育研究上の目的)3. 定期的にカリキュラムのチェックや見直しを行うシステムの効果的な運用が望まれる。(2.カリキュラム編成)4. 6年次前・後期の単位外の講義が、任意参加で正規の授業時間中に実施されることは、学生間での公平性と卒業研究を始めとする他の科目の実施時間に対する影響が懸念され、このようなカリキュラムは改善が望まれる。(2.カリキュラム編成)5. 「ボランティア・市民活動論」(LAH006)、「人間関係論」(LAH008)などを含む合計20科目の選択科目が1年次前期と後期に開講されているが、一部重複する時間割編成があるので、時間割を工夫することが望まれる。(3.医療人教育の基本的内容)6. 基本的なコミュニケーション能力の醸成のために、「キャリア形成論」や「チーム医療アプローチ論」が設定されているが、履修者が少なく十分に活用されているとは言えないので、工夫が望まれる。(3.医療人教育の基本的内容)7. 「評価医療科学」は必修科目にすることが望まれる。(3.医療人教育の基本的内容)8. オムニバス科目についてどの項目をどの担当教員が行うのかシラバスに明記することが望まれる。(4.薬学専門教育の内容)9. 個々の科目について、基礎と臨床の知見を相互に関連付けることに配慮してシラバスに記載することが望まれる。(4.薬学専門教育の内容)10. 大学独自の薬学専門教育は、より充実させることが望まれる。(4.薬学専門教育の内容)11. 一次救命処置の技能に関しては2年次までに行うことが望まれる。(5.実務実習)12. 薬学部としての卒業論文作成のための基本方針や作成要領を示すことが望まれる。(6.問題解決能力の醸成のための教育)13. 「卒業研究」以外の問題解決能力を醸成するための科目の一部が選択科目であり、これを必修科目とすることが望まれる。(6.問題解決能力の醸成のための教育)14. 問題解決能力の醸成に向けた取り組みの実質的な実施時間数を卒業要件単位数の1/10にあたる18単位以上にすることが望まれる。(6.問題解決能力の醸成のための教育)15. 問題解決能力の醸成に向けた教育を体系的に行うことが望まれる。(6.問題解決能力の醸成のための教育)16. 各授業科目において、評価方法が曖昧なものがあるので、修正することが望まれる。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)17. 成績評価に出席点を加味している科目があるので、改善が望まれる。(8.成績評価・- 33 -進級・学士課程修了認定)18. 体系的・総合的な6年間の学習成果を測定するための指標を設定することが望まれる。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)19. 再試験の実施は担当教員の判断に委ねられており、実施しない科目があるのは、学生にとって不平等であるので改善が望まれる。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)20. 授業負担が大きい助教に対して、研究時間を充分確保することが望まれる。(10.教員組織・職員組織)21. 学生数に応じた適切な講義室、実験研究室および自習室など快適な学習環境スペースの整備が望まれる。(11.学習環境)22. 電子ジャーナルとデータベースの需要は高まる一方と思われるので、その充実が望まれる。(11.学習環境)23. 英語のホームページはあるが、学部紹介にとどまっており、各講座の研究内容や教員の業績に関する情報も英文化し一層の充実が望まれる。(12.社会との連携)24. 教職員の国外留学制度を整備し、国際的な交流を推進することが望まれる。(12.社会との連携)25. 薬学部の自己点検・評価を毎年継続的に実施することが望まれる。(13.自己点検・評価)26. 薬学部の自己点検・評価に、外部評価委員を加えることが望まれる。(13.自己点検・評価)27. 薬学部の自己点検にかかわる資料の公開が望まれる。(13.自己点検・評価)3)改善すべき点1. 「教育研究上の目的」には、教育方針の記述はあるものの研究方針に関する具体的な記述がないので、教育研究上の目的に研究方針を加えて記載する必要がある。(1.教育研究上の目的)2. ヒューマニズム教育・医療倫理教育において、総合的な目標達成度を評価するための指標を設定し、それに基づいて適切に評価する必要がある。(3.医療人教育の基本的内容)3. コミュニケーション能力・自己表現能力の醸成教育において、総合的な目標達成度を評価するための指標を設定し、それに基づいて適切に評価する必要がある。(3.医療人教育の基本的内容)- 34 -4. 薬学教育モデル・コアカリキュラムのSBOsが記載されていないのが大学独自の科目というのはわかりにくいので、大学独自であることを明記する必要がある。(4.薬学専門教育の内容)5. 問題解決能力の醸成のための教育について、目標達成度を評価するための指標を設定し、それに基づく適正な評価が必要である。(6.問題解決能力の醸成のための教育)6. 各学年の進級率は、平成25年度以降改善しているが、卒業率は、年々低下している。これは、安易に進級させ最終学年で厳しくしていることも考えられる。さらに受入学生の学力を担保するためには、入学者の基礎学力を適確に評価する必要がある。(7.学生の受入)7. 各科目について、個々の評価方法の最終成績に対する寄与率をシラバスに明記する必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)8. 卒業研究に試験を課すことは極めて重大な問題であり、改善する必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)9. 「卒業研究」の単位認定に「卒業関連試験の成績を加味しないようにする制度を、平成28年度入学生からではなく、在学生にも適用するように改善が必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)10. 緊急時などにおける連絡網や危機管理体制、危機管理マニュアル、防災マニュアルの整備が必要である。(9.学生の支援)11. 薬学部としての具体的なFD活動(全教員が参加する)を行う必要がある。(10.教員組織・職員組織)12. 薬学部独自の自己点検と十分な評価を行った後、新たなプランを策定し行動に移す明確なPDCAサイクルを構築すべきである。(13.自己点検・評価)13. 6年制薬学教育プログラムの自己点検・評価結果を教育研究活動に反映させるための組織体制を整備する必要がある。(13.自己点検・評価)
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| 第1期 |
2017年度 |
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1:提言 改善報告審議結果 |
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| 帝京大学 | 私 | 東京都 | 第1期 | 2017年度 | 適 |
自己点検・評価書 基礎資料 正誤票 |
評価報告書
総評
帝京大学 総評帝京大学薬学部は、「高度の専門知識・技能と豊かな人間性を基盤とした実務実践力に加えて、研究心や課題発見・問題解決能力、自己研鑽能力があり、医療チームや地域社会において信頼される薬剤師として、広く社会に貢献できる人材を育成することを目的とする。」という教育研究上の目的の下に、入学者受入の方針(アドミッション・ポリシー)、教育課程の編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)、学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)を設定し、医療を取り巻く環境ならびに社会の薬剤師に対するニーズを反映した薬学教育を行っている。カリキュラムは、カリキュラム・ポリシーに従って構築されており、平成 26 年度以前は旧薬学教育モデル・コアカリキュラム、平成 27 年度以降は改訂薬学教育モデル・コアカリキュラムにそれぞれ対応したものとなっている。特に、ヒューマニズム教育・医療倫理教育が1年次から5年次まで順次性あるらせん型を意識して学年進行形で構築・体系化して行われていることは評価できる。また、薬学部・医学部・医療技術学部の医療系3学部を持つメリットを活かして合同教育が行われており、チーム医療と多職種連携について学ぶ機会を提供する教育として評価できる。教養教育は総合大学の特色を活かして、医療人教育の基盤となる幅広い内容のプログラムを提供している。語学教育も医療関係の英語も含めた英語力の育成教育が実施され、また準備教育、医療安全教育も効果的に実施されている。薬学専門科目では、基礎から専門性の高い領域への順次性、基礎的な知識の習得から実験実習への順次性と相互効果性、薬学基礎科目から臨床薬学科目や専門科目への順次性など、科目間の関連を配慮したカリキュラムが編成されている。薬学共用試験も適切に実施されている。実務実習事前学習、実務実習も適切な体制の下で実務実習モデル・コアカリキュラムに沿って適正に実施されている。卒業研究は、期間的には4年次1月~卒論発表会のある6年次8月までの実質9か月程度であり、卒業研究発表会での発表、卒業論文の提出を必須としている。学生の受入は、アドミッション・ポリシーに基づいて行われており、入学定員数に対す- 2 -る入学者数にも問題はない。成績評価・進級判定・学士課程修了認定は、ディプロマ・ポリシーに基づいて公正かつ厳格に行われている。学生への履修指導や学習指導は担任制度や薬学教育研究センターを利用して適切に行われており、大学独自の奨学金制度を含めた学生への経済的支援体制、キャリアサポートセンターなどによる就職支援の体制も整っている。また、学生の健康維持、心身的な支援などの体制、ハラスメント対応も整っている。専任教員は各専門分野において研究・教育に優れた実績を有するものが配置されており、教員数、実務家教員数も大学設置基準を十分満たしている。教員の採用、昇進は、規定に基づいて、研究業績のみに偏ることなく、教育・研究能力や人物像を評価して行われている。また、講義室、実習・演習のための実験実習室、実務実習事前学習のための薬学部多目的実習室、情報処理演習室(PCルーム)、動物実験施設、RI教育・研究施設、薬用植物園、医療系3学部を対象とした医学総合図書館など、いずれも充実しており、学習環境は大変優れている。また、全講義をビデオ収録する講義視聴システムにより学生が自主的、効果的に学習できるシステムが構築されている。FD(Faculty Development)活動も十分行われている。社会との連携として、地域の薬剤師会・病院薬剤師会などとの連携を図っている。また、生涯学習プログラムとして帝京薬学会を毎年開催し、薬剤師の資質向上を図るための機会を提供している。さらに、薬学教育PDCA推進室が主導して、教育プログラムに対する自己点検・評価、その結果の教育研究活動への反映も行われている。以上のように、帝京大学薬学部の薬学教育プログラムは、本機構の評価基準におおむね適合していると判断される。しかし、以下のような問題点が挙げられ、改善が必要である。(1)「総合演習講義」、「薬学総合演習」においては、単位数に対して授業数が少ないので、単位数と授業数との整合性をとることが必要である。(2)受験準備教育が多く設定され、選択科目や独自科目の時間数が制限されているので、受験準備教育の時間数を減らすことが必要である。(3)ヒューマニズム教育・医療倫理教育、コミュニケーション能力・自己表現能力の醸成教育、実務実習事前学習、および問題解決能力を醸成する教育において、それぞれ総合した目標達成度の指標を設定し、それに基づいた適切な評価を行う必要がある。(4)薬剤師国家試験対策の講義・演習による卒業研究の時間的圧迫を改善することが必- 3 -要である。(5)入学試験と入学後の修学状況との相関性などの解析を進め、入試制度の妥当性を評価し、入学試験の適正化のための検討が必要である。(6)再試験受験資格についての基準を明示することが必要である。(7)教育プログラムの自己点検・評価の継続的な実施とその結果の公開が必要である。帝京大学薬学部は、本評価での改善すべき点、助言を踏まえ、積極的に改善に取り組み、薬学教育のさらなる向上に努めることが望まれる。
大学への提言
帝京大学 大学への提言1)長所1. 医療人として生命に関わる薬学専門家に相応しい行動を身につけるために、ヒューマニズム教育・医療倫理教育が順次性あるらせん型を意識して学年進行形で構築・体系化して行われていることは評価できる。(3.医療人教育の基本的内容)2. 全ての入試区分において面接が実施されている。(7.学生の受入)3. 担任の学生との面接時に収集された情報は「担任面接シート」に記載され、「担任面接シート」は、退職等で担任が変更される場合は必ず、研究室配属時には必要に応じて配属先研究室に伝達され、学生の継続的な指導が可能となっている。(9.学生の支援)4. 全講義は自動収録されており、学生はキャンパス内のPCルームまたは図書館で収録講義を閲覧することができ、学生が自主的に学習するシステムが構築されている。(11.学習環境)2)助言1. 新任教員に対して、カリキュラム・ポリシーとディプロマ・ポリシーとの関連やカリキュラムの概要などを十分に説明することが望まれる。(2.カリキュラム編成)2. 教養科目として24科目の選択科目があり、その中から4単位以上の修得が求められているが、必要単位がやや少ないので、増やすことが望まれる。(3.医療人教育の基本的内容)3. 卒後研修会である「帝京薬学会」への参加を薬学部在学生に促しているが、現在は在学生が参加しにくい日程で開催されており、在学生の参加が極めて少ないので、改善が望まれる。(3.医療人教育の基本的内容)4. 基礎資料3において、4年次と6年次に設定された受験準備教育の要素が強い科目である「特論」や「総合講義」でのみ取り扱われているSBOsが散見されるので、すべてのSBOsが通常の科目内で教育されることが望まれる。(4.薬学専門教育の内容)5. 基礎実習(Bカリ)の時間数が少ないので、各実習間の内容と実施時間を調整することが望まれる。(4.薬学専門教育の内容)6. 学外の人的資源を多数利用しているが、その具体的な記載がないので、シラバスに記載することが望まれる。(4.薬学専門教育の内容)- 39 -7. 実務実習事前学習は2年次から5年次の12科目(146コマ)で構成されているが、これら12科目のうち、シラバスに事前学習であることが示されているのは4年次の「薬学実習8、9」の2科目だけなので、他の科目のシラバスにも「実務実習事前学習」を構成している科目であることを記載することが望まれる。(5.実務実習)8. 実務実習の評価において、成績評価項目を複数設定し、多面的に評価しているが、各項目に最低点が定められており、各項目がすべて最低点であっても合計すると合格基準の60%を超えるように設定しているので、評価を複数の観点から行うという趣旨に合っておらず、改善が望まれる。(5.実務実習)9. 卒業研究の学生の研究室・センターへの配属数が指導教員数の多少(1名~6名)に係わらずほぼ一定であることから、研究室によっては教員1名が 26 名の学生(4年次~6年次)の指導を行なっている場合があり、学生に対する卒論実習の指導が十分かつ均等に行われているとは言えないので、改善が望まれる。(6.問題解決能力の醸成のための教育)10. 指定校制の推薦入試においては「基礎能力適性検査」が実施されておらず、調査書に基づく評価で代替しているため、入学後の教育に求められる基礎学力を的確に評価できていない懸念があるので、改善することが望まれる。(7.学生の受入)11. シラバスの成績評価・基準の項の但し書きの中に変動する要因が記載されている場合があり、ダブルスタンダードと判断されるので、改善が望まれる。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)12. 成績評価項目が複数あるにも関わらず、出席点が60%になっていて出席だけで単位が取得できる科目があり、評価方法や評価観点を複数設けるという評価の趣旨に合っていないものがあるので、改善が望まれる。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)13. 総合的な学習成果の測定は行われていないので、測定するための指標を設定することが望まれる。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)14. 薬学実習の指導体制はおおむね教員1名当たり学生25~40名程度であり、やや多いので、改善が望まれる。(9.学生の支援)15. 防災避難訓練について、平成26年度以前に入学した学生には実施しておらず、教職員は一部のみが訓練に参加している状況であるので、改善が望まれる。(9.学生の支援)16. 薬学部教員への危機管理マニュアルの周知徹底が不十分であるので、改善が望まれ- 40 -る。(9.学生の支援)17. 専任教員1名あたりの学生数は23.6名と多いので、改善が望まれる。(10.教員組織・職員組織)18. 教員の採用および昇任について教授会の関与が望まれる。(10.教員組織・職員組織)19. 研究活動については、各教員が専門分野をさらに探求するため、学会発表や論文執筆などを積極的に行っているが、少数であるが、学会・論文発表がない教員がいるので、改善が望まれる。(10.教員組織・職員組織)20. 多くの教員、学生に留学の機会を提供できるような国際交流プログラムを準備することが望まれる。(12.社会との連携)21. 薬学部の自己点検・評価を行う組織に外部委員は含まれていないので、改善が望まれる。(13.自己点検・評価)3)改善すべき点1. 「総合演習講義」、「薬学総合演習」においては、単位数に対して授業数が少ないので、授業数に合わせて単位数を削減するよう改善すべきである。(2.カリキュラム編成)2. AカリとBカリにおいては、薬学共用試験や薬剤師国家試験に向けた受験準備教育が多く設定され、選択科目や独自科目の時間数が制限されているので、受験準備教育の時間数を減らすように改善することが必要である。(2.カリキュラム編成)3. ヒューマニズム教育・医療倫理教育について、 各科目の学習成果を総合した目標達成度の指標を別途設定し、それに基づいた適切な評価を行う必要がある。(3.医療人教育の基本的内容)4. コミュニケーション能力・自己表現能力の醸成教育について、各科目の学習成果を総合した目標達成度の指標を別途設定し、それに基づいた適切な評価を行う必要がある。(3.医療人教育の基本的内容)5. 「態度」を修得させるSBOsを含んでいる科目で、その学習方法が適切でない科目があるので、これらの科目においては適切な学習方略となるよう修正が必要である。(4.薬学専門教育の内容)6. 「技能」の修得を必要とするSBOについて、シラバスでは実施を確認できないものがある。未実施のものは実施するように改善すべきであり、実施しているがシラバス- 41 -に記載がない場合は記載方法を改善することが必要である。(4.薬学専門教育の内容)7. 教育内容や学習方略に独自性のある科目もあるが、薬学教育モデル・コアカリキュラムに設定されたSBOs以外の大学独自の到達目標の設定には至っておらず、大学の教育研究上の目的に基づいて設定された大学独自の特徴ある薬学専門教育が充実されるよう、改善が必要である。(4.薬学専門教育の内容)8. 方略に独自性を持つ科目においては、その独自性がシラバスで確認できるよう、シラバスへの記載方法を改善することが必要である。(4.薬学専門教育の内容)9. 実務実習事前学習において、事前実習全体としての目標達成度を評価するための指標は設定されておらず、指標を設定して適切に評価する必要がある。(5.実務実習)10. 薬剤師国家試験対策の講義・演習のために卒業研究の時間が短縮されているので、改善が必要である。(6.問題解決能力の醸成のための教育)11. 問題解決能力の醸成に向けた教育について、関連科目を総合して評価するための指標の設定とそれに基づいた評価はなされていないので、改善が必要である。(6.問題解決能力の醸成のための教育)12. 各学年に一定数の留年者や退学者が存在していることは、入学試験における能力や適性の評価に不適確な部分があることを示唆しているので、入学試験と入学後の修学状況との相関性などの解析を進め、入試制度の妥当性を評価し、入学試験の適正化のための検討が必要である。(7.学生の受入)13. 再試験受験資格の基準が明示されていない科目があるので、改善が必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)14. 基礎系の実験実習に必要な安全教育について、一部の実習書の記載に不備があるので、改善が必要である。(9.学生の支援)15. 卒業研究(「卒論実習」)に必要な安全教育について、各研究室における実施状況を確認できる資料がないので、安全教育を行った記録を保管することが必要である。(9.学生の支援)16. これまで自己点検・評価が継続的に行われていないので、6年制薬学教育プログラムの自己点検・評価を継続的に行い、その結果を公開することが必要である。(13.自己点検・評価)
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1:提言 改善報告審議結果 |
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| 東京大学 | 国 | 東京都 | 第1期 | 2017年度 | 適 |
自己点検・評価書 基礎資料 |
評価報告書
総評
東京大学 総評東京大学薬学部薬学科は、東京大学および同大学薬学部の教育研究上の理念と目的に基づいて、「薬学がカバーすべき広範な基礎科学の教育に加え、病院や薬局での実務教育を通じて高度で実践的な医療薬学の知識と技術を身に付けた薬剤師資格を有する医療従事者、研究者を輩出する教育・研究を行う」を「教育研究上の目的」とする6年制薬学教育を行っている。東京大学では、リベラル・アーツの理念に基づいて特定の専門に偏らない幅広い知識と教養を身につけさせることを目的とした教養学部における前期課程教育が行われており、薬学部への進学が内定した学生は、2年次後期から教養学部に所属した状態で薬学の専門教育を受けることになる。薬学専門教育は、「薬学教育モデル・コアカリキュラム」の到達目標を網羅した、化学系、物理系、生物系、医療系および衛生・社会系の専門科目の授業が、系ごとに学年の進行に従って高度化すると同時に適切なバランスで学習できるカリキュラムとなっており、多くの講義科目を2年次後期に集中させ、3年次以後は学年進行に伴い講義科目が減って実習科目が増し、4年次には臨床的内容の教育へと移行する科目配置となっている。また、上述した教育制度のため、医療人教育の基礎としてのヒューマニズム教育・医療倫理教育やコミュニケーション能力および自己表現能力を身につけるための教育は2年次後半以後に行われ、早期体験学習は3年次に実施している。東京大学では3年次までは学科所属を決めずに薬学部としての専門教育を行い、薬学科の学生だけを対象とする授業は4年次以降に行われているが、先に述べたように薬学専門教育のカリキュラムは適切である。実務実習は、4年次の11月から「薬学実務実習Ⅱ(事前学習)」、「薬学実務実習Ⅲ(病院実習)」、「薬学実務実習Ⅳ(薬局実習)」の順に行われ、それら科目の内容は「実務実習モデル・コアカリキュラム」に沿っている。卒業研究は「薬学実習Ⅵ(4~5年次)」と「薬学卒業実習(6年次)」で構成され、後者の終了後に卒業論文を提出している。卒業研究の評価は、「研究倫理・規則等の遵守」、「発表会での発表と質疑応答」、「卒業実習論文の内容」に関するルーブリック評価表を用いて行われ、問題解決能力の向上が適切に評価されている。- 2 -入学者の選考は教養学部で行われ、薬学部への進学を志望する学生の選考は、教養学部における成績に基づき2年次の10月に行われる。また、薬学科への進学希望者に対する選考は4年次への進級時に行われ、薬学専門科目の成績に教養学部における成績をも加味して学力を総合的に評価するとともに、薬学科への志望動機を評価する面接試験が行われる。精神的・身体的な健康状態を含めた学生へのサポート体制は、全学組織として複数用意されている。図書館をはじめ学習環境は整っており、研究活動のための施設、設備も整備されている。薬学部薬学科の専任教員は、各専門分野について研究・教育に優れた実績を有するものが配置されており、教員数は実務家教員を含めて大学設置基準を満たしている。専任教員の授業科目への配当や職階や年齢のバランスもおおむね適正である。専任教員の職位や年齢の構成には著しい偏りはない。東京大学薬学部は、研究活動を中心として国際交流の活性化を積極的に行っている。また、特定非営利活動法人 「医薬品ライフタイムマネジメントセンター」を立ち上げ、「育薬セミナー」を通して薬剤師に生涯学習の機会を提供するとともに、災害時に備えた服用薬の情報の管理を解説した一般市民向けの冊子の作成・配布を通して、地域における保健衛生の保持・向上につながる支援活動などを積極的に行っている。以上のように、東京大学薬学部薬学科の6年制薬学教育プログラムは、本機構の評価基準におおむね適合していると判断される。しかし、現状では以下のような問題点が挙げられるので、改善が必要である。(1)ヒューマニズム教育・医療倫理教育、及びコミュニケーション能力の育成を目的とする教育の授業を、グループ討議等の能動的な学習方法を積極的に用いるものに改善する必要がある。(2)ヒューマニズム教育・医療倫理教育、並びにコミュニケーション能力の育成を目的とする教育において、それぞれの学修成果を総合して目標達成度を評価する指標を設定し、適切な評価を行う必要がある。(3)3年次に自由参加で実施している東京大学医学部附属病院の見学を含めて、薬学教育モデル・コアカリキュラムの「早期臨床体験」に準拠した教育の内容を充実させ、薬学科進学者には必修化する必要がある。(4)シラバスの記載内容や到達目標に適した学習方略がとられていないことなど、シラバスと授業内容との対応に不備が見られるので、それらの見直しが必要である。(5)現在検討が進められている「研究」、「医療」の各領域で指標を設定して目標への到- 3 -達度を測定する取り組みを発展させ、問題解決能力の醸成に関する総合的な達成度を評価できるものに改善することが必要である。(6)「教育研究上の目的」を実現できるよう、適切な評価項目を設定して6年制薬学教育プログラムを恒常的に自己点検・評価する組織を編成し、定期的かつ継続的に自己点検・評価する体制を構築することが必要である。東京大学薬学部薬学科には、本評価の提言を踏まえ、積極的に改善に取り組むことによって、6年制薬学教育がさらに優れたものとなることを期待する。
大学への提言
東京大学 大学への提言1)長所1. 2年間の前期課程の教養教育では、社会のニーズに応じた幅広い教養教育プログラムが提供されている。(3.医療人教育の基本的内容)2. 学部の規模に比して多くの蔵書や広い閲覧室をもち、閲覧室の利用は年末年始・休日の休館日も含めて 7:30~23:00 と十分確保されているなど、図書館機能が充実している。(11.学習環境)3. 特定非営利活動法人 医薬品ライフタイムマネジメントセンターを立ち上げ、「育薬セミナー」を通して薬剤師に生涯学習の機会を提供するとともに、災害時に備えた服用- 30 -薬の情報の管理を解説した一般市民向けの冊子の作成・配布を通して、地域における保健衛生の保持・向上につながる支援活動などを積極的に行っていることは評価できる。(12.社会との連携)2)助言1. 薬学部の「教育研究上の目的」の中では「高度医療を担う薬剤師の養成」と謳っているにもかかわらず、薬学科の「教育研究上の目的」では医療人の育成に欠くことができない『態度』に関わる教育に言及していないので、薬学科の「教育研究上の目的」を改訂することが望ましい。(1.教育研究上の目的)2. 「カリキュラム・ポリシー」を「薬学部便覧」、「授業内容」、「薬学部パンフレット」などの印刷物にも記載して周知を図ることが望まれる。(2.カリキュラム編成)3. ヒューマニズムおよび医療倫理教育に体系性を持たせるよう、それらを目的とする科目の関連性を明確にした体系的な教育とすることが望ましい。(3.医療人教育の基本的内容)4. 3~6年次の後期課程教育に、医療現場で薬剤師が必要とする語学力の育成を目的とする科目を設け、医療人に必要な語学力を養う教育を体系的に行うことが望ましい。(3.医療人教育の基本的内容)5. 留年生に対して、上位学年配当の授業科目の履修を制限する制度を設けることが望ましい。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)6. 教育研究上の目的に基づいた教育における総合的な学習成果を測定する指標を設定し、それに基づく適切な評価を行うことが望ましい。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)7. 授業評価アンケート結果の学生へのフィードバックに関しては、アンケート結果によって教員が行った授業改善の内容が学生に説明されていないなど、不十分なので、学部として組織的にフィードバックを行うことが望まれる。(10.教員組織・職員組織)8. 自己点検・評価を行う組織の中に外部委員が含まれていることが望ましい。(13.自己点検・評価)3)改善すべき点1. ヒューマニズム教育・医療倫理教育を目的とする授業、コミュニケーションの基本的能力の教育を目的とする授業を、グループ討議等の能動的な学習方法を積極的に用い- 31 -る内容に改善する必要がある。(3.医療人教育の基本的内容)2. ヒューマニズム教育・医療倫理教育において、関連科目の学修成果を総合して目標達成度を評価する指標を設定し、適切な評価を行う必要がある。(3.医療人教育の基本的内容)3. コミュニケーション能力を育成する教育において、関連科目の学修成果を総合して目標達成度を評価する指標を設定し、適切な評価を行う必要がある。(3.医療人教育の基本的内容)4. 東京大学医学部附属病院の見学が3年次に希望者を対象としているため、現在の薬学科在籍者には、この見学に参加していない学生が含まれている。新しい薬学教育モデル・コアカリキュラムの「早期臨床体験」の趣旨に合わせた内容の充実と薬学科進学者に対する必修化が必要である。(3.医療人教育の基本的内容)5. 学生に学習内容をより具体的に伝えるためには、シラバスには各回の授業担当者や授業方法とともに、授業内容と対応する到達目標を明記する必要がある。(4.薬学専門教育の内容)6. 技能や態度を修得する到達目標を含む科目の学習方略が講義になっているなど、学習領域に適した学習方法を用いて授業が行われていない科目が見られるので、到達目標の学習領域に適した学習方法を用いた教育を行う必要がある。(4.薬学専門教育の内容)7. 「東大独自の薬学専門教育に相当する内容」を含むと記載されている科目については、授業のどの部分が大学独自の教育であるのかをシラバスに明記する必要がある。(4.薬学専門教育の内容)8. 現在検討が進められている「研究」、「医療」の各領域で指標を設定して目標への到達度を測定する取り組みを発展させ、問題解決能力の醸成に関する総合的な達成度を評価できるものに改善することが必要である。(6.問題解決能力の醸成のための教育)9. 東京大学薬学部が行っている自己点検・評価は、外部評価を受審するために組織した委員会が、外部機関の評価項目に従って点検・評価しているに過ぎず、本基準が求める「6年制薬学教育プログラム」に対する自らの点検・評価が行われているとは言い難い。自らの「教育研究上の目的」を実現できるよう、適切な評価項目を設定して6年制薬学教育プログラムを恒常的に自己点検・評価する組織を編成し、定期的かつ継続的に自己点検・評価する体制を構築することが必要である。(13.自己点検・評価)
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2017年度 |
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1:提言 改善報告審議結果 |
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| 長崎大学 | 国 | 長崎県 | 第1期 | 2017年度 | 適 |
自己点検・評価書 基礎資料 正誤票 |
評価報告書
総評
長崎大学 総評長崎大学薬学部は、「長崎に根づく伝統的文化を継承しつつ、豊かな心を育み、地球の平和を支える科学を創造することによって、社会の調和的発展に貢献する」という長崎大学の理念を受けて、「「ヒトの健康を目指して」の標語のもと、医薬品の創製、医療、健康・環境に関する基礎および応用の科学を教育、研究すること、並びに「くすり」の専門家として社会的使命を遂行し得る人材の養成を以て社会に貢献する」を薬学部の理念と定めている。薬学部は、薬学科(6年制)と薬科学科(4年制)から構成されている。薬学科は「医療薬学に関する高度の専門的知識及び技能・態度を修得させ、豊かな人格と高い倫理観を備えた薬学専門職者として社会に貢献しうる有為の人材を育成する」という教育研究上の目的に従って、アドミッション・ポリシー(入学者受け入れ方針)、カリキュラム・ポリシー(教育課程の編成・実施の方針)及びディプロマ・ポリシー(学位授与の方針)を設定し、教育に取り組んでいる。医療人として生命に関わる薬学専門家にふさわしい行動を身につけるための教育は1年次~4年次で、薬剤師としての倫理観、使命感、職業観を醸成するための教育は4年次~6年次で行われている。教養教育は、アクティブ・ラーニングを取り入れた全学モジュール科目、薬学領域の学修と強く関連する学部モジュール科目および語学教育を中心に充実した科目が配置されている。薬学専門教育に関しては、シラバスの記載も含めて一部に不備が認められるものの、おおむね薬学教育モデル・コアカリキュラムに準拠した内容になっている。実務実習は実務実習モデル・コアカリキュラムに準拠した教育目的に基づき、適切な方略に従って実施されている。卒業研究は5年次からの「医療薬学特別実習」に加えて、3年次後期から研究室に仮配属させることで、充実した教育を行っている。入学者選抜は入学者受け入れ方針に基づいて適切に行われている。進級判定がないため学生の在籍状況を資料から客観的に判断するのは困難であるものの、実質的な留年・休学・退学者は少なく、留年者や休学者への対応も適切になされている。ポートフォリオを利用した学生への履修指導や個別相談、経済的支援やキャリア支援、カウンセリングやハラスメント防止への体制も整っている。専任教員の配置やバランスは適切であり、リサーチ・- 2 -アドミニストレーターや下村脩博士ノーベル化学賞顕彰記念創薬研究教育センターの活動によって研究支援体制は充実している。施設・設備などの学習環境はほぼ良好であり、長崎県内の薬学系大学、薬剤師会、行政からなる長崎薬学コンソーシアムを結成し、長崎県における薬学教育の充実・発展に関した活動を行っている。自己点検・評価の組織としては薬学系評価委員会が組織され、薬学部の諸活動に対して自己点検・評価がなされており、平成 22 年には「自己評価 21」を実施している。以上のように、長崎大学薬学部の6年制薬学教育プログラムは本機構の評価水準におおむね適合していると判断できる。しかしながら、以下の諸問題については改善が必要である。(1)ヒューマニズム教育・医療倫理教育・コミュニケーション能力を醸成する教育を能動的参加型学習法に基づいて行う必要がある。(2)各回の授業内容への学習領域(知識・技能・態度)やSBO(Specific BehavioralObjective)の明示、大学独自科目の明示などシラバスの記載に不備が認められるので改善が必要である。(3)改訂・改訂前コアカリキュラム対応の科目において、6年次の「医療薬学総合演習」のみ、あるいは「医療薬学総合演習」と選択科目のみでカバーされているSBOが多数存在し、薬学教育モデル・コアカリキュラムに準拠しているとはいえないので、改善が必要である。(4)再履修にかかる「再試験」と考査にかかる「再試験」の区別が明確でないため、薬学部規程に定義した上で用いる必要がある。(5)6年制薬学教育プログラムを自己点検・評価し、その結果が教育研究活動の改善に活用される必要がある。長崎大学薬学部は、教養教育に多くの時間を割いており、また早期に研究室に配属されることで研究にも多くの時間を割いている。今後は今回提言された点を改善することにより、6年制薬学教育プログラムの更なる発展を期待する。
大学への提言
長崎大学 大学への提言1)長所1. 研究推進戦略本部および医歯薬学総合研究科に設置されたURAや下村脩博士ノーベル化学賞顕彰記念創薬研究教育センターの活動によって研究支援体制は充実している。(10.教員組織・職員組織)2. 長崎県内の薬学系大学、薬剤師会、行政の7団体からなる長崎薬学コンソーシアムを結成し、長崎県における薬学教育の充実・発展に関した活動を行っている。(12.社会との連携)2)助言1. 教育研究上の目的に「薬剤師の養成」を明記し、薬学科の目的を明確にするのが望ましい。(1.教育研究上の目的)2. 「教育研究上の目的」について定期的に検証するのが望ましい。(1.教育研究上の目的)3. 各授業科目とディプロマ・ポリシーとの関連を示したカリキュラム・マップを作成することが望ましい。(2.カリキュラム編成)4. ヒューマニズム教育・医療倫理教育を醸成する教育を体系的に行うことが望ましい。(3.医療人教育の基本的内容)5. 学部モジュール科目は薬学教育モデル・コアカリキュラムのSBOに対応した薬学専門教育科目であることから、教養教育科目ではなく薬学専門教育科目に分類するか、あるいは学部モジュール科目が薬学部の専門教育科目として位置づけられることを学生便覧に明記することが望ましい。(3.医療人教育の基本的内容)6. 一般目標、到達目標をシラバスに示す際の書式は統一する方が望ましい。(4.薬学専門教育の内容)7. 仮配属期間が1年半と長いため、授業科目に設定し教育を行うのが望ましい。(4.薬学専門教育の内容)8. 研究室仮配属方針は教授会決定ではなく、薬学部規程で規定するのが望ましい。(4.薬学専門教育の内容)9. 医療関係者・薬事関係者との交流体制の整備が6年制薬剤師教育へ直接的に関与して- 29 -いることが望ましい。(4.薬学専門教育の内容)10. 問題解決能力の醸成に向けた教育を体系的に実施することが望ましい。(6.問題解決能力の醸成のための教育)11. 実務実習の履修要件(資格)を規程として設定した上で、学生を適切に指導することが望ましい。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)12. 教育研究上の目的に基づいた6年間の教育プログラムを俯瞰したアウトカム評価のための指標を設定し、評価することが望ましい。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)13. 調剤実習室がある共用校舎にはエレベーターが設置されておらず、バリアフリーの面から設置するのが望ましい。(9.学生の支援)14. 教育研究体制や事務連絡体制の効率化を図る上で、坂本キャンパスへの集約が望ましい。(10.教員組織・職員組織)15. 教員間に授業担当時間数の隔たりあるので均等化を計ることが望まれる。(10.教員組織・職員組織)16. 自己点検・評価を行う組織に外部評価委員が含まれていることが望ましい。(13.自己点検・評価)3)改善すべき点1. 教育課程の編成および実施方針を明文化したカリキュラム・ポリシーを設定する必要がある。(2.カリキュラム編成)2. ヒューマニズム教育・医療倫理教育、コミュニケーション能力を醸成する教育を能動的参加学習法に基づいて行う必要がある。(3.医療人教育の基本的内容)3. ヒューマニズム教育・医療倫理教育、コミュニケーション能力を醸成する教育において、科目ごとに目標到達度を評価するための指標を設定し、それに基づいて適切に評価する必要がある。(3.医療人教育の基本的内容)4. ヒューマニズム教育・医療倫理教育、コミュニケーション能力を醸成する教育において、関連する科目を総合した目標達成度を評価するための指標を設定し、それに基づいて適切に評価する必要がある。(3.医療人教育の基本的内容)5. 「F-1:早期臨床体験」のうち、「地域の保健・福祉の体験に基づく討議」、「一次救命処置に関する知識・技能」が「薬学概論Ⅱ」の授業内容に網羅されていないので改- 30 -善が必要である。(3.医療人教育の基本的内容)6. 早期体験学習において、発表会、総合討論などの学習効果を高める工夫を行う必要がある。(3.医療人教育の基本的内容)7. シラバスの記載に以下の不備が認められので、改善が必要である。(4.薬学専門教育の内容)① 各回の授業内容の欄にSBOを示すことで、その日の授業を受けることでどのSBOを学習できるのかを示す必要がある。② シラバスの授業内容に到達目標の学習領域(知識・技能・態度)を明示する必要がある。③ 大学独自の薬学専門教育については、その科目あるいは科目の一部が大学独自であることをシラバスに明記する必要がある。8. 改訂・改訂前コアカリ対応の科目において、「医療薬学総合演習」のみ、あるいは「医療薬学総合演習」と選択科目のみで対応されているSBOが多数存在する。薬学教育モデル・コアカリキュラムに準拠しているとはいえないので、改善が必要である。(4.薬学専門教育の内容)9. 学習領域(技能・態度)に適した学習方法を用いるように改善する必要がある。(4.薬学専門教育の内容)10. 実習科目において、一部のSBOが実施されていないので改善が必要である。(4.薬学専門教育の内容)11. 「実務実習(事前実習)」の目標達成度を評価するための指標を設定し、それに基づいて適切に評価する必要がある。(5.実務実習)12. 学生の病院・薬局実習施設への配属決定の方法と基準は事前に学生に提示する必要がある。(5.実務実習)13. 「医療薬学特別実習」が始まる5年次に「医療実験計画法」と「科学英語」が演習科目として開講されている。これら演習科目は、独立した科目として評価するのであれば、統一した評価基準・指標を設定し、「医療薬学特別実習」との違いを事前に学生に説明したうえで評価する必要がある。(6.問題解決能力の醸成のための教育)14. 卒業研究を公正・適切に評価するために薬学科共通の指標を設定し、それに基づき複数教員(少なくとも1名は他研究室教員)で適切に評価する必要がある。(6.問題解決能力の醸成のための教育)15. 問題解決能力の醸成に向けた教育において、関連科目を総合してその達成度を評価す- 31 -るための指標を設定し、それに基づいて適切に評価することが必要である。(6.問題解決能力の醸成のための教育)16. 本試験後、成績確定までの間に行われる「救済試験」は、薬学部規程で規定した上で厳正に評価されるべきである。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)17. 再履修にかかる「再試験」と考査にかかる「再試験」の区別が明確でないので、薬学部規程に定義した上で用いる必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)18. 6年制薬学教育プログラムについて、適切な評価項目を定めて定期的に自己点検・評価する必要がある。(13.自己点検・評価)19. 6年制薬学教育の自己点検・評価の結果が教育研究活動の改善に活用される必要がある。(13.自己点検・評価)20. 6年制薬学教育の自己点検・評価結果をホームページなどで公表する必要がある。(13.自己点検・評価)
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| 第1期 |
2017年度 |
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1:提言 改善報告審議結果 |
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| 長崎国際大学 | 私 | 長崎県 | 第1期 | 2017年度 | 適 |
自己点検・評価書 基礎資料 正誤票 |
評価報告書
総評
長崎国際大学 総評(様式 17)薬学教育評 価評価報告書評価対象大学名 長崎国際大学薬学部(本評価実施年度)平成 29 年度(作成日)平成 30 年3月9日一般社団法人 薬学教育評価機構- 1 -Ⅰ.総合判定の結果長崎国際大学薬学部(6年制薬学教育プログラム)は、薬学教育評価機構が定める「薬学教育評価 評価基準」に適合していると認定する。認定の期間は2025年3月31日までとする。Ⅱ.総 評長崎国際大学薬学部薬学科は、大学の建学の理念である「人間尊重を基本理念に、より良い人間関係とホスピタリティの探求・実現並びに文化と健康を大切にする社会の建設に貢献する教育・研究」を実現することを目指し、「薬学に関する専門的知識・技能を修得し、医療薬学の分野で実践的に活動できる薬剤師を育成する」ことを目的とする6年制の薬学教育を行っている。カリキュラムは、薬学科の「教育課程の編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)」に基づいて編成されているが、ヒューマニズム教育・医療倫理教育、教養教育、語学教育などの多くは長崎国際大学の全学共通科目として開講され、教育理念の「ホスピタリティ」を修得する「茶道文化」が必修科目として含まれている。薬学専門教育は、「薬学教育モデル・コアカリキュラム」に準拠しており、平成27年度からは改訂されたコアカリキュラムに対応する改訂も行われている。「実務実習」は、事前学習を含めてモデル・コアカリキュラムに準拠しており、薬学共用試験も厳正に実施されている。実務実習には薬学部全教員が担当教員として学生の指導に当たり、模擬患者は、長崎国際大学薬学部が設立したNPO法人で養成している。「卒業研究」は、5年次から6年次前期に行われ、卒業研究発表会と卒業論文により成果が報告され、主査と副査1名により評価される。卒業研究以外の問題解決能力の醸成に向けた教育は、グループ学習を取り入れた履修プログラムが低学年から高学年へ体系的に構成されている。入学者の選抜は、入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)を定め、7種類の入学試験によって行い、一部の試験では面接や小論文を課して医療人・薬剤師としての適性の把握に努めている。学修成績の評価、進級判定、卒業判定は、関連する諸規程に基づいて厳正に実施されている。その結果として留年生が多くなっているが、それらに対しては、「薬学教育支援センター」が教育支援を行っている。学生への支援は、担任による勉学・生活指導、大学独自の奨学金による経済的支援、キャリアセンターによる進路支援が行われ、ハラスメント防止や障がい学生への配慮も十分である。さらに、「キャンパスライフ・- 2 -ヘルスサポートセンター」が、学生の心身の健康の保持・増進、学生生活における相談・支援を行っていることは評価できる。専任教員数は大学設置基準を満たしており、講師以上の専任教員は適切に配置されている。学習環境は十分整っており、実務実習事前学習のための実習室は充実している。また、社会との連携についても、「薬学研究センター」を設置して民間企業、医療機関等との共同研究・委託研究に取り組み、長崎大学、長崎県立大学との「多職種協働による在宅がん医療・緩和ケアを担う専門人材育成拠点」プロジェクトにも取り組んでいる。自己点検・評価では、「IRセンター」を開設するなど、大学として積極的に取り組んでおり、平成26年度に日本高等教育評価機構による機関別認証評価を受けている。以上のように、長崎国際大学薬学部薬学科の薬学教育プログラムは、本機構の評価基準におおむね適合していると判断される。しかし、以下に挙げる問題については改善を図ることが必要である。(1) 学則に掲げる「薬学科の目的」を、「長崎国際大学の理念」と「薬剤師養成教育に課せられた基本的な使命」および「薬学部に課せられた研究の使命」を踏まえた「薬学部の教育研究上の目的」に改訂することが必要である。(2) ヒューマニズム教育・医療倫理教育、コミュニケーション能力・自己表現能力の育成に関する教育、さらに問題解決能力の醸成を目指す教育のそれぞれについて、目標達成度を総合的に評価する体制を構築することが必要である。(3) 薬学専門科目において、到達目標の学習領域(知識・技能・態度)に適した学習方法を用いた授業が行われるよう、各科目の授業方法を再検討することが必要である。(4) 「卒業研究」が本来の目的を達成できるよう、まとまった研究時間を確保するための時間割などの見直しを行うと共に、学部全体での「卒業研究発表会」を開催することが必要である。(5) 基礎学力が不足すると思われる学生がやや多いので、入学者選抜の方法と体制を改善することが必要である。(6) 卒業の可否判定に直結する必修科目である「総合演習ⅢB」の合否を試験結果に基づく教授会審議で決定している制度は好ましくないので、早急に改めることが必要である。(7) 自己点検・評価の活動を、外部評価に対応するためではなく、薬学教育プログラム全体の教育研究活動の改善に向けた自主的な取組みに結びつけることができる体制を構築することが必要である。- 3 -長崎国際大学薬学部は、ホスピタリティの探求・実現を掲げ医療人としての薬剤師の育成に取り組んでいる。熱心な教育、充実した学生支援があるので、提言に挙げた点を改善することにより、さらなる発展を遂げることを期待する。Ⅲ.『中項目』ごとの概評1 教育研究上の目的本中項目は、おおむね適合水準に達しているが、「教育研究上の目的」の記述に懸念される点が認められる。長崎国際大学薬学部は、大学の建学の理念である「人間尊重を基本理念に、より良い人間関係とホスピタリティの探求・実現並びに文化と健康を大切にする社会の建設に貢献する教育・研究」を実現することを目指し、薬学部の教育研究上の目的を学則第3条の3で「薬学に関する専門的知識・技能を修得し、医療薬学の分野で実践的に活動できる薬剤師を育成する」と設定しているとしている。しかし、学則にある「学部の目的」(第3条の2)は全学部を包括したもの(内容は学部の設置目的)であり、「自己点検・評価書」で「薬学部の教育研究上の目的」としているものは、同条3「学科の目的」の(4)に対応するものであり、薬学部の「教育研究上の目的」は形の上からは定められていない。薬学部が薬学科のみで構成されていることから、「学科の目的」を「薬学部の教育研究上の目的」に相当すると考えるとしても、以下の問題点がある。すなわち、この「学科の目的」は、薬学教育の一般的な定義を述べているだけで、本評価の基準が求める「大学の理念ならびに薬剤師養成教育に課せられた基本的な使命に基づくもの」とは言えず、薬学部における研究に言及する記載もない。その一方で、『薬学部運営実務要諦 ―医療薬学のこれからを担う薬剤師の育成を目指して― 』には、「社会が求める質の高い薬剤師養成のための教育課程の配備」、「予防医学の観点からの薬剤師の新しい役割とその養成」、「高齢者医療、在宅医療の観点からの薬剤師の新しい役割とその養成」を目標として教育研究を行っているとの記載があり、学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)にも教育の目的に相当する内容が含まれている。これらの実態から判断すると、薬学部には「教育研究上の目的」に相当するものは確立されていると考えられるので、「長崎国際大学の理念」、「薬剤師養成教育に課せられた基本的な使命」、および「薬学部に課せられた研究の使命」を端的に表現する「教育研究上の目的」を策定して学則に明記するよう、早急に改善する必要がある。- 4 -上で指摘した問題点はあるが、「学部の目的」および「学科の目的」は学則に定められており、それらは「学生便覧」、「保護者会資料」に収載され、教職員、学生および保護者に周知されている。また、これらは、大学のホームページに掲載され、社会に対して公表されている。教育研究上の目的の検証は、ディプロマ・ポリシー、カリキュラム・ポリシー、およびアドミッション・ポリシーを毎年全学教育会議で検証することによって行っているとしている。しかし、3つのポリシーは「教育研究上の目的」に基づいて策定されるものであり、上記の説明は本末転倒であると言わざるを得ない。また、薬学部の「教育研究上の目的」の検証には薬学部の教育と研究に責任を負う薬学部教授会が主体的に関わることが望ましい。2 カリキュラム編成本中項目は、おおむね適合水準に達しているが、卒業研究と国家試験受験対策教育との時間配分に懸念される点が認められる。長崎国際大学薬学部薬学科はカリキュラム・ポリシーを以下の通りに設定している。・全学共通科目を通して、社会人・医療人・薬剤師として必要なホスピタリティの精神、基本的教養、及び「人間尊重」に基づく豊かな人間性を身につけます。・早期体験学習・臨床体験学習・ヒューマニズム教育等を通して、社会が求める医療人としての責任感、倫理観と豊かな人間性を修得します。・薬学教育専門科目を、順次性を持って学修することで、薬剤師に必要な知識と技能を効率よく修得します。・薬学実務実習を通して、幅広い薬剤師業務に必要な知識、技能、態度を修得します。・他学部と連携した高齢者医療・在宅介護に重点をおいた科目を通して、予防医学や地域医療に貢献できる薬剤師としての実践力を修得します。・薬学の専門知識と技能の融合を目的とした総合演習科目を通して、薬剤師としての実践力を修得します。・卒業研究を通して、深い専門性、研究する心と態度、問題発見・解決の能力、さらに後進の指導にあたる能力を修得します。カリキュラム・ポリシーについての検討は、薬学部教務委員会と薬学部教授会により行- 5 -われており、平成27年度から適用されているカリキュラム・ポリシーは、薬学部教授会、全学教授会の審議を経て決定されている。このように、カリキュラム・ポリシーは責任ある体制の下に設定されている。カリキュラム・ポリシーは「履修の手引」に記載され、学生向けのオリエンテーションで説明されている。また、教員に対しては、学部教授会で周知しているほか、薬学部FD委員会(FD:Faculty Development)主催の新任教員研修セミナーでも説明を行っている。カリキュラム・ポリシーは大学ホームページで公開し、広く社会に対し周知している。ただし、現在のホームページで確認できるカリキュラム・ポリシーは、平成29年度に改訂されたもので、薬学教育評価対象年度のものとは一部異なる。薬学部薬学科のカリキュラムは、平成18年度に設定された1次カリキュラムが平成24年度に改訂されて2次カリキュラムとなり、さらに平成27年度からは、改訂された薬学教育モデル・コアカリキュラムに準拠した3次カリキュラムが適用されている(基礎資料4)。しかし、薬学科のカリキュラムがカリキュラム・ポリシーに基づいて編成されていることについては、明確に説明されておらず、カリキュラム構成は、履修の手引きやシラバスに図式化されているものの、科目の設定やそれぞれの科目の配置とカリキュラム・ポリシーとの関係は説明されていない。薬学教育カリキュラムのうち、薬学共用試験あるいは薬剤師国家試験対策と推測される科目は、演習科目の「総合演習Ⅰ、Ⅱ、ⅢAおよびⅢB」である。これらの演習科目に配当されている単位数は合計8単位であり、卒業要件の192.5単位の4%である。しかし、演習計画一覧では、「総合演習Ⅰ」は115コマ、「総合演習Ⅱ」は74コマ、「総合演習ⅢA」は102コマ、「総合演習ⅢB」は60コマと設定されており、これら演習科目の合計コマ数は351コマ(12単位相当)となる。この実態に対しては、大学自身も「各総合演習においては、学生の学修レベルの向上を期待して、多くのコマ数を充てる結果となっている。」と自己点検・評価している。これによって、「卒業研究」の時間割上の設定が5、6年次の5限目や6限目に設定され、時間割上の学習時間配当が「卒業研究」より国家試験受験対策教育を重視したものになっていることから、学生に対して国家試験受験対策教育が卒業研究より重要であるという認識を与えることが懸念されるので、「卒業研究」の時間割上の配当を改善することが必要である。薬学教育カリキュラムの構築と必要に応じた変更については、2次カリキュラムおよび3次カリキュラムに関しては、薬学部教務委員会あるいは薬学部教務委員長を含む特別委員会にて原案が作成されて、薬学部教授会で審議され、全学教授会で決定されている。- 6 -3 医療人教育の基本的内容本中項目は、おおむね適合水準に達しているが、ヒューマニズム教育・医療倫理教育ならびにコミュニケーション能力および自己表現能力を育成するための教育に懸念される点が認められる。長崎国際大学薬学部における最新カリキュラムである3次カリキュラムでは、ヒューマニズム教育・医療倫理教育に対応する科目の多くが1年次の全学共通科目として開講されており、専門科目としての設定が少なく、授業内容も含めて薬学が必要とするこの領域の教育が十分とは言えない。また、2次カリキュラムでは2、3年次にこの領域に該当する科目が設定されていない。この様に、ヒューマニズム教育・医療倫理教育が、薬学教育が求めるものとして十分であるとは言い難いので、内容の充実を図ることが望まれる(基礎資料4)。医療全般を概観し、薬剤師としての倫理観、使命感、職業観を醸成する科目としている「教養セミナーA」、「教養セミナーB」、「生命倫理」、「治験コーディネート論」「臨床心理学」では、授業の一部に能動学習など効果的な学習方法を取り入れているとしているが、講義による教育が多く十分とは言えないので、学習方略の見直しが必要である。また、医療倫理教育科目と位置づけているにもかかわらず「治験コーディネート論」および「介護概論」は履修者がゼロであった (基礎資料1-6)。医療人として、患者や医療提供者の心理、立場、環境を理解し、相互の信頼関係を構築するために必要な教育に該当する科目としては、「在宅医療概論」、「総合基礎学習Ⅰ」、「介護概論」、「臨床心理学」などが挙げられているが、「総合基礎学習Ⅰ」以外は講義による授業であり、相互の信頼関係を構築するために必要な教育が効果的な学習方法を用いて行われているとは言えないので、学習方略の見直しが必要である。ヒューマニズム教育・医療倫理教育に対応するとしている上記の諸科目は、シラバスに評価方法、評価比率は明記されているが、評価指標は明確ではなく、「総合基礎学習Ⅰ」は、グループ学習を主な授業形態としているにもかかわらず評価が基礎学力確認試験となっているなど、評価方法が適切とは言えないものもある。また、ヒューマニズム教育・医療倫理教育の総合的な目標達成度の評価については、大学自身も「学修成果を総合した目標達成度の評価指標を策定する必要がある。」と指摘している(「自己点検・評価書」p12)ように、行われていない。ヒューマニズム・医療倫理教育、教養教育・語学教育、薬学専門教育の実施に向けた準- 7 -備教育、医療安全教育、生涯学習の意欲を醸成する教育を合わせた単位数は、2次カリキュラムで45.5単位、3次カリキュラムで51.5単位を必修としており、卒業要件(192.5単位)の1/5である38.5単位は上回っている(「自己点検・評価書」p13)。教養教育科目は、全学共通の科目として、人文、社会、自然科学の82科目が開講されており、大学が社会のニーズに応じているとしているものとしては「地域の理解と連携」、「在宅医療概論」および「学際連携研究」などが、グローバル化に対応する科目としては、「中国語」、「コリア語」、「フランス語」などがある。薬学科の学生は、これらの教養科目から30単位以上を修得することが卒業の要件になっている(基礎資料1-7)。しかし、教養教育科目の中には外国語科目や、薬学への接続教育となる化学、生物学、物理学、数学、統計学、コンピュータ演習なども含まれており、後述するようにこれらのかなりの科目が必修となっている。さらに、この大学が人間教育の柱としている「茶道文化」や導入教育と位置づける「教養セミナー」も必修となっており、教養教育科目として学生が選択できる幅はそれほど広くない。薬学教育と連携する教養教育科目としているものには、「基礎の化学」、「基礎の生物学」、「基礎の物理学」、「基礎の数学」があり、これらのうち3科目以上を1年次の選択必修科目とすることで、薬学の基礎となる物理系、化学系、生物系の専門科目の学習と関連付けて履修できるとしている。また、1年次必修科目の「統計学」は、3年次必修の学科専門科目「医療統計学」と関連する科目としている。以上のように、教養教育科目の多くが薬学専門教育への接続教育としての基礎教養科目として扱われており、いわゆる教養教育としての内容は充分ではない。また、カリキュラム編成上「教養教育科目」は、全学共通科目として設定されているため、上で指摘した必修科目を含めて、ほとんどが1年次に開講されており、薬学教育と連携するとしている「統計学」なども専門科目の「医療統計学」と関連付けた体系的な編成にはなっていない。医療人、薬剤師で欠くことのできないコミュニケーション能力を育成する教育として、「教養セミナーA」、「教養セミナーB」におけるSGD(Small Group Discussion)などによる基本スキルのトレーニング、「臨床体験学習」における相手の話を聞き、共感する態度の醸成を挙げている。「自己点検・評価書」(p16、表1、2)には、上記科目を含む約10科目のコミュニケーション教育科目が列挙されているが、これらの科目の多くがヒューマニズム・医療倫理教育とも重複し、4年次の「実務実習事前学習」がその半数程度を占めているなど、コミュニケーション能力の醸成教育に特化した専門科目は置かれていないので、コミュニケーション能力の醸成教育をさらに充実させることが望まれる。なお、- 8 -自己表現能力の養成を目指す教育については「薬学入門」でレポート作成を通して自分の考えや意見を適切に表現する能力を身につけ、「教養セミナーA、B」や2年次の「総合基礎学習Ⅰ」の一部である「臨床体験学習」、4年次の「実務実習事前学習」などのグループ討論で成果を発表するプレゼンテーションが行われているが十分とは言えない。以上のコミュニケーション能力および自己表現能力を育成する教育に関わる科目のシラバスには、到達目標、評価手段、方法、評価比率が記載され、それに基づく評価が行われているが、それら諸科目の成果を総合して、その目標達成度を評価することは行われていない。語学教育は、教養教育科目の「国際理解」として開講している「英語演習ⅠA・ⅠB~ⅣA・ⅣB」から「読む」、「書く」の要素を取り入れた授業を行う「A」と、「聞く」、「話す」の要素を取り入れた授業を行う「B」の双方から合計4単位を選択必修科目として履修し、「読む」、「書く」、「聞く」および「話す」の要素を学ぶようにしている(基礎資料5)。また、「英語演習ⅠA・ⅠB、ⅡA・ⅡB」ではネイティブ教員が配置されている。語学では他に、「中国語ⅠA・ⅠB・ⅡA・ⅡB」、「コリア語ⅠA・ⅠB・ⅡA・ⅡB」、「フランス語ⅠA・ⅠB・ⅡA・ⅡB」が選択科目として開講されているが、履修者は少ない。語学科目はセメスター制(A:前期、B:後期)で開講され、曜日に配慮した時間割編成となっており、「英語演習」は2年次まで履修できる時間割としている。また、英語に関しては、入学直後のプレイスメントテストによって、習熟度別の多クラス編成とし、履修の指導をオリエンテーションで実施している。医療現場に対応した語学力を育成する科目としては、薬学領域の研究に必要とされる専門分野特有の用語や表現を理解するための科目として「薬学英語」を開講している。この「薬学英語」では学習方法としてSGDも導入されている。「英語演習ⅠA・ⅠB~ⅣA・ⅣB」では医療現場に関連した内容を十分に取り入れており、医療の進歩に対応するために必要な語学力を身につけるための教育が行われていると言える。英語を中心とした1~3年次までの語学教育は、体系的に設定されている。薬学部では、推薦およびAO入試(AO:Admission Office)合格者を対象に「化学」、「物理」、「英語」の必須課題を大学から郵送し添削・指導を行っているほか、任意の外部通信教育の受講も勧めている。また、一般入試合格者には、予備校の通信教材を任意の受講として紹介している。入学直後には、理系科目の基礎学力テストを行い、その結果に基づき1年次の「基礎の化学」、「基礎の生物学」、「基礎の物理学」および「基礎の数- 9 -学」で、習熟度別クラスを開講している。定期試験では習熟度にかかわらず全クラスで同一問題としているが、レベルに応じた小テストの成績などを加味し、クラス間での評価の不公平感を除く努力を行っている。これらは、薬学専門教育への接続科目であり、4科目中3科目以上(6単位以上)が選択必修となっており、入学までの学修歴等を考慮した教育プログラムが準備されていると言える。早期体験学習は、1年次の「教養セミナーB」で実施し、全学生が病院薬剤部、保険薬局あるいは公的研究機関の各1施設を見学体験する。また、臨床体験学習は2年次の「総合基礎学習Ⅰ」で実施し、全学生がリハビリテーション病院での1日体験をするなど、薬剤師が活躍する現場を広く見学させている。早期体験学習の施設訪問後には、レポート提出やSGDおよびプロダクトの作成など、学習効果を高める工夫がなされている。薬害についての教育が、1年次必修科目の「薬学入門」および3年次選択科目(3次カリキュラムでは必修科目)の「医薬品情報論」で取り入れられている。また、4年次必修科目の「調剤学」では、調剤過誤とその防止対策について、「実務実習事前学習」では、薬剤師業務の中で起こりやすい事故事例とその原因、誤りを生じやすい投薬例、院内感染について学んでいる。「薬学入門」では薬害被害者を講師に招き、学生が薬害を肌で感じる機会が提供されている。また、国立病院機構の医療センター長を講師に迎え、医療安全における薬剤師の役割を考える機会を与えている。しかし、これらの機会だけでは十分とは言えず、医療問題に携わっている弁護士を講師に招くなど、学生が肌で感じる機会をさらに増やすことが望まれる。医薬品の安全使用については、必修科目の「薬物治療学Ⅰ」、「薬物治療学Ⅱ」、「病院薬学」および「医薬品安全性学」において、科学的な視点と客観的な判断力が養われるよう努めている。「薬学入門」や「実務実習事前学習」では、薬局薬剤師、病院薬剤師などが講師として参加している。また、「薬局経営学」(3年次必修科目)、「薬局管理学」(4年次選択科目)は、薬局開設者である薬剤師が講義を担当し、医療人としての社会的責任を果たす上で、医療の進歩や医療行政の変化に対応するために生涯学習が必要であることを聞く機会となっている。薬学部には生涯教育委員会が設置され、卒業生、地域の薬剤師並びに在学生を対象とした年1~2回の研修会が学内で実施されており、学生も参加しているが、参加人数の増加を図ることが望まれる。また、地域の薬剤師会主催の各種講習会に参加する機会があるとしているが、実態が確認できる資料がない。- 10 -4 薬学専門教育の内容本中項目は、おおむね適合水準に達しているが、シラバスの記載内容の一部に懸念される点が認められる。長崎国際大学薬学部薬学科の薬学専門教育カリキュラムは、平成26年度入学生までは、「薬学教育モデル・コアカリキュラム」および「実務実習モデル・コアカリキュラム」に準拠したものとなっており、すべての到達目標(SBOs:Specific BehavioralObjectives)が網羅されている(基礎資料3-1、基礎資料3-2)。また、平成27年度以降に入学した学生に対する薬学専門教育カリキュラムは、「平成25年度改訂版・薬学教育モデル・コアカリキュラム(新コアカリ)」に準拠するものに改訂されており、これもすべての到達目標が網羅されている(基礎資料3-3)。このカリキュラムによる教育は評価を実施した平成28年度には2年次までしか実施されていないが、3年次以降に開講が予定される科目の内容と新旧科目の対照表が「開講予定新規科目のシラバス」として示されており、新コアカリに準拠した教育を行うことが予定されていることが確認できた。長崎国際大学では、学習領域に「思考・判断」を加え、「知識・理解」(知識)、「技能・表現」(技能)、「関心・意欲・態度」(態度)と「思考・判断」の4領域としており、シラバスには、講義科目、演習科目、実習科目について記載できる範囲内で、4領域における学生の到達目標、評価方法・手段、評価比率を明記するとともに、学生に対して各科目の初回授業において当該授業と4領域の対応を説明するとしている。しかし、「技能」や「態度」の領域に関わる到達目標を講義科目に含めている例が多数みられ、それらの科目では多くの場合学習方法が「講義」のみになっている。「技能」や「態度」に関わる到達目標を達成するための学習を「講義」のみで行うことは不適切なので、授業科目に含まれている個々の到達目標に対する学習方略を再検討する必要がある。実験実習科目は、2年次前期から3年次後期に、必修科目として合計11単位(原則35時間で1単位)行っている。基礎系科目の授業では、基礎が臨床に繋がることを実感させるよう努めているとしており、「自己点検・評価書」に数科目の実例が記載されているが、シラバスの記載からは、そのような意図が明確に読み取れない。薬学関連の教養科目や薬学専門科目の授業担当者を見ると、「薬学入門」、「教養セミナーB」、「在宅医療概論」、「薬局経営学」、「薬局管理学」、「事前学習」において、学外からの人的資源の参加が確認でき、学生との交流体制が整備されていると言える。カリキュラムマップおよびカリキュラムツリーからは、薬学専門科目が科目間の関係を- 11 -配慮し、基礎から応用、臨床へと効果的に学修できるように配置されているとみることができる(基礎資料4)。しかし、シラバスやカリキュラムマップによる講義間や講義と演習・実習との関連性、連続性についての説明は、学生にとって必ずしも分かりやすい形になっているとは言えないので、授業科目の配置の意図を学生が正しく理解できる工夫が望まれる。大学独自の科目として、教育理念である「ホスピタリティ」の精神を修得する目的で、「茶道文化ⅠA」、「茶道文化ⅠB」、「ホスピタリティ概論」などが開講されている他、「在宅医療概論」、「地域の理解と連携」、「学際連携研究」等が設定されているとしている。しかし、これらの多くは全学共通科目として1年次に開講される科目であり、「教育理念」に基づく大学独自の科目ではあるが、本基準が求める「薬学部の教育研究上の目的に基づく大学独自の薬学専門教育」には当たらないので、大学独自の薬学専門教育に関わる科目を増やすことが望まれる。また、大学独自の薬学専門教育に関わる科目について、シラバスには独自科目であることが明記されていないので、学生に独自の科目であることが分かる記載にする必要がある。独自の薬学専門教育の開講時間は、時間割上での重複はないが、6年次に履修者のない科目が5つあり、受講生が5名以下の科目が2つある(基礎資料1-6)。この実態は、上級学年で開講している独自の専門教育科目(アドバンスト教育科目)がその役割を十分発揮していないことを示している。なお、大学独自の科目ではないが、「NICE(Nagasaki Intercollegiate Credit Exchange)キャンパス長崎」と呼ばれる長崎県内すべての大学および短期大学が参加した大学間単位互換制度で各大学が提供している特色ある授業科目を履修して、地域医療・在宅医療に関する専門教育を受けられるしくみは評価できる。5 実務実習本中項目は、適合水準に達している。長崎国際大学薬学部の「実務実習事前学習」は、実務実習モデル・コアカリキュラムの教育目標に準拠し、すべての到達目標を網羅しており(基礎資料3-2)、授業は5つのユニット(「調剤Ⅰ」、「調剤Ⅱ」、「生物薬剤」、「処方箋解析」、「総合実習」)から構成する合計151コマ(1コマ90分)と、基準のコマ数(122コマ)以上が確保されている(基礎資料6)。「実務実習事前学習」の講義・演習には講義室等を、実習には模擬薬局、模擬クリーンルームおよび模擬病室等を使用している。模擬薬局には薬局カウンター、調剤台、分包機、- 12 -全自動錠剤包装機、処方オーダリングシステムなど、模擬クリーンルームにはクリーンベンチ4台および安全キャビネット2台等が設置されている。また、模擬病室には模擬患者用ベッドやフィジカルアセスメント学習のためのシミュレーターを複数台設置しており、学習方法に適した場所、環境が用意されている。「実務実習事前学習」には、実務家教員5人(教授3人、准教授1人、講師1人)、臨床講師(非常勤)および模擬患者(SP:Simulated Patient)が関わる適切な体制が取られている。臨床講師は、この大学の薬学部が主催する講座を受講した勤務薬剤師(67%が認定実務実習指導薬剤師の有資格者)である。また、模擬患者は、長崎国際大学薬学部が設立しているNPOである 「ひびきあいネットワーク長崎」主催の模擬患者研修会の修了者である。「実務実習事前学習」は4年次の前・後期を通した約7か月間に行われており、実施時期は適切である(基礎資料6)。「実務実習事前学習」における個々の項目の目標到達度に対する評価方法は、原則として知識は筆記試験、技能・態度はチェックリスト又はルーブリック評価表を用いた実地試験で行っている。さらに、「実務実習事前学習」全体の総合的な目標達成度の評価を目的とする「総合的実地試験」を実施し、確認項目あるいは基準を定めた評価表を用いて評価している。また、実務実習直前に「実務実習事前学習」における目標達成度を学生が自己評価する目的で、実務実習開始1か月前の4月に九州・山口地区実務実習調整機構が作成した「実務実習形成的評価表」を用いた評価を実施している。薬学共用試験の実施方法、実施時期、合格者数および合格基準は、薬学共用試験センターの実施要領に基づいてホームページに公表されているが、受験者数は「自己点検・評価書」に記載されているがホームページには掲載されていない。CBT(Computer Based Testing)は、薬学共用試験センター発行の「薬学共用試験実施要項」、「薬学共用試験CBT実施の手引き/実施マニュアル」に準じて作成された「長崎国際大学薬学部平成28年度共用試験CBT本試験実施要領」に基づいて行われている。また、OSCE(Objective Structured Clinical Examination)は、薬学共用試験センター発行の「OSCE実施要項」、「薬学共用試験OSCE実施マニュアル」および「薬学共用試験OSCE運用メモ」に準じて作成された「長崎国際大学薬学部平成28年度OSCE実施要領」に基づいて実施されている。CBTについては、学内の9人の委員から成る「CBT実施委員会」が中心となって、「受験生講習会」、「監督者向けの講習会」、CBTの本試験・追再試験を実施している。- 13 -また、OSCEについては、「OSCE実施委員会」が、評価者およびスタッフへの説明会・練習会などOSCEに関するすべての事項に対応している。CBTには、コンピュータ試験に対応した3教室を使用し、受験生100~130人の試験を1日で実施している。また、CBT実施中はコンピュータやサーバーのトラブルに対処するため、大学のシステム担当職員が試験準備室に待機する対応を取っている。OSCEは、OSCEトライアルと平成20年度に実施された共用試験センターによるシミュレーションにおいて、課題に対応できる学内施設と設備が準備されていることが確認されている(基礎資料12)。また、「薬学共用試験センターOSCE実施委員会」およびモニターによる報告で、問題は指摘されていない。実務実習に関しては、教授会の下に置かれた「薬学実務実習運営委員会」が、実務実習の計画、運用、実習施設との調整、トラブル対応を担っている。また、「薬学実務実習運営委員会」で作成された、実務実習実施案などは教授会で協議され学部長が承認する責任体制が整備されている(「自己点検・評価書」p42 図1)。薬学科の学生は、実務実習直前の5年次を含む毎年4月に健康診断を受けている(受診率100%)。また、麻疹・風疹・水痘・ムンプスおよびB型肝炎の抗体検査が実施され、必要に応じてワクチン接種を実施させ確認している。また、健康診断・予防接種の結果は、実務実習開始時に施設に提供している。原則として、薬学部全教員が実務実習担当教員として施設訪問、担当学生の指導に当っている。実務実習施設への学生の配属は、地区調整機構の申し合わせ事項に基づいて行われており、「実務実習運営委員会」が、地区調整機構の実習受入施設に関する資料を基に病院実習施設の配属案を作成している。病院実習施設は、学生の居住地から公共交通機関の利用により、原則1時間以内で移動できる施設を選択している。一方、薬局実習施設の配属は、地区調整機関が学生の現住所および実家住所を基に調整し、調整結果を学生に開示して、公共交通機関で移動が可能か等交通手段を確認させている。遠隔地の実習でも訪問指導を行っているが、九州・沖縄地区以外の施設では、事前訪問における施設との相談によって、事前訪問以外は大学のWebシステムに含まれる「サイボウズ(実務実習)」による指導にとどめた例もあった。実務実習は、地区調整機構が「十分な設備を有する施設」でかつ、「5年以上の実務経験を持つ薬剤師が指導薬剤師として存在する」として教育能力を担保した施設を実習受け入れ施設としているが、学生から実習体制に不備があると訴えがあった場合、大学、薬剤師会または病院薬剤師会および受入施設の3者で協議し、対応している。- 14 -実務実習では、学習目標が記載されている「地区調整機構の形成的評価表」を利用しており、実務実習モデル・コアカリキュラムのSBOsおよびLSが網羅されている。さらに、実務実習の学習方法、時間数および場所等に関しては、学生担当教員による事前訪問において本学薬学部作成の「実務実習手順書(病院・薬局)」を提供し、それに沿った実習が行われていることを施設訪問の際に形成的評価表に基づいて確認している。実務実習の期間は、11週間としており、病欠、忌引き、災害等によって実習の進行が遅れた場合には、11週間の中で追加実習を実施する等により対応している。大学と実習受入施設との事前打ち合わせは、学生担当教員による事前施設訪問の際に行われ、訪問の結果は「事前施設訪問報告書」によって「実務実習運営委員会」と学部長に報告されている。実習期間中の実習指導は、担当教員による3回の施設を訪問によって行い、実習の進捗状況は「サイボウズ(実務実習)」を用いて把握している。実務実習における学生への守秘義務の説明は、実習前の学生説明会実施後に行い、各学生から「守秘義務誓約書」を提出させている。また、大学と受入施設間で作成する実務実習に関する「委受託契約書」にも守秘義務の遵守を明記している。実務実習の評価は、地区調整機構が提示する「形成的評価表」によって行っている。この「形成的評価表」は、評価項目(SBOs)と評価基準(6段階:0~6)で構成されており、事前訪問およびメールによって実習施設への説明がなされ、学生にも4月のオリエンテーションで説明されている。実務実習の評価は、「形成的評価表」、「統一総括評価表」、「学生用総括自己評価表」および「実務実習記録」、「成長報告書」を用いて、実習施設の指導者と連携をとりながら行っている。最終的な評価は、それらを総合して、病院、薬局ともに、施設点(45%)、担当教員評価点(45%)と出席・意欲評価(10%)として評価される。実習期間中は毎週末、担当教員および指導薬剤師が、「実務実習記録」に学生へのコメントを記載することによりフィードバックを行っている。また、担当教員の訪問時にも学生、指導薬剤師、学生担当教員間での2者面談あるいは3者面談を行い、フィードバックを実施している。実習終了後には、「学生アンケート」および「施設アンケート」により実習内容・状況・成果の情報を収集し、実務実習運営協議会、実務実習運営委員会、実務実習関連の説明会・反省会などで報告しているが、教員からの意見聴取は行われていない。また、トラブル事例に関しては、地区調整機構に随時報告している。実務実習の評価は、上述した個々の評価や記録の評価を積み上げることによって行われ- 15 -ており、実務実習全体の総合的な学習成果に対する基準を設けた評価は行われていない。6 問題解決能力の醸成のための教育本中項目は、おおむね適合水準に達しているが、「卒業研究」に取り組むことができる実質的な時間などに懸念される点が認められる。長崎国際大学薬学部の「卒業研究」は、5年次2単位、6年次4単位の必修科目として行われている。「卒業研究」は、5年次の4月に16時間(4時間×4週間)、11月から3月に56時間(4時間×14週間)の計72時間実施し、6年次の4月から9月に144時間(8時間×18週間)実施し、9月下旬以降を卒業論文作成に充てているとしている。「卒業研究」に充てている上記の時間数は、45時間の学習を1単位とする場合の4単位相当の時間数を満たしてはいる。しかし、5年次には「実務実習」による分断があり、6年次には「総合演習」のために時間割上の配当が1日3時間程度に限られることで、落ち着いて実質的な研究に継続して取り組むことができる時間が不足して、「薬学教育モデル・コアカリキュラム」のE1が求めている到達目標と「卒業研究」のシラバスの趣旨に叶う問題解決能力醸成のための教育が十分に行われていないことが懸念される。「卒業論文」は研究室ごとに一定の書式に従い作成されており、「卒業研究要旨集」も作成されている。「卒業論文」の評価項目には「研究成果の医療や薬学における位置づけがなされているか」が含まれ、それに関わる考察と記述が必須化されている。実際、要旨集の「目的」や「考察」には、創薬や疾患、医療との関連への言及がみられ、研究成果を薬学領域に関連付ける努力がなされている。「卒業研究発表会」は研究室単位で行われており、予め発表日を掲示し、公聴会形式で5月(中間発表会)と9月(卒業研究発表会)に実施されている。「卒業研究発表会」が研究室単位で行われている実態は、大学が『質疑応答やフィードバックを受け、それに基づいて「卒業論文」を完成させることで問題解決能力の修得、向上に結びつける』とする「卒業研究発表会」の教育研究上の意義に合致するものとは言い難い。「卒業研究発表会」は、広い範囲からの質疑を受けることで考察の幅を広げ、大学が目指す教育研究上の意義に合致するものとなるよう、研究室単位ではなく学部全体で行う形に改めることが必要である。「卒業研究発表会」における発表および「卒業論文」は、主査および副査1名がルーブリックを用いて評価しており、ルーブリックは、「プレゼンテーション」、「論文内容」、「論文構成①」、「論文構成②」および「薬学における位置づけ」の5つの項目から構成- 16 -されている。しかし主査は原則として主指導教員であり、副査も多くの場合同じ研究室の教員であるため、評価の客観性の担保が懸念される。副査を他の研究室の教員を含めた複数とするなどの改善が望まれる。問題解決能力の醸成に向けた教育として、講義2.14単位、実習31単位、卒業研究6単位が設定されており、低学年から高学年へ履修プログラムが体系的に構成されている。また、その基礎となる教育を1年次の「教養セミナーA」や「教養セミナーB」で取り入れるなど工夫がみられる。「教養セミナーB」のテーマ別学習、「生命倫理」のグループ討論・ディベート学習および「薬理学Ⅱ」の症例問題に対する治療法の推論学習などに問題解決能力の醸成に向けた教育の工夫がみられる。また、実習科目の「機能形態学実習」、「臨床生理学実習」、「薬理学実習」などでも、学習方法の一部としてグループ学習が取り入れられている。「教養セミナーB」では、全グループによる発表会を開催し、指標に基づき定量的な評価を実施している。「生命倫理」では、課題のテーマについての主張、ディベート前後で主張が変化した点の2点を記述したカードを提供させ、問題解決能力を客観的に評価している。しかし、問題解決能力の醸成を目指すとする実習科目において、問題解決能力を評価するための指標や評価項目が設定されていないので、これらを設定することが必要である。なお、「卒業研究」を含めた問題解決能力の醸成を目指す教育全体を通しての目標達成度の評価については「自己点検・評価書」に言及がなく、そのような評価に関わる指標の設定やそれに基づく評価は行われていない。問題解決型学習に充てられている単位数は卒業要件の1/10を超えている(講義科目2.11単位、実習科目44単位、卒業研究6単位)としている。しかし、実習科目では多くの時間が技能の学習に充てられていると考えられるので、大学が集計している実習科目の単位(44単位)の中で真の問題解決型学習に該当する時間数(単位数)はその一部に限られている。7 学生の受入本中項目は、おおむね適合水準に達しているが、入学試験における入学志願者の適性および能力の評価に懸念される点が認められる。長崎国際大学薬学部では、大学の教育理念に沿ったアドミッション・ポリシーを設定しているが、中項目1で指摘したように、薬学部薬学科の「教育研究上の目的」とは、必ずしも結び付いてはいない。- 17 -薬学部薬学科のアドミッション・ポリシーは、「入試募集委員会」と「自己点検・評価委員会」による共同案を、薬学部教授会で審議し、全学教授会での報告と学長による承認を経て設定されており、薬学教育モデル・コアカリキュラム改訂の際にも同様の体制で見直しが行われている。薬学部薬学科のアドミッション・ポリシーは、「入学試験インフォメーション」、「学生募集要項」、大学ホームページ等に明記して公表されている。また、入試相談会、オープンキャンパスおよび大学見学会等の機会にもアドミッション・ポリシーの周知に努めている。入学志願者の評価と受入の決定については、入試問題の作問者、校閲者やその実施体制に関する委員会規程があり、入試問題の作問者および校閲者の選出は、「作問委員会」で審議し決定している。また、「長崎国際大学入試・募集委員会」が、規程に基づき入学試験の方針・計画・実施および入学試験の採点・合格判定資料の作成を担当している。入学試験の採点から受入決定までの流れは、各学科から選出された専任教員(若干名)および事務局長から構成された「入試・募集委員会」が採点後、学部長、学科長などで検討された選考案が、「入試・募集委員会」、「全学教授会」で審議され、学長が合格者を決定している。したがって、薬学部が入学者の受け入れに関して責任を持つことができる体制にはなっていない。薬学部薬学科では、入学者選抜として7種類の入学試験を設定し、ほとんどの入学試験では基礎学力検査を実施しており、多様な人材を受け入れることが可能な入学者選抜を実施している。しかし、学力検査の無い「AO入学試験」や学力検査が1教科のみの「社会人入学試験」などでは、入学後の教育に求められる基礎学力が適切に評価できているか否かが懸念される。また、この数年間のストレート卒業率は50%程度と低く、平成24~28年度の1年次および2年次の約20%が留年している現状などから、入学試験で入学志願者の適性および能力が適確かつ客観的に評価されていないことが懸念されるので、入学者選抜の方法と基準を検討することが必要である。7種類の入学試験のうち、「一般学力入学試験」、「センター試験利用入学試験」以外では、面接が課せられている。また、「社会人入学試験」では小論文を課して医療人・薬剤師としての適性の把握に努めているが、これら入学試験による入学者数の定員に占める割合は多くない。最近6年間の入学定員の充足率は83~116%であり、入学者数は、おおむね定員の前後を推移している(基礎資料2-2、基礎資料7)。- 18 -8 成績評価・進級・学士課程修了認定本中項目は、おおむね適合水準に達しているが、卒業可否の判断方法に懸念される点が認められる。長崎国際大学薬学部では、各授業科目の試験などによる評点と評価(S,A,B,C,D,F)と上記の評価に対する説明(評価基準)を、「試験に関する規程」に定めている。授業への出席は定期試験等の受験要件としているが、成績評価には含めていない。個々の授業科目の評価に用いる評価方法と、複数の評価方法を用いる場合の評価比率(%)はシラバスに明記され、学生に周知している。各授業科目の成績は、担当教員がシラバスの記載に従って評価しており、専門科目について「定期試験記録表」を作成し、問題・答案等とともに保管している。定期試験、追試験(やむを得ない理由で定期試験を欠席した者を対象)および再試験(定期試験で不合格となった者を対象)の結果は、学内掲示版および担任の面談により学生に通知している。最終成績は前期および後期の終わりに、各科目の成績とGPA(Grade PointAverage)を含む「成績通知書」を保護者に郵送している。また、1~3年次のGPA席次表を学内で掲示している。1~5年次の進級基準は「長崎国際大学薬学部薬学科履修細則」に規定し、「履修の手引」に明記して、各学年のオリエンテーションで学生へ説明している。また、留年生の再履修についても、同履修細則に規定し、オリエンテーションで説明している。進級判定は、進級基準をもとに教務課が「進級判定資料」を作り、「全学教務委員会」が確認した後、薬学部教授会での審議によって行っている。留年生の指導は、「薬学教育支援センター」(専任教員3名、兼任教員12名)が主体で行っている。「薬学教育支援センター」は、留年生へのオリエンテーションや登学状況の確認を行い、学習の目標計画やポートフォリオを作成させ、定期試験後の個人面談等により指導に努めている。また、「薬学教育支援センター」の学習プログラムを受講させ、自習のスペースを優先的に利用させるなどの教育的配慮を行っている。留年生の履修に関する取扱いは「履修の手引」に明記しており、平成26年度以前の入学生が留年となった場合、科目数を制限して(5科目以下)上級年次配当科目の履修を許可していたが、平成27年度以降の入学生で留年した者に対しては、上位学年の科目を履修することを禁じ、未修得科目の再履修と併せて前年度にBおよびC評価で単位修得した学科専門科目(実習科目を除く)を再度受講することを推奨している。- 19 -長崎国際大学では、「全学学生委員会」で毎月学生の在籍状況を検証し、必要に応じ学部教授会で報告している。薬学部では、各学年での留年の原因を分析しており、2、3年次の留年生が多い理由を、「1次カリキュラムの緩い進級要件が原因で6年次の留年が多くなったことから、2次カリキュラムで進級要件を変更したことによる」と解釈している。また、平成27年度からの3次カリキュラムでは、留年生を対象にした「物理・数学演習」などの演習科目を配置することで、学修の定着・効率化および学力向上を目指している。さらに、「出席管理システム」を活用して留年や休学・退学に至る前の指導に努めている。休学や退学を考えている学生に対しては、担任が面談し、相談やアドバイスを行い離学防止に努めている。ディプロマ・ポリシーは、学部教授会および全学教授会による審議を経て平成24年に設定されている。下に引用する現在のディプロマ・ポリシーは、薬学教育モデル・コアカリキュラムの改訂に伴い「薬剤師として求められる10の基本的な資質」を念頭に検討し、学部教授会および全学教授会による審議を経て制定された。< 関心・意欲・態度>・高い倫理観と豊かな人間性を有し、医療人として責任を持った行動を取ることができる。・患者・生活者本位の視点を持ち、地域医療・保健に参画することができる。・医療の進歩に関心を払い、生涯にわたり学び続けることができる。< 思考・判断>・高度化・複雑化する医療や薬学に関する諸問題について、有用な科学的データを選択し、自ら論理的に思考・判断できる。< 技能・表現>・薬の専門家としての基礎的な科学力・研究能力を備えている。・薬の専門家として十分なコミュニケーション能力を備えている。・薬の専門家としてチーム医療に参画できる能力を備えている。・薬の専門家として安全で適切な薬物療法に責任を持ち、個々の患者や医師・看護師等に薬の情報を的確に提供することができる。・薬の専門家として後進の指導に当たる意欲と教育能力を備えている。< 知識・理解>・薬の専門家として高度化・複雑化する社会の医療ニーズに対応するために必要な知識- 20 -を備えている。ディプロマ・ポリシーは、FDおよびSD講習会(SD:Staff Development)で説明して周知を図っている。また、ディプロマ・ポリシーは、「履修の手引」を通じて学生および教職員に周知するとともに、大学ホームページ、「薬学部パンフレット」に掲載して、社会に公表している。学士課程の修了判定基準(卒業要件)は大学学則36条で規定され、「履修の手引」や「学生便覧」に収載して学生に周知されている。学士課程の修了判定(卒業判定)は、6年次後期科目である「総合演習ⅢB」の単位認定終了後に行われている。卒業判定は、教務課が作成した「卒業判定資料」を2月中旬の全学教務委員会で確認し、その資料に基づく学部教授会の審議を経て、全学教授会に報告され、学長の承認を受けて決定される。大学は「総合演習ⅢB」を「薬剤師としての資質が十分に備わっているかを判定する科目」と位置づけて卒業判定で重視しており、この位置づけと合否判定方法をシラバスに記載し、4月に行うオリエンテーションで学生に周知している。「総合演習ⅢB」の合否は、2回の随時試験の成績を教授会で審議した結果を受けて学長が決定している。また、「総合演習ⅢB」の単位認定に関わる評価基準には「(外部)模擬試験の成績を受験資格判定に用いる」という条件が付けられている。このような実態は、2回の試験の成績を教授会で審議して学生の国家試験への対応力を予測し、それに基づいて「総合演習ⅢB」の合否を決定していると判断される。必修科目である「総合演習ⅢB」の単位が不認定であるため卒業要件を充足できず、その理由によって卒業を不可とすることに規定上の問題はないが、その合否決定を上述した方法と手順によって行い、必修科目である「総合演習ⅢB」の単位未修得を理由に卒業不可とすることは、ディプロマ・ポリシーに基づく学士課程修了認定の趣旨にそぐわないと言わざるを得ない。また、最近5年間の卒業率は平均約70%である(基礎資料2-4)。これは、卒業に必要な学力が十分に身についていない学生が6年次に進級していることを意味しているので、大学はこの原因を分析し、それを解消するための改善策を講じることが望まれる。卒業判定で留年となった学生は、今後の教育方針・プログラムについての説明を受け、「薬学教育支援センター」の所属として、随時個別面談などの教育支援を受ける。また、秋季卒業の制度があるため、6年次留年生には、現役6年生とは別クラスで「総合演習ⅢB」を前期に履修させるなどの教育的配慮を行っている。長崎国際大学薬学部は、総合的な学習成果を評価する科目を6年次の「総合演習ⅢA、- 21 -ⅢB」および「卒業研究」と位置づけている。大学は、「総合演習ⅢA、ⅢB」は、6年間のすべての薬学教育を総合再編した内容で、学位授与にかなうか否かを評価する指標の一つとしているが、授業の位置づけや内容からは国家試験準備を主な目的とする演習科目であり、これらの科目で教育研究上の目的に基づいた教育の学習成果が評価できているとは言えない。大学は、総合的な学習成果を測定して評価する方法について現在検討中であるとしているので、それに合わせて、教育研究上の目的に基づいた教育における総合的な学習成果を適切に評価する体制を作ることが望まれる。9 学生の支援本中項目は、適合水準に達している。長崎国際大学薬学部では、新入生に対して入学時にオリエンテーションを実施し、薬学部における学生生活の全体像および教務関連の説明を行っている。その後は、後述する担任制による担任(1学年2~4人を入学時から4年間担当)が、学生の指導を行い保護者との連携を図っている。新入学生に対して、入学までの学修履歴・習熟度に応じたクラス編成を行うために、高校で履修した科目の「英語」、「化学」、「生物」又は「物理」、「数学」のプレイスメントテストを実施し、その成績に応じて関連科目を習熟度別に多クラス開講している。また、これらの科目についての説明と履修登録に関するガイダンスをオリエンテーションで行い、担任が個別に履修指導を行っている。上級学年における履修指導は、学年別オリエンテーションと、担任による個別の履修指導によって実施しており、それまでの履修状況をチェックしながら今後必要な修得単位数等を認識させ、担任が履修登録表を確認・押印後、教務課へ提出させている。また、実務実習のガイダンスは、4年次の2月に実務実習運営委員長が行っている。長崎国際大学は担任制を採用しており、1~4年次までの履修指導・学生相談には担任が対応している。5、6年次は、卒業研究配属研究室の教員が担任となって、学生の学修状況を把握している。なお、留年生の履修指導および学修相談には、「薬学教育支援センター」の専任教員および兼務教員が対応している。教員はオフィスアワーを設けており、その時間帯は学生からの学修相談に応じている。また、科目単位を修得済みの成績優秀な学生が、「ラーニング・アシスタント(LA)」として下級年次生又は同級生に対する学修支援を行っている。平成28年度は、29人のLAによる学修支援を延べ66人が受けており、この制度はアンケートの結果では好評である。- 22 -学生の経済的支援に関しては、大学の学生課が窓口となっている。外部機関の奨学金に関する情報は、「学生便覧」に記載するとともにホームページ等にも掲載して情報提供しており、受給者が多い「日本学生支援機構奨学金」については説明会も実施している。これらの他に、支給を薬学部生に限定した病院や薬局からの奨学金制度があり、薬学部内の掲示板で周知し、利用されている。大学独自の奨学金制度としては、「長崎国際大学同窓会特別奨励金」、「障がい学生に対する修学支援費」、「留学奨励金」などがある。また、熊本地震では被災学生等を対象に経済的支援を行った。この他の制度として成績優秀者対象の薬学部特待生制度がある。さらに、「薬学部学業奨励賞」など、成績上位者に図書券を授与する制度もあり、学生の経済的支援に関する体制が整備されている。長崎国際大学は、「キャンパスライフ・ヘルスサポートセンター」(CHサポートセンター:保健室、学生相談室および学生生活サポート室)を設置し、学生の心身の健康の保持・増進並びに学生生活における日常的な相談および支援を行っている。「保健室」は、養護教諭の資格を有する保健室長が、主として健康の保持・増進に係る業務を担当する。「学生相談室」には、専門のカウンセラーを配置し、学生の心理的支援等を行っている。毎年、全学生に対して心の健康調査を実施し、「NIUランチアワー」として居場所のない学生への対応を図っている。「学生生活サポート室」は、各学科の教員が担当し、「何でも相談室」の役割も果たしている。「CHサポートセンター」については、「キャンパスライフ・ヘルスサポートセンターだより」を年に3~4回発行するなど周知を図り、利用されている。学生定期健康診断を毎年実施しており、掲示板やWebポートフォリオへの掲示で学生に周知するとともに、教職員が受診を指導しており、薬学部の平成24年度以降の定期健康診断受診率は100%である。また、「熱中症対策講習会」、「AED講習会」、構内全面禁煙の実施など、学生の健康維持に関する支援体制を整備している。長崎国際大学では、「ハラスメントの防止及び対応に関する規程」および「ハラスメント防止ガイドライン」を制定している。大学には、「ハラスメント対策委員会」が設置されており、「ハラスメント外部諮問員会議」を設置して外部諮問員の意見を聴取するなどしてハラスメントの防止に努めている。さらに、教職員から選任された「ハラスメント相談員」が、教職員・学生等からの苦情・相談に対応している。この他、「ハラスメント相談員」に直接相談できない学生の相談に応じるため、「ハラスメント相談受付票」および「相談箱」を学内2カ所に設置し、「ハラスメント対策委員会」が週1回投函状況を確認- 23 -している。これらに加えて、パンフレット「STOP harassment ハラスメントのない大学にするために」の配布、ホームページ、学生便覧等によってハラスメントの防止に関する取組みを学生に周知している。障がい等のある入学志願者の事前相談について、「学生募集要項」に申請方法を説明しており、事前申請用紙は大学のホームページからダウンロードすることができる。平成28年度の入学試験では、入学志願者の特別措置に関して保護者を交えて入学後の対応について協議を行っている。障がいのある学生に対応する施設、設備の整備では、エレベーターの設置、点字ブロックを敷設する等、講義室、実習室移動経路のバリアフリーに配慮している。 薬学部では、聴覚障がい(ノート、コピーの提供など)や身体不自由(実習・データ取得補助、OSCE特別措置など)等、数人の身体障がいのある学生を受け入れ、薬剤師国家試験合格者も輩出している。障がいのある学生には、「障がい学生に対する修学支援費」が支給されているなど、施設・設備上および学修・生活上の支援体制の整備に努めている。長崎国際大学では、全学的な進路支援を担う事務組織として、「キャリアセンター」を置き、各学科の専任教員とキャリアセンター職員で「就職委員会」を組織している。また、薬学部では、9人の教員から成る「薬学部就職委員会」を組織し、薬学生の就職・進学に関する支援を「キャリアセンター」と協力して行っている。「薬学部就職委員会」は、5年生に対して「就職オリエンテーション」、自己分析、業界研究、面接試験対策の実施、学内外で行われる合同就職説明会の周知等を含めた「就職ガイダンス」を行っている。また、1~4年生対象の卒業後の進路を考えるセミナー、6年生対象の就職活動に関する各種学内手続きの周知等を行っている。5年生を対象に開催している「長崎国際大学薬学部就職説明会」には、病院や薬局等求人側から多数の参加がある。長崎国際大学には、学生の意見を収集するための全学組織・委員会として、「学生課」、「大学評価・IR室」、「自己点検・評価委員会」、「学生委員会」および「薬学部学生委員会」がある。学生の意見を教育や学生生活に反映するために収集する手段としては、「授業評価アンケート」、「在学生アンケート」(1年生調査・上級生調査)、「卒業生アンケート」、「保護者懇談会アンケート」、「学長カフェ」があり、それらから得られた意見を参考にして改善に努めている。また、薬学部では、「学生委員会」が学生からの意見を集約しており、これまでに図書館開館時間の延長、食堂棟1階への無線LANの設置、トイレ用擬音装置の設置等、学内環境の整備を行っている。- 24 -薬学部では、「長崎国際大学薬学部における実験の手引」を作成し、教員と学生に配付している。また、実験・実習授業が開始される2年次学生と教員を対象に安全管理教育を実施している。この他、薬学部では、「薬学部研究等倫理内規」、「薬学部動物実験指針」等を整備し、これに準拠して実験を行うことで学生の安全を確保している。実習科目では、各実習の事前説明時に安全に関する注意を周知している。実習は、教員当たりの学生数が30人以下のグループで実施しており、必要に応じて補助要員(TA:Teaching Assistant、SA:Student Assistant)(基礎資料8)を参加させるように努めている。実習・研究施設には、非常用シャワー、消火器、救急箱を設置している。なお、卒業研究配属学生に対する安全管理教育は、各研究室の教員が行っている。実習・研究用試薬の管理システムを導入し、実習用医薬品や危険物貯蔵庫には警備システム連動タグキーリーダーを設置している。さらに、「薬学部安全管理委員会」は、毒劇物・ガスボンベや廃棄物分別の調査を実施している。長崎国際大学では、学生に災害傷害保険および賠償責任保険に加入することを義務付けている。薬学部生対象の「学研災付帯学生生活総合保険」への加入は任意であるが、本任意保険に加入していない5年生には、実務実習期間中の実習施設での感染事故とそれに伴う疾病に対する保険への別途加入を義務付けている。防犯・交通安全についての講話、交通安全教室、防犯講習会、消火訓練をそれぞれ年1回実施している。薬学部では、事故や災害の発生時に的確に対応するために「長崎国際大学薬学部緊急連絡シート」を掲示し、事故や火災が発生した場合の対応について「長崎国際大学における実験の手引き(第4版)」に記載している。10 教員組織・職員組織本中項目は、適合水準に達している。長崎国際大学薬学部薬学科の専任教員数は49名であり、大学設置基準に定められる専任教員数(収容定員720名に対して30名)を充足しており、教授数21名、実務家教員数5名も設置基準を満たしている(基礎資料8)。この他、薬学部には6名の「専任助手」が置かれ、学内実習の補助、共用試験や実務実習の円滑な遂行への補助および研究上の補助を担当している。収容定員から算出した教員1名当たりの学生数は 14.7名となる。職位別の専任教員数と構成比率は、教授21名(学長1名を含む)(42.9%)、准教授13名(26.5%)、講師8名(16.3%)、助教7名(14.3%)であり、適切に構成されている。また、女性教員は6名(12.2%)である(基礎資料9)。- 25 -薬学部の研究室は、物理・化学系6研究室、生物系5研究室、衛生系5研究室、臨床系7研究室、および1センターにより構成され、それぞれの専門分野に教育研究実績を持つ教員が配置されているとしている。専任教員の大部分は、教育および研究指導を遂行する上で十分な教育と研究の実績を有している(基礎資料10、基礎資料15)が、基礎資料15に見られる研究実績が十分とは言えない一部の専任教員に対しては学部長が面接等で指導している。研究室に属する専任教員は、卒業研究指導、学会発表、受賞、特許など薬学領域の研究と教育に関する業績をあげており、「薬学教育支援センター」の専任教員は、薬学教育の研究や学修プログラムの立案、個別面談などきめ細かい指導を行っている。薬学部の主要な科目には、専任の教授又は准教授が配置され、その割合は90%を超えており(基礎資料10)、専任講師が単独で担当する科目は5科目、現職薬剤師が非常勤講師として担当している科目は3科目である。助教が担当する授業は学内で実施する実習科目に限られており、それらの単位認定は教授が行っている。専任教員の年齢構成は、70歳代(6%)、60歳代(20.4%)、50歳代(20.4%)、40歳代(26.5%)、30歳代(26.5%)であり、70歳代の教員が若干名含まれていることを除けば、年齢構成に著しい偏りはみられない(基礎資料9)。教員の採用および昇任の基準は、「長崎国際大学教員選考規程」、「教員の昇任審査に関する運用内規」および「教員資格審査委員会規程」に定められている。教員の採用および昇任は、学長の諮問機関である「人事委員会」で審議し、結果を学長に答申することになっている。「人事委員会」は各学部長、学長が指名した教員、および事務局長から構成され、構成員の中から学長に指名された委員が委員長となり会議を招集することになっている。「長崎国際大学教員選考規程」には、教授等職位にかなう資格基準として、専攻分野における知識・経験・業績並びに大学における教育を担当するにふさわしい教育上の能力の両面に関して適切に規定されている。教員の採用は原則公募となっており、薬学部教授会が作成した「科目担当者の採用案」を「人事委員会」が審議し、公募の実施を決定する。公募への応募者については、薬学部教授会で書類選考を行い、候補者を3名程度に絞り、面接および模擬授業等を含む二次選考を、理事長、学長、薬学部長、学科長、学長が指名した者、法人本部長および大学事務局長で行う。学長は、二次選考で内定した採用者について、教員資格審査委員会に諮って採用を決定している。教員の教育能力向上に向けた取組みとしては、個々の教員が、「授業評価アンケート」- 26 -や教員個人の諸活動に対する自己点検・評価報告書の結果を翌年度シラバスの作成および授業改善に活かしており、FDにおける教育能力の維持・向上に関する啓発、授業参観によるピアレビューを行っている。また、研究能力の向上については、個々の教員が研究活動を行っており、その成果を学会・研究会での発表や論文として発表しており(基礎資料15)、科学研究費をはじめとする競争的研究費の獲得においても一定の成果を得ている。研究成果については、個々の教員の学術論文、著書、学会報告などをまとめた「教員個人による諸活動について」と題する報告書を作成しており、社会に向けてはホームページの教員紹介ページで累積の全業績を公表している。しかし、直近年度まで業績が更新されている教員と更新されていないと思われる教員が混在するので、情報の更新状況を学部で点検し、最新の情報に更新しておくことが望ましい。実務系専任教員が常に新しい医療に対応するための臨床経験を積むことのできる研修制度は構築されていないので、制度の構築が望まれる。実験系研究室の総面積は約2,100㎡であり、配属学生(5、6年)1名当たりの平均面積は13.2㎡となる(基礎資料11、12)が、最も少ない研究室では7.14㎡となっている。また、非実験系の研究室の面積平均値は、1名当たり8.71㎡である(基礎資料11、12)。研究経費は、職位に応じて「分野別共同研究費」および「個人研究費」が配分されており、それ以外に、学長の指定するテーマに関する学内の教育改革および地域研究に取り組む教職員又は組織(学部等)を財政的に支援するための予算である「学長裁量経費」がある。科研費など外部からの研究資金を含めて潤沢ではないが適切な額であると判断できる。外部からの研究資金を獲得する体制としては、「科学研究費の説明会」を開催している以外は、整備されていない。各教員が年間に担当する授業の時間数の週平均は3.9時間であるが、実務家教員が担当する時間数は平均6.32時間と多くなっている(基礎資料10)。教員の教育研究能力の向上を図るための組織的な取組み(FD)は、「長崎国際大学における点検及び評価に関する規程」および「長崎国際大学自己点検・評価委員会規程」の下、「自己点検・評価委員会」主導で全学的に行われる体制が組織化されている。FD活動には、毎回8割を超える教員の出席があり、平成14年以来、計76回のFDが開催されてきた。薬学部では、「薬学部FD委員会」を設け、授業改善策等の提案、「薬学研究発表会」の開催、新任教員に対するFDなどを実施している。新任教員に対しては、毎年度、薬学部新任教員研修セミナーを開催し、大学および薬学部の3つのポリシーの説明や教務、学生支援、学部運営等の説明を行っている。- 27 -「授業評価アンケート」は、全科目ではなく各教員が1科目以上行うことになっている。アンケートの結果は、「自己点検・評価委員会」で集計し、各教員に対して全学平均と合わせてフィードバックしている。各教員は、これらの結果から「アクションプランシート」を作成し、翌年度の授業改善に努めている。さらに公開授業を教員全員が順番に行い、多くの教職員が参観して評価することで授業改善に役立てている。長崎国際大学の事務組織および事務分掌は、「長崎国際大学事務組織」によって定められており、「薬学部事務室」は事務室長、教務担当事務職員および会計担当事務職員の3人体制となっている(基礎資料8)。また、演習、実習、実験などの補助にあたる学生35人をSA、大学院生1人をTAとしている(基礎資料8)。しかし、薬用植物園、実験動物施設などは専任教員が担当しており、運営、管理を担当する専門要員は置かれていない(基礎資料8)。薬学部の事務職員は、教学の事務作業も担当し、薬学部教授会に同席している。しかし、事務職員などと教員が連携して資質向上を目指す取組みは行われていない。11 学習環境本中項目は、適合水準に達している。薬学部は、1学年(定員120人)全員を収容できる講義室を6室、「薬学教育支援センター」に大講義室(収容人員240人)を有している(基礎資料12)。すべての講義室には、大型ホワイトボード、プロジェクター、スクリーン等の視聴覚設備が設置されている。一方、小クラス編成の講義・演習には演習室(収容人員各25人)3室、講義室(収容人員56人)2室を使用し、「ラーニング・コモンズ」はグループ学習に対応する構造となっている(基礎資料12)。「教養セミナー」等の参加型少人数教育には、教員研究室(収容人員8人)41室および「薬学教育支援センター」を利用している(基礎資料12)。基礎の実習は3つの実習室(収容人員168人)で行っている(基礎資料12)。実習室には、実験台、視聴覚機器、排気装置付きフード、純水製造装置他、基本的な設備を有している。また、生物系実習室には、クリーンベンチ、安全キャビネット、細胞培養装置等を備えている。情報処理演習には全学共通の施設「メディアセンター」を使用しており、センターにはLANに接続されたPC187台が準備され、「コンピュータ基礎演習」や共用試験CBTの会場として利用している。動物実験施設は、SPF動物飼育室、SPF動物実験室等を備えている。放射線教育研究施設には、管理区域のRI実験室と監視区域の化学・物理系実習室を設けている。薬用- 28 -植物園は3カ所に分散しており、59種薬木類および草本性の薬用植物117種が育成されている。「実務実習事前学習」では、SGD形式の演習には「実務系実習室」を使用し、実習施設としては、「お薬相談室併設模擬薬局」、「模擬病室」、「模擬クリーンルーム」および「薬品情報室」が整備されている。「卒業研究」における1研究室あたりの配属学生数と研究室面積(基礎資料11)から、配属学生が同時に研究活動を行う場合でも1名あたりの実験スペースは最低7㎡が確保されており、6年生については、全研究室で個別デスクが確保されている。しかし、5年生については、大テーブルを共用する等で対応したり、5年生と6年生の同居時間を短くしたりするなど工夫している。研究室には基本的な機器機材が備えられており、継続的に充実化が図られている。共同利用実験室としては低温実験室、NMR室、MS室などが整備されている(基礎資料12)。これらの実験室では高度な測定機器が利用できるが、機器や設備は、開学から10年を経過して更新や修理が必要となり始めている。図書館の総面積は1,683㎡で、276席の閲覧席(116席はLAN接続可能)と、研究個室4室を有している。学内では、すべてのPCから図書館のホームページを通して蔵書検索(OPAC)が行える。また、コピー機や視聴覚資料(DVD、VHSビデオ等)を利用するためのAVコーナーも設置されている(基礎資料13)。図書館の蔵書は、和書62,435冊、洋書13,873冊、視聴覚資料が2,668点となっている(基礎資料14)。これらのうち、自然科学書に分類されるものは、和書17,386冊、洋書3,677冊、視聴覚資料883点である。購読している冊子体の和雑誌は257タイトル、洋雑誌は120タイトルであり、オンラインジャーナルは3,000タイトル以上が全文閲覧可能となっている。自習スペースとしては、図書館の閲覧席、教室、薬学研究棟の2つの演習室が利用可能であり、その他に教室棟2階と研究棟2階を結ぶ渡り廊下には、10組のデスクとロングチェアーが設置されており、日常の自習スペースとして機能している(基礎資料12)。なお、「ラーニング・コモンズ」は留年生が優先的に利用できるよう配慮されており、学習参考書・国家試験問題集等も開架閲覧可能になっている。図書館の開館時間は、授業開講期間が、平日9:00~21:00、土曜日9:00~18:00、定期試験期間および試験1週間前は、日曜日・祝日の9:00~18:00も開館し、休暇期間は平日9:00~17:00、土曜日9:00~13:00となっている。また、薬学棟の自習室と「薬学教育支援センター」は、施錠時刻の23:30まで利用することが可能であり、学生の自習時間の確保に配慮している。- 29 -12 社会との連携本中項目は、適合水準に達している。長崎国際大学薬学部は、「薬学研究センター」を開設して医療界や産業界から訪問研究員および特別研究生を受け入れる体制を整え、平成28年度には訪問研究員として18人を受け入れている。また、民間企業、医療機関等との共同研究・委託研究にも取り組んでおり、長崎大学、長崎県立大学との「多職種協働による在宅がん医療・緩和ケアを担う専門人材育成拠点」プロジェクトは高い評価を受けている。地域の関係団体や行政機関との連携では、「長崎薬学コンソーシアム」に参画し、長崎大学薬学部、地域の薬剤師会、病院薬剤師会等と実務実習実施に関する情報交換を行っている。特定非営利活動法人「ひびきあいネットワーク長崎」を設立し、薬剤師会との連携の下に模擬患者(SP)を養成している。また、「長崎国際大学薬学部薬剤師育成協力者養成講座」を開催し、「実務実習事前学習」における指導協力者およびOSCEにおける薬剤師協力者を養成し、臨床講師として委嘱することにより教育効果を高めている。さらに、「認定実務実習指導薬剤師養成ワークショップ」を大学で開催し、実務家教員をタスクフォースとして派遣して、薬剤師の資質向上に貢献している。他に長崎県環境審議会委員、佐世保市医療安全推進協議会委員などの公的委員に平成28年度は26人が就任している。薬剤師の資質向上を図る取組みとしては、長崎県薬剤師会の「実務実習委員会」および「生涯教育委員会」の委員、地域の薬剤師会などが主催する講演や薬剤師に対するフィジカルアセスメント研修会へ講師を派遣している。また、「長崎国際大学薬学部生涯教育セミナー」などを開催している。長崎国際大学薬学部では、薬学部教員が講師となって、地域住民を対象に公開講座を開設しており、佐世保市が主催する公開講座にも平成28年度は2人の薬学部教員を講師として派遣している。また、地域住民への在宅ケア・地域医療の推進を目指して「平成28年度長崎県民フォーラム」を開催(209人参加)した。この他、科学技術振興機構の事業「中高生の科学研究実践活動推進プログラム」において、長崎県内の高校生を対象に薬学関連の実習と講義を実施し、長崎、佐賀県下の高校生を対象に「高校生夏休み薬学研究体験」を開催した。平成28年度には、薬学科の神経薬理学所属の教員が、長崎県立佐世保西高校において生徒および教職員を対象に麻薬・覚せい剤などの薬物乱用の薬理と危険性について講演を行った。さらに、公衆衛生所属の教員が、夏休みや冬休みに、小・中学生を対象に科学教室- 30 -を開催している。長崎国際大学は、ホームページに英文、中文等によるトップページを開設しているが、薬学部独自の英文ホームページは開設されていない。長崎国際大学は11ヵ国、50大学との間で大学間協定を締結し、国際交流を行っている。薬学部独自の提携としては、タイのコーンケーン大学薬学部とタイのランジット大学薬学部との間で学術交流協定を締結し、交換留学生の受け入れ、共同研究および教育活動などを行っている。長崎国際大学には夏季に提携校への短期留学プログラムがあるが、薬学部学生は参加していない。また、教員留学規程による海外研修制度についても、薬学部教員の利用実績はない。他方、韓国からは12名の留学生が薬学部で学んでおり、中国、ケニア、ベトナム、インドからの訪問研究員の受け入れ実績もある。この他、教員は海外でのシンポジウム等に参加している。13 自己点検・評価本中項目は、おおむね適合水準に達しているが、自主的な薬学教育プログラムの点検・評価とそれに基づく改善への取組みに懸念される点が認められる。長崎国際大学の自己点検・評価に関わる活動は、全学委員会である「自己点検・評価委員会」が実施している。薬学部では、自己点検・評価を行う組織として「薬学教育第三者評価・実施検討委員会(薬学部自己点検評価委員会)」を設置している。「薬学部自己点検評価委員会」は、学部長を委員長とし、学科長、全学自己点検・評価委員会薬学部委員、薬学部各種委員会委員長および薬学事務室長から構成されており、外部委員は含まれていない。長崎国際大学は、規程により2年に一度自己点検・評価を実施しており、自己点検・評価の項目は、大学機関別認証評価の項目に準拠している。「薬学教育第三者評価・実施検討委員会(薬学部自己点検評価委員会)」は、全学での自己点検・評価において薬学部に関係する部分の取りまとめを行っているほか、薬学教育に関する「自己評価21」や「平成27年度薬学部自己点検・評価書」の作成に中心的な役割を果たしている。しかし、「薬学教育第三者評価・実施検討委員会(薬学部自己点検評価委員会)」がこれまでに取り組んだ点検・評価は、大学が実施する点検・評価の分担、ないしは外部評価に対応するものにとどまっており、薬学部が自主的に薬学教育プログラムの向上と発展を目的として恒常的な自己点検・評価を行っているとは言えない。- 31 -長崎国際大学は、平成26年度に行われた日本高等教育評価機構による「大学機関別認証評価の自己点検・評価書」をホームページ上で公開している。また、薬学部では「自己評価21」をホームページ上で公開しているが、それ以後には薬学部独自の薬学教育に関する自己点検・評価の結果を公開していない。長崎国際大学では、「授業評価アンケート」、「在学生アンケート」および「卒業生アンケート」を実施し、それらの結果から改善すべき点を学科や各種委員会で協議して教育の改善に努めている。また、長崎国際大学は、平成27年度から「大学IRコンソーシアム」に加盟し、大学に「IRセンター」を開設し、「在学生アンケート」などの結果を「IRセンター会議」において解析して問題点を抽出し、学部、学科に改善策を提案できる体制を整えている。「授業評価アンケート」は学期毎に1回実施し、学生の授業に対する評価と感想、要望を含めて、Web上で全教職員に公開しており、学生も授業評価結果と「アクションプランシート」を閲覧出来る。また、薬学部では授業公開を行い、その結果を教員の授業改善に活用している他、教育実践に顕著な成果をあげた教員を表彰する「ベストティーチャー賞」を創設しているとしており、研究活動についての自己点検・評価も行っている。しかし、上述したさまざまな取組みは、個々の教員の自己点検・評価による授業などの改善を図るもので、学部として薬学教育プログラム全体の改善を目指すものとは言えない。薬学部では「自己評価21」以後、本評価に対応する「平成27年度の薬学部自己点検・評価書」の作成までの間、薬学教育プログラムに対する学部としての総合的な点検・評価を行っておらず、自己点検・評価の結果を教育研究活動に反映する体制も整備されているとは言い難い。今後は、本評価の結果を生かして、学部として薬学教育全体の改善に取り組むことが必要である。Ⅳ.大学への提言1)長所1. 障がいのある学生に対して、学修補助、施設・設備の整備に加えて、「障がい学生に対する修学支援費」が支給されているなど、就学支援が充実している。(9.学生の支援)2. 大学教員・関係者が共同して教育もしくは研究を行う機関として「薬学研究センター」が設置され、他大学や民間等外部機関との共同研究等の推進、研究の交流支援、地域- 32 -社会における技術開発・教育の振興に貢献している。(12.社会との連携)2)助言1. 薬学部の「教育研究上の目的」の検証には薬学部の教育と研究に責任を負う薬学部教授会が主体的に関わることが望ましい。(1.教育研究上の目的)2. ヒューマニズム教育・医療倫理教育を主目的とする専門科目が少なく、教養教育科目は1年次でしか履修できないことから、ヒューマニズム教育・医療倫理教育が系統的に行われていないことが懸念されるので、専門科目を増やすなど上級学年まで継続するようカリキュラムを充実させることが望ましい。(3.医療人教育の基本的内容)3. コミュニケーション能力および自己表現能力を育成する教育を行う独立した科目がなく、これらの教育に充てる時間が不足していることが懸念されるので、これらの教育を専門に行う科目を増やすなど、カリキュラムを充実させることが望ましい。(3.医療人教育の基本的内容)4. 卒業生、地域の薬剤師並びに在学生を対象として実施している研修会への参加学生数を増やすことが望ましい。(3.医療人教育の基本的内容)5. シラバスやカリキュラムマップによる科目間の関連性、連続性の説明を、学生に分かりやすい形にしておくことが望ましい。(4.薬学専門教育の内容)6. 「卒業研究」の評価を行う主査と副査が学生の配属先の教員であるのは、厳正な評価を行う体制として好ましくないので、副査は所属研究室以外から任命することが望ましい。(6.問題解決能力の醸成のための教育)7. 入試関連の組織(入試・募集委員会、作問委員会)は、大学全体の組織であり、合否判定も入試・募集委員会、全学教授会で審議の後、学長が決定する体制である。入学志願者の評価と受け入れの決定に関して、薬学部として責任を持つことができる体制で行うことが望ましい。(7.学生の受入)8. 教育研究上の目的に基づいた教育における総合的な学習成果を適切に評価することが望ましい。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)9. ホームページに掲載されている研究業績、教育業績の更新状況を点検し、全教員の業績を最新のものとすることが望ましい。(10.教員組織・職員組織)10. 実務系専任教員が外部医療機関で研鑽する制度を設けることが望ましい。(10.教員組織・職員組織)11. 学生対象の短期留学プログラムや教員対象の留学・研修制度も設けられているが、何- 33 -れも利用実績がないので、利用を促すことが望ましい。(12.社会との連携)12. 薬学部の自己点検・評価を行う委員会には、外部委員を加えることが望ましい。(13.自己点検・評価)3)改善すべき点1. 学則第3条の3にある「薬学科の目的」は、薬学教育の一般的な定義を述べているだけで、本評価の基準が求める「教育研究上の目的」とは言えないので、「長崎国際大学の理念」、「薬剤師養成教育に課せられた基本的な使命」、および「薬学部に課せられた研究の使命」を端的に表現する「教育研究上の目的」を策定して学則に明記するよう、早急に改善することが必要である。(1.教育研究上の目的)2. 時間割上の学習時間配当が「卒業研究」より国家試験受験対策教育を重視したものになっていることから、学生に対して国家試験受験対策教育が卒業研究より重要であるという認識を与えることが懸念されるので、「卒業研究」の時間割上の配当を改善することが必要である。(2.カリキュラム編成)3. ヒューマニズム教育・医療倫理教育を行っている科目の多くが講義科目であり、目的に合った効果的な学習方法が用いられていると言えないので、学習方法の改善を図ることが必要である。(3.医療人教育の基本的内容)4. ヒューマニズム教育・医療倫理教育に対応する科目において、総合的な目標達成度を評価するための指標が設定されていないので、それらを設定してそれに基づく適切な評価を行うことが必要である。(3.医療人教育の基本的内容)5. コミュニケーション能力および自己表現能力の育成に対応する科目において、総合的な目標達成度を評価するための指標が設定されていないので、それらを設定してそれに基づく適切な評価を行うことが必要である。(3.医療人教育の基本的内容)6. 到達目標の学習領域(知識・技能・態度)と学習方法とが整合していない科目が散見されるので、各授業科目に含まれる到達目標を精査し、それぞれの到達目標の学習領域にあった学習方法による授業を行うように改善することが必要である。(4.薬学専門教育の内容)7. 大学独自の薬学専門教育を行う科目のシラバスに、大学独自科目であることが明記されていないので、学生に独自の教育であることが分かるように明示することが必要である。(4.薬学専門教育の内容)8. 「卒業研究」の時間がさまざまな理由で分断されているために、落ち着いて実質的な- 34 -研究に継続して取り組むことができる時間が不足し、「薬学教育モデル・コアカリキュラム」のE1が求めている到達目標とシラバスの趣旨に叶う教育が十分に行われていないことが懸念されるので、「卒業研究」の実施時期、実施時間、「総合演習」との時間配分などを検討し、「卒業研究」を充実したものにすることが必要である。(6.問題解決能力の醸成のための教育)9. 「卒業研究発表会」は、広い範囲からの質疑を受けることで考察の幅を広げ、大学が目指す教育研究上の意義に合致するものとなるよう、研究室単位ではなく学部全体で行う形に改めることが必要である。(6.問題解決能力の醸成のための教育)10. 問題解決能力の醸成を目指す教育全体としての目標達成度を評価するための指標の設定とそれに基づく評価が行われていないので、指標を設定し、それに基づく評価を行うことが必要である。(6.問題解決能力の醸成のための教育)11. 入学試験で入学志願者の適性および能力が適確かつ客観的に評価されていないことが懸念されるので、入学者選抜の方法と基準を検討し、入学者の基礎学力の改善を図ることが必要である。(7.学生の受入)12. 「総合演習ⅢB」の単位認定に関わる評価基準につけられている「(外部)模擬試験の成績を受験資格判定に用いる」という条件は早急に削除することが必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)13. 必修科目である「総合演習ⅢB」の合否を、2回の試験の成績に基づく教授会での審議結果を受けて学長が決定することによって卒業の可否を決めていることは、ディプロマ・ポリシーに基づく学士課程修了認定の趣旨にそぐわないので、是正することが必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)14. 「薬学教育第三者評価・実施検討委員会(薬学部自己点検評価委員会)」を、第三者評価への対応目的ではなく、薬学教育プログラムの向上と発展を目的に自己点検・評価を行うことができる組織に改善し、恒常的な点検・評価を行うことが必要である。(13.自己点検・評価)15. 個々の教員や委員会単位で行った自己点検・評価の結果を、それぞれに関わる個別の改善に生かすだけでなく、学部として行った薬学教育プログラム全般に対する自己点検・評価の結果を、学部の教育研究の改善に生かす取組みを行うことが必要である。(13.自己点検・評価)- 35 -Ⅴ.認定評価の結果について長崎国際大学薬学部(以下、貴学)薬学科は、平成27年度第一回全国薬科大学長・薬学部長会議総会において、平成29年度に薬学教育評価機構(以下、本機構)による「薬学教育評価」の対象となることが承認されました。これを受けて貴学は、平成28年度に本機構の「薬学教育評価 評価基準」(以下、「評価基準」)に基づく6年制薬学教育プログラムの自己点検・評価を実施し、その結果をまとめた「調書」(「自己点検・評価書」および「基礎資料」)と添付資料を添えて「薬学教育評価申請書」を本機構に提出しました。Ⅰ~Ⅳに記載した内容は、本機構が上記により貴学が提出した「調書」に基づいて行った第三者評価(以下、本評価)の結果をまとめたものです。1)評価の経過本評価は、本機構が実施する研修を修了した5名の評価実施員(薬学部の教員4名、現職の薬剤師1名)で構成する評価チームによるピア・レビューを基本にして行いました。まず、個々の評価実施員が「調書」に基づいて「評価基準」の達成状況を検証して所見を作成し、それらを評価チーム会議で検討して評価チームの所見をとりまとめる書面調査を行いました。評価チームは、書面調査の所見を整理した結果に貴学への質問事項などを加えた「評価チーム報告書案」を作成し、これを貴学に送付して、質問への回答と「評価チーム報告書案」に対する貴学の意見(第1回目のフィードバック)を求めました。評価チームは、貴学からの回答と追加された資料、並びに「評価チーム報告書案」に対する意見を検討して「評価チーム報告書案」の所見を修正し、その結果を踏まえて訪問調査を実施しました。訪問調査では、書面調査では十分に評価できなかった点を含めて貴学の6年制薬学教育プログラムの状況を確認することを目的に、「訪問時閲覧資料」の閲覧、貴学との意見交換、施設・設備見学と授業参観、並びに学生および若手教員との意見交換を行いました。訪問調査を終えた評価チームは、訪問調査で得た情報と書面調査の所見を総合的に検討し、「評価チーム報告書」を作成して評価委員会に提出しました。「評価チーム報告書」の提出を受けた評価委員会は、評価チームの主査を含めた拡大評価委員会を開いて、評価チームの判断を尊重しつつ、大学間での「評価結果」の偏りを抑えることを目指して「評価チーム報告書」の内容を検討し、その結果をもとに「評価報告書(委員会案)」を作成しました。次いで、評価委員会は「評価報告書(委員会案)」を貴学に送付し、事実誤認および誤解を生じる可能性がある表現などに対する「意見申立て」(第2回目のフィードバック)を受けました。- 36 -評価委員会は、申立てられた意見を検討し、その結果に基づいて「評価報告書(委員会案)」を修正するための拡大評価委員会を開催し、「評価報告書原案」を確定しました。本機構は「評価報告書原案」を、外部有識者を含む評価の最高意思決定機関である総合評価評議会において慎重に審議し、「評価報告書」を確定しました。本機構は、「評価報告書」を貴学に送付するとともに社会に公表し、文部科学省および厚生労働省に報告します。なお、評価の具体的な経過は「4)評価のスケジュール」に示します。2)「評価結果」の構成「評価結果」は、「Ⅰ.総合判定の結果」、「Ⅱ.総評」、「Ⅲ.『中項目』ごとの概評」、「Ⅳ.大学への提言」で構成されており、それらの意味は以下の通りとなっています。「Ⅰ.総合判定の結果」には、貴学の薬学教育プログラムが総合的に本機構の「評価基準」に適合しているか否かを記しています。「Ⅱ.総評」には、「Ⅰ.総合判定の結果」の根拠となった貴学の薬学教育プログラムの本機構の「評価基準」に対する達成状況を簡潔に記しています。「Ⅲ.中項目ごとの概評」には、「評価基準」を構成する 13 の『中項目』ごとに、それぞれの『中項目』に含まれる【基準】・【観点】に対する充足状況の概要を記しています。「Ⅳ.大学への提言」は、「評価結果」に関する本機構からの特記事項で、「1)長所」、「2)助言」、「3)改善すべき点」に分かれています。「1)長所」は、貴学の特色となる優れた制度・システムであり、教育研究上の実績が他大学の模範となると期待されるものです。「2)助言」は、「評価基準」を達成する最低要件は充たしているが、目標を達成するためには改善が望まれることを示すものです。「助言」の内容に対する改善の実施は貴学の判断に委ねますが、個々の「助言」への対応状況についての報告書の提出が必要です。「3)改善すべき点」は、「評価基準」が求める最低要件を充たしていないと判断された問題点で、貴学に対して「評価基準」を達成するための改善を義務づけるものです。「改善すべき点」については、早急に改善に取り組み、「評価基準」を達成したことを示す成果を「提言に対する改善報告書」として所定の期限内に本機構に提出することが必要です。本「評価結果」は、貴学の「自己点検・評価書」および「基礎資料」に記載された、評価対象年度である平成 28 年度における薬学教育プログラムを対象にしたものであるため、現時点ではすでに改善されているものが提言の指摘対象となっている場合があります。な- 37 -お、別途提出されている「調書」の誤字、脱字、数値の誤記などに関する「正誤表」は、本「評価報告書」、「調書」を本機構のホームページに公表する際に、合わせて公表します。3)提出資料一覧(調書) 自己点検・評価書 薬学教育評価 基礎資料(添付資料) NIU GUIDE BOOK2017 学生便覧 履修の手引 オリエンテーション資料 シラバス(全学共通) シラバス(学科専門・新カリ)3次カリ シラバス(学科専門・旧カリ)1・2次カリ シラバス(3次カリ開講予定新規科目)及びカリキュラム新旧対照表(3次カリ及び2次カリ科目間の読み替え表) 平成28年度時間割(前期・後期) 2017(平成29)年度学生募集要項 規程集 平成26年度第1回全学教育会議資料1「全学教育会議の発足について」 平成26年度第9回定例薬学部教授会資料6-2「H27カリキュラム3ポリシーについて」 平成26年度第2回全学教育会議資料2「長崎国際大学の3ポリシーについて」 平成26年度第12回全学教授会資料5「長崎国際大学ディプロマポリシー、カリキュラムポリシーの変更について」 平成23年度第9回薬学部教授会資料2-1「履修単位変更ならびに新カリキュラム編成に関する薬学部の」回答について」 平成26年度第9回定例薬学部教授会議事録P.4「新カリキュラム作成委員会からの協議事項」 ホームページ:目的と3つのポリシー- 38 -(http://www1.niu.ac.jp/about/policy/)(http://niupr.jp/exam/policy/) 平成27年度第7回定例薬学部教授会資料3-2「研究室配属における配属枠の決定方法について」 演習計画一覧 ホームページ:薬学部薬学科カリキュラム・シラバス(http://www1.niu.ac.jp/course/pharmacy/curriculum/) 薬学部運営実務要諦 2次及び3次カリキュラムツリー 事前訪問資料 施設訪問報告書 平成28年度第5回臨時薬学部教授会資料3「2016年長崎県環境保健センターの見学について」 平成28年度早期体験学習ガイドブック・スモールグループディスカッション(SGD)プロダクト 平成28年度早期体験学習レポート(病院・薬局・研究機関)「医療人育成のためのポートフォリオ2016」ハードコピー(一部分) 平成28年度早期体験学習振り返りSGD・プロダクト 平成28年度臨床体験学習カリキュラム・スケジュール 平成28年度臨床体験学習・評価表・レポート 平成28年度第6回臨時薬学部教授会資料2-1「総合基礎学習Ⅰ」の評価 長崎国際大学薬学部事前学習計画 各ユニット実習書 ユニットごとに指標を定めた評価表 平成28年度保護者懇談会資料 平成28年度薬学部新任教員研修セミナー実施報告書 平成28年度ボランティア体験学習ガイドブック・発表会スケジュール表・評価表・プロダクト 卒業論文評価シート 「医療人育成のためのポートフォリオ2015・2016」ハードコピー(レポート) 「平成28年度卒業研究中間発表会」評価シート 平成28年度卒業研究中間発表会評価データ- 39 - 入学前教育用送付問題・評価、送付時カバーレター 平成28年度各科目プレイスメントテスト問題 平成28年度プレイスメントテスト結果によるクラス分け 薬害に関する「薬学入門」講師・講義タイトル 非常勤講師出勤簿(事前学習臨床講師) 平成28年度学生の学会・論文発表リスト 生涯教育セミナー開催状況 「薬学入門」講師一覧表 非常勤講師発令通知書 「長崎国際大学薬学部薬剤師育成協力者養成講座」の開催実績等 NICEキャンパス長崎(http://nicecampus.nagasaki-chiikiedc.jp/) 「NICEキャンパス長崎」の受講状況等 薬剤師育成協力者養成講座開設のお知らせとプログラム 事前学習補助者名簿 平成28年度OSCE評価者依頼及び講習会案内と参加名簿 特定非営利活動法人ひびきあいネットワーク長崎定款 特定非営利活動法人ひびきあいネットワーク長崎 平成28年度事業報告と模擬患者(SP)名簿 総合実習試験評価表 学生自己評価表(生物薬剤・処方箋解析) 実務実習形成的評価表(病院・薬局) 平成28年度5年生実務実習前実力試験 平成28年度事前学習総括評価採点表 長崎国際大学薬学部平成28年度共用試験CBT本試験実施要領及び再試験実施要領 平成28年度長崎国際大学薬学部OSCE実施マニュアル及び追再試験実施マニュアル 「薬学共用試験の実施時期、合格者数等」ハードコピー 薬学部各種委員会 CBT受験生講習会 CBT監督者向け講習会 薬学部OSCE実施委員会及び組織図 評価者養成講習会、直前評価者講習会案内状と参加者リスト、模擬患者養成講習会案- 40 -内状と参加者リスト ステーション責任者会議議事録 ステーション管理者及びスタッフ会議議事録 事務スタッフ及び学生スタッフ説明会日程表と参加者リスト 実務実習先説明資料 平成28年度健康診断受診状況 ウィルス感染症に関する抗体価基準表 実務実習に関する申し合せ事項(平成22年5月13日) 実務実習説明会資料、実務実習施設と学生配属決定方法と基準について サイボウズ(実務実習) 第12回長崎薬学コンソーシアム会議次第及び会議議事要旨 長崎県薬剤師会定時総会開催案内 長崎国際大学実務実習手順書(病院) 長崎国際大学実務実習手順書(薬局) 施設訪問手順書 実務実習日誌フォーマット及びプロダクト(例) サイボウズ(実務実習)の実務実習記録 実務実習トラブル報告書 各施設への誓約書様式 地区調整機構誓約書様式 各指導薬剤師宛のメール文 統一総括評価表 成長報告書 学生用総括自己評価表 平成28年度実務実習に関する学生アンケート結果 平成28年度実務実習に関する施設アンケート結果 実務実習運営協議会議事録 「大村彼杵地区実務実習意見交換会」案内 鹿児島県病院薬剤師会実務実習関連会議(4月) 平成28年度実務実習学生説明会資料 実務実習運営委員会議事録- 41 - 担当教員用総括評価表 平成28年度総括評価採点表 平成27年度第5回臨時薬学部教授会資料5「4年生研究室配属(案)」 平成28年度 卒業研究中間発表会スケジュール表 平成28年度卒業論文作成要領 テーマ別学習概要H28 薬学部「卒業研究要旨集」 教養セミナー・基本スキルトレーニング概要 生命倫理「生命技術と生命倫理」講義内容とディベートの概要 薬理学実習・成績評価基準表 問題解決型学習関連講義一覧 薬理学Ⅱ 症例調べ学習課題例 平成28年度高校訪問・入学相談会・大学見学会(入試・募集センター) 平成28年度オープンキャンパス実施スケジュール(第1回~第4回) 平成28年度「高校生夏休み薬学研究体験」開催案内、「高校生夏休み薬学研究体験」実習書 小論文・課題論文の課題一覧(抜粋) プレイスメントテスト(化学)の平均値の経年変化 1年次成績のGPA平均値の経年変化 定期試験成績提出・面談スケジュール(前期分) サイボウズ「成績管理」ハードコピー 成績通知書 GPA席次表(平成27年度) 平成28年度1年生留年生成績・出席率一覧 薬学教育支援センター役割図 平成28年度薬学教育支援センター「出欠確認ボード」 ポートフォーリオの使用状況 定期試験後面談記録 平成28年度 留年生の「授業時間割・学習の目標計画」 FD実施一覧 学習プログラム- 42 - 学生指導記録 カリキュラム変遷と成績変化 6年次留年確定者への説明会開催案内 平成28年度学生名簿(4月1日現在) 平成28年度教務スケジュール 平成28年度オフィスアワー(薬学部) H28年度Learning Assistant制実績報告書 奨学金及びローンのご案内(http://www1.niu.ac.jp/life/scholarship/) 2016奨学金 説明会の掲示 平成28年10月現在 薬学部日本学生支援機構奨学金受給者数 平成28年熊本地震被災学生等への対応について(第1次裁定) 薬学部薬学科特待生推薦に関する申し合わせ 平成28年度薬学部特待生・減免奨学生在籍者数 薬学部学業奨励賞の運用に関する申し合わせ、荒川正幸教授奨励賞に関する申し合わせ、今泉貴世志奨励賞表彰内規 平成28年度発行キャンパスライフ・ヘルスサポートセンターだより 「心の健康調査」及び該当学生への渡し文書サンプル 平成28年度 NIUランチアワーのお知らせ キャンパスライフ・ヘルスサポートセンターについて 学生支援のFD・SD開催一覧 平成28年度前期の薬学部生のCHサポートセンター保健室利用状況 平成28年度学生定期健康診断日程表 熱中症対策講習会 (http://www1.niu.ac.jp/topics/life/2016/4198.html) 平成28年度各学科AED講習会実施報告書 AED設置場所(http://www1.niu.ac.jp/about/campusmap) 誓約書 STOP harassment ハラスメントのない大学にするために ハラスメントに関する相談(http://www1.niu.ac.jp/life/hotline/) STOP!ハラスメントカード ハラスメントFD研修開催一覧 障がい等のある入学志願者の事前相談申請書- 43 - 授業において配慮が必要な学生への対応についての説明会案内文書 配慮が必要な学生及び配慮すべき内容(訪問時に開示) 平成28年度就職ガイダンス資料 平成28年度ビーイング研修資料 平成28年度仕事の魅力発見セミナー資料 平成28年度薬学部就職オリエンテーション資料、就職登録カード(5年) 平成28年度薬学部就職説明会実施要領、参加事業所プロフィール集、出席者名簿 平成28年度薬学部就職ガイダンス資料 平成28年度薬学部卒業後の進路を考えるセミナー実施概要・出席者名簿 6年生へ 薬学部就職委員会からの伝達事項 就職登録カード(6年) 授業アンケート調査票 平成28年度1年生調査・上級生調査(在学生アンケート)調査票 大学IRコンソーシアム(http://www.irnw.jp/) 平成28年度卒業生アンケート調査票及び結果 平成28年度学長カフェ実施記録 長崎国際大学薬学部における実験の手引き(第4版) 平成28年度各実習のTA・SA数 静脈認証入室管理システム写真及び入室制限の掲示文書 長崎国際大学薬学部平成28年度安全管理調査結果、平成28年度毒劇物の管理状況とガスボンベに関する検査報告書 交通安全教室(http://www1. niu.ac.jp/topics/life/2016/4310.html) 平成28年度新入生対象学生課オリエンテーション資料(防犯講習会及び護身術の日程) 平成28年度消火・避難訓練(http://www1.niu.ac.jp/topics/general/2016/335.html) 緊急連絡!カード 見本 長崎国際大学薬学部緊急連絡シート 受賞者リスト 薬学部取得特許等一覧 大学院のマル合判定教員一覧 発表抄録 平成28年度カリキュラム(1~2年生) (3~6年生)担当者一覧- 44 - 平成28年度授業参観アンケート集 平成28年度薬学部薬学科研究分野別教員配置図及び予算 研究費獲得状況 薬学部薬学科研究室紹介(http://www1.niu.ac.jp/course/pharmacy/research/) 図書館ホームページ:論叢(http://library.niu.ac.jp/NiuDA/RNS/menu/ronsou.htm) 薬学部設立10周年記念誌、p.44-97 職位別平均時間数 科研費説明会日時等 長崎国際大学学術研究報告会資料 薬学研究発表会資料 平成27年度薬学部自己点検・評価書 SD実施一覧 実習室備品一覧 実験動物微生物検査成績書 検証実施証明書 動物実験に関する情報((http://www1.niu.ac.jp/about/disclosure/#id5083) 平成19年放射性同位元素等使用許可証 平成22年放射性同位元素等使用許可証 事前学習グループ分けの資料 卒業研究の配属資料 平成27年度薬学部共通機器一覧 図書館ホームページ:図書館を利用する(http://www.niu.ac.jp/library/guide) 図書館ホームページ:資料を探す:本・雑誌を探す:雑誌リスト(http://www.niu.ac.jp/library/search) 図書館資料(図書館委員による選書リスト(薬学科)) 図書館ホームページ:もっと図書館/イベント(http://www.niu.ac.jp/library/information#m1) 6・7号館の自学及びLA支援に使用する部屋についての取決め 薬学部薬学研究センター訪問研究員許可願受付簿 平成28年度薬学部受託・委託研究一覧 多職種協働による在宅がん医療・緩和ケアを担う専門人材育成拠点 年間活動報告書- 45 - 長崎薬学コンソーシアム規程 「第55回認定実務実習指導薬剤師養成ワークショップ in 九州・長崎」報告書 認定実務実習指導薬剤師養成ワークショップ in 九州への派遣状況 薬学部教員の受託委員一覧表 薬剤師研修会等への講師派遣状況 長崎国際大学公開講座案内 平成28年度佐世保まちなか大学案内 長崎国際大学教員による公開講座実施状況 長崎県民フォーラム開催案内 体験学習「薬学の世界を知る-くすりを創る、使う-」(http://www1.niu.ac.jp/society/ssp/) 薬物乱用防止に関する講演の依頼書 佐世保市少年科学館「星きらり」科学教室開催案内と講師依頼状 「地域の期待に応える実践活動」に関する資料 「大学間連携共同教育推進事業」中間結果評価一覧 薬品物理化学研究室の英文HP(http://210.191.85.3/~pharm1/lab/physchem/indexenglish.html) 交流大学概要 (http://www1.niu.ac.jp/international/) 長崎国際大学薬学部とコーンケーン大学薬学部との学術交流協定書 長崎国際大学薬学部とランジット大学薬学部との学術交流協定書 平成28年度 夏季短期留学 募集要項 平成28年度海外出張申請履歴 全学教育会議次第(平成27年度第4回・28年度第2回) 長崎国際大学自己点検・評価報告書一覧 平成26年度大学機関別認証評価 自己点検評価書[日本高等教育評価機構](http://www1.niu.ac.jp/about/disclosure/ 6534.html)HPのハードコピー 自己評価21(http://www1. niu.ac.jp/about/disclosure/ 3019.html)HPのハードコピー 平成29年度第1回IRセンター会議資料「平成28年度自己点検・評価委員会活動総括」 平成24~26年度在学生アンケート集計結果 平成26年度第7回定例薬学部教授会資料8「平成24~26年度在学生アンケートから抽出- 46 -された課題に対する改善策について」 大学IRコンソーシアム会員共通「一年生調査2015年」及び「上級生調査2015年」集計結果 平成28年度第10回IRセンター会議資料「2015年一年生・上級生調査」 平成28年度第9回定例薬学部教授会資料15「2015年一年生・上級生調査をもとにした解析結果(薬学部)」 平成28年度授業評価 ハイブリッドハードコピー manaba「大学からのお知らせ」ハードコピー 平成27(2015)年度ベストティーチャー賞候補者と選定基準 平成28年度第11回就職委員会議事録及び資料(薬学部就職率経年変化) 平成26年度第9回定例薬学部教授会議事録p.4 平成26年度第12回全学教授会議事録p.5 平成27年度第6回定例薬学部教授会議事録p.3 平成27年度第11回全学教授会議事録p.4 平成23年度第9回全学教務委員会議事録p.1 平成23年度第10回定例薬学部教授会議事録p.2 平成23年度第11回全学教授会議事録p.4 平成26年度第6回定例薬学部教授会議事録p.2 平成26年度第2回臨時薬学部教授会議事録p.2 平成26年度第9回全学教授会議事録p.10 「薬学入門」レポート 平成27年度第6回定例薬学部教授会議事録p.7 平成27年度第6回入試・募集委員会議事録p.1 平成20年度第10回薬学部薬学科会議議事録p.2長崎国際大学薬学部薬剤師育成協力者養成講座 平成28年度九州8大学病院薬局実習調整結果 委受託契約書 平成29年3月臨時学部教授会議事録 実務実習運営協議会、実務実習運営委員会 卒業論文 平成23年度第10回定例薬学部教授会議事録p.4 平成23年度第4回臨時薬学部教授会議事録p.2- 47 - 平成23年度第11回全学教授会議事録p.10 平成26年度第9回定例薬学部教授会議事録p.4 平成26年度第10回全学教授会議事録p.8-9 2017年度版(平成29年度)長崎国際大学入学試験マニュアル 2017(平成29)年度 長崎国際大学 推薦入学者選抜実施要領 2017(平成29)年度薬学部外国人留学生特別推薦入学者選抜実施要領 平成29年度長崎国際大学入学試験マニュアルp.22-30 平成27年度第4回教授会議事録p.5 保管問題・答案・定期試験成績記録表 平成28年度進級判定資料(教務課) 平成28年度第11回教務委員会議事録「進級判定」 平成28年度第11回定例薬学部教授会議事録「進級判定」 平成28年度第2回教務委員会議事録 平成28年度第1回定例薬学部教授会議事録p.3 平成27年度第9回定例薬学部教授会議事録.No.6-1,2 平成27年度第7回臨時薬学部教授会議事録.NO.1-1,2 平成27年度第6回定例薬学部教授会議事録p.3 平成27年度第11回全学教授会議事録p.4 平成28年度卒業判定資料(教務課) 平成28年度第2回臨時教務委員会議事録「卒業判定」 平成28年度第10回定例薬学部教授会議事録「卒業判定」 平成28年度第9回定例薬学部教授会議事録p.4「総合演習ⅢB 単位認定」 平成28年度第7回臨時薬学部教授会議事録p.1 平成27年度第11回定例薬学部教授会議事録 p.3(平成28年度薬学部特待生(1-4年)の推薦について) 平成27年度第10回臨時薬学部教授会議事録p2(平成28年度薬学部特待生・荒川賞・学業奨励賞(5年)の推薦について、平成27年度今泉貴世志奨励賞の推薦について 平成28年度第9回キャンパスライフ・ヘルスサポートセンター運営委員会議事録、p2 (平成28年度定期学生健康診断受診結果報告について) 平成28年度学生による授業評価アンケート集計結果 自己点検・評価報告書- 48 - 学生による授業アンケートに対する自己点検・評価報告書 長崎国際大学教員個人による諸活動について 自己点検・評価報告書 平成26年度第7回定例薬学部教授会議議事録p.3「在学生アンケートから抽出された課題についてのワーキンググループの設置について 入試問題 入学者を対象とする入試結果一覧表 授業リジュメ・授業で配布した資料・教材 健診受審記録 実習受入先・学生配属リスト 追再試験を含む定期試験問題 試験点数の分布表(ヒストグラム) 成績評価の根拠の分かる項目別配点表 教職員の研修(FD.SD)の実施に係る記録・資料 授業評価アクションプランシート4)評価のスケジュール貴学の薬学教育プログラム評価を以下のとおり実施しました。平成28年1月22日 日本薬学会長井記念館会議室において、貴学より担当者7名の出席のもと本評価説明会を実施平成29年3月13日 貴学より調書の草案の提出。機構事務局は内容を確認4月12日5月8日機構事務局より貴学へ草案の確認終了を通知貴学より「薬学教育評価申請書」の提出。機構は貴学へ受理を通知5月8日 貴学より評価資料(調書および添付資料)の提出。機構事務局は各評価実施員へ評価資料を送付、評価実施員は評価所見の作成開始~6月29日 評価実施員はWeb上の薬学教育評価管理システムに各人の評価所見を入力。主査はWeb上の各実施員の評価所見を基に「評価チーム報告書案」の素案を作成6月30日 評価チーム会議を開催し、Web上で共有した主査の素案を基に「評価チーム報告書案」を作成 7月31日 評価チームは「評価チーム報告書案」を機構事務局へ提出。機構事務局より貴学へ「評価チーム報告書案」を送付 8月21日 貴学より「評価チーム報告書案に対する確認および質問事項への回答」の提出。機構事務局はその回答を評価チームへ通知- 49 -9月7日 評価チーム会議を開催し、貴学からの「評価チーム報告書案に対する確認および質問事項への回答」を検討し、訪問時の調査項目を確認10月4日・5日 貴学への訪問調査実施10月14日 評価チーム会議を開催し、「評価チーム報告書」を作成11月21日 評価委員会委員長・副委員長会議を開催し、「評価チーム報告書」を検討11月26・27日 評価委員会(拡大)を開催し、「評価チーム報告書」を検討12月11日 評価委員会(拡大)を開催し、「評価報告書(委員会案)」を作成、承認平成30年1月4日 機構事務局より貴学へ「評価報告書(委員会案)」を送付1月22日 貴学より「意見申立書」を受理2月4日 評価委員会(拡大)を開催し、意見申立てに対する「回答書」および「評価報告書原案」を作成2月14日 機構事務局より貴学へ意見申立てに対する「回答書」を送付2月20日 「評価報告書原案」を総合評価評議会へ提出3月9日 総合評価評議会を開催し、「評価報告書」を決定3月15日 機構事務局より貴学へ「評価報告書」を送付
大学への提言
長崎国際大学 大学への提言1)長所1. 障がいのある学生に対して、学修補助、施設・設備の整備に加えて、「障がい学生に対する修学支援費」が支給されているなど、就学支援が充実している。(9.学生の支援)2. 大学教員・関係者が共同して教育もしくは研究を行う機関として「薬学研究センター」が設置され、他大学や民間等外部機関との共同研究等の推進、研究の交流支援、地域- 32 -社会における技術開発・教育の振興に貢献している。(12.社会との連携)2)助言1. 薬学部の「教育研究上の目的」の検証には薬学部の教育と研究に責任を負う薬学部教授会が主体的に関わることが望ましい。(1.教育研究上の目的)2. ヒューマニズム教育・医療倫理教育を主目的とする専門科目が少なく、教養教育科目は1年次でしか履修できないことから、ヒューマニズム教育・医療倫理教育が系統的に行われていないことが懸念されるので、専門科目を増やすなど上級学年まで継続するようカリキュラムを充実させることが望ましい。(3.医療人教育の基本的内容)3. コミュニケーション能力および自己表現能力を育成する教育を行う独立した科目がなく、これらの教育に充てる時間が不足していることが懸念されるので、これらの教育を専門に行う科目を増やすなど、カリキュラムを充実させることが望ましい。(3.医療人教育の基本的内容)4. 卒業生、地域の薬剤師並びに在学生を対象として実施している研修会への参加学生数を増やすことが望ましい。(3.医療人教育の基本的内容)5. シラバスやカリキュラムマップによる科目間の関連性、連続性の説明を、学生に分かりやすい形にしておくことが望ましい。(4.薬学専門教育の内容)6. 「卒業研究」の評価を行う主査と副査が学生の配属先の教員であるのは、厳正な評価を行う体制として好ましくないので、副査は所属研究室以外から任命することが望ましい。(6.問題解決能力の醸成のための教育)7. 入試関連の組織(入試・募集委員会、作問委員会)は、大学全体の組織であり、合否判定も入試・募集委員会、全学教授会で審議の後、学長が決定する体制である。入学志願者の評価と受け入れの決定に関して、薬学部として責任を持つことができる体制で行うことが望ましい。(7.学生の受入)8. 教育研究上の目的に基づいた教育における総合的な学習成果を適切に評価することが望ましい。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)9. ホームページに掲載されている研究業績、教育業績の更新状況を点検し、全教員の業績を最新のものとすることが望ましい。(10.教員組織・職員組織)10. 実務系専任教員が外部医療機関で研鑽する制度を設けることが望ましい。(10.教員組織・職員組織)11. 学生対象の短期留学プログラムや教員対象の留学・研修制度も設けられているが、何- 33 -れも利用実績がないので、利用を促すことが望ましい。(12.社会との連携)12. 薬学部の自己点検・評価を行う委員会には、外部委員を加えることが望ましい。(13.自己点検・評価)3)改善すべき点1. 学則第3条の3にある「薬学科の目的」は、薬学教育の一般的な定義を述べているだけで、本評価の基準が求める「教育研究上の目的」とは言えないので、「長崎国際大学の理念」、「薬剤師養成教育に課せられた基本的な使命」、および「薬学部に課せられた研究の使命」を端的に表現する「教育研究上の目的」を策定して学則に明記するよう、早急に改善することが必要である。(1.教育研究上の目的)2. 時間割上の学習時間配当が「卒業研究」より国家試験受験対策教育を重視したものになっていることから、学生に対して国家試験受験対策教育が卒業研究より重要であるという認識を与えることが懸念されるので、「卒業研究」の時間割上の配当を改善することが必要である。(2.カリキュラム編成)3. ヒューマニズム教育・医療倫理教育を行っている科目の多くが講義科目であり、目的に合った効果的な学習方法が用いられていると言えないので、学習方法の改善を図ることが必要である。(3.医療人教育の基本的内容)4. ヒューマニズム教育・医療倫理教育に対応する科目において、総合的な目標達成度を評価するための指標が設定されていないので、それらを設定してそれに基づく適切な評価を行うことが必要である。(3.医療人教育の基本的内容)5. コミュニケーション能力および自己表現能力の育成に対応する科目において、総合的な目標達成度を評価するための指標が設定されていないので、それらを設定してそれに基づく適切な評価を行うことが必要である。(3.医療人教育の基本的内容)6. 到達目標の学習領域(知識・技能・態度)と学習方法とが整合していない科目が散見されるので、各授業科目に含まれる到達目標を精査し、それぞれの到達目標の学習領域にあった学習方法による授業を行うように改善することが必要である。(4.薬学専門教育の内容)7. 大学独自の薬学専門教育を行う科目のシラバスに、大学独自科目であることが明記されていないので、学生に独自の教育であることが分かるように明示することが必要である。(4.薬学専門教育の内容)8. 「卒業研究」の時間がさまざまな理由で分断されているために、落ち着いて実質的な- 34 -研究に継続して取り組むことができる時間が不足し、「薬学教育モデル・コアカリキュラム」のE1が求めている到達目標とシラバスの趣旨に叶う教育が十分に行われていないことが懸念されるので、「卒業研究」の実施時期、実施時間、「総合演習」との時間配分などを検討し、「卒業研究」を充実したものにすることが必要である。(6.問題解決能力の醸成のための教育)9. 「卒業研究発表会」は、広い範囲からの質疑を受けることで考察の幅を広げ、大学が目指す教育研究上の意義に合致するものとなるよう、研究室単位ではなく学部全体で行う形に改めることが必要である。(6.問題解決能力の醸成のための教育)10. 問題解決能力の醸成を目指す教育全体としての目標達成度を評価するための指標の設定とそれに基づく評価が行われていないので、指標を設定し、それに基づく評価を行うことが必要である。(6.問題解決能力の醸成のための教育)11. 入学試験で入学志願者の適性および能力が適確かつ客観的に評価されていないことが懸念されるので、入学者選抜の方法と基準を検討し、入学者の基礎学力の改善を図ることが必要である。(7.学生の受入)12. 「総合演習ⅢB」の単位認定に関わる評価基準につけられている「(外部)模擬試験の成績を受験資格判定に用いる」という条件は早急に削除することが必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)13. 必修科目である「総合演習ⅢB」の合否を、2回の試験の成績に基づく教授会での審議結果を受けて学長が決定することによって卒業の可否を決めていることは、ディプロマ・ポリシーに基づく学士課程修了認定の趣旨にそぐわないので、是正することが必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)14. 「薬学教育第三者評価・実施検討委員会(薬学部自己点検評価委員会)」を、第三者評価への対応目的ではなく、薬学教育プログラムの向上と発展を目的に自己点検・評価を行うことができる組織に改善し、恒常的な点検・評価を行うことが必要である。(13.自己点検・評価)15. 個々の教員や委員会単位で行った自己点検・評価の結果を、それぞれに関わる個別の改善に生かすだけでなく、学部として行った薬学教育プログラム全般に対する自己点検・評価の結果を、学部の教育研究の改善に生かす取組みを行うことが必要である。(13.自己点検・評価)
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| 第1期 |
2017年度 |
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1:提言 改善報告審議結果 |
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| 日本大学 | 私 | 千葉県 | 第1期 | 2017年度 | 適 |
自己点検・評価書 基礎資料 正誤票 |
評価報告書
総評
日本大学 総評日本大学薬学部は、6年制の薬学科を設置し、「人類の保健、医療および福祉に貢献する新しい薬学を創造する」という薬学部の理念を踏まえた教育研究上の目的を掲げ、それを踏まえた入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)、教育課程の編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)ならびに学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)を制定している。また、教育研究上の目的と3つの方針との整合性について継続して検証する体制も整えている。シラバスは記載内容の充実が図られ、旧カリキュラムならびに平成 27 年度から適用された新カリキュラムはいずれも、薬学教育モデル・コアカリキュラム、改訂薬学教育モデル・コアカリキュラムに準拠している。新カリキュラムでは科目編成を刷新し、医療における社会的ニーズを反映した大学独自の「特色教育科目」を配置しながら高度な薬剤師養成教育に取り組んでいる。医療人の基本としてのヒューマニズム教育・医療倫理教育、教養教育には1年次から4年次まで多彩な科目が置かれ、一部ではルーブリックを活用した授業も展開されている。また、語学教育では薬学英語入門から専門英語までをリレー的に修得させるための英語科目が1年次から4年次まで置かれ、準備教育や医療安全教育も適切に実施されている。実務実習については、充実した設備を有する実習室での事前学習と共用試験により学生の能力を保証し、地区調整機構との連携の下に実務実習モデル・コアカリキュラムに沿った内容で円滑に実施されている。学生は4年次後期から卒業研究に取り組み、実施期間としては 12 ヶ月以上が確保されている。また、卒業研究の評価は学部内で統一したルーブリックに従って適切に行われている。成績評価はシラバスに明記された基準によって行われ、進級判定は規程に基づいて厳格に実施されている。また、1~3年次学生に対しては学年末実力試験により学力到達度の測定が行われている。留年者に対してはリメディアル教育が実施されている。一方、学士- 2 -課程の修了認定は6年次後期の「総合講義」の試験結果を基に行われている。入学者の選抜はアドミッション・ポリシーに基づいて厳格に実施され、入学定員に対する入学者数は適正な範囲にある。学生への教育支援については、担任制度や新年度ガイダンスにより適切な履修指導が行われている。また、種々の奨学金制度を設けることで学生への経済的支援を推進するとともに、健康維持、ハラスメント、就職などに関わる支援体制もよく整備されている。また、学生の意見を教育や学習環境、生活環境の改善に反映させる制度も整えられている。専任教員数は大学設置基準を充足しており、職位の構成も適切である。教員の採用・昇任は学内審査基準に基づいて厳格に行われている。薬剤師としての臨床経験を有する教員は、継続して医療機関等での自己研鑽を重ね、また各教員はFD活動(FD:FacultyDevelopment)を通して資質向上に取り組んでいる。教育研究体制を支援する職員組織も整えられている。薬学部キャンパスの学習環境は充実しており、収容学生数に応じた講義・演習室、図書室、実習室、薬用植物園が整備されている。社会との連携については、地域の薬剤師会との連携や認定薬剤師研修制度により薬剤師の知識向上や生涯学習に寄与している。また、学生の海外短期研修等を通して国際交流にも活発に取り組んでいる。薬学部内に外部委員を含む「自己点検・評価委員会」を設置し、外部評価や全学評価に対応する体制を整えている。以上のように、日本大学薬学部薬学科の6年制薬学教育プログラムは、本機構の評価基準におおむね適合していると判断される。しかしながら、主な改善すべき点として、以下が挙げられる。(1) ヒューマニズム教育・医療倫理教育ならびにコミュニケーション能力および自己表現能力醸成のための教育における目標達成度を総合的に測定するための指標を設定し、目標達成度を適切に評価するよう改善する必要がある。(2) 問題解決能力の醸成に向けた教育における目標達成度の評価に関して、適切な指標を設定するなどさらに努力を続け、それに基づく総合的な評価を行う必要がある。(3) ストレートで卒業する学生の割合が低いこと等も含めて、入試区分と入学後の履修・成績、留年率、退学率、卒業率との関係を検証し、入学者選抜制度の見直しを図る必要がある。- 3 -(4) 学士課程修了認定が、主として薬剤師国家試験を意識した内容の「総合講義」の試験を用いて行われ、過年度も含め卒業率が低い状況が続いていることは、学士課程修了認定の方法や基準が適切ではないことを示しており、改善が必要である。(5) 自己点検・評価委員会が中心となり、教育研究活動のさらなる改善のためのPDCAサイクルを適切に機能させることが必要である。日本大学薬学部には、今回の評価における改善すべき点や助言に適切に対応することで6年制薬学教育プログラムをさらに発展させ、今後も大学の独自性を活かした教育研究が推進されることを期待する。
大学への提言
日本大学 大学への提言1)長所1. 卒業研究の評価が、平常態度評価基準、ポスター発表評価基準、卒業論文評価基準を基に学部内で統一された「卒業研究評価表」(ルーブリック/「所属研究室用」および「関連研究室用」の2種)に従って行われている点は評価できる。(6.問題解決能力の醸成のための教育)2. 1~3年次生を対象に学年末実力試験を実施して学力到達度を測定し、次年度以降の指導に役立てていることは評価できる。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)3. 薬剤師としての実務の経験を有する教員が、医療機関等で研鑽できる体制を整備していることは評価できる。(10.教員組織・職員組織)4. 授業評価等で指摘された問題点の改善策として、自己研鑽実施報告書および授業改善計画報告書を提出させ、学内イントラネット上で公開していることは評価できる。(10.教員組織・職員組織)- 39 -5. 図書館運営委員会が、本に接する楽しさを知ってもらうために「図書館運営委員会からのこの一冊」や「日本大学薬学部学生書店選書ツアー」を実施していることは評価できる。(11.学習環境)2)助言1. 知識領域の学習成果を総括し総合力を確実に定着させることを目的とする「分野別統合講義Ⅱ」と「医療系薬学演習講義Ⅰ」は、シラバスにはCBT対策科目と記載されているので、設置目的との整合性を取れるように記載内容を修正するのが望ましい。(2.カリキュラム編成)2. 6年次前期に業者による国家試験対策講座を実施するに当たっては、正規授業科目の時間割配置とのバランスを考慮した対応が望まれる。(2.カリキュラム編成)3. シラバスを見る限り、「法学入門」、「生命科学入門」、「哲学」、「早期体験実習」や「臨床医学概論」についてはヒューマニズム教育・医療倫理教育としての科目の位置づけが明確でなく、授業概要および目標にこれらの授業の位置づけを加えることが望まれる。(3.医療人教育の基本的内容)4. 日本大学薬学部における英語教育の総まとめと位置づけられる4年次開講の「英語Ⅴ」は履修者が極端に少ないので、履修者を増やす努力が望まれる。(3.医療人教育の基本的内容)5. 薬害や医療過誤、医療事故の当事者の話を聞く機会が少ないので、増やすことが望まれる。(3.医療人教育の基本的内容)6. 生涯学習の必要性に関する講義等が充分とは言えず、また薬剤師が生涯学習に参加する機会を設定しているが参加学生数が極めて少ないので、改善が望まれる。(3.医療人教育の基本的内容)7. 大学独自科目の履修者が少ないので、単位認定制度の変更および開講学年の再考も考慮した改善が望まれる。(4.薬学専門教育の内容)8. 問題解決型学習に充てられた単位数は、卒業研究を加味しても旧カリの卒業要件の1/10 には達していないので増やすことが望まれる。(6.問題解決能力の醸成のための教育)9. 6年間の学修成果の総合的な評価について、知識・技能・態度に関する適切な指標を設定し、それに基づいて評価することが望まれる。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)- 40 -10. 専任教員1名当たりの学生数は 21.2 名となっており、教育水準の向上や適切な学生指導を推進するためにも今後の教員数の増加が必要と判断されるので、改善が望まれる。(10.教員組織・職員組織)11. 研究室間の面積に差があり、教員にとっての面積が十分でないと見られる研究室があるので、改善が望まれる。(10.教員組織・職員組織)12. 実習担当等の授業負担が原因で長期留学制度がほとんど活かされていないので、教員増を図るなどの人員体制の整備が望まれる。(12.社会との連携)13. 薬学部自己点検・評価委員会は、組織図上、企画・広報委員会の下部委員会のように捉えられるので、薬学部内の独立した委員会との位置づけが明確ではなく、改善が望まれる。(13.自己点検・評価)14. 日本大学は大学基準協会が定める「大学基準」に係わる「点検・評価項目」に基づいた評価を行っているが、薬学部が6年制薬学教育プログラムを検証するための評価項目を設定して、自主的に自己点検・評価を行う体制は取られていないので改善が望まれる。(13.自己点検・評価)3)改善すべき点1. ヒューマニズム教育・医療倫理教育に該当する科目は多くが講義中心で、知識の修得を主とするものになっている。これらの科目では、態度教育が可能な方略を含めた教育内容に改善することが必要である。(3.医療人教育の基本的内容)2. ヒューマニズム教育・医療倫理教育における目標達成度を総合的に測定するための指標を設定し、目標達成度を適切に評価するよう改善する必要がある。(3.医療人教育の基本的内容)3. コミュニケーション能力および自己表現能力醸成のための教育における目標達成度を総合的に測定するための指標を設定し、適切に評価するよう改善する必要がある。(3.医療人教育の基本的内容)4. 旧カリでは、一部のSBOsに対応する授業科目が選択科目となっていたり、授業科目そのものがなかったりするので、何らかの形で全員が履修し、修得できるよう改善する必要がある。(4.薬学専門教育の内容)5. 4年次と6年次に、学生が集中的に卒業研究に取り組む時間が確保された時間割を編成する必要がある。(6.問題解決能力の醸成のための教育)6. 問題解決能力の醸成に向けた教育における目標達成度の評価に関して、適切な指標を- 41 -設定するなどさらに努力を続け、それに基づく総合的な評価を行う必要がある。(6.問題解決能力の醸成のための教育)7. ストレートで卒業する学生の割合が低いことから、入試区分と入学後の履修・成績、留年率、退学率、卒業率との関係を検証し、入学者選抜方法の見直しを図る必要がある。(7.学生の受入)8. 学士課程修了認定が、主として薬剤師国家試験を意識した内容の「総合講義」の試験を用いて行われ、過年度も含め卒業率が低い状況が続いていることは、学士課程修了認定の方法や基準が適切ではないことを示しており、改善が必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)9. 事故や災害時の対策マニュアルを整備する必要がある。(9.学生の支援)10. 薬学部の自己点検・評価結果をホームページ上に公表することが必要である。(13.自己点検・評価)11. 自己点検・評価委員会が中心となり、教育研究活動のさらなる改善のためのPDCAサイクルを適切に機能させることが必要である。(13.自己点検・評価)
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1:提言 改善報告審議結果 |
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| 北海道科学大学 | 私 | 北海道 | 第1期 | 2017年度 | 適 |
自己点検・評価書 基礎資料 正誤票 |
評価報告書
総評
北海道科学大学 総評北海道薬科大学では、「地域社会の要請に応え、質の高い薬剤師を養成、輩出することによって北海道の医療の発展に貢献する」を「建学の精神」に掲げ、6年制薬学教育の根幹となる「目的」「教育理念」「教育目標」を定めるとともに、入学者受入れ方針(アドミッション・ポリシー)、教育課程の編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)、学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)を設定している。教育カリキュラムはカリキュラム・ポリシーに基づいて編成されている。ヒューマニズム教育・医療倫理教育に関わる授業科目は体系的に配置されている。コミュニケーション能力・プレゼンテーション能力を育成する教育は、臨床系科目や実習・演習系科目を中心に行われている。語学教育については、「読む」「書く」「聞く」「話す」の要素を取り入れた授業科目が1年次から配置されている。また薬剤師が働く現場に接し、医療職を目指す動機づけを行うことを目的として、「早期体験実習」「防災・救急対応実習」「薬剤師実務体験実習」「介護福祉体験実習」が、入学後の早い時期に開講されている。さらには、地域医療への取組み、地域包括ケア・在宅医療・災害時における薬剤師の役割なども学修している。実務実習事前学習は、実務実習モデル・コアカリキュラムの教育目標と学習方法に準拠するとともに、大学独自の学修内容と方略を組み込んだものとして4年次前期から5年次前期まで行われ、薬学共用試験合格後の5年次前期に、より高度な薬物療法などを学修している。薬学共用試験は適正な体制の下で実施されている。実務実習は、実務実習モデル・コアカリキュラムの教育目標に準拠しており、実習施設と大学が連携し11週間実施している。卒業研究は4年次後期~6年次前期で行っているが、同期間には実務実習の他、複数の薬学専門科目や実習・演習科目が開講されている。入学者の選抜は多様な区分で実施されるが、全区分の学生募集要項において、出願資格に「入学後、たばこを吸わないことを確約できる者」と明記している。入学試験の合否判定は責任ある体制下で行われている。各授業科目の成績評価はS、A、B、C、Dの5段階の相対評価で行われ、S~Cを合格としている。進級基準や留年の取り扱い、学士課程- 2 -修了の判定基準や判定方法は適切である。修学支援のためクラス担任制がとられ、「学習相談室」も設置されている。また、心身の健康保持のため「医務室」が設置され、年度初めには健康管理のための定期健康診断が実施されている。ハラスメントの防止対策、身体に障がいをもつ学生の支援、就職活動の支援、安全教育、防災対策など、学生支援の環境は整っている。また、図書館、自習室、講義室、演習室、実験室、実務実習事前学習施設、卒業研究のための施設や設備など、学習環境も整備されている。専任教員は、教育上および研究上の優れた実績、あるいは優れた知識・経験および高度の技術・技能を有し、担当する専門分野に関する教育上の指導能力と高い見識があると認められる者が必要数配置されている。また、臨床系教員が研鑽できる体制・制度が整備されており、8名の臨床系教員が医療施設へ派遣されている。さらに複数の他大学、医療機関、薬系企業、行政機関との間で、教育、学術研究、生涯学習などに関する連携協定を締結し、医療および薬学の発展に貢献している。以上のように、北海道薬科大学薬学部薬学科の教育プログラムは、本機構の評価基準におおむね適合していると判断される。しかしながら、主な改善すべき点として、以下が挙げられる。(1)技能・態度のSBOs(Specific Behavioral Objectives)を含む授業科目でありながら、講義のみを行い、試験のみで成績を評価している科目については、授業方略や評価方法の改善が必要である。(2)「成績評価ガイドライン」による成績評価では、「D(不可)」の割合が 10%以下と定められているため、試験等の成績で修得レベルが授業科目の到達目標に達していないと科目担当者が判断する学生が合格してしまうことが懸念される。このような事態を防ぐため、「成績評価ガイドライン」の改善が必要である。(3)6年制薬学教育プログラムを対象とした大学独自の継続的な自己点検・評価を実施するとともに、自己点検・評価の結果を教育改善に結び付ける適切な体制を機能させる必要がある。以上の重要な改善すべき点に加え、その他の提言に示される改善すべき点や助言に関しても適切に対応し、6年制薬学教育のさらなる改善に努めることが望まれる。
大学への提言
北海道科学大学 大学への提言1)長所1. 臨床系教員が研鑽できる体制・制度が整備されており、多数の臨床系教員が医療施設へ派遣されている。(10.教員組織・職員組織)2. 自習室が整備され、平日・休日ともに7時~22時の長時間利用が可能である。(11.学習環境)3. 地域医療を学ぶ授業や実習を独自科目などとして開講し、地域医療に貢献する薬剤師の育成を積極的に進めていることは、地域包括ケアが進む時代を先取りする教育面での地域貢献として評価できる。(12.社会との連携)4. 「薬剤師アップトゥデート講座」および「病態・薬物治療フォローアップ講座」が、インターネットでの受講も可能となっている。(12.社会との連携)2)助言1. 教育研究上の目的に当たる「教育目標」などを定期的に検証することが望ましい。(1.教育研究上の目的)2. カリキュラム・ポリシーの学生への周知を徹底するために、教務部ガイダンスでも説明することが望ましい。(2.カリキュラム編成)3. 教職員に対して、FD等の機会を利用したカリキュラム・ポリシーの説明や周知を行うことが望ましい。(2.カリキュラム編成)4. ヒューマニズム教育・医療倫理教育に関わる科目の成績評価について、試験のみで成績評価を行っている科目がみられるので、目的に即した評価方法を用いるように改善することが望まれる。(3.医療人教育の基本的内容)5. ヒューマニズム教育・医療倫理教育に関わる科目の成績評価について、知識・技能・態度を評価する方法をシラバスに記載することが望まれる。(3.医療人教育の基本的内容)6. 「基礎数学」と「基礎物理学」については、基礎学力の違いを考慮した習熟度別の少- 41 -人数クラスの編成とすることが望ましい(3.医療人教育の基本的内容)。7. 医療安全教育については、授業科目数を増すとともに、弁護士や医療における安全管理者を講師とする授業科目を設けることが望ましい。(3.医療人教育の基本的内容)8. 学生全員が参加しての学内実務実習報告会が行われていないので、実施することが望ましい。(5.実務実習)9. 他の研究グループの教員を「卒業研究」の評価者に加えることが望ましい。(6.問題解決能力の醸成のための教育)10. 入学者の多数を占める一般入試および大学入試センター試験利用入試においても、アドミッション・ポリシーに準じた医療人としての適性を評価することが望ましい。(7.学生の受入)11. 学生への周知の観点からは、教務部ガイダンスにおいても卒業要件を説明することが望ましい。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)12. 身体に障がいを有する入学志願者に対する受験機会の提供に関しては、学生募集要項の「Q&A」への記載のみではなく、独立した項目を設けて分かり易く改善することが望ましい。(9.学生の支援)13. 教員の教育研究活動をホームページ等へ掲載して公開することが望ましい。(10.教員組織・職員組織)14. 点検・評価委員会は外部委員を含むことが望ましい。(13.自己点検・評価)3)改善すべき点1. 教育研究上の目的に当たる「教育目標」に、薬学あるいは薬剤師に関連する真理を探求する研究への言及がないので、それを追加するとともに、「教育目標」を「教育研究目標」とする必要がある。(1.教育研究上の目的)2. ヒューマニズム教育・医療倫理教育の授業科目の学習方法に関して、SGDなどの能動的な参加型学習法を拡充する必要がある。(3.医療人教育の基本的内容)3. ヒューマニズム教育・医療倫理教育に関わる教育の学習成果を総合した目標達成度の評価が実施されていないので、目標達成度を評価する指標を設定し、それに基づいた適切な評価を行う必要がある。(3.医療人教育の基本的内容)4. コミュニケーション能力や自己表現力の向上を目的とした教育の学習成果を総合した目標達成度の評価が実施されていないので、目標達成度を評価する指標を設定し、それに基づいた適切な評価を行う必要がある。(3.医療人教育の基本的内容)- 42 -5. 必修科目でカバーできていないSBOsについては、適切に対処する必要がある。(4.薬学専門教育の内容)6. 技能・態度のSBOsを含む授業科目でありながら、講義のみを行い、試験のみで成績を評価している科目については、授業方略や評価方法の改善が必要である。(4.薬学専門教育の内容)7. 実験実習などの実習・演習科目がカバーしていない技能に関するSBOsについては、実験実習時間(単位)の増加、補充実習・演習などによる対応が必要である。(4.薬学専門教育の内容)8. 実務実習事前学習全体としての目標達成度が評価されていないので、評価するための指標を設定し、適切に評価する必要がある。(5.実務実習)9. 問題解決能力の醸成に向けた教育の総合的な目標達成度を評価するための指標を設定し、それに基づいた適切な評価を行う必要がある。(6.問題解決能力の醸成のための教育)10. 毎年かなりの数の学生が退学や留年をしており、入学者選抜において、入学志願者の学力を適確に評価することが必要である。(7.学生の受入)11. 「成績評価ガイドライン」による成績評価では、「D(不可)」の割合が10%以下と定められているため、試験等の成績で修得レベルが授業科目の到達目標に達していないと科目担当者が判断する学生が合格してしまうことが懸念される。このような事態を防ぐため、「成績評価ガイドライン」の改善が必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)12. 6年制薬学教育プログラムを対象とした大学独自の継続的な自己点検・評価のための適切な項目を設定し、実施する必要がある。(13.自己点検・評価)13. 6年制薬学教育プログラムに対する自主的かつ継続的な自己点検・評価の結果を教育改善に結び付ける適切な体制を構築し、教育改善のためのPDCAサイクルを機能させる必要がある。(13.自己点検・評価)
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| 第1期 |
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1:提言 改善報告審議結果 |
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| 明治薬科大学 | 私 | 東京都 | 第1期 | 2017年度 | 適 |
自己点検・評価書 基礎資料 正誤票 |
評価報告書
総評
明治薬科大学 総評明治薬科大学薬学部薬学科(以下、薬学科)では、「ソフィア(純粋知)とフロネシス(実践知)を兼備えた人材を育成する。」という薬学部の教育理念の下、「社会の要請に応える医療の担い手としての質の高い薬剤師を養成すること」を「教育上の目的」とする6年制薬学教育を行っている。薬学科の教育課程は、教育上の目的に基づきカリキュラム・ポリシー(教育課程の編成・実施方針)を定め、さらに改訂薬学教育モデル・コアカリキュラムに示された「薬剤師として求められる基本的な資質」が身に付くように、6年間の教育を1、2年次の基礎教育と3年次以降4年間の専門教育に大別し、低学年から高学年にかけて系統的に編成されている。幅広い教養を学ぶための素養科目(教養科目)では「史学」、「文学」などの人文社会選択科目、医療人に必要な教養科目として「医療倫理」、「人間関係論」、「倫理哲学(選択)」、「臨床心理学(選択)」などが開講されている。語学教育としては、外国語必修科目としての英語科目に加え、外国語選択必修科目として「ドイツ語入門」、「ドイツ語基礎」などが開設されている。ヒューマニズム教育・医療倫理教育としては、「医療倫理」、「人間関係論」、「医療コミュニケーション学・演習」などが開設されている。薬学専門教育については、「薬学教育モデル・コアカリキュラム」に準拠し、低学年から高学年へ段階的に積み上げるカリキュラム編成となっている。大学独自の教育としては、2~3年次に必修科目として「体験学習(1単位)」が、5年次に選択必修科目として「コース実習・演習」(病院薬学、地域医療、臨床開発、健康薬学、伝統医療薬学、海外医療研修、薬学研究AとBの7つのコースから1つを選択)が設定されている。実務実習では、学内で事前学習として3年次前・後期の「生命科学実習Ⅳ」、「薬剤基礎実習」および「臨床薬学基礎実習」、な- 2 -らびに4年次前・後期の「事前実務実習」が「実務実習モデル・コアカリキュラム」に準拠して実施され、学外では提携病院を中心とした病院実習、調整機構を通しての薬局実習が大学と実習施設との連携の下に行われている。卒業研究は、4年次に「卒業研究Ⅰ」を、5~6年次に「卒業研究Ⅱ」を実施している。卒業論文は学生個人単位で作成され、口頭あるいはポスターでの発表が行われている。入学者選抜は、推薦入試(指定校制、公募制)、一般入試(A、B、C各方式)、および特別選抜(編入学、社会人、帰国子女)に区分して行われている。授業科目の成績評価は、授業担当教員によりS・A・B・C・Dの5段階で行われている。進級判定は、「教育課程及び履修方法等に関する規程第17条」に、修了判定は「明治薬科大学学部学則第38条」に基づき実施されている。学生の学業・生活支援として、アドバイザーなどが設けられ個別指導が行われている。健康相談体制としては、健康相談室(診察室、休憩室、カウンセリング室)が設置され、ハラスメント防止として、ハラスメント防止委員会と学生窓口が設置されている。奨学金等も大学独自のものを含めて整備されている。専任教員数は実務家教員を含めて設置基準を満たしており、専任教員の教育・研究上の業績・資質も適切である。教員の採用および承認は「明治薬科大学教員選考規程」に基づき実施されている。教員の教育研究能力の向上を図るための組織・体制として、財務部財務課の中に「産学連携・研究支援室」が設置され、公的研究費や財団助成金応募への支援が行われ、学内研究費も支給されている。教育と研究に必要な施設と設備も整備されている。以上のように、明治薬科大学薬学部薬学科は、本機構の基準を満たす6年制薬学教育を行っている。しかし、現状には以下に列挙するような問題点があるので、本評価の結果を参考にして改善を図る必要がある。(1)薬学科の研究上の目的を掲げ、学則上で規定する必要がある。(2)薬学共用試験や薬剤師国家試験を目的とした「薬学演習」および「総合医療薬学演習」の講義を国家試験予備校講師が担当しており、大学の授業科目であることを鑑み、大学教員が講義するよう改善が必要である。(3)ヒューマニズム教育・医療倫理教育、コミュニケーション能力および自己表現能力を身につけるための教育、実務実習事前学習、問題解決能力の醸成に向けた教育について目標達成度を評価するための指標を設定し、それに基づく適切な評価を行う必要がある。(4)薬学共用試験(CBT)の合格者に、必修科目である「薬学演習」の単位が試験なしで認められていることは問題であり、改善が必要である。- 3 -(5)卒業延期者に対して、後期科目である「総合医療薬学演習」などを次年度前期に特別に講義および試験を実施して単位認定を行い、9月卒業を認めていることは問題である。このような制度にする場合には「総合医療薬学演習」などを前期科目として設置するなどの改善が必要である。(6)教務関係の審議組織として教授会と教員会議が設けられているが、教員会議の規定が制定されていないにも関わらず、教員会議で進級や修了の判定を行っていることは問題であり、改善が必要である。(7)「自己点検・評価書」や添付資料に多くの誤記や齟齬が認められ、さらにその修正においても訂正を繰り返すなど、自己点検・評価が十分に行われているとは言えず、自己点検・評価体制の構築が必要である。これらの改善を早期に実施し、明治薬科大学薬学部薬学科の6年制薬学教育をさらに充実したものとすることを期待する。
大学への提言
明治薬科大学 大学への提言1)長所1. Cbox(講義収録/動画コンテンツ作成システム)および学習支援システムMY-CASTを利用し、講義収録ビデオを用いた自己評価および同僚教員によるピアレビューを実施し、教育改善が図られている。(10.教員組織・職員組織)2)助言1. ホームページに掲載されているディプロマ・ポリシーの中に教育目標として6の事項が掲げられているが、これらは大学の教育目標と整合性が取れておらず、大学の教育目標と学科の教育目標との関係性が不明確であり、再検討が期待される。(1.教育研究上の目的)2. カリキュラム・ポリシー周知のための教員へのFDが行われておらず、さらなる充実が期待される。(2.カリキュラム編成)3. 1~3年次に開講されている選択科目の「医療面接入門」は、1年間で約90人の受講生しか受けておらず、学生全員が受講できる科目設定が期待される。(3.医療人教育の基本的内容)4. 語学科目は充実しているが、多くが同時開講となっているため、複数の語学科目を選択することが難しくなっており、選択の幅を広げることが期待される。(3.医療人教育の基本的内容)5. 平成28年度版のシラバスに、到達目標は記されているが、SBOコードが明示されていない科目があり、記載が望まれる。(4.薬学専門教育の内容)6. 契約病院でのグループ実習において、契約書に実習内容が明記されていないケースが見受けられるため、緊密な連携による契約書の再検討が望まれる。(5.実務実習)7. 卒業研究評価のルーブリックを精査し、本評価方法を充実させることが期待される。(6.問題解決能力の醸成のための教育)8. 参加型授業の学習方法がシラバスに記載されていないものがあり、シラバスへの明記が期待される。(6.問題解決能力の醸成のための教育)9. 「薬学研究コースB演習・実習」など一部の科目では出席のみで成績が評価されており、小テストの導入などが望まれる。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)10. 6年間の学習成果を総合的に評価するための指標の設定と評価が望まれる。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)- 31 -11. 助教の比率が教授・准教授などに比べて少なく、職階別教員比率の是正が期待される。(10.教員組織・職員組織)12. 教員の年齢構成に高年齢層への偏りがやや認められるため、若手教員の採用が期待される。(10.教員組織・職員組織)13. 専任教員あたりの学生数が22.9名であり、教員の増員が期待される。(10.教員組織・職員組織)14. 教員の授業担当割合はおおむね均等であるが、講義担当回数が多い教員も認められるため、担当時間数の均等化が期待される。(10.教員組織・職員組織)15. 若手教員の研究能力向上を目指して「若手研究者講話」を開催し、研究面での活性化が図られているが、医療系の分野の講話がなく、充実が期待される。(10.教員組織・職員組織)16. 附属薬局にて定期的な研修を実施している実務家教員は2名のみであり、病院での勤務も含め、そのほかの教員の研修が期待される。(10.教員組織・職員組織)17. 英文ホームページの充実が期待される。(12.社会との連携)18. 教員の海外研修、長期留学のさらなる活性化が期待される。(12.社会との連携)19. 自己点検・評価委員会に外部委員を含めることが期待される。(13.自己点検・評価)3)改善すべき点1. 薬学科の研究上の目的を掲げ、学則上で規定する必要がある。(1.教育研究上の目的)2. 薬学共用試験や薬剤師国家試験を目的とした「薬学演習」および「総合医療薬学演習」の講義を国家試験予備校講師が担当しており、大学の授業科目であることを鑑み、大学教員が講義するよう改善が必要である。(2.カリキュラム編成)3. ヒューマニズム教育・医療倫理教育において、目標達成度を評価するための指標の設定と、それに基づく評価がなされておらず、改善が必要である。(3.医療人教育の基本的内容)4. 一部の編入生について、編入前の大学において早期体験や倫理教育などの科目を履修していない場合に編入後にこれら科目を履修させていないことは問題であり、改善が必要である。(3.医療人教育の基本的内容)5. コミュニケーション能力および自己表現能力を身につけるための教育において、目標達成度を評価するための指標の設定と、それに基づく評価がなされておらず、改善が必要である。(3.医療人教育の基本的内容)- 32 -6. シラバスに学習方法が記載されておらず、学習効果の向上のためにもシラバスへの明記が必要である。(4.薬学専門教育の内容)7. 実務実習事前学習の目標達成度を評価するための指標は設定されておらず、それに基づく評価もなされていないので、改善が必要である。(5.実務実習)8. 卒業研究Ⅰ・Ⅱの論文作成において、卒業研究執筆要領に記載されている所定の書式(要旨・本文・引用文献を原則とするなど)と異なることが実施されており、改善が必要である。(6.問題解決能力の醸成のための教育)9. 問題解決能力の醸成に向けた教育において、目標達成度を評価するための指標は設定されておらず、それに基づく評価もなされていないため、改善が求められる。(6.問題解決能力の醸成のための教育)10. 記載されているものや記載箇所により入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)が異なっていることは問題であり、入試委員会で審議・検証し、大学運営協議会での審議を経て教授会で審議・承認すると定めている意思決定システムを機能させるよう、改善が必要である。(7.学生の受入)11. 再試験による成績評価は 79 点が上限とされているが、本試験の成績が 60 点以上 70点未満であり、さらに点数を積み上げたいとする学生には再試験受験資格がなく、再試験受験者と本試験合格者の間で不平等な成績判定となるため、改善が必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)12. 薬学共用試験(CBT)の合格者に、必修科目である「薬学演習」の単位が試験なしで認められていることは問題であり、改善が必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)13. 卒業延期者に対して、後期科目である「総合医療薬学演習」などの講義および試験を次年度前期に特別に実施して単位認定を行い、9月卒業を認めていることは問題である。このような制度にする場合には「総合医療薬学演習」などを前期科目として設置するなどの改善が必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)14. 教務関係の審議組織として教授会と教員会議が設けられているが、教員会議の規程が制定されていないにも関わらず、教員会議で進級や修了の判定が行なわれていることは問題であり、教授会と教員会議の役割を明確とし、その上で教員会議の規程を制定する必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)15. 組織的な自己点検・評価については薬学教育評価機構による「自己評価21」と「大学基準協会による評価」しか行われておらず、定期的な自己点検活動が必要である。(1- 33 -3.自己点検・評価)16. 「自己点検・評価書」や添付資料に多くの誤記や齟齬が認められ、さらにその修正においても訂正を繰り返すなど、自己点検・評価が十分に行われているとは言えず、機能する体制の整備などの改善が必要である。(13.自己点検・評価)
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2017年度 |
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1:提言 改善報告審議結果 |
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| 安田女子大学 | 私 | 広島県 | 第1期 | 2017年度 | 適 |
自己点検・評価書 基礎資料 正誤票 |
評価報告書
総評
安田女子大学 総評安田女子大学薬学部薬学科は、大学の「建学の精神」と「目的」、および薬学部の「目的」を踏まえて、その「目的」を「大学および学部の目的に沿って、生命科学・薬学分野の学術を教授研究し、知的、道徳的および応用的能力の展開を図るとともに、専門的職業人として人間性・創造性豊かな薬剤師を養成する」と定め、6年制の薬学教育を行っている。カリキュラムは、薬学科の「目的」に基づく「カリキュラム・ポリシー」(教育課程の編成・実施方針)に従って構築され、共通教育科目として開講される教養教育・語学教育に、薬学教育モデル・コアカリキュラムに準拠した薬学専門教育を積み重ねるという構成となっている。共通教育科目で学ぶ教養科目と語学科目は主に1年次に学び、医療人教育の基礎となるヒューマニズム教育・医療倫理教育、コミュニケーション教育を1~4年次に、専門教育科目を2年次以上に学ぶという構成になっており、専門科目の講義と実習の関連、科目間の関連と学習の順次性にも配慮している。また、「実務実習」も、実務実習モデル・コアカリキュラムに準拠した内容で実施されており、大学と実習施設との連携も適切にとられている。「卒業研究」は、5年次の「実務実習」のない期間と6年次の 10 月までの期間で行われており、その成果は「卒業研究発表会」で発表され、「卒業発表要旨」と「卒業研究報告書」(卒業論文)として提出している。学生の受入れには、6種類に及ぶ多様な入学試験が用いられているが、入学後に基礎学力を把握して必要なフォローアップ教育を行っていることもあって、留年者、退学者、卒業延期者は比較的少なくなっており、6年制薬学教育の学習に必要となる入学者の基礎学力はほぼ適切に評価できている。授業科目の成績評価は、シラバスに示された方法と基準によって厳正に行われ、進級と学士課程の修了認定は、学則の規定に基づいて行われている。学生に対する履修をはじめとする大学生活全般に関する相談・指導には、1年~6年次- 2 -まで継続して指導するチューターの教員が対応している。また、学生への経済的、心身的な支援体制、ハラスメント対応、就職・進路支援体制なども整っている。専任教員数は大学設置基準を満たしており、多くの教員は、専門とする分野において研究・教育に優れた実績を有している。また、専任教員の教育負担、研究時間や研究経費は適切な範囲にある。専任教員の採用と昇任では、教育、研究能力等を「教員業績審査委員会」で評価している。講義・演習室、実習室、研究室などの施設は適切で、実務実習事前学習や研究に必要な諸設備は十分に整えられている。図書館には蔵書や電子ジャーナルなどの教育資源が整備されており、学生の自習室やラーニング・コモンズが整備されて、学生が使い易い学習環境となっている。社会との連携では、地域の薬剤師会をはじめ、医療に関わる団体との連携、さらには地域住民との交流も図られている。以上、安田女子大学薬学部薬学科の薬学教育プログラムは、本機構の評価基準におおむね適合していると判断される。しかし、以下のような問題点について、改善が必要である。(1) ヒューマニズム教育、医療倫理教育、コミュニケーション能力の醸成に関わる教育について、それぞれの総合的な目標達成度を評価するための指標を設定し、それに基づいて適切に評価することが必要である。(2) 改訂薬学教育モデル・コアカリキュラムの「早期臨床体験」の必須項目である「一次救命救急」に関する教育を「早期体験学習」で実施することが必要である。(3) 薬学専門の授業科目について、個々の到達目標の領域に適した学習方法をシラバスに明示し、それらの方法を用いた教育を行うことが必要である。(4) 「実務実習事前学習」の総合的な目標達成度を評価するための指標を設定し、それに基づいて適切に評価することが必要である。(5) 「卒業研究」には、十分な時間をかけて取り組むことが必要であることを時間割等に明記して学生に周知することと、成果を示すにふさわしい内容の「卒業論文」を作成することが必要である。(6) 「卒業研究」の成績評価の指標と基準を明確にし、指導教員のみが行っている評価を複数の教員で行うなど、より客観的な評価とすることが必要である。(7) 問題解決能力の醸成に関する教育を充実させると共に、その総合的な学習成果を評価する指標を設けて、問題解決能力の醸成に関する目標達成度を適切に評価することが必要である。- 3 -(8) 「ディプロマ・ポリシー」(学位授与の方針)を、学部、学科の目的に基づくものに改訂することが必要である。(9)専任教員の教育研究業績に対する薬学部としての点検・評価を行い、学部として研究業績が不十分だと判断する者があれば改善を促すことが必要である。(10)6年制薬学教育プログラム全体の改善を目指すPDCAサイクルによる恒常的な点検・評価の結果を、教育研究活動の改善に反映させることが必要である。安田女子大学薬学部薬学科は、本評価での改善すべき点、助言を踏まえ、積極的に改善に取り組み、薬学教育の更なる向上に努めることが望まれる。
大学への提言
安田女子大学 大学への提言1)長所1. 「オリエンテーション・セミナー」は、新入生と、教員、先輩・友人との人間関係を構築し、入学後の不安を解消することを目的とした2泊3日の合宿で、新入生の新しい学習環境への適応を促すものとして評価できる。(9.学生の支援)2. 実務家教員が、高齢者の残薬問題への啓発、「かかりつけ薬剤師」の利用を推奨する活動、市民団体の要望に沿った「健康サロン」など地域における保健衛生の保持・向上につながる支援活動を積極的に行っていることは評価できる。(12.社会との連携)2)助言1. 「安田女子大学各学部・学科の目的に関する内規」の薬学部と薬学科の「目的」を、「薬剤師として求められる基本的な資質」や医療をとりまく環境、薬剤師に対する社会のニーズを踏まえて再検討することが望まれる。(1.教育研究上の目的)2. 現行の「カリキュラム・ポリシー」を、改訂薬学教育モデル・コアカリキュラムに対応させて再検討することが望ましい。(2.カリキュラム編成)3. 医療過誤・医療事故防止に関わる授業をより充実させることが望ましい。(3.医療人教育の基本的内容)4. コミュニケーション教育をより充実させることが望ましい。(3.医療人教育の基本的内容)5. 教養科目として「共通教育科目」118科目が開講されていても、薬学部の学生は、指定科目として薬学部が指定、あるは推奨した選択科目を履修するため、社会科学分野の教養科目を履修する学生が少ない状況を改善することが望ましい。(3.医療人教育の基本的内容)6. 授業の中で、生涯学習に対する意欲を醸成するための教育を充実させることが望まし- 32 -い。(3.医療人教育の基本的内容)7. シラバスの記載内容を、大学長・学部長会議で合意された標準項目(「薬学教育評価ハンドブック(平成 28 年度版、p208))を参考にして充実させることが望ましい。(4.薬学専門教育の内容)8. 英語など、試験・レポート等の成績に平素の受講状況・受講態度を加味する科目については、受講状況・態度の評価比率を含めた評価基準をシラバスに明示することが望ましい。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)9. 教育研究上の目的に基づいた教育における総合的な学習成果を適切に評価することが望ましい。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)10. 専任教員1名あたりの学生数が 21 名とやや多くなっていることと、専任教員の年齢構成が高年齢に偏っていることから、若手教員の補充が望まれる。(10.教員組織・職員組織)11. 教員や学生当たりの研究室面積には、研究分野間でかなりの差がみられるので、研究スペースの相違を少なくするように配慮することが望まれる。(10.教員組織・職員組織)12. 実務家教員の授業担当時間が多くなっているので、授業負担の偏りの解消に配慮することが望まれる。(10.教員組織・職員組織)13. 薬剤師としての実務の経験を有する専任教員が、常に新しい医療に対応するために研鑽できる体制・制度の整備に努めることが望まれる。(10.教員組織・職員組織)14. 教員の新規採用時には、選考に教育能力を十分に反映させられるよう、模擬授業を含めるよう改善することが望まれる。(10.教員組織・職員組織)15. 英文によるホームページの内容をより拡大、充実させ、薬学部の教育研究活動を海外に広く発信することが望ましい。(12.社会との連携)16. 自己点検・評価を行う組織には、外部委員が含まれていることが望ましい。(13.自己点検・評価)3)改善すべき点1. 薬剤師としての倫理観、使命感、職業観を醸成する科目の授業においては、講義が主体になっているものが多いので、SGDなどの学習方法を効果的に用いることが必要である。(3.医療人教育の基本的内容)2. ヒューマニズム教育、医療倫理教育において、関連科目を総合して目標達成度を評価- 33 -するための指標を設定し、それに基づいて適切に評価することが必要である。(3.医療人教育の基本的内容)3. コミュニケーション能力の醸成に関わる教育において、関連科目を総合して目標達成度を評価するための指標を設定し、それに基づいて適切に評価することが必要である。(3.医療人教育の基本的内容)4. 「改訂薬学教育モデル・コアカリキュラム」の「早期臨床体験」に対応する科目である「早期体験学習」で必須の到達目標の一つである「一次救命救急」に関する教育が実施されていないので、実施することが必要である。(3.医療人教育の基本的内容)5. 各授業科目について、シラバスに到達目標の領域に適した学習方法を明示し、個々の到達目標に適した学習方法を用いた教育を行うことが必要である。(4.薬学専門教育の内容)6. 実務実習事前学習の総合的な目標達成度を評価するための指標を設定し、それに基づいて適切に評価する必要がある。(5.実務実習)7. 「卒業研究」には、十分な時間をかけて取り組むことが必要であることを時間割等に明記して学生に周知することが必要である。(6.問題解決能力の醸成のための教育)8. 「卒業研究」の成果を示すにふさわしい内容と形式の「卒業論文」を作成することが必要である。(6.問題解決能力の醸成のための教育)9. 「卒業研究Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ」の成績評価は、「卒業研究発表会」を除いて、指導教員が単独で行っているので、明確な指標と基準を定めて複数の教員で評価するなど、より客観的な評価を行うことが必要である。(6.問題解決能力の醸成のための教育)10. 問題解決能力の醸成に関する教育を充実させると共に、その総合的な学習成果を評価する指標を設けて、問題解決能力の醸成に関する目標達成度を適切に評価することが必要である。(6.問題解決能力の醸成のための教育)11. 「ディプロマ・ポリシー」を学部、学科の目的に基づくものに改訂する必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)12. 専任教員の教育研究業績に対する薬学部としての点検・評価を行い、学部として研究業績が不十分だと判断する者があれば改善を促すことが必要である。(10.教員組織・職員組織)13. 薬学部として6年制薬学教育プログラム全体の改善を目指す点検・評価を恒常的に行う体制を構築し、実効性のある改善に結びつく自己点検・評価を行うことが必要である。(13.自己点検・評価)- 34 -14. 6年制薬学教育プログラム全体に対する恒常的な自己点検・評価で見出された問題点を学部で共有し、それらの改善を図ることで教育内容を向上・発展させる体制を整備することが必要である。(13.自己点検・評価)
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2017年度 |
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1:提言 改善報告審議結果 |
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| 立命館大学 | 私 | 京都府 | 第1期 | 2017年度 | 適 |
自己点検・評価書 基礎資料 正誤票 |
評価報告書
総評
立命館大学 総評立命館大学薬学部は、医薬品についての高度な専門知識、実務能力、医療人としての素養を有し、地域薬局や病院内で医療チームの一員として先導的な役割を果たす薬剤師、および研究マインドを持ち薬剤師として医療薬学分野の発展に貢献できる人材を養成することを、薬学科の教育研究上の目的としている。これは、医療を取り巻く環境、薬剤師に対する社会のニーズを適確に反映したものとなっている。薬学教育カリキュラムに関しては、平成20~26年度入学者向けの旧カリキュラムと、平成27年度以降入学者向けの新カリキュラムの2つのカリキュラムが設定・運用されている。医療人教育の基本的内容に関しては、総合大学であることの強みを生かし、教養教育センターから提供される社会のニーズに応じた幅広い教養教育科目を有効に取り入れつつ、学部の教学目標および薬学準備教育ガイドラインに適った科目構成をしている。実務実習事前学習は、4年次前期の「医療薬学実習1、2」、後期の「実務前実習」に加え、関連科目が3年次後期から4年次に開講され、実務実習モデル・コアカリキュラムに準拠して行われている。病院・薬局実務実習は、いずれも病院・薬局実務実習近畿地区調整機構より割り振られた認定実務実習指導薬剤師が在籍し、各都道府県病院薬剤師会および薬剤師会において実務実習要件の充足が確認された施設で行われている。問題解決能力醸成のための教育として、卒業研究が時期と期間を適切に設定して実施されており、薬学部主催で卒業研究発表会も実施している。学生の受入れに関しては、教育研究上の目的に基づいてアドミッション・ポリシーが設定され、入学者選抜に当たっては、入学後の学びに必要な基礎学力があるかどうかを、執行部会議および教授会で検討している。留年者数が多くないことなどから、入学試験における科目設定、配点、合格ライン設定は適切であると考えられる。成績評価は、定期試験、レポート試験、平常点評価の3項目からなるが、シラバスに項目ごとの配点割合が記述されていないものもある。平成26年度以前の入学生は3年次と5年次進級時に進級要件を規定している。一方、平成27年度以降の入学生には4年次進級時にも進級条件を課している。なお、薬学部の人材育成目的に基づいてディプロマ・ポリシ- 2 -ーが設定されている。学生への履修支援としては、「化学・け込み寺」、「オリター」、「エデュケーショナル・サポーター(ES)」、「ファーマアシスタント(Ph.A)」などの工夫を凝らした制度が設けられている。また、学生への経済的支援としては、立命館大学入試受験前予約採用型奨学金や立命館大学修学奨励奨学金などの大学独自の充実した奨学金制度が設けられている。専任教員は、教授、准教授、講師、助教を合わせて42名で、大学設置基準上必要な25名以上を上回っている。5名以上必要とされる実務家教員は、15名である。収容定員600名に対して、42名の薬学科教員1名当たりの学生数は、14.2名である。薬学部では、自己点検・評価を行う組織として薬学部自己評価推進委員会を設けており、平成26年度までの総括として、「薬学教育評価ハンドブック」に沿って初めて「自己点検・評価書」を作成している。また、薬学部では、「今年度教学総括・次年度計画概要」等に基づき、執行部会議や薬学部教務委員会で改善策を審議・検討している。以上のように、立命館大学薬学部の6年制薬学教育プログラムは、本機構の評価基準におおむね適合している。しかし、主な改善すべき点として以下の事項が挙げられる。(1)ヒューマニズム教育・医療倫理教育およびコミュニケーション能力と自己表現能力を身につけるための教育については、学習成果を総合した目標達成度評価を、指標を定めて適切に行う必要がある。(2)シラバスに履修年次、必修・選択科目の区別、一般目標(GIO:General InstructionalObjective)、大学独自科目等を明示するとともに、授業方法(講義、演習、実習など)、オフィスアワーを載せる必要がある。(3)専門科目において、選択科目のみが対応している薬学教育モデル・コアカリキュラムのSBOs(Specific Behavioral Objectives)がある。モデル・コアカリキュラムのSBOsは必修科目で対応する必要がある。(4)シラバスの記載項目と学生に配布される冊子「薬学教育モデル・コアカリキュラム」の巻頭に掲載されている対応表の不一致が散見されることに加え、薬学教育モデル・コアカリキュラムの項目番号の記載位置に統一性がなく、項目番号の記載のない科目も見られることなどから、両者において記載事項を一致させるとともに表記方法の統一が必要である。(5)FD(Faculty Development)フォーラムの出席率は半分またはそれ以下であり、取り組みが適切に実施されているとは言えない。従って、FD活動に、より積極的に取- 3 -り組む必要がある。立命館大学薬学部には、以上の改善すべき点に加え、その他の改善すべき点や助言に関しても適切に対応し、総合大学であることの強みを生かした薬学教育の推進を通して、さらに発展することを期待する。
大学への提言
立命館大学 大学への提言1)長所- 24 -1. バランスのとれた英語教育を行っており、薬学専門英語演習により、化学、生物医療系英語を学んでいる。(3.医療人教育の基本的内容)2. 「化学・生物駆け込み寺」、「オリター制度」、「ES制度」、「Ph.A制度」など薬学教育科目の学習成果が上げられるような工夫がなされている。(9.学生の支援)3. 立命館大学入試受験前予約採用型奨学金(入学前)や立命館大学修学奨励奨学金(入学後)などの大学独自の様々なタイプの奨学金制度が充実している。(9.学生の支援)4. 薬学部では、学部長、副学部長、学生主事、学生代表からなる学部五者懇談会を独自に開催し、学部運営への寄与を図っている。(9.学生の支援)5. 危険ドラッグ等薬物乱用防止キャンペーンの企画と実行に携わっていることは評価できる。(12.社会との連携)2)助言1. 大学の建学の精神「自由と清新」や教学理念「平和と民主主義」などをより踏まえた形で教育研究上の目的を設定することが望まれる。(1.教育研究上の目的)2. 教育研究上の目的の教職員への説明はホームページと学部則だけによるのではなく、年度ごとに全員に周知することが望まれる。(1.教育研究上の目的)3. カリキュラム・ポリシーについて、2年次以上の学生や教職員への案内はホームページと学修要覧だけなので、2年次以上の学生への周知や、FD研修会等による教職員への繰り返しの周知が望まれる。(2.カリキュラム編成)4. ヒューマニズム・倫理教育科目、PBL/SGDといった効果的な学習方法を用いた科目を増やすことが望ましい。(3.医療人教育の基本的内容)5. ヒューマニズム・倫理教育科目は、選択とすると全員が履修するとは限らないことから、重要な科目は必修にすることが望ましい。(3.医療人教育の基本的内容)6. シラバスに基礎と臨床の知見を相互に関連づける記述を含めることが望まれる。(4.薬学専門教育の内容)7. 学生が薬剤師以外の医療従事者や薬事関係者と交流する機会を増やすことが望まれる。(4.薬学専門教育の内容)8. 各科目の関連性が十分に理解できるカリキュラムマップに改善することが望まれる。(4.薬学専門教育の内容)9. 大学独自科目の履修者を増やす努力が望まれる。(4.薬学専門教育の内容)10. 大学独自の科目や内容の割合を、適切なレベルまで引き上げることが望まれる。(4.- 25 -薬学専門教育の内容)11. 「実務前実習」のシラバスの備考欄に到達目標(SBO)番号が羅列されているだけで、実習・講義内容との関連付けが分かりにくいので、改善が望まれる。(5.実務実習)12. 実務実習の時期が2、3期の学生に対して、直前に事前学習の知識と技能の到達度も確認することが望ましい。(5.実務実習)13. 実習終了後に、実習施設の指導者から実習内容、実習状況およびその成果に関する意見を聴取することが望ましい。(5.実務実習)14. 問題解決能力の醸成に関する科目において、学生が能動的に問題解決に取り組めるよう、シラバスに授業形態を記述することが望ましい。(6.問題解決能力の醸成のための教育)15. アドミッション・ポリシーの各項目が十分に確認される形で、入学者選抜を行うことが望まれる。(7.学生の受入)16. シラバスの平常点評価において、出席点が加味されている科目においては、その評価割合をできるだけ少なくすることが望ましい。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)17. ディプロマ・ポリシーの説明は、教職員に対して学修要覧による間接的なものである。FD等により確実に周知することが望ましい。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)18. 教育研究上の目的に基づいた教育における6年間の総合的な学習成果を測定するための指標を設定し、それに基づいて総合的な学習成果を測定することが望ましい。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)19. リメディアル科目を履修すべき学生の履修率が低いので、高めることが望まれる。(9.学生の支援)20. 実務家教員に対して、常に新しい医療に対応するために研鑽できる体制・制度を充実させることが望まれる。(10.教員組織・職員組織)21. 教員と職員が意見交換会などにより連携して資質向上を図る体制を構築することが望まれる。(10.教員組織・職員組織)22. 薬学部の英文ホームページを開設することが望ましい。(12.社会との連携)23. 薬学教育評価機構が求める自己点検・評価の内容に沿った自己点検・評価を毎年継続的に実施し、その結果をホームページでの公開することが望まれる。(13.自己点検・- 26 -評価)3)改善すべき点1. ヒューマニズム教育・医療倫理教育の各科目の評価について、客観的な指標と評価方法を設定する必要がある。(3.医療人教育の基本的内容)2. ヒューマニズム教育・医療倫理教育については、関連科目の学習成果を総合して目標達成度を評価するための適切な指標を設定し、評価を行うことが必要である。(3.医療人教育の基本的内容)3. コミュニケーション能力および自己表現能力を身につけるための各科目の評価について、客観的な指標と評価方法を設定する必要がある。(3.医療人教育の基本的内容)4. コミュニケーション能力および自己表現能力を身につけるための教育においては、関連科目の学習成果を総合して目標達成度を評価するための適切な指標を設定し、評価を行うことが必要である。(3.医療人教育の基本的内容)5. シラバスに履修年次、必修・選択科目の区別、一般目標(GIO)、大学独自科目等を明示するとともに、授業方法(講義、演習、実習など)、オフィスアワーを載せる必要がある。(4.薬学専門教育の内容)6. 専門科目において、選択科目のみが対応している薬学教育モデル・コアカリキュラムのSBOsがある。改訂モデル・コアカリキュラムのSBOsは必修科目で対応する必要がある。(4.薬学専門教育の内容)7. シラバスの記載項目と学生に配布される冊子「薬学教育モデル・コアカリキュラム(平成25年度改訂版)」の巻頭に掲載されている対応表の不一致が散見されることに加え、薬学教育モデル・コアカリキュラムの項目番号の記載位置に統一性がなく、項目番号の記載のない科目も見られることなどから、両者において記載事項を一致させるとともに表記方法の統一が必要である。(4.薬学専門教育の内容)8. 実務実習事前学習全体としての目標達成度を評価するための指標を設定し、それに基づいて適切に評価する必要がある。(5.実務実習)9. CBT委員会、OSCE委員会を組織しているが、委員会の開催実績はないので、両委員会を実効性のある組織として機能させる必要がある。(5.実務実習)10. 問題解決能力の醸成に向けた教育に関しては、関連科目を総合して目標達成度を評価するための指標を設定し、それに基づいて適切に評価するよう改善することが必要で- 27 -ある。(6.問題解決能力の醸成のための教育)11. シラバスの成績評価について、評価基準が明記されていない科目や複数の評価項目がある科目においては、基準を明記し、各項目について配点割合を示す必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)12. 自身の研究分野に精通することが、各教員の教育目標を達成するための基礎となるとの考えから最先端の研究活動に力を入れているが、アクティブラーニング手法の導入などの直接的な教育能力の維持・向上に取り組む必要がある。(10.教員組織・職員組織)13. 学部内に「薬学部FD委員会」を設置しているが、FDフォーラムの出席人数をみると、教員職員いずれも半数程度あるいはそれ以下の出席であり、取り組みが適切に実施されているとは言えない。従って、FD活動に、より積極的に取り組む必要がある。(10.教員組織・職員組織)
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| 第1期 |
2017年度 |
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1:提言 改善報告審議結果 |
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| 高崎健康福祉大学 | 私 | 群馬県 | 第1期 | 2017年度 | 適 |
自己点検・評価書 基礎資料 正誤票 |
評価報告書
総評
高崎健康福祉大学 総評高崎健康福祉大学薬学部薬学科は、薬剤師養成教育に課せられた基本的使命を踏まえて、「薬に関する基礎教育とヒューマニズム教育を徹底し、薬学専門家にふさわしい知識と倫理観を兼ね備え、創薬や医療の現場で活躍できる薬剤師(医療人)を養成する」ことを教育研究上の目的(人材養成に係る目的)として設定している。また、薬学部の教育目標には「1.社会人としての活躍の基礎となる豊かな人間性と幅広い教養」、「2.薬学に関する基礎的知識及び「薬から見た医学」に関する知識」、「3.科学的思考に基づいて、薬学に関する現代社会の諸問題を発見、分析、考察し、その解決法を提案する能力」、「4.薬剤師(医療人)としての創薬や医療の現場で活躍するために必要な臨床的知識・技能と倫理観」、「5.薬剤師(医療人)として社会で活躍し、チーム医療を推進するために必要なコミュニケーション能力」の5項目が設定されており、医療を取り巻く環境、薬剤師に対する社会のニーズを適確に反映したものとなっている。教育課程の編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)は、教育研究上の目的に基づいて定められ明文化されている。ヒューマニズム教育・医療倫理教育については、薬剤師としての心構えと患者・生活者本位の視点を醸成する科目や、コミュニケーション能力ならびにチーム医療の中で医療人として臨床薬学専門家にふさわしい行動を身につけるための発展的な講義および実習が配置されている。講義・演習に加え、体験実習、問題解決型学習(PBL:Problem BasedLearning)・少人数制グループ討議(SGD:Small Group Discussion)、ロールプレイ(RPG:Role Playing Game)学習などの教育手法を組み合わせた教育が1年次から6年次まで体系的に行われている。実務実習に関して、実務実習事前学習では、実務事前学習モデル・コアカリキュラムに沿って適切な指導体制のもと実施されている。また、実務実習の企画・運営ならびに調整、成績評価、関東地区調整機構との連携については、実務実習委員会が、実習生、指導薬剤- 2 -師、訪問担当教員、各職能団体からの実務実習に関する相談応需および対応の検討については、臨床薬学教育センターが行っており、円滑な実習の実施が図られている。卒業研究は、「卒業研究(10 単位)」(PHP401)として5~6年次に行われている。その研究期間は、5年次では、4年次2月の仮配属決定後から翌年3月まで(実務実習時期は除く)、6年次では4月から9月初旬の卒業論文提出までで、約1年間が確保されている。卒業論文は、6年次の9月初旬にA4冊子体として事務室に提出され、また、別途卒業論文要旨集が発行されている。卒業論文の内容については、研究成果と医療や薬学との関連性の適切な考察について述べられている。高崎健康福祉大学薬学部の入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)は薬学部入試広報委員会で原案が作られ、全学入試委員会での検討を経て、薬学部教授会で議論するなど、アドミッション・ポリシーを設定するための責任ある体制がとられている。AO自己推薦入試(AO:Admission Office)および推薦入試、一般入試(センター試験利用を含む)が実施され、選抜(合否判定)については、各入試の採点終了後、薬学部入試広報委員と学部長からなる予備会議が行われている。その後、教授会構成教員が出席する学部判定会議において、入学試験ごとに判定審議し、入学志願者の評価と受入の決定が責任ある体制の下で行われている。高崎健康福祉大学薬学部の教育目標および学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)は、薬学部教務委員会が中心となって素案を作成後、薬学部教授会にて案を作成し、全学FD(Faculty Development)・自己点検委員会において各学部からの案と比較検討され、その案に対する意見が各学部に伝達されている。学士課程修了者の判定(卒業判定) は、毎年年度末に全教員が参加する卒業判定会議により審議され、最終的な卒業判定は教授会で決定されている。高崎健康福祉大学薬学部薬学科の専任教員数は35名(内実務家教員5名)で、大学設置基準の専任教員数を十分に満たしており、教授、准教授、講師、助教の比率は適切である。専任教員の教育研究業績は学部全体としては基準を満たしており、授業科目の担当状況、研究条件などもおおむね適切である。教員の採用と昇任は大学と学部の規程に基づいて行われており、規程の選考基準も適切である。講義室、少人数教育に対応する教室、演習室などの教室が整えられ、参加型学習のための少人数教育ができる教室とし、セミナー室を備え、有機化学系学生実験室、生物物理学系学生実験室、薬理学系学生実験室、薬用植物園、コンピューター実習室、動物実験室などの実習室や附属施設も整備されている。また、臨床系の実習室として、病床実習室Ⅰ、- 3 -Ⅱ、Ⅲ、模擬薬局を配置するなど、実務実習事前学習を実施するための適切な規模の施設・設備も整備されている。高崎健康福祉大学では、全学的課題の自己点検・評価については、大学運営協議会、大学FD・自己点検委員会、各学部教授会・大学院研究科委員会、各委員会、各部局で行われており、薬学部では、薬学部長の委嘱する運営委員会を設置し、大学FD・自己点検委員会や薬学部教務委員会を中心に点検評価活動を実施している。以上、高崎健康福祉大学薬学部の6年制薬学教育プログラムは、本機構の評価基準におおむね適合している。しかし、以下の主な改善を必要とする問題点がある。(1)「教育研究上の目的」には、教育方針の記述はあるものの研究方針に関する記述がないので、教育研究上の目的に研究方針を加えた記載が必要である。(2)ヒューマニズム教育・医療倫理教育およびコミュニケーション能力・自己表現能力の醸成教育において、総合的な目標達成度を評価するための指標を設定し、それに基づいて適切に評価する必要がある。(3)卒業研究に試験を課すことは極めて重大な問題であり、改善する必要がある。(4)大学としてのFD活動の実態はあるが、薬学部としての独自の実績がないのは問題であり、早急な改善が必要である。(5)大学全体としての自己点検・評価とそれに基づく改善への取り組みは行われているが、本評価の評価基準が求めている薬学部としての薬学教育プログラムに対する恒常的な自己点検・評価とそれに基づく向上発展を目指す取り組みが行われていないので、自己点検を薬学部として行い、十分な評価を行った後に新たなプランを策定し、行動に移す明確なPDCAサイクルを早急に構築する必要がある。高崎健康福祉大学薬学部には、本評価で指摘された改善を要する点を踏まえ、積極的に改革を進めることで、より優れた6年制薬学教育を展開されることを期待する。
大学への提言
高崎健康福祉大学 大学への提言1)長所1. 学生の経済的支援は、成績優秀者への特待生制度とともに、大学、後援会が、経済的困窮度を十分に考慮した奨学金制度が独自に設けられているなど評価できる。(9.学生の支援)2. 身体に障がいのある者に対する施設・設備上および学修・生活上の支援体制の整備に努めている。(9.学生の支援)3. 「群馬県薬学ネットワーク」を通じて、地元の薬剤師会が「共同研究の提案・実施、研究活動の場の提供」や「アカデミックとの連携の強化」などを高崎健康福祉大学に期待していることがわかり、「群馬薬学ネットワーク健大研究助成金」を設立していることは、評価できる。(12.社会との連携)4. ホーチミン医科薬科大学とは国際交流と並行しながら、日本とベトナムの薬学領域における科学技術の更なる発展を目指した創薬分野における学術交流も開始されている。(12.社会との連携)2)助言1. 教育目標は、学則にも明記することが望まれる。(1.教育研究上の目的)- 32 -2. 教育研究上の目的について定期的な検証が望まれる。(1.教育研究上の目的)3. 定期的にカリキュラムのチェックや見直しを行うシステムの効果的な運用が望まれる。(2.カリキュラム編成)4. 6年次前・後期の単位外の講義が、任意参加で正規の授業時間中に実施されることは、学生間での公平性と卒業研究を始めとする他の科目の実施時間に対する影響が懸念され、このようなカリキュラムは改善が望まれる。(2.カリキュラム編成)5. 「ボランティア・市民活動論」(LAH006)、「人間関係論」(LAH008)などを含む合計20科目の選択科目が1年次前期と後期に開講されているが、一部重複する時間割編成があるので、時間割を工夫することが望まれる。(3.医療人教育の基本的内容)6. 基本的なコミュニケーション能力の醸成のために、「キャリア形成論」や「チーム医療アプローチ論」が設定されているが、履修者が少なく十分に活用されているとは言えないので、工夫が望まれる。(3.医療人教育の基本的内容)7. 「評価医療科学」は必修科目にすることが望まれる。(3.医療人教育の基本的内容)8. オムニバス科目についてどの項目をどの担当教員が行うのかシラバスに明記することが望まれる。(4.薬学専門教育の内容)9. 個々の科目について、基礎と臨床の知見を相互に関連付けることに配慮してシラバスに記載することが望まれる。(4.薬学専門教育の内容)10. 大学独自の薬学専門教育は、より充実させることが望まれる。(4.薬学専門教育の内容)11. 一次救命処置の技能に関しては2年次までに行うことが望まれる。(5.実務実習)12. 薬学部としての卒業論文作成のための基本方針や作成要領を示すことが望まれる。(6.問題解決能力の醸成のための教育)13. 「卒業研究」以外の問題解決能力を醸成するための科目の一部が選択科目であり、これを必修科目とすることが望まれる。(6.問題解決能力の醸成のための教育)14. 問題解決能力の醸成に向けた取り組みの実質的な実施時間数を卒業要件単位数の1/10にあたる18単位以上にすることが望まれる。(6.問題解決能力の醸成のための教育)15. 問題解決能力の醸成に向けた教育を体系的に行うことが望まれる。(6.問題解決能力の醸成のための教育)16. 各授業科目において、評価方法が曖昧なものがあるので、修正することが望まれる。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)17. 成績評価に出席点を加味している科目があるので、改善が望まれる。(8.成績評価・- 33 -進級・学士課程修了認定)18. 体系的・総合的な6年間の学習成果を測定するための指標を設定することが望まれる。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)19. 再試験の実施は担当教員の判断に委ねられており、実施しない科目があるのは、学生にとって不平等であるので改善が望まれる。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)20. 授業負担が大きい助教に対して、研究時間を充分確保することが望まれる。(10.教員組織・職員組織)21. 学生数に応じた適切な講義室、実験研究室および自習室など快適な学習環境スペースの整備が望まれる。(11.学習環境)22. 電子ジャーナルとデータベースの需要は高まる一方と思われるので、その充実が望まれる。(11.学習環境)23. 英語のホームページはあるが、学部紹介にとどまっており、各講座の研究内容や教員の業績に関する情報も英文化し一層の充実が望まれる。(12.社会との連携)24. 教職員の国外留学制度を整備し、国際的な交流を推進することが望まれる。(12.社会との連携)25. 薬学部の自己点検・評価を毎年継続的に実施することが望まれる。(13.自己点検・評価)26. 薬学部の自己点検・評価に、外部評価委員を加えることが望まれる。(13.自己点検・評価)27. 薬学部の自己点検にかかわる資料の公開が望まれる。(13.自己点検・評価)3)改善すべき点1. 「教育研究上の目的」には、教育方針の記述はあるものの研究方針に関する具体的な記述がないので、教育研究上の目的に研究方針を加えて記載する必要がある。(1.教育研究上の目的)2. ヒューマニズム教育・医療倫理教育において、総合的な目標達成度を評価するための指標を設定し、それに基づいて適切に評価する必要がある。(3.医療人教育の基本的内容)3. コミュニケーション能力・自己表現能力の醸成教育において、総合的な目標達成度を評価するための指標を設定し、それに基づいて適切に評価する必要がある。(3.医療人教育の基本的内容)- 34 -4. 薬学教育モデル・コアカリキュラムのSBOsが記載されていないのが大学独自の科目というのはわかりにくいので、大学独自であることを明記する必要がある。(4.薬学専門教育の内容)5. 問題解決能力の醸成のための教育について、目標達成度を評価するための指標を設定し、それに基づく適正な評価が必要である。(6.問題解決能力の醸成のための教育)6. 各学年の進級率は、平成25年度以降改善しているが、卒業率は、年々低下している。これは、安易に進級させ最終学年で厳しくしていることも考えられる。さらに受入学生の学力を担保するためには、入学者の基礎学力を適確に評価する必要がある。(7.学生の受入)7. 各科目について、個々の評価方法の最終成績に対する寄与率をシラバスに明記する必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)8. 卒業研究に試験を課すことは極めて重大な問題であり、改善する必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)9. 「卒業研究」の単位認定に「卒業関連試験の成績を加味しないようにする制度を、平成28年度入学生からではなく、在学生にも適用するように改善が必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)10. 緊急時などにおける連絡網や危機管理体制、危機管理マニュアル、防災マニュアルの整備が必要である。(9.学生の支援)11. 薬学部としての具体的なFD活動(全教員が参加する)を行う必要がある。(10.教員組織・職員組織)12. 薬学部独自の自己点検と十分な評価を行った後、新たなプランを策定し行動に移す明確なPDCAサイクルを構築すべきである。(13.自己点検・評価)13. 6年制薬学教育プログラムの自己点検・評価結果を教育研究活動に反映させるための組織体制を整備する必要がある。(13.自己点検・評価)
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| 第1期 |
2017年度 |
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3:但し書き 改善報告審議結果 |
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| 岩手医科大学 | 私 | 岩手県 | 第1期 | 2017年度 | 適 |
自己点検・評価書 基礎資料 正誤票 |
評価報告書
総評
岩手医科大学 総評岩手医科大学薬学部は、大学の理念「全人的地域総合医療の推進」と薬剤師養成教育に課された使命に基づいて「人材養成及び教育研究上の目的」を設定し、6年制薬学教育を行っている。ヒューマニズム、医療倫理、コミュニケーション教育科目は1年次から実施され、特に医歯薬学部合同での教育は、医療総合大学における本薬学部の特徴である。薬学専門教育は、おおむね薬学教育モデル・コアカリキュラムに準拠しており、独自の科目や教育内容を加えて学年進行に沿った教育を行っている。また、チーム基盤型学習(TBL:team-based learning)などのアクティブラーニングの手法を取り入れた講義を設定し、学習内容の定着につなげている。学生の問題解決能力は、4~6年次の卒業研究科目や、PBL(Problem Based Learning)を導入した講義、実習などで醸成を図っている。しかし、6年次のカリキュラムは薬剤師国家試験対策に偏重している。実務実習に関しては、3~4年次の実務実習事前学習はおおむね実務実習モデル・コアカリキュラムに準拠しており、実務実習での学生との面接、施設訪問などは、全教員協力のもと、施設の担当講座の教員が分担している。入学者選抜では、入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)を掲げ、一般入学試験、推薦入学試験および大学入試センター試験利用入学試験により入学者を選抜している。学生の成績評価・進級・学士課程修了認定は学則に定められており、後述する問題点を除けば、おおむね適正に実施されている。また、留年生など成績不振学生への学習支援体制を整えている。しかし、ストレート在籍率は学年が進むごとに低下しており、1年次での退学者も目立つ。経済的支援として、大学独自の奨学金制度や東日本大震災被災学生に対する授業料等免除制度などを設けるほか、キャリア支援体制も充実させている。教員組織としては、教育・研究上の実績を有する専任教員が配置されているが、大学の定める薬学部の教員の定員数に対して各職階とも欠員がある。また、助教の占める割合- 2 -が高い。教員の研究環境および学生の学習環境は十分に整えられている。共同研究や、薬剤師の生涯教育などで社会と連携するほか、岩手県薬剤師会や病院薬剤師会などと「岩手県薬学・薬事関係者懇話会」を設立し、実務実習や学術的活動で協力している。自己点検・評価に関しては、岩手医科大学自己評価委員会に加え、薬学部自己評価委員会を設置している。また、本大学は、平成25年度に大学基準協会による認証評価を受けている。以上のように、岩手医科大学薬学部の薬学教育プログラムは、全体として本機構の評価基準におおむね適合しているが、以下の問題点について改善が必要である。(1)カリキュラムが国家試験対策に偏重しているので、教育課程の編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)に沿った編成に改善すべきである。(2)問題解決能力醸成のために必須である卒業研究の実施期間は十分とは言えないので、改善すべきである。(3)実務基礎実習に合格し、共用試験が不合格で留年となる学生に、既に合格している実務基礎実習を再履修させるという規定は、単位認定の観点から適切ではないので、第4学年の進級規定を修正する必要がある。(4)「卒業研究」は5、6年次の通期科目として設定され、シラバスにも単年度ごとの「卒業研究の成績評価基準」は示されていないにもかかわらず、薬学部進級判定基準では、5年次に「卒業研究の成績評価基準に達した者を進級とする」と規定されており、現実のカリキュラムと整合しないので科目の見直し、あるいは進級規定の修正を行う必要がある。(5)国家試験対策科目「総合講義」に対応する「総合試験」を実質的な卒業試験とすることは、国家試験合格の可能性がある学生の選抜に利用していると判断されるので、改善すべきである。(6)公平かつ厳正な卒業判定を行うため、「総合試験」の明確な成績評価基準および合格基準を総合講義/演習のシラバス等に記載すべきである。(7)「自己点検・評価書」や基礎資料、添付資料に多くの誤記や齟齬があり、自己点検・評価が適正かつ厳格に行われていたとは言えないので、薬学部自己評価委員会を、責任ある自己点検・評価体制として機能させるとともに、その評価結果を教育研究活動にフィードバックし、6年制薬学教育プログラムの質の向上に努めることが必- 3 -要である。貴学には、問題点の改善に取り組むことで、医系総合大学の特色を活かし、地域に根差した薬剤師教育プログラムを展開されることを期待する。
大学への提言
岩手医科大学 大学への提言1)長所1. 学生の自習スペースとして、図書館以外に計662席を設け、そのうち542席は休日でも7~22時で利用が可能である。(11.学習環境)2. 岩手県薬学・薬事関係者懇話会の設立や、岩手県薬剤師会・病院薬剤師会と連携・協力して自由科目「被災地薬剤師から学び考える―地域におけるこれからの薬剤師のあり方」の授業が行われるなど、地域と連携・協力した教育体制が構築されている。(12.社会との連携)2)助言1. シラバスに「薬学部の教育研究上の目的」を含め、薬学部の3つのポリシーを記載することが望ましい。(1.教育研究上の目的)2. 「薬学部の教育研究上の目的」および3つのポリシーを薬学部ホームページの常に参照できる場所に掲載することが望ましい。(1.教育研究上の目的)3. シラバスに無い、単位外の「実践的薬学演習」や「総合演習」を、本来、シラバスに記載された正規科目を実施すべき時間帯に組み込むことは適切ではないので、改善することが望ましい。(2.カリキュラム編成)4. 1年次には選択必修の教養教育科目として人文科学、社会科学および自然科学22科目- 45 -を開講し、それを4グループに分けて各グループ1科目選択で、4科目の選択を求めている。しかし、同一グループの科目を重複して履修することは、時間割の制約上不可能であり、実質的に履修できる科目数は限られている。選択必修科目の履修について再考することが望まれる。(3.医療人教育の基本的内容)5. 実習科目に関連して実施される製薬工場見学はシラバスに記載がなく、ガイダンス資料に見学先、日程、注意事項などが記載されているのみであるので、シラバスに学習方針、教育成果、到達目標などを示すことが望まれる。(3.医療人教育の基本的内容)6. 卒業生や岩手県内の薬剤師を対象に卒後研修講座を開講しているが、学部学生の参加が少ないので、学部学生の参加を促すことが望ましい。(3.医療人教育の基本的内容)7. 各講義科目のシラバスを見る限り、科目内で基礎と臨床を関連付けた内容は見当たらないので、改善が望まれる。(4.薬学専門教育の内容)8. 大学独自の教育の一部が自由科目として設定されており、自由科目の受講者数は、「治療戦略概論」は94名であるが、「感染症対策薬学」29名、「実践チーム医療論(病棟実習)」25名、「処方解析演習/実践的薬学演習」19名、またこれら以外の科目については10名前後であるので、大学独自の教育を推進するためには受講者を増やすことが望まれる。(4.薬学専門教育の内容)9. 「調剤学」、「臨床薬学1」については、シラバスに事前学習科目であること、また該当する実務実習モデル・コアカリキュラムのSBOsが示されていないので、明示することが望まれる。(5.実務実習)10. OSCE終了後、実務実習Ⅰ期開始までおおむね4ヶ月間の開きがあるが、実習開始直前に調剤手技等のフォローアップや事前学習全体の到達度の確認は行われていないので、改善が望まれる。(5.実務実習)11. 処方解析の課題については、実務実習の学習の評価には加えていないが、実習施設訪問の面談時には、模擬処方せんではなく、実習施設で得た、生きた経験に基づいて、学生への形成的フィードバックを行うことが望ましい。(5.実務実習)12. 卒業論文の作成要項を整備することが望まれる。(6.問題解決能力の醸成のための教育)13. 学生の主体的な学びを促進するアクティブラーニングの教育手法を多数の科目で取り入れているが、真の意味で、問題解決能力の醸成を主眼としている科目が少なく、必- 46 -修の薬学専門科目で、問題解決型学習の教育手法を取り入れている実質的な単位数は、卒業研究科目を含めても卒業要件単位数の1/10に満たないので、充実させることが望まれる。(6.問題解決能力の醸成のための教育)14. 6年次留年生の「総合講義」については、正規6年次の「総合講義」29コマに対して、留年時には4月および5月の「総合講義」12回および総合講義補習授業8回の計20コマに出席することで、所定の履修時間の2/3以上に出席し、再履修したと判断している。しかし、実際には、学生が1日でも欠席すると、2/3以上の出席が満たされない可能性がある特別な措置であり、厳格に再履修が実施できる制度を整えることが望まれる。 (8.成績評価・進級・学士課程修了認定)15. 6年制薬学教育の総合的な学習成果の測定を、指標を設定し、それに基づいて行うことが望ましい。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)16. ハラスメント防止の取組みはキャンパスライフガイドやガイダンス資料に記載されていないので、学生に十分周知できるように、これらの資料を有効に活用することが望ましい。(9.学生の支援)17. 障がいを有する学生の受験に関しては、申し出や問い合わせに応じた個別対応がなされているようであるが、学生募集要項など、受験生への広報の中にも対応について記載されることが望ましい。(9.学生の支援)18. 消防訓練や避難訓練は、平成24年度に矢巾キャンパス内で学生を対象に実施しているが、25年度以降の実施は教職員のみを対象としているので、学生を交えた訓練を定期的に実施することが望ましい。(9.学生の支援)19. 准教授・講師の人数は、大学の定める薬学部の教員の定員数に対し約1/3が欠員であるので、早急に人事を進め、必要とする人数を確保することが望まれる。(10.教員組織・職員組織)20. 「岩手医科大学薬学部教員選考基準」には、研究業績の基準のみが明示されており、研究能力が重要視されていることが窺われるので、教育上の指導能力に関しても模擬講義や審査項目を加えるなど、明確な基準の設定が望まれる。(10.教員組織・職員組織)21. 大学間、薬学部間での海外の大学との交流協定・活動の実績はないので、今後改善が望まれる。(12.社会との連携)22. 教員が大学に籍を置いたまま国外留学した例がないので、海外研修制度を充実させ、積極的に活用することが望まれる。(12.社会との連携)- 47 -23. 大学および薬学部が主体となった、海外の医療系大学や医療施設での研修会などは実施されていないので、海外臨床研修プログラムなどを用意し、学生が広く世界を視野に入れた上で、薬学と医療を学ぶ機会を提供することが望ましい。(12.社会との連携)24. 薬学部自己評価委員会に学外の外部委員を加えることが望ましい。(13.自己点検・評価)25. 平成27年度薬学部自己点検・評価報告書および自己評価22が、薬学部のホームページから直接閲覧できることが望ましい。(13.自己点検・評価)3)改善すべき点1. 国家試験対策に偏重したカリキュラム編成となっているので、カリキュラム・ポリシーに沿った編成に改善すべきである。(2.カリキュラム編成)2. ヒューマニズム・医療倫理教育に関連する科目において、目標達成度を総合的に判定する指標を設定し、評価を行う必要がある。(3.医療人教育の基本的内容)3. コミュニケーション能力、自己表現能力を身につけるための科目において、目標達成度を総合的に判定する指標を設定し、評価を行う必要がある。(3.医療人教育の基本的内容)4. シラバスに、各科目の到達目標は示されているが、コアカリのSBOsとの対応について記載がなく、また、本薬学部のカリキュラムの構成とコアカリの関係が学生や社会から見て分かりにくいので、シラバスの授業内容にコアカリのSBOsを記載することが必要である。(4.薬学専門教育の内容)5. コアカリの各SBOsが示す知識、技能、態度にふさわしい学習方略で教育が行われていないところがあるので、改善すべきである。(4.薬学専門教育の内容)6. 実務実習事前学習全体に関して、目標達成度を評価するための指標を設定し、それに基づいて適切に評価する必要がある。(5.実務実習)7. 問題解決能力の醸成のために必須である卒業研究の実施期間は十分とは言えないので、改善すべきである。(6.問題解決能力の醸成のための教育)8. 5、6年次卒業研究全体の評価を公正・適確に行うために、学部共通で、研究中の態度、発表、卒業論文を含めた具体的な評価基準・評価方法を定め、また、シラバスに記載する必要がある。(6.問題解決能力の醸成のための教育)9. 問題解決能力の醸成に向けた個々の教育において、さらに、関連した科目を総合し- 48 -て、目標達成度を評価するための指標を設定し、評価を行う必要がある。(6.問題解決能力の醸成のための教育)10. 毎年の入学者のうち6年間の在学期間で卒業した者の割合(ストレート卒業率)が近年低下しており、これは大学が入学者に求めているモチベーションや学力と、入学生の実体が乖離してきた可能性を示している。したがって、入学生を選抜する方法について、検証、改善することが必要である。(7.学生の受入)11. 実務基礎実習に合格し、共用試験が不合格で留年となる学生に、既に合格している実務基礎実習を再履修させるという規定は、単位認定の観点から適切ではない。したがって、第4学年の進級規定を修正する必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)12. 薬学部進級判定基準には「第5学年(1)第5学年において実務実習(病院)、実務実習(薬局)に合格し、教育要項(シラバス)に定める所定の単位を取得し、卒業研究の成績評価基準に達した者を進級とする」と規定されているが、卒業研究は5、6年次の通期科目として設定されており、単年度ごとの「卒業研究の成績評価基準」は示されていない。したがって、この進級規定は、現実のカリキュラムと整合しないので科目の見直しあるいは進級規定の修正を行う必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)13. 国家試験対策科目「総合講義」に対応する「総合試験」を実質的な卒業試験とすることは、国家試験合格の可能性がある学生の選抜に利用していると判断されるので、改善すべきである。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)14. 「総合試験」については、「各学年年度始めガイダンス配布物 第6学年」には、成績の傾斜配分の割合および第5回試験の免除基準が示されているが、当該科目のシラバスには記載がない。また、「総合試験」のガイダンス資料には、「単位評価:総合試験+確認試験から判断」と記載されているが、この単位評価の詳細を示す資料などは作成されていない。したがって、公平かつ厳正な卒業判定を行うためにも、「総合講義」のシラバス等に明確な成績評価基準および合格基準を記載すべきである。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)15. 平成28年度の各専任教員の授業時間数や卒業研究での指導学生数に大きな差があるので、教員の負担をできるだけ均一とし、研究する時間が確保できるように、教員配置の見直し、あるいは採用などを行う必要がある。(10.教員組織・職員組織)16. 「自己点検・評価書」や基礎資料、添付資料に多くの誤記や齟齬が認められたことか- 49 -ら、自己点検・評価が適正かつ厳格に行われていたとは言えないので、平成28年度に編成された薬学部自己評価委員会を、責任ある自己点検・評価体制として機能させる必要がある。(13.自己点検・評価)17. 薬学部自己評価委員会を継続的に活動させ、適正かつ厳格な自己点検・評価の結果を教育研究活動にフィードバックすることで、本薬学部の3つのポリシーに整合した6年制薬学教育プログラムの質の向上に努めることが必要である。(13.自己点検・評価)
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| 第1期 |
2017年度 |
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1:提言 改善報告審議結果 |
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