薬学教育評価報告の結果と公表
各年度の「薬学教育(6年制)評価」結果報告書
各年度の改善報告の審議結果一覧(大学別)
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| 大学名 | 設置形態 | 所在地 | 評価基準 | 実施年度 | 判定 | 大学の自己点検評価 | 評価結果 | 評価後の対応 改善報告 その他 |
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|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 奥羽大学 | 私 | 福島県 | 第1期 | 2018年度 | 適 |
自己点検・評価書 基礎資料 正誤票 |
評価報告書
総評
奥羽大学 総評奥羽大学は「高度な専門知識と技術を備えた人間性豊かな人材を育成する」を大学の建学の理念として掲げ、薬学部薬学科は「高度な専門知識と技術を備えた人間性豊かな薬剤師を養成する」ことを目的とする6年制の薬学教育を行っている。カリキュラムは、薬学部の「教育課程の編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)」に基づいて編成されており、「チーム医療学Ⅰ」、「チーム医療学Ⅱ」など薬学部の目的を実現するための体験型学習を行っている。薬学専門教育は、薬学教育モデル・コアカリキュラムに準拠しており、平成27年度には改訂された薬学教育モデル・コアカリキュラムに対応するカリキュラム改訂が行われている。「実務実習」は、実務実習事前学習を含めてモデル・コアカリキュラムに準拠して行われており、薬学共用試験も厳正に実施されている。「実務実習」には薬学部全教員が何らかの形で学生の指導に参画している。「卒業研究」は、4年次から6年次前期に行われ、卒業研究発表会と卒業論文により成果が報告され、主査と1名の副査により評価される。問題解決能力の醸成に向けた教育は、旧カリキュラムではほとんどが実習科目であったが、新カリキュラムでは「薬と病態チュートリアル」などでPBL(Problem BasedLearning)、SGD(Small Group Discussion)などを学習方法に取り入れた能動的学習が実施されている。入学者の選抜は、「入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)」に基づき、AO、推薦、特待生選抜、一般選抜、指定校推薦および編入学という多様な選抜方法で実施し、一部の選抜方法では面接や受験生が記載する「将来への抱負」により医療人・薬剤師としての適性の把握に努めている。学修成績の評価、進級判定、卒業判定は、学則等に基づいて厳正に実施されている。毎年、多くの学生が留年しているが、これらに対しては、アドバイザー教員や卒業研究指導教員が教育支援を行っている。学生への支援には、アドバイザー制度と研究室配属制度による学修支援と生活指導、大学独自の奨学金制度、特待生制度があり、ハラスメント防止や障がいを有する学生への配慮も十分なされている。さらに、就職支援としてのキャリアガイダンスも定期的に開催している。専任教員数は大学設置基準を満たしており、講師以上の専任教員は適切に配置されている。学習環境は十- 2 -分整っており、図書館や自習室も充実している。社会との連携では、福島県薬剤師会等と連携し薬剤師の学術的水準の向上に努めているほか、歯学部と共同で「奥羽大学市民公開講座」を開催している。以上のように、奥羽大学薬学部薬学科の薬学教育プログラムは、本機構の評価基準におおむね適合していると判断される。しかし、以下のような問題点があり、改善が必要である。(1)カリキュラムが薬学共用試験および薬剤師国家試験対策に偏っていると判断され、改善が必要である。(2)ヒューマニズム教育・医療倫理教育、コミュニケーション能力および自己表現能力を身につける教育、実務実習事前学習および問題解決能力の醸成に向けた教育において学習成果を総合した目標達成度評価の指標が定められていないため、改善が必要である。(3)卒業研究である「特別実習」が科目の目標を達成できるように研究時間を確保することが必要である。(4)「特別実習」の最終成績に「実務実習」の必須項目である「医薬品のまとめ」の評価を含めることは不適切であり、改善することが必要である。(5)退学や休学する学生が多いため、入学者選抜において入学後の教育に求められる基礎学力を適確に評価するように改善が必要である。(6)6年次の留年生はすべて「総合薬学演習Ⅱ」の不合格者であり、学士課程の修了判定はディプロマ・ポリシーの達成に基づいて行われているとは言えないため、学士課程の修了判定基準を適切に設定し、これに従って判定が行われるように改善する必要がある。(7)6年制薬学教育プログラムに関する薬学部独自の自己点検・評価を行うための項目および体制が設けられていないため、改善する必要がある。(8)薬学部の教育研究活動全体を改善するための自己点検・評価サイクルを構築するように改善する必要がある。奥羽大学薬学部は、高度な専門知識と技術を備えた人間性豊かな人材の養成を掲げ医療人としての薬剤師の育成に取組んでいる。熱心な教育、充実した学生支援があるので、提言に挙げた点を改善することにより、さらなる発展を遂げることを期待する。
大学への提言
奥羽大学 大学への提言1)長所1. 教員が持ち回りで自習室を巡回し、学生からの質問や要望を随時受け付ける体制が整えられていることは評価できる。(9.学生の支援)2. FD委員会がビデオ撮影した授業を教員が自己点検・評価するほかに、FD委員会メンバーによる評価が行われ、授業の改善が図られている。(10.教員組織・職員組織)- 37 -2)助言1. 教授会に参加していない教職員に対するカリキュラム・ポリシーの周知が不十分なため、改善することが望ましい。(2.カリキュラム編成)2. 編入生はいずれも2年次に編入学しているが、早期体験学習など1年次必修科目の厳密な読み替えが行われていないため、改善することが望ましい。(2.カリキュラム編成)3. 薬学共用試験および薬剤師国家試験の受験対策科目において学則上規定された単位数を大幅に超えた時間数を充てているので、単位数に合った時間数を設定することが望ましい。(2.カリキュラム編成)4. 薬害被害者による講義は実施されているが、薬害被害者の家族、弁護士、医療における安全管理者等の講演は実施されていないため、改善することが望ましい。(3.医療人教育の基本的内容)5. 卒後研修会は実施されておらず、学生が生涯学習プログラムに参加する機会は無いため、改善することが望ましい。(3.医療人教育の基本的内容)6. 技能・態度に関するSBOsに対しては、演習や実習など効果的な学習方法を用いていない科目があるため、改善することが望ましい。(4.薬学専門教育の内容)7. 授業科目内で基礎と臨床の知見を相互に関連付けているとは言えないので、改善することが望ましい。(4.薬学専門教育の内容)8. 大学独自の薬学専門教育の科目は、独自科目であることがシラバスから認識できるが、これらの科目に掲げられた目標については、独自教育の目標であるかが明示されていないため、改善することが望ましい。(4.薬学専門教育の内容)9. 大学独自の薬学専門教育の実質的な単位数は、新・旧カリキュラムともに7単位程度であり、十分とは言えないので改善することが望ましい。(4.薬学専門教育の内容)10. 実務実習全体の学習成果に対する総合的な評価の指標が設定されておらず、それに基づいた評価が実施されていないので、改善することが望ましい。(5.実務実習)11. 問題解決能力の醸成に向けた教育が体系的に実施されていないため、改善することが望ましい。(6.問題解決能力の醸成のための教育)12. 大学案内やオープンキャンパスの資料等には、アドミッション・ポリシーが正確に掲載されておらず、情報が周知されていないため、改善することが望ましい。(7.学生の受入)- 38 -13. 教育研究上の目的に基づいた6年間の教育プログラムを俯瞰したアウトカム評価のための指標が設定されておらず、総合的な学習成果が評価されていないため、改善することが望ましい。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)14. ノートテイカーなどの障がいを有する学生への協力学生への支援体制を整えるように改善することが望ましい。(9.学生の支援)15. 指導教員1名に対し学生が 30 名以上という実験実習科目があり、実習の安全のために改善が望まれる。(9.学生の支援)16. 著書・論文等の発表件数が少ない、学会活動がみられないなど、優れた実績を有するとは言いがたい教員がいるため、専任教員を適切に指導することが望ましい。(10.教員組織・職員組織)17. 専任教員全体のうち8名(18.2%)が定年年齢を超えており、また、実務家教員のうち5名(50%)が 60 歳台であることから、教員の年齢構成に偏りがあるため、改善することが望ましい。(10.教員組織・職員組織)18. ホームページの教員に関する情報において、定期的な更新がなされていない、リンクが張られていないあるいはリンク先の情報が十分でないものが複数存在するため、改善することが望ましい。(10.教員組織・職員組織)19. 薬剤師としての実務経験を有するすべての実務家教員が研鑽できる制度がないため、改善することが望ましい。(10.教員組織・職員組織)20. 年間で平均した週当り授業担当時間には個人差が認められ、特に実務家教員の授業時間が多い傾向にあるため、教員の授業担当時間数を適正な範囲に設定するように改善することが望ましい。(10.教員組織・職員組織)21. 一部の研究室では、特別実習(卒業研究)を行うスペースが十分確保されていないため、改善することが望ましい。(11.学習環境)22. 図書館の平日の閉館時間が早いため、試験期間中の開館時間を延長するなど、改善することが望ましい。(11.学習環境)23. 大学が提供する生涯学習プログラムとしての卒後研修が不十分なため、定期的に開催するように、改善することが望ましい。(12.社会との連携)24. 薬学部の英文紹介ページを作成し、入学希望者への情報提供、教員、研究紹介、アクセス情報等を積極的に発信するように改善することが望ましい。(12.社会との連携)25. 国際交流を積極的に行う体制が整備されていないため、改善することが望ましい。(1- 39 -2.社会との連携)26. 薬学部自己点検・評価委員会に外部委員が含まれていないため、改善することが望ましい。(13.自己点検・評価)3)改善すべき点1. 旧カリキュラムでは、薬学共用試験および薬剤師国家試験対策に多くの時間が費やされ、卒業研究が十分に行われていないことから、カリキュラムが薬学共用試験および薬剤師国家試験対策に偏っていると判断され、改善が必要である。(2.カリキュラム編成)2. ヒューマニズム教育・医療倫理教育に関する科目において、態度を醸成する学習が適切な方法で行われていないため、改善が必要である。(3.医療人教育の基本的内容)3. ヒューマニズム教育・医療倫理教育に関する各科目の成績評価の指標が適切に定められていないため、改善が必要である。(3.医療人教育の基本的内容)4. ヒューマニズム教育・医療倫理教育に関する科目の学習成果を総合した目標達成度を評価するための指標が設定されておらず、評価も実施されていないので、改善が必要である。(3.医療人教育の基本的内容)5. コミュニケーション能力および自己表現能力を身につけるための各科目の成績評価の指標が適切に定められていないため、改善が必要である。(3.医療人教育の基本的内容)6. コミュニケーション能力および自己表現能力を身につけるための科目の学習成果を総合した目標達成度を評価するための指標が設定されておらず、評価も実施されていないので、改善が必要である。(3.医療人教育の基本的内容)7. 実務実習事前学習(「病院・薬局事前学習」および「医療薬学総論」)の学習成果に対する総合的な評価の指標が設定されておらず、それに基づいた総合的な評価も実施されていないため、改善する必要がある。(5.実務実習)8. 「特別実習」の最終成績に「実務実習」の必須項目である「医薬品のまとめ」の評価を含めることは不適切であり、改善することが必要である。(6.問題解決能力の醸成のための教育)9. 問題解決能力の醸成に向けた教育において、関連科目を総合した目標達成度の評価の指標が設定されておらず、それに基づいた評価も実施されていないため、改善する必要がある。(6.問題解決能力の醸成のための教育)- 40 -10. 4年次までに退学や休学する学生が多いため、入学者選抜において入学後の教育に求められる基礎学力を適確に評価するように改善する必要がある。(7.学生の受入)11. 6年次の留年生はすべて「総合薬学演習Ⅱ」の不合格者であり、学士課程の修了判定はディプロマ・ポリシーの達成に基づいて行われていないため、卒業判定基準を適切に設定し、これに従って判定が行われるように改善する必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)12. 薬学部独自の評価項目を設け、薬学部自己点検・自己評価委員会において6年制薬学教育プログラムを検証する体制を整えるように改善する必要がある。(13.自己点検・評価)13. 6年制薬学教育の内部質保証のため、薬学部独自の自己点検・評価報告書の内容に基づいて、薬学部の教育研究活動全体を改善するための自己点検・評価サイクルを確立するように改善する必要がある。(13.自己点検・評価)
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| 第1期 |
2018年度 |
- |
1:提言 改善報告審議結果 |
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| 北海道大学 | 国 | 北海道 | 第1期 | 2018年度 | 適 |
自己点検・評価書 基礎資料 正誤票 |
評価報告書
総評
北海道大学 総評北海道大学薬学部は6年制薬学科と4年制薬科学科の2学科を設置しており、薬学科では、北海道大学の「「フロンティア精神」,「国際性の涵養」,「全人教育」,「実学の重視」という四つの基本理念に基づき,「国民の健康・福祉および医療における諸問題を薬学の立場から研究して,その成果を医療の現場に還元する学問である医療薬学・臨床薬学を修得し,さらに医療の現場で問題発見・解決能力を発揮し,指導的な立場で活躍できる薬剤師,あるいは医療薬学研究者を養成する」という教育研究上の目的の下に、入学者受入の方針(アドミッション・ポリシー)、教育課程の編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)、学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)を、整合性をもって設定し、医療を取り巻く環境ならびに社会の薬剤師に対するニーズを反映した薬学教育を行っている。カリキュラムは、ディプロマ・ポリシーを踏まえて定められたカリキュラム・ポリシーに従って設定されており、それは薬学教育モデル・コアカリキュラムに対応したものとなっている。すなわち、ヒューマニズム教育・医療倫理教育、医療コミュニケーション力教育は各学年の進行に相応した内容の科目を配置して学年進行形で順次性をもって体系的かつ効果的に行われている。教養教育は総合大学の特色を活かして人文・社会科学から自然科学まで幅広い領域にわたる科目が開講されている。語学教育は、英語を中心として、低学年における基礎的な語学力から、高学年での専門性を考慮した語学力まで、各学年を通じて体系的に教育が行われていることは評価できる。薬学専門科目では、基礎と応用・臨床を相互に関連付け、かつ目的意識を持って学習できるように、基礎的科目とそれらに関連する応用・臨床的科目が順次性に配慮しながら年次進行とともに適切に配置されている。薬学共用試験も適切に実施されている。実務実習事前学習、実務実習も適切な体制の下で実務実習モデル・コアカリキュラムに沿って適正に実施されている。卒業研究は1年以上- 2 -実施しており、各自その成果を卒業論文としてまとめるとともに、学部主催の卒業研究発表会で口頭発表している。学生の受入は、前期日程の総合入試と後期日程の学部別入試により行われているが、いずれもアドミッション・ポリシーに基づいて適切に行われており、入学定員数に対する入学者数にも問題はない。また、成績評価・進級判定・学士課程修了認定は、ディプロマ・ポリシーに基づいて公正かつ厳格に行われている。学生への履修指導や学習指導は研究室配属まではグループ担任、研究室配属後は研究室の長が責任教員となり適切に行われている。学生の経済的支援は、入学料免除制度および授業料免除制度の設置、日本学生支援機構、地方公共団体や民間奨学団体等の各種奨学金に関する情報提供、大学独自の奨学金制度の設置等により対応している。キャリアセンターでの相談・支援、企業や医療機関のセミナー開催などによる就職支援の体制も整っている。また、学生の健康維持、心身的な支援などの体制、ハラスメント対応も整っている。専任教員は各専門分野において研究・教育に優れた実績を有するものが配置されており、教員数、実務家教員数も大学設置基準を十分満たしている。教員の採用、昇進は、規程に基づいて、研究業績、教育業績、教授能力を総合的に判断して行われている。また、研究室、講義室、実習室、演習室、セミナー室、実務実習事前学習のための模擬薬局/医療系実習室、情報処理演習室、動物実験施設、RI実験室、薬用植物園、図書館、自習室などの施設、各種の設備も整備されており、学習環境も整っている。また、FD(Faculty Development)活動も問題なく行われている。社会との連携として、医療施設や企業、他大学・他機関との共同研究を活発に行い、研究員を受け入れ、医療界や産業界との連携を図っている。また、教員が病院薬剤師会、薬剤師会、関連学会の役員・委員を務め、それぞれの団体との連携を図っている。さらに、点検評価委員会が設置されており、教育プログラムに対する自己点検・評価、その結果の教育研究活動への反映も行われている。以上のように、北海道大学薬学部薬学科の6年制薬学教育プログラムは、本機構の評価基準におおむね適合していると判断される。しかし、以下のような問題点があり、改善が必要である。(1)ヒューマニズム教育・医療倫理教育、コミュニケーション能力・自己表現能力の醸成教育、実務実習事前学習、および問題解決能力を醸成する教育において、それぞれ総合した目標達成度の指標を設定し、それに基づいた適切な評価を行う必要がある。- 3 -(2)「臨床薬学事前演習」の評価の一部に外部機関のCBT(Computer Based Testing)模試の結果を用いているので改善することが必要である。(3)再試験の基準、期間などを明示することが必要である。(4)教育プログラムの自己点検・評価を継続的に実施し、教育研究活動の改善に恒常的に取り組む必要がある。北海道大学薬学部薬学科は、本評価での改善すべき点、助言を踏まえ、積極的に改善に取り組み、薬学教育のさらなる向上に努めることが望まれる。
大学への提言
北海道大学 大学への提言1)長所1. 1年次の全学教育科目の英語(Ⅰ~Ⅳ)、2年次の「薬学英語Ⅰ」、3年次の「薬学英語Ⅱ」、「薬学論文講読演習Ⅰ」、4年次の「薬学論文講読演習Ⅱ」、5年次の「薬学論文講読演習Ⅲ」と、低学年における基礎的な語学力から高学年での専門性を考慮した語学力まで、各学年を通じて英語力の体系的な教育が行われている。ディプロマ・ポリシーの「世界水準の研究」、「国際的な視点と自己実現」の項目と合致しており評価できる。(3.医療人教育の基本的内容)- 42 -2)助言1. 教員へのカリキュラム・ポリシーの十分な説明が望まれる。(2.カリキュラム編成)2. カリキュラム・ポリシーは、ディプロマ・ポリシーの5つの区分にしたがって設定され、授業科目とともに提示されている。しかし、区分間での重複があり、その方針が明確であるとは言えないので更なる整理が望まれる。(2.カリキュラム編成)3. 大学の生涯教育特別講座への薬学部在学生の参加が少ないので、生涯学習に対する意欲を醸成するような改善が望まれる。(3.医療人教育の基本的内容)4. 実務実習の開始時期と実務実習事前学習の終了時期が離れているので、実務実習の直前に実務実習事前学習の到達度を再確認していることが望ましい。(5.実務実習)5. 薬学部薬学科への進学者の選抜・受入に当たって、医療人としての適性を評価するための工夫はできていないので、今後評価方法を工夫することが望まれる。(7.学生の受入)6. 教育研究上の目的に基づいた6年間の教育プログラムを俯瞰した総合的な学習効果の測定は行われていないので、測定するための指標を設定することが望ましい。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)7. 3年生と4年生について、定期健康診断の受診率を改善することが望ましい。(9.学生の支援)8. 建物で完全にバリアフリーになっていないところがあるため、改善することが望ましい。(9.学生の支援)9. 一部の教員の授業負担が重くなっているので、改善が望まれる。(10.教員組織・職員組織)10. 英文ホームページの一部に英語対応が不十分なところがあるので、英文化を進めることが望まれる。(12.社会との連携)3)改善すべき点1. ヒューマニズム教育・医療倫理教育において、関連科目の学習成果を総合した目標達成度評価のための指標は設定されていないので、これを設定し、それに基づいた適切な評価を行う必要がある。(3.医療人教育の基本的内容)2. コミュニケーション能力および自己表現能力を身につけるための教育において、関連科目の学習成果を総合した目標達成度評価のための適切な指標は設定されていないので、これを設定し、それに基づいた適切な評価を行う必要がある。(3.医療人教育- 43 -の基本的内容)3. 全部あるいは一部に独自性を持つ科目においては、その独自性がシラバスで確認できるよう、シラバスの記載方法を改善することが必要である。(4.薬学専門教育の内容)4. 「臨床薬学事前演習」の評価において、一部、外部機関のCBT模試の得点を含めていることは不適切であるので、改善が必要である。(5.実務実習)5. 事前実習の目標達成度を評価するために、複数の評価項目(筆記試験、実習への参加姿勢・到達度、実技試験、演習問題など)が設定されているが、個々の項目およびそれらを総合した事前実習全体の目標達成度を評価するための指標の設定、並びにこれに基づいた評価がされていないので改善が必要である。(5.実務実習)6. 卒業研究の成果の評価に対して、卒業論文の内容や卒業論文発表の結果等に対する評価の指標やその配分などが設定されていないので、それらを設定し、それに基づいた適切な評価を行う必要がある。(6.問題解決能力の醸成のための教育)7. 卒業研究以外の問題解決能力の醸成に関する科目の成績評価において、個々の科目の目標到達度を測定する明確な指標を設定して評価を行う必要がある。(6.問題解決能力の醸成のための教育)8. 問題解決能力の醸成において、関連科目の学習成果を総合した目標達成度評価のための指標は設定されていないので、これを設定し、それに基づいた適切な評価を行う必要がある。(6.問題解決能力の醸成のための教育)9. 成績評価がいくつかの方法で行われている科目において、最終成績に寄与する各評価項目の割合が明記されていない場合があるので、明記するように改善することが必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)10. 科目の成績評価において、学修領域に適した評価方法が用いられていない場合があるので、評価方法を改善することが必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)11. 再試験の基準、期間などを学生便覧、シラバスに明記するように改善することが必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)12. これまで自己点検・評価が継続的に行われていないので、6年制薬学教育プログラムの自己点検・評価を継続的に行い、その結果を公開することが必要である。(13.自己点検・評価)13. 本機構の評価基準で求めているのは、この自己点検・評価で見出された結果を6年制- 44 -の教育研究活動の改善に反映させるようにPDCAサイクルの具体的な実施であるが、「自己点検・評価書」に記載の内容からは、本評価基準が求めている自己点検・評価の成果を生かした活動の成果がわからないので、改善が必要である。(13.自己点検・評価)
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| 第1期 |
2018年度 |
- |
3:但し書き 改善報告審議結果 |
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| 金城学院大学 | 私 | 愛知県 | 第1期 | 2018年度 | 適 |
自己点検・評価書 基礎資料 正誤票 |
評価報告書
総評
金城学院大学 総評金城学院大学薬学部は、「高いコミュニケーション能力を備え、人のこころが分かる専門性の高い薬学ジェネラリストを育て、地域社会並びに医療現場で信頼される薬剤師として活躍する人材を育成する。問題解決能力の向上と女性に特化した薬学教育の充実を図り、合わせて、これらの教育の基盤となる研究環境を整備・充実し医療現場の視点に立った医薬品開発研究に取り組むことのできる人材を育成する。」を教育研究上の目的とし、6年制薬学教育を行っている。薬学教育プログラムは、教育研究上の目的に従って設定した「教育課程の編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)」に基づいて構築され、カリキュラム・マップによって「学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)」と関連付けられている。教養教育としては、総合大学のメリットを生かし、共通教育科目として1、2年次に自然科学科目や情報リテラシー科目など多くの科目を開講している。薬学専門教育としては、薬学教育モデル・コアカリキュラムに準拠したとする講義・演習科目や実習科目を低学年から高学年に亘って配置している。コミュニケーションに関する教育は、1~4年次まで各学年で実施され、上級生が下級生をサポートする“屋根瓦方式”の学習形態を用い、外部からも高い評価を受けている。また、語学教育は、3年次まで学年ごとに科目が配置された体系的な教育が行われており、早期体験学習ではSGD(Small Group Discussion)を組み入れるなど学習意欲を高める工夫をしている。実務実習事前学習は、主体となる内容を臨床系の授業をも兼ねた7科目で行っており、薬学共用試験後に短期間の「事前学習」を行っている。薬学共用試験は適正に実施され、実務実習への能力はこの合格基準に基づいている。実務実習は、実務系教員8名による実務実習委員会が主導し、実務実習全体の運営管理を行っている。学生の実務実習施設への- 2 -配属は適正で、専任教員が実習施設を訪問すると共に、実習の進捗状況は実務実習指導・管理システムによっても把握している。実務実習の成績評価は、指導薬剤師による評価、学生の出席状況、大学教員の評価によって行っている。卒業研究に対応する教育は、「卒業論文」と「文献調査」の選択必修として行っており、学生はその成果を卒業論文にまとめている。入学者の募集には「入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)」が設定・公表されており、入学者の選抜は、種々の入試による多面的な評価によって行われている。成績評価、進級、学士課程の修了認定は、それぞれに規則を定めて行っている。また、履修・修学指導は、ガイダンスやアドバイザーの成績の通知および学習・生活面の指導による。独自の奨学金制度を持ち、12種類の給付奨学金制度と3種類の貸与奨学金制度がある。障がい者に対しては、キャンパス内での障がい者の移動を容易にするため、バリアフリー化に努めるとともに、修学支援を行っている。薬学部の専任教員数は、大学設置基準が定める必要な数を充たしている。専任教員には、個人研究室と共用する実験・研究室が与えられ、薬学部の専門教育に使用する講義・演習室、実習室は整備されている。卒業研究のための設備も整っている。薬学部の教員は、他大学、行政機関、企業との間で連携研究事業を進めている。薬学部には、自己評価委員会が設置されている。以上、金城学院大学薬学部の6年制薬学教育プログラムは、本機構の評価基準におおむね適合しているが、以下のような問題点があり、改善が必要である。(1) 6年次の授業時間の大半を「薬学総合演習」が占めており、最終学年の教育が国家試験の合格を目的とするものに偏っている。(2) ヒューマニズム教育・医療倫理教育が体系的に行われているとは言えず、ヒューマニズム教育・医療倫理教育を総合した目標達成度の評価が行われていない。(3) コミュニケーションの基本的能力を身につける教育を総合した目標達成度の評価が行われていない。(4) 薬学専門教育のシラバスの内容に様々な問題点があり、専門教育が薬学教育モデル・コアカリキュラムに準拠した内容で行われているとはいえない。(5) 実務実習事前実習全体としての目標達成度の評価が行われていない。(6) 問題解決能力の醸成に向けた教育の総合的な目標達成度の評価が行われていない。(7) 薬学専門教育科目の単位認定に様々な例外措置が設けられ、一部の科目を除いて、- 3 -最終的には「再試験」や「再々試験」に合格すれば単位が修得できるようにしている救済制度は、成績評価の厳正さの観点から問題がある。(8) 卒業不認定者の大部分が「薬学総合演習」の試験結果が不合格であることが理由となっていることは、卒業の可否判断がディプロマ・ポリシーの達成より薬剤師国家試験に関わる知識の評価によって行われていることを意味しており、卒業認定の趣旨に合致していない。(9) 「助教」を学校教育法第92条、大学設置基準第16条の2に適合する専任教員としていないことは適切ではない。(10) 6年制薬学教育プログラムの自己点検・評価を恒常的に行い、その結果を活用して6年制薬学教育の向上・発展を目指す体制が構築されていない。金城学院大学薬学部には、今回の評価における提言を踏まえ、大学設立の目的に則した特色のある薬学教育を通して、さらに発展することを期待する。
大学への提言
金城学院大学 大学への提言1)長所1. 「薬学PBL(1)、(2)」では、上級生(2年生)が下級生(1年生)をサポートする“屋根瓦方式”の学習形態を取り入れ、傾聴と共感など、コミュニケーションの基本を学ばせており、この“屋根瓦方式”教育の評価は高く、2013年には高等教育開発協会から表彰されている。(3.医療人教育の基本的内容)2. 専任教員には勤務年数に応じた特別研究期間制度があり、薬学部教員も利用している。(12.社会との連携)- 37 -2)助言1. 大学設立の目的を勘案すると、「教育研究上の目的」に、“世界”や“人類”などグローバルな福祉への貢献に関わる内容が盛り込まれることが望ましい。(1.教育研究上の目的)2. 「この大学で育成する女性薬剤師が備える7つの特色」を示す「教育目標」を「学生ハンドブック」などに収載して学生や教職員への周知を図ることが望ましい。(1.教育研究上の目的)3. 「教育研究上の目的」について薬学部において定期的に検証することが望ましい。(1.教育研究上の目的)4. カリキュラム編成とカリキュラム・ポリシーおよびディプロマ・ポリシーの関連に対する学生および教員の理解を深めるため、基礎資料4と同じカリキュラム・マップを、カリキュラム・ツリーと共に「履修要覧」に収載し、学生と教員に周知することが望ましい。(2.カリキュラム編成)5. 基礎系専門科目や臨床系専門科目においては基礎と臨床の結びつきを意識した教育についてシラバス等に説明することが望ましい。(4.薬学専門教育の内容)6. 卒業論文の作成要領を設定し、学生に周知させることが望ましい。(6.問題解決能力の醸成のための教育)7. 卒業研究の成績評価における教員間の偏りをなくすよう、個々の評価項目について複数の教員で行うようにすることが望ましい。(6.問題解決能力の醸成のための教育)8. 6年次在籍者の約4分の1が卒業できていないという現状から、入試によって入学者の学力が適切に評価されていないことが懸念されるので、各入試区分の受け入れ学生数など、入試選抜方法を再検討することが望まれる。(7.学生の受入)9. 「卒業再試験」は、単位未修得で卒業できない学生を救済する制度で、厳格な修了判定の観点から好ましくないので、薬学部に適用しないよう規定しておくことが望ましい。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)10. 教育研究上の目的に基づいた教育における総合的な学習成果を測定するための指標を設定し、それに基づく評価を行うことが望ましい。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)11. 障がいを有する学生の受験に関しては、個別対応する体制が整っているので、学生募集要領など、受験生への広報の中にも対応を記載することが望ましい。(9.学生の支援)- 38 -12. 事故や災害の発生時や被害防止のためのマニュアルをもとに、講習会などの開催を通じて学生および教職員へ周知することが望ましい。(9.学生の支援)13. 専任教員1名当たりの学生数が20名を大きく超えており、准教授以下の若手教員も少ないので、専任教員を増員することが望ましい。(10.教員組織・職員組織)14. 専任教員の教育と校務の負担を軽減し、研究時間を増すことを含めて、専任教員の研究の活性化を図ることが望ましい。(10.教員組織・職員組織)15. 薬剤師としての実務経験を有する専任教員が医療機関での研鑽を行うことに関わる大学としての体制・制度を設けることが望ましい。(10.教員組織・職員組織)16. 授業アンケートを全教科対象に毎年行う制度に改善することが望ましい。(10.教員組織・職員組織)17. 薬学関連書籍・資料数の充実や最新の専門書の購入など、図書および学習資料環境を適切に整備することが望ましい。(11.学習環境)18. 金城学院大学薬学部には英語版のホームページが作成されていないので作成することが望ましい。(12.社会との連携)19. 薬学部自己評価委員会に学外有識者を外部委員として加えることが望ましい。(13.自己点検・評価)3)改善すべき点1. 「薬学総合演習」が6年次の授業時間の大半を占めており、最終学年の教育が国家試験の合格を意識した知識の修得に偏ったものになっている点は改善する必要がある。(2.カリキュラム編成)2. ヒューマニズム教育・医療倫理教育に対応する科目が、2および3年では実施されておらず、医療人として生命に関わる薬学専門家に相応しい行動を身につけるための教育が体系的に行われていないので、改善が必要である。(3.医療人教育の基本的内容)3. ヒューマニズム教育・医療倫理教育に対応する科目の技能・態度に関わる評価方法を適切なものとすることが必要である。(3.医療人教育の基本的内容)4. ヒューマニズム教育・医療倫理教育を総合した目標達成度の評価は行われていないので、適切な評価を行うことが必要である。(3.医療人教育の基本的内容)5. コミュニケーションの基本的能力を身につける教育を総合した目標達成度の評価は行われていないので、適切な評価を行うことが必要である。(3.医療人教育の基本的- 39 -内容)6. 薬学専門教育の内容と薬学教育モデル・コアカリキュラムへの準拠に関して、以下の問題点があるので、それらを改善することが必要である。(4.薬学専門教育の内容)① 個々の授業科目のシラバスに、当該科目に対応する薬学教育モデル・コアカリキュラムの「一般目標」との対応を明示することが必要である。② シラバスの授業計画が項目と薬学教育モデル・コアカリキュラム到達目標記号の列挙で、各回の授業でどのような内容を学ぶかを学生が把握できないので、より具体的な内容に改善する必要がある。③ 個々の授業科目の毎回の授業内容と薬学教育モデル・コアカリキュラムの到達目標の学習領域との対応を確認し、それらに適合した学習方略と評価方法をシラバスに明記することが必要である。④ 薬学教育モデル・コアカリキュラムの到達目標の全てを必修科目で取り上げておく必要がある。7. 大学独自の薬学専門科目については、シラバスにその旨を明記し、学生が独自科目であることを認識できるようにする必要がある。(4.薬学専門教育の内容)8. 実務実習事前実習全体としての目標達成度を評価する指標を設定し、それに基づく適切な評価を行うことが必要である。(5.実務実習)9. 実務実習終了後、実習施設の指導者、および指導教員から意見聴取を行うことが必要である。(5.実務実習)10. 実務実習の成果発表が一部の学生に限られ、実務実習終了後の学生アンケートには実習内容への意見が含まれていないので、全学生に対する実習内容への意見聴取を行うことが必要である。(5.実務実習)11. 問題解決能力の醸成に向けた教育は、各科目における目標到達度を評価するための指標を設定し、それに基づいて適切に評価することが必要である。(6.問題解決能力の醸成のための教育)12. 関連科目を総合して問題解決能力の醸成に対する達成度を評価するための指標を設定し、それに基づいて適切に評価することが必要である。(6.問題解決能力の醸成のための教育)13. 成績評価が「F」となった場合に再試験を行い、合格すれば「C」評価とする制度、再履修不能な薬学教育専門の必修科目について次年度の当該科目の再試験を再々試験として受験できる制度、期間外再々試験を行う制度、5、6年次の再々試験を該当学- 40 -年の前期に実施する制度は、「再試験」や「再々試験」に合格すれば単位が修得できることになり、厳正な成績評価という点で問題があるので、改善する必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)14. 薬学共用試験が不合格であった場合、正規の科目である「CBL(3)」の評価を「F」とする制度は、廃止する必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)15. 卒業不認定者の大部分が「薬学総合演習」の試験結果が不合格であることのみが理由となっていることは、卒業の可否判断が薬剤師国家試験に向けた知識に関する試験成績によって行われていることを意味しており、卒業認定はディプロマ・ポリシーの達成に基づいて行うという趣旨に合致していないので、改善する必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)16. 卒業留年生に対する特別な科目である「薬学総合演習(前期)」(6単位)が不合格で9月に卒業できなかった卒業留年生が、正規の6年生に開講されている「薬学総合演習」の後期分を履修して再履修とする制度は、好ましくないので、改善する必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)17. 演習、実験、実習または実技を伴う授業科目を担当し、研究に携わっている「助教」は、学校教育法第92条、大学設置基準第16条の2に適合する資格を有する専任教員とする必要がある。(10.教員組織・職員組織)18. 6年制薬学教育プログラムの自己点検・評価を恒常的に行うための委員会を、既存の薬学部自己点検・評価委員会とは別に設け、運営委員以外の意見を取り入れるなど客観的な評価を行う体制を設ける必要がある。(13.自己点検・評価)19. 自己点検・評価の結果の活用は、個別に立てた目標の達成を目指すのではなく、学部の6年制薬学教育プログラム全体を恒常的に点検・評価することで問題点を見出し、それらを改善することで6年制薬学教育の向上・発展を目指すことが必要である。(13.自己点検・評価)
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自己点検・評価書 基礎資料 正誤票 |
評価報告書
総評
北里大学 総評学校法人北里研究所ならびに北里大学は、北里柴三郎を学祖とする生命科学の総合大学であり、「いのちを尊(たっと)び、生命の真理を探究し、実学の精神をもって社会に貢献する。」という大学の理念と薬剤師養成教育に課された使命に基づき、「人材の養成に関わる目的その他の教育研究上の目的」を設定し、6年制薬学教育を行っている。薬学教育カリキュラムは、教育課程の編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)に基づき、教養科目に始まり、学年進行にそって基礎系科目から専門科目、臨床系科目へと順次性をもって編成されており、薬学教育モデル・コアカリキュラムにほぼ準拠している。医療人教育は、体系的に編成されている。1年次の教養教育科目は、幾つかの領域を定めることにより、バランス良く履修できるように工夫されている。ヒューマニズム教育や医療倫理教育、コミュニケーションやプレゼンテーションに関する教育、医療安全教育、薬学専門教育の実施に向けた準備教育なども、順次性を配慮し、適切な学習方法を用いて行われている。薬学専門教育は、新・旧カリキュラムを通じて、例えば基礎系科目では授業科目の後に実験実習科目を配置するなど、「知識」と「技能・態度」が関連付けやすいように編成され、効果的な学習を促している。大学独自の薬学専門教育は、複数の科目構成からなる教育プログラムとして設定されている。中でも「漢方医薬学履修プログラム」は、東洋医学総合研究所をはじめ、漢方・生薬関連の施設が充実する北里大学の特徴を活かし、漢方医薬学に関する深い知識と技能を有する人材の育成を図っている。実務実習事前学習は、実務実習モデル・コアカリキュラムに準拠し、適切な指導体制の下に行われている。CBT(Computer Based Testing)およびOSCE(Objective Structured Clinical Examination)は、薬学共用試験センターの実施要項に基づき、厳正に実施されている。実務実習のうち、病院実務実習は大学附属の4病院と独自契約施設で、薬局実習は関東地区調整機構を介した実習施設で、それぞれ実施されている。問題解決能力の醸成を意図した教育は、「生薬学実習」、「衛生化学実習」などの実習系科目と、「チーム医療演習」などの演習科目、卒業研究に相当する5・6年次継続必修科目「薬学卒業特別実習」において実施されている。入学者選抜は、入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)に基づき、5種類の入学試験方式を用いて適正に実施されており、入学定員に対する入学者数に問題はない。学生の成績評価・進級・学士課程修了の認定は、定めた方法と基準に基づき行われている。学生の支援については、修学支援、大学独自を含む奨学金制度による経済的支援、学生相談室などによるヘルス・メンタルケア支援、ハラスメント防止・対策、キャリア形成支援、安全に関する支援などの体制が整備されており、充実している。教員組織については、専任教員数が設置基準を大きく上回っており、個々の教員の資格や教育研究業績も基準を満たしている。教員の採用および昇任も、適正な規程に基づき、研究、教育に加えて社会貢献をも反映させた選考が行われている。また、実務系教員が大学附属の病院などでの実務を通じて、新しい医療に対応できる体制・制度の整備を進めている。教育研究に必要な施設・設備・図書などの学習環境や研究環境は、近年一層整備され、基準を十分に満たしている。また社会との連携に関しても、卒後研修である生涯学習セミナーの開講をはじめ、適切な取り組みがなされている。自己点検・評価については、大学独自の自己点検・評価を毎年実施している。以上のように、北里大学薬学部薬学科の教育プログラムは、本機構の評価基準におおむね適合している。しかし、以下のような問題点があり、改善が必要である。(1) 6年次の実質的な授業編成が、薬剤師国家試験対策の教育に偏っているので、教育課程の編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)に沿った編成に改善すべきである。(2) 薬学教育モデル・コアカリキュラムが定めるSBOs(Specific BehavioralObjectives)の中に、実施されないSBOs、および適切な学習方法で実施されていないSBOsが散見されるので、薬学教育モデル・コアカリキュラムに準拠するように改善し、実施する必要がある。(3) 学修要項(シラバス)の記載項目に関して、学習方法、評価方法(複数の評価方法のある場合にはその寄与率も)、大学独自科目ならびに独自のSBOsを明記し、学生に事前に周知する必要があるので、改善すべきである。(4) ヒューマニズム教育・医療倫理教育、コミュニケーション能力および自己表現能力を醸成する教育、実務実習事前学習、および問題解決能力を醸成する教育において、それぞれ総合した目標到達度の指標を設定し、それに基づいて適切に評価する必要がある。(5) 卒業研究に相当する必修科目「薬学卒業特別実習」において、一部の学生に対して、基礎学力を補う学習プログラムへの出席点と試験により、本科目の成績の50%を付与する成績評価の実施と、そのもととなる本科目の運用は、早急に改善すべきである。(6) 6年制薬学教育プログラムを定期的に自己点検・評価する組織を整備し、点検・評価する項目を設定して自己点検・評価した結果を、PDCAサイクルによって学部全体の教育研究活動の改善に反映する必要がある。北里大学薬学部薬学科には、本評価で指摘された改善すべき点を踏まえて、6年制教育研究プログラムの改善を進め、また、生命科学の総合大学という特色と良き伝統とを活かして、さらに展開されることを期待する。
大学への提言
北里大学 大学への提言1)長所1. 4年次必修科目の「プレゼンテーション実習」では、医療に関するテーマに対して効果的なプレゼンテーションができるようになるために、シナリオ作成、説得力のある表現手法などの基本的知識と技能を参加型学習により習得する実習が実施されている。(3.医療人教育の基本的内容)2. 漢方・生薬関連の施設が充実しており、この特徴を活用し、薬学部および北里生命科学研究所の教員、ならびに、東洋医学総合研究所診療部・薬剤部の医師・薬剤師による講義および実習を組み合わせた教育プログラム「漢方医薬学履修プログラム」があり、漢方医薬学に関する深い知識と技能を有する人材の育成を行っている。(4.薬学専門教育の内容)2)助言1. 薬学教育カリキュラムの構築と必要に応じた変更を速やかに行う体制を機能させることが望ましい。(2.カリキュラム編成)2. 3年以上の学年の語学科目を学生が履修するように指導することが望まれる。(3.医療人教育の基本的内容)3. 「病院・薬局実習事前実習」以外の、実務実習事前学習の内容を含む講義科目(「薬剤学」など)の学修要項(シラバス)において、実務実習モデル・コアカリキュラムのSBOsを明示することが望まれる。(5.実務実習)4. 実務実習全体の総合的な学習成果を評価する適切な指標を設定し、それに基づいて評価することが望まれる。(5.実務実習)5. 教育研究上の目的に基づいた教育における総合的な学習成果を測定するための指標を設定し、それに基づいて適切に評価することが望まれる。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)6. 教員の授業担当時間数に著しい差があるため、改善することが望ましい。(10.教員組織・職員組織)7. 「自己点検・評価委員会」の委員の中に、外部委員が含まれていることが望まれる。(13.自己点検・評価)3)改善すべき点1. 6年制薬学科の「教育研究上の目的」は設定されているが、その中に研究に関する内容が含まれていないので、改善すべきである。(1.教育研究上の目的)2. 6年次の実質的な授業編成が、薬剤師国家試験対策の教育に偏っているので、カリキュラム・ポリシーに沿った編成に改善すべきである。(2.カリキュラム編成)3. ヒューマニズム教育・医療倫理教育において、それらの科目の学習成果を総合した目標達成度を評価するための指標を設定し、それに基づいて適切に評価する必要がある。(3.医療人教育の基本的内容)4. コミュニケーション能力および自己表現能力を身につけるための教育において、それらの科目の学習成果を総合した目標達成度を評価する指標を設定し、それに基づいて適切に評価する必要がある。(3.医療人教育の基本的内容)5. モデル・コアカリキュラムのSBOsの中に実施されないSBOs、および適切な学習方法で実施されていないSBOsが散見されるので、薬学教育モデル・コアカリキュラムに準拠するように改善し、実施する必要がある。(4.薬学専門教育の内容)6. 学修要項(シラバス)に学習方法の項目を設け、授業ごとに学習方法を明示する必要がある。(4.薬学専門教育の内容)7. 学修要項(シラバス)に「大学独自の科目」の記載項目を加え、薬学部の独自科目を明示する必要がある。(4.薬学専門教育の内容)8. 実務実習事前実習の科目の評価法として、実際に行う評価法を学修要項(シラバス)、およびガイダンスの資料に記載し、学生に周知する必要がある。(5.実務実習)9. 実務実習事前学習の目標達成度を評価するための指標を設定し、それに基づいて適切に評価することが必要である。(5.実務実習)10. 卒業研究に相当する必修科目「薬学卒業特別実習」の成績評価において、基礎コースの学生に対しては、基礎学力を補う学習プログラムへの出席点と試験により、本科目の成績の50%を付与する評価方法は、早急に改善すべきである。(6.問題解決能力の醸成のための教育)11. 「薬学卒業特別実習」において、基礎コースの学生に対して問題解決能力を醸成するための学習時間を十分に確保しないことは問題であり、改善すべきである。(6.問題解決能力の醸成のための教育)12. 卒業研究において、設定した8項目の評価基準を活用し、薬学科で統一された評価を行うように改善すべきである。(6.問題解決能力の醸成のための教育)13. 問題解決能力の醸成について、関連した科目を総合した目標達成度を評価するための指標を設定し、それに基づいて適切に評価する必要がある。(6.問題解決能力の醸成のための教育)14. 評価方法が複数ある科目では、個々の評価方法(評価項目)の最終評価における寄与率を学修要項(シラバス)に明記することが必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)15. 6年制薬学教育プログラムを定期的に自己点検・評価する組織を整備し、点検・評価する項目を設定する必要がある。(13.自己点検・評価)16. 6年制薬学教育プログラムに対する自己点検・評価の結果を薬学部ホームページ上に公表する必要がある。(13.自己点検・評価)17. 6年制薬学教育プログラムの自己点検・評価の結果を、PDCAサイクルによって学部全体の教育研究活動の改善に反映する必要がある。(13.自己点検・評価)
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3:但し書き 改善報告審議結果 |
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自己点検・評価書 基礎資料 正誤票 |
評価報告書
総評
武蔵野大学 総評武蔵野大学薬学部薬学科は、大学の理念である「仏教精神を根幹として学識、情操、品性にすぐれた人格を育成するとともに、慈悲の心を持ち、多様な薬学関連分野で人々に貢献できる人材の育成」を目的とする6年制の薬学教育を行っている。カリキュラムは、低学年では幅広く教養を養うための「武蔵野BASIS」と高学年で医療人としての高度な知識・技術・態度を養う「学科科目(専門科目)」で編成されている。「武蔵野BASIS」は、ヒューマニズム教育・医療倫理教育、教養教育、語学教育、コミュニケーション教育が主として実施されている。「学科科目」は「薬学教育モデル・コアカリキュラム(平成 25 年度改訂版)」に準拠し、薬剤師に求められる 10 の資質を十分に抱合した形で、学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)とともに教育課程の編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)が設定され、教職員、学生に周知されており、薬学共用試験も厳正に実施されている。「実務実習」は、事前学習を含めて薬学教育モデル・コアカリキュラムに準拠しており、14 名の薬剤師業務経験者のみで構成されている臨床薬学センター教員が実施している。「卒業研究」は、5年次から6年次前期に行われ、卒業研究発表会と卒業論文により評価されている。卒業研究以外の問題解決能力の醸成に向けた教育は、スモールグループ学習を取り入れた低学年から高学年への科目の中で体系的に構成されている。入学者の選抜は、入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)を定め、多種類の入学者選抜試験の方法が設定されている。学修成績の評価、進級判定、卒業判定は、関連する諸規程に基づいて行われ、各科目における成績評価の方法は、シラバスに明記されている。学修成績の評価、進級判定、卒業判定は、関連する諸規程に基づいて行われ、各科目における成績評価の方法は、シラバスに明記されている。学生への支援は、アドバイザー教員による勉学・生活指導、大学独自の奨学金による経済的支援、「就職・キャリア開発委員会」による進路支援が行われ、ハラスメント防止や障がい学生に対する体制も整っている。学生のヘルスケア、メンタルケア、生活相談のため- 2 -に、保健室と学生相談室からなる「健康管理センター」を設置し、細やかな学生支援を学生相談室が中心となり実施している。専任教員数は大学設置基準を満たしており、講義科目は主に教授・准教授と一部の講師が担当し適切に配置されている。薬学系研究に必要な機器類も設置され研究環境は整えられている。講義室、演習室、少人数教育に対応する教室、実験実習室、薬用植物園、コンピューター実習室、動物飼育・実験室などの教室・実習室や付属施設が整備されている。実務実習モデル・コアカリキュラムに準拠した実務実習事前学習を実施するため、模擬薬局・模擬病室等の設備が整備されている。社会との連携については、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)との連携大学院提携、薬学研究所内に寄付部門プロテオアナリシス客員研究部門の設置や、産学連携研究推進室を通して薬学研究所所属の研究室との産業界との共同研究も推進している。自己点検・評価では、大学全体の委員会として平成6年より武蔵野大学自己点検・評価委員会を設置し、大学として積極的に取り組んでおり、平成 24 年度に大学基準協会による認証評価を受けている。以上のように、武蔵野大学薬学部薬学科の薬学教育プログラムは、本機構の評価基準におおむね適合していると判断される。しかしながら、以下のような問題点があり、改善が必要である。(1)学則に掲げる薬学部薬学科の「教育研究上の目的」に「研究上の目的」に関する内容を加える必要がある。(2)カリキュラムが薬学共用試験や薬剤師国家試験の合格のみを目指した教育に偏っており、改善が必要である。(3)シラバスには、科目の一般目標を明記するとともに、独自性のある科目であればその旨を学生にわかりやすく明記する必要がある。(4)卒業研究の評価については、研究室ごとに異なる到達目標および評価方法により実施されている。同じ科目は、研究室が異なっても同じ到達目標および評価方法により行われるべきであり、この点は改善すべきである。(5)アドミッション・ポリシーの設定と合格者の決定は、学生の教育に責任を持つ薬学部教授会が主体的に関与する体制にする必要がある。(6)CBT(Computer Based Testing)受験および卒業にそれぞれ深くかかわる重要科- 3 -目である、「薬学総合演習1」および「薬学総合演習3」においては、外部試験であるCBT体験受験の成績および予備校が提供する模擬試験の成績が単位認定に利用されており、改善が必要である。(7)正規の授業ではない補講(補習)の成績を必修科目(基礎化学など)の得点として加点するのは、公正な成績評価の観点から不適切であり、改善が必要である。武蔵野大学薬学部には、今回の評価における問題点の改善に取り組むことで、大学の理念を活かした特色ある薬学教育が展開されることを期待する。
大学への提言
武蔵野大学 大学への提言1)長所1. PMDAや企業など、医療界や産業界と連携し、研究活動を活発に展開している。(12.社会との連携)2)助言1. 学則にある大学の目的(第1章第2条)の文言と大学Webページの(本学の目的)の文言が一致しないので、表現を学則のものに統一することが望まれる。(1.教育研究上の目的)2. 「教務運営委員会」において教育研究上の目的の検証を定期的に実施することが望ま- 33 -れる。(1.教育研究上の目的)3. カリキュラム・マップにおいて、学年配当や系が示されているものの、科目間の関連性やディプロマ・ポリシーとの関係が分かりづらいので、学生に分かり易く記載することが望まれる。(2.カリキュラム編成)4. 「薬学総合演習1~3」では、シラバスに「時間外」と記載しているが、具体的な時間割やスケジュールを提示し、各研究室単位で行われる「薬学総合演習2」では、出席管理を徹底することと評価基準を明確にすることが望まれる。(2.カリキュラム編成)5. 医療現場で薬剤師に必要とされる語学力をつけるために開講されている選択科目の「英語3~5」の履修者が極端に少ないので、改善が望まれる。(3.医療人教育の基本的内容)6. 薬害・医療過誤・医療事故防止に関する教育において学外の医師・弁護士・薬剤師等の参画が望まれる。(3.医療人教育の基本的内容)7. 薬剤師生涯教育について、学内外で開催される研修プログラムに学部学生の参加を促す制度を有しておらず、改善が望まれる。(3.医療人教育の基本的内容)8. 個々の授業科目の中で基礎と臨床の知見の関連付けが行われているのは、「病態学2」、「薬理学2」、「薬理学3」など、一部の科目に限られており、基礎と臨床の知見の相互の関連付けは十分とは言えず、他の科目にも広げるよう工夫が望まれる。(4.薬学専門教育の内容)9. 医師やコメディカルとの交流は十分ではなく、より活発化することが望ましい。(4.薬学専門教育の内容)10. 大学独自の科目が選択科目として開講されているが、高学年に開講されている科目は受講生が少ないため、学生教育に有効利用されていないので、改善が望ましい。(4.薬学専門教育の内容)11. 大学が自己点検・評価しているように、事前学習終了から実務実習開始まで時期が離れてしまう、Ⅱ期から実習開始となる学生に対して、事前学習の到達度を再確認することが望ましい。(5.実務実習)12. 学生の卒業研究実践に対する意識付けを促すために、卒業研究のコマを週間時間割上等に明示することが望ましい。(6.問題解決能力の醸成のための教育)13. レポート、グループ発表の内容評価、受講態度や積極的に討論や課題に取り組む姿勢等も評価対象としているが、形成的な評価を行えるように、シラバスに記載の評価方- 34 -法や基準を明確にすることが望ましい。(6.問題解決能力の醸成のための教育)14. 入学試験要項に薬学部の入試方式全てを含む一覧が見当たらないので、受験生に情報として十分に伝わるよう要項の作成に工夫が望まれる。(7.学生の受入)15. 教育研究上の目的に基づいた6年間の総合的な学習成果の評価に関し、ディプロマ・ポリシー8項目を評価する指標(総合的指標)をもって総合的な評価指標の設定につなげようとする努力は評価できるが、総合的な学習成果としては十分とは言えず、今後も継続して改善の努力が望まれる。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)16. 学生の意見を収集する全学組織として教育改革推進室が設置されているが、薬学部にも独自の問題に対処する体制を整備することが望ましい。(9.学生の支援)17. 教員の採用および昇任に関する規程は、授業および研究の継続性や、卒業研究のために配属された学生に対する教育・研究の継続性の点で問題があるので、今後改善することが望まれる。(10.教員組織・職員組織)18. 授業担当時間数について、一部の教員に偏りがみられるので、今後改善されることが望まれる。(10.教員組織・職員組織)19. 参加型学習のための少人数教育に対する教室においては広さ、数とも拡充していくことが望まれる。(11.学習環境)20. 情報処理演習室に、薬学部学生が常時利用できるパソコンを増やすことが望まれる。(11.学習環境)21. 現状の学生収容定員数に比べ、自習室は十分足りているとは言えず、今後の拡充が望まれる。(11.学習環境)22. 英文によるホームページは大学レベルで大枠を作成しているが、薬学部については不完全であり、世界へ情報を発信するよう早急な改善が望まれる。(12.社会との連携)23. 現時点で薬学科所属の留学生および派遣学生はおらず、また、薬学部レベルでの海外大学との交流も盛んとは言えず、国際交流についての活性化が望まれる。(12.社会との連携)24. 若手教員の海外研修や留学の推進を図ることが望まれる。(12.社会との連携)25. 薬学部の自己点検評価委員会に外部委員が含まれていることが望ましい。(13.自己点検・評価)26. 平成29年度から薬学教育プログラムを継続して点検・評価するための項目を設定し、それに基づく自己点検・評価に着手しており、今後も継続して実施することが望まれる。(13.自己点検・評価)- 35 -27. 平成29年度からは、自己点検・評価を恒常的に行い、その結果を教育研究活動の改善等に活用するためのPDCAサイクルシステムを構築する取り組みに着手しており、今後も継続して実施することが望まれる。(13.自己点検・評価)3)改善すべき点1. 薬学部の「教育研究上の目的」に「研究上の目的」に関する内容を加える必要がある。(1.教育研究上の目的)2. カリキュラムが薬学共用試験や薬剤師国家試験の合格のみを目指した教育に偏っており、改善が必要である。(2.カリキュラム編成)3. 早期体験学習の内容、評価等については、到達度を評価する指標を含めシラバスに記載する必要がある。(3.医療人教育の基本的内容)4. ヒューマニズム教育・医療倫理教育における目標達成度を総合的に測定するための指標を設定し、ルーブリックなどの評価表を基にするなど適切に評価するよう改善する必要がある。(3.医療人教育の基本的内容)5. コミュニケーション能力および自己表現能力を身につけるための教育において、総合的な目標達成度を評価する指標を設定し、それに基づいた適切な評価を行う必要がある。(3.医療人教育の基本的内容)6. 新カリキュラム、旧カリキュラムの双方において、準拠すべき薬学教育モデル・コアカリキュラムのSBOsに対応させる授業科目が欠落している箇所があるので、それらに対応する授業科目を設定する必要がある。(4.薬学専門教育の内容)7. シラバスに下記の不備があるので、改善が必要である。(4.薬学専門教育の内容)・大学独自の薬学専門教育科目については独自性のある科目であることが学生に分かるように、シラバスに明記する必要がある。・一般目標が明確に示されていないので、モデル・コアカリキュラムに準じた表現で明示する必要がある。・旧カリキュラムにおいても実験実習科目の単位数、必修・選択の別をシラバス等に記載する必要がある。・「卒業研究1」および「卒業研究2」のシラバスは、研究室ごとに記載されて異なる到達目標および評価方法が記載されている。同じ科目は、研究室が異なっても同じ到達目標および評価を記載する必要がある。8. 卒業研究の評価基準・方法が、各研究室で異なっており、学科で統一する必要があ- 36 -る。(6.問題解決能力の醸成のための教育)9. 問題解決能力の醸成に関する教育において、関連科目を総合した目標達成度を測定する指標を設定し、それに基づいて評価する必要がある。(6.問題解決能力の醸成のための教育)10. アドミッション・ポリシーの設定は、学生の教育に責任を持つ薬学部教授会が関与する体制にする必要がある。(7.学生の受入)11. 合格者の決定は、学生の教育に責任を持つ薬学部教授会が関与する体制にする必要がある。(7.学生の受入)12. 推薦入試で入学した学生は留年する割合が高く、低学年時の成績が低いとの自己点検・評価に基づいて、推薦入試のあり方等について改善する必要がある。(7.学生の受入)13. 「薬学総合演習1」の評価に外部試験であるCBT体験受験を入れているのは問題であり、改善が必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)14. 「薬学総合演習2」の研究室の担当教員、授業計画、評価方法についてシラバスでは統一されていないので改善が必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)15. 「薬学総合演習3」の評価に外部模擬試験を入れているのは問題であり、改善が必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)16. 正規の授業ではない補講(補習)の成績を必修科目(基礎化学など)の得点として加点するのは、公正な成績評価の観点から不適切であり、改善が必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)17. ディプロマ・ポリシーの設定は、学生の卒業に責任を持つ薬学部教授会が関与する体制にする必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)18. 過去の自己点検・評価報告書の薬学部のホームページでの公表が滞っていた時期があるので、今後そのようなことがないように留意する必要がある。(13.自己点検・評価)
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自己点検・評価書 基礎資料 正誤票 |
評価報告書
総評
北海道大学 総評北海道大学薬学部は6年制薬学科と4年制薬科学科の2学科を設置しており、薬学科では、北海道大学の「「フロンティア精神」,「国際性の涵養」,「全人教育」,「実学の重視」という四つの基本理念に基づき,「国民の健康・福祉および医療における諸問題を薬学の立場から研究して,その成果を医療の現場に還元する学問である医療薬学・臨床薬学を修得し,さらに医療の現場で問題発見・解決能力を発揮し,指導的な立場で活躍できる薬剤師,あるいは医療薬学研究者を養成する」という教育研究上の目的の下に、入学者受入の方針(アドミッション・ポリシー)、教育課程の編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)、学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)を、整合性をもって設定し、医療を取り巻く環境ならびに社会の薬剤師に対するニーズを反映した薬学教育を行っている。カリキュラムは、ディプロマ・ポリシーを踏まえて定められたカリキュラム・ポリシーに従って設定されており、それは薬学教育モデル・コアカリキュラムに対応したものとなっている。すなわち、ヒューマニズム教育・医療倫理教育、医療コミュニケーション力教育は各学年の進行に相応した内容の科目を配置して学年進行形で順次性をもって体系的かつ効果的に行われている。教養教育は総合大学の特色を活かして人文・社会科学から自然科学まで幅広い領域にわたる科目が開講されている。語学教育は、英語を中心として、低学年における基礎的な語学力から、高学年での専門性を考慮した語学力まで、各学年を通じて体系的に教育が行われていることは評価できる。薬学専門科目では、基礎と応用・臨床を相互に関連付け、かつ目的意識を持って学習できるように、基礎的科目とそれらに関連する応用・臨床的科目が順次性に配慮しながら年次進行とともに適切に配置されている。薬学共用試験も適切に実施されている。実務実習事前学習、実務実習も適切な体制の下で実務実習モデル・コアカリキュラムに沿って適正に実施されている。卒業研究は1年以上- 2 -実施しており、各自その成果を卒業論文としてまとめるとともに、学部主催の卒業研究発表会で口頭発表している。学生の受入は、前期日程の総合入試と後期日程の学部別入試により行われているが、いずれもアドミッション・ポリシーに基づいて適切に行われており、入学定員数に対する入学者数にも問題はない。また、成績評価・進級判定・学士課程修了認定は、ディプロマ・ポリシーに基づいて公正かつ厳格に行われている。学生への履修指導や学習指導は研究室配属まではグループ担任、研究室配属後は研究室の長が責任教員となり適切に行われている。学生の経済的支援は、入学料免除制度および授業料免除制度の設置、日本学生支援機構、地方公共団体や民間奨学団体等の各種奨学金に関する情報提供、大学独自の奨学金制度の設置等により対応している。キャリアセンターでの相談・支援、企業や医療機関のセミナー開催などによる就職支援の体制も整っている。また、学生の健康維持、心身的な支援などの体制、ハラスメント対応も整っている。専任教員は各専門分野において研究・教育に優れた実績を有するものが配置されており、教員数、実務家教員数も大学設置基準を十分満たしている。教員の採用、昇進は、規程に基づいて、研究業績、教育業績、教授能力を総合的に判断して行われている。また、研究室、講義室、実習室、演習室、セミナー室、実務実習事前学習のための模擬薬局/医療系実習室、情報処理演習室、動物実験施設、RI実験室、薬用植物園、図書館、自習室などの施設、各種の設備も整備されており、学習環境も整っている。また、FD(Faculty Development)活動も問題なく行われている。社会との連携として、医療施設や企業、他大学・他機関との共同研究を活発に行い、研究員を受け入れ、医療界や産業界との連携を図っている。また、教員が病院薬剤師会、薬剤師会、関連学会の役員・委員を務め、それぞれの団体との連携を図っている。さらに、点検評価委員会が設置されており、教育プログラムに対する自己点検・評価、その結果の教育研究活動への反映も行われている。以上のように、北海道大学薬学部薬学科の6年制薬学教育プログラムは、本機構の評価基準におおむね適合していると判断される。しかし、以下のような問題点があり、改善が必要である。(1)ヒューマニズム教育・医療倫理教育、コミュニケーション能力・自己表現能力の醸成教育、実務実習事前学習、および問題解決能力を醸成する教育において、それぞれ総合した目標達成度の指標を設定し、それに基づいた適切な評価を行う必要がある。- 3 -(2)「臨床薬学事前演習」の評価の一部に外部機関のCBT(Computer Based Testing)模試の結果を用いているので改善することが必要である。(3)再試験の基準、期間などを明示することが必要である。(4)教育プログラムの自己点検・評価を継続的に実施し、教育研究活動の改善に恒常的に取り組む必要がある。北海道大学薬学部薬学科は、本評価での改善すべき点、助言を踏まえ、積極的に改善に取り組み、薬学教育のさらなる向上に努めることが望まれる。
大学への提言
北海道大学 大学への提言1)長所1. 1年次の全学教育科目の英語(Ⅰ~Ⅳ)、2年次の「薬学英語Ⅰ」、3年次の「薬学英語Ⅱ」、「薬学論文講読演習Ⅰ」、4年次の「薬学論文講読演習Ⅱ」、5年次の「薬学論文講読演習Ⅲ」と、低学年における基礎的な語学力から高学年での専門性を考慮した語学力まで、各学年を通じて英語力の体系的な教育が行われている。ディプロマ・ポリシーの「世界水準の研究」、「国際的な視点と自己実現」の項目と合致しており評価できる。(3.医療人教育の基本的内容)- 42 -2)助言1. 教員へのカリキュラム・ポリシーの十分な説明が望まれる。(2.カリキュラム編成)2. カリキュラム・ポリシーは、ディプロマ・ポリシーの5つの区分にしたがって設定され、授業科目とともに提示されている。しかし、区分間での重複があり、その方針が明確であるとは言えないので更なる整理が望まれる。(2.カリキュラム編成)3. 大学の生涯教育特別講座への薬学部在学生の参加が少ないので、生涯学習に対する意欲を醸成するような改善が望まれる。(3.医療人教育の基本的内容)4. 実務実習の開始時期と実務実習事前学習の終了時期が離れているので、実務実習の直前に実務実習事前学習の到達度を再確認していることが望ましい。(5.実務実習)5. 薬学部薬学科への進学者の選抜・受入に当たって、医療人としての適性を評価するための工夫はできていないので、今後評価方法を工夫することが望まれる。(7.学生の受入)6. 教育研究上の目的に基づいた6年間の教育プログラムを俯瞰した総合的な学習効果の測定は行われていないので、測定するための指標を設定することが望ましい。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)7. 3年生と4年生について、定期健康診断の受診率を改善することが望ましい。(9.学生の支援)8. 建物で完全にバリアフリーになっていないところがあるため、改善することが望ましい。(9.学生の支援)9. 一部の教員の授業負担が重くなっているので、改善が望まれる。(10.教員組織・職員組織)10. 英文ホームページの一部に英語対応が不十分なところがあるので、英文化を進めることが望まれる。(12.社会との連携)3)改善すべき点1. ヒューマニズム教育・医療倫理教育において、関連科目の学習成果を総合した目標達成度評価のための指標は設定されていないので、これを設定し、それに基づいた適切な評価を行う必要がある。(3.医療人教育の基本的内容)2. コミュニケーション能力および自己表現能力を身につけるための教育において、関連科目の学習成果を総合した目標達成度評価のための適切な指標は設定されていないので、これを設定し、それに基づいた適切な評価を行う必要がある。(3.医療人教育- 43 -の基本的内容)3. 全部あるいは一部に独自性を持つ科目においては、その独自性がシラバスで確認できるよう、シラバスの記載方法を改善することが必要である。(4.薬学専門教育の内容)4. 「臨床薬学事前演習」の評価において、一部、外部機関のCBT模試の得点を含めていることは不適切であるので、改善が必要である。(5.実務実習)5. 事前実習の目標達成度を評価するために、複数の評価項目(筆記試験、実習への参加姿勢・到達度、実技試験、演習問題など)が設定されているが、個々の項目およびそれらを総合した事前実習全体の目標達成度を評価するための指標の設定、並びにこれに基づいた評価がされていないので改善が必要である。(5.実務実習)6. 卒業研究の成果の評価に対して、卒業論文の内容や卒業論文発表の結果等に対する評価の指標やその配分などが設定されていないので、それらを設定し、それに基づいた適切な評価を行う必要がある。(6.問題解決能力の醸成のための教育)7. 卒業研究以外の問題解決能力の醸成に関する科目の成績評価において、個々の科目の目標到達度を測定する明確な指標を設定して評価を行う必要がある。(6.問題解決能力の醸成のための教育)8. 問題解決能力の醸成において、関連科目の学習成果を総合した目標達成度評価のための指標は設定されていないので、これを設定し、それに基づいた適切な評価を行う必要がある。(6.問題解決能力の醸成のための教育)9. 成績評価がいくつかの方法で行われている科目において、最終成績に寄与する各評価項目の割合が明記されていない場合があるので、明記するように改善することが必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)10. 科目の成績評価において、学修領域に適した評価方法が用いられていない場合があるので、評価方法を改善することが必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)11. 再試験の基準、期間などを学生便覧、シラバスに明記するように改善することが必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)12. これまで自己点検・評価が継続的に行われていないので、6年制薬学教育プログラムの自己点検・評価を継続的に行い、その結果を公開することが必要である。(13.自己点検・評価)13. 本機構の評価基準で求めているのは、この自己点検・評価で見出された結果を6年制- 44 -の教育研究活動の改善に反映させるようにPDCAサイクルの具体的な実施であるが、「自己点検・評価書」に記載の内容からは、本評価基準が求めている自己点検・評価の成果を生かした活動の成果がわからないので、改善が必要である。(13.自己点検・評価)
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| 第1期 |
2018年度 |
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1:提言 改善報告審議結果 |
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| 広島大学 | 国 | 広島県 | 第1期 | 2018年度 | 適 |
自己点検・評価書 基礎資料 正誤票 |
評価報告書
総評
広島大学 総評広島大学薬学部薬学科は、広島大学および同大学薬学部の教育研究上の目的に基づいて、(イ)創造的な思考力を発揮し、自ら新しい問題に意欲的に取り組む能力を備えた人材を育成し、医療の質及び公衆衛生の向上に貢献すること。(ロ)チーム医療の中で科学的観点から意見が言える専門性の高い薬剤師としての能力を備えた人材を育成し、医療の質の向上に貢献すること。(ハ)病態・診断を理解でき、処方設計を判断し医薬品の適正使用に責任を持てる薬剤師としての能力を備えた人材を育成し、医療の質の向上に貢献すること。(ニ)世界をリードする薬学研究を志向し、新たな薬物療法を構築できる能力を備えた人材を育成し、薬学研究の進歩発展に貢献すること、を教育研究上の目的とする6年制薬学教育を行っている。広島大学は、平成 18 年度より全学が到達目標型教育(Outcome-based education)へ移行しており、大学独自の教育システムを「HiPROSPECTS」と称している。HiPROSPECTS は、主専攻プログラム、副専攻プログラムおよび特定プログラムの3種類のプログラムで構成されている。主専攻プログラムは学部学科ごとに作成され「詳述書」として毎年見直されホームページ等を通じて公表されている。詳述書には、ディプロマ・ポリシー(学位授与の方針)、カリキュラム・ポリシー(教育課程編成・実施の方針)、授業科目および授業内容、学習の成果(評価基準と達成水準)、カリキュラムマップなどが資料と共に記載されている。キャンパスは東広島、霞ならびに東千田から構成されている。1年次には主に東広島キャンパスにおいて教養教育科目を履修する。教養教育科目は、理念と目的に基づき総合大学として体系的に行われている。ヒューマニズム教育・医療倫理教育・コミュニケーション教育科目の一部は教養教育の一環として1年次に行われている。早期体験プログラムとして、「不自由体験学習」、医歯薬「合同早期体験実習」が実施され、「教養ゼミ」では、医学歯学とともに早期からIPE(Interprofessional Education)教育が行われ、チーム医療のためのコミュニケーション- 2 -スキルの向上を目指している。2年次以降の薬学部専門科目の教育は霞キャンパスで行われている。薬学科ならびに薬科学科の専門基礎科目は両学科ともにほぼ同一の科目編成である。薬学科生のみを対象とする科目は、4年後期の7科目ならびに「臨床事前実習」、5年次の「臨床実習」、「卒業研究」である。「臨床事前実習」は主に模擬病棟・薬局において行われ、評価はレポート、筆記試験、OSCE(Objective Structured Clinical Examination)形式の実技試験により総合的に行われている。薬学共用試験は薬学共用試験センターの実施指針に従って実施し、合格基準に従って判定している。実務実習は、実務実習指導マニュアルに従い、基礎系の研究室も含めてすべての研究室が訪問指導等に参画している。実習配属先の決定は病院・薬局実務実習中国四国地区調整機構が公正に行っている。卒業研究は必修科目として3年次後期から6年次の後期まで実務実習期間を除いて行っている。卒業論文の評価は、研究成果の医療的・薬学的な考察に関する項目を含む評価シートによって、取り組み態度、卒論発表、卒業論文の合計で評価されている。入学者の選考は、アドミッション・ポリシー(入学者受入方針)に基づき、一般入試、AO入試、および私費外国人留学生入試により行っている。AO入試では面接を行っている。広島大学では、HiPROSPECTS を導入しており、評価は、1) 授業科目の成績評価、2) 大学共通の平均評価点(GPA:Grade Point Average)、3) プログラム毎に定められた到達目標に対する到達度の評価、より構成されている。授業科目の成績評価は、科目ごとに、中間試験、期末試験、小テスト、レポート、発表など方法と寄与率も含めて規定している。基礎実習ならびに卒業研究の評価は、各々の判定基準に基づきルーブリック評価されている。進級に関わる基準として、卒論研究室への配属、共用試験受験、ならびに実務実習実施の資格が定められている。卒業要件は、6年以上在学し、修得すべき単位数を修得した者とされている。学生の修学支援体制ならびに安心・安全への配慮は、総合大学として整備されている。専任教員数は大学設置基準に定められた数を満たしており、薬学科専任教員1名に対する学生数は 8.14(現員 8.42)名である。薬学部では病院薬剤部を含め 14 講座が配置され、各講座には原則として教授1名に加え、准教授および助教を1名ずつ配置している。教員評価は、独自の目標達成型重要業績指標A-KPI(Achievement-motivated Key- 3 -Performance Indicators)ならびに教員の職務遂行エフォートを全学共通の尺度で指標化し可視化するB-KPI(Basic Effort Key Performance Indicators)により行われている。薬学部は、医療の発展に資するため、行政、製薬企業、食品企業などとの共同研究・受託研究を推進し、医療および薬学の発展に寄与している。また、薬剤師の資質向上を図るための卒後教育として、「ヒロシマ薬剤師研修会」、「患者 100 選」を用いた薬剤師研修会、在宅支援薬剤師無菌操作研修会、「広島医療情報研究会」等を開催している。以上のように、広島大学薬学部薬学科の6年制薬学教育カリキュラムは、本機構の評価基準におおむね適合していると判断される。しかし、以下のような問題点があり、改善が必要である。(1)「授業の目標・概要等」の部分で目標の記載があるものの、薬学教育シラバスで求められている一般目標(GIO:General Instructional Objective)および到達目標(SBOs:Specific Behavioral Objectives)が明記されていないので改善すべきである。(2)成績評価基準は各科目のシラバスに記載欄が設けられているが、記載に不備のある科目があるので、改善すべきである。(3)6年制薬学教育プログラムに特化した自己点検・評価は十分とは言えないので、改善すべきである。広島大学薬学部薬学科には、本評価の提言を踏まえ、積極的に改善に取り組むことによって、6年制薬学教育がさらに優れたものになることを期待する。
大学への提言
広島大学 大学への提言1)助言1. 薬学部の教育理念、目的を広島大学薬学部細則からホームページに転記する際に軽微な誤記が見られるので、修正することが望ましい。(1.教育研究上の目的)2. 教養科目において、成績評価の基準が、期末試験、講義への参加姿勢、小テスト、と- 30 -されているものがあり、知識・技能・態度の目標到達度の評価の指標との関連性が曖昧であるので、明確にすることが望まれる。(3.医療人教育の基本的内容)3. 薬学部薬学科の主専攻プログラム詳述書の科目と評価項目の関連性が明確でないので、関連性を明示することが望まれる。(3.医療人教育の基本的内容)4. 初修外国語の履修者が増加するよう指導することが望ましい。(3.医療人教育の基本的内容)5. 卒論研究室で行われる語学教育について、学部学科としての評価基準を設定して行うことが望ましい。(3.医療人教育の基本的内容)6. 卒論研究室で行われる語学教育は、HiPROSPECTSの評価項目とされていないので、該当科目として組み込むことが望ましい。(3.医療人教育の基本的内容)7. 医療現場で薬剤師に必要とされる語学力を身につけるための教育は行われていないので、薬学に特化した英語科目の導入が期待される。(3.医療人教育の基本的内容)8. 生涯学習の意欲醸成は、体系的に行われていないので、計画的で体系的な実施が望まれる。(3.医療人教育の基本的内容)9. 薬剤師会・病院薬剤師会主催の活動への参加者が少ないので、増加させることが望ましい。(3.医療人教育の基本的内容)10. 成績不振者に対しては、科目担当者が補講を行うなど、きめ細かな指導がなされることが望ましい。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)11. 卒業延期者に対する指導は、卒論配属研究室教員の枠を超えて、学部学科として取り組まれることが望ましい。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)12. 学生が担当教員に質問するためのオフィスアワー等を設定することが望ましい。(9.学生の支援)13. 健康診断の受診率が低いので、向上させることが望ましい。(9.学生の支援)14. 災害発生時の被害防止のための講習会や防災訓練は行われていないので、これらの実施が望まれる。(9.学生の支援)15. 臨床系教員の実務経験を研鑽する体制が整備されていないので、実務家教員の研修体制の整備が望まれる。(10.教員組織・職員組織)16. 学生アンケートの実施率ならびに教員のコメント入力率が低いので、向上させる取り組みを行うことが望まれる。(10.教員組織・職員組織)17. 委員会には外部委員が含まれていないので、加えることが望ましい。(13.自己点検・評価)- 31 -2)改善すべき点1. 「授業の目標・概要等」の部分で目標の記載があるものの、薬学教育シラバスで求められている一般目標(GIO)および到達目標(SBOs)が明記されていないので改善すべきである。(4.薬学専門教育の内容)2. 成績評価基準は各科目のシラバスに記載欄が設けられているが、記載に不備のある科目があるので、改善すべきである。(4.薬学専門教育の内容)3. 成績評価基準は各科目のシラバスに記載されているが、一部に成績評価の記載が曖昧であったり、記載の通りに実施されていない科目が認められたため、全ての科目においてシラバスの成績評価基準を明確にし、記載内容に沿った評価を実施するよう改善すべきである。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)4. 6年制薬学教育プログラムに特化した自己点検・評価は十分とは言えないので、改善すべきである。(13.自己点検・評価)
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| 第1期 |
2018年度 |
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1:提言 改善報告審議結果 |
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| 徳島大学 | 国 | 徳島県 | 第1期 | 2018年度 | 適 |
自己点検・評価書 基礎資料 正誤票 |
評価報告書
総評
徳島大学 総評徳島大学薬学部は、6年制薬学科と4年制創製薬科学科の2学科を設置しており、一括入試後、3年後期に学科配属が行われる。薬学部の教育研究上の目的および6年制薬学科独自の教育研究上の目的は、徳島大学全学の理念、薬学部6年制薬学科の教育理念に合致しており、また、薬剤師養成教育に課せられた基本的な使命を踏まえて設定されている。薬学科のカリキュラムは、教育研究上の目的に基づき策定されたカリキュラム・ポリシー(教育課程の編成・実施方針)に従って構築されており、3年次前期までに教養科目および専門基礎科目を学び、3年次後期の薬学科への配属後は、専門臨床科目を学ぶとともに、「実務実習事前学習」、「病院・薬局実務実習」に取り組む。6年次には「演習Ⅱ(処方解析演習)」により薬剤師として身につけておくべき基本的な臨床思考プロセスを修得する。国家試験対策や共用試験対策は行われておらず、正規の教育に十分な時間が充てられている。ヒューマニズム教育・医療倫理教育では、1年次に「薬学入門1」、「薬学入門2」および初年時多職種連携教育である「SIH道場」が開講されている。語学教育におけるアメリカノースカロライナ大学薬学部との連携によるビデオカンファレンスは、特徴的な取り組みである。また、生涯学習への意欲の醸成を目的とし、1年次から6年次まで継続して自己学習することを求める「演習Ⅰ」は、他に見られない特徴的な取り組みである。「実務実習事前学習」は実務実習モデル・コアカリキュラムに準拠し、指定の時間を上回る時間数で実施されている。「病院・薬局実務実習」は、徳島大学病院および徳島市内の薬局にて実施され、大学と実習施設間の連携も十分にとられている。「卒業研究」には30単位が設定されており、3年次後期から6年次に十分な時間が確保され、学生は熱心に研究に取り組んでいる。研究成果は卒業論文にまとめられ、口頭による卒業論文発表会が行われている。入学者の選抜は、一般入試、推薦入試Ⅱ、私費留学生入試により行われ、基礎学力が適切に評価されている。推薦入試Ⅱにおいては面接によりアドミッション・ポリシー(入学- 2 -者受入方針)を満たした学生の選抜に努めている。また、入学者の入学定員からの大きな乖離は認められない。進級判定および卒業判定は、適切な手続きにより公正かつ厳正に行われている。ストレート在籍率は全学年で90%以上と高い。また、毎年、薬学科の学生全員が学士課程を修了しており、卒業延期の学生はいない。クラス担任制度が設定され、学生の履修指導および学習相談が行われている。学生の経済的支援、健康維持、ハラスメント対策、就職支援等に関する体制が整備されている。学生から意見や要望を収集し反映させるための体制も整備されている。防災手帳の配付や安全講習会の実施など実験実習等での安全確保に配慮がなされている。また、年1〜2回防災訓練を行っている。専任教員は各専門分野において教育・研究に優れた実績を有する者が配置されており、教員数も大学設置基準を満たしている。教員1名あたりの学生数は9.1名であり、手厚い指導が行われている。教員の職位や年齢の構成比も適切である。教員の採用および昇任は適切な手続きにより、公正かつ厳格に行われている。研究環境や学習環境についても問題はない。社会との連携として、多数の製薬企業および化学系企業等と共同研究や受託研究を行っている。また、市民公開講座や公開シンポジウムを開催している。海外の11大学と学術交流協定を締結し国際交流の活発化を図っている。以上のように、徳島大学薬学部薬学科の薬学教育プログラムは、本機構の評価基準におおむね適合していると判断される。しかしながら、以下のような問題点があり、改善が必要である。(1)医療人教育を体系的に行うとともに、総合的な目標達成度を評価するための指標を設定し、評価を行うことが必要である。(2)シラバスには、到達目標が改訂モデル・コアカリキュラムに対応していない科目や学習方略、評価方法・基準などの記載に不備がある科目が認められるため、改善が必要である。(3)講義科目においても主体的で対話的な学習方略を用いるなど、各学習領域に応じた学習方略を適切に設定する必要がある。(4)「病院・薬局実務実習」の評価が画一的にならないよう適切な評価方法に改善する必要がある。(5)出席や受講態度などが成績評価に含まれる場合には、シラバスの到達目標欄にその- 3 -評価基準を明示する必要がある。(6)薬学部FD委員会活動(FD:Faculty Development)、特に教育能力向上に関わるFD活動の活発化、およびそれらの活動への教員の積極的な参加が必要である。(7)6年制薬学教育プログラムを自己点検・評価するために薬学部内に定期的に検証する組織を整備し、内部質保証を図る必要がある。以上の指摘に加えて、概評にある改善すべき点、助言を踏まえて積極的に改善に取り組むことにより、徳島大学薬学部薬学科の6年制薬学教育がさらに優れたものとなることを期待する。
大学への提言
徳島大学 大学への提言1)長所1. 将来チーム医療体制を構築する医学部、歯学部、薬学部の学生を対象とした科目「SIH道場」において多職種連携教育プログラムを実施しているなど、特徴的な教育が- 34 -行われている。(3.医療人教育の基本的内容)2. アメリカノースカロライナ大学薬学部との提携に基づくビデオカンファレンスは、医療現場で薬剤師に必要とされる語学力が身につく特徴的な取り組みである。(3.医療人教育の基本的内容)3. 「演習Ⅰ(能動学習)」は、在学中を通じて、大学が指定した薬剤師対象の勉強会等に参加してレポートを提出することでポイントを獲得し、20ポイントを貯めると1単位が認定される、生涯学習に対する意欲を醸成する自律的な科目で、他に例を見ないプログラムである。(3.医療人教育の基本的内容)2)助言1. 在校生に対して教育研究上の目的を新学期ガイダンス等で周知することが望まれる。(1.教育研究上の目的)2. 教育研究上の目的を検証するための体制を構築し、定期的に検証することが望まれる。(1.教育研究上の目的)3. カリキュラム・ポリシーが教養、専門基礎、専門臨床、実務実習・卒業研究の大まかな学年区分を示しているものでしかなく、ディプロマ・ポリシーの定める能力とどのように関わるのかということが明文化されていないので、改善が望まれる。(2.カリキュラム編成)4. カリキュラム・マップにおいて、専門科目である「薬学入門」等の科目が教養科目に入っており、他の科目とのつながりが示されていないなど、不備が見られるので、正確なカリキュラム・マップを作成することが望まれる。(2.カリキュラム編成)5. シラバス全般について、学生が読むだけで授業の内容等が理解できるよう、わかりやすいものにすることが望まれる。(4.薬学専門教育の内容)6. 各授業科目において基礎と臨床の知見を相互に関連づけることが望まれる。(4.薬学専門教育の内容)7. 免疫学や微生物学(ウイルスを含む)に関する内容が「細胞生物学1、2、3」および「生命薬学3」で講義されているなど、シラバスおよびカリキュラム・マップに記載の科目名だけでは講義内容が把握できないものが散見されるので、科目名が講義内容の実態を示すように改善することが望まれる。(4.薬学専門教育の内容)8. 大学独自の薬学専門教育の割合を増やすことが望まれる。(4.薬学専門教育の内容)9. CBT実施マニュアルの大学個別の実施項目を設定し、マニュアルを完全なものにす- 35 -ることが望まれる。(5.実務実習)10. CBT委員会活動についての議事録などが作成されていないので、記録を残すことにより活動経過を明確にすることが望まれる。(5.実務実習)11. 実務実習全体の総合的な学習成果の評価のための適切な指標の設定とそれに基づく評価を行うことが望まれる。(5.実務実習)12. 卒業論文の書式等は学部内で統一されていないため、論文作成のための基本的な要領を作成し、学生に提示することが望まれる。(6.問題解決能力の醸成のための教育)13. 卒業論文の評価には研究指導教員以外の教員の関与はないので、複数の教員で評価することが望まれる。(6.問題解決能力の醸成のための教育)14. 「卒業研究」を除いた問題解決能力の醸成に関わる教育が十分とは言えないので、充実が望まれる。(6.問題解決能力の醸成のための教育)15. 一般入試では大学入試センター試験および個別学力試験の結果で入学者を選抜しており、アドミッション・ポリシーを満たした学生の入学について考慮されているとは言えないので、改善が望まれる。(7.学生の受入)16. 成績に関して第三者が疑義を受け付ける制度を設け、学生へ周知することが望まれる。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)17. 教育研究上の目的に基づいた教育における総合的な学習成果を測定するための指標を設定することが望まれる。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)18. 実務家教員の全員が、実務研鑽できる体制を整備することが望まれる。(10.教員組織・職員組織)19. 臨床薬学実務教育学分野の教員(実務家教員)の週当りの授業担当時間が多いため、負担を適正な範囲内にすることが望まれる。(10.教員組織・職員組織)20. 自己点検・評価を行う組織に外部委員を含めることが望まれる。(13.自己点検・評価)3)改善すべき点1. 医療人として生命に関わる薬学専門家に相応しい行動を身につけるための教育が体系的に行われておらず、改善が必要である。(3.医療人教育の基本的内容)2. 医療人教育の基本的な内容を適切に身につける教育の方略が理解できるように、シラバスの内容を改訂する必要がある。(3.医療人教育の基本的内容)- 36 -3. ヒューマニズム教育および医療倫理教育において、総合的な目標達成度を評価するための指標を設定しそれに基づき評価する必要がある。(3.医療人教育の基本的内容)4. コミュニケーション能力および自己表現能力を身につけるための教育において、総合的な目標達成度を評価するための指標を設定しそれに基づき評価する必要がある。(3.医療人教育の基本的内容)5. 新カリキュラムのシラバスにおいて、到達目標が旧モデル・コアカリキュラムのままとなっている科目については、改訂モデル・コアカリキュラムに対応したものに修正する必要がある。(4.薬学専門教育の内容)6. 各学習領域に応じた学習方略を適切に設定する必要がある。(4.薬学専門教育の内容)7. 実務実習事前学習全体の目標達成度を評価するための指標の設定とそれに基づく評価を行う必要がある。(5.実務実習)8. 実務実習の最終評価が「合」あるいは「否」の二者択一となっているため、病院、薬局での評価結果を反映させた多段階評価とするなど評価方法の改善が必要である。(5.実務実習)9. 「卒業研究」の評価で使われているルーブリック評価表の合格最低基準の内容では、ディプロマ・ポリシーの第4項目「統合的な学習経験と創造的思考力」の修得を満たすことができないため、適切な評価基準を設定することが必要である。(6.問題解決能力の醸成のための教育)10. 問題解決能力醸成に向けた教育において、目標達成度の評価指標が設定されておらず、それに基づいた評価もなされていないので、改善が必要である。(6.問題解決能力の醸成のための教育)11. 出席や受講態度などが成績評価に含まれる場合には、シラバスの到達目標欄にその評価基準を明示することが必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)12. FD委員会活動、特に教育能力向上に関わるFD活動の活発化、およびそれらの活動への教員の積極的な参加が必要である。(10.教員組織・職員組織)13. 大学が自己点検・評価としている内容は、本機構が求めている適切な項目設定とは言えず、自己点検・評価も行っているとは認められない。適切な項目を設定し、その項目に基づいた自己点検・評価を行い、結果を公表することが必要である。(13.自己点検・評価)14. 適切な項目を設けた6年制薬学教育プログラムの自己点検・評価を恒常的に行い、3- 37 -つのポリシーに基づくカリキュラム構築に関するFD等を実施するなどのPDCAサイクルを確立し、教育・研究活動の改善に繋げることが必要である。(13.自己点検・評価)
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| 第1期 |
2018年度 |
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1:提言 改善報告審議結果 |
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| 帝京平成大学 | 私 | 東京都 | 第1期 | 2018年度 | 適 |
自己点検・評価書 基礎資料 正誤票 |
評価報告書
総評
帝京平成大学 総評帝京平成大学薬学部は、薬剤師養成教育に課せられた基本的使命を踏まえて、「医療職としての使命感、及び社会への広い視野を備え、薬物療法の専門職として人と社会に貢献できる薬剤師の養成」を教育研究上の目的としている。カリキュラム・ポリシーは、教育研究上の目的である「社会に貢献できる薬剤師の養成」を達成するため、態度教育、薬学臨床教育、卒業研究の成果を活用した、医療専門職としての態度や実践力、問題解決能力を醸成する方針となっており、明文化されている。ヒューマニズム教育・医療倫理教育については、セミナー科目等でSGD(Small GroupDiscussion)やロールプレイ、実地見学などの方略を用い、また外部講師を招聘して講義を行っている。セミナー科目については、ルーブリックを用いた教員・同僚評価や、「セミナー・ポートフォリオ」による振り返り、学期末の「リフレクション面接」、「学修目標達成度調査」によって、学修プロセスにおける変化・成長を教員が評価している。実務実習の立案・運営や学生の指導に関わる責任は実務実習委員会が負っている。実務実習委員会の下に学生部会、成績評価・連携システム・エビデンス部会、実習施設割振り・個別枠確保・契約関連部会、施設連携部会が置かれ、実務実習委員会が全体を統括している。学生ごとに担当教員を定めており、施設と連携して実務実習が円滑に行えるよう、学生を指導・サポートしている。卒業研究は、平成 29 年以前に入学した学生では6単位であるが、それ以降の学生では10 単位の必修科目として、4~6年次に行われている。6年次4月には学生に対して、卒業研究委員会が作成要領や書式などについて説明会を開催し、提出された卒業論文は全員のものを合冊して製本・保管している。薬学部の入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)は薬学部担当会議で原案が作られ、帝京平成大学総務会と教授会で審議・承認の後、全学に周知されている。AO(AdmissionOffice)入試および公募制推薦入試、一般入試、センター試験利用入試が実施され、センター入試以外では面接試験を行っている。選抜(合否判定)については、各入試の採点終- 2 -了後、理事長、学長、副学長、事務長による会議にて合否案が作成され、全学教授会において審議・承認されており、入学志願者の評価と受入の決定が責任ある体制の下で行われている。薬学部の卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)はカリキュラム・ポリシーと同様に、薬学部担当会議が原案を作成し、帝京平成大学総務会と全学教授会で審議・承認され、全学に周知されている。卒業判定は学則で定められた判定基準に則り、学部運営・教員会議の合同会議で審議され、決定されている。薬学部の専任教員数は71名(うち実務家教員13名)で、大学設置基準の専任教員数を満たしている。専任教員の教育研究業績、授業科目の担当状況、研究条件などもおおむね適切である。教員の採用と昇任は大学と学部の規程に基づいて行われており、規程の選考基準も適切である。入学定員は240名であるため、多くの講義は1学年を2クラスに分けており、それに十分対応できる講義室が整備されている。また、SGDを行うための小教室(12席、12室)やSGD大会議室(144席)を備え、物理・化学・生物系実習を行うための学生実習室1~3、パソコン演習室、動物施設、薬用植物園(相模原市)などの実習室や附属施設も整備されている。また、臨床系の実習室として、調剤実習室や無菌調剤実習室が整備されており、実務実習事前学習を実施するための適切な規模の施設・設備も整備されている。帝京平成大学では、学則に自己点検・評価の実施が定められている。薬学部では、担当会議が中心となり自己点検・評価を行うとともに、薬学部自己点検委員会が「検証結果の点検・総括評価」において、検証の対象、方法や頻度、点検・総括評価による改善計画の妥当性などについて助言や必要な修正を加えることにより、自己点検・評価の客観性や適切性を高めている。以上、帝京平成大学薬学部の6年制薬学教育プログラムは、本機構の評価基準におおむね適合している。しかし、以下のような問題点があり、改善が必要である。(1) 6年次は国家試験対策に偏った授業編成となっていることから、早急に見直しが必要である。(2) ヒューマニズム教育・医療倫理教育における総合的な目標達成度評価の指標を設定し、それに基づいて評価することが必要である。(3) コミュニケーション能力および自己表現能力を身につける教育において、総合的な目標達成度評価の指標を設定し、それに基づいて評価することが必要である。- 3 -(4) 実務実習事前学習の総合的な目標達成度を評価するための指標を設定し、それに基づいて適切に評価する必要がある。(5) 問題解決能力の醸成に向けた教育において、総合的な目標達成度を評価するための指標を設定し、それに基づいて評価をする必要がある。(6) 6年次の留年率は5割前後であり、ストレート卒業率が4割に満たない状態が続いているのは、制度(学生の受入、進級)の運用に大きな問題があり、改善が必要である。(7) 共用試験の受験資格に実力試験等の合格が必要となる制度は直ちに改善すべきである。(8) 再評価試験について、回数、合格基準などを制度として策定すべきである。(9) 「薬学総括講義Ⅰ〜Ⅳ」と「アドバンスセミナーⅣ」の5科目を、各分野の学力を判定する「総合系科目」と位置づけて総合試験を実施しているが、その第2回の判定基準は科目ごとの単位認定と異なっており、改善すべきである。(10)6年次に必修として行う「総合系科目」の単位未修得を原因とする卒業延期の比率が6年次までの各年次留年率と比べて非常に高く、学士課程の修了判定がディプロマ・ポリシーの達成に基づいて行われていない可能性があり、改善する必要がある。(11)自己点検・評価を行い、その結果をPDCAサイクルにより教育研究活動の改善に反映することが必要である。帝京平成大学薬学部には、本評価で指摘された改善を要する点を踏まえ、積極的に改革を進めることで、より優れた6年制薬学教育を展開されることを期待する。
大学への提言
帝京平成大学 大学への提言1)長所1. カリキュラムの構成において、順次性や領域ごとに整理してカリキュラムが編成されており、また、科目がどのようにつながっているかが学生にも理解しやすい形でカリキュラムツリーが作成されている。(2.カリキュラム編成)- 48 -2. 看護学科との合同授業や地域住民との演習によりコミュニケーション能力を向上させる授業を行っていることは評価できる。(3.医療人教育の基本的内容)3. 医療安全に関しては、1年次の「薬学入門」と「フレッシュセミナーⅠB」、2年次の 「フレッシュセミナーⅡB」、3年次の「アドバンスセミナーⅠA」と「医薬品の安全性」、4年次の「処方解析」と「事前学習」で行っており、継続的かつ体系的に医療安全教育が行われている。(3.医療人教育の基本的内容)4. 多くの医療関係者と交流関係が整備されており、多様な人的資源があることは評価できる。(4.薬学専門教育の内容)5. 全学年を通して設定されているセミナー科目は、薬剤師育成の目的のもと、学年進行とともにより臨床的な内容とするなど、オリジナリティの高い科目設定となっており、評価できる。(4.薬学専門教育の内容)2)助言1. 教育研究上の目的の表記が、学則と薬学部履修要覧などの資料とで異なるので、教育研究上の目的が三つのポリシーの基となることに配慮して整合性をとることが望まれる。(1.教育研究上の目的)2. 教育研究上の目的での「薬物療法の専門職として人と社会に貢献できる薬剤師を養成する。」という目的の部分を達成させるためのカリキュラム・ポリシーを設定し、カリキュラムに反映させることが望まれる。(2.カリキュラム編成)3. 2009CPに対応する上級学年の学生に対して、平成29年度履修要覧で2015CPとなっており、2009CPを併記することが望まれる。(2.カリキュラム編成)4. 旧コアカリ対応学年では、高学年における生涯学習に関連する教育カリキュラムおよびヒューマニズム教育を導入することが望まれる。(3.医療人教育の基本的内容)5. 入学までの学修歴等を考慮したリメディアル教育プログラムや、習熟度別授業についての改善が望まれる。(3.医療人教育の基本的内容)6. 大学として、生涯学習のプログラムを提供しているが、学生の参加者を増やす方策を検討することが望まれる。 (3.医療人教育の基本的内容)7. 一部の科目では、シラバスに記載上の不備(到達目標など)があるので、改善が望まれる 。(4.薬学専門教育の内容)8. 4年までに授業が行われていない改訂コアカリのSBOについては、早急に授業に組み込むことが望まれる。(4.薬学専門教育の内容)- 49 -9. シラバスに臨床や薬剤師の役割・使命とどのように関連するかについて記載されていないものが一部 あり、改善が望まれる。(4.薬学専門教育の内容)10. シラバスの実務実習事前学習 の内容が時間割等に対応しておらず、学生にとって分かりにくいので、改善が望まれる。(5.実務実習)11. 問題解決型学習の実施時間を適切に確保することが望まれる。(6.問題解決能力の醸成のための教育)12. 入試における基礎学力の評価方法を改善することが望ましい 。 (7.学生の受入)13. 合否も含めた成績結果に関して疑義がある場合、学生が問い合わせることができる制度を策定することが望まれる。 (8.成績評価・進級・学士課程修了認定)14. 総合的学修成果を測定する明確な指標の設定が望まれる。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)15. 総合的な学修成果を測定するための能力指標のうち、③薬学・医療に関する研究能力に関しては,ディプロマ・ポリシーに該当項目がないので、整合性を図ることが望まれる。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)16. 薬学部の事務部門にもキャリア支援組織体制を構築することが望まれる。(9.学生の支援)17. 1年次の薬学基礎実習における指導者1名当たりの学生数は約24名と多く、学生の安全を確保するには 指導者を増員するなどの対応が望ましい。(9.学生の支援)18. 教員1名あたりの学生数は約20.4名と多いため、教員数、特に助教の増員が望ましい。(10.教員組織・職員組織)19. 過去6年間に論文や学会発表がほとんどない教員が散見されるので、活性化が望まれる。(10.教員組織・職員組織)20. 教員の学位取得を促すことが望まれる。(10.教員組織・職員組織)21. 教員の授業担当時間数の不公平さを解消することが望まれる。(10.教員組織・職員組織)22. 薬学部の英文ホームページは限定的であり、充実が望まれる。(12.社会との連携)23. 教員に対する海外派遣が十分に行われていないので、 制度を作るなどの対応が望まれる。(12.社会との連携)24. 自己点検評価の結果を3年に一度、報告書として取りまとめるとしているが、可能な限りその頻度を高めることが望ましい。(13.自己点検・評価)- 50 -3)改善すべき点1. 6年次は国家試験対策に偏った授業編成となっていることから、早急に見直しが必要である。(2.カリキュラム編成)2. ヒューマニズム教育・医療倫理教育における総合的な目標達成度評価の指標を設定し、それに基づいて評価することが必要である。(3.医療人教育の基本的内容)3. コミュニケーション能力および自己表現能力を身につける教育において、総合的な目標達成度評価の指標を設定し、それに基づいて評価することが必要である。(3.医療人教育の基本的内容)4. 実務実習事前学習の総合的な目標達成度を評価するための適切な 指標を設定し、それに基づいて適切に評価する必要がある。(5.実務実習)5. 問題解決能力の醸成に向けた教育において、総合的な目標達成度を評価するための指標を設定し、それに基づいて評価をする必要がある。(6.問題解決能力の醸成のための教育)6. 6年次の留年率は5割前後であり、ストレート卒業率が4割に満たない状態が続いているのは、制度(学生の受入、進級)の運用に大きな 問題があり、改善が必要である。(7.学生の受入)7. 共用試験の受験資格に実力試験等の合格が必要となる制度は直ちに改善すべきである。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)8. 再評価試験について、回数、合格基準などを制度として策定すべきである 。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)9. 「薬学総括講義Ⅰ〜Ⅳ」と「アドバンスセミナーⅣ」の5科目を、各分野の学力を判定する「総合系科目」と位置づけて総合試験を実施しているが、その第2回の判定基準は科目ごとの単位認定と異なっており、改善すべきである。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)10. 6年次に必修として行う「総合系科目」の単位未修得を原因とする卒業延期の比率が6年次までの各年次留年率と比べて非常に高く、学士課程の修了判定がディプロマ・ポリシーの達成に基づいて行われていない可能性があり、改善する必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)11. 自己点検・評価を行い、その結果をPDCAサイクルにより教育研究活動の改善に反映することが必要である。(13.自己点検・評価)
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| 第1期 |
2018年度 |
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1:提言 改善報告審議結果 |
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| 第一薬科大学 | 私 | 福岡県 | 第1期 | 2018年度 | 継 |
自己点検・評価書 基礎資料 正誤票 |
評価報告書
総評
第一薬科大学 総評第一薬科大学は、建学の精神である「個性の伸展による人生練磨」を基に、学則第1条 に教育研究上の目的とともに使命を定めている。また、薬学科と漢方薬学科の2学科それ ぞれにディプロマ・ポリシー、カリキュラム・ポリシー、アドミッション・ポリシーを定 め、6年制薬学教育を行っている。 教養教育は1~3年次に社会科学・人文社会系の教養科目、外国語科目を配置している。 ヒューマニズム教育・医療倫理教育およびコミュニケーション力の醸成教育は1年次から 展開しているが、体系的な科目編成や成績評価方法に懸念される点がある。薬学専門教育 は、それぞれの学科に特色ある科目を配置しつつ、薬学教育モデル・コアカリキュラムに 準拠して実施している。問題解決能力は、5、6年次の卒業研究を中心に醸成を図ってお り、また、チーム基盤型学習などのアクティブラーニングの手法を取り入れた授業を積極 的に取り入れている。 実務実習に関しては、4年次を中心に実務実習事前学習科目を配置し、5年次の病院・ 薬局実習で効果的な学習が実践できるように努めている。 学生の受け入れに対しては、アドミッション・ポリシーを定め、入学試験は7つの方式 を用いて、実施している。また、特待生入学試験の成績上位者に対し授業料を免除する制 度を用意しているが、経済的事情のため修学困難なものに対する大学独自の奨学金制度の 受給者は多くない。 教員の採用・昇任は、規定や内規に従って選考しているが、教員の専門分野と、その教 員が所属する研究室分野の専門性が一致しない例が認められる。なお、「教員による授業 の自己評価」はPDCAサイクルを活用した教員自身による教育改善として良い取り組み である。教員の研究環境および学生の学習環境は適切に整えられている。社会との連携で は、福岡県および福岡市薬剤師会、福岡県病院薬剤師会などと連携し、薬学に関する教育 研究の発展に努めている。また、海外の大学との国際交流も進めている。自己点検・評価に関しては、自己点検・評価委員会を設置し、日本高等教育評価機構の 基準に準拠した評価項目を取り入れ、6年制薬学教育を点検・評価している。 しかし、本機構の評価基準に照らして教育プログラムの内容を評価すると、多くの問題 が見出される。改善を必要とする重大な問題点は主に下記のとおりである。 (1) 「薬学演習」「薬学総合演習」「卒業研究Ⅱ」などの科目において、基礎資料およびシ ラバス記載に記載された開講期間(前期、後期、通年)、必須添付資料である時間割表 に示された開講日時、実際の授業スケジュール(訪問調査に合わせて提出された授業 カレンダー)がすべて異なっていることは、カリキュラムの適正な編成とその実施と いう観点において、カリキュラム・ポリシーに沿った教育が適切に実施されていない と判断する。したがって、カリキュラム・ポリシーに沿った教育が適切に実施できる ように授業の配当時期、期間を含めてカリキュラムを見直すことが必要である。 (2) 4年次の教育において、CBT(Computer Based Testing)対策科目である「薬学演 習」に極めて多くの時間が充てられており、過度に偏重していると判断されるので、 カリキュラムの改善が必要である。 (3) 卒業研究が正規の授業時間内に十分実施できるように時間を確保したカリキュラムに 改善すべきである。 (4) 実務実習事前学習は、実務実習モデル・コアカリキュラムが求めている授業コマ数に 足りず、その内容も異なると判断されるので、学習内容や方略を改める必要がある。 (5) 実務系教員の他、各分野の教授を各実務実習施設の担当責任者に充てているが、実際 の各施設の訪問指導教員の割り振りは研究室に任せられており、実務実習委員会の責 任の下で訪問指導教員を任命していない。さらに、訪問指導教員からの施設訪問報告 書の一部は回収されておらず、学生の実習状況の把握としては不適切である。 (6) 入学試験において、合格者数/受験者数が 80%を超える試験が多く認められること、 また学生のストレート卒業率が 20~35%であることは、大学が入学者に求めているモ チベーションや学力が適確に評価されていない可能性が強く示唆されるので、入学者 の適性を判断する方法や基準を再考すべきである。 (7) 履修科目に重複がない卒業留年生に、再履修を必要とせずに不合格科目の再試験の受 験を認め、再試験の合格をもって卒業を認定するという学士課程の修了認定制度は、 学生にとって公平かつ厳格な制度とは言えず、改善が必要である。(8) 大学の教育研究活動を教務的な視点のみならず、学生、入試などの業務組織の視点を 含めて大学全体を総合的に自己点検し、改善を図るPDCAサイクルを確立し、教育・ 研究活動のさらなる向上に繋げることが必要である。 今回の評価において「改善すべき点」として指摘した諸問題を教職員で共有し、改善に 取り組み、第一薬科大学としての6年制薬学教育を構築し、実施することを期待する。
大学への提言
第一薬科大学 大学への提言 1)長所
1. FD活動においては、教員相互の授業参観や講演会、セミナー参加など様々な活動が 企画、運営されている。研修会にも大半の教員が参加しており、適切な運営が行われ ている。また、「教員による授業の自己評価」では、「教員自身による授業評価」「学生 による授業評価に対するコメント」「昨年度の改善計画に対する自己評価」「次年度へ 向けての改善計画」を示すことで、より良い授業の実施に努めており、教員自身によ る教育改善としては良い取り組みであると評価できる。(10.教員組織・職員組織) 2)助言 1. 教育目標は、大学案内に、その全てが記載されず(4)のみが教育目標として掲載さ れているが、(1)~(3)も学外者や受験生に周知することが望ましい。(1.教育 研究上の目的) 2. 「早期臨床体験」の成績評価について、シラバスではSGD・実習等への貢献度・参 加度を50%、レポートを50%と示しているが、SGD・実習等への貢献度・参加度に ついて定量的な形成的評価は行われていないので、形成的評価が可能な評価方法を再 考することが望まれる。(3.医療人教育の基本的内容) 3. シラバスに授業への学外講師の関与やその役割(職種、所属などを含めて)、講義内 容を載せることが望まれる。(3.医療人教育の基本的内容) 4. 授業科目内で基礎と臨床の知見を相互に関連付けた教育が十分行われているとは言えないので、改善することが望ましい。(4.薬学専門教育の内容) 5. シラバスを見る限り、薬事行政や製薬企業に関わる人材が授業等に参画していないの で、これらの人材を活用することが望ましい。(4.薬学専門教育の内容) 6. シラバスの「実務実習事前学習」に記載されたGIO、SBOが、Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳお よび無菌操作の5つの領域のどこに相当するのかが分かりにくいので、学生が理解で きるよう、修正することが望ましい。(5.実務実習) 7. 5年次の2期、3期の実習開始直前の復習は行われていないので、実務実習の直前に 実務実習事前学習の到達度が確認されていることが望ましい。(5.実務実習) 8. 事前学習を実務家教員以外の教員に担当させる場合には、臨床現場で研修させるな ど、教員自身に薬剤師業務の知識、技能、態度を自ら修得させることが望ましい。 (5.実務実習) 9. 実務実習全体の学習成果に対する総合的な評価の指標が設定されておらず、それに基 づいた評価が実施されていないので、改善することが望ましい。 (5.実務実習) 10. 卒業論文の基本的な作成要項を作成し、学生に提示することが望まれる。(6.問題解 決能力の醸成のための教育) 11. 問題解決能力の醸成に向けた科目について、SGDやTBLなどのアクティブラーニ ングの手法を取り入れた授業は用意されているが、真の意味で、問題解決能力の醸成 を主眼としている科目が少ないので、問題解決能力の醸成に向けた科目について、そ の目標と教育手法を検証し、問題解決能力の醸成に向けた教育をより充実することが 望まれる。(6.問題解決能力の醸成のための教育) 12. 公募制推薦入試や特待生チャレンジ入試に加え、募集数が最も多い一般入試およびセ ンター試験利用入試についても、学力に加えて医療人としての適性を評価するための 工夫を取り入れることが望ましい。(7.学生の受入) 13. 平成25年度、平成26年度、平成30年度における薬学科の入学定員充足率はそれぞれ、 1.18、1.17、1.12 と 1.1倍を超えており、今後の改善が望まれる。(7.学生の受入) 14. 学則や履修規程等に、留年した学生に対する上級履修の制限について規定を設けるこ とが望ましい。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) 15. 6年間の総合的な学習成果を測定するための有効な指標を設定し、評価することが望 ましい。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) 16. 新入生に対する ガイダンスでの説明内容について、6年間の薬学教育の全体像を俯 瞰できるように改善すべきである。 (9.学生の支援)17. 健康診断の受診率が、3年次生と6年次生が 80%以下と低いので、受診率を上げる努 力が望まれる。(9.学生の支援) 18. ハラスメント委員会活動報告書では、大学としてのハラスメント対策が不十分との意 見も出されており、ハラスメントに対する取り組みを充実させることが望まれる。(9. 学生の支援) 19. 専任教員数と収容定員数から算出される専任教員1名あたりの学生数は20.4名である ので、専任教員1名あたりの学生数を10名に近づけるよう教員を増員することが望ま れる。(10.教員組織・職員組織) 20. 専任教員全体のうち9名(17.6%、全員教授)が、大学の規定の定年である65歳を超 えており、この中には、授業担当時間数の少ない教授も存在し、他の職位の教員の負 担が増加している可能性があるので改善が望まれる。(10.教員組織・職員組織) 21. 非実験系教員に対する研究費ではなく、旅費に支給額の差があることは、非実験系教 員の自己研鑽の機会の制限につながると考えられるので、実験系教員と同額にするこ とが望ましい。(10.教員組織・職員組織) 22. 自己点検・評価委員会には外部評価委員を加えることが望ましい。(13.自己点 検・評価) 3)改善すべき点 1. 「目的および使命」は、学則だけでなく、大学案内、学生便覧、進級ガイダンス資料、 シラバス、ホームページにも記載すべきである。(1.教育研究上の目的) 2. 「薬学演習」「薬学総合演習」「卒業研究Ⅱ」などの科目において、基礎資料および シラバスに記載された開講期間(前期、後期、通年)、必須添付資料である時間割表 に示された開講日時、実際の授業スケジュール(訪問調査に合わせて提出された授業 カレンダー)がすべて異なっていることは、カリキュラムの適正な編成とその実施と いう観点において、カリキュラム・ポリシーに沿った教育が適切に実施されていない と判断する。したがって、カリキュラム・ポリシーに沿った教育が適切に実施できる ように授業の配当時期、期間を含めてカリキュラムを見直すことが必要である。(2. カリキュラム編成) 3. 薬学教育がカリキュラムに従って適正に行われている実態を、学生や社会が確認でき る時間割やシラバスを作成する必要がある。(2.カリキュラム編成) 4. 4年次の教育において、CBT対策科目である「薬学演習」に極めて多くの時間が充てられており、過度に偏重していると判断されるので、カリキュラムの改善が必要で ある。(2.カリキュラム編成) 5. 6年次は、前期に必修科目が3科目、選択科目が6科目実施され、後期に「薬学総合 演習」、「薬学総合演習試験」、学外業者による国家試験対策講座が設定されており、 正規の授業時間内に卒業研究の時間は確保されていないと判断される。したがって、 卒業研究が正規の授業時間内に十分実施できるように時間を確保したカリキュラムに 改善すべきである。(2.カリキュラム編成) 6. 平成29年度に設定した新カリキュラム・ポリシーに基づいて、カリキュラムの検証を 行うことが必要である。(2.カリキュラム編成) 7. 本来、3科目として設定された「基礎薬学演習Ⅱ」、「医療薬学演習」、「臨床薬学 演習」(通年、それぞれ、1、2、2単位)」を、「薬学演習」の1科目として、1 回の試験で成績判定し、一括して単位で付与しているという実態は、学則で規定され た科目が、適正に実施されていないことを示すものであり、改善が必要である。(2. カリキュラム編成) 8. ヒューマニズム教育・医療倫理教育のカリキュラムが体系的に編成されているとは言 えないので、再考する必要がある。(3.医療人教育の基本的内容) 9. ヒューマニズム教育・医療倫理教育に対応する科目において、SBOsの学習領域に 見合った適切な学習方略を用いて実施するよう、改善すべきである。(3.医療人教 育の基本的内容) 10. ヒューマニズム教育・医療倫理教育に対応する科目において、SBOsの学習領域に 見合った適切な指標を定めた評価が行えるよう、改善すべきである。(3.医療人教 育の基本的内容) 11. ヒューマニズム教育・医療倫理教育に対応する科目において、関連科目を総合した目 標達成度を評価する指標を定め、適切に評価することが必要である。(3.医療人教 育の基本的内容) 12. コミュニケーション能力の向上を目的とした科目において、SBOsの学習領域に見 合った学習方略を用いるよう、改善すべきである。(3.医療人教育の基本的内容) 13. コミュニケーション能力の向上を目的とした科目において、SBOsの学習領域に見 合った適切な指標を定めた評価が行えるよう、改善すべきである。(3.医療人教育 の基本的内容) 14. コミュニケーション能力の向上を目的とした科目において、また、関連科目を総合した目標達成度を評価する指標を定め、適切に評価することが必要である。(3.医療 人教育の基本的内容) 15. 実習科目の単位数が計7単位と少ないので、単位数を見直すことが必要である。(4. 薬学専門教育の内容) 16. 大学独自の科目や教育内容が、学生や第三者に理解できるようシラバスに明示する必 要がある。(4.薬学専門教育の内容) 17. 実務実習事前学習(「事前実習直前学習」を含む)は、実務実習モデル・コアカリキ ュラムが求めている授業コマ数に足りず、またその内容も異なると判断されるので、 授業コマ数、内容、方略を改める必要がある。(5.実務実習) 18. 実務実習事前学習の成績評価については、実務実習モデル・コアカリキュラムに示さ れた学習方略に対し、成績評価に占める知識に関する実習試験の割合が70%と高く、 実務実習事前学習の成績評価方法として適切ではない。したがって、実務実習事前学 習の目標達成度を評価するための指標をSBOsに基づいて適切に設定し、それに基 づいて適切に評価する必要がある。(5.実務実習) 19. 実務実習事前学習に関連した科目を含めた総合的な目標達成度を評価するための適切 な指標を設定し、それに基づいて適切に評価する必要がある。(5.実務実習) 20. 訪問指導教員については、実務系教員の他、各分野の教授を各実務実習施設の担当責 任者に充てているが、実際の各施設の訪問指導教員の割り振りは研究室に任せられて おり、実務実習委員会が責任を持って訪問指導教員を任命していない。その上、訪問 指導教員からの施設訪問報告書の一部が回収されておらず、学生の実習状況を大学が 適切に把握していない。すなわち、実務実習に対する大学の指導責任を果たしている とは言えない。したがって、学生の実務実習に対して大学として責任ある指導を行う ための体制を再構築することが必要である。(5.実務実習) 21. 実務実習の成績評価について、シラバスと、資料として提出された「実務実習の成績 評価方法」で異なる評価基準が示されており、学生に対する成績評価方法の開示とい う観点から、不適切と判断されるので、表記を一致させる必要がある。(5.実務実 習) 22. 「卒業研究Ⅰ」については、5年次3月までに実施した研究に関する要旨を提出させ るほか、評価表を用いて研究室の主任が成績を評価しているが、シラバスにはこの様 な成績評価方法は記載されていないので、その内容を学生に正しく開示できるよう、 シラバスを修正すべきである。(6.問題解決能力の醸成のための教育)23. 「卒業研究Ⅰ」や他の科目についても、「卒業研究Ⅱ」と同様にルーブリックなどを 利用して、目標到達度を評価するための指標を用いた成績評価を行う必要がある。(6. 問題解決能力の醸成のための教育) 24. 問題解決能力の醸成教育において、関連科目を総合した目標達成度を評価する指標を 定め、適切に評価することが必要である。(6.問題解決能力の醸成のための教育) 25. 入学試験において、合格者数/受験者数が80%を超える試験が多く認められること、 また学生のストレート卒業率が20~35%であることは、大学が入学者に求めているモ チベーションや学力が適確に評価されていない可能性を強く示唆するものである。し たがって、6年制薬学教育の実施に、より適切なモチベーションと学力を有する学生 を選抜できるよう、入学者の適性を判断する方法や基準を再考する必要がある。(7. 学生の受入) 26. 追試験の受験について、履修規程では、追再試験受験願いの事由が正当であることに 加えて「平素の履修状況および出欠状況が良好であって、受験資格があると認められ た者に限り、学部長が受験を許可する」と定められている。しかし、「出欠状況が良 好」が具体的に何を基準に判断されるかは明記されていないので、教員の主観的な判 断で学生に不公平が生じないよう、細則等で基準を具体的に定義することが必要であ る。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) 27. 学生便覧の「Ⅳ 教務・履修関係」やガイダンス資料に、試験の受験資格として示さ れている「公欠があったとしても、公欠を含む授業欠席回数が授業時間数の3分の1 を超えた場合は、当該科目の受験資格を喪失する。」という規則については、履修規 程に明記されていないので、受験資格を定めている規程に附則として示すべきである。 (8.成績評価・進級・学士課程修了認定) 28. ガイダンス資料に記載された「授業態度が悪いことによる欠席扱い」は、学生の受験 資格につながるものなので、根拠となる規程や基準 を設け、それに従って適正に運用 することが必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) 29. 「自己点検・評価書」では、学士課程の修了判定基準は、学生便覧にて学生に周知し ていると記述されているが、ガイダンスの資料には修了判定基準などは示されておら ず、学生に対してガイダンスで明確な説明と周知をしているとは判断できない。学生 に対する学士課程の修了判定基準の周知はガイダンスでも資料を基に実施すべきであ る。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) 30. 6年次の国家試験受験準備教育科目である「薬学総合演習」の試験が不合格となることで卒業が認定されない学生が多数に及んでいる現状は、学士課程の修了認定が適正 に行われているとは言い難い。6年間の学習成果に対する客観的かつ適正な評価に基 づいて学士課程修了の認定ができるよう、学士課程の修了を認定する方法を改善する ことが必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) 31. 「薬学総合演習」については追試験を実施しておらず、やむを得ず欠席した学生に対 する公平な受験機会を用意していないのは問題であるので、制度を整える必要がある。 (8.成績評価・進級・学士課程修了認定) 32. 履修科目に重複がない卒業留年生を卒業延期生とすることで、再履修を必要とせずに 不合格科目の再試験の受験を認め、再試験の合格をもって卒業を認定するという卒業 留年者に対する学士課程の修了認定制度は、学生にとって公平かつ厳格な制度とは言 えず、改善が必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) 33. 教員の専門分野と、その教員が所属する研究室分野の専門性が一致しない例が認めら れることから、研究室が受け持つ専門科目の教育研究にふさわしい教育・研究上の指 導能力と高い見識を有する教員を採用し、それぞれの研究室に適切に配置する必要が ある。(10.教員組織・職員組織) 34. 自己点検・評価のための組織やその結果をフィードバックする体制は十分に整えられ ていないと判断されるので、自己評価体制を見直す必要がある。(13.自己点検・ 評価) 35. 大学の教育研究活動を教務的な視点のみならず、学生、入試などの業務組織の視点を 含めて大学全体を総合的に自己点検し、改善を図るPDCAサイクルを確立し、教育・ 研究活動のさらなる向上に繋げることが必要である。(13.自己点検・評価) |
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1:提言 改善報告審議結果 |
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| 鈴鹿医療科学大学 | 私 | 三重県 | 第1期 | 2018年度 | 適 |
自己点検・評価書 基礎資料 正誤票 |
評価報告書
総評
鈴鹿医療科学大学 総評Ⅱ.総 評鈴鹿医療科学大学薬学部薬学科は、建学の精神である「科学技術の進歩を真に人類の福祉と健康の向上に役立たせる」と、教育の理念である「知性と人間性を兼ね備えた 医療・福祉スペシャリストの育成」に基づき、教育研究上の目的を学則に定め、それに基づいて設定したカリキュラム・ポリシー(教育課程の編成・実施の方針)に沿ったカリキュラムによる6年制薬学教育を行っている。講義と実習は、1年次から6年次まで白子キャンパスで行われている。ヒューマニズム教育・医療倫理教育をはじめとする、医療人としての基礎教育は低学年次を中心に行われており、医療系の総合大学である特徴を生かし、医療人としての倫理観、使命感、職業観を醸成するために、他学部学生とともに学び、多職種連携・チーム医療を体系的に学べるプログラムが提供されている。また、それらの教育ではPBL(ProblemBased Learning)が用いられ、その評価にはルーブリックなどを用いた形成的評価も導入されている。薬学専門教育では、薬学教育モデル・コアカリキュラムに準拠した教育が行われており、実務実習は、東海地区調整機構の管轄下にある薬局、および三重大学医学部附属病院など、三重県内や東海地区の病院で行われている。卒業研究は、5~6年次に行っているが、平成 27 年度入学者からは4年次の共用試験終了時から6年次に行うことになっている。卒業研究発表会は6年次の8月に開催し、その後に卒業論文を提出している。入学者の受入は、アドミッション・ポリシー(入学者受入方針)を公表し、入学者の選抜は一般入試、推薦入試およびセンター試験利用など複数の方法で行われ、入学者数と入学定員との関係は適正な範囲にある。学修成績の評価と進級の判定は、学則および関連諸規程が定める基準に基づき、学生に周知して実施している。また、学士課程の修了認定は、ディプロマ・ポリシー(学位授与の方針)を公表し、学則に定めた卒業要件に基づいて行われている。- 2 -薬学部薬学科の専任教員数は 42 名(実務家教員6名を含む)であり、設置基準に定められた専任教員数を満たしている。また、ほとんどの教員は国内外の学会に参加し、研究発表、論文発表を行うなど、教育研究能力の維持に努めており、教育・研究業績を大学のホームページで公開している。薬学部の施設・設備は6年制薬学教育に必要な基準を満たし、基本的にバリアフリーとなっている。また、学生の安全面についても、指導や設備の体制は整っており、「学研災付帯賠償責任保険」に全学生を加入させ費用を薬学部実験実習費でまかなっている。地域連携活動では、三重県内の薬剤師を対象とした各種取り組みが積極的に行われている。また、教育体制の自己点検・評価については、学部内に自己点検評価委員会を設置して取り組んでいる。以上のように、鈴鹿医療科学大学薬学部の6年制薬学教育プログラムは、本機構の評価基準におおむね適合していると判断される。しかしながら、以下のような問題点があり、改善が必要である。(1)6年次の時間割に国家試験受験準備教育が占めている時間が大きく、卒業研究などに充てる時間が不足している状況を改善することが必要である。(2)医療倫理、ヒューマニズム教育、およびコミュニケーション能力・自己表現能力を身につけるための教育について、それぞれの総合的な目標達成度を評価するように改善することが必要である。(3)問題解決能力醸成に向けた教育を体系的に実施し、その総合的な達成度を評価できるよう改善することが必要である。(4)再試験を履修規程に基づいて厳正に実施するよう改善することが必要である。(5) 複数の薬学教育の主要科目の授業が、助教の単独での担当となっている状況については、改善することが必要である。(6)薬学部の自己点検・評価委員会の活動を充実させ、薬学教育プログラムの恒常的な点検・評価を行い、その結果を公表するとともに、それに基づく薬学教育の改善を図る恒常的な内部質保証体制を確立することが必要である。鈴鹿医療科学大学薬学部には、今回の評価における改善すべき点や助言に適切に対応することで、大学の独自性を活かした6年制薬学教育が推進されることを期待する。
大学への提言
鈴鹿医療科学大学 大学への提言1)長所1. 医療人としての倫理観、使命感、職業観を醸成するため、他学部学生とともに学び、多職種連携・チーム医療を体系的に学べるプログラムがある。(3.医療人教育の基本的内容)2)助言1. 教育研究上の目的を検証する責任ある体制を構築し、恒常的な検証を行うことが望ましい。(1.教育研究上の目的)2. 「数学」、「生物学」のリメディアル教育が外部講師による有料の課外の補習として行われている状況を改善することが望ましい。(3.医療人教育の基本的内容)3. 「生涯研修セミナー」への学生の参加を増やし、生涯学習に関わる科目を体系的に開講することが望ましい。(3.医療人教育の基本的内容)4. 改訂薬学教育モデル・コアカリキュラムの「基本事項」と「薬学と社会」に対応する到達目標を特定の科目に集中させるのではなく、複数の科目に分散させて体系的に教育することが望ましい。(4.薬学専門教育の内容)5. 個々の科目において、基礎と臨床の知見を相互に関連付けていることをシラバスで記述しておくことが望ましい。(4.薬学専門教育の内容)6. 平成 29 年度から適用されているディプロマ・ポリシーに対応したカリキュラム・マップに、専門科目相互間の関連性をわかりやすく示すことが望ましい。(4.薬学専門教育の内容)7. 事前学習の単位認定のための技能の評価において、レポートの比率が高いことは好ましくないので、改善することが望ましい。(5.実務実習)8. 「卒業論文作成要領」に、研究成果の医療や薬学における位置付けについて考察することを求める項目を追加することが望ましい。(6.問題解決能力の醸成のための教育)9. 問題解決能力の醸成を目的とする科目の実質的な実施時間から計算される単位数を卒業要件単位数の 1/10 以上にすることが望ましい。(6.問題解決能力の醸成のための教育)10. 総合的な学習成果を適切に評価する指標の設定およびそれに基づいた評価が行われることが望ましい。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)- 31 -11. 卒業研究開始時の安全教育が指導教員に任されているので、学部としての統一指針を作成することが望ましい。(9.学生の支援)12. 事故や災害の発生時における防災対応について、学生への周知徹底を図ることが望ましい。(9.学生の支援)13. 臨床系教員の研修制度を整備することが望ましい。(10.教員組織・職員組織)14. 教員の海外研修を推進・奨励する体制を構築し、国際交流を推進することが望ましい。(12.社会との連携)15. 自己点検・評価委員として、学部内教員のほか、外部委員を入れることが望ましい。(13.自己点検・評価)3)改善すべき点1. 平成29年度に設定した新カリキュラム・ポリシーに基づいて、カリキュラムの検証を行うことが必要である。(2.カリキュラム編成)2. 6年次では、学生が薬剤師国家試験受験準備教育に多くの時間を充てているので、卒業研究など受験準備以外に充てることができる時間を増やすよう、6年次の時間割を改訂することが必要である。(2.カリキュラム編成)3. ヒューマニズム教育・医療倫理教育に対応する科目が初年次に集中して開講されているので、高学年にも開講して体系的に行うことが必要である。(3.医療人教育の基本的内容)4. ヒューマニズム教育・医療倫理教育に関わる科目の学習成果を総合した目標達成度を測定する指標を設け、総合的な達成度を適切に評価することが必要である。(3.医療人教育の基本的内容)5. コミュニケーション能力・自己表現能力を身につけるための教育に関わる科目の学習成果を総合した目標達成度を測定する指標を設け、総合的な達成度を適切に評価することが必要である。(3.医療人教育の基本的内容)6. 学習領域に対応する方略(特に「態度」に関わるもの)が設定されていない科目が散見されるので、該当するSBOsの領域に適した学習ができるよう、改善することが必要である。(4.薬学専門教育の内容)7. 事前学習の各項目の学修成果を総合した事前実習全体としての目標達成度を評価するための指標が設定されておらず、それに基づく総合的な達成度の評価が行われていないので、改善が必要である。(5.実務実習)- 32 -8. 問題解決能力の醸成に向けた教育を増やし、体系的に実施することが必要である。(6.問題解決能力の醸成のための教育)9. 問題解決能力の醸成に向けた教育の総合的な目標達成度を評価するための指標を設定し、それによる適切な評価を行うことが必要である。(6.問題解決能力の醸成のための教育)10. ストレート卒業率が直近の3年間では50%台にとどまっており、一部の入試方式による入学者では留年率、退学率が高いので、入学後の教育に必要な基礎学力を適確に評価できるよう、入学者選抜の改善を検討することが必要である。(7.学生の受入)11. シラバスに記載されている成績評価の方法と基準(個々の授業科目の成績評価方法、複数の評価方法を用いる場合の寄与率など)が明確でない科目が散見されるので、成績評価方法を明示するよう改善することが必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)12. 再試験成績報告後に、留年者を減らすための教育的配慮として、再度レポート提出あるいは試験を行い最終成績としている科目があるが、留年対策とは言え、再試験は1回限りとする履修規程に反しているので、改善が必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)13. 助教が単独で担当している薬学の主要科目が複数あるので、改善が必要である。(10.教員組織・職員組織)14. 薬学教育プログラムの恒常的な内部質保証を行うことを目的とする薬学部の自己点検・評価委員会の活動を充実させ、その結果を公表するとともに、それに基づいて薬学教育の改善を図る体制を確立する必要がある。(13.自己点検・評価)
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| 第1期 |
2018年度 |
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1:提言 改善報告審議結果 |
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| 金城学院大学 | 私 | 愛知県 | 第1期 | 2018年度 | 適 |
自己点検・評価書 基礎資料 正誤票 |
評価報告書
総評
金城学院大学 総評金城学院大学薬学部は、「高いコミュニケーション能力を備え、人のこころが分かる専門性の高い薬学ジェネラリストを育て、地域社会並びに医療現場で信頼される薬剤師として活躍する人材を育成する。問題解決能力の向上と女性に特化した薬学教育の充実を図り、合わせて、これらの教育の基盤となる研究環境を整備・充実し医療現場の視点に立った医薬品開発研究に取り組むことのできる人材を育成する。」を教育研究上の目的とし、6年制薬学教育を行っている。薬学教育プログラムは、教育研究上の目的に従って設定した「教育課程の編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)」に基づいて構築され、カリキュラム・マップによって「学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)」と関連付けられている。教養教育としては、総合大学のメリットを生かし、共通教育科目として1、2年次に自然科学科目や情報リテラシー科目など多くの科目を開講している。薬学専門教育としては、薬学教育モデル・コアカリキュラムに準拠したとする講義・演習科目や実習科目を低学年から高学年に亘って配置している。コミュニケーションに関する教育は、1~4年次まで各学年で実施され、上級生が下級生をサポートする“屋根瓦方式”の学習形態を用い、外部からも高い評価を受けている。また、語学教育は、3年次まで学年ごとに科目が配置された体系的な教育が行われており、早期体験学習ではSGD(Small Group Discussion)を組み入れるなど学習意欲を高める工夫をしている。実務実習事前学習は、主体となる内容を臨床系の授業をも兼ねた7科目で行っており、薬学共用試験後に短期間の「事前学習」を行っている。薬学共用試験は適正に実施され、実務実習への能力はこの合格基準に基づいている。実務実習は、実務系教員8名による実務実習委員会が主導し、実務実習全体の運営管理を行っている。学生の実務実習施設への- 2 -配属は適正で、専任教員が実習施設を訪問すると共に、実習の進捗状況は実務実習指導・管理システムによっても把握している。実務実習の成績評価は、指導薬剤師による評価、学生の出席状況、大学教員の評価によって行っている。卒業研究に対応する教育は、「卒業論文」と「文献調査」の選択必修として行っており、学生はその成果を卒業論文にまとめている。入学者の募集には「入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)」が設定・公表されており、入学者の選抜は、種々の入試による多面的な評価によって行われている。成績評価、進級、学士課程の修了認定は、それぞれに規則を定めて行っている。また、履修・修学指導は、ガイダンスやアドバイザーの成績の通知および学習・生活面の指導による。独自の奨学金制度を持ち、12種類の給付奨学金制度と3種類の貸与奨学金制度がある。障がい者に対しては、キャンパス内での障がい者の移動を容易にするため、バリアフリー化に努めるとともに、修学支援を行っている。薬学部の専任教員数は、大学設置基準が定める必要な数を充たしている。専任教員には、個人研究室と共用する実験・研究室が与えられ、薬学部の専門教育に使用する講義・演習室、実習室は整備されている。卒業研究のための設備も整っている。薬学部の教員は、他大学、行政機関、企業との間で連携研究事業を進めている。薬学部には、自己評価委員会が設置されている。以上、金城学院大学薬学部の6年制薬学教育プログラムは、本機構の評価基準におおむね適合しているが、以下のような問題点があり、改善が必要である。(1) 6年次の授業時間の大半を「薬学総合演習」が占めており、最終学年の教育が国家試験の合格を目的とするものに偏っている。(2) ヒューマニズム教育・医療倫理教育が体系的に行われているとは言えず、ヒューマニズム教育・医療倫理教育を総合した目標達成度の評価が行われていない。(3) コミュニケーションの基本的能力を身につける教育を総合した目標達成度の評価が行われていない。(4) 薬学専門教育のシラバスの内容に様々な問題点があり、専門教育が薬学教育モデル・コアカリキュラムに準拠した内容で行われているとはいえない。(5) 実務実習事前実習全体としての目標達成度の評価が行われていない。(6) 問題解決能力の醸成に向けた教育の総合的な目標達成度の評価が行われていない。(7) 薬学専門教育科目の単位認定に様々な例外措置が設けられ、一部の科目を除いて、- 3 -最終的には「再試験」や「再々試験」に合格すれば単位が修得できるようにしている救済制度は、成績評価の厳正さの観点から問題がある。(8) 卒業不認定者の大部分が「薬学総合演習」の試験結果が不合格であることが理由となっていることは、卒業の可否判断がディプロマ・ポリシーの達成より薬剤師国家試験に関わる知識の評価によって行われていることを意味しており、卒業認定の趣旨に合致していない。(9) 「助教」を学校教育法第92条、大学設置基準第16条の2に適合する専任教員としていないことは適切ではない。(10) 6年制薬学教育プログラムの自己点検・評価を恒常的に行い、その結果を活用して6年制薬学教育の向上・発展を目指す体制が構築されていない。金城学院大学薬学部には、今回の評価における提言を踏まえ、大学設立の目的に則した特色のある薬学教育を通して、さらに発展することを期待する。
大学への提言
金城学院大学 大学への提言1)長所1. 「薬学PBL(1)、(2)」では、上級生(2年生)が下級生(1年生)をサポートする“屋根瓦方式”の学習形態を取り入れ、傾聴と共感など、コミュニケーションの基本を学ばせており、この“屋根瓦方式”教育の評価は高く、2013年には高等教育開発協会から表彰されている。(3.医療人教育の基本的内容)2. 専任教員には勤務年数に応じた特別研究期間制度があり、薬学部教員も利用している。(12.社会との連携)- 37 -2)助言1. 大学設立の目的を勘案すると、「教育研究上の目的」に、“世界”や“人類”などグローバルな福祉への貢献に関わる内容が盛り込まれることが望ましい。(1.教育研究上の目的)2. 「この大学で育成する女性薬剤師が備える7つの特色」を示す「教育目標」を「学生ハンドブック」などに収載して学生や教職員への周知を図ることが望ましい。(1.教育研究上の目的)3. 「教育研究上の目的」について薬学部において定期的に検証することが望ましい。(1.教育研究上の目的)4. カリキュラム編成とカリキュラム・ポリシーおよびディプロマ・ポリシーの関連に対する学生および教員の理解を深めるため、基礎資料4と同じカリキュラム・マップを、カリキュラム・ツリーと共に「履修要覧」に収載し、学生と教員に周知することが望ましい。(2.カリキュラム編成)5. 基礎系専門科目や臨床系専門科目においては基礎と臨床の結びつきを意識した教育についてシラバス等に説明することが望ましい。(4.薬学専門教育の内容)6. 卒業論文の作成要領を設定し、学生に周知させることが望ましい。(6.問題解決能力の醸成のための教育)7. 卒業研究の成績評価における教員間の偏りをなくすよう、個々の評価項目について複数の教員で行うようにすることが望ましい。(6.問題解決能力の醸成のための教育)8. 6年次在籍者の約4分の1が卒業できていないという現状から、入試によって入学者の学力が適切に評価されていないことが懸念されるので、各入試区分の受け入れ学生数など、入試選抜方法を再検討することが望まれる。(7.学生の受入)9. 「卒業再試験」は、単位未修得で卒業できない学生を救済する制度で、厳格な修了判定の観点から好ましくないので、薬学部に適用しないよう規定しておくことが望ましい。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)10. 教育研究上の目的に基づいた教育における総合的な学習成果を測定するための指標を設定し、それに基づく評価を行うことが望ましい。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)11. 障がいを有する学生の受験に関しては、個別対応する体制が整っているので、学生募集要領など、受験生への広報の中にも対応を記載することが望ましい。(9.学生の支援)- 38 -12. 事故や災害の発生時や被害防止のためのマニュアルをもとに、講習会などの開催を通じて学生および教職員へ周知することが望ましい。(9.学生の支援)13. 専任教員1名当たりの学生数が20名を大きく超えており、准教授以下の若手教員も少ないので、専任教員を増員することが望ましい。(10.教員組織・職員組織)14. 専任教員の教育と校務の負担を軽減し、研究時間を増すことを含めて、専任教員の研究の活性化を図ることが望ましい。(10.教員組織・職員組織)15. 薬剤師としての実務経験を有する専任教員が医療機関での研鑽を行うことに関わる大学としての体制・制度を設けることが望ましい。(10.教員組織・職員組織)16. 授業アンケートを全教科対象に毎年行う制度に改善することが望ましい。(10.教員組織・職員組織)17. 薬学関連書籍・資料数の充実や最新の専門書の購入など、図書および学習資料環境を適切に整備することが望ましい。(11.学習環境)18. 金城学院大学薬学部には英語版のホームページが作成されていないので作成することが望ましい。(12.社会との連携)19. 薬学部自己評価委員会に学外有識者を外部委員として加えることが望ましい。(13.自己点検・評価)3)改善すべき点1. 「薬学総合演習」が6年次の授業時間の大半を占めており、最終学年の教育が国家試験の合格を意識した知識の修得に偏ったものになっている点は改善する必要がある。(2.カリキュラム編成)2. ヒューマニズム教育・医療倫理教育に対応する科目が、2および3年では実施されておらず、医療人として生命に関わる薬学専門家に相応しい行動を身につけるための教育が体系的に行われていないので、改善が必要である。(3.医療人教育の基本的内容)3. ヒューマニズム教育・医療倫理教育に対応する科目の技能・態度に関わる評価方法を適切なものとすることが必要である。(3.医療人教育の基本的内容)4. ヒューマニズム教育・医療倫理教育を総合した目標達成度の評価は行われていないので、適切な評価を行うことが必要である。(3.医療人教育の基本的内容)5. コミュニケーションの基本的能力を身につける教育を総合した目標達成度の評価は行われていないので、適切な評価を行うことが必要である。(3.医療人教育の基本的- 39 -内容)6. 薬学専門教育の内容と薬学教育モデル・コアカリキュラムへの準拠に関して、以下の問題点があるので、それらを改善することが必要である。(4.薬学専門教育の内容)① 個々の授業科目のシラバスに、当該科目に対応する薬学教育モデル・コアカリキュラムの「一般目標」との対応を明示することが必要である。② シラバスの授業計画が項目と薬学教育モデル・コアカリキュラム到達目標記号の列挙で、各回の授業でどのような内容を学ぶかを学生が把握できないので、より具体的な内容に改善する必要がある。③ 個々の授業科目の毎回の授業内容と薬学教育モデル・コアカリキュラムの到達目標の学習領域との対応を確認し、それらに適合した学習方略と評価方法をシラバスに明記することが必要である。④ 薬学教育モデル・コアカリキュラムの到達目標の全てを必修科目で取り上げておく必要がある。7. 大学独自の薬学専門科目については、シラバスにその旨を明記し、学生が独自科目であることを認識できるようにする必要がある。(4.薬学専門教育の内容)8. 実務実習事前実習全体としての目標達成度を評価する指標を設定し、それに基づく適切な評価を行うことが必要である。(5.実務実習)9. 実務実習終了後、実習施設の指導者、および指導教員から意見聴取を行うことが必要である。(5.実務実習)10. 実務実習の成果発表が一部の学生に限られ、実務実習終了後の学生アンケートには実習内容への意見が含まれていないので、全学生に対する実習内容への意見聴取を行うことが必要である。(5.実務実習)11. 問題解決能力の醸成に向けた教育は、各科目における目標到達度を評価するための指標を設定し、それに基づいて適切に評価することが必要である。(6.問題解決能力の醸成のための教育)12. 関連科目を総合して問題解決能力の醸成に対する達成度を評価するための指標を設定し、それに基づいて適切に評価することが必要である。(6.問題解決能力の醸成のための教育)13. 成績評価が「F」となった場合に再試験を行い、合格すれば「C」評価とする制度、再履修不能な薬学教育専門の必修科目について次年度の当該科目の再試験を再々試験として受験できる制度、期間外再々試験を行う制度、5、6年次の再々試験を該当学- 40 -年の前期に実施する制度は、「再試験」や「再々試験」に合格すれば単位が修得できることになり、厳正な成績評価という点で問題があるので、改善する必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)14. 薬学共用試験が不合格であった場合、正規の科目である「CBL(3)」の評価を「F」とする制度は、廃止する必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)15. 卒業不認定者の大部分が「薬学総合演習」の試験結果が不合格であることのみが理由となっていることは、卒業の可否判断が薬剤師国家試験に向けた知識に関する試験成績によって行われていることを意味しており、卒業認定はディプロマ・ポリシーの達成に基づいて行うという趣旨に合致していないので、改善する必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)16. 卒業留年生に対する特別な科目である「薬学総合演習(前期)」(6単位)が不合格で9月に卒業できなかった卒業留年生が、正規の6年生に開講されている「薬学総合演習」の後期分を履修して再履修とする制度は、好ましくないので、改善する必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)17. 演習、実験、実習または実技を伴う授業科目を担当し、研究に携わっている「助教」は、学校教育法第92条、大学設置基準第16条の2に適合する資格を有する専任教員とする必要がある。(10.教員組織・職員組織)18. 6年制薬学教育プログラムの自己点検・評価を恒常的に行うための委員会を、既存の薬学部自己点検・評価委員会とは別に設け、運営委員以外の意見を取り入れるなど客観的な評価を行う体制を設ける必要がある。(13.自己点検・評価)19. 自己点検・評価の結果の活用は、個別に立てた目標の達成を目指すのではなく、学部の6年制薬学教育プログラム全体を恒常的に点検・評価することで問題点を見出し、それらを改善することで6年制薬学教育の向上・発展を目指すことが必要である。(13.自己点検・評価)
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1:提言 改善報告審議結果 |
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| 九州大学 | 国 | 福岡県 | 第1期 | 2018年度 | 適 |
自己点検・評価書 基礎資料 正誤票 |
評価報告書
総評
九州大学 総評九州大学薬学部は4年制の創薬科学科と6年制の臨床薬学科の2学科を設置し、学部の理念ならびに薬剤師養成教育に課せられた基本的な使命を踏まえ、医療を取り巻く環境・薬剤師に対する社会的なニーズを的確に反映した教育研究上の目的に基づき、入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)、教育課程の編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)、学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)を設定している。臨床薬学科では「薬剤師としての基礎知識、技能や高い倫理観、医療従事者としての教養、医療現場で通用する実践力などを持つ医療薬学の将来を担う人材」、すなわち「研究者マインドを持つ薬剤師」の育成を目的とし、研究を通じて課題を探求する能力と問題を解決する能力を育成するカリキュラムを薬学教育モデル・コアカリキュラムに準拠して設定している。1年次から3年次では基礎的な薬学専門科目を中心とするカリキュラム編成としているが、総合大学の特徴を生かした人文科学と自然科学を含む幅広い教養教育も重視している。また「薬害」、「漢方医薬学」、「インフォームドコンセント」、「チーム医療演習」、「臨床倫理」、「疾病病態学Ⅰ~Ⅴ」については、医学部、歯学部との合同の講義・演習が設定され、医師、薬剤師、看護師が指導教員となっている。外国語教育では英語だけではなく、第二外国語も複数設定されるなど充実しており、留学生の受入にあたり「薬学基礎実習」に使用する実習書を英語化し、英語による研修指導・討論の機会も設けられている。この他、学生に最新の科学的知見を紹介し、早期に薬学研究の動向に直に触れる機会とする「薬学少人数ゼミナール」が九州大学独自の薬学専門教育の一つとして開講されている。実務実習事前学習は、実務実習モデル・コアカリキュラムに掲げられた目標・方略に準拠して4年次後期に実施されており、実務実習も適切に行われている。学生は4~6年次に各研究分野に配属され、卒業研究に取り組み、その成果は卒業論文としてまとめられる。卒業研究発表会は口頭発表とポスター発表で構成される。入学者の選抜は、厳格に行われており、入学後に求められる基礎学力が適切に評価されている。- 2 -成績評価においては、成績評価基準に達し合格と認められた場合に所定の単位が学生に与えられる。1年次、2年次および4年次終了時において進級審査が実施され、公正かつ厳格な判定が行われている。学生に対する修学支援体制は、大学独自のものを含めた多くの奨学金による経済的支援、メンタルケアやハラスメント問題への対応、障がいを有する学生への対応、就職支援がなされ、多言語で記載されたキャンパスライフ・健康支援センター案内・しおりが用意されているなど、充実している。図書館をはじめ学習環境は整っており、研究活動のための施設・設備も整備されている。教員数は実務家教員を含めて大学設置基準を満たしている。専任教員は、各専門分野において優れた教育・研究実績を有する者が配置されており、地域における保健衛生の保持・向上につながる支援活動を積極的に行っている。以上、九州大学薬学部の6年制薬学教育プログラムは、本機構の評価基準におおむね適合している。しかし、以下のような問題点があり、改善が必要である。(1) 臨床薬学科の「教育研究上の目的」が「修学のてびき」に記載されているのみであり、学則等で規定していない。(2) ヒューマニズム教育・医療倫理教育において、関連科目の学習成果を総合した目標達成度を評価するための指標を設定し、それに基づく評価を行っていない。(3) コミュニケーション能力および自己表現能力を身につけるための科目の学習成果を総合した目標達成度の指標を設定し、それに基づく評価を行っていない。(4) 実務実習事前学習全体の学習成果を総合した目標達成度の指標を設定し、それに基づく評価を行っていない。(5) 問題解決能力の醸成に向けた教育全体の学習成果を総合した目標達成度の指標を設定し、それに基づく評価を行っていない。(6) 「アドバンスト実務実習期末試験」の再試験に不合格となった者に対して薬剤師国家試験受験申請を行わせない指導は廃止する必要がある。(7) 6年制薬学教育プログラムの継続的な自己点検・評価を行う組織が常設されておらず、自己点検・評価の結果を学部全体の教育研究活動の改善に反映させる体制が整備されていない。九州大学薬学部には、本評価の提言を踏まえ、積極的に改善に取り組むことによって、6年制薬学教育がさらに優れたものになることを期待する。
大学への提言
九州大学 大学への提言1)長所1. 3年次に開講される「薬学少人数ゼミナール」においては、希望する研究室を訪問し、最新の科学に触れる機会がある。(4.薬学専門教育の内容)2. 薬剤師会が主催の催しやキャンペーンにボランティア参加する他、福岡県警察本部銃器課から植物の種子の鑑定依頼やダイオキシン混入食品公害事件の被害者である油症患者への生活改善のための情報提供等が行われており、地域における保健衛生の保持・向上につながる支援活動などを積極的に行っている。(12.社会との連携)2)助言1. 卒業実習(アドバンスト実務実習)は九州大学の6年制薬学教育カリキュラムを特徴づける科目であるので、国家試験準備に偏重した運用を改め、本来の目的と趣旨に沿った教育内容と評価方法に改めることが望まれる。(2.カリキュラム編成)2. プレゼンテーション、ディスカッションする能力の醸成を目的とする教育では、例えば「早期体験学習」、「実務実習プレ講義」については到達目標を設定し、成績評価についても、評価割合や評価方法(ルーブリック評価)をシラバスに表示しているが、設定されていない科目もあるので改善することが望ましい。(3.医療人教育の基本的内容)3. シラバスの到達目標が独自の表現で記載されているため、モデル・コアカリキュラムの到達目標との対応が明確でなく、学生にとってモデル・コアカリキュラムとの対応が分かりにくい。各科目のシラバスにはモデル・コアカリキュラムの到達目標との関連を記載することが望ましい。(4.薬学専門教育の内容)4. 卒業研究に対する評価として、問題解決能力、プレゼンテーション力、ものごとのまとめ力などの項目を客観的に評価するための評価基準が定められていないので、適切な評価基準を定めるよう改善することが望ましい。(6.問題解決能力の醸成のための教育)5. 健康診断の受診率が低い学年がないように、改善することが望ましい。(9.学生の支援)6. 学生生活に関する学生からの意見収集は、初年次は初年次サポート教員、2、3年次はクラス担当教員が個別面談等で相談を行っているが、学生の意見を収集するための組織や委員会は設置されていないため、学生の意見を反映するための仕組みを作るこ- 35 -とが望ましい。(9.学生の支援)7. 6年制薬学教育プログラムを継続的に自己点検・評価する組織には外部委員を含めることが望ましい。(13.自己点検・評価)3)改善すべき点1. 4年制の創薬科学科と6年制の臨床薬学科の「教育研究上の目的」は、「修学のてびき」に記載されているのみであるので、それらを薬学部の「教育研究上の目的」と併せて九州大学薬学部規則で規定するよう改善することが必要である。(1.教育研究上の目的)2. ヒューマニズム教育・医療倫理教育において、関連科目の学習成果を総合した目標達成度を評価するための指標を設定し、それに基づく評価を行うことが必要である。(3.医療人教育の基本的内容)3. コミュニケーション能力および自己表現能力を身につけるための教育全体を通して、目標達成度を評価するための指標を設定し、それに基づく評価を行うことが必要である。(3.医療人教育の基本的内容)4. 評価指標について、シラバスへの記載不備がある科目があるので、改善が必要である。(4.薬学専門教育の内容)5. 実務実習事前学習全体を通しての総合的な目標達成度を評価する指標の設定やそれに基づく適切な評価はされていないため、改善することが必要である。(5.実務実習)6. 問題解決能力の醸成に向けた総合的な目標達成度の指標や評価基準が設定されていないので、適切な指標と評価基準を設定してそれに基づく評価を行うよう改善することが必要である。(6.問題解決能力の醸成のための教育)7. 「アドバンスト実務実習期末試験」の再試験に不合格であった者に対して薬剤師国家試験受験申請を行わせないとする指導(「アドバンスト実務実習期末試験の詳細と合格基準」に記載)は適切なものとは言えず、廃止する必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)8. 6年制薬学教育プログラムを継続的に自己点検・評価することを目的とする組織が薬学部内に設置されているとは言い難いので、「学部教授会」、「教務委員会」、「入試委員会」と不定期開催の「自己点検・評価委員会」によって教育上の個々の課題に対応する体制ではなく、薬学部内に6年制薬学教育プログラムの自己点検・評価を行う独- 36 -立した組織を設けて、恒常的な自己点検・評価を行うことが必要である。(13.自己点検・評価)9. 現状の「個人評価通知書」としての通知・フィードバックや、各教員によるシラバスの内容や授業方法における改善などは、個々の教員による担当授業の改善に関するものであり、薬学部として行った自己点検・評価の結果を、学部としての教育研究活動の改善等に活用するよう改善することが必要である。(13.自己点検・評価)
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| 未入力 |
2018年度 |
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1:提言 改善報告審議結果 |
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| 北里大学 | 私 | 東京都 | 第1期 | 2018年度 | 適 |
自己点検・評価書 基礎資料 正誤票 |
評価報告書
総評
北里大学 総評学校法人北里研究所ならびに北里大学は、北里柴三郎を学祖とする生命科学の総合大学であり、「いのちを尊(たっと)び、生命の真理を探究し、実学の精神をもって社会に貢献する。」という大学の理念と薬剤師養成教育に課された使命に基づき、「人材の養成に関わる目的その他の教育研究上の目的」を設定し、6年制薬学教育を行っている。薬学教育カリキュラムは、教育課程の編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)に基づき、教養科目に始まり、学年進行にそって基礎系科目から専門科目、臨床系科目へと順次性をもって編成されており、薬学教育モデル・コアカリキュラムにほぼ準拠している。医療人教育は、体系的に編成されている。1年次の教養教育科目は、幾つかの領域を定めることにより、バランス良く履修できるように工夫されている。ヒューマニズム教育や医療倫理教育、コミュニケーションやプレゼンテーションに関する教育、医療安全教育、薬学専門教育の実施に向けた準備教育なども、順次性を配慮し、適切な学習方法を用いて行われている。薬学専門教育は、新・旧カリキュラムを通じて、例えば基礎系科目では授業科目の後に実験実習科目を配置するなど、「知識」と「技能・態度」が関連付けやすいように編成され、効果的な学習を促している。大学独自の薬学専門教育は、複数の科目構成からなる教育プログラムとして設定されている。中でも「漢方医薬学履修プログラム」は、東洋医学総合研究所をはじめ、漢方・生薬関連の施設が充実する北里大学の特徴を活かし、漢方医薬学に関する深い知識と技能を有する人材の育成を図っている。実務実習事前学習は、実務実習モデル・コアカリキュラムに準拠し、適切な指導体制の下に行われている。CBT(Computer Based Testing)およびOSCE(Objective Structured Clinical Examination)は、薬学共用試験センターの実施要項に基づき、厳正に実施されている。実務実習のうち、病院実務実習は大学附属の4病院と独自契約施設で、薬局実習は関東地区調整機構を介した実習施設で、それぞれ実施されている。問題解決能力の醸成を意図した教育は、「生薬学実習」、「衛生化学実習」などの実習系科目と、「チーム医療演習」などの演習科目、卒業研究に相当する5・6年次継続必修科目「薬学卒業特別実習」において実施されている。入学者選抜は、入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)に基づき、5種類の入学試験方式を用いて適正に実施されており、入学定員に対する入学者数に問題はない。学生の成績評価・進級・学士課程修了の認定は、定めた方法と基準に基づき行われている。学生の支援については、修学支援、大学独自を含む奨学金制度による経済的支援、学生相談室などによるヘルス・メンタルケア支援、ハラスメント防止・対策、キャリア形成支援、安全に関する支援などの体制が整備されており、充実している。教員組織については、専任教員数が設置基準を大きく上回っており、個々の教員の資格や教育研究業績も基準を満たしている。教員の採用および昇任も、適正な規程に基づき、研究、教育に加えて社会貢献をも反映させた選考が行われている。また、実務系教員が大学附属の病院などでの実務を通じて、新しい医療に対応できる体制・制度の整備を進めている。教育研究に必要な施設・設備・図書などの学習環境や研究環境は、近年一層整備され、基準を十分に満たしている。また社会との連携に関しても、卒後研修である生涯学習セミナーの開講をはじめ、適切な取り組みがなされている。自己点検・評価については、大学独自の自己点検・評価を毎年実施している。以上のように、北里大学薬学部薬学科の教育プログラムは、本機構の評価基準におおむね適合している。しかし、以下のような問題点があり、改善が必要である。(1) 6年次の実質的な授業編成が、薬剤師国家試験対策の教育に偏っているので、教育課程の編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)に沿った編成に改善すべきである。(2) 薬学教育モデル・コアカリキュラムが定めるSBOs(Specific BehavioralObjectives)の中に、実施されないSBOs、および適切な学習方法で実施されていないSBOsが散見されるので、薬学教育モデル・コアカリキュラムに準拠するように改善し、実施する必要がある。(3) 学修要項(シラバス)の記載項目に関して、学習方法、評価方法(複数の評価方法のある場合にはその寄与率も)、大学独自科目ならびに独自のSBOsを明記し、学生に事前に周知する必要があるので、改善すべきである。(4) ヒューマニズム教育・医療倫理教育、コミュニケーション能力および自己表現能力を醸成する教育、実務実習事前学習、および問題解決能力を醸成する教育において、それぞれ総合した目標到達度の指標を設定し、それに基づいて適切に評価する必要がある。(5) 卒業研究に相当する必修科目「薬学卒業特別実習」において、一部の学生に対して、基礎学力を補う学習プログラムへの出席点と試験により、本科目の成績の50%を付与する成績評価の実施と、そのもととなる本科目の運用は、早急に改善すべきである。(6) 6年制薬学教育プログラムを定期的に自己点検・評価する組織を整備し、点検・評価する項目を設定して自己点検・評価した結果を、PDCAサイクルによって学部全体の教育研究活動の改善に反映する必要がある。北里大学薬学部薬学科には、本評価で指摘された改善すべき点を踏まえて、6年制教育研究プログラムの改善を進め、また、生命科学の総合大学という特色と良き伝統とを活かして、さらに展開されることを期待する。
大学への提言
北里大学 大学への提言1)長所1. 4年次必修科目の「プレゼンテーション実習」では、医療に関するテーマに対して効果的なプレゼンテーションができるようになるために、シナリオ作成、説得力のある表現手法などの基本的知識と技能を参加型学習により習得する実習が実施されている。(3.医療人教育の基本的内容)2. 漢方・生薬関連の施設が充実しており、この特徴を活用し、薬学部および北里生命科学研究所の教員、ならびに、東洋医学総合研究所診療部・薬剤部の医師・薬剤師による講義および実習を組み合わせた教育プログラム「漢方医薬学履修プログラム」があり、漢方医薬学に関する深い知識と技能を有する人材の育成を行っている。(4.薬学専門教育の内容)2)助言1. 薬学教育カリキュラムの構築と必要に応じた変更を速やかに行う体制を機能させることが望ましい。(2.カリキュラム編成)2. 3年以上の学年の語学科目を学生が履修するように指導することが望まれる。(3.医療人教育の基本的内容)3. 「病院・薬局実習事前実習」以外の、実務実習事前学習の内容を含む講義科目(「薬剤学」など)の学修要項(シラバス)において、実務実習モデル・コアカリキュラムのSBOsを明示することが望まれる。(5.実務実習)4. 実務実習全体の総合的な学習成果を評価する適切な指標を設定し、それに基づいて評価することが望まれる。(5.実務実習)5. 教育研究上の目的に基づいた教育における総合的な学習成果を測定するための指標を設定し、それに基づいて適切に評価することが望まれる。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)6. 教員の授業担当時間数に著しい差があるため、改善することが望ましい。(10.教員組織・職員組織)7. 「自己点検・評価委員会」の委員の中に、外部委員が含まれていることが望まれる。(13.自己点検・評価)3)改善すべき点1. 6年制薬学科の「教育研究上の目的」は設定されているが、その中に研究に関する内容が含まれていないので、改善すべきである。(1.教育研究上の目的)2. 6年次の実質的な授業編成が、薬剤師国家試験対策の教育に偏っているので、カリキュラム・ポリシーに沿った編成に改善すべきである。(2.カリキュラム編成)3. ヒューマニズム教育・医療倫理教育において、それらの科目の学習成果を総合した目標達成度を評価するための指標を設定し、それに基づいて適切に評価する必要がある。(3.医療人教育の基本的内容)4. コミュニケーション能力および自己表現能力を身につけるための教育において、それらの科目の学習成果を総合した目標達成度を評価する指標を設定し、それに基づいて適切に評価する必要がある。(3.医療人教育の基本的内容)5. モデル・コアカリキュラムのSBOsの中に実施されないSBOs、および適切な学習方法で実施されていないSBOsが散見されるので、薬学教育モデル・コアカリキュラムに準拠するように改善し、実施する必要がある。(4.薬学専門教育の内容)6. 学修要項(シラバス)に学習方法の項目を設け、授業ごとに学習方法を明示する必要がある。(4.薬学専門教育の内容)7. 学修要項(シラバス)に「大学独自の科目」の記載項目を加え、薬学部の独自科目を明示する必要がある。(4.薬学専門教育の内容)8. 実務実習事前実習の科目の評価法として、実際に行う評価法を学修要項(シラバス)、およびガイダンスの資料に記載し、学生に周知する必要がある。(5.実務実習)9. 実務実習事前学習の目標達成度を評価するための指標を設定し、それに基づいて適切に評価することが必要である。(5.実務実習)10. 卒業研究に相当する必修科目「薬学卒業特別実習」の成績評価において、基礎コースの学生に対しては、基礎学力を補う学習プログラムへの出席点と試験により、本科目の成績の50%を付与する評価方法は、早急に改善すべきである。(6.問題解決能力の醸成のための教育)11. 「薬学卒業特別実習」において、基礎コースの学生に対して問題解決能力を醸成するための学習時間を十分に確保しないことは問題であり、改善すべきである。(6.問題解決能力の醸成のための教育)12. 卒業研究において、設定した8項目の評価基準を活用し、薬学科で統一された評価を行うように改善すべきである。(6.問題解決能力の醸成のための教育)13. 問題解決能力の醸成について、関連した科目を総合した目標達成度を評価するための指標を設定し、それに基づいて適切に評価する必要がある。(6.問題解決能力の醸成のための教育)14. 評価方法が複数ある科目では、個々の評価方法(評価項目)の最終評価における寄与率を学修要項(シラバス)に明記することが必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)15. 6年制薬学教育プログラムを定期的に自己点検・評価する組織を整備し、点検・評価する項目を設定する必要がある。(13.自己点検・評価)16. 6年制薬学教育プログラムに対する自己点検・評価の結果を薬学部ホームページ上に公表する必要がある。(13.自己点検・評価)17. 6年制薬学教育プログラムの自己点検・評価の結果を、PDCAサイクルによって学部全体の教育研究活動の改善に反映する必要がある。(13.自己点検・評価)
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1:提言 改善報告審議結果 |
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自己点検・評価書 基礎資料 正誤票 |
評価報告書
総評
大阪大谷大学 総評大阪大谷大学薬学部では、「生命科学・医療科学的専門知識と技能および実践力を備え、高い倫理観を有する人間性豊かな薬剤師を養成し、国民の健康・福祉の向上に寄与する」ことを、薬学部の教育目的としている。ここには研究に関する内容が含まれていないものの、当該目的は、薬剤師養成教育に課せられた基本的な使命や、医療を取り巻く環境と薬剤師に対する社会のニーズを反映したものとなっている。薬学教育カリキュラムに関しては、平成24(2012)年度以前入学生用、平成25(2013)年度入学生用および平成26(2014)年度以降入学生用の3種のカリキュラムが設定・運用されており、いずれも教育課程の編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)に沿って編成されている。現行の教育カリキュラムは薬剤師国家試験の合格を目指した教育にやや偏っていると考えられるとともに、総復習型科目群の単位認定方法に不適切な点が認められる。カリキュラムの改善は「薬学部教務委員会」での検討を経て、教授会で審議・決定する体制がとられている。医療人教育の基本的内容に関しては、社会のニーズを意識して設定された「国際文化交流」の他に、大学の特徴を生かした「宗教学」や「死生学」などが設定されている。現場の薬剤師等から生涯教育の重要性について聞く機会は十分ではないが、臨床経験豊富な特命教授や現役の薬剤師が非常勤講師として講義、演習、実習の一部を担当し、医療技術の高度化への対応を行っている。薬学専門教育に関しては、薬学教育モデル・コアカリキュラムのSBO(SpecificBehavioral Objective)への必修科目での対応やSBOの学習領域(知識、技能、態度)の対応が十分ではないが、大学独自の薬学専門教育を一部含む多くの科目が配置されるとともに、独自性の高いアドバンスト科目が選択科目として高学年に配置されている。実務実習事前学習は、3年次後期あるいは4年次前期から4年次後期にかけての4科目で構成され、教育目標は実務実習モデル・コアカリキュラムの実務実習事前学習に準拠している。病院・薬局実務実習を効果的かつ円滑に実施するために、「実務実習委員会」を設- 2 -置している。実務実習に関しては、薬学教育支援・開発センター所属の教員を除いた薬学部全教員が指導教員となっており、所属研究室の配属学生を担当している。卒業研究は5年次から開始され、「卒業研究発表会」が6年次7月に行われ、11月に卒業論文が仮提出される。卒業研究と並行して各種の講義・演習が実施されているため、学生によっては、十分な卒業研究の時間が確保されないことが懸念されるが、卒業研究は12単位の必修科目として設定されている。学生の受入に関しては、入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)が設定され、指定校推薦入試、一般入試(前期)などの8つの入学選抜制度区分を設けられている。留年生が比較的多いことから、入学志願者選抜において基礎学力が適確に評価されていないことが懸念されるが、指定校推薦と学内推薦入試においては、試験の小論文で医療人としての心構えなどを課題とするなどの工夫も見られる。成績評価の方法・基準並びに修得単位の認定基準は、履修規定で定められており、各科目の評価方法・基準はシラバスに記載されている。進級基準は「薬学部授業科目履修規程」第25条(進級判定)に定められており、便覧および学習マニュアルに掲載されている。学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)は平成24(2012)年に設定され、平成25(2013)年度入学生より適用されている。専任教員数は、教授17名、准教授13名、専任講師5名、助教15名の計50名であり、学生の収容定員840名に対する大学設置基準で定められた専任教員数(31名)を上回っている。実務家教員は7名で、設置基準の専任教員数に基づく必要数(6名)を上回っている。在学生883名に関して、専任教員1名当たりの学生数は、18名である。薬学部では、学部長および関係する各種委員会(「教務委員会」、「学生委員会」、「広報委員会」、「将来計画委員会」、「研修センター運営委員会」)の委員長からなる「薬学部自己点検・評価委員会」が組織され、自己点検・評価の実務を担当する「薬学部自己点検・評価委員会(実務委員会)」が設けられている。しかし、自己評価21の結果以外の自己点検・評価結果はホームページなどで公表されていない。以上のように、大阪大谷大学薬学部の6年制薬学教育プログラムは、本機構の評価基準におおむね適合している。しかし、以下のような問題点があり、改善が必要である。(1)新旧いずれの薬学教育モデル・コアカリキュラムに対しても、選択科目のみが対応しているSBOsが散見される。改訂モデル・コアカリキュラムのSBOsは必修科目で対応する必要がある。(2)実務実習事前学習の目標達成度の評価指標の明示がないので、適切な指標を設定し、- 3 -それに基づいて評価するよう、改善が必要である。(3)演習科目の配置状況等によって、卒業研究の時間は学生により異なり、学生によっては十分な卒業研究の時間が確保されていないことが懸念されるので、改善が必要である。(4)6年次の必修演習科目は、それぞれ独立した科目であるにもかかわらず、前期、中期、後期の演習試験により評価していて、各々の学修内容に沿って個別に評価されていない点は不適切であり、改善が必要である。(5) 卒業率が7割程度でストレート卒業率が4割程度であることから、進級や学士課程の修了認定を含め、適切な教育体制が構築できていないことが懸念されるので、改善が必要である。大阪大谷大学薬学部には、以上の改善すべき点に加え、その他の改善すべき点や助言に関しても適切に対応し、総合大学であることの強みを生かした薬学教育の推進を通して、さらに発展することを期待する。
大学への提言
大阪大谷大学 大学への提言1)長所1. ヒューマニズム教育・医療倫理教育に対応する科目では、講義・演習に加え、体験実習、問題に基づく学習(PBL)、少人数制グループ討議(SGD) や発表など、能動的な学習を取り入れるとともに、模擬患者が参加する演習を設定するなど学習方法への工夫や教員の取り組み意識の高さが見られ、教育への情熱が感じられる。(3.医療人教育の基本的内容)2. 低学年から高学年までの複数の科目において、講義と臨床現場で遭遇し得る題材を選んだ能動的学習を組み合わせた教育をするとともに、6年次には集大成の演習科目を配置するなど、参加型学習の方法に工夫が見られる。(6.問題解決能力の醸成のための教育)3. 総合的な学習成果を測定するために、ディプロマ・ポリシーを構成する 20 の能力・資質に沿ったルーブリック評価法を策定し、総合的な学習成果の測定を進めるとともに、学年末にWebシステムを用いて、ディプロマ・ポリシーに関する共通の評価項目に基づいた学生・教員双方による到達度評価が行われていることは、高く評価できる。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)4. 薬学教育支援・開発センターで毎週開催されるSAセミナーでは、受講希望学生に対して、5、6年次の有志学生(SA)による個別学習ケアプログラムが進められていて、学習面のみならず生活面についても相談に応じる仕組みを取り入れている。(9.学生の支援)5. FDとして、授業をビデオ撮影してDVDに収録し、授業改善に役立てる取り組み- 32 -は評価できる。(10.教員組織・職員組織)2)助言1. 大学の理念と薬学部の教育目的をつなぐ学部の理念を明示し、それも踏まえた薬学部の教育研究上の目的とすることが望まれる。(1.教育研究上の目的)2. 「教育研究上の目的」の具体的な周知活動が十分に行われているとは言い難いので、改善が望まれる。(1.教育研究上の目的)3. カリキュラム・ポリシーの教職員への案内はホームページと大学便覧が主で、十分に周知されているとは言えないので、改善が望まれる。(2.カリキュラム編成)4. 学生が自由に選択できるよう、より幅広い教養教育プログラムを提供することが望まれる。(3.医療人教育の基本的内容)5. 「英語Ⅱ」は「書く」要素を学習できる科目だが、文章の理解に関する学習目標が設定されており、「書く」要素に関する科目の設定が十分とは言い難いので、改善が望まれる。(3.医療人教育の基本的内容)6. 外部講師(元高校教諭)による補講が、正規科目の単位に組み込まれるのであれば、そのことをシラバスに明記することが望まれる。その場合、補講ではなく正規授業にするなどの対応も望まれる。(3.医療人教育の基本的内容)7. AEDを用いた一次救命措置(心肺蘇生)法は、3年次の実習で学習させているが、2年次までに行うことが望ましい。(3.医療人教育の基本的内容)8. 各科目のカリキュラム・ポリシーの中の位置付けや科目間の有機的な繋がりが直感的にわかるチャートの作成が望まれる。(4.薬学専門教育の内容)9. 3年次後期に行われる科目(「臨床薬学I」)で学習する知識・態度について、実務実習開始直前に到達度の確認が行われているとは言えないため、再確認を行うことが望ましい。(5.実務実習)10. 実習内容の習得度(15点)と修学状況や実習態度など(55点)の評価点数にバランスを欠いているので、改善が望まれる。(5.実務実習)11. 卒業研究に関する評価は卒業研究発表会1回および卒業論文であり、必ずしも問題解決能力の向上が評価されているとは言えないので、改善が望まれる。(6.問題解決能力の醸成のための教育)12. 指定校推薦と学内推薦入試を除いては、学力試験のみで、アドミッション・ポリシーのいずれの項目も評価する試験はなされていないので、入学者選抜に関する改善が望- 33 -まれる。(7.学生の受入)13. ディプロマ・ポリシー、カリキュラム・ポリシーに沿うように、「共通教育必修科目」や「共通教育選択科目」を2年次までの低学年で履修させることが望まれる。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)14. 教職員に対するディプロマ・ポリシーの周知が不十分なので、改善が望まれる。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)15. 実習指導者の人数は、学生約20~25名につき指導者1名程度であり、やや不足しているので、安全を確保するために指導者を増やすことが望まれる。(9.学生の支援)16. 教科書執筆等の実績がなく、かつ論文発表・学会発表の記載が全くないかあるいは共著書籍1件のみの教員がおり、大学が教員に努力を促すことが望まれる。(10.教員組織・職員組織)17. 研究活動の開示に関して、記述がない教員がいるので、記載の充実が望まれる。(10.教員組織・職員組織)18. 実務家教員の定期的な現場研修制度が確立されていないので、改善が望まれる。(10.教員組織・職員組織)19. 大学の責任授業負担数を超える実務家教員については、適正な範囲内となるよう努めることが望まれる。(10.教員組織・職員組織)20. 英語版大学ホームページは公開しているが、薬学部の紹介は1ページのみで広く世界に周知しているとは言えないので、改善が望まれる。(12.社会との連携)21. 「薬学部自己点検・評価委員会」に外部委員が含まれていることが望まれる。(13.自己点検・評価)3)改善すべき点1. 教育研究上の目的が設定されているが、その中に研究に関する内容が含まれていないので、改善する必要がある。(1.教育研究上の目的)2. 「卒業研究」は、5年次では水曜2限などの演習科目と重なり、6年次では総復習型演習科目が午前中に多く配置されていることから、まとまった研究時間の確保が難しく、薬剤師国家試験の合格を目指した教育にやや偏っているので、改善が必要である。(2.カリキュラム編成)3. ヒューマニズム教育・医療倫理教育に関わる各科目の評価について、具体的な到達度の指標は定められていないので、改善が必要である。(3.医療人教育の基本的内容)- 34 -4. ヒューマニズム教育・医療倫理教育については、関連科目の学習成果を総合して目標達成度を評価するための適切な指標を設定し、評価する必要がある。(3.医療人教育の基本的内容)5. コミュニケーション能力および自己表現能力を身につけるための教育の各科目の評価について、具体的な到達度の指標は定められていないので、改善が必要である。(3.医療人教育の基本的内容)6. コミュニケーション能力および自己表現能力を身につけるための教育においては、関連科目の学習成果を総合して目標達成度を評価するための適切な指標を設定し、評価する必要がある。(3.医療人教育の基本的内容)7. 正規科目の中で現場の薬剤師等から生涯教育の重要性について聞く機会が十分に設けられているとは言い難いので、生涯教育の重要性について聞く機会を設定する必要がある。(3.医療人教育の基本的内容)8. 新旧いずれの薬学教育モデル・コアカリキュラムに対しても、選択科目のみが対応しているSBOsが散見される。改訂モデル・コアカリキュラムのSBOsは必修科目で対応する必要がある。(4.薬学専門教育の内容)9. シラバスの科目の到達目標欄に、科目としての到達目標に対応したGIOを記載する必要がある。(4.薬学専門教育の内容)10. 技能や態度に関するSBOでありながら、講義のみで行われている科目が散見されるので、改善する必要がある。(4.薬学専門教育の内容)11. 実務実習事前学習の総合的な目標達成度の評価指標の明示がなく、チェック表もOSCEのものとほぼ変わらないので、適切な指標を設定し、それに基づいて評価するよう改善が必要である。(5.実務実習)12. 演習科目の配置状況等によって、卒業研究の時間は学生により異なり、学生によっては十分な卒業研究の時間が確保されていないことが懸念されるので、改善が必要である。(6.問題解決能力の醸成のための教育)13. 修学状況が良いとは言い難いことなどから、入学志願者選抜において基礎学力が適確に評価されていないことが懸念される。従って、入試制度を見直すことが必要である。(7.学生の受入)14. ディプロマ・ポリシーの薬学部における審議結果が、大学の教務委員会に反映される体制づくりが必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)15. 6年次の必修演習科目(「基礎薬学演習B」、「基礎薬学演習C」など)は、それぞれ独- 35 -立した科目であるにもかかわらず、前期、中期、後期の演習試験により評価しており、各々の学修内容に沿って個別に評価していないことは不適切であり、改善が必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)16. 卒業率が7割程度でストレート卒業率が4割程度であることから、進級や学士課程の修了認定を含め、適切な教育体制が構築できていないことが懸念されるので、改善が必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)17. シラバスの成績評価において、評価方法の配点項目(学習態度を含まない)の合計が100点であるのに、評価基準で学習態度を含めて評価するとして矛盾があるので、改善が必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)18. 平常点が40%以上を占める科目の中には、平常点の基準項目か分からないものや、項目別の配点率が記載されてないものがあり、改善が必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)19. 6年次の通年演習科目の成績評価に、直接は関係のない、「ミニ演習」の達成、「外部業者による模擬試験の受験」の有無、および「実務実習習得度試験」の合否を含めることは不適切であるので、改善が必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)20. 自己点検・評価の結果の公表は自己評価21の結果だけで、他年度の「薬学部自己点検・評価委員会」の議事録も提示されていないことから、毎年継続的に自己点検・評価を実施しているとは言い難いので、改善が必要である。(13.自己点検・評価)21. 各種委員会の自己点検・評価をまとめて薬学部全体としての自己点検・評価を実施し、その結果を踏まえた改善を行うように体制を機能させる必要がある。(13.自己点検・評価)
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1:提言 改善報告審議結果 |
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適 |
自己点検・評価書 基礎資料 正誤票 |
評価報告書
総評
青森大学 総評青森大学薬学部は、「地域とともに生きる」という大学の建学の精神と、「実践的教育」、「親身な指導」、「地域貢献」という大学の基本理念に則った薬剤師養成教育を目指している。教育研究上の目的は、「薬学の基礎となる科学的知識・技術を授け、さらに医療薬学的知識・技術及び医療人としての心構えと態度を身に付け、わが国の医療環境の進展に応え得る薬剤師を育成することを目的とする」と定められており、これに基づいて、入学者受入の方針(アドミッション・ポリシー)、教育課程の編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)および学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)が設定され、公表されている。カリキュラム・ポリシーには、薬学部における教育内容、教育方法、教育評価の方針が具体的に定められており、ディプロマ・ポリシーとの対応を示したカリキュラムマップが作成されている。カリキュラムの構築と改善に関する検討については、いくつかのサブ組織を有する教務委員会が提案を受けて協議し、最終的に薬学部教授会で審議決定される体制となっている。医療人教育の基本的内容のうち、教養教育、コミュニケーション能力・自己表現能力を身につけるための教育、語学教育、薬学専門教育の実施に向けた準備教育、医療安全教育、生涯学習の意欲醸成のための教育は、おおむね適切に実施されている。特に教養教育プログラムは、大学の基本理念や社会のニーズを反映した多彩な科目で構成されており、「あおもり学」や「じょっぱり経済学」のように、地域とともに生きる大学として特徴的な科目も設定されていることは評価に値する。薬学専門教育の内容は、薬学教育モデル・コアカリキュラムにおおむね準拠しており、実務実習事前学習、薬学共用試験、病院・薬局実習は、適正に実施されている。また、問題解決能力の醸成のための教育も、おおむね適合水準に達している。学生の受入については、ディプロマ・ポリシーおよびカリキュラム・ポリシーと整合したアドミッション・ポリシーが設定され、これに準拠した入学試験が、責任ある体制の下で実施されている。ただし、定員充足率については対策が必要な状況である。- 2 -成績評価と進級判定は、公正かつ厳格に行われている。学士課程修了認定に関わるディプロマ・ポリシーは、薬剤師として必要な知識・技能・態度の修得に加えて、全学部に共通の能力として「生涯をかけて学び続ける力」、「人とつながる力」、「自分自身を見据え、確かめる力」という「3つの力」の修得が設定されていることが特徴的である。学生に対する修学支援の一環として担任制度が導入されており、生活全般の指導のほか、履修・学習相談に応じている。経済的支援として大学独自の奨学金制度が多種類設定され活用されていることは、評価に値する。また、学生の健康相談、ハラスメントの防止対策、進路選択の支援などの体制、学生の意見を教育や学生生活に反映させるための体制は整っている。実験・実習および卒業研究等に必要な安全教育は実習担当教員により行われており、保険については学園本部と大学事務局が主体となって、各種保険に関する情報収集・加入・管理が行われている。薬学部教員の構成は大学設置基準を満たしており、職位の比率や教員1人当たりの学生数には問題がない。教員の採用と昇任は、規程に基づいて厳正に行われている。研究費は職位に応じて適正に配分されており、競争的外部研究資金の獲得のための申請支援も行われている。また、教員の教育研究能力の向上を図るためのFD(Faculty Development)、授業改善のためのアンケート調査なども大学全体の取組みとして行われている。教員の教育研究業績は、1年に1回定期的に収集確認されている。教員の活動は、大学事務局と薬学部独自の事務室とでサポートされている。講義室、演習室、実習室、自習室、図書室などは、現状の学生数に対する教育を実施するための施設・設備としては十分に確保されている。地域の医療界との連携は、認定実務実習指導薬剤師養成ワークショップや卒後研修等の開催を通して密に行われており、地域住民への啓発活動も積極的に行われている。教育プログラムの自己点検・評価の体制としては、第三者評価の受審のための委員会が設置されているだけである。以上、青森大学薬学部の6年制薬学教育プログラムは、本機構の評価基準におおむね適合していると判断される。しかし、以下のような問題点があり、改善が必要である。(1)教育研究上の目的を学生および教職員に十分周知するとともに、ホームページで社会に公表する必要がある。(2)6年次のカリキュラムが国家試験の合格のみを目指した教育に偏っていることを改善する必要がある。- 3 -(3)ヒューマニズム教育・医療倫理教育に関わる科目について、それらの体系性と学習方略、適切な評価のための指標の設定が不十分である。(4)ヒューマニズム教育・医療倫理教育およびコミュニケーション能力・自己表現能力を身につけるための教育について、関連科目の学習成果を総合した目標達成度の評価のための指標を設定し、それに基づいた適切な評価を行う必要がある。(5)薬学専門教育について、コアカリとの整合性やシラバス記載内容に関する自己点検が不十分である。また、実験実習の単位数を増やすとともに、大学の教育研究上の目的に基づいた独自の薬学専門教育を設定し、それらをシラバスに明示する必要がある。(6)実務実習事前学習について、関連科目の学習成果を総合した目標達成度の評価のための指標を設定し、それに基づいた適切な評価を行う必要がある。(7)卒業研究の実質的な実施時間を適正に確保するために、卒業研究に当てられる時間を時間割に明記して学生に周知する必要がある。(8)問題解決能力の醸成のための教育について、関連科目の学習成果を総合した目標達成度の評価のための指標を設定し、それに基づいた適切な評価を行う必要がある。(9)入学後の修学状況から判断すると、入学後の教育に求められる基礎学力が入学試験において適確に評価されていない可能性がある。(10)国家試験準備教育に相当する「薬学総合演習Ⅱ」の試験が「卒業試験」と定義され、この試験の合否のみが実質的な学士課程修了の判定基準になっていることは、ディプロマ・ポリシーの達成に基づいて学士課程修了を認定するという趣旨に合致していないので、改善する必要がある。また、卒業試験の合格基準に「程度」を設定しているなどの不明瞭な点があるので、基準を明確にする必要がある。(11)責任ある自己点検・評価体制を薬学部内に整備し、その組織の主導により教育プログラムの改善を自主的かつ恒常的に行い、PDCAサイクルを有効に回して6年制薬学教育プログラムの内部質保証に努めることが必要である。青森大学薬学部には、今回の評価における提言を踏まえた積極的な改善を通して薬学教育の質を高め、地域とともに生きる大学としてさらに発展することを期待する。
大学への提言
青森大学 大学への提言1)助言1. 「教育研究上の目的」について、薬学部が主体的かつ定期的に検証する体制を構築することが望まれる。(1.教育研究上の目的)2. カリキュラム・ポリシーを学生および教職員に十分に周知することが望まれる。(2.カリキュラム編成)3. カリキュラムマップからは、ヒューマニズム教育・医療倫理教育の体系性を読み取ることが難しいので、分かりやすいマップを作成することが望まれる。(3.医療人教育の基本的内容)- 37 -4. 教養教育科目の中に履修者が著しく少ない選択科目があることを改善することが望まれる。(3.医療人教育の基本的内容)5. 医療安全教育について、薬害、医療過誤、医療事故等の被害者やその家族、弁護士、医療における安全管理者を講師とするなど、学生が肌で感じる機会を増やすことが望まれる。(3.医療人教育の基本的内容)6. 生涯学習の意欲醸成について、より幅広い人的資源を活用した取り組みを行うことが望まれる。(3.医療人教育の基本的内容)7. 生涯学習に対する意欲を醸成する教育について、薬学専門教育における体系性を明確にすることが望まれる。(3.医療人教育の基本的内容)8. 中項目3に該当する科目の総単位数については、科目内容の識別を中項目3の基準に正確に照らし合わせて算出することが望まれる。(3.医療人教育の基本的内容)9. 旧コアカリの一部の技能系SBO(C7(1)「生薬の同定と品質評価」等)は、講義のみで教育されているので、改善が望まれる。(4.薬学専門教育の内容)10. 基礎と臨床との関連性がシラバスの「授業内容」に記述されていない基礎系科目があるので、改善が望まれる。(4.薬学専門教育の内容)11. 「実務実習事前実習」の単位数(3単位)と実施時間(1コマ90分×148コマ)との乖離を改善することが望まれる。(5.実務実習)12. 実務実習全体の総合的な学習成果を評価するための指標を設定し、それに基づいた評価を行うことが望まれる。(5.実務実習)13. アドミッション・ポリシーに掲げられた能力等を適確に判断できるような評価方法を検討し導入することが望ましい。(7.学生の受入)14. 薬学教育プログラム全体の総合的なアウトカム評価の指標をディプロマ・ポリシーに基づいて設定し、適正な卒業認定を行うことが望まれる。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)15. ハラスメント防止について、学生生活ガイドブックに記載することが望まれる。(9.学生の支援)16. 身体障がいのある者への受験機会の提供について、個別対応であることを青森大学入学試験ガイド等に明記することが望まれる。(9.学生の支援)17. 教員の高齢化の是正のために、今後も若手の教員を増やすことが望まれる。(10.教員組織・職員組織)18. 薬学部教員の採用と昇任について、薬学部教授会が審査・選考のプロセスに直接関与- 38 -することが望まれる。(10.教員組織・職員組織)19. 教員の教育研究活動を活性化するために、業績を定期的に収集するにとどまらず、その改善策を検討することが望まれる。(10.教員組織・職員組織)20. 実務家教員が最新の医療に対応するために研鑽する機会を増やすなど、実務家教員の資質を維持向上させるための活動をさらに促進することが望まれる。(10.教員組織・職員組織)21. 教員間の授業負担のばらつきを是正するとともに、若手の教員が研究時間を十分に確保できるように学部として配慮することが望まれる。(10.教員組織・職員組織)22. 講義室・実習室等について、定員充足率が100%である場合にも対応できる規模と数を確保することが望まれる。(11.学習環境)23. 施設や設備の老朽化への対応が望まれる。(11.学習環境)24. 図書館の蔵書について、外国語雑誌が6種、電子ジャーナルの契約数がゼロという現状を改善することが望まれる。(11.学習環境)25. 英語版のホームページを整備して世界への情報発信に努めることが望まれる。(12.社会との連携)26. 「青森大学国際教育センター」において、教職員の海外研修等についても積極的に推進することが望まれる。(12.社会との連携)27. 薬学部の自己点検・評価を行う組織の構成員に外部委員を追加することが望まれる。(13.自己点検・評価)2)改善すべき点1. 「教育研究上の目的」を学生および教職員に十分に周知することが必要である。(1.教育研究上の目的)2. 薬学部薬学科の「教育研究上の目的」を、大学のホームページで公表する必要がある。(1.教育研究上の目的)3. 6年次のカリキュラムが国家試験の合格のみを目指した教育に偏っていることを改善する必要がある。(2.カリキュラム編成)4. ヒューマニズム教育・医療倫理教育に関わる科目について、「自己点検・評価書」の記述とシラバスの記載内容との間に齟齬がある科目が多々認められたこと、科目の位置づけの解釈が基準・観点に合っていなかったことは、ヒューマニズム教育・医療倫理教育の目的や学習方略に関する理解が不十分なままでカリキュラム編成が行われて- 39 -いたことを示唆しており、改善が必要である。(3.医療人教育の基本的内容)5. ヒューマニズム教育・医療倫理教育に関わる科目の体系性について、低学年での科目設定が少ないことを改善すべきである。(3.医療人教育の基本的内容)6. ヒューマニズム教育・医療倫理教育に関わる科目について、学習目標の領域と学習方法がマッチしていない科目があることを改善する必要がある。(3.医療人教育の基本的内容)7. ヒューマニズム教育・医療倫理教育に関わる各科目について、適切な評価のための指標の設定が不十分である。(3.医療人教育の基本的内容)8. ヒューマニズム教育・医療倫理教育に関連する科目の学習成果を総合した目標達成度の評価のための指標を設定し、それに基づいた適切な評価を行う必要がある。(3.医療人教育の基本的内容)9. コミュニケーション能力および自己表現能力を身につけるための教育を行っている各科目について、適切な評価のための指標の設定が不十分である。(3.医療人教育の基本的内容)10. コミュニケーション能力および自己表現能力を身につけるための教育に関連する科目の学習成果を総合した目標達成度の評価のための指標を設定し、それに基づいた適切な評価を行う必要がある。(3.医療人教育の基本的内容)11. カリキュラムとコアカリとの整合性に不備があり、改訂コアカリに準拠したカリキュラムが適正に実施されていない懸念があるので、改善すべきである。(4.薬学専門教育の内容)12. シラバスにおけるSBOsの記載内容と基礎資料3との整合性に不備が散見されるので、十分な点検に基づく改善が必要である。(4.薬学専門教育の内容)13. 実験実習の単位数を増やす必要がある。(4.薬学専門教育の内容)14. 大学の教育研究上の目的に基づいた独自の薬学専門教育を設定し、それらをシラバスに明示する必要がある。(4.薬学専門教育の内容)15. 実務実習事前学習について、関連科目の学習成果を総合した目標達成度の評価のための指標を設定し、それに基づいた適切な評価を行う必要がある。(5.実務実習)16. 卒業研究に相当する「特別実習」は6年次通年科目となっており、シラバスと時間割には4~5年次の卒業研究についての記載がないことを改善する必要がある。(6.問題解決能力の醸成のための教育)17. 卒業研究の実質的な実施時間を適正に確保するために、卒業研究に当てられる時間を- 40 -時間割に明記して学生に周知する必要がある。(6.問題解決能力の醸成のための教育)18. 薬剤師に求められる問題解決能力の醸成に関わる科目の総合的な目標達成度の指標を設定し、それに基づいて適切に評価する必要がある。(6.問題解決能力の醸成のための教育)19. 最近5年間のストレート卒業率が平均で 50%未満であるなど、入学後の教育に求められる基礎学力が入学試験において適確に評価されていない可能性があるので、改善すべきである。(7.学生の受入)20. 国家試験準備教育に相当する「薬学総合演習Ⅱ」の試験が「卒業試験」と定義され、この試験の合否のみが実質的な学士課程修了の判定基準になっていることは、ディプロマ・ポリシーの達成に基づいて学士課程修了を認定するという趣旨に合致していないので、改善する必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)21. 「薬学総合演習Ⅱ」の卒業試験について、合格基準に「程度」を設定しているなどの不明瞭な点があるので、基準を明確にする必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)22. 定期健康診断の受診率を向上させるために、受診指導の徹底や日程調整が必要である。(9.学生の支援)23. 教育研究活動の活性化を図るために、薬学部独自のFD委員会を整備する必要がある。(10.教員組織・職員組織)24. PDCAサイクルを有効に回して6年制薬学教育プログラムの改善を図るために、責任ある自己点検・評価体制を薬学部内に整備する必要がある。(13.自己点検・評価)25. 整備された組織の主導により教育プログラムの改善を自主的かつ恒常的に行い、6年制薬学教育の内部質保証に努めることが必要である。(13.自己点検・評価)
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1:提言 改善報告審議結果 |
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| 青森大学 | 私 | 青森県 | 第1期 | 2018年度 | 適 |
自己点検・評価書 基礎資料 正誤票 |
評価報告書
総評
青森大学 総評青森大学薬学部は、「地域とともに生きる」という大学の建学の精神と、「実践的教育」、「親身な指導」、「地域貢献」という大学の基本理念に則った薬剤師養成教育を目指している。教育研究上の目的は、「薬学の基礎となる科学的知識・技術を授け、さらに医療薬学的知識・技術及び医療人としての心構えと態度を身に付け、わが国の医療環境の進展に応え得る薬剤師を育成することを目的とする」と定められており、これに基づいて、入学者受入の方針(アドミッション・ポリシー)、教育課程の編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)および学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)が設定され、公表されている。カリキュラム・ポリシーには、薬学部における教育内容、教育方法、教育評価の方針が具体的に定められており、ディプロマ・ポリシーとの対応を示したカリキュラムマップが作成されている。カリキュラムの構築と改善に関する検討については、いくつかのサブ組織を有する教務委員会が提案を受けて協議し、最終的に薬学部教授会で審議決定される体制となっている。医療人教育の基本的内容のうち、教養教育、コミュニケーション能力・自己表現能力を身につけるための教育、語学教育、薬学専門教育の実施に向けた準備教育、医療安全教育、生涯学習の意欲醸成のための教育は、おおむね適切に実施されている。特に教養教育プログラムは、大学の基本理念や社会のニーズを反映した多彩な科目で構成されており、「あおもり学」や「じょっぱり経済学」のように、地域とともに生きる大学として特徴的な科目も設定されていることは評価に値する。薬学専門教育の内容は、薬学教育モデル・コアカリキュラムにおおむね準拠しており、実務実習事前学習、薬学共用試験、病院・薬局実習は、適正に実施されている。また、問題解決能力の醸成のための教育も、おおむね適合水準に達している。学生の受入については、ディプロマ・ポリシーおよびカリキュラム・ポリシーと整合したアドミッション・ポリシーが設定され、これに準拠した入学試験が、責任ある体制の下で実施されている。ただし、定員充足率については対策が必要な状況である。- 2 -成績評価と進級判定は、公正かつ厳格に行われている。学士課程修了認定に関わるディプロマ・ポリシーは、薬剤師として必要な知識・技能・態度の修得に加えて、全学部に共通の能力として「生涯をかけて学び続ける力」、「人とつながる力」、「自分自身を見据え、確かめる力」という「3つの力」の修得が設定されていることが特徴的である。学生に対する修学支援の一環として担任制度が導入されており、生活全般の指導のほか、履修・学習相談に応じている。経済的支援として大学独自の奨学金制度が多種類設定され活用されていることは、評価に値する。また、学生の健康相談、ハラスメントの防止対策、進路選択の支援などの体制、学生の意見を教育や学生生活に反映させるための体制は整っている。実験・実習および卒業研究等に必要な安全教育は実習担当教員により行われており、保険については学園本部と大学事務局が主体となって、各種保険に関する情報収集・加入・管理が行われている。薬学部教員の構成は大学設置基準を満たしており、職位の比率や教員1人当たりの学生数には問題がない。教員の採用と昇任は、規程に基づいて厳正に行われている。研究費は職位に応じて適正に配分されており、競争的外部研究資金の獲得のための申請支援も行われている。また、教員の教育研究能力の向上を図るためのFD(Faculty Development)、授業改善のためのアンケート調査なども大学全体の取組みとして行われている。教員の教育研究業績は、1年に1回定期的に収集確認されている。教員の活動は、大学事務局と薬学部独自の事務室とでサポートされている。講義室、演習室、実習室、自習室、図書室などは、現状の学生数に対する教育を実施するための施設・設備としては十分に確保されている。地域の医療界との連携は、認定実務実習指導薬剤師養成ワークショップや卒後研修等の開催を通して密に行われており、地域住民への啓発活動も積極的に行われている。教育プログラムの自己点検・評価の体制としては、第三者評価の受審のための委員会が設置されているだけである。以上、青森大学薬学部の6年制薬学教育プログラムは、本機構の評価基準におおむね適合していると判断される。しかし、以下のような問題点があり、改善が必要である。(1)教育研究上の目的を学生および教職員に十分周知するとともに、ホームページで社会に公表する必要がある。(2)6年次のカリキュラムが国家試験の合格のみを目指した教育に偏っていることを改善する必要がある。- 3 -(3)ヒューマニズム教育・医療倫理教育に関わる科目について、それらの体系性と学習方略、適切な評価のための指標の設定が不十分である。(4)ヒューマニズム教育・医療倫理教育およびコミュニケーション能力・自己表現能力を身につけるための教育について、関連科目の学習成果を総合した目標達成度の評価のための指標を設定し、それに基づいた適切な評価を行う必要がある。(5)薬学専門教育について、コアカリとの整合性やシラバス記載内容に関する自己点検が不十分である。また、実験実習の単位数を増やすとともに、大学の教育研究上の目的に基づいた独自の薬学専門教育を設定し、それらをシラバスに明示する必要がある。(6)実務実習事前学習について、関連科目の学習成果を総合した目標達成度の評価のための指標を設定し、それに基づいた適切な評価を行う必要がある。(7)卒業研究の実質的な実施時間を適正に確保するために、卒業研究に当てられる時間を時間割に明記して学生に周知する必要がある。(8)問題解決能力の醸成のための教育について、関連科目の学習成果を総合した目標達成度の評価のための指標を設定し、それに基づいた適切な評価を行う必要がある。(9)入学後の修学状況から判断すると、入学後の教育に求められる基礎学力が入学試験において適確に評価されていない可能性がある。(10)国家試験準備教育に相当する「薬学総合演習Ⅱ」の試験が「卒業試験」と定義され、この試験の合否のみが実質的な学士課程修了の判定基準になっていることは、ディプロマ・ポリシーの達成に基づいて学士課程修了を認定するという趣旨に合致していないので、改善する必要がある。また、卒業試験の合格基準に「程度」を設定しているなどの不明瞭な点があるので、基準を明確にする必要がある。(11)責任ある自己点検・評価体制を薬学部内に整備し、その組織の主導により教育プログラムの改善を自主的かつ恒常的に行い、PDCAサイクルを有効に回して6年制薬学教育プログラムの内部質保証に努めることが必要である。青森大学薬学部には、今回の評価における提言を踏まえた積極的な改善を通して薬学教育の質を高め、地域とともに生きる大学としてさらに発展することを期待する。
大学への提言
青森大学 大学への提言1)助言1. 「教育研究上の目的」について、薬学部が主体的かつ定期的に検証する体制を構築することが望まれる。(1.教育研究上の目的)2. カリキュラム・ポリシーを学生および教職員に十分に周知することが望まれる。(2.カリキュラム編成)3. カリキュラムマップからは、ヒューマニズム教育・医療倫理教育の体系性を読み取ることが難しいので、分かりやすいマップを作成することが望まれる。(3.医療人教育の基本的内容)- 37 -4. 教養教育科目の中に履修者が著しく少ない選択科目があることを改善することが望まれる。(3.医療人教育の基本的内容)5. 医療安全教育について、薬害、医療過誤、医療事故等の被害者やその家族、弁護士、医療における安全管理者を講師とするなど、学生が肌で感じる機会を増やすことが望まれる。(3.医療人教育の基本的内容)6. 生涯学習の意欲醸成について、より幅広い人的資源を活用した取り組みを行うことが望まれる。(3.医療人教育の基本的内容)7. 生涯学習に対する意欲を醸成する教育について、薬学専門教育における体系性を明確にすることが望まれる。(3.医療人教育の基本的内容)8. 中項目3に該当する科目の総単位数については、科目内容の識別を中項目3の基準に正確に照らし合わせて算出することが望まれる。(3.医療人教育の基本的内容)9. 旧コアカリの一部の技能系SBO(C7(1)「生薬の同定と品質評価」等)は、講義のみで教育されているので、改善が望まれる。(4.薬学専門教育の内容)10. 基礎と臨床との関連性がシラバスの「授業内容」に記述されていない基礎系科目があるので、改善が望まれる。(4.薬学専門教育の内容)11. 「実務実習事前実習」の単位数(3単位)と実施時間(1コマ90分×148コマ)との乖離を改善することが望まれる。(5.実務実習)12. 実務実習全体の総合的な学習成果を評価するための指標を設定し、それに基づいた評価を行うことが望まれる。(5.実務実習)13. アドミッション・ポリシーに掲げられた能力等を適確に判断できるような評価方法を検討し導入することが望ましい。(7.学生の受入)14. 薬学教育プログラム全体の総合的なアウトカム評価の指標をディプロマ・ポリシーに基づいて設定し、適正な卒業認定を行うことが望まれる。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)15. ハラスメント防止について、学生生活ガイドブックに記載することが望まれる。(9.学生の支援)16. 身体障がいのある者への受験機会の提供について、個別対応であることを青森大学入学試験ガイド等に明記することが望まれる。(9.学生の支援)17. 教員の高齢化の是正のために、今後も若手の教員を増やすことが望まれる。(10.教員組織・職員組織)18. 薬学部教員の採用と昇任について、薬学部教授会が審査・選考のプロセスに直接関与- 38 -することが望まれる。(10.教員組織・職員組織)19. 教員の教育研究活動を活性化するために、業績を定期的に収集するにとどまらず、その改善策を検討することが望まれる。(10.教員組織・職員組織)20. 実務家教員が最新の医療に対応するために研鑽する機会を増やすなど、実務家教員の資質を維持向上させるための活動をさらに促進することが望まれる。(10.教員組織・職員組織)21. 教員間の授業負担のばらつきを是正するとともに、若手の教員が研究時間を十分に確保できるように学部として配慮することが望まれる。(10.教員組織・職員組織)22. 講義室・実習室等について、定員充足率が100%である場合にも対応できる規模と数を確保することが望まれる。(11.学習環境)23. 施設や設備の老朽化への対応が望まれる。(11.学習環境)24. 図書館の蔵書について、外国語雑誌が6種、電子ジャーナルの契約数がゼロという現状を改善することが望まれる。(11.学習環境)25. 英語版のホームページを整備して世界への情報発信に努めることが望まれる。(12.社会との連携)26. 「青森大学国際教育センター」において、教職員の海外研修等についても積極的に推進することが望まれる。(12.社会との連携)27. 薬学部の自己点検・評価を行う組織の構成員に外部委員を追加することが望まれる。(13.自己点検・評価)2)改善すべき点1. 「教育研究上の目的」を学生および教職員に十分に周知することが必要である。(1.教育研究上の目的)2. 薬学部薬学科の「教育研究上の目的」を、大学のホームページで公表する必要がある。(1.教育研究上の目的)3. 6年次のカリキュラムが国家試験の合格のみを目指した教育に偏っていることを改善する必要がある。(2.カリキュラム編成)4. ヒューマニズム教育・医療倫理教育に関わる科目について、「自己点検・評価書」の記述とシラバスの記載内容との間に齟齬がある科目が多々認められたこと、科目の位置づけの解釈が基準・観点に合っていなかったことは、ヒューマニズム教育・医療倫理教育の目的や学習方略に関する理解が不十分なままでカリキュラム編成が行われて- 39 -いたことを示唆しており、改善が必要である。(3.医療人教育の基本的内容)5. ヒューマニズム教育・医療倫理教育に関わる科目の体系性について、低学年での科目設定が少ないことを改善すべきである。(3.医療人教育の基本的内容)6. ヒューマニズム教育・医療倫理教育に関わる科目について、学習目標の領域と学習方法がマッチしていない科目があることを改善する必要がある。(3.医療人教育の基本的内容)7. ヒューマニズム教育・医療倫理教育に関わる各科目について、適切な評価のための指標の設定が不十分である。(3.医療人教育の基本的内容)8. ヒューマニズム教育・医療倫理教育に関連する科目の学習成果を総合した目標達成度の評価のための指標を設定し、それに基づいた適切な評価を行う必要がある。(3.医療人教育の基本的内容)9. コミュニケーション能力および自己表現能力を身につけるための教育を行っている各科目について、適切な評価のための指標の設定が不十分である。(3.医療人教育の基本的内容)10. コミュニケーション能力および自己表現能力を身につけるための教育に関連する科目の学習成果を総合した目標達成度の評価のための指標を設定し、それに基づいた適切な評価を行う必要がある。(3.医療人教育の基本的内容)11. カリキュラムとコアカリとの整合性に不備があり、改訂コアカリに準拠したカリキュラムが適正に実施されていない懸念があるので、改善すべきである。(4.薬学専門教育の内容)12. シラバスにおけるSBOsの記載内容と基礎資料3との整合性に不備が散見されるので、十分な点検に基づく改善が必要である。(4.薬学専門教育の内容)13. 実験実習の単位数を増やす必要がある。(4.薬学専門教育の内容)14. 大学の教育研究上の目的に基づいた独自の薬学専門教育を設定し、それらをシラバスに明示する必要がある。(4.薬学専門教育の内容)15. 実務実習事前学習について、関連科目の学習成果を総合した目標達成度の評価のための指標を設定し、それに基づいた適切な評価を行う必要がある。(5.実務実習)16. 卒業研究に相当する「特別実習」は6年次通年科目となっており、シラバスと時間割には4~5年次の卒業研究についての記載がないことを改善する必要がある。(6.問題解決能力の醸成のための教育)17. 卒業研究の実質的な実施時間を適正に確保するために、卒業研究に当てられる時間を- 40 -時間割に明記して学生に周知する必要がある。(6.問題解決能力の醸成のための教育)18. 薬剤師に求められる問題解決能力の醸成に関わる科目の総合的な目標達成度の指標を設定し、それに基づいて適切に評価する必要がある。(6.問題解決能力の醸成のための教育)19. 最近5年間のストレート卒業率が平均で 50%未満であるなど、入学後の教育に求められる基礎学力が入学試験において適確に評価されていない可能性があるので、改善すべきである。(7.学生の受入)20. 国家試験準備教育に相当する「薬学総合演習Ⅱ」の試験が「卒業試験」と定義され、この試験の合否のみが実質的な学士課程修了の判定基準になっていることは、ディプロマ・ポリシーの達成に基づいて学士課程修了を認定するという趣旨に合致していないので、改善する必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)21. 「薬学総合演習Ⅱ」の卒業試験について、合格基準に「程度」を設定しているなどの不明瞭な点があるので、基準を明確にする必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)22. 定期健康診断の受診率を向上させるために、受診指導の徹底や日程調整が必要である。(9.学生の支援)23. 教育研究活動の活性化を図るために、薬学部独自のFD委員会を整備する必要がある。(10.教員組織・職員組織)24. PDCAサイクルを有効に回して6年制薬学教育プログラムの改善を図るために、責任ある自己点検・評価体制を薬学部内に整備する必要がある。(13.自己点検・評価)25. 整備された組織の主導により教育プログラムの改善を自主的かつ恒常的に行い、6年制薬学教育の内部質保証に努めることが必要である。(13.自己点検・評価)
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| 第1期 |
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1:提言 改善報告審議結果 |
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| 第一薬科大学 | 私 | 福岡県 | 第1期 |
2018年度 |
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自己点検・評価書 基礎資料 正誤票 |
評価報告書
総評
第一薬科大学 総評第一薬科大学は、建学の精神である「個性の伸展による人生練磨」を基に、学則第1条 に教育研究上の目的とともに使命を定めている。また、薬学科と漢方薬学科の2学科それ ぞれにディプロマ・ポリシー、カリキュラム・ポリシー、アドミッション・ポリシーを定 め、6年制薬学教育を行っている。 教養教育は1~3年次に社会科学・人文社会系の教養科目、外国語科目を配置している。 ヒューマニズム教育・医療倫理教育およびコミュニケーション力の醸成教育は1年次から 展開しているが、体系的な科目編成や成績評価方法に懸念される点がある。薬学専門教育 は、それぞれの学科に特色ある科目を配置しつつ、薬学教育モデル・コアカリキュラムに 準拠して実施している。問題解決能力は、5、6年次の卒業研究を中心に醸成を図ってお り、また、チーム基盤型学習などのアクティブラーニングの手法を取り入れた授業を積極 的に取り入れている。 実務実習に関しては、4年次を中心に実務実習事前学習科目を配置し、5年次の病院・ 薬局実習で効果的な学習が実践できるように努めている。 学生の受け入れに対しては、アドミッション・ポリシーを定め、入学試験は7つの方式 を用いて、実施している。また、特待生入学試験の成績上位者に対し授業料を免除する制 度を用意しているが、経済的事情のため修学困難なものに対する大学独自の奨学金制度の 受給者は多くない。 教員の採用・昇任は、規定や内規に従って選考しているが、教員の専門分野と、その教 員が所属する研究室分野の専門性が一致しない例が認められる。なお、「教員による授業 の自己評価」はPDCAサイクルを活用した教員自身による教育改善として良い取り組み である。教員の研究環境および学生の学習環境は適切に整えられている。社会との連携で は、福岡県および福岡市薬剤師会、福岡県病院薬剤師会などと連携し、薬学に関する教育 研究の発展に努めている。また、海外の大学との国際交流も進めている。自己点検・評価に関しては、自己点検・評価委員会を設置し、日本高等教育評価機構の 基準に準拠した評価項目を取り入れ、6年制薬学教育を点検・評価している。 しかし、本機構の評価基準に照らして教育プログラムの内容を評価すると、多くの問題 が見出される。改善を必要とする重大な問題点は主に下記のとおりである。 (1) 「薬学演習」「薬学総合演習」「卒業研究Ⅱ」などの科目において、基礎資料およびシ ラバス記載に記載された開講期間(前期、後期、通年)、必須添付資料である時間割表 に示された開講日時、実際の授業スケジュール(訪問調査に合わせて提出された授業 カレンダー)がすべて異なっていることは、カリキュラムの適正な編成とその実施と いう観点において、カリキュラム・ポリシーに沿った教育が適切に実施されていない と判断する。したがって、カリキュラム・ポリシーに沿った教育が適切に実施できる ように授業の配当時期、期間を含めてカリキュラムを見直すことが必要である。 (2) 4年次の教育において、CBT(Computer Based Testing)対策科目である「薬学演 習」に極めて多くの時間が充てられており、過度に偏重していると判断されるので、 カリキュラムの改善が必要である。 (3) 卒業研究が正規の授業時間内に十分実施できるように時間を確保したカリキュラムに 改善すべきである。 (4) 実務実習事前学習は、実務実習モデル・コアカリキュラムが求めている授業コマ数に 足りず、その内容も異なると判断されるので、学習内容や方略を改める必要がある。 (5) 実務系教員の他、各分野の教授を各実務実習施設の担当責任者に充てているが、実際 の各施設の訪問指導教員の割り振りは研究室に任せられており、実務実習委員会の責 任の下で訪問指導教員を任命していない。さらに、訪問指導教員からの施設訪問報告 書の一部は回収されておらず、学生の実習状況の把握としては不適切である。 (6) 入学試験において、合格者数/受験者数が 80%を超える試験が多く認められること、 また学生のストレート卒業率が 20~35%であることは、大学が入学者に求めているモ チベーションや学力が適確に評価されていない可能性が強く示唆されるので、入学者 の適性を判断する方法や基準を再考すべきである。 (7) 履修科目に重複がない卒業留年生に、再履修を必要とせずに不合格科目の再試験の受 験を認め、再試験の合格をもって卒業を認定するという学士課程の修了認定制度は、 学生にとって公平かつ厳格な制度とは言えず、改善が必要である。(8) 大学の教育研究活動を教務的な視点のみならず、学生、入試などの業務組織の視点を 含めて大学全体を総合的に自己点検し、改善を図るPDCAサイクルを確立し、教育・ 研究活動のさらなる向上に繋げることが必要である。 今回の評価において「改善すべき点」として指摘した諸問題を教職員で共有し、改善に 取り組み、第一薬科大学としての6年制薬学教育を構築し、実施することを期待する。
大学への提言
第一薬科大学 大学への提言 1)長所
1. FD活動においては、教員相互の授業参観や講演会、セミナー参加など様々な活動が 企画、運営されている。研修会にも大半の教員が参加しており、適切な運営が行われ ている。また、「教員による授業の自己評価」では、「教員自身による授業評価」「学生 による授業評価に対するコメント」「昨年度の改善計画に対する自己評価」「次年度へ 向けての改善計画」を示すことで、より良い授業の実施に努めており、教員自身によ る教育改善としては良い取り組みであると評価できる。(10.教員組織・職員組織) 2)助言 1. 教育目標は、大学案内に、その全てが記載されず(4)のみが教育目標として掲載さ れているが、(1)~(3)も学外者や受験生に周知することが望ましい。(1.教育 研究上の目的) 2. 「早期臨床体験」の成績評価について、シラバスではSGD・実習等への貢献度・参 加度を50%、レポートを50%と示しているが、SGD・実習等への貢献度・参加度に ついて定量的な形成的評価は行われていないので、形成的評価が可能な評価方法を再 考することが望まれる。(3.医療人教育の基本的内容) 3. シラバスに授業への学外講師の関与やその役割(職種、所属などを含めて)、講義内 容を載せることが望まれる。(3.医療人教育の基本的内容) 4. 授業科目内で基礎と臨床の知見を相互に関連付けた教育が十分行われているとは言えないので、改善することが望ましい。(4.薬学専門教育の内容) 5. シラバスを見る限り、薬事行政や製薬企業に関わる人材が授業等に参画していないの で、これらの人材を活用することが望ましい。(4.薬学専門教育の内容) 6. シラバスの「実務実習事前学習」に記載されたGIO、SBOが、Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳお よび無菌操作の5つの領域のどこに相当するのかが分かりにくいので、学生が理解で きるよう、修正することが望ましい。(5.実務実習) 7. 5年次の2期、3期の実習開始直前の復習は行われていないので、実務実習の直前に 実務実習事前学習の到達度が確認されていることが望ましい。(5.実務実習) 8. 事前学習を実務家教員以外の教員に担当させる場合には、臨床現場で研修させるな ど、教員自身に薬剤師業務の知識、技能、態度を自ら修得させることが望ましい。 (5.実務実習) 9. 実務実習全体の学習成果に対する総合的な評価の指標が設定されておらず、それに基 づいた評価が実施されていないので、改善することが望ましい。 (5.実務実習) 10. 卒業論文の基本的な作成要項を作成し、学生に提示することが望まれる。(6.問題解 決能力の醸成のための教育) 11. 問題解決能力の醸成に向けた科目について、SGDやTBLなどのアクティブラーニ ングの手法を取り入れた授業は用意されているが、真の意味で、問題解決能力の醸成 を主眼としている科目が少ないので、問題解決能力の醸成に向けた科目について、そ の目標と教育手法を検証し、問題解決能力の醸成に向けた教育をより充実することが 望まれる。(6.問題解決能力の醸成のための教育) 12. 公募制推薦入試や特待生チャレンジ入試に加え、募集数が最も多い一般入試およびセ ンター試験利用入試についても、学力に加えて医療人としての適性を評価するための 工夫を取り入れることが望ましい。(7.学生の受入) 13. 平成25年度、平成26年度、平成30年度における薬学科の入学定員充足率はそれぞれ、 1.18、1.17、1.12 と 1.1倍を超えており、今後の改善が望まれる。(7.学生の受入) 14. 学則や履修規程等に、留年した学生に対する上級履修の制限について規定を設けるこ とが望ましい。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) 15. 6年間の総合的な学習成果を測定するための有効な指標を設定し、評価することが望 ましい。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) 16. 新入生に対する ガイダンスでの説明内容について、6年間の薬学教育の全体像を俯 瞰できるように改善すべきである。 (9.学生の支援)17. 健康診断の受診率が、3年次生と6年次生が 80%以下と低いので、受診率を上げる努 力が望まれる。(9.学生の支援) 18. ハラスメント委員会活動報告書では、大学としてのハラスメント対策が不十分との意 見も出されており、ハラスメントに対する取り組みを充実させることが望まれる。(9. 学生の支援) 19. 専任教員数と収容定員数から算出される専任教員1名あたりの学生数は20.4名である ので、専任教員1名あたりの学生数を10名に近づけるよう教員を増員することが望ま れる。(10.教員組織・職員組織) 20. 専任教員全体のうち9名(17.6%、全員教授)が、大学の規定の定年である65歳を超 えており、この中には、授業担当時間数の少ない教授も存在し、他の職位の教員の負 担が増加している可能性があるので改善が望まれる。(10.教員組織・職員組織) 21. 非実験系教員に対する研究費ではなく、旅費に支給額の差があることは、非実験系教 員の自己研鑽の機会の制限につながると考えられるので、実験系教員と同額にするこ とが望ましい。(10.教員組織・職員組織) 22. 自己点検・評価委員会には外部評価委員を加えることが望ましい。(13.自己点 検・評価) 3)改善すべき点 1. 「目的および使命」は、学則だけでなく、大学案内、学生便覧、進級ガイダンス資料、 シラバス、ホームページにも記載すべきである。(1.教育研究上の目的) 2. 「薬学演習」「薬学総合演習」「卒業研究Ⅱ」などの科目において、基礎資料および シラバスに記載された開講期間(前期、後期、通年)、必須添付資料である時間割表 に示された開講日時、実際の授業スケジュール(訪問調査に合わせて提出された授業 カレンダー)がすべて異なっていることは、カリキュラムの適正な編成とその実施と いう観点において、カリキュラム・ポリシーに沿った教育が適切に実施されていない と判断する。したがって、カリキュラム・ポリシーに沿った教育が適切に実施できる ように授業の配当時期、期間を含めてカリキュラムを見直すことが必要である。(2. カリキュラム編成) 3. 薬学教育がカリキュラムに従って適正に行われている実態を、学生や社会が確認でき る時間割やシラバスを作成する必要がある。(2.カリキュラム編成) 4. 4年次の教育において、CBT対策科目である「薬学演習」に極めて多くの時間が充てられており、過度に偏重していると判断されるので、カリキュラムの改善が必要で ある。(2.カリキュラム編成) 5. 6年次は、前期に必修科目が3科目、選択科目が6科目実施され、後期に「薬学総合 演習」、「薬学総合演習試験」、学外業者による国家試験対策講座が設定されており、 正規の授業時間内に卒業研究の時間は確保されていないと判断される。したがって、 卒業研究が正規の授業時間内に十分実施できるように時間を確保したカリキュラムに 改善すべきである。(2.カリキュラム編成) 6. 平成29年度に設定した新カリキュラム・ポリシーに基づいて、カリキュラムの検証を 行うことが必要である。(2.カリキュラム編成) 7. 本来、3科目として設定された「基礎薬学演習Ⅱ」、「医療薬学演習」、「臨床薬学 演習」(通年、それぞれ、1、2、2単位)」を、「薬学演習」の1科目として、1 回の試験で成績判定し、一括して単位で付与しているという実態は、学則で規定され た科目が、適正に実施されていないことを示すものであり、改善が必要である。(2. カリキュラム編成) 8. ヒューマニズム教育・医療倫理教育のカリキュラムが体系的に編成されているとは言 えないので、再考する必要がある。(3.医療人教育の基本的内容) 9. ヒューマニズム教育・医療倫理教育に対応する科目において、SBOsの学習領域に 見合った適切な学習方略を用いて実施するよう、改善すべきである。(3.医療人教 育の基本的内容) 10. ヒューマニズム教育・医療倫理教育に対応する科目において、SBOsの学習領域に 見合った適切な指標を定めた評価が行えるよう、改善すべきである。(3.医療人教 育の基本的内容) 11. ヒューマニズム教育・医療倫理教育に対応する科目において、関連科目を総合した目 標達成度を評価する指標を定め、適切に評価することが必要である。(3.医療人教 育の基本的内容) 12. コミュニケーション能力の向上を目的とした科目において、SBOsの学習領域に見 合った学習方略を用いるよう、改善すべきである。(3.医療人教育の基本的内容) 13. コミュニケーション能力の向上を目的とした科目において、SBOsの学習領域に見 合った適切な指標を定めた評価が行えるよう、改善すべきである。(3.医療人教育 の基本的内容) 14. コミュニケーション能力の向上を目的とした科目において、また、関連科目を総合した目標達成度を評価する指標を定め、適切に評価することが必要である。(3.医療 人教育の基本的内容) 15. 実習科目の単位数が計7単位と少ないので、単位数を見直すことが必要である。(4. 薬学専門教育の内容) 16. 大学独自の科目や教育内容が、学生や第三者に理解できるようシラバスに明示する必 要がある。(4.薬学専門教育の内容) 17. 実務実習事前学習(「事前実習直前学習」を含む)は、実務実習モデル・コアカリキ ュラムが求めている授業コマ数に足りず、またその内容も異なると判断されるので、 授業コマ数、内容、方略を改める必要がある。(5.実務実習) 18. 実務実習事前学習の成績評価については、実務実習モデル・コアカリキュラムに示さ れた学習方略に対し、成績評価に占める知識に関する実習試験の割合が70%と高く、 実務実習事前学習の成績評価方法として適切ではない。したがって、実務実習事前学 習の目標達成度を評価するための指標をSBOsに基づいて適切に設定し、それに基 づいて適切に評価する必要がある。(5.実務実習) 19. 実務実習事前学習に関連した科目を含めた総合的な目標達成度を評価するための適切 な指標を設定し、それに基づいて適切に評価する必要がある。(5.実務実習) 20. 訪問指導教員については、実務系教員の他、各分野の教授を各実務実習施設の担当責 任者に充てているが、実際の各施設の訪問指導教員の割り振りは研究室に任せられて おり、実務実習委員会が責任を持って訪問指導教員を任命していない。その上、訪問 指導教員からの施設訪問報告書の一部が回収されておらず、学生の実習状況を大学が 適切に把握していない。すなわち、実務実習に対する大学の指導責任を果たしている とは言えない。したがって、学生の実務実習に対して大学として責任ある指導を行う ための体制を再構築することが必要である。(5.実務実習) 21. 実務実習の成績評価について、シラバスと、資料として提出された「実務実習の成績 評価方法」で異なる評価基準が示されており、学生に対する成績評価方法の開示とい う観点から、不適切と判断されるので、表記を一致させる必要がある。(5.実務実 習) 22. 「卒業研究Ⅰ」については、5年次3月までに実施した研究に関する要旨を提出させ るほか、評価表を用いて研究室の主任が成績を評価しているが、シラバスにはこの様 な成績評価方法は記載されていないので、その内容を学生に正しく開示できるよう、 シラバスを修正すべきである。(6.問題解決能力の醸成のための教育)23. 「卒業研究Ⅰ」や他の科目についても、「卒業研究Ⅱ」と同様にルーブリックなどを 利用して、目標到達度を評価するための指標を用いた成績評価を行う必要がある。(6. 問題解決能力の醸成のための教育) 24. 問題解決能力の醸成教育において、関連科目を総合した目標達成度を評価する指標を 定め、適切に評価することが必要である。(6.問題解決能力の醸成のための教育) 25. 入学試験において、合格者数/受験者数が80%を超える試験が多く認められること、 また学生のストレート卒業率が20~35%であることは、大学が入学者に求めているモ チベーションや学力が適確に評価されていない可能性を強く示唆するものである。し たがって、6年制薬学教育の実施に、より適切なモチベーションと学力を有する学生 を選抜できるよう、入学者の適性を判断する方法や基準を再考する必要がある。(7. 学生の受入) 26. 追試験の受験について、履修規程では、追再試験受験願いの事由が正当であることに 加えて「平素の履修状況および出欠状況が良好であって、受験資格があると認められ た者に限り、学部長が受験を許可する」と定められている。しかし、「出欠状況が良 好」が具体的に何を基準に判断されるかは明記されていないので、教員の主観的な判 断で学生に不公平が生じないよう、細則等で基準を具体的に定義することが必要であ る。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) 27. 学生便覧の「Ⅳ 教務・履修関係」やガイダンス資料に、試験の受験資格として示さ れている「公欠があったとしても、公欠を含む授業欠席回数が授業時間数の3分の1 を超えた場合は、当該科目の受験資格を喪失する。」という規則については、履修規 程に明記されていないので、受験資格を定めている規程に附則として示すべきである。 (8.成績評価・進級・学士課程修了認定) 28. ガイダンス資料に記載された「授業態度が悪いことによる欠席扱い」は、学生の受験 資格につながるものなので、根拠となる規程や基準 を設け、それに従って適正に運用 することが必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) 29. 「自己点検・評価書」では、学士課程の修了判定基準は、学生便覧にて学生に周知し ていると記述されているが、ガイダンスの資料には修了判定基準などは示されておら ず、学生に対してガイダンスで明確な説明と周知をしているとは判断できない。学生 に対する学士課程の修了判定基準の周知はガイダンスでも資料を基に実施すべきであ る。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) 30. 6年次の国家試験受験準備教育科目である「薬学総合演習」の試験が不合格となることで卒業が認定されない学生が多数に及んでいる現状は、学士課程の修了認定が適正 に行われているとは言い難い。6年間の学習成果に対する客観的かつ適正な評価に基 づいて学士課程修了の認定ができるよう、学士課程の修了を認定する方法を改善する ことが必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) 31. 「薬学総合演習」については追試験を実施しておらず、やむを得ず欠席した学生に対 する公平な受験機会を用意していないのは問題であるので、制度を整える必要がある。 (8.成績評価・進級・学士課程修了認定) 32. 履修科目に重複がない卒業留年生を卒業延期生とすることで、再履修を必要とせずに 不合格科目の再試験の受験を認め、再試験の合格をもって卒業を認定するという卒業 留年者に対する学士課程の修了認定制度は、学生にとって公平かつ厳格な制度とは言 えず、改善が必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) 33. 教員の専門分野と、その教員が所属する研究室分野の専門性が一致しない例が認めら れることから、研究室が受け持つ専門科目の教育研究にふさわしい教育・研究上の指 導能力と高い見識を有する教員を採用し、それぞれの研究室に適切に配置する必要が ある。(10.教員組織・職員組織) 34. 自己点検・評価のための組織やその結果をフィードバックする体制は十分に整えられ ていないと判断されるので、自己評価体制を見直す必要がある。(13.自己点検・ 評価) 35. 大学の教育研究活動を教務的な視点のみならず、学生、入試などの業務組織の視点を 含めて大学全体を総合的に自己点検し、改善を図るPDCAサイクルを確立し、教育・ 研究活動のさらなる向上に繋げることが必要である。(13.自己点検・評価) |
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1:提言 改善報告審議結果 |
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適 |
再評価改善報告書 基礎資料 正誤票 |
再評価報告書
総評
第一薬科大学 総評第一薬科大学薬学部は、建学の精神である「個性の伸展による人生練磨」を基に、「広く 医療に関する専門的な知識・技能・態度を授け、実践的な能力を有する医療人を育成する ことを目的とし、医療福祉の向上、学術の深化に貢献する」ことを使命として定め、これ に基づき、6年制学科の薬学科と漢方薬学科の2学科に、それぞれ学位授与の方針(ディ プロマ・ポリシー(DP))、教育課程の編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー(C P))、入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー(AP))を定めて6年制薬学教育 を行っている。第一薬科大学薬学部の教育プログラムは2018(平成30)年度に行った本評 価において、「カリキュラム編成」、「実務実習」、「学生の受入」、「成績評価・進級・学士課 程修了認定」、「自己点検・評価」に重大な問題点が見出され評価継続となったため、それ らの問題点に対する改善結果について再評価を行った。 「カリキュラム編成」に関しては、教務委員会、及び自己点検・評価委員会が連携して 薬学教育カリキュラムを定期的に検証して改革している。2022年度以降入学者適用カリキ ュラムは2022年度に改定されたCPに基づいて編成されており、1年次~6年次にわたっ て順次性をもって専門教育科目の基礎力定着から臨床薬学の実践的な知識・技能を身につ けるように、計画されている。また、卒業研究を正規の授業時間内で十分実施できるよう に配置し、薬学共用試験や薬剤師国家試験の合格のみを目指した教育に過度に偏らないよ うに図られている。ただし、2022年度以降入学者適用カリキュラムは、現在2年次前期まで実施された状態で、3年次以上の授業科目は未実施であるので、今後カリキュラムを実 施しつつ、継続的に検証して、必要に応じて改善していくことが望まれる。なお、CPを 学生に周知するガイダンス資料にはいくつか間違いがあり、CPを学生に周知するガイダ ンスを適切に実施するように改善することが必要である。 「実務実習」に関しては、「事前学習」、「実務実習直前学習」を含めて「薬学教育モデル・ コアカリキュラム平成25年度改訂版」(改訂モデル・コアカリキュラム)に準拠して適正に 実施されている。薬学共用試験は「2022年度薬学共用試験実施要項」に基づいて公正かつ 円滑に実施されている。「事前学習」の成績評価は、以前はその評価に占める筆記試験(知 識)の割合が高かったが、2022年度ではその割合を少なくし、改訂モデル・コアカリキュ ラムに示す学習目標の到達度を評価するのに適した評価が行われるように改善されている。 「実務実習」の成績評価は、病院、薬局ともに、指導薬剤師による実務実習評点表の評価 と、実務実習生担当教員による態度及び実務実習書の評価によって行われている。 「学生の受入」に関しては、APを定め、それに基づいて、入学試験は8つの区分で行 われており、共通テスト利用選抜試験方式では学力だけであるが、それ以外の7つの入試 区分では面接による適性の評価、及び入試区分に応じた学力の評価が行われている。しか し、入試においての合格者数/受験者数の比率が高く、1年次、2年次での退学者が多く、 ストレート卒業率が低いことなど、これらの入学者選抜試験の結果と修学状況から、大学 が6年制学科の入学者に求めているモチベーションや学力が、入学者選抜において適確に 評価されていないと考えられるので、受験者を適切に評価するための選抜方法や基準によ り入学者選抜を行うように改善する必要がある。 「成績評価・進級・学士課程修了認定」に関しては、DPは建学の精神と学科ごとの教 育目標に基づいて設定し、おおむね公正かつ厳密に行われている。ただし、実質的に「薬 学総合演習」1科目の合否により卒業判定がなされている現状は、本評価時から改善され ておらず、6年間の学修成果に対する適正な評価に基づいて学士課程修了の認定ができる ように、学士課程の修了を認定する方法をさらに改善することが必要である。 「自己点検・評価」に関しては、自己点検・評価委員会を設置し、6年制薬学教育の内 部質保証を目的とした自己点検・評価が行われ、6年制薬学教育の実施に関連した一部の 問題点は改善されているが、自己点検・評価の結果が教育研究活動の改善に活用されてい るとはいえない点があるので、教育研究活動を総合的、多面的に自己点検し、問題点の改 善を図るPDCAサイクルを十分に機能させ、教育研究活動のさらなる向上に繋げること が必要である。以上のように、第一薬科大学薬学部は、本評価において指摘された多くの問題点に対し て真摯に改善に取り組んでおり、未だ改善されていない事項はあるものの、本評価におい て適合と判断されていた諸中項目を合わせて、本機構の定める「薬学教育評価 評価基準」 に適合していると判断できる。 第一薬科大学薬学部には、再評価で指摘された改善すべき点と助言、及び本評価の提言 への対応が十分にはなされていない問題点の改善に取り組み、薬学教育のさらなる向上に 努めることを期待する。
大学への提言
第一薬科大学 大学への提言1)助言
1. 2015(平成 27)年から 2021 年までのカリキュラムマップは、カリキュラムの順次性や 統合性などもわかるカリキュラムツリーとしての性質が付与されているのに対し、 2022 年度以降の入学生に適用しているカリキュラムマップは、科目と「薬剤師として 求められる基本的な資質・能力」との関係性が示されていないので、これを明示するよ うに改善することが望まれる。(2.カリキュラム編成) 2. 2022 年度以降の入学生に適用しているカリキュラムマップは、順次性や統合性が分か りにくいので、これらを学生が理解できるようにカリキュラムマップの他にカリキュ ラムツリーも作成することが望まれる。(2.カリキュラム編成) 3. 新たに導入する「科目横断演習 IV〜VI」、「科目複合演習Ⅰ,Ⅱ」のシラバスの内容は 学習項目を羅列したものであり、1年後期に実施された「科目横断演習Ⅰ」の演習課題 は、知識を記憶する課題が多く、統合的な能力が学生の身につくようにデザインされ てはいないので、薬剤師として求められる統合的能力を醸成する授業内容となるよう に授業計画を見直し、適切な学習課題、学習方法、評価方法を用いた授業を計画・実施 していくことが強く望まれる。(2.カリキュラム編成) 4. 問題解決能力を醸成する科目として実習科目を挙げているが、低学年の実習では、体 験的な学習方法により知識を学ぶ内容が多いので、低学年から学年進行に応じて、問 題発見・問題解決能力を醸成するよう、カリキュラムの内容を充実させることが望ま れる。(2.カリキュラム編成) 5. 2022 年度以降入学者適用カリキュラムは、現在2年次前期まで実施された状態で、3 年次以上の学年を対象とする授業科目は未実施で、シラバスも提示されておらず、カ リキュラムが改善途上にあるので、今後カリキュラムを実施しつつ、継続的に検証し て、必要に応じて改善していくことが望まれる。(2.カリキュラム編成) 6. 実務実習のルーブリックを用いる評価による学習の成果・効果について、評価指標の 適切性を含めて評価結果の解析を行い、その結果とともに、「実務実習事前学習」以外 の事前学習の科目を含めた、「事前学習」の総合的な目標達成度の評価に適切な指標を 設定し、総合的な評価を実施する方法の改善をさらに進めることが望まれる。(5.実 務実習)7. 実務実習生担当教員としての助手が担当する業務内容が明確ではないので、業務を明 らかにしたうえで、実務実習生担当教員として求められる基準を定め、その基準に基 づいて適切性を評価することが望まれる。(5.実務実習) 8. 実務実習生担当教員による態度の評価において、評価の内容が本来の学修目標にそぐ わないものが多くあるので、学修目標を適切に評価できるように評価の内容を改善す ることが望まれる。(5.実務実習) 9. 留年した学生が上位学年配当の授業科目を履修できないことを留年生ガイダンスの資 料に明記し、学生に周知することが望まれる。(8.成績評価・進級・学士課程修了認 定) 10.新しいカリキュラムが導入された 2022 年度では卒業率が低いので、2022 年度以降の 入学者から適用される 2022 年度以降入学者適用カリキュラムによる改善の効果を継 続的に追跡調査・分析して原因を抽出し、その改善による卒業率の向上が望まれる。 (8.成績評価・進級・学士課程修了認定) 11.ディプロマ・ポリシーに示された、卒業時に身につけるべき資質能力の総合的な学修 成果の評価について、学修成果を可視化するためのアセスメントの指標は定められて おらず、学修成果の評価が実施されていないので、総合的な学修成果を測定する指標 を設定し、それに基づいて測定することが望まれる。(8.成績評価・進級・学士課程 修了認定) 12.ディプロマ・ポリシーに示された、卒業時に身につけるべき資質能力の総合的な学修 成果の評価指標の設定と評価の実施方法などについてカリキュラム・ポリシーに具体 的に記載することが望まれる。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) 13.2022 年度の委員会活動の点検・評価書における達成度の表現が統一されておらず、第 一薬科大学薬学部の自己点検・評価委員会作成の自己点検・評価書の評価項目との関 係も明示されていないので、達成度の表現の統一、及び薬学部の自己点検・評価書の 評価項目との関係を明示してPDCAサイクルを十分に機能させることが望まれる。 (13.自己点検・評価) 14.教学IR委員会が提供するデータとその解析に基づいて、薬学教育カリキュラムの改 善を行うことが望まれる。(13.自己点検・評価) 2)改善すべき点 1. 4月のガイダンスにおいて、たとえば、カリキュラム・ポリシーを学生に周知するガイダンス資料では、2022 年度の薬学科1年次生の資料のタイトルが「漢方薬学科」に (内容は薬学科のカリキュラム・ポリシー)、漢方薬学科の1年次生及び1年次留年生 のカリキュラム・ポリシーが薬学科の1年次生のカリキュラム・ポリシーに、漢方薬 学科の5年次生のカリキュラム・ポリシーが薬学科のカリキュラム・ポリシーになっ ているほか、ディプロマ・ポリシー、アドミッション・ポリシーの資料もガイダンス の対象となる学科とポリシーの対応に誤りが多い。これは、教育課程の編成・実施の 方針が学生に周知されているといえない状況なので、学生に対して3つのポリシーを 正確に伝えるように改善する必要がある。(2.カリキュラム編成) 2. 入学者選抜試験の結果と修学状況から、大学が6年制学科の入学者に求めているモチ ベーションや学力が、入学者選抜において適確に評価されていないと考えられるので、 受験者を適切に評価するための選抜方法や基準により入学者選抜を行うように改善 する必要がある。(7.学生の受入) 3. 6年次留年生に対して開講されている「薬学総合演習」は、シラバスには通期科目と 記載されているが、実際には前期終了時に単位認定している。6年次留年生に対して 前期に集中して開講する場合も再履修として通常の通期科目と同様の内容の授業と 試験を行うべきであり、適切な単位認定のためにシラバスへ対象学年、開講時期、授 業の内容等を明記するように改善する必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修 了認定) 4. 「薬学総合演習」1科目の合否により卒業判定がなされている状況は、本評価時から 改善されていないので、6年間の学修成果に対する適正な評価に基づいて学士課程修 了の認定ができるように、学士課程の修了を認定する方法をさらに改善する必要があ る。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) 5. 中項目2の教育課程の編成・実施の方針の学生への周知、中項目8の学士課程の修了 認定の在り方を含めて、自己点検・評価の結果が教育研究活動の改善に活用されてい るとはいえない点があるので、教育研究活動を総合的、多面的に自己点検し、問題点 の改善を図るPDCAサイクルを十分に機能させ、教育研究活動のさらなる向上に繋 げることが必要である。(13.自己点検・評価) |
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| 千葉科学大学 | 私 | 千葉県 | 第1期 | 2014年度 | 継 |
自己点検・評価書 基礎資料 正誤票 |
評価報告書
総評
千葉科学大学 総評千葉科学大学薬学部薬学科は「コミュニケーション能力を持ち薬剤過誤を未然に防ぐリ スクマネージャーとしての素養を持つなど、現代社会に広く貢献できる薬剤師の養成」を 教育目標として掲げ、学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)、教育課程の編成・実施方針 (カリキュラム・ポリシー)、入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)を制定し、6 年制薬学教育を行っている。 教育課程は、低学年では入学者に対する基礎学力の向上に重点を置き、能力別クラス編 成を実施し、また、中高学年では薬剤師養成教育に必要な科目を配置した編成になってい る。東日本大震災を経験した千葉科学大学の特徴として、災害時対応やリスク対応能力の 養成を目的とした「リスク危機管理論(必修)」、「救急災害薬学演習(選択)」、「災害時チ ーム医療演習(選択)」という科目を開講している。学生の実務実習受入先は基本的に関東 地区調整機構との連携により決められているが、一部、大学が独自に契約を結んだ病院も 学生の実務実習受入先としている。薬学部の専任教員全員が実習施設を訪問し、実務実習 の実施に参画している。 多様な方式で入学試験を行い、試験問題が全ての学部で同一であり、学科別に解答する問 題が決められ、学科に適した学生を選抜するように設計されている。また、一部の試験では あるが、面接等が行われ、医療人としての適性の評価も入学試験に取り入れられている。 入学者数は開学以来定員を下回っていたが、定員削減や経済支援などの努力により改善 されつつあり、直近年度では定員超過となっている。 学習環境は良好であり、学生支援体制も整っている。社会との連携も行われている。しかし、本機構の評価基準に照らして教育プログラムの内容を評価すると、改善を必要 とするいくつもの重大な問題点が見出される。改善を必要とする主な問題点は下記のとお りである。 1)実務実習事前学習の単位認定に、事前学習の内容とは関連性が低いCBT(Computer Based Testing)体験受験の成績と薬学共用試験のOSCE(Objective Structured Clinical Examination)の結果を用いており、大学独自の実務実習事前学習の到達度 を評価する指標が設定されておらず、測定されていない。さらに、実務実習において 各SBOs(Specific Behavioral Objectives)に関する評価基準ならびに評価方法 が明確に設定されておらず、適正に評価されていない。 2)問題解決能力の醸成のための教育における卒業研究については、実施期間は形式的 にも1年に満たない。これは国家試験準備教育とみなされる「薬学演習Ⅱ」や「総合 薬学演習」に対して、設定単位に必要な授業時間数を大幅に超過する授業時間を充て ることで、卒業研究の実施期間が圧迫されているためと推察される。また卒業論文発 表会は実施されているが、複数名が同一課題名かつ同一内容の要旨である卒業論文も あり、評価に関する統一的な指標や基準が定められていない。また、問題解決型学習 については、各々の評価の基準が曖昧であり、成績評価のための測定が適切になされ ているとは言えず、問題解決型学習が体系的、効果的に実施されているとは言えない。 3)成績評価・進級・学士課程修了認定に関しては、学生便覧に規定されている4年次 進級試験は実施されておらず、補習を実施し明確な規定のない「進級緩和措置」によ って学生を進級させている。学士課程修了については、学外業者の試験2回を含んだ 4回の試験結果で単位認定をする「総合薬学演習」のみの単位未修得により多くの卒 業延期の学生を生じている。一方、「特別再試験」と呼ばれる優遇策が行われている など、学士課程修了認定が適切に行われているとは言えない。 上記の問題点に加えて、カリキュラム編成上、薬学教育モデル・コアカリキュラム以外 の大学独自のカリキュラムが少なく、薬剤師に求められるヒューマニズム・医療倫理教育 に関する科目の多くが選択である。また、これらヒューマニズム・医療倫理教育科目並び にコミュニケーション能力・自己表現能力を身に付ける教育のための科目に関して、目標達成度を評価するための指標が設定されておらず、それに基づいた評価がなされていない。 実務実習を含む薬学教育プログラムの内容を示すシラバスに多くの不備があり、薬学教育 モデル・コアカリキュラムへの準拠に関しても不十分な箇所がある。入学者判定や教員の 採用・昇任などに関して学則の規定通りに実施されていないなどの多くの問題点が認めら れる。 今回の評価において「改善すべき点」として指摘した諸問題を教職員で共有し、改善に 取り組み、千葉科学大学として特色のある6年制薬学教育を構築し実施することを期待し て止まない。
大学への提言
千葉科学大学 大学への提言1)助言 (1)薬学科の教育研究上の目的について、自己点検・評価する体制を構築することが望 ましい。(1.教育研究上の目的) (2)社会に発信する資料には、建学の理念や大学、学部、学科の教育研究上の目的を統 一した表現で記述することが望まれる。(1.教育研究上の目的) (3)カリキュラム・ポリシーを学生便覧やシラバス等へ掲載して、学生に周知する努力 が望まれる。(2.カリキュラム編成) (4)カリキュラム・ポリシーを学科の教育研究上の目的と具体的に関連付けることが望 ましい。(2.カリキュラム編成) (5)教育目的の達成を可能とするためにカリキュラムの体系化を行い、カリキュラム・ マップやカリキュラム・ツリー、科目相関図等として学生に広く示すことが望まし い。(2.カリキュラム編成) (6)就学年限を通した英語教育や医療現場で必要とされる英語教育を充実させることが 望ましい。(3.医療人教育の基本的内容) (7)医療人として必要な倫理観や態度教育の科目を、学年を追って体系的に学びを積み 重ねるような配慮や工夫が望まれる。さらに、実際の生涯学習活動へ学生が参加で きるような機会を増やすなど、生涯学習に対する意欲を醸成するための教育を体系 的に行うことが望ましい。(3.医療人教育の基本的内容) (8)早期体験学習を通して学生が出会う職種を増やすことが望まれる。(3.医療人教 育の基本的内容) (9)シラバスは、授業方法(学習方略:各回の授業別に)と全ての授業担当者名を記述 することが望ましい。(4.薬学専門教育の内容)(10)基礎系科目に関して、臨床との関連付けが見えるように工夫をすることが望まれる。 (4.薬学専門教育の内容) (11)大学独自のカリキュラムを増やすことが望ましい。(4.薬学専門教育の内容) (12)公表されているカリキュラムに関して、媒体間で不一致が見られることから、確認 し、訂正することが望ましい。(4.薬学専門教育の内容) (13)実務実習事前学習のシラバスには担当教員名と各回の授業に関する学習方略を明記 し、実務実習のシラバスをより充実させることが望ましい。(5.実務実習) (14)実務実習直前期に事前実習の到達度を再確認することが望まれる。(5.実務実習) (15)実習期間中は週報などを利用して、学生と指導薬剤師、大学教員の三者間で実習内 容や進捗状況に関してさらに密接に意見交換を行うことが望まれる。(5.実務実 習) (16)全ての学生が参加する実習報告会を開催することが望まれる。(5.実務実習) (17)問題解決能力の醸成に向けた科目および実質的な単位数を増やし、「特別実習」と 合わせて卒業要件の1/10という基準を満たすことが望ましい。(6.問題解決能力 の醸成のための教育) (18)卒業研究が実質的に研究室任せで運営されているので、成績の評価、実施時間につ いて、大学として責任を果たすことが望まれる。(6.問題解決能力の醸成のため の教育) (19)入学後の教育に求められる基礎学力を適確に評価する上で、入学試験の成績と入学 後の成績を比較・検証し、入試における学力調査の方法を検討することが望ましい。 (7.学生の受入) (20)編入学試験合格者に対する単位読替表を作成し、各科目の単位認定の可否の基準を 明確にすることが望ましい。(7.学生の受入) (21)薬学科の教育目標との関連が明確に見えるようなディプロマ・ポリシーに改変する ことが望ましい。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) (22)学生便覧へディプロマ・ポリシーを記述し、学生や教員に周知することが望まれる。 (8.成績評価・進級・学士課程修了認定)(23)9月の卒業を目指す学生に対して開講される授業の詳細な事項や該当する科目のシ ラバスへの記述、最終的な卒業の判定基準を示すことが望ましい。(8.成績評価・ 進級・学士課程修了認定) (24)学生からの意見を聞き、対応する組織や委員会を設けることが望まれる。(9.学 生の支援) (25)教員1名当たり21.4名の学生を指導することになるので、教員を増やし、是正に向 けて努力することが望まれる。(10.教員組織・職員組織) (26)教員の職位・年齢構成を考慮し、今後の人事を行うことが望ましい。(10.教員 組織・職員組織) (27)ホームページで公開している専任教員の業績を定期的に最新の情報に更新すること が望ましい。(10.教員組織・職員組織) (28)教員によって教育負担に大きな差があるので、是正に努めることが望ましい。(1 0.教員組織・職員組織) (29)FDやSDに関して、ワークショップのような能動的な取り組みも行うように努め ることが望まれる。(10.教員組織・職員組織) (30)参加型学習のための少人数教育に充てる教室を整備することが望まれる。(11. 学習環境) (31)生涯教育講座など、学科独自の地域社会との連携プログラムが年々減少傾向にある ので、再び活性化することが望ましい。(12.社会との連携) (32)大学を挙げて国際交流に力を入れるために、英語版ホームページの開設が望まれる。 (12.社会との連携) (33)教職員に対する海外派遣が十分に行われていないので、努力することが望まれる。 (12.社会との連携) (34)薬学部自己点検評価委員会が不断の自己点検・評価を促すことが望ましい。(13. 自己点検・評価)2)改善すべき点 (1)学科の教育研究の目的を学則に規定する必要がある。(1.教育研究上の目的) (2)CBT対策あるいは国家試験対策と考えられる「基礎薬学演習(4年次前期4単位)」、 「薬学演習Ⅰ(4年次後期4単位)」合わせて294時間相当、「薬学演習Ⅱ(6年次前 期)」、「総合薬学演習(6年後期)」合わせて862時間相当と、設定単位数に必要な開 講授業時間数以上に授業時間を割り当てており、CBT対策あるいは国家試験の合 格のみを目指していると判断されるので、このような教育姿勢を改める必要がある。 (2.カリキュラム編成) (3)学部あるいは学科の中でカリキュラムを検証し、必要に応じた変更を速やかに行う 体制を早急に整備する必要がある。(2.カリキュラム編成) (4)ヒューマニズム教育・医療倫理教育は、その多くが選択科目として開講されている ので、全ての学生が受講する必修科目に変える必要がある。(3.医療人教育の基 本的内容) (5)ヒューマニズム教育・医療倫理教育およびコミュニケーション能力・自己表現能力 を身につける教育等の目標達成度を評価するための指標を設定し、それに基づいて 適切に評価する必要がある。(3.医療人教育の基本的内容) (6)「薬学教育モデル・コアカリキュラム」の到達目標で対応する授業科目がないもの があるので、全てに対応したカリキュラムに改変する必要がある。(4.薬学専門教 育の内容) (7)実務実習事前学習における目標達成度の測定にCBT体験受験とOSCEの結果を 用いていることを止め、実務実習事前学習の目標達成度を評価するための指標を設 定し、それに基づいて適切に評価する必要がある(5.実務実習)。 (8)実務実習の成績評価において基準が明示されておらず、評価も適正に行われていな いので、改善が必要である。(5.実務実習) (9)実習の成績評価を行う際に用いる「実習日誌の内容」、「出席状況」、「指導薬剤師の 評価」等の、全体の評価における割合をシラバスに明記する必要がある。(5.実務 実習)(10)卒業研究は4〜6年次に分散して行われ、最大で10ヶ月と期間が短く、研究を通し て問題解決能力が醸成できる体制を築く必要がある。(6.問題解決能力の醸成のた めの教育) (11)卒業論文が成績評価の対象となっているので、卒業論文は学生一人ひとりが独立し て作成する必要がある。(6.問題解決能力の醸成のための教育) (12)論文審査基準や発表の審査基準も含めて、「特別実習」の評価基準を明示する必要 がある。(6.問題解決能力の醸成のための教育) (13)「PBL評価表」のようにグループ学習時に使用される成績評価に関しては、評価 基準とともに評価項目ごとの割合等を明示し、学生に周知する必要がある。(6.問 題解決能力の醸成のための教育) (14)問題解決能力の醸成に向けた教育において目標達成度を評価するための指標を設定 し、それに基づいて適切に評価する必要がある。(6.問題解決能力の醸成のための 教育) (15)学則第20条に示されているように、入学試験の合否の判定は、教授会による入学者 の学力を判断する審議結果に基づいて決定する必要がある。(7.学生の受入) (16)成績評価指標や評価基準をシラバスと学生便覧に明記する必要がある。(8.成績 評価・進級・学士課程修了認定) (17)学則上不明確な進級緩和措置による進級を行ったり、「総合薬学演習」に合格した 者のみに対して特別再試験を行ったりしていることは、厳格に進級や卒業が判定さ れているとは言えない。進級判定や卒業判定に関して基準に基づいて公平に実施す る必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) (18)事実上の卒業試験である「総合薬学演習」(「自己点検・評価書」p.56)の単位認 定試験に、国家試験合格を予測する学外業者の試験を用い、学士課程修了認定を行 っている点を改善する必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) (19)「総合薬学演習」のみの単位未取得で卒業延期となる学生が、受験者の約45%とい うような事態を生じさせないように、6年次までの進級判定を含め学力評価の実態 を点検し、根本的な改善を行う必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) (20)教員の採用・昇任に関して学則および関連規程に従って教授会で審議する必要があ る。(10.教員組織・職員組織) (21)薬学部独自の点検項目を設定し、恒常的に自己点検・評価を行う必要がある。(1 3.自己点検・評価) (22)自己点検・評価の結果を教育研究活動に反映する体制と、反映した結果を検証する 体制を構築する必要がある。(13.自己点検・評価)
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| 第1期 |
2018年度 |
適 |
再評価改善報告書 基礎資料 正誤票 |
再評価報告書
総評
千葉科学大学 総評千葉科学大学薬学部薬学科は、「薬学に関する深い専門的知識と技能を持ち、薬学・医療に対する使命感と倫理観にあふれ、国民の健康な生活の確保に貢献できる薬剤師、研究者、技術者の養成」を教育目的とし、これに基づき学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)とその達成に向けた教育課程の編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)と入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)を定めて6年制薬学教育を行っている。千葉科学大学薬学部薬学科の教育プログラムは、2014(平成26)年度に行った本評価において、「実務実習」、「問題解決能力の醸成のための教育」、「成績評価・進級・学士課程修了認定」に重大な問題点が見出され評価継続となったため、それらの問題点に対する改善結果について再評価を行った。「実務実習」に関しては、実務実習事前学習に当たる「事前病院・薬局実務実習」の成績評価を実務実習事前学習としての目標達成度を評価する指標に基づいて行う方式とし、本評価で問題点として指摘された薬学共用試験の結果で判断することを廃止した。また、実務実習の成績評価についても、評価基準を明示して、全体の評価に対する項目ごとの評価指標と評価の割合をシラバスに明記するよう改善し、本評価で問題点として指摘された評価基準が明示されていないという問題点を解消した。「問題解決能力の醸成のための教育」に関しては、卒業研究に対応する「特別実習」の期間を12カ月以上に延長するとともに、個々の学生が異なる課題に取り組んで卒業論文を作成する体制に改善し、評価にはルーブリックを活用している。また、「問題解決能力の- 2 -醸成のための教育」に位置付ける科目で講義のみで行っていたものについて、2単位15コマの授業の一部に能動的学習を組み込み、その割合と評価指標をシラバスに明記した。これらの対応により、「問題解決能力の醸成のための教育」について本評価時に指摘した問題点の多くが改善された。「成績評価・進級・学士課程修了認定」に関しては、個々の科目の成績評価に関する指標をシラバスに明記するとともに成績評価基準を学生便覧に明記し、ルーブリック評価表などを学生に周知するように改善している。また、学則に規定されていない進級緩和措置や「総合薬学演習」の合格者に対して行っていたそれ以外の科目の特別再試験を廃止し、進級や卒業の判定を厳格に行うように改善されている。このように、再評価によって本評価で評価継続の理由となった重要な問題点についての改善が行われていることが確認された。また、再評価の対象とはならなかった中項目に関しても、本評価における提言への対応がなされ、薬学部薬学科の教育目的を学則に規定し、単位数と演習時間の関係を適正な値に修正するとともに、カリキュラムを検証し、必要に応じた変更を速やかに行う体制を整備されるなど、改善が進められている。以上のように、千葉科学大学薬学部薬学科は、本評価において指摘された多くの問題点に対して真摯に改善に取り組んでおり、本評価において適合と判断されていた諸項目を合わせて、本機構の定める「薬学教育評価 評価基準」におおむね適合していると判断できる。しかし、再評価段階においても、以下のような問題点があり、改善が必要である。(1) 実務実習事前学習にあたる「事前病院・薬局実務実習」の成績評価において、評価項目ごとの評価の割合を事前学習の趣旨に即して技能・態度を重視したものにすると共に、事前学習の総合的な目標達成度を適切な指標を設定して評価することが必要である。(2) 実務実習の成績評価における項目ごとの評価の割合を適正なものにすることが必要である。(3) 問題解決能力の醸成に向けた教育全体としての総合的な目標達成度を測定するための指標を設定して評価を行うことが必要である。(4) 卒業率の低い状態が続き、卒業延期者の大部分が「総合薬学演習」の単位未修得によるもので、卒業判定がディプロマ・ポリシーの達成状態に基づいて行われているとは言い難いことから、入学から卒業に至るまでの過程における学修指導体制の改善が必要である。- 3 -千葉科学大学薬学部薬学科には、再評価で指摘された改善すべき点と助言、および本評価の提言への対応が十分にはなされていない問題点の改善に取り組み、薬学教育の更なる向上に努めることを期待する。
大学への提言
千葉科学大学 大学への提言1)助言
1. 全学生による実務実習発表会を行い、学生がそれぞれ学習してきた多岐にわたる実務経験を、すべての学生間で共有する機会を設定することが望ましい。(5.実務実習)2. 卒業論文の評価は、指導教員だけで行っているが、評価の客観性を担保する上で複数の教員で評価を行うよう改善することが望ましい。(6.問題解決能力の醸成のための教育)3. 卒業学年における再試験に関する例外規定(千葉科学大学履修規程第40条第2項)については、適用対象を決定する基準が明確ではなく、不公平を生じる懸念があるので、廃止あるいは適用基準を明示することが望ましい。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)4. 教育研究上の目的に基づいた6年間の教育における総合的な学習の成果を測定するための指標や評価基準を設定し、それに基づく評価を行うことが望まれる。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) 2)改善すべき点 1. 事前学習の総合的な目標達成度を評価する指標を設定し、それに基づく評価を行うように改善する必要がある。(5.実務実習)2. 事前学習に当たる「事前病院・薬局実務実習」の成績評価において、事前学習の目的とは異なる基礎薬学領域を含めた知識を80%、技能・態度を20%として評価することは、医療現場での実務実習で必要となる技能・態度を修得するという事前学習の目的から乖離しており、改善する必要がある。(5.実務実習)3. 実務実習の成績評価を、学生が提出する「実習レポート」を40%、終了後に行う「成果発表」の評価を40%、指導薬剤師の評価である「学生の成長度の測定」を20%とした合計によって行い、満点の60%以上で合格とする制度では、指導薬剤師による評価が0点であっても実務実習の単位が取得できることになり、不適切であるので、改善する必要がある。(5.実務実習)4. 問題解決能力の醸成に向けた教育において、総合的な目標達成度を測定するための指標を設定し、それに基づいた教育成果の評価を行うよう改善する必要がある。(6.問題解決能力の醸成のための教育)- 21 -5. 卒業率が44~62%に留まり、卒業延期者の多くは「総合薬学演習」の未修得が理由となっていることは、卒業判定がディプロマ・ポリシーの達成に基づいて行われているとは言い難く、この現状の解消に向けて、在学生の学力の現状とその背景となっている問題に対する点検・評価と、その結果に基づく、入学から卒業に至る学修指導体制に改善する必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)6. 1年次の退学者が在学生の10%を超えていることや、中高年次のストレート在籍率が49~62%と低い。このような実態について、それらの原因についての解析とその解消に向けて改善する必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定) |
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| 武蔵野大学 | 私 | 東京都 | 第1期 |
2018年度 |
適 |
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評価報告書
総評
武蔵野大学 総評武蔵野大学薬学部薬学科は、大学の理念である「仏教精神を根幹として学識、情操、品性にすぐれた人格を育成するとともに、慈悲の心を持ち、多様な薬学関連分野で人々に貢献できる人材の育成」を目的とする6年制の薬学教育を行っている。カリキュラムは、低学年では幅広く教養を養うための「武蔵野BASIS」と高学年で医療人としての高度な知識・技術・態度を養う「学科科目(専門科目)」で編成されている。「武蔵野BASIS」は、ヒューマニズム教育・医療倫理教育、教養教育、語学教育、コミュニケーション教育が主として実施されている。「学科科目」は「薬学教育モデル・コアカリキュラム(平成 25 年度改訂版)」に準拠し、薬剤師に求められる 10 の資質を十分に抱合した形で、学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)とともに教育課程の編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)が設定され、教職員、学生に周知されており、薬学共用試験も厳正に実施されている。「実務実習」は、事前学習を含めて薬学教育モデル・コアカリキュラムに準拠しており、14 名の薬剤師業務経験者のみで構成されている臨床薬学センター教員が実施している。「卒業研究」は、5年次から6年次前期に行われ、卒業研究発表会と卒業論文により評価されている。卒業研究以外の問題解決能力の醸成に向けた教育は、スモールグループ学習を取り入れた低学年から高学年への科目の中で体系的に構成されている。入学者の選抜は、入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)を定め、多種類の入学者選抜試験の方法が設定されている。学修成績の評価、進級判定、卒業判定は、関連する諸規程に基づいて行われ、各科目における成績評価の方法は、シラバスに明記されている。学修成績の評価、進級判定、卒業判定は、関連する諸規程に基づいて行われ、各科目における成績評価の方法は、シラバスに明記されている。学生への支援は、アドバイザー教員による勉学・生活指導、大学独自の奨学金による経済的支援、「就職・キャリア開発委員会」による進路支援が行われ、ハラスメント防止や障がい学生に対する体制も整っている。学生のヘルスケア、メンタルケア、生活相談のため- 2 -に、保健室と学生相談室からなる「健康管理センター」を設置し、細やかな学生支援を学生相談室が中心となり実施している。専任教員数は大学設置基準を満たしており、講義科目は主に教授・准教授と一部の講師が担当し適切に配置されている。薬学系研究に必要な機器類も設置され研究環境は整えられている。講義室、演習室、少人数教育に対応する教室、実験実習室、薬用植物園、コンピューター実習室、動物飼育・実験室などの教室・実習室や付属施設が整備されている。実務実習モデル・コアカリキュラムに準拠した実務実習事前学習を実施するため、模擬薬局・模擬病室等の設備が整備されている。社会との連携については、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)との連携大学院提携、薬学研究所内に寄付部門プロテオアナリシス客員研究部門の設置や、産学連携研究推進室を通して薬学研究所所属の研究室との産業界との共同研究も推進している。自己点検・評価では、大学全体の委員会として平成6年より武蔵野大学自己点検・評価委員会を設置し、大学として積極的に取り組んでおり、平成 24 年度に大学基準協会による認証評価を受けている。以上のように、武蔵野大学薬学部薬学科の薬学教育プログラムは、本機構の評価基準におおむね適合していると判断される。しかしながら、以下のような問題点があり、改善が必要である。(1)学則に掲げる薬学部薬学科の「教育研究上の目的」に「研究上の目的」に関する内容を加える必要がある。(2)カリキュラムが薬学共用試験や薬剤師国家試験の合格のみを目指した教育に偏っており、改善が必要である。(3)シラバスには、科目の一般目標を明記するとともに、独自性のある科目であればその旨を学生にわかりやすく明記する必要がある。(4)卒業研究の評価については、研究室ごとに異なる到達目標および評価方法により実施されている。同じ科目は、研究室が異なっても同じ到達目標および評価方法により行われるべきであり、この点は改善すべきである。(5)アドミッション・ポリシーの設定と合格者の決定は、学生の教育に責任を持つ薬学部教授会が主体的に関与する体制にする必要がある。(6)CBT(Computer Based Testing)受験および卒業にそれぞれ深くかかわる重要科- 3 -目である、「薬学総合演習1」および「薬学総合演習3」においては、外部試験であるCBT体験受験の成績および予備校が提供する模擬試験の成績が単位認定に利用されており、改善が必要である。(7)正規の授業ではない補講(補習)の成績を必修科目(基礎化学など)の得点として加点するのは、公正な成績評価の観点から不適切であり、改善が必要である。武蔵野大学薬学部には、今回の評価における問題点の改善に取り組むことで、大学の理念を活かした特色ある薬学教育が展開されることを期待する。
大学への提言
武蔵野大学 大学への提言1)長所1. PMDAや企業など、医療界や産業界と連携し、研究活動を活発に展開している。(12.社会との連携)2)助言1. 学則にある大学の目的(第1章第2条)の文言と大学Webページの(本学の目的)の文言が一致しないので、表現を学則のものに統一することが望まれる。(1.教育研究上の目的)2. 「教務運営委員会」において教育研究上の目的の検証を定期的に実施することが望ま- 33 -れる。(1.教育研究上の目的)3. カリキュラム・マップにおいて、学年配当や系が示されているものの、科目間の関連性やディプロマ・ポリシーとの関係が分かりづらいので、学生に分かり易く記載することが望まれる。(2.カリキュラム編成)4. 「薬学総合演習1~3」では、シラバスに「時間外」と記載しているが、具体的な時間割やスケジュールを提示し、各研究室単位で行われる「薬学総合演習2」では、出席管理を徹底することと評価基準を明確にすることが望まれる。(2.カリキュラム編成)5. 医療現場で薬剤師に必要とされる語学力をつけるために開講されている選択科目の「英語3~5」の履修者が極端に少ないので、改善が望まれる。(3.医療人教育の基本的内容)6. 薬害・医療過誤・医療事故防止に関する教育において学外の医師・弁護士・薬剤師等の参画が望まれる。(3.医療人教育の基本的内容)7. 薬剤師生涯教育について、学内外で開催される研修プログラムに学部学生の参加を促す制度を有しておらず、改善が望まれる。(3.医療人教育の基本的内容)8. 個々の授業科目の中で基礎と臨床の知見の関連付けが行われているのは、「病態学2」、「薬理学2」、「薬理学3」など、一部の科目に限られており、基礎と臨床の知見の相互の関連付けは十分とは言えず、他の科目にも広げるよう工夫が望まれる。(4.薬学専門教育の内容)9. 医師やコメディカルとの交流は十分ではなく、より活発化することが望ましい。(4.薬学専門教育の内容)10. 大学独自の科目が選択科目として開講されているが、高学年に開講されている科目は受講生が少ないため、学生教育に有効利用されていないので、改善が望ましい。(4.薬学専門教育の内容)11. 大学が自己点検・評価しているように、事前学習終了から実務実習開始まで時期が離れてしまう、Ⅱ期から実習開始となる学生に対して、事前学習の到達度を再確認することが望ましい。(5.実務実習)12. 学生の卒業研究実践に対する意識付けを促すために、卒業研究のコマを週間時間割上等に明示することが望ましい。(6.問題解決能力の醸成のための教育)13. レポート、グループ発表の内容評価、受講態度や積極的に討論や課題に取り組む姿勢等も評価対象としているが、形成的な評価を行えるように、シラバスに記載の評価方- 34 -法や基準を明確にすることが望ましい。(6.問題解決能力の醸成のための教育)14. 入学試験要項に薬学部の入試方式全てを含む一覧が見当たらないので、受験生に情報として十分に伝わるよう要項の作成に工夫が望まれる。(7.学生の受入)15. 教育研究上の目的に基づいた6年間の総合的な学習成果の評価に関し、ディプロマ・ポリシー8項目を評価する指標(総合的指標)をもって総合的な評価指標の設定につなげようとする努力は評価できるが、総合的な学習成果としては十分とは言えず、今後も継続して改善の努力が望まれる。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)16. 学生の意見を収集する全学組織として教育改革推進室が設置されているが、薬学部にも独自の問題に対処する体制を整備することが望ましい。(9.学生の支援)17. 教員の採用および昇任に関する規程は、授業および研究の継続性や、卒業研究のために配属された学生に対する教育・研究の継続性の点で問題があるので、今後改善することが望まれる。(10.教員組織・職員組織)18. 授業担当時間数について、一部の教員に偏りがみられるので、今後改善されることが望まれる。(10.教員組織・職員組織)19. 参加型学習のための少人数教育に対する教室においては広さ、数とも拡充していくことが望まれる。(11.学習環境)20. 情報処理演習室に、薬学部学生が常時利用できるパソコンを増やすことが望まれる。(11.学習環境)21. 現状の学生収容定員数に比べ、自習室は十分足りているとは言えず、今後の拡充が望まれる。(11.学習環境)22. 英文によるホームページは大学レベルで大枠を作成しているが、薬学部については不完全であり、世界へ情報を発信するよう早急な改善が望まれる。(12.社会との連携)23. 現時点で薬学科所属の留学生および派遣学生はおらず、また、薬学部レベルでの海外大学との交流も盛んとは言えず、国際交流についての活性化が望まれる。(12.社会との連携)24. 若手教員の海外研修や留学の推進を図ることが望まれる。(12.社会との連携)25. 薬学部の自己点検評価委員会に外部委員が含まれていることが望ましい。(13.自己点検・評価)26. 平成29年度から薬学教育プログラムを継続して点検・評価するための項目を設定し、それに基づく自己点検・評価に着手しており、今後も継続して実施することが望まれる。(13.自己点検・評価)- 35 -27. 平成29年度からは、自己点検・評価を恒常的に行い、その結果を教育研究活動の改善等に活用するためのPDCAサイクルシステムを構築する取り組みに着手しており、今後も継続して実施することが望まれる。(13.自己点検・評価)3)改善すべき点1. 薬学部の「教育研究上の目的」に「研究上の目的」に関する内容を加える必要がある。(1.教育研究上の目的)2. カリキュラムが薬学共用試験や薬剤師国家試験の合格のみを目指した教育に偏っており、改善が必要である。(2.カリキュラム編成)3. 早期体験学習の内容、評価等については、到達度を評価する指標を含めシラバスに記載する必要がある。(3.医療人教育の基本的内容)4. ヒューマニズム教育・医療倫理教育における目標達成度を総合的に測定するための指標を設定し、ルーブリックなどの評価表を基にするなど適切に評価するよう改善する必要がある。(3.医療人教育の基本的内容)5. コミュニケーション能力および自己表現能力を身につけるための教育において、総合的な目標達成度を評価する指標を設定し、それに基づいた適切な評価を行う必要がある。(3.医療人教育の基本的内容)6. 新カリキュラム、旧カリキュラムの双方において、準拠すべき薬学教育モデル・コアカリキュラムのSBOsに対応させる授業科目が欠落している箇所があるので、それらに対応する授業科目を設定する必要がある。(4.薬学専門教育の内容)7. シラバスに下記の不備があるので、改善が必要である。(4.薬学専門教育の内容)・大学独自の薬学専門教育科目については独自性のある科目であることが学生に分かるように、シラバスに明記する必要がある。・一般目標が明確に示されていないので、モデル・コアカリキュラムに準じた表現で明示する必要がある。・旧カリキュラムにおいても実験実習科目の単位数、必修・選択の別をシラバス等に記載する必要がある。・「卒業研究1」および「卒業研究2」のシラバスは、研究室ごとに記載されて異なる到達目標および評価方法が記載されている。同じ科目は、研究室が異なっても同じ到達目標および評価を記載する必要がある。8. 卒業研究の評価基準・方法が、各研究室で異なっており、学科で統一する必要があ- 36 -る。(6.問題解決能力の醸成のための教育)9. 問題解決能力の醸成に関する教育において、関連科目を総合した目標達成度を測定する指標を設定し、それに基づいて評価する必要がある。(6.問題解決能力の醸成のための教育)10. アドミッション・ポリシーの設定は、学生の教育に責任を持つ薬学部教授会が関与する体制にする必要がある。(7.学生の受入)11. 合格者の決定は、学生の教育に責任を持つ薬学部教授会が関与する体制にする必要がある。(7.学生の受入)12. 推薦入試で入学した学生は留年する割合が高く、低学年時の成績が低いとの自己点検・評価に基づいて、推薦入試のあり方等について改善する必要がある。(7.学生の受入)13. 「薬学総合演習1」の評価に外部試験であるCBT体験受験を入れているのは問題であり、改善が必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)14. 「薬学総合演習2」の研究室の担当教員、授業計画、評価方法についてシラバスでは統一されていないので改善が必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)15. 「薬学総合演習3」の評価に外部模擬試験を入れているのは問題であり、改善が必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)16. 正規の授業ではない補講(補習)の成績を必修科目(基礎化学など)の得点として加点するのは、公正な成績評価の観点から不適切であり、改善が必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)17. ディプロマ・ポリシーの設定は、学生の卒業に責任を持つ薬学部教授会が関与する体制にする必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)18. 過去の自己点検・評価報告書の薬学部のホームページでの公表が滞っていた時期があるので、今後そのようなことがないように留意する必要がある。(13.自己点検・評価)
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| 北海道大学 | 国 | 北海道 | 第1期 |
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自己点検・評価書 基礎資料 正誤票 |
評価報告書
総評
北海道大学 総評北海道大学薬学部は6年制薬学科と4年制薬科学科の2学科を設置しており、薬学科では、北海道大学の「「フロンティア精神」,「国際性の涵養」,「全人教育」,「実学の重視」という四つの基本理念に基づき,「国民の健康・福祉および医療における諸問題を薬学の立場から研究して,その成果を医療の現場に還元する学問である医療薬学・臨床薬学を修得し,さらに医療の現場で問題発見・解決能力を発揮し,指導的な立場で活躍できる薬剤師,あるいは医療薬学研究者を養成する」という教育研究上の目的の下に、入学者受入の方針(アドミッション・ポリシー)、教育課程の編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)、学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)を、整合性をもって設定し、医療を取り巻く環境ならびに社会の薬剤師に対するニーズを反映した薬学教育を行っている。カリキュラムは、ディプロマ・ポリシーを踏まえて定められたカリキュラム・ポリシーに従って設定されており、それは薬学教育モデル・コアカリキュラムに対応したものとなっている。すなわち、ヒューマニズム教育・医療倫理教育、医療コミュニケーション力教育は各学年の進行に相応した内容の科目を配置して学年進行形で順次性をもって体系的かつ効果的に行われている。教養教育は総合大学の特色を活かして人文・社会科学から自然科学まで幅広い領域にわたる科目が開講されている。語学教育は、英語を中心として、低学年における基礎的な語学力から、高学年での専門性を考慮した語学力まで、各学年を通じて体系的に教育が行われていることは評価できる。薬学専門科目では、基礎と応用・臨床を相互に関連付け、かつ目的意識を持って学習できるように、基礎的科目とそれらに関連する応用・臨床的科目が順次性に配慮しながら年次進行とともに適切に配置されている。薬学共用試験も適切に実施されている。実務実習事前学習、実務実習も適切な体制の下で実務実習モデル・コアカリキュラムに沿って適正に実施されている。卒業研究は1年以上- 2 -実施しており、各自その成果を卒業論文としてまとめるとともに、学部主催の卒業研究発表会で口頭発表している。学生の受入は、前期日程の総合入試と後期日程の学部別入試により行われているが、いずれもアドミッション・ポリシーに基づいて適切に行われており、入学定員数に対する入学者数にも問題はない。また、成績評価・進級判定・学士課程修了認定は、ディプロマ・ポリシーに基づいて公正かつ厳格に行われている。学生への履修指導や学習指導は研究室配属まではグループ担任、研究室配属後は研究室の長が責任教員となり適切に行われている。学生の経済的支援は、入学料免除制度および授業料免除制度の設置、日本学生支援機構、地方公共団体や民間奨学団体等の各種奨学金に関する情報提供、大学独自の奨学金制度の設置等により対応している。キャリアセンターでの相談・支援、企業や医療機関のセミナー開催などによる就職支援の体制も整っている。また、学生の健康維持、心身的な支援などの体制、ハラスメント対応も整っている。専任教員は各専門分野において研究・教育に優れた実績を有するものが配置されており、教員数、実務家教員数も大学設置基準を十分満たしている。教員の採用、昇進は、規程に基づいて、研究業績、教育業績、教授能力を総合的に判断して行われている。また、研究室、講義室、実習室、演習室、セミナー室、実務実習事前学習のための模擬薬局/医療系実習室、情報処理演習室、動物実験施設、RI実験室、薬用植物園、図書館、自習室などの施設、各種の設備も整備されており、学習環境も整っている。また、FD(Faculty Development)活動も問題なく行われている。社会との連携として、医療施設や企業、他大学・他機関との共同研究を活発に行い、研究員を受け入れ、医療界や産業界との連携を図っている。また、教員が病院薬剤師会、薬剤師会、関連学会の役員・委員を務め、それぞれの団体との連携を図っている。さらに、点検評価委員会が設置されており、教育プログラムに対する自己点検・評価、その結果の教育研究活動への反映も行われている。以上のように、北海道大学薬学部薬学科の6年制薬学教育プログラムは、本機構の評価基準におおむね適合していると判断される。しかし、以下のような問題点があり、改善が必要である。(1)ヒューマニズム教育・医療倫理教育、コミュニケーション能力・自己表現能力の醸成教育、実務実習事前学習、および問題解決能力を醸成する教育において、それぞれ総合した目標達成度の指標を設定し、それに基づいた適切な評価を行う必要がある。- 3 -(2)「臨床薬学事前演習」の評価の一部に外部機関のCBT(Computer Based Testing)模試の結果を用いているので改善することが必要である。(3)再試験の基準、期間などを明示することが必要である。(4)教育プログラムの自己点検・評価を継続的に実施し、教育研究活動の改善に恒常的に取り組む必要がある。北海道大学薬学部薬学科は、本評価での改善すべき点、助言を踏まえ、積極的に改善に取り組み、薬学教育のさらなる向上に努めることが望まれる。
大学への提言
北海道大学 大学への提言1)長所1. 1年次の全学教育科目の英語(Ⅰ~Ⅳ)、2年次の「薬学英語Ⅰ」、3年次の「薬学英語Ⅱ」、「薬学論文講読演習Ⅰ」、4年次の「薬学論文講読演習Ⅱ」、5年次の「薬学論文講読演習Ⅲ」と、低学年における基礎的な語学力から高学年での専門性を考慮した語学力まで、各学年を通じて英語力の体系的な教育が行われている。ディプロマ・ポリシーの「世界水準の研究」、「国際的な視点と自己実現」の項目と合致しており評価できる。(3.医療人教育の基本的内容)- 42 -2)助言1. 教員へのカリキュラム・ポリシーの十分な説明が望まれる。(2.カリキュラム編成)2. カリキュラム・ポリシーは、ディプロマ・ポリシーの5つの区分にしたがって設定され、授業科目とともに提示されている。しかし、区分間での重複があり、その方針が明確であるとは言えないので更なる整理が望まれる。(2.カリキュラム編成)3. 大学の生涯教育特別講座への薬学部在学生の参加が少ないので、生涯学習に対する意欲を醸成するような改善が望まれる。(3.医療人教育の基本的内容)4. 実務実習の開始時期と実務実習事前学習の終了時期が離れているので、実務実習の直前に実務実習事前学習の到達度を再確認していることが望ましい。(5.実務実習)5. 薬学部薬学科への進学者の選抜・受入に当たって、医療人としての適性を評価するための工夫はできていないので、今後評価方法を工夫することが望まれる。(7.学生の受入)6. 教育研究上の目的に基づいた6年間の教育プログラムを俯瞰した総合的な学習効果の測定は行われていないので、測定するための指標を設定することが望ましい。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)7. 3年生と4年生について、定期健康診断の受診率を改善することが望ましい。(9.学生の支援)8. 建物で完全にバリアフリーになっていないところがあるため、改善することが望ましい。(9.学生の支援)9. 一部の教員の授業負担が重くなっているので、改善が望まれる。(10.教員組織・職員組織)10. 英文ホームページの一部に英語対応が不十分なところがあるので、英文化を進めることが望まれる。(12.社会との連携)3)改善すべき点1. ヒューマニズム教育・医療倫理教育において、関連科目の学習成果を総合した目標達成度評価のための指標は設定されていないので、これを設定し、それに基づいた適切な評価を行う必要がある。(3.医療人教育の基本的内容)2. コミュニケーション能力および自己表現能力を身につけるための教育において、関連科目の学習成果を総合した目標達成度評価のための適切な指標は設定されていないので、これを設定し、それに基づいた適切な評価を行う必要がある。(3.医療人教育- 43 -の基本的内容)3. 全部あるいは一部に独自性を持つ科目においては、その独自性がシラバスで確認できるよう、シラバスの記載方法を改善することが必要である。(4.薬学専門教育の内容)4. 「臨床薬学事前演習」の評価において、一部、外部機関のCBT模試の得点を含めていることは不適切であるので、改善が必要である。(5.実務実習)5. 事前実習の目標達成度を評価するために、複数の評価項目(筆記試験、実習への参加姿勢・到達度、実技試験、演習問題など)が設定されているが、個々の項目およびそれらを総合した事前実習全体の目標達成度を評価するための指標の設定、並びにこれに基づいた評価がされていないので改善が必要である。(5.実務実習)6. 卒業研究の成果の評価に対して、卒業論文の内容や卒業論文発表の結果等に対する評価の指標やその配分などが設定されていないので、それらを設定し、それに基づいた適切な評価を行う必要がある。(6.問題解決能力の醸成のための教育)7. 卒業研究以外の問題解決能力の醸成に関する科目の成績評価において、個々の科目の目標到達度を測定する明確な指標を設定して評価を行う必要がある。(6.問題解決能力の醸成のための教育)8. 問題解決能力の醸成において、関連科目の学習成果を総合した目標達成度評価のための指標は設定されていないので、これを設定し、それに基づいた適切な評価を行う必要がある。(6.問題解決能力の醸成のための教育)9. 成績評価がいくつかの方法で行われている科目において、最終成績に寄与する各評価項目の割合が明記されていない場合があるので、明記するように改善することが必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)10. 科目の成績評価において、学修領域に適した評価方法が用いられていない場合があるので、評価方法を改善することが必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)11. 再試験の基準、期間などを学生便覧、シラバスに明記するように改善することが必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)12. これまで自己点検・評価が継続的に行われていないので、6年制薬学教育プログラムの自己点検・評価を継続的に行い、その結果を公開することが必要である。(13.自己点検・評価)13. 本機構の評価基準で求めているのは、この自己点検・評価で見出された結果を6年制- 44 -の教育研究活動の改善に反映させるようにPDCAサイクルの具体的な実施であるが、「自己点検・評価書」に記載の内容からは、本評価基準が求めている自己点検・評価の成果を生かした活動の成果がわからないので、改善が必要である。(13.自己点検・評価)
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1:提言 改善報告審議結果 |
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3:但し書き 改善報告審議結果 |
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| 広島大学 | 国 | 広島県 | 第1期 |
2018年度 |
適 |
自己点検・評価書 基礎資料 正誤票 |
評価報告書
総評
広島大学 総評広島大学薬学部薬学科は、広島大学および同大学薬学部の教育研究上の目的に基づいて、(イ)創造的な思考力を発揮し、自ら新しい問題に意欲的に取り組む能力を備えた人材を育成し、医療の質及び公衆衛生の向上に貢献すること。(ロ)チーム医療の中で科学的観点から意見が言える専門性の高い薬剤師としての能力を備えた人材を育成し、医療の質の向上に貢献すること。(ハ)病態・診断を理解でき、処方設計を判断し医薬品の適正使用に責任を持てる薬剤師としての能力を備えた人材を育成し、医療の質の向上に貢献すること。(ニ)世界をリードする薬学研究を志向し、新たな薬物療法を構築できる能力を備えた人材を育成し、薬学研究の進歩発展に貢献すること、を教育研究上の目的とする6年制薬学教育を行っている。広島大学は、平成 18 年度より全学が到達目標型教育(Outcome-based education)へ移行しており、大学独自の教育システムを「HiPROSPECTS」と称している。HiPROSPECTS は、主専攻プログラム、副専攻プログラムおよび特定プログラムの3種類のプログラムで構成されている。主専攻プログラムは学部学科ごとに作成され「詳述書」として毎年見直されホームページ等を通じて公表されている。詳述書には、ディプロマ・ポリシー(学位授与の方針)、カリキュラム・ポリシー(教育課程編成・実施の方針)、授業科目および授業内容、学習の成果(評価基準と達成水準)、カリキュラムマップなどが資料と共に記載されている。キャンパスは東広島、霞ならびに東千田から構成されている。1年次には主に東広島キャンパスにおいて教養教育科目を履修する。教養教育科目は、理念と目的に基づき総合大学として体系的に行われている。ヒューマニズム教育・医療倫理教育・コミュニケーション教育科目の一部は教養教育の一環として1年次に行われている。早期体験プログラムとして、「不自由体験学習」、医歯薬「合同早期体験実習」が実施され、「教養ゼミ」では、医学歯学とともに早期からIPE(Interprofessional Education)教育が行われ、チーム医療のためのコミュニケーション- 2 -スキルの向上を目指している。2年次以降の薬学部専門科目の教育は霞キャンパスで行われている。薬学科ならびに薬科学科の専門基礎科目は両学科ともにほぼ同一の科目編成である。薬学科生のみを対象とする科目は、4年後期の7科目ならびに「臨床事前実習」、5年次の「臨床実習」、「卒業研究」である。「臨床事前実習」は主に模擬病棟・薬局において行われ、評価はレポート、筆記試験、OSCE(Objective Structured Clinical Examination)形式の実技試験により総合的に行われている。薬学共用試験は薬学共用試験センターの実施指針に従って実施し、合格基準に従って判定している。実務実習は、実務実習指導マニュアルに従い、基礎系の研究室も含めてすべての研究室が訪問指導等に参画している。実習配属先の決定は病院・薬局実務実習中国四国地区調整機構が公正に行っている。卒業研究は必修科目として3年次後期から6年次の後期まで実務実習期間を除いて行っている。卒業論文の評価は、研究成果の医療的・薬学的な考察に関する項目を含む評価シートによって、取り組み態度、卒論発表、卒業論文の合計で評価されている。入学者の選考は、アドミッション・ポリシー(入学者受入方針)に基づき、一般入試、AO入試、および私費外国人留学生入試により行っている。AO入試では面接を行っている。広島大学では、HiPROSPECTS を導入しており、評価は、1) 授業科目の成績評価、2) 大学共通の平均評価点(GPA:Grade Point Average)、3) プログラム毎に定められた到達目標に対する到達度の評価、より構成されている。授業科目の成績評価は、科目ごとに、中間試験、期末試験、小テスト、レポート、発表など方法と寄与率も含めて規定している。基礎実習ならびに卒業研究の評価は、各々の判定基準に基づきルーブリック評価されている。進級に関わる基準として、卒論研究室への配属、共用試験受験、ならびに実務実習実施の資格が定められている。卒業要件は、6年以上在学し、修得すべき単位数を修得した者とされている。学生の修学支援体制ならびに安心・安全への配慮は、総合大学として整備されている。専任教員数は大学設置基準に定められた数を満たしており、薬学科専任教員1名に対する学生数は 8.14(現員 8.42)名である。薬学部では病院薬剤部を含め 14 講座が配置され、各講座には原則として教授1名に加え、准教授および助教を1名ずつ配置している。教員評価は、独自の目標達成型重要業績指標A-KPI(Achievement-motivated Key- 3 -Performance Indicators)ならびに教員の職務遂行エフォートを全学共通の尺度で指標化し可視化するB-KPI(Basic Effort Key Performance Indicators)により行われている。薬学部は、医療の発展に資するため、行政、製薬企業、食品企業などとの共同研究・受託研究を推進し、医療および薬学の発展に寄与している。また、薬剤師の資質向上を図るための卒後教育として、「ヒロシマ薬剤師研修会」、「患者 100 選」を用いた薬剤師研修会、在宅支援薬剤師無菌操作研修会、「広島医療情報研究会」等を開催している。以上のように、広島大学薬学部薬学科の6年制薬学教育カリキュラムは、本機構の評価基準におおむね適合していると判断される。しかし、以下のような問題点があり、改善が必要である。(1)「授業の目標・概要等」の部分で目標の記載があるものの、薬学教育シラバスで求められている一般目標(GIO:General Instructional Objective)および到達目標(SBOs:Specific Behavioral Objectives)が明記されていないので改善すべきである。(2)成績評価基準は各科目のシラバスに記載欄が設けられているが、記載に不備のある科目があるので、改善すべきである。(3)6年制薬学教育プログラムに特化した自己点検・評価は十分とは言えないので、改善すべきである。広島大学薬学部薬学科には、本評価の提言を踏まえ、積極的に改善に取り組むことによって、6年制薬学教育がさらに優れたものになることを期待する。
大学への提言
広島大学 大学への提言1)助言1. 薬学部の教育理念、目的を広島大学薬学部細則からホームページに転記する際に軽微な誤記が見られるので、修正することが望ましい。(1.教育研究上の目的)2. 教養科目において、成績評価の基準が、期末試験、講義への参加姿勢、小テスト、と- 30 -されているものがあり、知識・技能・態度の目標到達度の評価の指標との関連性が曖昧であるので、明確にすることが望まれる。(3.医療人教育の基本的内容)3. 薬学部薬学科の主専攻プログラム詳述書の科目と評価項目の関連性が明確でないので、関連性を明示することが望まれる。(3.医療人教育の基本的内容)4. 初修外国語の履修者が増加するよう指導することが望ましい。(3.医療人教育の基本的内容)5. 卒論研究室で行われる語学教育について、学部学科としての評価基準を設定して行うことが望ましい。(3.医療人教育の基本的内容)6. 卒論研究室で行われる語学教育は、HiPROSPECTSの評価項目とされていないので、該当科目として組み込むことが望ましい。(3.医療人教育の基本的内容)7. 医療現場で薬剤師に必要とされる語学力を身につけるための教育は行われていないので、薬学に特化した英語科目の導入が期待される。(3.医療人教育の基本的内容)8. 生涯学習の意欲醸成は、体系的に行われていないので、計画的で体系的な実施が望まれる。(3.医療人教育の基本的内容)9. 薬剤師会・病院薬剤師会主催の活動への参加者が少ないので、増加させることが望ましい。(3.医療人教育の基本的内容)10. 成績不振者に対しては、科目担当者が補講を行うなど、きめ細かな指導がなされることが望ましい。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)11. 卒業延期者に対する指導は、卒論配属研究室教員の枠を超えて、学部学科として取り組まれることが望ましい。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)12. 学生が担当教員に質問するためのオフィスアワー等を設定することが望ましい。(9.学生の支援)13. 健康診断の受診率が低いので、向上させることが望ましい。(9.学生の支援)14. 災害発生時の被害防止のための講習会や防災訓練は行われていないので、これらの実施が望まれる。(9.学生の支援)15. 臨床系教員の実務経験を研鑽する体制が整備されていないので、実務家教員の研修体制の整備が望まれる。(10.教員組織・職員組織)16. 学生アンケートの実施率ならびに教員のコメント入力率が低いので、向上させる取り組みを行うことが望まれる。(10.教員組織・職員組織)17. 委員会には外部委員が含まれていないので、加えることが望ましい。(13.自己点検・評価)- 31 -2)改善すべき点1. 「授業の目標・概要等」の部分で目標の記載があるものの、薬学教育シラバスで求められている一般目標(GIO)および到達目標(SBOs)が明記されていないので改善すべきである。(4.薬学専門教育の内容)2. 成績評価基準は各科目のシラバスに記載欄が設けられているが、記載に不備のある科目があるので、改善すべきである。(4.薬学専門教育の内容)3. 成績評価基準は各科目のシラバスに記載されているが、一部に成績評価の記載が曖昧であったり、記載の通りに実施されていない科目が認められたため、全ての科目においてシラバスの成績評価基準を明確にし、記載内容に沿った評価を実施するよう改善すべきである。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)4. 6年制薬学教育プログラムに特化した自己点検・評価は十分とは言えないので、改善すべきである。(13.自己点検・評価)
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1:提言 改善報告審議結果 |
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2018年度 |
適 |
自己点検・評価書 基礎資料 正誤票 |
評価報告書
総評
徳島大学 総評徳島大学薬学部は、6年制薬学科と4年制創製薬科学科の2学科を設置しており、一括入試後、3年後期に学科配属が行われる。薬学部の教育研究上の目的および6年制薬学科独自の教育研究上の目的は、徳島大学全学の理念、薬学部6年制薬学科の教育理念に合致しており、また、薬剤師養成教育に課せられた基本的な使命を踏まえて設定されている。薬学科のカリキュラムは、教育研究上の目的に基づき策定されたカリキュラム・ポリシー(教育課程の編成・実施方針)に従って構築されており、3年次前期までに教養科目および専門基礎科目を学び、3年次後期の薬学科への配属後は、専門臨床科目を学ぶとともに、「実務実習事前学習」、「病院・薬局実務実習」に取り組む。6年次には「演習Ⅱ(処方解析演習)」により薬剤師として身につけておくべき基本的な臨床思考プロセスを修得する。国家試験対策や共用試験対策は行われておらず、正規の教育に十分な時間が充てられている。ヒューマニズム教育・医療倫理教育では、1年次に「薬学入門1」、「薬学入門2」および初年時多職種連携教育である「SIH道場」が開講されている。語学教育におけるアメリカノースカロライナ大学薬学部との連携によるビデオカンファレンスは、特徴的な取り組みである。また、生涯学習への意欲の醸成を目的とし、1年次から6年次まで継続して自己学習することを求める「演習Ⅰ」は、他に見られない特徴的な取り組みである。「実務実習事前学習」は実務実習モデル・コアカリキュラムに準拠し、指定の時間を上回る時間数で実施されている。「病院・薬局実務実習」は、徳島大学病院および徳島市内の薬局にて実施され、大学と実習施設間の連携も十分にとられている。「卒業研究」には30単位が設定されており、3年次後期から6年次に十分な時間が確保され、学生は熱心に研究に取り組んでいる。研究成果は卒業論文にまとめられ、口頭による卒業論文発表会が行われている。入学者の選抜は、一般入試、推薦入試Ⅱ、私費留学生入試により行われ、基礎学力が適切に評価されている。推薦入試Ⅱにおいては面接によりアドミッション・ポリシー(入学- 2 -者受入方針)を満たした学生の選抜に努めている。また、入学者の入学定員からの大きな乖離は認められない。進級判定および卒業判定は、適切な手続きにより公正かつ厳正に行われている。ストレート在籍率は全学年で90%以上と高い。また、毎年、薬学科の学生全員が学士課程を修了しており、卒業延期の学生はいない。クラス担任制度が設定され、学生の履修指導および学習相談が行われている。学生の経済的支援、健康維持、ハラスメント対策、就職支援等に関する体制が整備されている。学生から意見や要望を収集し反映させるための体制も整備されている。防災手帳の配付や安全講習会の実施など実験実習等での安全確保に配慮がなされている。また、年1〜2回防災訓練を行っている。専任教員は各専門分野において教育・研究に優れた実績を有する者が配置されており、教員数も大学設置基準を満たしている。教員1名あたりの学生数は9.1名であり、手厚い指導が行われている。教員の職位や年齢の構成比も適切である。教員の採用および昇任は適切な手続きにより、公正かつ厳格に行われている。研究環境や学習環境についても問題はない。社会との連携として、多数の製薬企業および化学系企業等と共同研究や受託研究を行っている。また、市民公開講座や公開シンポジウムを開催している。海外の11大学と学術交流協定を締結し国際交流の活発化を図っている。以上のように、徳島大学薬学部薬学科の薬学教育プログラムは、本機構の評価基準におおむね適合していると判断される。しかしながら、以下のような問題点があり、改善が必要である。(1)医療人教育を体系的に行うとともに、総合的な目標達成度を評価するための指標を設定し、評価を行うことが必要である。(2)シラバスには、到達目標が改訂モデル・コアカリキュラムに対応していない科目や学習方略、評価方法・基準などの記載に不備がある科目が認められるため、改善が必要である。(3)講義科目においても主体的で対話的な学習方略を用いるなど、各学習領域に応じた学習方略を適切に設定する必要がある。(4)「病院・薬局実務実習」の評価が画一的にならないよう適切な評価方法に改善する必要がある。(5)出席や受講態度などが成績評価に含まれる場合には、シラバスの到達目標欄にその- 3 -評価基準を明示する必要がある。(6)薬学部FD委員会活動(FD:Faculty Development)、特に教育能力向上に関わるFD活動の活発化、およびそれらの活動への教員の積極的な参加が必要である。(7)6年制薬学教育プログラムを自己点検・評価するために薬学部内に定期的に検証する組織を整備し、内部質保証を図る必要がある。以上の指摘に加えて、概評にある改善すべき点、助言を踏まえて積極的に改善に取り組むことにより、徳島大学薬学部薬学科の6年制薬学教育がさらに優れたものとなることを期待する。
大学への提言
徳島大学 大学への提言1)長所1. 将来チーム医療体制を構築する医学部、歯学部、薬学部の学生を対象とした科目「SIH道場」において多職種連携教育プログラムを実施しているなど、特徴的な教育が- 34 -行われている。(3.医療人教育の基本的内容)2. アメリカノースカロライナ大学薬学部との提携に基づくビデオカンファレンスは、医療現場で薬剤師に必要とされる語学力が身につく特徴的な取り組みである。(3.医療人教育の基本的内容)3. 「演習Ⅰ(能動学習)」は、在学中を通じて、大学が指定した薬剤師対象の勉強会等に参加してレポートを提出することでポイントを獲得し、20ポイントを貯めると1単位が認定される、生涯学習に対する意欲を醸成する自律的な科目で、他に例を見ないプログラムである。(3.医療人教育の基本的内容)2)助言1. 在校生に対して教育研究上の目的を新学期ガイダンス等で周知することが望まれる。(1.教育研究上の目的)2. 教育研究上の目的を検証するための体制を構築し、定期的に検証することが望まれる。(1.教育研究上の目的)3. カリキュラム・ポリシーが教養、専門基礎、専門臨床、実務実習・卒業研究の大まかな学年区分を示しているものでしかなく、ディプロマ・ポリシーの定める能力とどのように関わるのかということが明文化されていないので、改善が望まれる。(2.カリキュラム編成)4. カリキュラム・マップにおいて、専門科目である「薬学入門」等の科目が教養科目に入っており、他の科目とのつながりが示されていないなど、不備が見られるので、正確なカリキュラム・マップを作成することが望まれる。(2.カリキュラム編成)5. シラバス全般について、学生が読むだけで授業の内容等が理解できるよう、わかりやすいものにすることが望まれる。(4.薬学専門教育の内容)6. 各授業科目において基礎と臨床の知見を相互に関連づけることが望まれる。(4.薬学専門教育の内容)7. 免疫学や微生物学(ウイルスを含む)に関する内容が「細胞生物学1、2、3」および「生命薬学3」で講義されているなど、シラバスおよびカリキュラム・マップに記載の科目名だけでは講義内容が把握できないものが散見されるので、科目名が講義内容の実態を示すように改善することが望まれる。(4.薬学専門教育の内容)8. 大学独自の薬学専門教育の割合を増やすことが望まれる。(4.薬学専門教育の内容)9. CBT実施マニュアルの大学個別の実施項目を設定し、マニュアルを完全なものにす- 35 -ることが望まれる。(5.実務実習)10. CBT委員会活動についての議事録などが作成されていないので、記録を残すことにより活動経過を明確にすることが望まれる。(5.実務実習)11. 実務実習全体の総合的な学習成果の評価のための適切な指標の設定とそれに基づく評価を行うことが望まれる。(5.実務実習)12. 卒業論文の書式等は学部内で統一されていないため、論文作成のための基本的な要領を作成し、学生に提示することが望まれる。(6.問題解決能力の醸成のための教育)13. 卒業論文の評価には研究指導教員以外の教員の関与はないので、複数の教員で評価することが望まれる。(6.問題解決能力の醸成のための教育)14. 「卒業研究」を除いた問題解決能力の醸成に関わる教育が十分とは言えないので、充実が望まれる。(6.問題解決能力の醸成のための教育)15. 一般入試では大学入試センター試験および個別学力試験の結果で入学者を選抜しており、アドミッション・ポリシーを満たした学生の入学について考慮されているとは言えないので、改善が望まれる。(7.学生の受入)16. 成績に関して第三者が疑義を受け付ける制度を設け、学生へ周知することが望まれる。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)17. 教育研究上の目的に基づいた教育における総合的な学習成果を測定するための指標を設定することが望まれる。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)18. 実務家教員の全員が、実務研鑽できる体制を整備することが望まれる。(10.教員組織・職員組織)19. 臨床薬学実務教育学分野の教員(実務家教員)の週当りの授業担当時間が多いため、負担を適正な範囲内にすることが望まれる。(10.教員組織・職員組織)20. 自己点検・評価を行う組織に外部委員を含めることが望まれる。(13.自己点検・評価)3)改善すべき点1. 医療人として生命に関わる薬学専門家に相応しい行動を身につけるための教育が体系的に行われておらず、改善が必要である。(3.医療人教育の基本的内容)2. 医療人教育の基本的な内容を適切に身につける教育の方略が理解できるように、シラバスの内容を改訂する必要がある。(3.医療人教育の基本的内容)- 36 -3. ヒューマニズム教育および医療倫理教育において、総合的な目標達成度を評価するための指標を設定しそれに基づき評価する必要がある。(3.医療人教育の基本的内容)4. コミュニケーション能力および自己表現能力を身につけるための教育において、総合的な目標達成度を評価するための指標を設定しそれに基づき評価する必要がある。(3.医療人教育の基本的内容)5. 新カリキュラムのシラバスにおいて、到達目標が旧モデル・コアカリキュラムのままとなっている科目については、改訂モデル・コアカリキュラムに対応したものに修正する必要がある。(4.薬学専門教育の内容)6. 各学習領域に応じた学習方略を適切に設定する必要がある。(4.薬学専門教育の内容)7. 実務実習事前学習全体の目標達成度を評価するための指標の設定とそれに基づく評価を行う必要がある。(5.実務実習)8. 実務実習の最終評価が「合」あるいは「否」の二者択一となっているため、病院、薬局での評価結果を反映させた多段階評価とするなど評価方法の改善が必要である。(5.実務実習)9. 「卒業研究」の評価で使われているルーブリック評価表の合格最低基準の内容では、ディプロマ・ポリシーの第4項目「統合的な学習経験と創造的思考力」の修得を満たすことができないため、適切な評価基準を設定することが必要である。(6.問題解決能力の醸成のための教育)10. 問題解決能力醸成に向けた教育において、目標達成度の評価指標が設定されておらず、それに基づいた評価もなされていないので、改善が必要である。(6.問題解決能力の醸成のための教育)11. 出席や受講態度などが成績評価に含まれる場合には、シラバスの到達目標欄にその評価基準を明示することが必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)12. FD委員会活動、特に教育能力向上に関わるFD活動の活発化、およびそれらの活動への教員の積極的な参加が必要である。(10.教員組織・職員組織)13. 大学が自己点検・評価としている内容は、本機構が求めている適切な項目設定とは言えず、自己点検・評価も行っているとは認められない。適切な項目を設定し、その項目に基づいた自己点検・評価を行い、結果を公表することが必要である。(13.自己点検・評価)14. 適切な項目を設けた6年制薬学教育プログラムの自己点検・評価を恒常的に行い、3- 37 -つのポリシーに基づくカリキュラム構築に関するFD等を実施するなどのPDCAサイクルを確立し、教育・研究活動の改善に繋げることが必要である。(13.自己点検・評価)
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1:提言 改善報告審議結果 |
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| 帝京平成大学 | 私 | 東京都 | 第1期 |
2018年度 |
適 |
自己点検・評価書 基礎資料 正誤票 |
評価報告書
総評
帝京平成大学 総評帝京平成大学薬学部は、薬剤師養成教育に課せられた基本的使命を踏まえて、「医療職としての使命感、及び社会への広い視野を備え、薬物療法の専門職として人と社会に貢献できる薬剤師の養成」を教育研究上の目的としている。カリキュラム・ポリシーは、教育研究上の目的である「社会に貢献できる薬剤師の養成」を達成するため、態度教育、薬学臨床教育、卒業研究の成果を活用した、医療専門職としての態度や実践力、問題解決能力を醸成する方針となっており、明文化されている。ヒューマニズム教育・医療倫理教育については、セミナー科目等でSGD(Small GroupDiscussion)やロールプレイ、実地見学などの方略を用い、また外部講師を招聘して講義を行っている。セミナー科目については、ルーブリックを用いた教員・同僚評価や、「セミナー・ポートフォリオ」による振り返り、学期末の「リフレクション面接」、「学修目標達成度調査」によって、学修プロセスにおける変化・成長を教員が評価している。実務実習の立案・運営や学生の指導に関わる責任は実務実習委員会が負っている。実務実習委員会の下に学生部会、成績評価・連携システム・エビデンス部会、実習施設割振り・個別枠確保・契約関連部会、施設連携部会が置かれ、実務実習委員会が全体を統括している。学生ごとに担当教員を定めており、施設と連携して実務実習が円滑に行えるよう、学生を指導・サポートしている。卒業研究は、平成 29 年以前に入学した学生では6単位であるが、それ以降の学生では10 単位の必修科目として、4~6年次に行われている。6年次4月には学生に対して、卒業研究委員会が作成要領や書式などについて説明会を開催し、提出された卒業論文は全員のものを合冊して製本・保管している。薬学部の入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)は薬学部担当会議で原案が作られ、帝京平成大学総務会と教授会で審議・承認の後、全学に周知されている。AO(AdmissionOffice)入試および公募制推薦入試、一般入試、センター試験利用入試が実施され、センター入試以外では面接試験を行っている。選抜(合否判定)については、各入試の採点終- 2 -了後、理事長、学長、副学長、事務長による会議にて合否案が作成され、全学教授会において審議・承認されており、入学志願者の評価と受入の決定が責任ある体制の下で行われている。薬学部の卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)はカリキュラム・ポリシーと同様に、薬学部担当会議が原案を作成し、帝京平成大学総務会と全学教授会で審議・承認され、全学に周知されている。卒業判定は学則で定められた判定基準に則り、学部運営・教員会議の合同会議で審議され、決定されている。薬学部の専任教員数は71名(うち実務家教員13名)で、大学設置基準の専任教員数を満たしている。専任教員の教育研究業績、授業科目の担当状況、研究条件などもおおむね適切である。教員の採用と昇任は大学と学部の規程に基づいて行われており、規程の選考基準も適切である。入学定員は240名であるため、多くの講義は1学年を2クラスに分けており、それに十分対応できる講義室が整備されている。また、SGDを行うための小教室(12席、12室)やSGD大会議室(144席)を備え、物理・化学・生物系実習を行うための学生実習室1~3、パソコン演習室、動物施設、薬用植物園(相模原市)などの実習室や附属施設も整備されている。また、臨床系の実習室として、調剤実習室や無菌調剤実習室が整備されており、実務実習事前学習を実施するための適切な規模の施設・設備も整備されている。帝京平成大学では、学則に自己点検・評価の実施が定められている。薬学部では、担当会議が中心となり自己点検・評価を行うとともに、薬学部自己点検委員会が「検証結果の点検・総括評価」において、検証の対象、方法や頻度、点検・総括評価による改善計画の妥当性などについて助言や必要な修正を加えることにより、自己点検・評価の客観性や適切性を高めている。以上、帝京平成大学薬学部の6年制薬学教育プログラムは、本機構の評価基準におおむね適合している。しかし、以下のような問題点があり、改善が必要である。(1) 6年次は国家試験対策に偏った授業編成となっていることから、早急に見直しが必要である。(2) ヒューマニズム教育・医療倫理教育における総合的な目標達成度評価の指標を設定し、それに基づいて評価することが必要である。(3) コミュニケーション能力および自己表現能力を身につける教育において、総合的な目標達成度評価の指標を設定し、それに基づいて評価することが必要である。- 3 -(4) 実務実習事前学習の総合的な目標達成度を評価するための指標を設定し、それに基づいて適切に評価する必要がある。(5) 問題解決能力の醸成に向けた教育において、総合的な目標達成度を評価するための指標を設定し、それに基づいて評価をする必要がある。(6) 6年次の留年率は5割前後であり、ストレート卒業率が4割に満たない状態が続いているのは、制度(学生の受入、進級)の運用に大きな問題があり、改善が必要である。(7) 共用試験の受験資格に実力試験等の合格が必要となる制度は直ちに改善すべきである。(8) 再評価試験について、回数、合格基準などを制度として策定すべきである。(9) 「薬学総括講義Ⅰ〜Ⅳ」と「アドバンスセミナーⅣ」の5科目を、各分野の学力を判定する「総合系科目」と位置づけて総合試験を実施しているが、その第2回の判定基準は科目ごとの単位認定と異なっており、改善すべきである。(10)6年次に必修として行う「総合系科目」の単位未修得を原因とする卒業延期の比率が6年次までの各年次留年率と比べて非常に高く、学士課程の修了判定がディプロマ・ポリシーの達成に基づいて行われていない可能性があり、改善する必要がある。(11)自己点検・評価を行い、その結果をPDCAサイクルにより教育研究活動の改善に反映することが必要である。帝京平成大学薬学部には、本評価で指摘された改善を要する点を踏まえ、積極的に改革を進めることで、より優れた6年制薬学教育を展開されることを期待する。
大学への提言
帝京平成大学 大学への提言1)長所1. カリキュラムの構成において、順次性や領域ごとに整理してカリキュラムが編成されており、また、科目がどのようにつながっているかが学生にも理解しやすい形でカリキュラムツリーが作成されている。(2.カリキュラム編成)- 48 -2. 看護学科との合同授業や地域住民との演習によりコミュニケーション能力を向上させる授業を行っていることは評価できる。(3.医療人教育の基本的内容)3. 医療安全に関しては、1年次の「薬学入門」と「フレッシュセミナーⅠB」、2年次の 「フレッシュセミナーⅡB」、3年次の「アドバンスセミナーⅠA」と「医薬品の安全性」、4年次の「処方解析」と「事前学習」で行っており、継続的かつ体系的に医療安全教育が行われている。(3.医療人教育の基本的内容)4. 多くの医療関係者と交流関係が整備されており、多様な人的資源があることは評価できる。(4.薬学専門教育の内容)5. 全学年を通して設定されているセミナー科目は、薬剤師育成の目的のもと、学年進行とともにより臨床的な内容とするなど、オリジナリティの高い科目設定となっており、評価できる。(4.薬学専門教育の内容)2)助言1. 教育研究上の目的の表記が、学則と薬学部履修要覧などの資料とで異なるので、教育研究上の目的が三つのポリシーの基となることに配慮して整合性をとることが望まれる。(1.教育研究上の目的)2. 教育研究上の目的での「薬物療法の専門職として人と社会に貢献できる薬剤師を養成する。」という目的の部分を達成させるためのカリキュラム・ポリシーを設定し、カリキュラムに反映させることが望まれる。(2.カリキュラム編成)3. 2009CPに対応する上級学年の学生に対して、平成29年度履修要覧で2015CPとなっており、2009CPを併記することが望まれる。(2.カリキュラム編成)4. 旧コアカリ対応学年では、高学年における生涯学習に関連する教育カリキュラムおよびヒューマニズム教育を導入することが望まれる。(3.医療人教育の基本的内容)5. 入学までの学修歴等を考慮したリメディアル教育プログラムや、習熟度別授業についての改善が望まれる。(3.医療人教育の基本的内容)6. 大学として、生涯学習のプログラムを提供しているが、学生の参加者を増やす方策を検討することが望まれる。 (3.医療人教育の基本的内容)7. 一部の科目では、シラバスに記載上の不備(到達目標など)があるので、改善が望まれる 。(4.薬学専門教育の内容)8. 4年までに授業が行われていない改訂コアカリのSBOについては、早急に授業に組み込むことが望まれる。(4.薬学専門教育の内容)- 49 -9. シラバスに臨床や薬剤師の役割・使命とどのように関連するかについて記載されていないものが一部 あり、改善が望まれる。(4.薬学専門教育の内容)10. シラバスの実務実習事前学習 の内容が時間割等に対応しておらず、学生にとって分かりにくいので、改善が望まれる。(5.実務実習)11. 問題解決型学習の実施時間を適切に確保することが望まれる。(6.問題解決能力の醸成のための教育)12. 入試における基礎学力の評価方法を改善することが望ましい 。 (7.学生の受入)13. 合否も含めた成績結果に関して疑義がある場合、学生が問い合わせることができる制度を策定することが望まれる。 (8.成績評価・進級・学士課程修了認定)14. 総合的学修成果を測定する明確な指標の設定が望まれる。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)15. 総合的な学修成果を測定するための能力指標のうち、③薬学・医療に関する研究能力に関しては,ディプロマ・ポリシーに該当項目がないので、整合性を図ることが望まれる。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)16. 薬学部の事務部門にもキャリア支援組織体制を構築することが望まれる。(9.学生の支援)17. 1年次の薬学基礎実習における指導者1名当たりの学生数は約24名と多く、学生の安全を確保するには 指導者を増員するなどの対応が望ましい。(9.学生の支援)18. 教員1名あたりの学生数は約20.4名と多いため、教員数、特に助教の増員が望ましい。(10.教員組織・職員組織)19. 過去6年間に論文や学会発表がほとんどない教員が散見されるので、活性化が望まれる。(10.教員組織・職員組織)20. 教員の学位取得を促すことが望まれる。(10.教員組織・職員組織)21. 教員の授業担当時間数の不公平さを解消することが望まれる。(10.教員組織・職員組織)22. 薬学部の英文ホームページは限定的であり、充実が望まれる。(12.社会との連携)23. 教員に対する海外派遣が十分に行われていないので、 制度を作るなどの対応が望まれる。(12.社会との連携)24. 自己点検評価の結果を3年に一度、報告書として取りまとめるとしているが、可能な限りその頻度を高めることが望ましい。(13.自己点検・評価)- 50 -3)改善すべき点1. 6年次は国家試験対策に偏った授業編成となっていることから、早急に見直しが必要である。(2.カリキュラム編成)2. ヒューマニズム教育・医療倫理教育における総合的な目標達成度評価の指標を設定し、それに基づいて評価することが必要である。(3.医療人教育の基本的内容)3. コミュニケーション能力および自己表現能力を身につける教育において、総合的な目標達成度評価の指標を設定し、それに基づいて評価することが必要である。(3.医療人教育の基本的内容)4. 実務実習事前学習の総合的な目標達成度を評価するための適切な 指標を設定し、それに基づいて適切に評価する必要がある。(5.実務実習)5. 問題解決能力の醸成に向けた教育において、総合的な目標達成度を評価するための指標を設定し、それに基づいて評価をする必要がある。(6.問題解決能力の醸成のための教育)6. 6年次の留年率は5割前後であり、ストレート卒業率が4割に満たない状態が続いているのは、制度(学生の受入、進級)の運用に大きな 問題があり、改善が必要である。(7.学生の受入)7. 共用試験の受験資格に実力試験等の合格が必要となる制度は直ちに改善すべきである。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)8. 再評価試験について、回数、合格基準などを制度として策定すべきである 。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)9. 「薬学総括講義Ⅰ〜Ⅳ」と「アドバンスセミナーⅣ」の5科目を、各分野の学力を判定する「総合系科目」と位置づけて総合試験を実施しているが、その第2回の判定基準は科目ごとの単位認定と異なっており、改善すべきである。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)10. 6年次に必修として行う「総合系科目」の単位未修得を原因とする卒業延期の比率が6年次までの各年次留年率と比べて非常に高く、学士課程の修了判定がディプロマ・ポリシーの達成に基づいて行われていない可能性があり、改善する必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)11. 自己点検・評価を行い、その結果をPDCAサイクルにより教育研究活動の改善に反映することが必要である。(13.自己点検・評価)
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1:提言 改善報告審議結果 |
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自己点検・評価書 基礎資料 正誤票 |
評価報告書
総評
鈴鹿医療科学大学 総評Ⅱ.総 評鈴鹿医療科学大学薬学部薬学科は、建学の精神である「科学技術の進歩を真に人類の福祉と健康の向上に役立たせる」と、教育の理念である「知性と人間性を兼ね備えた 医療・福祉スペシャリストの育成」に基づき、教育研究上の目的を学則に定め、それに基づいて設定したカリキュラム・ポリシー(教育課程の編成・実施の方針)に沿ったカリキュラムによる6年制薬学教育を行っている。講義と実習は、1年次から6年次まで白子キャンパスで行われている。ヒューマニズム教育・医療倫理教育をはじめとする、医療人としての基礎教育は低学年次を中心に行われており、医療系の総合大学である特徴を生かし、医療人としての倫理観、使命感、職業観を醸成するために、他学部学生とともに学び、多職種連携・チーム医療を体系的に学べるプログラムが提供されている。また、それらの教育ではPBL(ProblemBased Learning)が用いられ、その評価にはルーブリックなどを用いた形成的評価も導入されている。薬学専門教育では、薬学教育モデル・コアカリキュラムに準拠した教育が行われており、実務実習は、東海地区調整機構の管轄下にある薬局、および三重大学医学部附属病院など、三重県内や東海地区の病院で行われている。卒業研究は、5~6年次に行っているが、平成 27 年度入学者からは4年次の共用試験終了時から6年次に行うことになっている。卒業研究発表会は6年次の8月に開催し、その後に卒業論文を提出している。入学者の受入は、アドミッション・ポリシー(入学者受入方針)を公表し、入学者の選抜は一般入試、推薦入試およびセンター試験利用など複数の方法で行われ、入学者数と入学定員との関係は適正な範囲にある。学修成績の評価と進級の判定は、学則および関連諸規程が定める基準に基づき、学生に周知して実施している。また、学士課程の修了認定は、ディプロマ・ポリシー(学位授与の方針)を公表し、学則に定めた卒業要件に基づいて行われている。- 2 -薬学部薬学科の専任教員数は 42 名(実務家教員6名を含む)であり、設置基準に定められた専任教員数を満たしている。また、ほとんどの教員は国内外の学会に参加し、研究発表、論文発表を行うなど、教育研究能力の維持に努めており、教育・研究業績を大学のホームページで公開している。薬学部の施設・設備は6年制薬学教育に必要な基準を満たし、基本的にバリアフリーとなっている。また、学生の安全面についても、指導や設備の体制は整っており、「学研災付帯賠償責任保険」に全学生を加入させ費用を薬学部実験実習費でまかなっている。地域連携活動では、三重県内の薬剤師を対象とした各種取り組みが積極的に行われている。また、教育体制の自己点検・評価については、学部内に自己点検評価委員会を設置して取り組んでいる。以上のように、鈴鹿医療科学大学薬学部の6年制薬学教育プログラムは、本機構の評価基準におおむね適合していると判断される。しかしながら、以下のような問題点があり、改善が必要である。(1)6年次の時間割に国家試験受験準備教育が占めている時間が大きく、卒業研究などに充てる時間が不足している状況を改善することが必要である。(2)医療倫理、ヒューマニズム教育、およびコミュニケーション能力・自己表現能力を身につけるための教育について、それぞれの総合的な目標達成度を評価するように改善することが必要である。(3)問題解決能力醸成に向けた教育を体系的に実施し、その総合的な達成度を評価できるよう改善することが必要である。(4)再試験を履修規程に基づいて厳正に実施するよう改善することが必要である。(5) 複数の薬学教育の主要科目の授業が、助教の単独での担当となっている状況については、改善することが必要である。(6)薬学部の自己点検・評価委員会の活動を充実させ、薬学教育プログラムの恒常的な点検・評価を行い、その結果を公表するとともに、それに基づく薬学教育の改善を図る恒常的な内部質保証体制を確立することが必要である。鈴鹿医療科学大学薬学部には、今回の評価における改善すべき点や助言に適切に対応することで、大学の独自性を活かした6年制薬学教育が推進されることを期待する。
大学への提言
鈴鹿医療科学大学 大学への提言1)長所1. 医療人としての倫理観、使命感、職業観を醸成するため、他学部学生とともに学び、多職種連携・チーム医療を体系的に学べるプログラムがある。(3.医療人教育の基本的内容)2)助言1. 教育研究上の目的を検証する責任ある体制を構築し、恒常的な検証を行うことが望ましい。(1.教育研究上の目的)2. 「数学」、「生物学」のリメディアル教育が外部講師による有料の課外の補習として行われている状況を改善することが望ましい。(3.医療人教育の基本的内容)3. 「生涯研修セミナー」への学生の参加を増やし、生涯学習に関わる科目を体系的に開講することが望ましい。(3.医療人教育の基本的内容)4. 改訂薬学教育モデル・コアカリキュラムの「基本事項」と「薬学と社会」に対応する到達目標を特定の科目に集中させるのではなく、複数の科目に分散させて体系的に教育することが望ましい。(4.薬学専門教育の内容)5. 個々の科目において、基礎と臨床の知見を相互に関連付けていることをシラバスで記述しておくことが望ましい。(4.薬学専門教育の内容)6. 平成 29 年度から適用されているディプロマ・ポリシーに対応したカリキュラム・マップに、専門科目相互間の関連性をわかりやすく示すことが望ましい。(4.薬学専門教育の内容)7. 事前学習の単位認定のための技能の評価において、レポートの比率が高いことは好ましくないので、改善することが望ましい。(5.実務実習)8. 「卒業論文作成要領」に、研究成果の医療や薬学における位置付けについて考察することを求める項目を追加することが望ましい。(6.問題解決能力の醸成のための教育)9. 問題解決能力の醸成を目的とする科目の実質的な実施時間から計算される単位数を卒業要件単位数の 1/10 以上にすることが望ましい。(6.問題解決能力の醸成のための教育)10. 総合的な学習成果を適切に評価する指標の設定およびそれに基づいた評価が行われることが望ましい。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)- 31 -11. 卒業研究開始時の安全教育が指導教員に任されているので、学部としての統一指針を作成することが望ましい。(9.学生の支援)12. 事故や災害の発生時における防災対応について、学生への周知徹底を図ることが望ましい。(9.学生の支援)13. 臨床系教員の研修制度を整備することが望ましい。(10.教員組織・職員組織)14. 教員の海外研修を推進・奨励する体制を構築し、国際交流を推進することが望ましい。(12.社会との連携)15. 自己点検・評価委員として、学部内教員のほか、外部委員を入れることが望ましい。(13.自己点検・評価)3)改善すべき点1. 平成29年度に設定した新カリキュラム・ポリシーに基づいて、カリキュラムの検証を行うことが必要である。(2.カリキュラム編成)2. 6年次では、学生が薬剤師国家試験受験準備教育に多くの時間を充てているので、卒業研究など受験準備以外に充てることができる時間を増やすよう、6年次の時間割を改訂することが必要である。(2.カリキュラム編成)3. ヒューマニズム教育・医療倫理教育に対応する科目が初年次に集中して開講されているので、高学年にも開講して体系的に行うことが必要である。(3.医療人教育の基本的内容)4. ヒューマニズム教育・医療倫理教育に関わる科目の学習成果を総合した目標達成度を測定する指標を設け、総合的な達成度を適切に評価することが必要である。(3.医療人教育の基本的内容)5. コミュニケーション能力・自己表現能力を身につけるための教育に関わる科目の学習成果を総合した目標達成度を測定する指標を設け、総合的な達成度を適切に評価することが必要である。(3.医療人教育の基本的内容)6. 学習領域に対応する方略(特に「態度」に関わるもの)が設定されていない科目が散見されるので、該当するSBOsの領域に適した学習ができるよう、改善することが必要である。(4.薬学専門教育の内容)7. 事前学習の各項目の学修成果を総合した事前実習全体としての目標達成度を評価するための指標が設定されておらず、それに基づく総合的な達成度の評価が行われていないので、改善が必要である。(5.実務実習)- 32 -8. 問題解決能力の醸成に向けた教育を増やし、体系的に実施することが必要である。(6.問題解決能力の醸成のための教育)9. 問題解決能力の醸成に向けた教育の総合的な目標達成度を評価するための指標を設定し、それによる適切な評価を行うことが必要である。(6.問題解決能力の醸成のための教育)10. ストレート卒業率が直近の3年間では50%台にとどまっており、一部の入試方式による入学者では留年率、退学率が高いので、入学後の教育に必要な基礎学力を適確に評価できるよう、入学者選抜の改善を検討することが必要である。(7.学生の受入)11. シラバスに記載されている成績評価の方法と基準(個々の授業科目の成績評価方法、複数の評価方法を用いる場合の寄与率など)が明確でない科目が散見されるので、成績評価方法を明示するよう改善することが必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)12. 再試験成績報告後に、留年者を減らすための教育的配慮として、再度レポート提出あるいは試験を行い最終成績としている科目があるが、留年対策とは言え、再試験は1回限りとする履修規程に反しているので、改善が必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)13. 助教が単独で担当している薬学の主要科目が複数あるので、改善が必要である。(10.教員組織・職員組織)14. 薬学教育プログラムの恒常的な内部質保証を行うことを目的とする薬学部の自己点検・評価委員会の活動を充実させ、その結果を公表するとともに、それに基づいて薬学教育の改善を図る体制を確立する必要がある。(13.自己点検・評価)
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1:提言 改善報告審議結果 |
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| 金城学院大学 | 私 | 愛知県 | 第1期 |
2018年度 |
適 |
自己点検・評価書 基礎資料 正誤票 |
評価報告書
総評
金城学院大学 総評金城学院大学薬学部は、「高いコミュニケーション能力を備え、人のこころが分かる専門性の高い薬学ジェネラリストを育て、地域社会並びに医療現場で信頼される薬剤師として活躍する人材を育成する。問題解決能力の向上と女性に特化した薬学教育の充実を図り、合わせて、これらの教育の基盤となる研究環境を整備・充実し医療現場の視点に立った医薬品開発研究に取り組むことのできる人材を育成する。」を教育研究上の目的とし、6年制薬学教育を行っている。薬学教育プログラムは、教育研究上の目的に従って設定した「教育課程の編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)」に基づいて構築され、カリキュラム・マップによって「学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)」と関連付けられている。教養教育としては、総合大学のメリットを生かし、共通教育科目として1、2年次に自然科学科目や情報リテラシー科目など多くの科目を開講している。薬学専門教育としては、薬学教育モデル・コアカリキュラムに準拠したとする講義・演習科目や実習科目を低学年から高学年に亘って配置している。コミュニケーションに関する教育は、1~4年次まで各学年で実施され、上級生が下級生をサポートする“屋根瓦方式”の学習形態を用い、外部からも高い評価を受けている。また、語学教育は、3年次まで学年ごとに科目が配置された体系的な教育が行われており、早期体験学習ではSGD(Small Group Discussion)を組み入れるなど学習意欲を高める工夫をしている。実務実習事前学習は、主体となる内容を臨床系の授業をも兼ねた7科目で行っており、薬学共用試験後に短期間の「事前学習」を行っている。薬学共用試験は適正に実施され、実務実習への能力はこの合格基準に基づいている。実務実習は、実務系教員8名による実務実習委員会が主導し、実務実習全体の運営管理を行っている。学生の実務実習施設への- 2 -配属は適正で、専任教員が実習施設を訪問すると共に、実習の進捗状況は実務実習指導・管理システムによっても把握している。実務実習の成績評価は、指導薬剤師による評価、学生の出席状況、大学教員の評価によって行っている。卒業研究に対応する教育は、「卒業論文」と「文献調査」の選択必修として行っており、学生はその成果を卒業論文にまとめている。入学者の募集には「入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)」が設定・公表されており、入学者の選抜は、種々の入試による多面的な評価によって行われている。成績評価、進級、学士課程の修了認定は、それぞれに規則を定めて行っている。また、履修・修学指導は、ガイダンスやアドバイザーの成績の通知および学習・生活面の指導による。独自の奨学金制度を持ち、12種類の給付奨学金制度と3種類の貸与奨学金制度がある。障がい者に対しては、キャンパス内での障がい者の移動を容易にするため、バリアフリー化に努めるとともに、修学支援を行っている。薬学部の専任教員数は、大学設置基準が定める必要な数を充たしている。専任教員には、個人研究室と共用する実験・研究室が与えられ、薬学部の専門教育に使用する講義・演習室、実習室は整備されている。卒業研究のための設備も整っている。薬学部の教員は、他大学、行政機関、企業との間で連携研究事業を進めている。薬学部には、自己評価委員会が設置されている。以上、金城学院大学薬学部の6年制薬学教育プログラムは、本機構の評価基準におおむね適合しているが、以下のような問題点があり、改善が必要である。(1) 6年次の授業時間の大半を「薬学総合演習」が占めており、最終学年の教育が国家試験の合格を目的とするものに偏っている。(2) ヒューマニズム教育・医療倫理教育が体系的に行われているとは言えず、ヒューマニズム教育・医療倫理教育を総合した目標達成度の評価が行われていない。(3) コミュニケーションの基本的能力を身につける教育を総合した目標達成度の評価が行われていない。(4) 薬学専門教育のシラバスの内容に様々な問題点があり、専門教育が薬学教育モデル・コアカリキュラムに準拠した内容で行われているとはいえない。(5) 実務実習事前実習全体としての目標達成度の評価が行われていない。(6) 問題解決能力の醸成に向けた教育の総合的な目標達成度の評価が行われていない。(7) 薬学専門教育科目の単位認定に様々な例外措置が設けられ、一部の科目を除いて、- 3 -最終的には「再試験」や「再々試験」に合格すれば単位が修得できるようにしている救済制度は、成績評価の厳正さの観点から問題がある。(8) 卒業不認定者の大部分が「薬学総合演習」の試験結果が不合格であることが理由となっていることは、卒業の可否判断がディプロマ・ポリシーの達成より薬剤師国家試験に関わる知識の評価によって行われていることを意味しており、卒業認定の趣旨に合致していない。(9) 「助教」を学校教育法第92条、大学設置基準第16条の2に適合する専任教員としていないことは適切ではない。(10) 6年制薬学教育プログラムの自己点検・評価を恒常的に行い、その結果を活用して6年制薬学教育の向上・発展を目指す体制が構築されていない。金城学院大学薬学部には、今回の評価における提言を踏まえ、大学設立の目的に則した特色のある薬学教育を通して、さらに発展することを期待する。
大学への提言
金城学院大学 大学への提言1)長所1. 「薬学PBL(1)、(2)」では、上級生(2年生)が下級生(1年生)をサポートする“屋根瓦方式”の学習形態を取り入れ、傾聴と共感など、コミュニケーションの基本を学ばせており、この“屋根瓦方式”教育の評価は高く、2013年には高等教育開発協会から表彰されている。(3.医療人教育の基本的内容)2. 専任教員には勤務年数に応じた特別研究期間制度があり、薬学部教員も利用している。(12.社会との連携)- 37 -2)助言1. 大学設立の目的を勘案すると、「教育研究上の目的」に、“世界”や“人類”などグローバルな福祉への貢献に関わる内容が盛り込まれることが望ましい。(1.教育研究上の目的)2. 「この大学で育成する女性薬剤師が備える7つの特色」を示す「教育目標」を「学生ハンドブック」などに収載して学生や教職員への周知を図ることが望ましい。(1.教育研究上の目的)3. 「教育研究上の目的」について薬学部において定期的に検証することが望ましい。(1.教育研究上の目的)4. カリキュラム編成とカリキュラム・ポリシーおよびディプロマ・ポリシーの関連に対する学生および教員の理解を深めるため、基礎資料4と同じカリキュラム・マップを、カリキュラム・ツリーと共に「履修要覧」に収載し、学生と教員に周知することが望ましい。(2.カリキュラム編成)5. 基礎系専門科目や臨床系専門科目においては基礎と臨床の結びつきを意識した教育についてシラバス等に説明することが望ましい。(4.薬学専門教育の内容)6. 卒業論文の作成要領を設定し、学生に周知させることが望ましい。(6.問題解決能力の醸成のための教育)7. 卒業研究の成績評価における教員間の偏りをなくすよう、個々の評価項目について複数の教員で行うようにすることが望ましい。(6.問題解決能力の醸成のための教育)8. 6年次在籍者の約4分の1が卒業できていないという現状から、入試によって入学者の学力が適切に評価されていないことが懸念されるので、各入試区分の受け入れ学生数など、入試選抜方法を再検討することが望まれる。(7.学生の受入)9. 「卒業再試験」は、単位未修得で卒業できない学生を救済する制度で、厳格な修了判定の観点から好ましくないので、薬学部に適用しないよう規定しておくことが望ましい。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)10. 教育研究上の目的に基づいた教育における総合的な学習成果を測定するための指標を設定し、それに基づく評価を行うことが望ましい。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)11. 障がいを有する学生の受験に関しては、個別対応する体制が整っているので、学生募集要領など、受験生への広報の中にも対応を記載することが望ましい。(9.学生の支援)- 38 -12. 事故や災害の発生時や被害防止のためのマニュアルをもとに、講習会などの開催を通じて学生および教職員へ周知することが望ましい。(9.学生の支援)13. 専任教員1名当たりの学生数が20名を大きく超えており、准教授以下の若手教員も少ないので、専任教員を増員することが望ましい。(10.教員組織・職員組織)14. 専任教員の教育と校務の負担を軽減し、研究時間を増すことを含めて、専任教員の研究の活性化を図ることが望ましい。(10.教員組織・職員組織)15. 薬剤師としての実務経験を有する専任教員が医療機関での研鑽を行うことに関わる大学としての体制・制度を設けることが望ましい。(10.教員組織・職員組織)16. 授業アンケートを全教科対象に毎年行う制度に改善することが望ましい。(10.教員組織・職員組織)17. 薬学関連書籍・資料数の充実や最新の専門書の購入など、図書および学習資料環境を適切に整備することが望ましい。(11.学習環境)18. 金城学院大学薬学部には英語版のホームページが作成されていないので作成することが望ましい。(12.社会との連携)19. 薬学部自己評価委員会に学外有識者を外部委員として加えることが望ましい。(13.自己点検・評価)3)改善すべき点1. 「薬学総合演習」が6年次の授業時間の大半を占めており、最終学年の教育が国家試験の合格を意識した知識の修得に偏ったものになっている点は改善する必要がある。(2.カリキュラム編成)2. ヒューマニズム教育・医療倫理教育に対応する科目が、2および3年では実施されておらず、医療人として生命に関わる薬学専門家に相応しい行動を身につけるための教育が体系的に行われていないので、改善が必要である。(3.医療人教育の基本的内容)3. ヒューマニズム教育・医療倫理教育に対応する科目の技能・態度に関わる評価方法を適切なものとすることが必要である。(3.医療人教育の基本的内容)4. ヒューマニズム教育・医療倫理教育を総合した目標達成度の評価は行われていないので、適切な評価を行うことが必要である。(3.医療人教育の基本的内容)5. コミュニケーションの基本的能力を身につける教育を総合した目標達成度の評価は行われていないので、適切な評価を行うことが必要である。(3.医療人教育の基本的- 39 -内容)6. 薬学専門教育の内容と薬学教育モデル・コアカリキュラムへの準拠に関して、以下の問題点があるので、それらを改善することが必要である。(4.薬学専門教育の内容)① 個々の授業科目のシラバスに、当該科目に対応する薬学教育モデル・コアカリキュラムの「一般目標」との対応を明示することが必要である。② シラバスの授業計画が項目と薬学教育モデル・コアカリキュラム到達目標記号の列挙で、各回の授業でどのような内容を学ぶかを学生が把握できないので、より具体的な内容に改善する必要がある。③ 個々の授業科目の毎回の授業内容と薬学教育モデル・コアカリキュラムの到達目標の学習領域との対応を確認し、それらに適合した学習方略と評価方法をシラバスに明記することが必要である。④ 薬学教育モデル・コアカリキュラムの到達目標の全てを必修科目で取り上げておく必要がある。7. 大学独自の薬学専門科目については、シラバスにその旨を明記し、学生が独自科目であることを認識できるようにする必要がある。(4.薬学専門教育の内容)8. 実務実習事前実習全体としての目標達成度を評価する指標を設定し、それに基づく適切な評価を行うことが必要である。(5.実務実習)9. 実務実習終了後、実習施設の指導者、および指導教員から意見聴取を行うことが必要である。(5.実務実習)10. 実務実習の成果発表が一部の学生に限られ、実務実習終了後の学生アンケートには実習内容への意見が含まれていないので、全学生に対する実習内容への意見聴取を行うことが必要である。(5.実務実習)11. 問題解決能力の醸成に向けた教育は、各科目における目標到達度を評価するための指標を設定し、それに基づいて適切に評価することが必要である。(6.問題解決能力の醸成のための教育)12. 関連科目を総合して問題解決能力の醸成に対する達成度を評価するための指標を設定し、それに基づいて適切に評価することが必要である。(6.問題解決能力の醸成のための教育)13. 成績評価が「F」となった場合に再試験を行い、合格すれば「C」評価とする制度、再履修不能な薬学教育専門の必修科目について次年度の当該科目の再試験を再々試験として受験できる制度、期間外再々試験を行う制度、5、6年次の再々試験を該当学- 40 -年の前期に実施する制度は、「再試験」や「再々試験」に合格すれば単位が修得できることになり、厳正な成績評価という点で問題があるので、改善する必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)14. 薬学共用試験が不合格であった場合、正規の科目である「CBL(3)」の評価を「F」とする制度は、廃止する必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)15. 卒業不認定者の大部分が「薬学総合演習」の試験結果が不合格であることのみが理由となっていることは、卒業の可否判断が薬剤師国家試験に向けた知識に関する試験成績によって行われていることを意味しており、卒業認定はディプロマ・ポリシーの達成に基づいて行うという趣旨に合致していないので、改善する必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)16. 卒業留年生に対する特別な科目である「薬学総合演習(前期)」(6単位)が不合格で9月に卒業できなかった卒業留年生が、正規の6年生に開講されている「薬学総合演習」の後期分を履修して再履修とする制度は、好ましくないので、改善する必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)17. 演習、実験、実習または実技を伴う授業科目を担当し、研究に携わっている「助教」は、学校教育法第92条、大学設置基準第16条の2に適合する資格を有する専任教員とする必要がある。(10.教員組織・職員組織)18. 6年制薬学教育プログラムの自己点検・評価を恒常的に行うための委員会を、既存の薬学部自己点検・評価委員会とは別に設け、運営委員以外の意見を取り入れるなど客観的な評価を行う体制を設ける必要がある。(13.自己点検・評価)19. 自己点検・評価の結果の活用は、個別に立てた目標の達成を目指すのではなく、学部の6年制薬学教育プログラム全体を恒常的に点検・評価することで問題点を見出し、それらを改善することで6年制薬学教育の向上・発展を目指すことが必要である。(13.自己点検・評価)
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自己点検・評価書 基礎資料 正誤票 |
評価報告書
総評
九州大学 総評九州大学薬学部は4年制の創薬科学科と6年制の臨床薬学科の2学科を設置し、学部の理念ならびに薬剤師養成教育に課せられた基本的な使命を踏まえ、医療を取り巻く環境・薬剤師に対する社会的なニーズを的確に反映した教育研究上の目的に基づき、入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)、教育課程の編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)、学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)を設定している。臨床薬学科では「薬剤師としての基礎知識、技能や高い倫理観、医療従事者としての教養、医療現場で通用する実践力などを持つ医療薬学の将来を担う人材」、すなわち「研究者マインドを持つ薬剤師」の育成を目的とし、研究を通じて課題を探求する能力と問題を解決する能力を育成するカリキュラムを薬学教育モデル・コアカリキュラムに準拠して設定している。1年次から3年次では基礎的な薬学専門科目を中心とするカリキュラム編成としているが、総合大学の特徴を生かした人文科学と自然科学を含む幅広い教養教育も重視している。また「薬害」、「漢方医薬学」、「インフォームドコンセント」、「チーム医療演習」、「臨床倫理」、「疾病病態学Ⅰ~Ⅴ」については、医学部、歯学部との合同の講義・演習が設定され、医師、薬剤師、看護師が指導教員となっている。外国語教育では英語だけではなく、第二外国語も複数設定されるなど充実しており、留学生の受入にあたり「薬学基礎実習」に使用する実習書を英語化し、英語による研修指導・討論の機会も設けられている。この他、学生に最新の科学的知見を紹介し、早期に薬学研究の動向に直に触れる機会とする「薬学少人数ゼミナール」が九州大学独自の薬学専門教育の一つとして開講されている。実務実習事前学習は、実務実習モデル・コアカリキュラムに掲げられた目標・方略に準拠して4年次後期に実施されており、実務実習も適切に行われている。学生は4~6年次に各研究分野に配属され、卒業研究に取り組み、その成果は卒業論文としてまとめられる。卒業研究発表会は口頭発表とポスター発表で構成される。入学者の選抜は、厳格に行われており、入学後に求められる基礎学力が適切に評価されている。- 2 -成績評価においては、成績評価基準に達し合格と認められた場合に所定の単位が学生に与えられる。1年次、2年次および4年次終了時において進級審査が実施され、公正かつ厳格な判定が行われている。学生に対する修学支援体制は、大学独自のものを含めた多くの奨学金による経済的支援、メンタルケアやハラスメント問題への対応、障がいを有する学生への対応、就職支援がなされ、多言語で記載されたキャンパスライフ・健康支援センター案内・しおりが用意されているなど、充実している。図書館をはじめ学習環境は整っており、研究活動のための施設・設備も整備されている。教員数は実務家教員を含めて大学設置基準を満たしている。専任教員は、各専門分野において優れた教育・研究実績を有する者が配置されており、地域における保健衛生の保持・向上につながる支援活動を積極的に行っている。以上、九州大学薬学部の6年制薬学教育プログラムは、本機構の評価基準におおむね適合している。しかし、以下のような問題点があり、改善が必要である。(1) 臨床薬学科の「教育研究上の目的」が「修学のてびき」に記載されているのみであり、学則等で規定していない。(2) ヒューマニズム教育・医療倫理教育において、関連科目の学習成果を総合した目標達成度を評価するための指標を設定し、それに基づく評価を行っていない。(3) コミュニケーション能力および自己表現能力を身につけるための科目の学習成果を総合した目標達成度の指標を設定し、それに基づく評価を行っていない。(4) 実務実習事前学習全体の学習成果を総合した目標達成度の指標を設定し、それに基づく評価を行っていない。(5) 問題解決能力の醸成に向けた教育全体の学習成果を総合した目標達成度の指標を設定し、それに基づく評価を行っていない。(6) 「アドバンスト実務実習期末試験」の再試験に不合格となった者に対して薬剤師国家試験受験申請を行わせない指導は廃止する必要がある。(7) 6年制薬学教育プログラムの継続的な自己点検・評価を行う組織が常設されておらず、自己点検・評価の結果を学部全体の教育研究活動の改善に反映させる体制が整備されていない。九州大学薬学部には、本評価の提言を踏まえ、積極的に改善に取り組むことによって、6年制薬学教育がさらに優れたものになることを期待する。
大学への提言
九州大学 大学への提言1)長所1. 3年次に開講される「薬学少人数ゼミナール」においては、希望する研究室を訪問し、最新の科学に触れる機会がある。(4.薬学専門教育の内容)2. 薬剤師会が主催の催しやキャンペーンにボランティア参加する他、福岡県警察本部銃器課から植物の種子の鑑定依頼やダイオキシン混入食品公害事件の被害者である油症患者への生活改善のための情報提供等が行われており、地域における保健衛生の保持・向上につながる支援活動などを積極的に行っている。(12.社会との連携)2)助言1. 卒業実習(アドバンスト実務実習)は九州大学の6年制薬学教育カリキュラムを特徴づける科目であるので、国家試験準備に偏重した運用を改め、本来の目的と趣旨に沿った教育内容と評価方法に改めることが望まれる。(2.カリキュラム編成)2. プレゼンテーション、ディスカッションする能力の醸成を目的とする教育では、例えば「早期体験学習」、「実務実習プレ講義」については到達目標を設定し、成績評価についても、評価割合や評価方法(ルーブリック評価)をシラバスに表示しているが、設定されていない科目もあるので改善することが望ましい。(3.医療人教育の基本的内容)3. シラバスの到達目標が独自の表現で記載されているため、モデル・コアカリキュラムの到達目標との対応が明確でなく、学生にとってモデル・コアカリキュラムとの対応が分かりにくい。各科目のシラバスにはモデル・コアカリキュラムの到達目標との関連を記載することが望ましい。(4.薬学専門教育の内容)4. 卒業研究に対する評価として、問題解決能力、プレゼンテーション力、ものごとのまとめ力などの項目を客観的に評価するための評価基準が定められていないので、適切な評価基準を定めるよう改善することが望ましい。(6.問題解決能力の醸成のための教育)5. 健康診断の受診率が低い学年がないように、改善することが望ましい。(9.学生の支援)6. 学生生活に関する学生からの意見収集は、初年次は初年次サポート教員、2、3年次はクラス担当教員が個別面談等で相談を行っているが、学生の意見を収集するための組織や委員会は設置されていないため、学生の意見を反映するための仕組みを作るこ- 35 -とが望ましい。(9.学生の支援)7. 6年制薬学教育プログラムを継続的に自己点検・評価する組織には外部委員を含めることが望ましい。(13.自己点検・評価)3)改善すべき点1. 4年制の創薬科学科と6年制の臨床薬学科の「教育研究上の目的」は、「修学のてびき」に記載されているのみであるので、それらを薬学部の「教育研究上の目的」と併せて九州大学薬学部規則で規定するよう改善することが必要である。(1.教育研究上の目的)2. ヒューマニズム教育・医療倫理教育において、関連科目の学習成果を総合した目標達成度を評価するための指標を設定し、それに基づく評価を行うことが必要である。(3.医療人教育の基本的内容)3. コミュニケーション能力および自己表現能力を身につけるための教育全体を通して、目標達成度を評価するための指標を設定し、それに基づく評価を行うことが必要である。(3.医療人教育の基本的内容)4. 評価指標について、シラバスへの記載不備がある科目があるので、改善が必要である。(4.薬学専門教育の内容)5. 実務実習事前学習全体を通しての総合的な目標達成度を評価する指標の設定やそれに基づく適切な評価はされていないため、改善することが必要である。(5.実務実習)6. 問題解決能力の醸成に向けた総合的な目標達成度の指標や評価基準が設定されていないので、適切な指標と評価基準を設定してそれに基づく評価を行うよう改善することが必要である。(6.問題解決能力の醸成のための教育)7. 「アドバンスト実務実習期末試験」の再試験に不合格であった者に対して薬剤師国家試験受験申請を行わせないとする指導(「アドバンスト実務実習期末試験の詳細と合格基準」に記載)は適切なものとは言えず、廃止する必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)8. 6年制薬学教育プログラムを継続的に自己点検・評価することを目的とする組織が薬学部内に設置されているとは言い難いので、「学部教授会」、「教務委員会」、「入試委員会」と不定期開催の「自己点検・評価委員会」によって教育上の個々の課題に対応する体制ではなく、薬学部内に6年制薬学教育プログラムの自己点検・評価を行う独- 36 -立した組織を設けて、恒常的な自己点検・評価を行うことが必要である。(13.自己点検・評価)9. 現状の「個人評価通知書」としての通知・フィードバックや、各教員によるシラバスの内容や授業方法における改善などは、個々の教員による担当授業の改善に関するものであり、薬学部として行った自己点検・評価の結果を、学部としての教育研究活動の改善等に活用するよう改善することが必要である。(13.自己点検・評価)
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1:提言 改善報告審議結果 |
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| 北里大学 | 私 | 東京都 | 第1期 |
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適 |
自己点検・評価書 基礎資料 正誤票 |
評価報告書
総評
北里大学 総評学校法人北里研究所ならびに北里大学は、北里柴三郎を学祖とする生命科学の総合大学であり、「いのちを尊(たっと)び、生命の真理を探究し、実学の精神をもって社会に貢献する。」という大学の理念と薬剤師養成教育に課された使命に基づき、「人材の養成に関わる目的その他の教育研究上の目的」を設定し、6年制薬学教育を行っている。薬学教育カリキュラムは、教育課程の編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)に基づき、教養科目に始まり、学年進行にそって基礎系科目から専門科目、臨床系科目へと順次性をもって編成されており、薬学教育モデル・コアカリキュラムにほぼ準拠している。医療人教育は、体系的に編成されている。1年次の教養教育科目は、幾つかの領域を定めることにより、バランス良く履修できるように工夫されている。ヒューマニズム教育や医療倫理教育、コミュニケーションやプレゼンテーションに関する教育、医療安全教育、薬学専門教育の実施に向けた準備教育なども、順次性を配慮し、適切な学習方法を用いて行われている。薬学専門教育は、新・旧カリキュラムを通じて、例えば基礎系科目では授業科目の後に実験実習科目を配置するなど、「知識」と「技能・態度」が関連付けやすいように編成され、効果的な学習を促している。大学独自の薬学専門教育は、複数の科目構成からなる教育プログラムとして設定されている。中でも「漢方医薬学履修プログラム」は、東洋医学総合研究所をはじめ、漢方・生薬関連の施設が充実する北里大学の特徴を活かし、漢方医薬学に関する深い知識と技能を有する人材の育成を図っている。実務実習事前学習は、実務実習モデル・コアカリキュラムに準拠し、適切な指導体制の下に行われている。CBT(Computer Based Testing)およびOSCE(Objective Structured Clinical Examination)は、薬学共用試験センターの実施要項に基づき、厳正に実施されている。実務実習のうち、病院実務実習は大学附属の4病院と独自契約施設で、薬局実習は関東地区調整機構を介した実習施設で、それぞれ実施されている。問題解決能力の醸成を意図した教育は、「生薬学実習」、「衛生化学実習」などの実習系科目と、「チーム医療演習」などの演習科目、卒業研究に相当する5・6年次継続必修科目「薬学卒業特別実習」において実施されている。入学者選抜は、入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)に基づき、5種類の入学試験方式を用いて適正に実施されており、入学定員に対する入学者数に問題はない。学生の成績評価・進級・学士課程修了の認定は、定めた方法と基準に基づき行われている。学生の支援については、修学支援、大学独自を含む奨学金制度による経済的支援、学生相談室などによるヘルス・メンタルケア支援、ハラスメント防止・対策、キャリア形成支援、安全に関する支援などの体制が整備されており、充実している。教員組織については、専任教員数が設置基準を大きく上回っており、個々の教員の資格や教育研究業績も基準を満たしている。教員の採用および昇任も、適正な規程に基づき、研究、教育に加えて社会貢献をも反映させた選考が行われている。また、実務系教員が大学附属の病院などでの実務を通じて、新しい医療に対応できる体制・制度の整備を進めている。教育研究に必要な施設・設備・図書などの学習環境や研究環境は、近年一層整備され、基準を十分に満たしている。また社会との連携に関しても、卒後研修である生涯学習セミナーの開講をはじめ、適切な取り組みがなされている。自己点検・評価については、大学独自の自己点検・評価を毎年実施している。以上のように、北里大学薬学部薬学科の教育プログラムは、本機構の評価基準におおむね適合している。しかし、以下のような問題点があり、改善が必要である。(1) 6年次の実質的な授業編成が、薬剤師国家試験対策の教育に偏っているので、教育課程の編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)に沿った編成に改善すべきである。(2) 薬学教育モデル・コアカリキュラムが定めるSBOs(Specific BehavioralObjectives)の中に、実施されないSBOs、および適切な学習方法で実施されていないSBOsが散見されるので、薬学教育モデル・コアカリキュラムに準拠するように改善し、実施する必要がある。(3) 学修要項(シラバス)の記載項目に関して、学習方法、評価方法(複数の評価方法のある場合にはその寄与率も)、大学独自科目ならびに独自のSBOsを明記し、学生に事前に周知する必要があるので、改善すべきである。(4) ヒューマニズム教育・医療倫理教育、コミュニケーション能力および自己表現能力を醸成する教育、実務実習事前学習、および問題解決能力を醸成する教育において、それぞれ総合した目標到達度の指標を設定し、それに基づいて適切に評価する必要がある。(5) 卒業研究に相当する必修科目「薬学卒業特別実習」において、一部の学生に対して、基礎学力を補う学習プログラムへの出席点と試験により、本科目の成績の50%を付与する成績評価の実施と、そのもととなる本科目の運用は、早急に改善すべきである。(6) 6年制薬学教育プログラムを定期的に自己点検・評価する組織を整備し、点検・評価する項目を設定して自己点検・評価した結果を、PDCAサイクルによって学部全体の教育研究活動の改善に反映する必要がある。北里大学薬学部薬学科には、本評価で指摘された改善すべき点を踏まえて、6年制教育研究プログラムの改善を進め、また、生命科学の総合大学という特色と良き伝統とを活かして、さらに展開されることを期待する。
大学への提言
北里大学 大学への提言1)長所1. 4年次必修科目の「プレゼンテーション実習」では、医療に関するテーマに対して効果的なプレゼンテーションができるようになるために、シナリオ作成、説得力のある表現手法などの基本的知識と技能を参加型学習により習得する実習が実施されている。(3.医療人教育の基本的内容)2. 漢方・生薬関連の施設が充実しており、この特徴を活用し、薬学部および北里生命科学研究所の教員、ならびに、東洋医学総合研究所診療部・薬剤部の医師・薬剤師による講義および実習を組み合わせた教育プログラム「漢方医薬学履修プログラム」があり、漢方医薬学に関する深い知識と技能を有する人材の育成を行っている。(4.薬学専門教育の内容)2)助言1. 薬学教育カリキュラムの構築と必要に応じた変更を速やかに行う体制を機能させることが望ましい。(2.カリキュラム編成)2. 3年以上の学年の語学科目を学生が履修するように指導することが望まれる。(3.医療人教育の基本的内容)3. 「病院・薬局実習事前実習」以外の、実務実習事前学習の内容を含む講義科目(「薬剤学」など)の学修要項(シラバス)において、実務実習モデル・コアカリキュラムのSBOsを明示することが望まれる。(5.実務実習)4. 実務実習全体の総合的な学習成果を評価する適切な指標を設定し、それに基づいて評価することが望まれる。(5.実務実習)5. 教育研究上の目的に基づいた教育における総合的な学習成果を測定するための指標を設定し、それに基づいて適切に評価することが望まれる。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)6. 教員の授業担当時間数に著しい差があるため、改善することが望ましい。(10.教員組織・職員組織)7. 「自己点検・評価委員会」の委員の中に、外部委員が含まれていることが望まれる。(13.自己点検・評価)3)改善すべき点1. 6年制薬学科の「教育研究上の目的」は設定されているが、その中に研究に関する内容が含まれていないので、改善すべきである。(1.教育研究上の目的)2. 6年次の実質的な授業編成が、薬剤師国家試験対策の教育に偏っているので、カリキュラム・ポリシーに沿った編成に改善すべきである。(2.カリキュラム編成)3. ヒューマニズム教育・医療倫理教育において、それらの科目の学習成果を総合した目標達成度を評価するための指標を設定し、それに基づいて適切に評価する必要がある。(3.医療人教育の基本的内容)4. コミュニケーション能力および自己表現能力を身につけるための教育において、それらの科目の学習成果を総合した目標達成度を評価する指標を設定し、それに基づいて適切に評価する必要がある。(3.医療人教育の基本的内容)5. モデル・コアカリキュラムのSBOsの中に実施されないSBOs、および適切な学習方法で実施されていないSBOsが散見されるので、薬学教育モデル・コアカリキュラムに準拠するように改善し、実施する必要がある。(4.薬学専門教育の内容)6. 学修要項(シラバス)に学習方法の項目を設け、授業ごとに学習方法を明示する必要がある。(4.薬学専門教育の内容)7. 学修要項(シラバス)に「大学独自の科目」の記載項目を加え、薬学部の独自科目を明示する必要がある。(4.薬学専門教育の内容)8. 実務実習事前実習の科目の評価法として、実際に行う評価法を学修要項(シラバス)、およびガイダンスの資料に記載し、学生に周知する必要がある。(5.実務実習)9. 実務実習事前学習の目標達成度を評価するための指標を設定し、それに基づいて適切に評価することが必要である。(5.実務実習)10. 卒業研究に相当する必修科目「薬学卒業特別実習」の成績評価において、基礎コースの学生に対しては、基礎学力を補う学習プログラムへの出席点と試験により、本科目の成績の50%を付与する評価方法は、早急に改善すべきである。(6.問題解決能力の醸成のための教育)11. 「薬学卒業特別実習」において、基礎コースの学生に対して問題解決能力を醸成するための学習時間を十分に確保しないことは問題であり、改善すべきである。(6.問題解決能力の醸成のための教育)12. 卒業研究において、設定した8項目の評価基準を活用し、薬学科で統一された評価を行うように改善すべきである。(6.問題解決能力の醸成のための教育)13. 問題解決能力の醸成について、関連した科目を総合した目標達成度を評価するための指標を設定し、それに基づいて適切に評価する必要がある。(6.問題解決能力の醸成のための教育)14. 評価方法が複数ある科目では、個々の評価方法(評価項目)の最終評価における寄与率を学修要項(シラバス)に明記することが必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)15. 6年制薬学教育プログラムを定期的に自己点検・評価する組織を整備し、点検・評価する項目を設定する必要がある。(13.自己点検・評価)16. 6年制薬学教育プログラムに対する自己点検・評価の結果を薬学部ホームページ上に公表する必要がある。(13.自己点検・評価)17. 6年制薬学教育プログラムの自己点検・評価の結果を、PDCAサイクルによって学部全体の教育研究活動の改善に反映する必要がある。(13.自己点検・評価)
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1:提言 改善報告審議結果 |
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3:但し書き 改善報告審議結果 |
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| 大阪大谷大学 | 私 | 大阪府 | 第1期 |
2018年度 |
適 |
自己点検・評価書 基礎資料 正誤票 |
評価報告書
総評
大阪大谷大学 総評大阪大谷大学薬学部では、「生命科学・医療科学的専門知識と技能および実践力を備え、高い倫理観を有する人間性豊かな薬剤師を養成し、国民の健康・福祉の向上に寄与する」ことを、薬学部の教育目的としている。ここには研究に関する内容が含まれていないものの、当該目的は、薬剤師養成教育に課せられた基本的な使命や、医療を取り巻く環境と薬剤師に対する社会のニーズを反映したものとなっている。薬学教育カリキュラムに関しては、平成24(2012)年度以前入学生用、平成25(2013)年度入学生用および平成26(2014)年度以降入学生用の3種のカリキュラムが設定・運用されており、いずれも教育課程の編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)に沿って編成されている。現行の教育カリキュラムは薬剤師国家試験の合格を目指した教育にやや偏っていると考えられるとともに、総復習型科目群の単位認定方法に不適切な点が認められる。カリキュラムの改善は「薬学部教務委員会」での検討を経て、教授会で審議・決定する体制がとられている。医療人教育の基本的内容に関しては、社会のニーズを意識して設定された「国際文化交流」の他に、大学の特徴を生かした「宗教学」や「死生学」などが設定されている。現場の薬剤師等から生涯教育の重要性について聞く機会は十分ではないが、臨床経験豊富な特命教授や現役の薬剤師が非常勤講師として講義、演習、実習の一部を担当し、医療技術の高度化への対応を行っている。薬学専門教育に関しては、薬学教育モデル・コアカリキュラムのSBO(SpecificBehavioral Objective)への必修科目での対応やSBOの学習領域(知識、技能、態度)の対応が十分ではないが、大学独自の薬学専門教育を一部含む多くの科目が配置されるとともに、独自性の高いアドバンスト科目が選択科目として高学年に配置されている。実務実習事前学習は、3年次後期あるいは4年次前期から4年次後期にかけての4科目で構成され、教育目標は実務実習モデル・コアカリキュラムの実務実習事前学習に準拠している。病院・薬局実務実習を効果的かつ円滑に実施するために、「実務実習委員会」を設- 2 -置している。実務実習に関しては、薬学教育支援・開発センター所属の教員を除いた薬学部全教員が指導教員となっており、所属研究室の配属学生を担当している。卒業研究は5年次から開始され、「卒業研究発表会」が6年次7月に行われ、11月に卒業論文が仮提出される。卒業研究と並行して各種の講義・演習が実施されているため、学生によっては、十分な卒業研究の時間が確保されないことが懸念されるが、卒業研究は12単位の必修科目として設定されている。学生の受入に関しては、入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)が設定され、指定校推薦入試、一般入試(前期)などの8つの入学選抜制度区分を設けられている。留年生が比較的多いことから、入学志願者選抜において基礎学力が適確に評価されていないことが懸念されるが、指定校推薦と学内推薦入試においては、試験の小論文で医療人としての心構えなどを課題とするなどの工夫も見られる。成績評価の方法・基準並びに修得単位の認定基準は、履修規定で定められており、各科目の評価方法・基準はシラバスに記載されている。進級基準は「薬学部授業科目履修規程」第25条(進級判定)に定められており、便覧および学習マニュアルに掲載されている。学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)は平成24(2012)年に設定され、平成25(2013)年度入学生より適用されている。専任教員数は、教授17名、准教授13名、専任講師5名、助教15名の計50名であり、学生の収容定員840名に対する大学設置基準で定められた専任教員数(31名)を上回っている。実務家教員は7名で、設置基準の専任教員数に基づく必要数(6名)を上回っている。在学生883名に関して、専任教員1名当たりの学生数は、18名である。薬学部では、学部長および関係する各種委員会(「教務委員会」、「学生委員会」、「広報委員会」、「将来計画委員会」、「研修センター運営委員会」)の委員長からなる「薬学部自己点検・評価委員会」が組織され、自己点検・評価の実務を担当する「薬学部自己点検・評価委員会(実務委員会)」が設けられている。しかし、自己評価21の結果以外の自己点検・評価結果はホームページなどで公表されていない。以上のように、大阪大谷大学薬学部の6年制薬学教育プログラムは、本機構の評価基準におおむね適合している。しかし、以下のような問題点があり、改善が必要である。(1)新旧いずれの薬学教育モデル・コアカリキュラムに対しても、選択科目のみが対応しているSBOsが散見される。改訂モデル・コアカリキュラムのSBOsは必修科目で対応する必要がある。(2)実務実習事前学習の目標達成度の評価指標の明示がないので、適切な指標を設定し、- 3 -それに基づいて評価するよう、改善が必要である。(3)演習科目の配置状況等によって、卒業研究の時間は学生により異なり、学生によっては十分な卒業研究の時間が確保されていないことが懸念されるので、改善が必要である。(4)6年次の必修演習科目は、それぞれ独立した科目であるにもかかわらず、前期、中期、後期の演習試験により評価していて、各々の学修内容に沿って個別に評価されていない点は不適切であり、改善が必要である。(5) 卒業率が7割程度でストレート卒業率が4割程度であることから、進級や学士課程の修了認定を含め、適切な教育体制が構築できていないことが懸念されるので、改善が必要である。大阪大谷大学薬学部には、以上の改善すべき点に加え、その他の改善すべき点や助言に関しても適切に対応し、総合大学であることの強みを生かした薬学教育の推進を通して、さらに発展することを期待する。
大学への提言
大阪大谷大学 大学への提言1)長所1. ヒューマニズム教育・医療倫理教育に対応する科目では、講義・演習に加え、体験実習、問題に基づく学習(PBL)、少人数制グループ討議(SGD) や発表など、能動的な学習を取り入れるとともに、模擬患者が参加する演習を設定するなど学習方法への工夫や教員の取り組み意識の高さが見られ、教育への情熱が感じられる。(3.医療人教育の基本的内容)2. 低学年から高学年までの複数の科目において、講義と臨床現場で遭遇し得る題材を選んだ能動的学習を組み合わせた教育をするとともに、6年次には集大成の演習科目を配置するなど、参加型学習の方法に工夫が見られる。(6.問題解決能力の醸成のための教育)3. 総合的な学習成果を測定するために、ディプロマ・ポリシーを構成する 20 の能力・資質に沿ったルーブリック評価法を策定し、総合的な学習成果の測定を進めるとともに、学年末にWebシステムを用いて、ディプロマ・ポリシーに関する共通の評価項目に基づいた学生・教員双方による到達度評価が行われていることは、高く評価できる。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)4. 薬学教育支援・開発センターで毎週開催されるSAセミナーでは、受講希望学生に対して、5、6年次の有志学生(SA)による個別学習ケアプログラムが進められていて、学習面のみならず生活面についても相談に応じる仕組みを取り入れている。(9.学生の支援)5. FDとして、授業をビデオ撮影してDVDに収録し、授業改善に役立てる取り組み- 32 -は評価できる。(10.教員組織・職員組織)2)助言1. 大学の理念と薬学部の教育目的をつなぐ学部の理念を明示し、それも踏まえた薬学部の教育研究上の目的とすることが望まれる。(1.教育研究上の目的)2. 「教育研究上の目的」の具体的な周知活動が十分に行われているとは言い難いので、改善が望まれる。(1.教育研究上の目的)3. カリキュラム・ポリシーの教職員への案内はホームページと大学便覧が主で、十分に周知されているとは言えないので、改善が望まれる。(2.カリキュラム編成)4. 学生が自由に選択できるよう、より幅広い教養教育プログラムを提供することが望まれる。(3.医療人教育の基本的内容)5. 「英語Ⅱ」は「書く」要素を学習できる科目だが、文章の理解に関する学習目標が設定されており、「書く」要素に関する科目の設定が十分とは言い難いので、改善が望まれる。(3.医療人教育の基本的内容)6. 外部講師(元高校教諭)による補講が、正規科目の単位に組み込まれるのであれば、そのことをシラバスに明記することが望まれる。その場合、補講ではなく正規授業にするなどの対応も望まれる。(3.医療人教育の基本的内容)7. AEDを用いた一次救命措置(心肺蘇生)法は、3年次の実習で学習させているが、2年次までに行うことが望ましい。(3.医療人教育の基本的内容)8. 各科目のカリキュラム・ポリシーの中の位置付けや科目間の有機的な繋がりが直感的にわかるチャートの作成が望まれる。(4.薬学専門教育の内容)9. 3年次後期に行われる科目(「臨床薬学I」)で学習する知識・態度について、実務実習開始直前に到達度の確認が行われているとは言えないため、再確認を行うことが望ましい。(5.実務実習)10. 実習内容の習得度(15点)と修学状況や実習態度など(55点)の評価点数にバランスを欠いているので、改善が望まれる。(5.実務実習)11. 卒業研究に関する評価は卒業研究発表会1回および卒業論文であり、必ずしも問題解決能力の向上が評価されているとは言えないので、改善が望まれる。(6.問題解決能力の醸成のための教育)12. 指定校推薦と学内推薦入試を除いては、学力試験のみで、アドミッション・ポリシーのいずれの項目も評価する試験はなされていないので、入学者選抜に関する改善が望- 33 -まれる。(7.学生の受入)13. ディプロマ・ポリシー、カリキュラム・ポリシーに沿うように、「共通教育必修科目」や「共通教育選択科目」を2年次までの低学年で履修させることが望まれる。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)14. 教職員に対するディプロマ・ポリシーの周知が不十分なので、改善が望まれる。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)15. 実習指導者の人数は、学生約20~25名につき指導者1名程度であり、やや不足しているので、安全を確保するために指導者を増やすことが望まれる。(9.学生の支援)16. 教科書執筆等の実績がなく、かつ論文発表・学会発表の記載が全くないかあるいは共著書籍1件のみの教員がおり、大学が教員に努力を促すことが望まれる。(10.教員組織・職員組織)17. 研究活動の開示に関して、記述がない教員がいるので、記載の充実が望まれる。(10.教員組織・職員組織)18. 実務家教員の定期的な現場研修制度が確立されていないので、改善が望まれる。(10.教員組織・職員組織)19. 大学の責任授業負担数を超える実務家教員については、適正な範囲内となるよう努めることが望まれる。(10.教員組織・職員組織)20. 英語版大学ホームページは公開しているが、薬学部の紹介は1ページのみで広く世界に周知しているとは言えないので、改善が望まれる。(12.社会との連携)21. 「薬学部自己点検・評価委員会」に外部委員が含まれていることが望まれる。(13.自己点検・評価)3)改善すべき点1. 教育研究上の目的が設定されているが、その中に研究に関する内容が含まれていないので、改善する必要がある。(1.教育研究上の目的)2. 「卒業研究」は、5年次では水曜2限などの演習科目と重なり、6年次では総復習型演習科目が午前中に多く配置されていることから、まとまった研究時間の確保が難しく、薬剤師国家試験の合格を目指した教育にやや偏っているので、改善が必要である。(2.カリキュラム編成)3. ヒューマニズム教育・医療倫理教育に関わる各科目の評価について、具体的な到達度の指標は定められていないので、改善が必要である。(3.医療人教育の基本的内容)- 34 -4. ヒューマニズム教育・医療倫理教育については、関連科目の学習成果を総合して目標達成度を評価するための適切な指標を設定し、評価する必要がある。(3.医療人教育の基本的内容)5. コミュニケーション能力および自己表現能力を身につけるための教育の各科目の評価について、具体的な到達度の指標は定められていないので、改善が必要である。(3.医療人教育の基本的内容)6. コミュニケーション能力および自己表現能力を身につけるための教育においては、関連科目の学習成果を総合して目標達成度を評価するための適切な指標を設定し、評価する必要がある。(3.医療人教育の基本的内容)7. 正規科目の中で現場の薬剤師等から生涯教育の重要性について聞く機会が十分に設けられているとは言い難いので、生涯教育の重要性について聞く機会を設定する必要がある。(3.医療人教育の基本的内容)8. 新旧いずれの薬学教育モデル・コアカリキュラムに対しても、選択科目のみが対応しているSBOsが散見される。改訂モデル・コアカリキュラムのSBOsは必修科目で対応する必要がある。(4.薬学専門教育の内容)9. シラバスの科目の到達目標欄に、科目としての到達目標に対応したGIOを記載する必要がある。(4.薬学専門教育の内容)10. 技能や態度に関するSBOでありながら、講義のみで行われている科目が散見されるので、改善する必要がある。(4.薬学専門教育の内容)11. 実務実習事前学習の総合的な目標達成度の評価指標の明示がなく、チェック表もOSCEのものとほぼ変わらないので、適切な指標を設定し、それに基づいて評価するよう改善が必要である。(5.実務実習)12. 演習科目の配置状況等によって、卒業研究の時間は学生により異なり、学生によっては十分な卒業研究の時間が確保されていないことが懸念されるので、改善が必要である。(6.問題解決能力の醸成のための教育)13. 修学状況が良いとは言い難いことなどから、入学志願者選抜において基礎学力が適確に評価されていないことが懸念される。従って、入試制度を見直すことが必要である。(7.学生の受入)14. ディプロマ・ポリシーの薬学部における審議結果が、大学の教務委員会に反映される体制づくりが必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)15. 6年次の必修演習科目(「基礎薬学演習B」、「基礎薬学演習C」など)は、それぞれ独- 35 -立した科目であるにもかかわらず、前期、中期、後期の演習試験により評価しており、各々の学修内容に沿って個別に評価していないことは不適切であり、改善が必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)16. 卒業率が7割程度でストレート卒業率が4割程度であることから、進級や学士課程の修了認定を含め、適切な教育体制が構築できていないことが懸念されるので、改善が必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)17. シラバスの成績評価において、評価方法の配点項目(学習態度を含まない)の合計が100点であるのに、評価基準で学習態度を含めて評価するとして矛盾があるので、改善が必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)18. 平常点が40%以上を占める科目の中には、平常点の基準項目か分からないものや、項目別の配点率が記載されてないものがあり、改善が必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)19. 6年次の通年演習科目の成績評価に、直接は関係のない、「ミニ演習」の達成、「外部業者による模擬試験の受験」の有無、および「実務実習習得度試験」の合否を含めることは不適切であるので、改善が必要である。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)20. 自己点検・評価の結果の公表は自己評価21の結果だけで、他年度の「薬学部自己点検・評価委員会」の議事録も提示されていないことから、毎年継続的に自己点検・評価を実施しているとは言い難いので、改善が必要である。(13.自己点検・評価)21. 各種委員会の自己点検・評価をまとめて薬学部全体としての自己点検・評価を実施し、その結果を踏まえた改善を行うように体制を機能させる必要がある。(13.自己点検・評価)
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1:提言 改善報告審議結果 |
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| 奥羽大学 | 私 | 福島県 | 第1期 |
2018年度 |
適 |
自己点検・評価書 基礎資料 正誤票 |
評価報告書
総評
奥羽大学 総評奥羽大学は「高度な専門知識と技術を備えた人間性豊かな人材を育成する」を大学の建学の理念として掲げ、薬学部薬学科は「高度な専門知識と技術を備えた人間性豊かな薬剤師を養成する」ことを目的とする6年制の薬学教育を行っている。カリキュラムは、薬学部の「教育課程の編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)」に基づいて編成されており、「チーム医療学Ⅰ」、「チーム医療学Ⅱ」など薬学部の目的を実現するための体験型学習を行っている。薬学専門教育は、薬学教育モデル・コアカリキュラムに準拠しており、平成27年度には改訂された薬学教育モデル・コアカリキュラムに対応するカリキュラム改訂が行われている。「実務実習」は、実務実習事前学習を含めてモデル・コアカリキュラムに準拠して行われており、薬学共用試験も厳正に実施されている。「実務実習」には薬学部全教員が何らかの形で学生の指導に参画している。「卒業研究」は、4年次から6年次前期に行われ、卒業研究発表会と卒業論文により成果が報告され、主査と1名の副査により評価される。問題解決能力の醸成に向けた教育は、旧カリキュラムではほとんどが実習科目であったが、新カリキュラムでは「薬と病態チュートリアル」などでPBL(Problem BasedLearning)、SGD(Small Group Discussion)などを学習方法に取り入れた能動的学習が実施されている。入学者の選抜は、「入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)」に基づき、AO、推薦、特待生選抜、一般選抜、指定校推薦および編入学という多様な選抜方法で実施し、一部の選抜方法では面接や受験生が記載する「将来への抱負」により医療人・薬剤師としての適性の把握に努めている。学修成績の評価、進級判定、卒業判定は、学則等に基づいて厳正に実施されている。毎年、多くの学生が留年しているが、これらに対しては、アドバイザー教員や卒業研究指導教員が教育支援を行っている。学生への支援には、アドバイザー制度と研究室配属制度による学修支援と生活指導、大学独自の奨学金制度、特待生制度があり、ハラスメント防止や障がいを有する学生への配慮も十分なされている。さらに、就職支援としてのキャリアガイダンスも定期的に開催している。専任教員数は大学設置基準を満たしており、講師以上の専任教員は適切に配置されている。学習環境は十- 2 -分整っており、図書館や自習室も充実している。社会との連携では、福島県薬剤師会等と連携し薬剤師の学術的水準の向上に努めているほか、歯学部と共同で「奥羽大学市民公開講座」を開催している。以上のように、奥羽大学薬学部薬学科の薬学教育プログラムは、本機構の評価基準におおむね適合していると判断される。しかし、以下のような問題点があり、改善が必要である。(1)カリキュラムが薬学共用試験および薬剤師国家試験対策に偏っていると判断され、改善が必要である。(2)ヒューマニズム教育・医療倫理教育、コミュニケーション能力および自己表現能力を身につける教育、実務実習事前学習および問題解決能力の醸成に向けた教育において学習成果を総合した目標達成度評価の指標が定められていないため、改善が必要である。(3)卒業研究である「特別実習」が科目の目標を達成できるように研究時間を確保することが必要である。(4)「特別実習」の最終成績に「実務実習」の必須項目である「医薬品のまとめ」の評価を含めることは不適切であり、改善することが必要である。(5)退学や休学する学生が多いため、入学者選抜において入学後の教育に求められる基礎学力を適確に評価するように改善が必要である。(6)6年次の留年生はすべて「総合薬学演習Ⅱ」の不合格者であり、学士課程の修了判定はディプロマ・ポリシーの達成に基づいて行われているとは言えないため、学士課程の修了判定基準を適切に設定し、これに従って判定が行われるように改善する必要がある。(7)6年制薬学教育プログラムに関する薬学部独自の自己点検・評価を行うための項目および体制が設けられていないため、改善する必要がある。(8)薬学部の教育研究活動全体を改善するための自己点検・評価サイクルを構築するように改善する必要がある。奥羽大学薬学部は、高度な専門知識と技術を備えた人間性豊かな人材の養成を掲げ医療人としての薬剤師の育成に取組んでいる。熱心な教育、充実した学生支援があるので、提言に挙げた点を改善することにより、さらなる発展を遂げることを期待する。
大学への提言
奥羽大学 大学への提言1)長所1. 教員が持ち回りで自習室を巡回し、学生からの質問や要望を随時受け付ける体制が整えられていることは評価できる。(9.学生の支援)2. FD委員会がビデオ撮影した授業を教員が自己点検・評価するほかに、FD委員会メンバーによる評価が行われ、授業の改善が図られている。(10.教員組織・職員組織)- 37 -2)助言1. 教授会に参加していない教職員に対するカリキュラム・ポリシーの周知が不十分なため、改善することが望ましい。(2.カリキュラム編成)2. 編入生はいずれも2年次に編入学しているが、早期体験学習など1年次必修科目の厳密な読み替えが行われていないため、改善することが望ましい。(2.カリキュラム編成)3. 薬学共用試験および薬剤師国家試験の受験対策科目において学則上規定された単位数を大幅に超えた時間数を充てているので、単位数に合った時間数を設定することが望ましい。(2.カリキュラム編成)4. 薬害被害者による講義は実施されているが、薬害被害者の家族、弁護士、医療における安全管理者等の講演は実施されていないため、改善することが望ましい。(3.医療人教育の基本的内容)5. 卒後研修会は実施されておらず、学生が生涯学習プログラムに参加する機会は無いため、改善することが望ましい。(3.医療人教育の基本的内容)6. 技能・態度に関するSBOsに対しては、演習や実習など効果的な学習方法を用いていない科目があるため、改善することが望ましい。(4.薬学専門教育の内容)7. 授業科目内で基礎と臨床の知見を相互に関連付けているとは言えないので、改善することが望ましい。(4.薬学専門教育の内容)8. 大学独自の薬学専門教育の科目は、独自科目であることがシラバスから認識できるが、これらの科目に掲げられた目標については、独自教育の目標であるかが明示されていないため、改善することが望ましい。(4.薬学専門教育の内容)9. 大学独自の薬学専門教育の実質的な単位数は、新・旧カリキュラムともに7単位程度であり、十分とは言えないので改善することが望ましい。(4.薬学専門教育の内容)10. 実務実習全体の学習成果に対する総合的な評価の指標が設定されておらず、それに基づいた評価が実施されていないので、改善することが望ましい。(5.実務実習)11. 問題解決能力の醸成に向けた教育が体系的に実施されていないため、改善することが望ましい。(6.問題解決能力の醸成のための教育)12. 大学案内やオープンキャンパスの資料等には、アドミッション・ポリシーが正確に掲載されておらず、情報が周知されていないため、改善することが望ましい。(7.学生の受入)- 38 -13. 教育研究上の目的に基づいた6年間の教育プログラムを俯瞰したアウトカム評価のための指標が設定されておらず、総合的な学習成果が評価されていないため、改善することが望ましい。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)14. ノートテイカーなどの障がいを有する学生への協力学生への支援体制を整えるように改善することが望ましい。(9.学生の支援)15. 指導教員1名に対し学生が 30 名以上という実験実習科目があり、実習の安全のために改善が望まれる。(9.学生の支援)16. 著書・論文等の発表件数が少ない、学会活動がみられないなど、優れた実績を有するとは言いがたい教員がいるため、専任教員を適切に指導することが望ましい。(10.教員組織・職員組織)17. 専任教員全体のうち8名(18.2%)が定年年齢を超えており、また、実務家教員のうち5名(50%)が 60 歳台であることから、教員の年齢構成に偏りがあるため、改善することが望ましい。(10.教員組織・職員組織)18. ホームページの教員に関する情報において、定期的な更新がなされていない、リンクが張られていないあるいはリンク先の情報が十分でないものが複数存在するため、改善することが望ましい。(10.教員組織・職員組織)19. 薬剤師としての実務経験を有するすべての実務家教員が研鑽できる制度がないため、改善することが望ましい。(10.教員組織・職員組織)20. 年間で平均した週当り授業担当時間には個人差が認められ、特に実務家教員の授業時間が多い傾向にあるため、教員の授業担当時間数を適正な範囲に設定するように改善することが望ましい。(10.教員組織・職員組織)21. 一部の研究室では、特別実習(卒業研究)を行うスペースが十分確保されていないため、改善することが望ましい。(11.学習環境)22. 図書館の平日の閉館時間が早いため、試験期間中の開館時間を延長するなど、改善することが望ましい。(11.学習環境)23. 大学が提供する生涯学習プログラムとしての卒後研修が不十分なため、定期的に開催するように、改善することが望ましい。(12.社会との連携)24. 薬学部の英文紹介ページを作成し、入学希望者への情報提供、教員、研究紹介、アクセス情報等を積極的に発信するように改善することが望ましい。(12.社会との連携)25. 国際交流を積極的に行う体制が整備されていないため、改善することが望ましい。(1- 39 -2.社会との連携)26. 薬学部自己点検・評価委員会に外部委員が含まれていないため、改善することが望ましい。(13.自己点検・評価)3)改善すべき点1. 旧カリキュラムでは、薬学共用試験および薬剤師国家試験対策に多くの時間が費やされ、卒業研究が十分に行われていないことから、カリキュラムが薬学共用試験および薬剤師国家試験対策に偏っていると判断され、改善が必要である。(2.カリキュラム編成)2. ヒューマニズム教育・医療倫理教育に関する科目において、態度を醸成する学習が適切な方法で行われていないため、改善が必要である。(3.医療人教育の基本的内容)3. ヒューマニズム教育・医療倫理教育に関する各科目の成績評価の指標が適切に定められていないため、改善が必要である。(3.医療人教育の基本的内容)4. ヒューマニズム教育・医療倫理教育に関する科目の学習成果を総合した目標達成度を評価するための指標が設定されておらず、評価も実施されていないので、改善が必要である。(3.医療人教育の基本的内容)5. コミュニケーション能力および自己表現能力を身につけるための各科目の成績評価の指標が適切に定められていないため、改善が必要である。(3.医療人教育の基本的内容)6. コミュニケーション能力および自己表現能力を身につけるための科目の学習成果を総合した目標達成度を評価するための指標が設定されておらず、評価も実施されていないので、改善が必要である。(3.医療人教育の基本的内容)7. 実務実習事前学習(「病院・薬局事前学習」および「医療薬学総論」)の学習成果に対する総合的な評価の指標が設定されておらず、それに基づいた総合的な評価も実施されていないため、改善する必要がある。(5.実務実習)8. 「特別実習」の最終成績に「実務実習」の必須項目である「医薬品のまとめ」の評価を含めることは不適切であり、改善することが必要である。(6.問題解決能力の醸成のための教育)9. 問題解決能力の醸成に向けた教育において、関連科目を総合した目標達成度の評価の指標が設定されておらず、それに基づいた評価も実施されていないため、改善する必要がある。(6.問題解決能力の醸成のための教育)- 40 -10. 4年次までに退学や休学する学生が多いため、入学者選抜において入学後の教育に求められる基礎学力を適確に評価するように改善する必要がある。(7.学生の受入)11. 6年次の留年生はすべて「総合薬学演習Ⅱ」の不合格者であり、学士課程の修了判定はディプロマ・ポリシーの達成に基づいて行われていないため、卒業判定基準を適切に設定し、これに従って判定が行われるように改善する必要がある。(8.成績評価・進級・学士課程修了認定)12. 薬学部独自の評価項目を設け、薬学部自己点検・自己評価委員会において6年制薬学教育プログラムを検証する体制を整えるように改善する必要がある。(13.自己点検・評価)13. 6年制薬学教育の内部質保証のため、薬学部独自の自己点検・評価報告書の内容に基づいて、薬学部の教育研究活動全体を改善するための自己点検・評価サイクルを確立するように改善する必要がある。(13.自己点検・評価)
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1:提言 改善報告審議結果 |
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