薬学教育評価報告の結果と公表
各年度の「薬学教育(6年制)評価」結果報告書
各年度の改善報告の審議結果一覧(大学別)
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| 大学名 | 設置形態 | 所在地 | 評価基準 | 実施年度 | 判定 | 大学の自己点検評価 | 評価結果 | 評価後の対応 改善報告 その他 |
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|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 岡山大学 | 国 | 岡山県 | 第2期 |
2021年度 |
適 |
自己点検・評価書 基礎資料 正誤票 |
評価報告書
総評
岡山大学 総評 岡山大学薬学部は6年制の薬学科と4年制の創薬科学科の2学科を設置し、大学の基本理念と薬剤師養成教育に課せられた基本的な使命を踏まえて、「ヒトの健康を目的として物質を活用する。すなわち薬剤師としての業務を遂行するための専門的知識・技能・態度を教育する。さらに、これらを基にした解析・創出をも含む新たな知の創出を行うために、観察力・洞察力・分析力・論理力・研究遂行能力・発信力を練磨し、もって国際社会に貢献する人材を育成する」ことを薬学科の「教育理念・目標」とし、それに基づいた「卒業の認定に関する方針(ディプロマ・ポリシー)」、「教育課程の編成及び実施に関する方針(カリキュラム・ポリシー)」、「入学者の受入れに関する方針(アドミッション・ポリシー)」を制定して6年制薬学教育を行っている。しかしながら、「薬学教育評価 評価基準」の「内部質保証」、「学修成果の評価」についてはその意義を十分に理解していないと判断せざるを得ない。この一事を以て直ちに「薬学教育評価 評価基準」全体に適合していないとまでは言えないものの、適切な措置を早急に講ずることは必要である。したがって、所定の期間内に十分な改善が認められない場合、本認定はその効力を失うこととしている。第一に、岡山大学薬学部から提出された「自己点検・評価書」は粗放な記述が多く、教育の質に関わる「教育研究上の目的と三つの方針」、「内部質保証」及び「薬学教育カリキュラム」について、「薬学教育評価 評価基準」に対する適合性を確認できなかった。そのため、書面調査結果に付記した質問事項に対する大学の回答と書面調査結果に対する大学の意見、追加資料ならびに訪問調査時の意見交換などを経て明らかになった状況を「概評」に引用し、2020 年度の実態に沿った評価とせざるを得なかった。また、岡山大学薬学部が行っている自己点検・評価は、機関別認証評価や大学法人評価、大学の「評価センター」による評価のような学部外からの指摘や要請によるものが中心になっており、本機構の評価基準が求める自主的な内部質保証を目的とするものであるとは言えない。これらの事実から、薬学教育プログラムを自己点検・評価し、それに基づいて教育に関する内部質保証を積極的に行う重要性について理解が欠けていると言わざるを得ない。第二に、「薬学科カリキュラム・ポリシー」には、「薬学科ディプロマ・ポリシー」に掲げられた資質・能力の修得度を評価するための「学修成果の評価」の在り方と、その段階的な修得状況を教育課程のどの時期にどのような方法で測定するかという評価計画が示されていない。また、専門分野別カリキュラム会議は、当該分野における学習の達成度や薬学科ディプロマ・ポリシーに掲げた学修成果の達成度などについての質的・量的な解析を行っていない。なお本機構では、第1期の薬学教育評価において、特定の資質・能力の修得を目指す科目群における学修目標の達成度を評価するための種々の指標を設定し、それに基づく評価を行うことを「改善すべき点」と指摘したが、提出された改善報告書では改善が十分になされているとは言えない旨を 2018 年7月に通知・公表している。これらの事実から、教育課程の進行に対応して学修成果を適切に評価し、その結果を教育課程の編成及び実施の改善・向上に向けて積極的に活用することの重要性が十分に理解されておらず、それらの実施に向けた検討もなされていないと判断できる。岡山大学薬学部は、提出された「自己点検・評価書」から教育研究体制の実態を把握し、評価することは困難ではあったが、教育研究に対する熱心な姿勢はうかがえる。自己点検・評価に基づく内部質保証体制を整え、学修成果の評価体制のさらなる発展を目指した改革・改善に向けて、組織的な問題の発見とその修正に努められたい。
大学への提言
岡山大学 大学への提言 1)長所
1. 1、2年次に研究室での実際の研究を体験できる、特徴的なプログラムである「薬学研究入門」から5、6年次の「卒業研究実習」まで全学年にわたって、継続的に研究に携わることができるプログラムが組まれ、学生の研究能力の向上に努めている点は評価できる。(3.薬学教育カリキュラム 3-1教育課程の編成) 2. 地域の薬剤師会と連携し、薬学や薬学教育の発展及び地域の薬剤師の資質向上に寄与していることは評価できる。(8.社会連携・社会貢献) 2)助言 1. 「教育研究上の目的」及び「教育理念・目的」は、いずれも薬学教育に対する一般的な目標・目的を示すにとどまっているので、「医療を取り巻く環境や薬剤師に対する社会のニーズ」を十分に反映したものとするための適切な改定を行うことが望まれる。(1.教育研究上の目的と三つの方針) 2. 6年制薬学科と4年制創薬科学科の教育研究上の目的の違いをより明確に認識できるようにするため、「教育理念・目標」を薬学部規程等に規定することが望まれる。 (1.教育研究上の目的と三つの方針) 3. 「薬学科カリキュラム・ポリシー」は、学習の質を重視し、学習・教授方法及び成績評価のための課題が意図する成果のために想定された学習活動に整合するように設定されているとは言えないので、これらを設定することが望まれる。(1.教育研究上の目的と三つの方針) 4. 教職員に対しては「三つの方針」を周知する機会が設けられていないので、その重要性に鑑みて、FDなどを通して周知することが望まれる。(1.教育研究上の目的と三つの方針) 5. 薬学教育カリキュラムが体系的に整理され、効果的に編成されていることを確認することができないので、各科目を通して得た知識を関連付け、基礎から臨床までを体系的に学ぶ体制であることを学生にわかりやすく伝える工夫が望まれる。(3.薬学教育カリキュラム 3-1教育課程の編成) 6. 「卒業研究実習」において、配属研究室の指導教員のみで評価を行っていることは適切であるとは言えないので、他研究室の教員を評価者として加えるなど、評価に客観性をもたせることが望まれる。(3.薬学教育カリキュラム 3-2教育課程の実施) 7. 取り巻く状況が変化しているのにもかかわらず「安全の手引き(H24.3)」や「安全管理ガイドマニュアル(H22)」の修正や見直しが長期間行われていないことは問題なので、改定することが望まれる。(6.学生の支援) 8. 「安全の手引き」には災害時の対応等も記載されていることから、学生に対して周知することが望まれる。(6.学生の支援) 3)改善すべき点 1. 「薬学科ディプロマ・ポリシー」に掲げる「学生が身につけるべき能力」の修得度を評価するために必要となる「学修成果の評価」の在り方が、「薬学科カリキュラム・ポリシー」には記載されていないので、これらを明記するように改善する必要がある。 (1.教育研究上の目的と三つの方針) 2. 薬学部として「教育研究上の目的」及び「三つの方針」を自主的かつ定期的に検証するための基準と手順を定め、検証・検討を実施する体制を構築する必要がある。(1.教育研究上の目的と三つの方針) 3. 教育研究活動については、外部評価機関による指摘や大学の指示に対応する改善策を立案・実行するだけではなく、これとは別に薬学部として教育研究活動の質的・量的な解析に基づく自己点検・評価を組織的かつ計画的に行い、その結果を公表し、それに基づいて教育研究活動の改善を進める必要がある。(2.内部質保証) 4. 学期末の筆記試験で成績評価する科目において、筆記試験の結果によって実施される追加の試験は、各科目の単位認定に深く関わる評価の一環であるため、追加の試験の実施の有無や方法、成績の評価に与える影響を各科目のシラバスに明記する必要がある。(3.薬学教育カリキュラム 3-2教育課程の実施) 5. レポート等で成績を評価する科目で用いられているルーブリックの中には、記述がパフォーマンスを表しておらず、パフォーマンス評価として適切ではないものが見られるので、改善する必要がある。(3.薬学教育カリキュラム 3-2教育課程の実施) 6. カリキュラムの順次性を考慮すると、留年生の上位学年配当科目の履修に関して何らかの制限を設けるように改善する必要がある。(3.薬学教育カリキュラム 3-2教育課程の実施) 7. 「薬学科カリキュラム・ポリシー」には学修成果の評価方法の概略は示されているが、「薬学科ディプロマ・ポリシー」に掲げられた資質・能力の修得が段階的に進んでいる状況を、教育課程のどの時期にどのような方法で測定するかという評価計画が示されていないので、教育課程の進行に対応した学修成果の評価を適切に行うよう、改善する必要がある。(3.薬学教育カリキュラム 3-3学修成果の評価) 8. 学修成果を適切に評価し、その結果を教育課程の編成及び実施の改善・向上に向けて積極的に活用するよう、改善する必要がある。(3.薬学教育カリキュラム 3-3学修成果の評価) |
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| - | - | - | - | 2021年度 |
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2:なお書き 改善報告審議結果 2025/7/1 |
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2:なお書き 改善報告審議結果 2024/7/1 |
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| - | - | - | - | 2021年度 |
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2:なお書き 改善報告審議結果 2023/7/1 |
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| 岡山大学 | 国 | 岡山県 | 第2期 | 2021年度 | 適 |
自己点検・評価書 基礎資料 正誤票 |
評価報告書
総評
岡山大学 総評 岡山大学薬学部は6年制の薬学科と4年制の創薬科学科の2学科を設置し、大学の基本理念と薬剤師養成教育に課せられた基本的な使命を踏まえて、「ヒトの健康を目的として物質を活用する。すなわち薬剤師としての業務を遂行するための専門的知識・技能・態度を教育する。さらに、これらを基にした解析・創出をも含む新たな知の創出を行うために、観察力・洞察力・分析力・論理力・研究遂行能力・発信力を練磨し、もって国際社会に貢献する人材を育成する」ことを薬学科の「教育理念・目標」とし、それに基づいた「卒業の認定に関する方針(ディプロマ・ポリシー)」、「教育課程の編成及び実施に関する方針(カリキュラム・ポリシー)」、「入学者の受入れに関する方針(アドミッション・ポリシー)」を制定して6年制薬学教育を行っている。しかしながら、「薬学教育評価 評価基準」の「内部質保証」、「学修成果の評価」についてはその意義を十分に理解していないと判断せざるを得ない。この一事を以て直ちに「薬学教育評価 評価基準」全体に適合していないとまでは言えないものの、適切な措置を早急に講ずることは必要である。したがって、所定の期間内に十分な改善が認められない場合、本認定はその効力を失うこととしている。第一に、岡山大学薬学部から提出された「自己点検・評価書」は粗放な記述が多く、教育の質に関わる「教育研究上の目的と三つの方針」、「内部質保証」及び「薬学教育カリキュラム」について、「薬学教育評価 評価基準」に対する適合性を確認できなかった。そのため、書面調査結果に付記した質問事項に対する大学の回答と書面調査結果に対する大学の意見、追加資料ならびに訪問調査時の意見交換などを経て明らかになった状況を「概評」に引用し、2020 年度の実態に沿った評価とせざるを得なかった。また、岡山大学薬学部が行っている自己点検・評価は、機関別認証評価や大学法人評価、大学の「評価センター」による評価のような学部外からの指摘や要請によるものが中心になっており、本機構の評価基準が求める自主的な内部質保証を目的とするものであるとは言えない。これらの事実から、薬学教育プログラムを自己点検・評価し、それに基づいて教育に関する内部質保証を積極的に行う重要性について理解が欠けていると言わざるを得ない。第二に、「薬学科カリキュラム・ポリシー」には、「薬学科ディプロマ・ポリシー」に掲げられた資質・能力の修得度を評価するための「学修成果の評価」の在り方と、その段階的な修得状況を教育課程のどの時期にどのような方法で測定するかという評価計画が示されていない。また、専門分野別カリキュラム会議は、当該分野における学習の達成度や薬学科ディプロマ・ポリシーに掲げた学修成果の達成度などについての質的・量的な解析を行っていない。なお本機構では、第1期の薬学教育評価において、特定の資質・能力の修得を目指す科目群における学修目標の達成度を評価するための種々の指標を設定し、それに基づく評価を行うことを「改善すべき点」と指摘したが、提出された改善報告書では改善が十分になされているとは言えない旨を 2018 年7月に通知・公表している。これらの事実から、教育課程の進行に対応して学修成果を適切に評価し、その結果を教育課程の編成及び実施の改善・向上に向けて積極的に活用することの重要性が十分に理解されておらず、それらの実施に向けた検討もなされていないと判断できる。岡山大学薬学部は、提出された「自己点検・評価書」から教育研究体制の実態を把握し、評価することは困難ではあったが、教育研究に対する熱心な姿勢はうかがえる。自己点検・評価に基づく内部質保証体制を整え、学修成果の評価体制のさらなる発展を目指した改革・改善に向けて、組織的な問題の発見とその修正に努められたい。
大学への提言
岡山大学 大学への提言 1)長所
1. 1、2年次に研究室での実際の研究を体験できる、特徴的なプログラムである「薬学研究入門」から5、6年次の「卒業研究実習」まで全学年にわたって、継続的に研究に携わることができるプログラムが組まれ、学生の研究能力の向上に努めている点は評価できる。(3.薬学教育カリキュラム 3-1教育課程の編成) 2. 地域の薬剤師会と連携し、薬学や薬学教育の発展及び地域の薬剤師の資質向上に寄与していることは評価できる。(8.社会連携・社会貢献) 2)助言 1. 「教育研究上の目的」及び「教育理念・目的」は、いずれも薬学教育に対する一般的な目標・目的を示すにとどまっているので、「医療を取り巻く環境や薬剤師に対する社会のニーズ」を十分に反映したものとするための適切な改定を行うことが望まれる。(1.教育研究上の目的と三つの方針) 2. 6年制薬学科と4年制創薬科学科の教育研究上の目的の違いをより明確に認識できるようにするため、「教育理念・目標」を薬学部規程等に規定することが望まれる。 (1.教育研究上の目的と三つの方針) 3. 「薬学科カリキュラム・ポリシー」は、学習の質を重視し、学習・教授方法及び成績評価のための課題が意図する成果のために想定された学習活動に整合するように設定されているとは言えないので、これらを設定することが望まれる。(1.教育研究上の目的と三つの方針) 4. 教職員に対しては「三つの方針」を周知する機会が設けられていないので、その重要性に鑑みて、FDなどを通して周知することが望まれる。(1.教育研究上の目的と三つの方針) 5. 薬学教育カリキュラムが体系的に整理され、効果的に編成されていることを確認することができないので、各科目を通して得た知識を関連付け、基礎から臨床までを体系的に学ぶ体制であることを学生にわかりやすく伝える工夫が望まれる。(3.薬学教育カリキュラム 3-1教育課程の編成) 6. 「卒業研究実習」において、配属研究室の指導教員のみで評価を行っていることは適切であるとは言えないので、他研究室の教員を評価者として加えるなど、評価に客観性をもたせることが望まれる。(3.薬学教育カリキュラム 3-2教育課程の実施) 7. 取り巻く状況が変化しているのにもかかわらず「安全の手引き(H24.3)」や「安全管理ガイドマニュアル(H22)」の修正や見直しが長期間行われていないことは問題なので、改定することが望まれる。(6.学生の支援) 8. 「安全の手引き」には災害時の対応等も記載されていることから、学生に対して周知することが望まれる。(6.学生の支援) 3)改善すべき点 1. 「薬学科ディプロマ・ポリシー」に掲げる「学生が身につけるべき能力」の修得度を評価するために必要となる「学修成果の評価」の在り方が、「薬学科カリキュラム・ポリシー」には記載されていないので、これらを明記するように改善する必要がある。 (1.教育研究上の目的と三つの方針) 2. 薬学部として「教育研究上の目的」及び「三つの方針」を自主的かつ定期的に検証するための基準と手順を定め、検証・検討を実施する体制を構築する必要がある。(1.教育研究上の目的と三つの方針) 3. 教育研究活動については、外部評価機関による指摘や大学の指示に対応する改善策を立案・実行するだけではなく、これとは別に薬学部として教育研究活動の質的・量的な解析に基づく自己点検・評価を組織的かつ計画的に行い、その結果を公表し、それに基づいて教育研究活動の改善を進める必要がある。(2.内部質保証) 4. 学期末の筆記試験で成績評価する科目において、筆記試験の結果によって実施される追加の試験は、各科目の単位認定に深く関わる評価の一環であるため、追加の試験の実施の有無や方法、成績の評価に与える影響を各科目のシラバスに明記する必要がある。(3.薬学教育カリキュラム 3-2教育課程の実施) 5. レポート等で成績を評価する科目で用いられているルーブリックの中には、記述がパフォーマンスを表しておらず、パフォーマンス評価として適切ではないものが見られるので、改善する必要がある。(3.薬学教育カリキュラム 3-2教育課程の実施) 6. カリキュラムの順次性を考慮すると、留年生の上位学年配当科目の履修に関して何らかの制限を設けるように改善する必要がある。(3.薬学教育カリキュラム 3-2教育課程の実施) 7. 「薬学科カリキュラム・ポリシー」には学修成果の評価方法の概略は示されているが、「薬学科ディプロマ・ポリシー」に掲げられた資質・能力の修得が段階的に進んでいる状況を、教育課程のどの時期にどのような方法で測定するかという評価計画が示されていないので、教育課程の進行に対応した学修成果の評価を適切に行うよう、改善する必要がある。(3.薬学教育カリキュラム 3-3学修成果の評価) 8. 学修成果を適切に評価し、その結果を教育課程の編成及び実施の改善・向上に向けて積極的に活用するよう、改善する必要がある。(3.薬学教育カリキュラム 3-3学修成果の評価) |
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| 第2期 |
2021年度 |
- |
2:なお書き 改善報告審議結果 2023/7/1 |
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| 日本薬科大学 | 私 | 埼玉県 | 第2期 |
2021年度 |
適 |
自己点検・評価書 基礎資料 正誤票 |
評価報告書
総評
日本薬科大学 総評 日本薬科大学は、大学独自の教育目標として「統合医療を実践できる医療人の養成」を掲げ、ディプロマ・ポリシーとして、「薬剤師として求められる10の基本的な資質」に「統合医療の理解と実践」を加えるとともに、「統合医療」を理解、実践できる人材養成のためのカリキュラムを構成し、さらに「漢方資料館」や台湾の中国医薬大学に「都築伝統薬物研究センター」を設置して活用するなど、特徴的な教育・研究を実践している。とりわけ、「学修ポートフォリオ」を用いた形成的評価、並びに各科目の成績を各資質・能力にウェイトづけすることによる総合達成度評価を併用して、学年進行に伴う達成度の見える化に取り組んでおり、第1期の薬学教育評価以降、著しい進捗を確認できる。さらに、学修成果の評価については、教育課程全体に割り振られている「卒業までに身につける11の力」に関する総合的達成度評価が、各学年次で単位認定に係る評価(「卒業までに身につける11の力に関する総合的達成度評価」)と学生の自己評価(「学修ポートフォリオ」)の両面で教育課程の進行に従って行われている。総合的達成度評価では、各科目の成績を「卒業までに身につける11の力との関連表」に基づいてウェイトづけし、学年進行に伴う達成度を見える化していることは評価できる。他方で、これらの到達点を踏まえた発展課題もある。「各科目と卒業までに身につける11の力との関連表」で示されている資質・能力を適切に評価する方法が設定されていない科目も認められ、各科目のウェイトづけは妥当であるとは当然には言えない。ウェイトの設定には、各科目の成績評価が当該の資質・能力を評価していることや、カリキュラム・マップにおけるウェイト自体が妥当であることが重要である。これらについて継続的に評価・検証するとともに、資質・能力を総合的、多面的に評価する新たな取り組みを加えて、より実質的な総合評価となるよう工夫することを期待したい。なお、自己点検・評価委員会の元に作業部会を設置して、組織的、計画的に評価を行い、毎年度、実施計画書、成果報告書を作成しているものの、ストレート卒業率等が著しく低い点については、未だ改善途上にある。さらに質的・量的な点検・検証を行い、具体的な- 2 -対策を取ることが望まれる。
大学への提言
日本薬科大学 大学への提言1)長所1. ディプロマ・ポリシーにおいて、「薬剤師として求められる10の基本的な資質」に大学独自の教育目標である「統合医療の理解と実践」を加えた11の資質が含まれていることは評価できる。(1.教育研究上の目的と三つの方針)2. 西洋医学主体の医療に、日本の伝統医学である漢方医学が持つ未病と治療の概念を融合した「統合医療」を理解・実践できる人材の養成を教育目標の一つとして掲げ、「統合医療」を3年次必修科目にしていることは評価できる。(3.薬学教育カリキュラム 3-1教育課程の編成)3. 各科目の成績を、「各科目と卒業までに身につける11の力との関連表」に基づいてウェイトづけし、卒業時の最高達成度を100として集計することにより、学年進行に伴う達成度を見える化していることは評価できる。(3.薬学教育カリキュラム 3-3学修成果の評価)4. ディプロマ・ポリシーに挙げられている統合医療の力を学生に身につけさせることに- 17 -有益と考えられる「漢方資料館」を設置していることは評価できる。(7.施設・設備)5. 地域薬剤師会や周辺自治体等と連携した薬剤師教育や高校生や市民に対する啓蒙活動など、地域との連携を積極的に実施していることは高く評価できる。(8.社会連携・社会貢献)6. 海外の大学間協定校との学生の交流や共同研究を実施するなど、活発な国際交流活動を実施していることは高く評価できる。(8.社会連携・社会貢献)
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| 福山大学 | 私 | 広島県 | 第2期 |
2021年度 |
適 |
自己点検・評価書 基礎資料 正誤票 |
評価報告書
総評
福山大学 総評 福山大学薬学部は、建学の精神、大学の教育理念、教育指針(三蔵五訓)のもとに、「医療人としての教養と倫理観及び薬剤師としての確かな専門知識・技能を身に付け、医療や社会のニーズに対して強い責任感と探求心を持って対応し、自らの能力と専門性を高めていくことができる人材を育成すること」を「教育目的」として定め、教育研究上の目的に基づいた「卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)」、「教育課程の編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)」、「入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)」を制定して6年制薬学教育を行っている。なお、カリキュラム・ポリシーとは別に、学修成果の評価のあり方は、アセスメント・ポリシーとして策定されている。とりわけ、ディプロマ・ポリシーでは、「卒業時に必要とされる8つの資質」が設定されており、それらの資質を評価するための仕組みであるアセスメント・ポリシーをしっかりと構築し、卒業時の学修成果の解析結果から学生レベル、学科レベル、ならびに大学レベルの評価を行い、質的・量的に教育課程の適切性を検証する仕組みを構築しており、第1期の薬学教育評価以降、著しい進捗が確認できる。さらに、ディプロマ・ポリシーに掲げた8つの資質についての学修成果の達成度は、アセスメント・ポリシーで定めた 25 の資質(中項目)を、質的・量的に解析し評価していること、また教育研究活動の改善が、自己点検・評価結果等に基づいて恒常的に行われていることも評価できる。他方で、これらの到達点を踏まえた発展課題もある。資質の形成的評価を行うために、GPA(Grade Point Average)に基づく「資質(中項目)修得度」を算出しているが、GPAは累積的であることから、資質の修得度を評価するのに必ずしも適しているとは言えない。ほかの評価方法も用いて多面的な評価法を構築するように改善することを期待したい。なお、全学共通の自己点検の評価では、薬学教育プログラム自体を質的・量的に十分解析しているとは言えない。特に、ストレート卒業率が未だ改善途上にあることから、教- 2 -育カリキュラムの編成・実施及び評価、受け入れ学生の基礎学力の向上、学生支援など様々な観点から検証を行い、具体的な対策を取ることが望まれる。
大学への提言
福山大学 大学への提言 1)長所1. ディプロマ・ポリシーに示されている8つ資質を構成する能力として25個の「資質(中項目)」を設定し中項目単位で、形成的評価、及び総括的評価を行い、学修成果の評価を実施することをアセスメント・ポリシーとして設定していることは、評価できる。(1.教育研究上の目的と三つの方針)2. 5年次に「実務実習後学習」を設置し、臨床実習後OSCE(pccOSCE)を実施している。また、6年次に「ファーマシューティカルケア総合演習」を開講している。これらの科目は、臨床での実践能力の定着のための独自の取り組みとして評価できる。(3.薬学教育カリキュラム 3-1教育課程の編成)3. 140名中約1/3の46名が他地区である近畿、四国・九州・山口地区で実務実習を行っており、日本薬剤師会、日本病院薬剤師会及び薬学教育協議会が推進しているふるさと実習に積極的に取り組んでいることは評価できる。(3.薬学教育カリキュラム- 24 -3-2教育課程の実施)4. 各教員が教育研究における年度目標を設定し、毎年自己点検評価を行って改善につなげている。また、各教員は授業改善報告書を大学教育センターに提出し、薬学部で集計・精査ののち改善が必要と認められた場合には学科長が対応している。このように、教育研究活動の向上を図るための組織的な取組みが積極的に行われており評価できる。(5.教員組織・職員組織)5. 5年生が後輩に学習指導するメンター制度は、学生への学習支援とともに、教える学生の自己研鑽の効果も考えられ、評価できる。(6.学生の支援)6. 長年、主幹校として薬学教育者ワークショップを開催し指導薬剤師養成に尽力すると共に、福山大学薬学部・福山市薬剤師会シリーズ研修会や広島びんごフィジカルアセスメント研究会などを通して、医療・薬学の発展、薬剤師の資質・能力の向上及び地域における保健衛生の保持・向上に貢献していることは高く評価できる。(8.社会連携・社会貢献)
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| 岡山大学 | 国 | 岡山県 | 第2期 | 2021年度 | 適 |
自己点検・評価書 基礎資料 正誤票 |
評価報告書
総評
岡山大学 総評 岡山大学薬学部は6年制の薬学科と4年制の創薬科学科の2学科を設置し、大学の基本理念と薬剤師養成教育に課せられた基本的な使命を踏まえて、「ヒトの健康を目的として物質を活用する。すなわち薬剤師としての業務を遂行するための専門的知識・技能・態度を教育する。さらに、これらを基にした解析・創出をも含む新たな知の創出を行うために、観察力・洞察力・分析力・論理力・研究遂行能力・発信力を練磨し、もって国際社会に貢献する人材を育成する」ことを薬学科の「教育理念・目標」とし、それに基づいた「卒業の認定に関する方針(ディプロマ・ポリシー)」、「教育課程の編成及び実施に関する方針(カリキュラム・ポリシー)」、「入学者の受入れに関する方針(アドミッション・ポリシー)」を制定して6年制薬学教育を行っている。しかしながら、「薬学教育評価 評価基準」の「内部質保証」、「学修成果の評価」についてはその意義を十分に理解していないと判断せざるを得ない。この一事を以て直ちに「薬学教育評価 評価基準」全体に適合していないとまでは言えないものの、適切な措置を早急に講ずることは必要である。したがって、所定の期間内に十分な改善が認められない場合、本認定はその効力を失うこととしている。第一に、岡山大学薬学部から提出された「自己点検・評価書」は粗放な記述が多く、教育の質に関わる「教育研究上の目的と三つの方針」、「内部質保証」及び「薬学教育カリキュラム」について、「薬学教育評価 評価基準」に対する適合性を確認できなかった。そのため、書面調査結果に付記した質問事項に対する大学の回答と書面調査結果に対する大学の意見、追加資料ならびに訪問調査時の意見交換などを経て明らかになった状況を「概評」に引用し、2020 年度の実態に沿った評価とせざるを得なかった。また、岡山大学薬学部が行っている自己点検・評価は、機関別認証評価や大学法人評価、大学の「評価センター」による評価のような学部外からの指摘や要請によるものが中心になっており、本機構の評価基準が求める自主的な内部質保証を目的とするものであるとは言えない。これらの事実から、薬学教育プログラムを自己点検・評価し、それに基づいて教育に関する内部質保証を積極的に行う重要性について理解が欠けていると言わざるを得ない。第二に、「薬学科カリキュラム・ポリシー」には、「薬学科ディプロマ・ポリシー」に掲げられた資質・能力の修得度を評価するための「学修成果の評価」の在り方と、その段階的な修得状況を教育課程のどの時期にどのような方法で測定するかという評価計画が示されていない。また、専門分野別カリキュラム会議は、当該分野における学習の達成度や薬学科ディプロマ・ポリシーに掲げた学修成果の達成度などについての質的・量的な解析を行っていない。なお本機構では、第1期の薬学教育評価において、特定の資質・能力の修得を目指す科目群における学修目標の達成度を評価するための種々の指標を設定し、それに基づく評価を行うことを「改善すべき点」と指摘したが、提出された改善報告書では改善が十分になされているとは言えない旨を 2018 年7月に通知・公表している。これらの事実から、教育課程の進行に対応して学修成果を適切に評価し、その結果を教育課程の編成及び実施の改善・向上に向けて積極的に活用することの重要性が十分に理解されておらず、それらの実施に向けた検討もなされていないと判断できる。岡山大学薬学部は、提出された「自己点検・評価書」から教育研究体制の実態を把握し、評価することは困難ではあったが、教育研究に対する熱心な姿勢はうかがえる。自己点検・評価に基づく内部質保証体制を整え、学修成果の評価体制のさらなる発展を目指した改革・改善に向けて、組織的な問題の発見とその修正に努められたい。
大学への提言
岡山大学 大学への提言 1)長所
1. 1、2年次に研究室での実際の研究を体験できる、特徴的なプログラムである「薬学研究入門」から5、6年次の「卒業研究実習」まで全学年にわたって、継続的に研究に携わることができるプログラムが組まれ、学生の研究能力の向上に努めている点は評価できる。(3.薬学教育カリキュラム 3-1教育課程の編成) 2. 地域の薬剤師会と連携し、薬学や薬学教育の発展及び地域の薬剤師の資質向上に寄与していることは評価できる。(8.社会連携・社会貢献) 2)助言 1. 「教育研究上の目的」及び「教育理念・目的」は、いずれも薬学教育に対する一般的な目標・目的を示すにとどまっているので、「医療を取り巻く環境や薬剤師に対する社会のニーズ」を十分に反映したものとするための適切な改定を行うことが望まれる。(1.教育研究上の目的と三つの方針) 2. 6年制薬学科と4年制創薬科学科の教育研究上の目的の違いをより明確に認識できるようにするため、「教育理念・目標」を薬学部規程等に規定することが望まれる。 (1.教育研究上の目的と三つの方針) 3. 「薬学科カリキュラム・ポリシー」は、学習の質を重視し、学習・教授方法及び成績評価のための課題が意図する成果のために想定された学習活動に整合するように設定されているとは言えないので、これらを設定することが望まれる。(1.教育研究上の目的と三つの方針) 4. 教職員に対しては「三つの方針」を周知する機会が設けられていないので、その重要性に鑑みて、FDなどを通して周知することが望まれる。(1.教育研究上の目的と三つの方針) 5. 薬学教育カリキュラムが体系的に整理され、効果的に編成されていることを確認することができないので、各科目を通して得た知識を関連付け、基礎から臨床までを体系的に学ぶ体制であることを学生にわかりやすく伝える工夫が望まれる。(3.薬学教育カリキュラム 3-1教育課程の編成) 6. 「卒業研究実習」において、配属研究室の指導教員のみで評価を行っていることは適切であるとは言えないので、他研究室の教員を評価者として加えるなど、評価に客観性をもたせることが望まれる。(3.薬学教育カリキュラム 3-2教育課程の実施) 7. 取り巻く状況が変化しているのにもかかわらず「安全の手引き(H24.3)」や「安全管理ガイドマニュアル(H22)」の修正や見直しが長期間行われていないことは問題なので、改定することが望まれる。(6.学生の支援) 8. 「安全の手引き」には災害時の対応等も記載されていることから、学生に対して周知することが望まれる。(6.学生の支援) 3)改善すべき点 1. 「薬学科ディプロマ・ポリシー」に掲げる「学生が身につけるべき能力」の修得度を評価するために必要となる「学修成果の評価」の在り方が、「薬学科カリキュラム・ポリシー」には記載されていないので、これらを明記するように改善する必要がある。 (1.教育研究上の目的と三つの方針) 2. 薬学部として「教育研究上の目的」及び「三つの方針」を自主的かつ定期的に検証するための基準と手順を定め、検証・検討を実施する体制を構築する必要がある。(1.教育研究上の目的と三つの方針) 3. 教育研究活動については、外部評価機関による指摘や大学の指示に対応する改善策を立案・実行するだけではなく、これとは別に薬学部として教育研究活動の質的・量的な解析に基づく自己点検・評価を組織的かつ計画的に行い、その結果を公表し、それに基づいて教育研究活動の改善を進める必要がある。(2.内部質保証) 4. 学期末の筆記試験で成績評価する科目において、筆記試験の結果によって実施される追加の試験は、各科目の単位認定に深く関わる評価の一環であるため、追加の試験の実施の有無や方法、成績の評価に与える影響を各科目のシラバスに明記する必要がある。(3.薬学教育カリキュラム 3-2教育課程の実施) 5. レポート等で成績を評価する科目で用いられているルーブリックの中には、記述がパフォーマンスを表しておらず、パフォーマンス評価として適切ではないものが見られるので、改善する必要がある。(3.薬学教育カリキュラム 3-2教育課程の実施) 6. カリキュラムの順次性を考慮すると、留年生の上位学年配当科目の履修に関して何らかの制限を設けるように改善する必要がある。(3.薬学教育カリキュラム 3-2教育課程の実施) 7. 「薬学科カリキュラム・ポリシー」には学修成果の評価方法の概略は示されているが、「薬学科ディプロマ・ポリシー」に掲げられた資質・能力の修得が段階的に進んでいる状況を、教育課程のどの時期にどのような方法で測定するかという評価計画が示されていないので、教育課程の進行に対応した学修成果の評価を適切に行うよう、改善する必要がある。(3.薬学教育カリキュラム 3-3学修成果の評価) 8. 学修成果を適切に評価し、その結果を教育課程の編成及び実施の改善・向上に向けて積極的に活用するよう、改善する必要がある。(3.薬学教育カリキュラム 3-3学修成果の評価) |
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| 第2期 |
2021年度 |
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2:なお書き 改善報告審議結果 2025/7/1 |
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| 岡山大学 | 国 | 岡山県 | 第2期 | 2021年度 | 適 |
自己点検・評価書 基礎資料 正誤票 |
評価報告書
総評
岡山大学 総評 岡山大学薬学部は6年制の薬学科と4年制の創薬科学科の2学科を設置し、大学の基本理念と薬剤師養成教育に課せられた基本的な使命を踏まえて、「ヒトの健康を目的として物質を活用する。すなわち薬剤師としての業務を遂行するための専門的知識・技能・態度を教育する。さらに、これらを基にした解析・創出をも含む新たな知の創出を行うために、観察力・洞察力・分析力・論理力・研究遂行能力・発信力を練磨し、もって国際社会に貢献する人材を育成する」ことを薬学科の「教育理念・目標」とし、それに基づいた「卒業の認定に関する方針(ディプロマ・ポリシー)」、「教育課程の編成及び実施に関する方針(カリキュラム・ポリシー)」、「入学者の受入れに関する方針(アドミッション・ポリシー)」を制定して6年制薬学教育を行っている。しかしながら、「薬学教育評価 評価基準」の「内部質保証」、「学修成果の評価」についてはその意義を十分に理解していないと判断せざるを得ない。この一事を以て直ちに「薬学教育評価 評価基準」全体に適合していないとまでは言えないものの、適切な措置を早急に講ずることは必要である。したがって、所定の期間内に十分な改善が認められない場合、本認定はその効力を失うこととしている。第一に、岡山大学薬学部から提出された「自己点検・評価書」は粗放な記述が多く、教育の質に関わる「教育研究上の目的と三つの方針」、「内部質保証」及び「薬学教育カリキュラム」について、「薬学教育評価 評価基準」に対する適合性を確認できなかった。そのため、書面調査結果に付記した質問事項に対する大学の回答と書面調査結果に対する大学の意見、追加資料ならびに訪問調査時の意見交換などを経て明らかになった状況を「概評」に引用し、2020 年度の実態に沿った評価とせざるを得なかった。また、岡山大学薬学部が行っている自己点検・評価は、機関別認証評価や大学法人評価、大学の「評価センター」による評価のような学部外からの指摘や要請によるものが中心になっており、本機構の評価基準が求める自主的な内部質保証を目的とするものであるとは言えない。これらの事実から、薬学教育プログラムを自己点検・評価し、それに基づいて教育に関する内部質保証を積極的に行う重要性について理解が欠けていると言わざるを得ない。第二に、「薬学科カリキュラム・ポリシー」には、「薬学科ディプロマ・ポリシー」に掲げられた資質・能力の修得度を評価するための「学修成果の評価」の在り方と、その段階的な修得状況を教育課程のどの時期にどのような方法で測定するかという評価計画が示されていない。また、専門分野別カリキュラム会議は、当該分野における学習の達成度や薬学科ディプロマ・ポリシーに掲げた学修成果の達成度などについての質的・量的な解析を行っていない。なお本機構では、第1期の薬学教育評価において、特定の資質・能力の修得を目指す科目群における学修目標の達成度を評価するための種々の指標を設定し、それに基づく評価を行うことを「改善すべき点」と指摘したが、提出された改善報告書では改善が十分になされているとは言えない旨を 2018 年7月に通知・公表している。これらの事実から、教育課程の進行に対応して学修成果を適切に評価し、その結果を教育課程の編成及び実施の改善・向上に向けて積極的に活用することの重要性が十分に理解されておらず、それらの実施に向けた検討もなされていないと判断できる。岡山大学薬学部は、提出された「自己点検・評価書」から教育研究体制の実態を把握し、評価することは困難ではあったが、教育研究に対する熱心な姿勢はうかがえる。自己点検・評価に基づく内部質保証体制を整え、学修成果の評価体制のさらなる発展を目指した改革・改善に向けて、組織的な問題の発見とその修正に努められたい。
大学への提言
岡山大学 大学への提言 1)長所
1. 1、2年次に研究室での実際の研究を体験できる、特徴的なプログラムである「薬学研究入門」から5、6年次の「卒業研究実習」まで全学年にわたって、継続的に研究に携わることができるプログラムが組まれ、学生の研究能力の向上に努めている点は評価できる。(3.薬学教育カリキュラム 3-1教育課程の編成) 2. 地域の薬剤師会と連携し、薬学や薬学教育の発展及び地域の薬剤師の資質向上に寄与していることは評価できる。(8.社会連携・社会貢献) 2)助言 1. 「教育研究上の目的」及び「教育理念・目的」は、いずれも薬学教育に対する一般的な目標・目的を示すにとどまっているので、「医療を取り巻く環境や薬剤師に対する社会のニーズ」を十分に反映したものとするための適切な改定を行うことが望まれる。(1.教育研究上の目的と三つの方針) 2. 6年制薬学科と4年制創薬科学科の教育研究上の目的の違いをより明確に認識できるようにするため、「教育理念・目標」を薬学部規程等に規定することが望まれる。 (1.教育研究上の目的と三つの方針) 3. 「薬学科カリキュラム・ポリシー」は、学習の質を重視し、学習・教授方法及び成績評価のための課題が意図する成果のために想定された学習活動に整合するように設定されているとは言えないので、これらを設定することが望まれる。(1.教育研究上の目的と三つの方針) 4. 教職員に対しては「三つの方針」を周知する機会が設けられていないので、その重要性に鑑みて、FDなどを通して周知することが望まれる。(1.教育研究上の目的と三つの方針) 5. 薬学教育カリキュラムが体系的に整理され、効果的に編成されていることを確認することができないので、各科目を通して得た知識を関連付け、基礎から臨床までを体系的に学ぶ体制であることを学生にわかりやすく伝える工夫が望まれる。(3.薬学教育カリキュラム 3-1教育課程の編成) 6. 「卒業研究実習」において、配属研究室の指導教員のみで評価を行っていることは適切であるとは言えないので、他研究室の教員を評価者として加えるなど、評価に客観性をもたせることが望まれる。(3.薬学教育カリキュラム 3-2教育課程の実施) 7. 取り巻く状況が変化しているのにもかかわらず「安全の手引き(H24.3)」や「安全管理ガイドマニュアル(H22)」の修正や見直しが長期間行われていないことは問題なので、改定することが望まれる。(6.学生の支援) 8. 「安全の手引き」には災害時の対応等も記載されていることから、学生に対して周知することが望まれる。(6.学生の支援) 3)改善すべき点 1. 「薬学科ディプロマ・ポリシー」に掲げる「学生が身につけるべき能力」の修得度を評価するために必要となる「学修成果の評価」の在り方が、「薬学科カリキュラム・ポリシー」には記載されていないので、これらを明記するように改善する必要がある。 (1.教育研究上の目的と三つの方針) 2. 薬学部として「教育研究上の目的」及び「三つの方針」を自主的かつ定期的に検証するための基準と手順を定め、検証・検討を実施する体制を構築する必要がある。(1.教育研究上の目的と三つの方針) 3. 教育研究活動については、外部評価機関による指摘や大学の指示に対応する改善策を立案・実行するだけではなく、これとは別に薬学部として教育研究活動の質的・量的な解析に基づく自己点検・評価を組織的かつ計画的に行い、その結果を公表し、それに基づいて教育研究活動の改善を進める必要がある。(2.内部質保証) 4. 学期末の筆記試験で成績評価する科目において、筆記試験の結果によって実施される追加の試験は、各科目の単位認定に深く関わる評価の一環であるため、追加の試験の実施の有無や方法、成績の評価に与える影響を各科目のシラバスに明記する必要がある。(3.薬学教育カリキュラム 3-2教育課程の実施) 5. レポート等で成績を評価する科目で用いられているルーブリックの中には、記述がパフォーマンスを表しておらず、パフォーマンス評価として適切ではないものが見られるので、改善する必要がある。(3.薬学教育カリキュラム 3-2教育課程の実施) 6. カリキュラムの順次性を考慮すると、留年生の上位学年配当科目の履修に関して何らかの制限を設けるように改善する必要がある。(3.薬学教育カリキュラム 3-2教育課程の実施) 7. 「薬学科カリキュラム・ポリシー」には学修成果の評価方法の概略は示されているが、「薬学科ディプロマ・ポリシー」に掲げられた資質・能力の修得が段階的に進んでいる状況を、教育課程のどの時期にどのような方法で測定するかという評価計画が示されていないので、教育課程の進行に対応した学修成果の評価を適切に行うよう、改善する必要がある。(3.薬学教育カリキュラム 3-3学修成果の評価) 8. 学修成果を適切に評価し、その結果を教育課程の編成及び実施の改善・向上に向けて積極的に活用するよう、改善する必要がある。(3.薬学教育カリキュラム 3-3学修成果の評価) |
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2:なお書き 改善報告審議結果 2024/7/1 |
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